調教豪華客船 女子大生陵辱クルーズ 第一章 奴隷調教船オーシャンヘヴン号 (1/6)
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目次
登場人物
藤本 由依
大学二年生の二十一歳。大学時代はバレーボール部に所属していた。肩までの長さの髪に引き締まった身体つき、Dカップバストが目を引く快活な美人。
佐野 愛美
大学二年生の二十一歳。由依と同じバレーボール部に所属していた。由依とは対照的に清楚なかわいらしい雰囲気の美女。幼い頃に父親を亡くしているため年上の男に憧れがある。
夏目 響子
海辺に建つホテルの女将。三十歳。由依と愛美がいたバレーボール部のOGで面識がある。着物が似合う優美な大人の美女。由依たちをホテルに招待する。
第一章 奴隷調教船オーシャンヘヴン号
夏休みの七月二十日。
藤本由依と佐野愛美は、美浜ホテルの仲居に案内された部屋の中をひと目見て、そろってあっと驚いた。
目の前に広がるのは、五階建てのホテルの最上階の大きなスイートルーム。どう考えても二人が聞いていた値段では泊まれるはずがない。なにかの間違いなら、女子大生である由依と愛美にはとても払えそうにない。
由依は頬を引きつらせて、仲居にたずねた。
「あの、本当にこの部屋でいいんでしょうか?」
「はい。女将から承っております。後で女将もお客様にご挨拶に参りますので、どうぞくつろいでお待ちください」
仲居にうながされて、由依と愛美は恐る恐るという調子で部屋に入り、手荷物を置いた。広い部屋に置かれた椅子にそっと腰かけると、今まで体験したことがない快適な座り心地がする。
「響子先輩に招待されたけど、こんなにすごい部屋に何日も泊まっちゃっていいのかな」
「響子先輩から『ホテルの女将になったから遊びに来て』とメールが来たときは、本当に驚いたよねえ。それも海辺のしゃれたリゾートホテルの女将だなんてびっくり」
「こういうホテルでも、女将と呼ぶことに驚いたね」
「女将という雰囲気が全然しないよね。あっ、見て、すごくいいながめよ」
愛美は奥の窓を開けて、ベランダに出た。由依も椅子から立ち上がり、ベランダの愛美のとなりに立った。
二人の目の前に、青い空と紺碧の海が水平線まで広がっている。七月の太陽に照らされて空も海も鮮烈に輝き、由依と愛美の若く溌剌とした肉体を照らしているようだ。
由依と愛美はともに二十一歳。
陸秀大学の女子バレーボール部の同期生だ。大学を卒業して別々の大学に進み、バレーボールからは引退しているが、今も仲のいい友人でいる。
藤本由依のかつてのポジションはセッター。スパイカーにトスを上げる役割にふさわしく、身長は一六八センチを誇る。
夏のバカンスらしいライトブルーのスポーツシャツと白いショートパンツを着たしなやかな長身は、もともとのスポーツ選手らしい引きしまった身体つきに、バレーボール引退後の二年間で女らしいまろみが加わっている。シャツを押し上げるDカップの胸も魅力だが、なによりパンツから伸びる両脚は、鍛えた筋肉がむっちりと健康的に輝いた。
ストレートの黒髪を肩で切った髪型と、凛としてすっきりした顔つきは、男以上に年下の女にもてる美女だ。
佐野愛美の身長は一五七センチ。現役のころのポジションは、背が低いほうが有利とされるリベロ。相手チームのサーブを受けて、レシーブすることに特化した防御担当者だ。
軽くウエーブのかかった長い髪にふちどられた顔は、清楚に整って、スポーツ選手よりも文学少女という雰囲気をかもしだしている。
着ている服も、おとなしいデザインの白いワンピース。自分の見た目を意識したファッションだ。とはいえ露出した手足は力強さを感じさせる。
愛美は海風に髪をなでられながら、海面を指さした。
「船が見える! すごく大きい船よ!」
「えっ、どこ?」
由依は海岸近くの水面に目を走らせたが、船影は影も形も見当たらない。ただ上下する紺碧の海面が、のんびりした夏の雰囲気を生み出している。
愛美がクスッと笑って、右手の人差し指を水平線の方向へ出した。
「もっと沖よ。ヨットや漁船じゃなくて、もっと大きな船」
親友の言葉にうながされて、由依は視線を浜辺近くから沖へと走らせていった。海岸からかなり離れた洋上に、ひとつの船影があった。
「えっ、本当に大きい。あれ、豪華客船というやつじゃない」
遠いので船の細かい部分はわからないが、漁船や貨物船とは異なる優美な姿。テレビで目にする大型の客船に間違いない。お金持ちの客を大勢乗せて、太平洋や大西洋を横断し、ゆっくりと世界一周の旅を楽しませる海のホテル。
「ああいう豪華な客船は横浜港とか、そういう大きな港に来るものでしょ。どうしてこんな砂浜しかない海岸近くにいるのかな?」
「うーん、どうしてだろうね。わからないけど、豪華客船のクルーズって、憧れちゃう」
愛美の羨望の響きが混じった言葉に、由依はうなずきながらも、きっぱりと断言した。
「でも、わたしたちは一生乗ることはないよ。しもじもの庶民は、テレビで覗くだけなんだから」
「そりゃそぉ─────だ」
愛美はふざけた口調で応えたが、瞳がますます羨望の色を濃くしていた。
ふいに背後でドアがノックされて、よく通る声が聞こえた。
「藤本様。佐野様。失礼します。当ホテルの女将でございます」
久しぶりに聞く懐かしい声。それなのに言葉の響きがあまりに耳慣れない。思わず由依と愛美は顔を見合わせてから、二人そろってリビングを横ぎってドアを開けた。
ドアの前に、和装の女が両手にペットボトルと二個のグラスを載せたトレイを持って、きれいな姿勢で立っている。
女将は、由依よりも高い。
身長一七五センチ。愛美とは十八センチの差がある。
「響子先輩! 着物を着てる! 髪をおばさんみたいに結ってる!」
「先輩、本当に女将しています!」
二人の歓声を浴びながら女将はリビングに入り、テーブルにトレイを置くと、深々と頭を下げた。
「女将の夏目響子でございます。美浜ホテルによくお越しくださいました。ごゆっくりおくつろぎください」
顔を上げると、女将の接客用のすました顔から、OGが後輩に向ける笑顔に変化していた。
「由依ちゃん! 愛美ちゃん! 久しぶり! 二人が大学三年生のとき以来だから、二年ぶりかしら!」
「いつもの響子先輩だあ!」
「響子先輩にもどってよかったです!」
三人は自然に手を伸ばして握り合い、十代の少女のようにそろってその場でぴょんぴょんとジャンプした。
響子は三十歳。陸秀大学の女子バレーボール部が、たった一度だけ全国大会に出場した栄光の年のキャプテンだった。ポジションはスパイカー。長身からくりだされる的確なスパイクとチームへの指示は、今でも部の伝説となっている。
その名声と指導力を買われて、響子は何度もバレーボール部の夏合宿にコーチとして参加している。
OLをしていると聞いていたが、今年の七月に由依と愛美へ『親戚から美浜ホテルの女将を受け継いだから、二人も遊びに来て』というメールが来た。二人は相談して、行ける日を伝えると、クーポン券が送られてきた。
「どうかしら。わたくしの女将スタイル」
二人の後輩の前で、響子が軽やかにクルリと旋回して見せた。女将が見せた着物や帯よりも別のものに、由依と愛美が声を高くする。
「響子先輩、自分のことを『わたくし』って呼んでる!」
「言葉づかいが別人です!」
後輩へ向き直った響子が楽しげに笑った。
「あらら、そっちが気になるの? 女将らしい言葉づかいをするように特訓したのよ。もう口を開けば、自然にわたくしと出るわ。さあ、つもる話はいろいろあるけど、まずはこのミックスフルーツジュースを飲んでみて。美浜ホテル自慢のオリジナルブランドよ」
響子がペットボトルのキャップを開けて、濃縮還元果汁らしいオレンジ色の液体を二個のグラスにそそいだ。
「おいしそう。いただきます!」
「いただきます」
由依と愛美はもちろん微塵も不審に思うことなく、先輩からすすめられたジュースを飲み干した。
「おいしい!」
「本当においしいです」
後輩の称賛の言葉を、女将はニコニコと楽しんでいる。
「ありがとう。開発担当者も喜ぶわ。それから愛美ちゃんが乗りたいと言っていた船には、すぐに乗れるわよ」
「えっ!?」
「どういうことですか?」
疑問の表情のまま、由依と愛美は意識を失い、床に倒れかかる。響子が現役選手時代を彷彿させるすばやい動きで、後輩二人の身体を受け止めた。
「由依ちゃんと愛美ちゃんは、美浜ホテルには来なかったのよ。その代わりに、想像もしなかったすばらしい夢の船旅へ連れて行ってあげるわ」
響子は遠い国を見るような瞳で、ベランダの向こうの海をながめるのだった。
*
揺れる。
由依は眠りから目覚めかけているぼんやりした意識を揺さぶられて、はっきりと覚醒した。
揺れてはいるが硬いものの上に横たわっていると気づいた。目をパチパチとしばたたかせると、周囲の光景が鮮明になる。
(……船……船の上?)
横倒しになった視界に入るのは、テレビで芸能人が乗っているような小型の船のデッキ。エンジン付きのヨットやクルーザーと呼ばれる類の、金持ちの遊び道具だ。今も船がエンジンを動かして進んでいると体感でわかった。わずかに首をひねると、頭上にどこまでも青空が広がっている。
(どうして船に乗ってるの? 海に出てる?)
あわてて起き上がろうとしても、手足を動かすことができずに身体が左右に蠢くだけだった。
身につけているものは、ホテルの部屋にいたときと同じ青いスポーツシャツと白いショートパンツ。足は裸足のままだ。しかし両手は背中にまわされて、左右の手首をなにかでひとつに縛られている。両脚も足首がくっついたまま離れない。顔を向けると、足首に巻かれた白い結束バンドが見えた。見えない手首を縛っている感触も同じもの。
とっさに大声を出そうとしたが、口にはやわらかい布で猿轡を噛まされていた。うめき声を発すると、頭上から声が降ってきた。
「あら、由依ちゃん、もう目を覚ましたのね。愛美ちゃんはまだ眠っているわ」
首を曲げると、自分を覗きこむ響子の顔がある。女将の和装のままで、青空を背にして、デッキに立っていた。ニコニコと微笑む響子の背後には、数人の男たちがいる。全員が美浜ホテルの従業員の制服であるクリーム色のスーツと黒いズボン。ロビーで見た顔もあった。全員がホテルマンらしい誠実で愛想の良い顔だ。
(なに、これ!? どうなってるのっ!?)
最初に頭に浮かんだのは、響子先輩が仕掛けたいたずらということ。バレーボール部の夏合宿では、先輩が一年生にドッキリをしかけるのが恒例になっていた。響子先輩は率先していたずらのアイデアを出して、喜々として仕掛け人を演じた。
(ドッキリにしても、大がかりすぎないかな……響子先輩が女将だからって、ホテルの人たちや、こんな何百万もする船まで動員するなんてできるわけが……)「そう。由依ちゃんが思っている通り、わたくしが二人にドッキリを仕掛けたのよ。久しぶりにひっかかったでしょう」
響子の言葉に、由依は安堵の吐息を猿轡の布へ染みこませた。思い起こすと、自分たちの世代も後輩部員を大きな木箱に仕舞って、長く放置するいたずらもした。今考えればかなり酷いことをしていたが、若さゆえの馬鹿さだろう。
「ドッキリはここでおしまい。本当のことを教えてあげるわ」
由依の脇の下に響子の両手が挿し入れられて、不自由な上体を起こされた。
「由依ちゃん、見て」
響子に言われるまでもなく、由依の視界を前方の海面からそびえ立つ高い白壁が埋めていた。
それが巨大な船だと気づくまでに、時間を要した。周囲に比較するものがないので、具体的なサイズは判然としないが、とにかく由依がはじめて肉眼で間近に見る豪華客船だった。船というよりも横倒しになった高層ビルの印象だ。
(あれは、ベランダから見えてた船!)
「由依ちゃんと愛美ちゃんは、あのすてきな船オーシャンヘヴン号に招待されたのよ」
(どういうこと!? ドッキリは終わった、と響子先輩は言ったのに?)小型船はすぐに大型客船の船腹に横づけされた。見上げればますます壁に見える白い船の一角から、斜めのタラップが降りてくる。
由依の身体が持ち上げられ、大柄なホテルマンの肩に軽々とかつがれた。
「んん───っ!」
とっさのことに由依はくぐもったうめき声を上げ、肩の上に乗った身体をもがかせた。バレーボール部の仲間内だけならいいが、見知らぬ男から荷物あつかいされるのは納得いかない。のたうつ由依の頭を、響子の手のひらがポンと叩いた。
「暴れてはだめよ。手足を縛られたまま海に落ちたら、溺れてしまうでしょう」
こともなげに告げられた言葉が、由依の心臓を冷たくわしづかみにした。
(違う! やっぱりいつもの響子先輩とは違ってる!)もがくのをやめて身体を硬くする由依の脇をかすめて、手足を結束バンドで縛られた愛美が運ばれていく。やはりホテルの部屋と同じ白いワンピースを着た腹を男の肩に乗せて、頭を男の胸に、両脚を背中にぐんにゃりと垂らしている。完全に意識を喪失しているのは明らかだ。
親友の姿を目にして、自分たちが薬かなにかで眠らされていたのだと思い至った。可能性はひとつしかない。
(響子先輩からすすめられたジュースに薬が入ってた! でも、ありえない! 響子先輩がわたしたちに睡眠薬を飲ませるなんて)眠る愛美は慣れた足取りの男にかつがれて、タラップを上っていく。後を追って、由依も小型船からタラップへ渡り、大型客船の側面を上昇した。
タラップは船腹に開いた四角い入口につづいていた。大型船では普通の入口だが、男にかつがれて硬直する由依には、この世と異なる別世界へ通じる穴に見える。
入口では、白い半袖の制服を着た船員たちが出迎えた。
「やあ、お疲れさま。今回の二人も美人だな」
「うちの女将の推薦さ」
ホテルマンと船員が友人らしいくだけた言葉を交わして、由依と愛美は乗船させられる。
船内に入るとすぐに、一方の木製の壁に両開きの大きな扉があり、漢字で『舞踏室』、アルファベットで『Ballroom』と記した金色のプレートが輝いている。
扉が開かれ、由依は部屋の中央に並ぶ二脚の黒いソファの右側にそっと座らされた。意識のない愛美も、左側のソファに置かれる。足が床についた途端、由依は後先を考えずに、両脚を一気に伸ばして、床を蹴りつけた。
「うんんっ!」
バレーボールで鍛えたジャンプ力を発揮して、長身がソファから遠く跳び離れる。一瞬、このまま部屋の外へ逃げられると希望が浮かんだが、直後に左右から伸びてきた四本の腕に身体をつかまれた。二人を運んできたホテルマンたちが、一流の体操選手なみの俊敏さで動き、由依はソファの上にもどされてしまう。
「んくっ!」
すぐさま由依はもう一度床を蹴り、ソファから前へ跳び出す。また瞬時にホテルマンに捕まり、ソファに押しつけられた。
「んおおっ!」
三度目の跳躍をして、また同じ要領でソファに乗せられる。由依は猿轡に荒い息を吐いて、二人のホテルマンの顔をにらんだ。自分は渾身の力をふるって抵抗しているのに、相手をする二人の男が接客業らしい明朗な表情を返してくる。笑みをふくんだ顔つきに、言いしれない不気味なものを感じた。
(だめ。かなわない)
今も身体能力にはけっこう自信があるが、ホテルマンたちのスピードも腕力も自分をはるかに凌駕している。敗北感が、由依に部屋の様子を見まわす冷静さを与えた。
(これが船の中!)
目に入るものすべてが、大きな驚きをもたらした。
(広い! 大学の体育館くらいある!)
船の巨大さを考えれば不思議はない広さだが、由依がいだく船のイメージを超えている。床も壁も天井もきれいに磨きあげた木製。天井からは凝ったデザインのシャンデリアが下がり、光で部屋全体を煌めかせている。
庶民とはほど遠い輝きの中に、大勢の男女が立っていた。全員がソファに座る由依と愛美へ顔を向けて、遠慮も容赦もなく多数の視線を、二つの自由を奪われた身体に這いまわらせている。
男は二十人くらい。由依よりも年下の若者から、五十、六十代まで年齢はバラバラだが、全員が黒いタキシードできめている。白いシャツの首には、そろって黒い蝶ネクタイ。由依はタキシードを着た人をはじめて肉眼で見たが、世代の異なる全員が非日常的な正装を堂々と着こなしていた。
女は、男の二倍の四十人ほど。黒でそろえる男たちと違って、色とりどりのドレス姿。『舞踏室』にふさわしく、全員が社交ダンスの衣装。どのドレスも胸や背中が大きく開いて、素肌が広く露出している。布がある部分も身体にぴったりと貼りついて、ボディラインがくっきりと現れたセクシーなデザインだった。
年齢は十代後半の若い娘から熟女まで様々。顔のタイプも多彩で、身につけたドレスとはアンバランスな愛らしい童顔もいれば、扇情的な衣装がピッタリの妖艶なベテラン女優風もいる。身体も、巨乳が目立つゴージャスなプロポーションから、バストも控えめな華奢な体形までバラエティに富んでいる。
タイプはいろいろだが、魅力的な美女ばかり。いろんなバリエーションの美女のコレクションだ。
美女たちの中にあって、ただひとりの和装で、しかも一七五センチの長身の夏目響子は、群を抜いて目立っている。
「由依ちゃんがやっとおとなしくなってくれたわね。それに愛美ちゃんも目を覚ましたわ」
由依が顔を右へ向けると、ソファの上で愛美が身体を丸めて、手足を縮こまらせていた。顔だけは響子へ向けて、頬を引きつらせている。
「猿轡をはずしてあげるから、二人ともじっとしていてね」
言われる前から全身を凝固させている愛美の頭の後ろに、響子の両手がまわった。口から布が離れると、愛美はか細い声を洩らす。
「きょ、響子先輩、これは、な、なんなんですか……」
つづいて口を解放された由依も、対照的な大声をほとばしらせた。
「説明してください! いつものドッキリではすみません!」
由依の激しい剣幕をかわして、響子が後輩に笑顔を向ける。
「もちろんドッキリじゃないわ。由依ちゃん、愛美ちゃん、二人に紹介するわね。この客船オーシャンヘヴン号の船長さんよ」
「船長!?」
「せんちょう?」
由依と愛美は、腰かけるソファの背後から近づいてくる足音を聞いた。由依の傍らを通って、長身の男が前にまわってくる。
目に入ったのは、紺碧色の布に金ボタンが縦二列に並ぶダブルジャケット。左右の袖の先には、四本の金色のラインが輝いている。
二人が顔を上げると、船員帽をかぶった男の顔があった。黒い鍔に金色の植物の模様が輝き、威厳を演出している。
「藤本由依。佐野愛美。オーシャンヘヴン号へようこそ。私が船長だ」
そう自己紹介する男は、四十歳前後に見えた。きれいに髭を剃った顔は、日焼けして力強く、凛々しい貫禄がある。背は響子先輩よりも高く、肩幅も広い。ジャケットの上からでもたくましい体格だとわかった。『船長』と名乗る声の音色も低く豊かで、耳に心地よく響く。
「私には船長以外の名前はない。私のことは、ただ船長と呼んでくれればいい」
言葉づかいがやや荒っぽいことを除けば、巨大な船を指揮する船長にはこうあってほしいと誰もが願う人物像を体現している。
しかし由依は同時に思った。
(目が怖い……)
船長の力強い眼光を放つ黒い瞳の奥に、言葉では表せない荒んだものを見出した気がする。それがどういうものかは、若い由依には表現できなかった。
「きみたちが乗ったオーシャンヘヴン号は、日本の大金持ちたちが資金を出し合って運営している。きみたちの前にいるタキシード姿の男性客は、そのスポンサーの一部の方々だ。彼らの目的はただひとつ。この船内で、法律では許されない娯楽を享受することだ」
なかよく唖然とした表情になる由依と愛美を、船長が自嘲的に笑って見つめる。
「あきれるほど馬鹿馬鹿しいだろう。ありきたりの小説か映画みたいな話だが、大まじめで本当にやっているんだ。現実とは往々にしてベタなものだ。ただし非合法な娯楽といっても、オーシャンヘヴン号では麻薬パーティーを開いたり、殺し合いを見世物にしたりはしない。私の船の売り物は魅力的な女の奴隷だ。ここにいる女たちはすべて、私が調教して、お客様に奉仕する立派な奴隷に仕立てあげた」
「響子先輩も」
由依が思わず出した言葉に、船長がうなずく。
「もちろんだ。きみたちの大学のクラブの響子先輩も、五年前に私が調教してやった」
船長が右手で呼ぶと、背後に控えていた響子がすぐに船長の右側に寄りそった。なんの指示もなかったが、響子は美貌をうっとりと輝かせて、唇を船長へ差し出し、舌を口の外へ伸ばす。
船長が響子の舌を咥えて、由依と愛美に見せつけるように吸い上げた。ピチャピチャと濡れた音が鳴り、響子の横顔が酔ったように赤く染まっていく。
「響子先輩、やめて!」
「先輩、そんなことをしないでっ!」
後輩の激しい叫びは広いボールルーム中に反響しながら、肝心の先輩の耳には届かないようだ。響子は妖しいキスを終えると、すぐに船長の右手の指を口に咥えた。喜々とした顔で頬をすぼめて、チューチューと吸いはじめる。
「今では、響子は新しい奴隷を徴用する役職に就いている。由依と愛美を奴隷として推薦したのも響子だ。きみたち二人を、私の手で自分と同じように調教してほしいと頼んだ。というわけで今から裸になってもらう」
由依と愛美の背後から、白い制服を着た船員がわらわらと現れた。いくつもの男の手が伸びてきて、由依の手足を触ってくる。
「やめろ!」
「やめて!」
実際に身体を触られている由依だけでなく、見つめる愛美も叫ぶ。二人とも由依の衣服が船員たちに剥ぎ取られると思った。しかし手足を縛る結束バンドをはずされただけだった。
由依は拘束がなくなった腕と脚を振りまわして、となりの愛美に向かおうとする。しかし船員たちに四肢だけでなく、腰までガッチリとつかまれて、直立した姿勢のまま身動きできなくされた。どれだけ手足に力をこめても、びくともしない。船員たちはホテルマン同様に愛想のいい顔つきだが、半袖の制服から伸びる腕には隆々たる筋肉がついている。
こうなっても男たちは、由依の服を奪おうとしなかった。スポーツシャツの裾をつかんだのは、響子の細い指だ。
「さあ、服を脱ぎましょうね」
「やめてください!」
先輩の手から逃れようと拘束された身体をひねっても、なんの抵抗にもならなかった。果実の皮を剥くようにスポーツシャツの裾が持ち上げられる。船員たちもこの異常な作業に慣れた様子で、互いに声をかけることもなしにタイミングを合わせて由依の両腕を動かし、スポーツシャツを手から抜かせた。
「ひいっ!」
かすれた悲鳴を上げた由依の胸に、六十人あまりの男女の目が集中した。誰も由依に近づいてはこないが、好奇の視線が洪水のように押し寄せてくる。
現れた由依の上半身は白かった。元スポーツ選手といっても屋内競技で、日焼けはしていない。もちろん虚弱な印象はない。なめらかな肌に、力強い若さの輝きが宿っている。
白い胸を、さらに純白のブラジャーが飾っていた。フリルやリボンなどはないが、かわいいデザインだ。後輩の胸に、響子が顔を近づけてしげしげと観察する。
「由依ちゃん、女の子らしいブラジャーをつけるようになったのね。バレーボール部の合宿では、素っ気ないスポーツブラ専門だったのが懐かしいわ。それにバストサイズもアップしているのではないかしら」
一拍置いて、背後に並ぶ男女に聞かせるように声のトーンを上げた。
「今はDカップね!」
「くうっ……」
由依は全身が熱くなり、赤く染まりつつある半裸の胴体をよじる。どういうわけか、下着姿を見られることよりも、響子先輩に言葉でバストサイズを指摘されるほうが、より羞恥が大きい。
「さあ、ショーツを見せてもらうわね。わたくしが知っている由依ちゃんはスポーツショーツ専門だったけれど、今はどうなのかしら」
ショートパンツに響子の両手の指がかかる。先輩の指先を腹の皮膚に感じて、由依はたまらず声を出した。
「ひあああっ!」
遠慮も容赦もなくショートパンツが一気に下ろされ、足から引き抜かれた。響子がショートパンツを背後へ投げると、船長の頭上を越えて居並ぶ男女に届く。タキシードの若い男が両手を伸ばして、空中でショートパンツをつかみ取った。
剥き出しになった由依の下半身は、ブラジャーと同じく純白の下着に包まれている。やはり飾りが全然なく、二十一歳の女子大生としてはかなり面積の広いものだが、バレーボールで鍛えた由依の身体つきにはふさわしい。
「すてきよ、由依ちゃん。自分に似合うかわいい下着をよくわかっているのね。でも男性の目を意識していないかわいさだわ。由依ちゃんと愛美ちゃんは今も処女でしょう」
「そんなことは!」
由依は抗いの声を上げたが、響子先輩の言葉は正鵠を射ていた。由依は正真正銘の処女だ。キスの経験もない。
二十一歳の今まで、男とつきあったことがなかった。学园大学のころにはバレーボールに夢中。自分とチームを強くすることに日々明け暮れて、男子は目の端にも入らなかった。大学生になってからは、専門科目の勉強とバレーボールなしで女同士の友情を育むことが楽しくて、男とつきあうことにまで頭がまわらない。
大学には、女子大生は恋人を作るのがあたりまえだ、いや義務だ、と懸命に主張して、お節介を焼く友達もいるが、まだその気にはならなかった。
周囲の女子大生からは『恋愛無用の女』のレッテルを貼られている由依だが、漠然と夢見ていた。いつかは胸がときめく男性と出会って、すてきな恋をして、具体的に考えていないがとにかく理想的な初体験をする、と。
間違っても、生まれてはじめて家族や医者以外の異性に下着姿を見せるときが、こんな異常すぎるシチュエーションのはずがない。
そして異常はこれで終わるはずもなかった。
「いよいよ由依ちゃんの一糸まとわぬ裸を見せてもらうわね」
響子の言葉を合図に、それまで沈黙を守って見物していたタキシードの男たちから、どっと歓声が上がった。正装にふさわしくない卑猥な声を背にして、響子がしどけなく微笑む。
「船客の皆様方と違って、わたくしと由依ちゃんはバレーボール部の合宿のときに、浴場で裸を見せ合っています。大学三年生の夏から、どのくらい成長したのかしら」
互いの裸身を知る先輩の言葉が、深々と由依の胸や腹や太腿に突き刺さり、羞恥と怒りを掘り起こされる。
「響子先輩、これ以上は絶対に」
「絶対になぁに?」
由依の背中に響子の両手がまわり、ブラジャーのホックがはずされた。マジシャンさながらの鮮やかな手並みで、二個の白いカップが護っていた胸から離される。
「あああっ!」
由依が悲鳴をほとばしらせ、カップから解放された乳房が上下に揺れる。床に叩きつけられたバレーボールさながら乳球が弾んでいるのは、由依自身が激しく身悶えているから。身体を動かすことで、いっそう自身の露出した胸を扇情的に演出しているとは想像もしていない。
はじける二つの乳房は、美しい曲面を描き、大人の男の手にすっぽりと包まる調度いいサイズに見える。白い球体の先端では、淡い桜色の乳輪が踊っている。中心から突き出る乳首は、戦慄と羞恥で固くなり、小さく縮こまっていた。
男に見られることも、触れられることも知らない処女乳のダンスを、男性客たちの感嘆と称賛の吐息が迎える。
由依の悲鳴がつづく間に、あっさりとショーツも抜き取られた。
「ひいいっ!」
新たな叫びが重なり、由依はせめて両脚をきつく閉じようとする。だが左右から膝を押さえられて、内腿を密着させることもままならない。
あらわにされた由依の下腹部では、まだ幼さが残っているような恥丘がふっくらと盛り上がっていた。中心に刻まれた縦の亀裂は、接着剤で貼りつけたかのごとくぴっちりと閉じて、内側をうかがわせない。そのしめやかなたたずまいを見るだけで、ボールルームにいる六十人あまりの男女全員が、由依のモノが男を受け入れたことのない処女地だと理解した。
由依自身は自分の裸体がどう見られているのかと、考える余裕もない。生まれたままの姿を見知らぬ集団にさらす恥辱で、脳内がぐらぐらと沸騰すると同時にガチガチに凍りついているようだ。
混濁する意識に、男たちの歓喜の声がそそぎこまれてくる。
「すばらしい。由依ちゃんのおっぱいもアソコもピチピチしている!」
「その言い方は古くさいですよ。じつにバストも股間も若さが輝いている!」
「こういう格別な若い身体を楽しめるのは、オーシャンヘヴン号だけですからな」
老人らしい変に解説じみた言葉に、若い男たちの騒々しい歓声が重なり、由依の裸身に雨のように降りかかる。声のひとつひとつに、由依はあらわな肌を切り裂かれていくように感じてしまう。
タキシード姿にふさわしくない卑猥な言葉を背にして、響子が一段と大きな声を放った。
「それでは船員の皆さん。全裸を披露した由依ちゃんを、もう一度ソファに座らせてあげてください」
由依の身体をつかむ男たちの剛腕に力がこもり、長身が黒い椅子の上に戻される。尻の素肌が黒革のヒヤリとした温度を感じたとき、両腕を頭の後ろへまわされて、再び結束バンドで左右の手首をひとつに縛られた。
腕をまわされた反動で、胸を前に突き出す体勢になってしまう。だが由依の意識はもっと恐ろしいことに集中していた。
閉じていた両脚が、船員の手で力まかせに左右に広げられていく。
「やめて! やめてええっ!」
わめき、叫び、渾身の力を両脚にこめて閉じようとする。しかし屈強な男の二人がかりの腕力に抵抗するのは不可能。左右の脚がただ広げられるのではなく、持ち上げられて、膝の裏をソファの肘掛けに乗せられる。バレーボールで鍛えたやわらかい股関節は、強引な大開脚を難なくこなしてしまう。肘掛けの中から黒革のベルトが引き出されて、膝に巻かれて固定された。
自分が強いられているポーズのあまりの酷さに、由依は言葉を紡げなかった。上半身は戦争捕虜のごとく両手を後頭部にまわされて、胸を強調する姿勢。下半身は両脚が百八十度よりもさらに大きく割られて、これ以上ないほど広げられた股間を、前に立つ響子先輩と船長、さらにその背後に並ぶ大勢の男女へ向かって突き出している。いわゆるM字開脚だ。
ソファに固定された姿勢は、由依本人にも自身の割り広げられた股間を見せつける。突出した下半身の中心でふっくらと盛り上がる女の丘陵は、限界まで開いた左右の太腿の狭間にありながら、未だぴっちりと閉じていた。楕円形の丘のすぐ下には、由依の大柄な肢体とは対照的な細密な皺が放射状に広がる。肛門もまた、きつくすぼまって懸命に由依の体内を護っていた。
女が隠すべき肉体の部位をすべてさらけ出し、他人へ差し出すことを強制される姿勢。これ以上の恥辱のポーズは、今の由依には考えられない。
「すてきよ、由依ちゃん。なんてきれいな身体なのかしら。大学の合宿で見たときよりも、女としてはるかに魅力的に成長しているわ」
響子の十本の指の腹が、由依の左右の内腿を膝から鼠蹊部へ向かってなで進む。まるで指先につけた乳液を染みこませるような動きに、固定された両脚がわずかにピクピクとわなないた。指先が恥丘へ触れる寸前に、響子の手が離れる。
「次は愛美ちゃんの番ね」
ソファの上で膝を抱えて縮こまる愛美と船長が向かい合う。愛美は唇を震わせながら、船長の顔を見つめて告げた。
「い、椅子に縛りつけるのは許してください」
「愛美はそれほど縛られるのは嫌なのか」
凄惨な姿でソファに拘束される由依へ、愛美はそっと視線を走らせて、すぐに顔をそむけた。
「はい。そ、そのかわり……」
「なにをしてみせると言うんだ」
「自分で服を脱いで、自分で裸になりますっ!」
爆発のように噴き上がる甲高い声に、船長がうなずいた。
「愛美は男の前で服を脱ぐことは平気なのか。慣れているんだな」
「ち、違います……男の人の前で裸になったことは、ありません。でも、わたしが、今ここで、できることは、これくらいしか考えられなくて……」
由依はソファをきしませ、上体を愛美へ向けて傾けて叫んだ。
「愛美、そんなことをしてはだめっ!」
「しかたないじゃない! わたしたち、どうしたって、ここからは逃げられないんだもの!」
愛美はソファから降りて、船長の前に立った。身長一五七センチのリベロは、たくましく大柄な船長の前では、とてもか弱く見える。
「やめて! やめて、愛美!」
由依の叫びが響くなかで、愛美は白いワンピースの背中のボタンをはずしにかかった。恐怖と緊張で指が上手く動かせず、いつもの何倍もの時間がかかってしまう。その間、船長は口をはさまずに、愛くるしい小動物をながめるように見つめている。
三つのボタンをはずし終えると、短い袖から両腕を抜いた。しかし胸の前で白い布を抱いて、覗くのは肩や背中の白いブラジャーのストラップのみ。
(恥ずかしい! やっぱり見せられない……)
「それで終わりではないだろう」
船長の言葉が耳に入るだけでなく、愛美の両手の神経にからみついてくる。この異常な修羅場にありながら、愛美は父親を思い出していた。もの心がつく前に事故で亡くなり、動画や写真でしか見たことのない父親。映像の父親は顔も声も船長とはまったく似ていないのに。
両手がワンピースから離れた。衣服はストンと床に落ちて、足のまわりを円形にかこむ白い布の塊と化す。
「ああぁ…………」
愛美とっさに胸と下半身を手で覆おうとする。
「隠すな!」
船長の一喝で、手が痺れて動かせなくなり、小声で返事をした。
「は、はい……」
両手をどうしていいのかわからず、当惑と混乱のなかで胴体の側面にくっつけて、気をつけのポーズになった。船長と六十人あまりの男女の前で、ブラジャーとショーツだけの下着姿になる。ついさっき由依も味わった羞恥に、全身をさらされた。
(恥ずかしい! 恥ずかしい! 恥ずかしいいっ!)愛美の下着も、由依と同じく、飾り気のない清楚なデザイン。白布の面積も広く、乳房も尻も下腹部もしっかりと包む。大学の女の友人からは『まったく攻めてない』と評される。
文学少女をイメージさせる美貌に反して、身体つきはしなやかで力強く、もとはスポーツ選手だと感じさせる。肌の色は由依よりも白く、触れば滑りそうになめらかだ。
直立不動の下着姿をしばらく鑑賞された後に、船長が宣告してきた。
「下着も脱ぐんだ。全裸になれ」
「はい」
また短い返事しか出ない。それでもワンピースのボタンをはずしたときよりも手早く、ブラジャーの背中のホックをはずせた。強く閉じた唇の端から、ひとりでにうめき声がこぼれる。
「あ、あああ……」
二つの白いカップが胸から離れて、床のワンピースの上に落下した。ほとんど無意識に両手がまた胴体の側面にくっついて、愛美は乳房を放り出したまま、再び気をつけの姿勢になってしまった。あらわになった乳房は、由依よりも小さいが、まろやかな形の美しさに優劣をつけられない。
響子の声が的確に計測してくる。
「大学のときよりは成長しているけれど、Cカップね」
タキシードの男たちからは、歓迎の声とやや失望の声が混じって上がった。
そして船長から恐ろしい現実を指摘された。
「ブラジャーから解放されたばかりなのに、もう乳首が勃起している。親友のあられもない姿を見て、自分も昂っているんだな」
「そ、そんなことは……」
否定できなかった。見下ろせば、左右の胸のふくらみの先端から、いつもより赤みが濃い乳首が、いつもより高く突き出ている。
「ち、違います。これは緊張してるからで……」
困惑する愛美に、さらなる命令が下される。
「いよいよ最後の一枚だ。脱ぐんだろう」
「……はい」
船長の厳しい眼光を浴びながら、愛美は両手をショーツにかけた。もうためらいはなかった。ただ船長の命令に従うだけの操り人形になりきって、ショーツを両脚から抜き取った。
小がらな全裸が、船長の前で気をつけする。視線の集中豪雨が降りそそぐ下腹部は、同い年の由依よりも子供っぽく見えた。恥丘のふくらみはなだらかで、秘裂もやや短い。
「いいだろう。やれ」
船長のひと言で、待機していた船員たちがいっせいに愛美の裸身を捕まえて、ソファへ無理やり乗せた。
「約束が!」
「違う!」
愛美と由依が同時に同じ言葉を叫んでいる間に、船員たちがまるで手慣れた荷造り作業をするように裸体をソファに固定した。となりの由依と同じく、両手を後頭部でまとめて結束バンドで縛られ、両脚をM字開脚のポーズで肘掛けに拘束されてしまう。
破廉恥極まりない姿を強制されて、愛美は全身を岩のごとく硬直させた。
「約束などしていない。愛美が勝手に脱いだだけだろう」
「そんな、そんな! そんなそんなそんなっ!」
呆然として同じ単語をくりかえす愛美と、怒りに顔を引きつらせる由依が、ともに全裸のM字開脚で並ぶ姿を、六十人あまりの男女に見物される。
「いよいよね。ここからは船長におまかせしますわ」
響子が由依が緊縛されるソファの背後へ移動した。
入れ替わりに船長が、大開脚の股間の前へやってくる。
(ああああ、来ないで!)
由依は歯を食いしばった。
船長の視線が、スキャナーのように女体をじっくりと見下ろしてくる。全裸を見ながらも落ち着きはらっている様子が、たまらなく怖い。
「私のオーシャンヘヴン号に採用される女は、見ての通り、全員が美人だ。その中にあっても、由依は遜色なしに美しい。顔も身体も魅力に満ちあふれている。この船の中で人気が出るに違いない」
勝手きわまりない称賛の言葉を聞かされて、由依は怒りしか湧かない。しかし怒声を返す余裕はなく、ただ憤りに燃える瞳を船長に向ける。
激しい視線をぶつけられて、船長は楽しげな笑みを返した。
「女の肉体は極めて繊細なものだ。好きでもない男に愛撫をされても、快楽を感じることはない。だが私は女の肉体を快感に溺れさせるテクニックを習得している。肉の悦楽を与えるプロフェッショナルだ」
両手が、由依に向かって伸びてきた。たくましい体格にしては十本の指はやや細くて、力強さと同時にいかにも器用そうな印象。
由依は歯を噛みしめて、迫り来る指先から必死に逃れようとした。しかし上体を左右に揺らして、背中の素肌をソファの黒革にこすりつけ、キュッキュッと鳴らすだけに終わる。
船長の傲岸とも見える顔が、由依の顔へ近づいてきた。
「由依がどれほど感じまいとしても、無駄な抵抗だ」
「あっ、あぁぁ……」
ソファの摩擦音が止まる。船長の瞳に覗きこまれると、息を呑むほど力強い視線が目から押し入ってきて、身体を内側から拘束されたように動けなくなった。
由依は裸の胸を突き出し、M字開脚で恥丘をさらす恥辱のポーズのまま、身じろぎができず、顔もそらせず、声も出せない。ただ目の前の船長の顔を見つめて、船長の言葉を耳から脳へ注入される。
「由依の知らなかった悦びを身体に教えて、しっかりと刻みこんであげよう」
由依の左右の乳房に指が触れた。そのまま乳肉を指と手のひらで包まれる。
「あっ、あう……」
知らずに止めていた息があふれて、かすかな音色となる。
はじめて自分以外の人間に裸の胸を触られる衝撃の中に、ピリピリとした火花が咲いている。その感覚の意味に気づいて、由依は船長の両手を置かれた胸の内で驚愕の叫びを上げた。
(気持ちいいっ!?)
由依は処女だが、官能の快感をまったく知らないわけではない。回数は少ないが、自慰をしてきた。しかし自分の手で胸を愛撫するときでも、触ったばかりでいきなり気持ちよくはならない。ましてや自分は今、はじめての男に陵辱されているのだ。
(気持ちいいなんて、あるはずない!)
声なき叫びを聞いたように、船長が口にした。
「いい反応だ。由依はしっかりとオナニーをしているな。なかなか胸の性感が開発されている」
「そ、そんなことはないわ!」
「隠す必要はないぞ。今の由依は気持ちいいと感じているが、頭で否定している。知らない男にただ胸に触れられているだけで、気持ちよくなるはずがない、と自分を強引に納得させようとしている。由依の困惑がはっきりと伝わってくる。では、こうされたらどうだ」
船長の両手が、乳房の丸みをなぞって静かに動いた。
「あ……おお……」
由依の喉から声がこぼれてしまう。喘ぎではなく、驚きの声。船長の手は男とは思えない繊細な動きを見せて、やさしく、なめらかに、乳肌をなでられる。
浴室で自分の胸を洗うときのほうが、もっと力が強く、やわらかい乳房の形を変えた。由依の目の前で船長の手は動いているのに、乳房は美しい半球を描いた形を保ったまま。指の間から覗く縮こまった乳頭も、少しも揺れていない。
それなのに乳房の表面そこかしこに、次々と心地よさが生まれる。心地よさは互いにつながり、網の目のようになり、すぐに乳房全体を被う気持ちよさのベールを作り上げた。
自分でなでさするときよりも、何倍も気持ちいい。乳房がこれほど愉悦を感じることができるとは、まったく知らなかった。
それでいて、おそろしくもどかしい快感だった。まるで痒いところに手がとどかないように、肌がうずうずとして、もっと決定的な刺激が欲しくてたまらなくなる。
そんな思いが、自分の中に湧き上がっていることに気づいて、由依は激しく否定した。
(違うっ! 思っていないっ!)
船長の声が、オーケストラの低音楽器の調べのごとく、鼓膜に反響する。
「胸が疼くだろう。もっと胸を強く刺激してほしいと望む自分を、また強く否定しているはずだ」
(読まれてる! 女は必ずそうなるというの!?)「今は、声に出して答える必要はない。はじめての女の悦びをしっかりと感じていればいい」
船長の手の動きが変化する。ただ乳肌の表面をなでるだけから、十本の指に力が加わった。手の中で乳房がはじめて形を変えて、なめらかな球面に浅い窪みが作られる。
途端に新たな快感が湧き起こった。
「はあああっ!」
指に押されてへこんだ肌の内側から電流が発して、乳房の中を駆けまわり、痺れる胸全体がふつふつと熱を発する。
「あ、熱い!」
思わず声を出してしまった由依に、船長が大きくうなずいた。
「それでいい。もっと熱くなる」
十本の指がなめらかに蠢き、さらに由依の胸の温度を上昇させる。ピアニストが巧みに鍵盤を叩いて名曲を弾き出すように、Dカップのバストをふるふると震わせて、由依の体内に悦楽の音色を反響させつづける。
「あっ、あん……はんんん……んく……」
船長の演奏に従って、由依のこらえようとしてもこらえきれない喘ぎ声が連続していく。胸が熱くなるほどに、乳肉が溶けるような愉悦が大きくなっていく。
(どうして、こんなに気持ちいいの? でも、あああ、でも……)それでもなお由依はもどかしさに苦しめられていた。由依の胸は、さらなる大きな悦びを欲して煩悶する。由依自身の意志に反して、強く激しい衝撃を熱望してのたうった。
由依の悩乱も、当然のことのごとく船長は知っていた。
「由依の胸は、もっと欲しい、と訴えているだろう。それが当然だ。私の指が送る乳肉の悦びは、未だ最も感じる部分に至っていないのだからな」
指摘されて、由依ははじめて気づいた。船長の指が一度も乳首に触っていない。指と指の狭間から突き出す乳頭が目に映る。
(大きくなってる!)
船長に胸を嬲られはじめたときには、乳首は小さく縮こまっていた。今は高く伸び上がって、左右ともに先端が船長の顔を指している。
肉体が昂れば乳首が立ち上がることは、由依もわかっている。だが自分の肉筒がはしたなく屹立している姿を見せつけられるのは、脳が焼けつくほど恥ずかしい。
なにより大きくなった乳首全体が、激しい疼きに襲われていた。平常な淡い桜色よりも赤みが濃くなった乳輪から肉筒の先端まで、ビリビリと痺れが渦巻き、ピンクの突起がわなないている。
「由依の胸が欲してやまない刺激を与えよう」
(乳首をつかまれたら!)
女の本能が警鐘を打ち鳴らした。
「だめっ!」
由依が叫んだ直後に、左右の乳首が同時に指でつままれ、上下にしごかれる。拒絶の言葉が一瞬で甲高い叫びに変貌して、ボールルームに反響した。
「だめ、あっひいいいいぃぃぃぃっ!!」
肉体の中で熱い稲妻が噴き上がり、裸身が浮き上がろうとする。両膝が固定されていなければ、尻がソファから離れていただろう。船長の指が離れた二つの乳房が、由依の動きに合わせて上下左右に踊る。
「見事なイキっぷりだ、由依。すばらしいぞ」
笑いをふくんだ傲慢な声とともに、船長の両手の指が再び左右の肉筒をつまむ。
「きゃひいっ!!」
二つの乳頭から快感があふれて、熱いシャワーのように全身に降りそそいだ。拘束された全身を小刻みに揺らしながら、由依は今になって理解した。
(イッてる!? わたし、イカされた? あああ、今までと全然違う……)自慰での絶頂は何度も体験した。しかし自分の手で導き、たどりつく性感の果てとは、量も勢いも大きく異なっている。由依がこれまで満足していたエクスタシーが、池の水面を揺らすかわいいさざ波だと思い知らされた。今まさに乳首をしごく船長の手で味わわされている絶頂は、海岸に打ち寄せる大波。
肉筒から船長の指が離れると、大きく膨れ上がった快楽が縮小した。由依は熱した息を吐いて、望まぬ絶頂の余韻にたゆたう。
「はぁぁああああ……あああ…………」
「胸を責められて極まった気分はどうだ? 胸だけでイクのははじめてだろう」
「……ああ、信じられない……」
「だが、まだ悦びは終わりじゃない。これからもっとすばらしい悦びが、由依を待っている」
船長の高圧的な、それでいて耳に心地よい美声だけが、由依の耳にそそがれていた。
おかげで船長の背後にいる男たちの会話は、由依には届かない。
「きみは船長の調教を見るのははじめてかね」
「はい。見ていても不思議ですよ」
「眼力と言葉で女に暗示をかけて、本人も気づいていなかった性感を引き出しているという噂だが、実際は謎だな」
「なんにしてもうらやましい」
男たちが褒めそやす船長の声が告げた。
「さあ、由依の秘密の扉を開いて、奥底を披露してもらおう」
無駄だとわかっていても、由依は叫ばずにはいられない。
「やめて! やめてええっ!」
ボールルームに響く悲鳴が、観客たちの心を魅了する。古参の客は何度も見た儀式だが、女としては精悍な美貌と一六七センチの鍛えた長身から出る悲鳴は、ことさら魅力的に聞こえた。
「やめ、ひっ……」
由依の喉が無意識に絞られ、声がつまった。ほとんど水平にまで両脚を割り広げられた股間の中心を、船長の指でつままれる。
全身の筋肉を硬直させる由依の恥丘が、左右に広げられた。
由依の目にも、強引に開かれた自身の内側が映る。ふっくらした女の丘の中に、肉色の花が咲いていた。
船長の背後で様々な音色の声がわっと上がり、六十人あまりの視線がいっせいに由依の秘花に集中してくる。
(ああああ、見られてる! 全員に見られてるう!)自分の女性器を指で触れたことはあるが、鏡などを使ってきちんと観察したことはなかった。自分にとっても初見の未知なる部分が、大勢の男女の目にさらされていると思うだけで、全身の筋肉も神経も血液も凍りついた。
それでも恐怖の対象から目をそらせないように、由依は自分の女性器を見つづけてしまう。精緻な肉の花びらが複雑に重なる姿には不思議な美しさがあり、自身の中に存在しながら、人体の一部とは思えない。
船長も自分がほころばせた女肉の花をじっくりと観察してくる。
「由依の花はすてきだ。若くて、愛らしくて、みずみずしい。気づいているか。胸でイッたから、由依の花にはまだ一度も触れていないのに、肉襞がじっとりと濡れてキラキラと輝いている」
巧妙な言葉を聞かされるだけで、氷結した由依の中心が熱をはらんだ。船長の言葉通りの光景が、由依の瞳を射る。
(これが、わたしの……本当に濡れてる……あああ、どうして濡れてるの……)「由依が女として、どれほど熟しているのか、確かめよう」
自分の中に船長の右手の指が入ってくるのを、見ていなければならない。今まで自分の指しか触れたことのない左右の肉襞に、二本の指先が触れた。ヌチッと粘つく恥ずかしい音が鳴った気がして、由依はたまらず不自由な腰を左右にうねらせ、声を上げてしまう。
「ああ」
「いい声だ。もっと鳴いてみろ」
左右の肉襞が重なる狭間に指が潜りこみ、そのまま上下に動いた。濡れた肉花弁を掻き分けられて、何度も処女孔の表面をていねいになでられる。胸を愛撫されたときと同じく、自分で触ったときとは快感の大きさも深さも違う。鳴けと言われて鳴くものかと決意しても、勝手に喉から熱を帯びた声があふれてしまう。
「ひいっ! やあっ、ああ、あ」
「すごいな。膣に入れていないのに、熱くて、ドロドロして、茹でたトマトの果肉に指を突っこんでいるようだ」
船長の指が軌道を変え、由依の中で渦を巻いた。まだ膣に指を入れられていないが、グチュグチュという濡音とともに、裸身全体を大きくかき混ぜられているように思えて、たまらなく気持ちいい。船長の指に操られて、このまま愉悦の渦に呑みこまれ、なにもかもが沈んでいくと思うと、由依は胸の内で悲鳴を発した。
(だめっ! 呑まれたら、わたしはダメになってしまう!)渦に沈められないように、無意識に綱を求めた。後頭部で組まされている両手の指が、ピクピクと動く。
もちろん、由依がつかまるべき命綱など存在しない。あるのは由依にとどめを刺すスイッチだった。
クリトリスが船長の指でつつかれる。ズクッと鋭い衝撃が、下半身を貫いた。
「はひっ!」
「見ろ。由依のいやらしい肉の粒が、盛大に勃起しているのを、自分でよく見ておけ」
船長の言葉通り、ジンジンと痺れる陰核は勃ち上がり、赤く染まっている。実際には、由依は自分の肉芽の通常のサイズや、他の女が興奮したときのサイズを知らない。それなのに今の自分が特別に大きく膨張しているように見えてしまう。
由依は自慰のときには、膣に指を入れずに、クリトリスをこするだけで果てるタイプ。急所をいじられる威力をよく知っている。
(ソコを責められたら、わたしは……)
想像するよりも早く、強烈な一撃が女芯からほとばしった。船長の親指と人差し指でクリトリスを強くつままれている。衝撃が背筋を貫き、脳を焼く。
「あっひいいい!」
(違う! 全然ちがううっ!)
最初の衝撃が過ぎても、船長の指で女肉の突起を上下にしごかれるたびに、快感の大波が次々と押し寄せて攻撃を受けた。手足を拘束された裸身が、ソファの上で大きく震えて、キシキシと摩擦音をたてつづける。四肢が解放されたならソファから転げ落ちて、床でのたうっているに違いない。
「頃合いだろう。イクがいい。さあ、藤本由依、イケッ!」
船長の命令にタイミングを合わせて、由依の背後から響子先輩の両手が伸びてきて、左右の乳首を指先でこすりたてられた。
「あひいい……いひい…………」
女の最も敏感な三つの肉突起を同時に責められて、由依の体内を最強の快楽電撃が走りまわる。縛られた両膝を支点にして大開脚の全裸が反りかえり、全身の筋肉が硬直した。引き絞られた喉の奥から、かすれた声が噴き上がる。
「……イクふうぅぅぅぅ……ぅぅ…………んん………………」
全身の肌からどっと汗が噴き出し、由依はくにゃりとやわらかくなってソファに沈んだ。
女性器から船長が手を引くと、ぐったりした由依の頬を響子が両手でなでた。
「すてきな体験でしょう。オーシャンヘヴン号にいれば、由依ちゃんはもっともっと夢みたいな体験をできるわ」
由依はなにも答えられなかった。荒い息をつき、弛緩した裸身の胸や腹を上下させるだけ。沈黙のまま、唯一動かせる目を先輩の顔へ向ける。瞳に映るのはバレーボール部の合宿のときと変わらない笑顔だった。
(響子先輩……どうして……)
「さあ、由依ちゃん。今度は愛美ちゃんが、船長に悦びを与えられる姿を見てあげなさい」
「愛美!」
「そんな、きゃうん!」
船長がすばやく両手の指で、愛美の小ぶりな乳房を包みこんだ。船長の手が特別なことをしているとは見えないのに、甘い熱波が胸の中に広がるのを、愛美は鮮明に感じる。
「あふっ! うっ、うんんん……んああっ!」
乳肌の表面を十本の指が滑り、乳肉を手のひらで押されるだけで、胸のそこかしこで新たな熱源が生まれる。熱は快感そのもの。硬直した全身が、愉悦の熱でとろとろと溶けていく。
はじめての男の手で想像もしなかった悦楽を掘り起こされる胸の内で、疑問の叫びが何度もくりかえされる。
(気持ちいい! どうしてこんなに気持ちがいいの!? 自分で胸を触るよりも、何倍も気持ちいい!)多くはない自慰の体験とはあまりに違う快楽の量に、愛美は溺れる思いがして、口をパクパクさせて懸命に空気を求めた。
「由依よりもいい反応だな。愛美は由依よりも官能が豊かで、淫らな身体だよ」
「ああ、淫らなんて! はぁう、うんんん……」
不本意な決めつけに反抗するように、愛美は再び身体を硬くしたが、すぐに船長の指技に負けて力がずぶずぶと抜け落ちてしまう。
「あああふぅ、だめ、んんん、だめっ!」
愛美は自分の快感の終わりが、目前に迫っていることに戦慄した。愛美も少ないながらも自慰で絶頂を迎えたことはあった。そのときよりもはるかに速いスピードで、猛然たる勢いで、エクスタシーへ向かって進んでいる。
由依と同じように、生まれてはじめての胸だけの快楽の頂点を迎えることに、愕然とする。それどころか、由依が最初に胸だけで果てるまでの時間よりも早い。
(本当に、わたしは、由依よりも淫らなの!?)
恥ずかしすぎる疑問も、左右の乳首を強くしごかれた途端に消失した。体内に噴出する絶頂のマグマに呑まれて、一瞬で焼きつくされる。
「いやっ! だめえ! ああああああっ!!」
「イクと言え」
エクスタシーに達しながらもさらに肉筒をしごきつづけられて、絶頂を引き伸ばされながら、愛美は命令された。まるでスポンジが水を吸収するように、脳に船長の声の音色が深く浸透してくる。
(ああああ、イクなんて、言えない)
愛美はひとりきりで自身を愛撫したときでも、イクとは口にしていなかった。品がなくて、女が言う言葉ではないと考えている。ついさっき由依が叫んだことにも愕然としたほどだ。
(言えない。でも、でもっ)
今は、愛美も口に出すしかなかった。
「イクッ! イクイクッ! イックううううっ!!」
卑猥な言葉を叫ぶと、絶頂のステージがさらに高く上昇する。初体験の歓喜に煽られて、愛美の拘束された全身が下手くそなマリオネットさながらに、でたらめに、小刻みに、蠢いた。
やがて糸が切れたように裸体の動きが静止した。惚けた美貌の下で、Cカップの胸だけが呼吸に合わせてかわいらしく上下している。
愛美のぼんやりした顔に、新たな表情が浮かび上がった。見開いた目の前で、自分の恥丘が船長の手で広げられている。
(こ、こんな光景を、由依も見せられていたの……)開花させられた女性器は天井のシャンデリアの光を受けると、淡い桃色の精緻な構造を際立たせて、船長とボールルームの男女の視線、そして由依の目までも集めた。
「愛美はここもかわいいぞ。恥丘は子供っぽいし、肉襞もクリトリスも由依より小ぶりだが、しっかりと大人の女だ」
大人の女という言葉とともに、また船長の両手の指が襲いかかってくる。右手で女の肉芽をつままれ、左手で膣口の周囲をなぞられた。
「くひいいいっ!」
女の最も敏感な部分から、胸の絶頂を超える快感が一気に流しこまれる。さらにソファの背後から響子の両手が伸びて、左右の乳頭をしごかれた。
「はっひいいいいっ!」
愛美はひとたまりもなく飛んだ。意識が真っ白に塗りつぶされ、全身が空中に放り出された気がする。
「イクッ! またイッちゃうううっ! イクうっ!!」
そこで言葉を失い、地面に墜落した。現実には愛美は縛りつけられたソファから動いていないが、意識が高く飛び、猛烈に落下していた。
「…………ぁぁぁああああ……あんんん……んうう……」
愛美のとぎれとぎれのよがり声と、裸の全身から立ち昇る汗の匂いが、ボールルームの人々を魅了する。
由依にできるのは、ただ親友の名前を呼ぶことだけだった。
「愛美っ!」
その声も船長の朗々とした声にかき消された。
「それでは篠沢様、高柳様、お部屋で二人の新人にとどめをお願いします」
調教豪華客船 女子大生陵辱クルーズ 第一章 奴隷調教船オーシャンヘヴン号 (1/6)
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