『SEEK 〜地下室の牝奴隷達〜』(シーク ちかしつのめすどれいたち)は、1995年3月31日にPILよりPC-9800シリーズ向けに発売された18禁SM調教シミュレーションゲームである。1996年8月30日にはWindows版も出た。ストーンヘッズのSM専門レーベル・PILのデビュー作だ。それまでSMをモチーフにしたアダルトゲームはあったが、プレイのバリエーションの一部としてのSMが多かった。本作はSM専門として調教にこだわっている。司書房のSM専門誌『BIZARRE MAGAZIN』が協力した。タイトルのSEEKは「探求」であると同時に、「飼育」の語呂合わせでもある。PC-98の18禁SLGとして出たあと、翌年Windowsへ移った。PILがSM専門レーベルとして最初に出した一本であり、調教のバリエーションそのものを商品にした。
縛り絵の息子と一か月
主人公は、主に縛り絵を描く画家・沢渡博之の息子である。離婚した母に引き取られ、博之のことは快く思っていない。その博之が死に、葬儀の席で若く美しい女が話しかけてくる。矢沢沙貴。彼女は奇妙な提案をする。博之は裏の仕事として牝奴隷の調教師をしており、その素質が主人公にあるなら、隠し資産とともに後継者として迎えたい、という。妖しい好奇心と隠し資産に引かれ、主人公は一か月の調教生活を始める。縛り絵の画家が裏で牝奴隷を調教していた。息子がその後継を一か月で試される。SEEK=探求であり飼育である、という題の中身が、ここで屋敷の地下室になる。
沙貴、真梨乃、桃美、遥
主人公の初期設定名は沢渡貴之。世界的に有名な画家の息子で、離れ離れになっていた父の葬式で沙貴と出会い、調教師になるよう依頼される。矢沢沙貴は、父の世話役であり調教師でもある女性。主人を亡くした秘密の調教屋敷を管理している。幼少の頃に博之に引き取られ、屈折した愛情を持つ。ある条件を満たすと裏のヒロインとして攻略できる。身長164センチ、スリーサイズは82-56-82。
大倉真梨乃がメインヒロイン。1月15日生まれ。長い髪と大きな目が特徴。処女のまま牝奴隷に調教されるべく屋敷へ送られて来る。我慢強く素直だが羞恥心が強く、性的には未熟。顔を触られるのを極端に嫌がる。調教依頼は、処女のままでフェラチオとアナルセックス好きにしてほしい、というもの。身長158センチ、86-58-92。実は姉がかつて調教屋敷に送られて死亡しており、姉の死の謎を解くために潜入してきた。『After SEEK』では、トゥルーエンド後に資産家の住み込み女中として働いていることが語られる。
岡崎桃美は6月19日生まれ。淫乱でお馬鹿。可愛がられること、気持ち良いことが好きな一方、痛いことは嫌いなので、SM調教には向いていない。性交への好奇心は強く、痛いこと以外にタブーがない。調教依頼は、もう少し色々な快楽を教え込んでほしい、というもの。身長156センチ、96-60-88。内海遥は11月19日生まれ。ライトブラウンの腰まである長い髪と、モデルばりのプロポーションが自慢の高飛車な美女。男に貢がせるのが当たり前と思っており守銭奴。とあるお大尽の愛人らしく、屋敷で一か月我慢すれば500万という話に乗って来る。調教依頼は、もう少し素直で従順な奴隷にしてほしい、というもの。どちらかといえば女王様気質で、主人公を篭絡して沙貴の後釜を狙っている。条件を満たせばもう一人のヒロインになる。身長167センチ、84-56-86。
沢渡博之は主人公の父。世界的に有名な画家であり調教師。縛り絵を得意とするが、日本では奇人変人、異常性癖者として白眼視され、海外で受け入れられて名声を得た。沙貴を引き取り、歪んだ愛情のもと育てた。調教師になったのも、縛り絵を手がけるうちに踏み込んだ結果である。登場人物の苗字はロックバンド「キャロル」に由来する。
南泌流夫とCOMA、シリーズ
シナリオは南泌流夫、原画はCOMA。PILのデビュー作が業界にブームを起こしたため、続編やそれに類するものが多く出た。同時期の同レーベル『学園ソドム 〜教室の牝奴隷達〜』のエンディングの一つには「NEXT SEEK2…」とある。地下室の調教SLGが当たったあと、同じレーベルが続編予告を他作のエンドに埋め込んでいる。
『AFTER SEEK』は1997年3月14日発売の『PILcaSEX』に収録されたオムニバスの一作。主人公と真梨乃のトゥルーエンドの後日談で、25日間の野外調教ミニゲーム。桃美と遥も登場する。『SEEK 実写版』はストーリーはそのまま、CGをAV女優の写真に差し替えたPCゲーム。出演者の一部音声とボーナス画像が付き、販売はコアマガジン。『地獄SEEK』は1997年10月3日発売。地獄の獄卒になって罪人である三人の女を責める拷問残虐刑ゲームで、SEEKの名を冠しているが別物。のちSM3800の廉価版になった。『SEEK2 -SADISTIC BABYLON-』は1999年6月25日発売。登場人物は違うがメインヒロインの名がマリノで、雰囲気を継いだ正統な続編。攻略人数も増え、おどろおどろしい世界観が継承される。こちらもSM3800化された。『SEEK Remastars』は2000年3月17日発売。内容はそのままWindows 98対応でフルボイス化。オリジナルになかった桃美エンドが、特定パラメータで調教終了日を迎えると桃美からお礼の手紙が来る形で追加された。
書籍は1995年12月、コアマガジン発行、著・塚原尚人。映像化としてはリイド社のクール・ディバイシスシリーズでOVAが出た。『SEEK VOL.1 牝奴隷〜大倉真梨乃』と『SEEK VOL.2 女王・沙貴』。VHS、ビデオディスク、レーザーディスク、のちにDVDでも出ている。関連作では、1997年7月25日の『堕落の国のアンジー 〜狂界の牝奴隷達〜』のマップに「飼育の館」が現れ、管理人はサキ。2001年12月14日のタイピングゲーム『タイピングSM 鞭打』では、中級コースがタイピングSEEKと題され、本作をテーマにしている。オリジナルストーリーに沿って登場キャラを攻略する面クリアで、キー入力に鞭の音と喘ぎが乗る。PILが地下室の調教専門として最初に出した一本が、実写化とOVAと続編とタイピングまで、同じ「飼育」の語呂を引き摺った。1995年3月31日のPC-98版、1996年8月30日のWindows版。沙貴164/82-56-82、真梨乃158/86-58-92、桃美156/96-60-88、遥167/84-56-86。苗字はキャロル、シナリオは南泌流夫、原画はCOMA。『BIZARRE MAGAZIN』が協力し、AFTERと実写と地獄とSEEK2とRemastarsが続いた。OVAはリイド社クール・ディバイシスで真梨乃と沙貴の二巻。ゲーム本体はアニメではなく、PILの調教SLGである。地下室で一か月、隠し資産と後継者の席を懸ける。それがSEEKの入口だ。










