理系女子大生凛々子 奴隷誓約書 第1部分 (1/5)
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目次
一 露出・六本木の夕立
二 乳房・SMホテルの階段
三 イラマ特訓・奴隷用性器検査台
四 見世物・会員制ラウンジ
五 パイズリ・会員制ラウンジ
六 黒人・会員制ラウンジ
七 痴漢・JR埼京線大宮〜渋谷
八 浣腸オナニー・護国寺マンション浴室
九 見世物ふたたび・会員制ラウンジ
小さい頃から、雨が好きだった。
傘を持たされて登校しているのに、使わずにわざわざずぶ濡れになって帰宅し、母によく叱られていた。
自分の苗字が『雨』という文字から始まるということの影響もあったかもしれない。
ただ、二十一歳になった今、それだけではない体の奥底の何処かにある、もっと根源的な欲求が揺さぶられるのを感じるのだ。
特に、どしゃ降りの雨がたまらなく好きだ。
蒸し暑さこそ変わらぬが、先ほどまでの好天が嘘だったように、空があっという間に暗くなった。
だがその前から、雨の気配を凛々子は感じていた。
もうすぐ。
こんなにドキドキするのは、学園の卒業式で答辞を読んだ時以来ではないだろうか。
六本木交差点をそれぞれ渡る人たちの足取りも急に早くなっている。
「夕方からは大気が不安定になり、激しい雨が降る恐れがあります」
天気予報のおかげで、傘を手にしている人も多い。
猛暑が続く東京では、激しい夕立がまるで夏の代名詞であるかのように、このところ毎日のようにやってくる。
ピカッ。
薄暗くなった空に光が走ったのを合図にしたように、突然ザーーッと激しい音を立てていきなり強い雨がアスファルトを叩きはじめた。
ドーン。
直後にまるで何処かで何かが爆発したかのような激しい雷鳴。光と音との間に数秒間あったのだから、まだ随分遠いはずだが、ビルとビルに共鳴するかのように、交差点に大きな音が鳴り響いた。
「自慢のおっぱいをできるだけ多くの人に見ていただきなさい」
奥様の命令はご主人様の命令だ。
上半身は、濡れたら完全に透け透けになることは必至の、身体にぴったりとした白いTシャツを一枚着ているだけだ。
ノーブラの乳房は、今の時点でさえその輪郭がくっきりとシャツの下に浮かび、胸元を高く盛り上げている。
ここまで来る間にも、何人もの男の視線を浴びた。もとよりブラを付けていようがいまいが、凛々子の乳房は常に男の注目を集める。舐めるように見られ、東京に来てからは、混んでもいない電車の乗り降りの際に、さりげなく肘を押し付けられることもザラだ。
ただ、今は自分自身の意識、ノーブラであるという自覚の影響が大きかった。
そのため、見られていると意識するほど、興奮に乳首が硬くしこるのが避けられないのだ。それによって、ますますすれ違う男が乳房の上に視線を走らせる。胸を見てから顔を見て、そしてもう一度胸を見る。その目の動きが露骨にわかる。
ポケットの中で、携帯電話がきっちりツーコール分震えた。
予め指示を受けていた「行け」という合図だった。
一
露出・六本木の夕立
学園を卒業し、東京の大学に行ったら、かねてからの自分の願望を是非実現しようと、凛々子はずっと考えていた。
女子大としてはそれなりにトップクラスの大学に受かる自信もあった。なので、それまでは自分の中にその願望を封じ込め、時々取り出してみては大切に育ててきた。
最下層奴隷。
これが、凛々子の望みだった。
二十一歳、大学二年生の夏にひとつ年上の先輩と性行為をして処女ではなくなった。
だが、それは処女でなくなっておくことそのものが目的で、ちょっと好きな先輩とも、そのただ一度きりの約束で、実際にそれは守られたし、守った。
「オッパイ」
学校五年生の時に男の子たちの間でそんなあだ名がついたほど、凛々子の身体は早熟だった。
母も巨乳だし、凛々子が二十一歳の時に亡くなったという母の母つまりは凛々子の祖母も「ボインだった」と母に教えられている。
二十一歳でDカップだった凛々子の乳房は、その後も成長を続け、現在はFカップ、ブラジャーのメーカーによってはGカップをつけなければならないこともある。
他の女子よりも早く成長し、それ故に幼い頃から男の子にからかわれ、羞恥とコンプレックスの源泉であり続けた凛々子の乳房。その裏側でまるで乳房の成長に合わせるように育ってしまった凛々子のマゾ性。恥ずかしければ恥ずかしいと思うほど性的な疼きを高めるマゾの凛々子にとって、乳房は「奴隷」としてのシンボルであり続けている。
一歩を踏み出す。
叩きつけるような激しい雨は、強烈なシャワーとなって、凛々子の黒髪を濡らし、同時に顔にも直接打ち付けてきた。あっという間にずぶ濡れだ。
一瞬、目線を下に向ける。
左胸の膨らみの上部にローマ字の赤いワンポイントがあるだけの白いシャツは、水を吸ってあっという間に透け始めていた。
恥ずかしいおっぱいが、その急激な盛り上がりのラインをくっきりと際立たせ、肌の色を浮かびあがらせる。そして、その頂にある尖った乳首までもが早くも透けてその存在を誇示している。
交差点の最初の信号機はまだ赤信号だ。
最初は、待ち合わせ場所の名所といわれる喫茶店のある側から、高架の高速道路の下を通って、六本木通りを横断するように指示されていた。
突然の強い雨に、傘を持たぬ人の大半はドラッグストアなど路面店の軒下に避難しており、通常よりは道路を横断する人の数は少ない筈だが、それでも反対側で信号を待っている人が十人以上は居る。なんといっても、夕刻で人通りの多い時間帯なのだ。
どこかで、ご主人様かまたは奥様が見ている筈なのだが、凛々子にはその場所は知らされていなかった。
信号がついに青に変わった。
「最初と二番目の交差点は走ってはいけない。どんなことがあろうとゆっくりと男の視線に晒されながら、背筋を伸ばして胸を張って渡り切りなさい」
美奈子奥様の命令の声が脳裏を
過
る。
直接顔に打ち付ける雨と、濡れた髪からもしずくが滴り、顔は既にびしょ濡れだ。昼間の強い日差し対策で日焼け止めを塗っているが、ピンクの薄いルージュ以外はほぼすっぴんのため、化粧が崩れてひどいことになる心配はない。
それも美奈子奥様の指示だった。
歩き始めた瞬間に、同じ方向を向いて渡ろうとしているすぐ右側の背の高い男性が凛々子を見た。やはり傘をささず、頭からずぶ濡れだ。
おっぱいを見ている。
そう思うと、また自分の高くシャツを盛り上げている胸に視線をやらずにはいられなかった。
ツンと尖った乳首と、乳輪がどうしようもないくらいにはっきりと透けてしまっている。その乳房にまるで集中して降り注ぐように、強い雨が当たり続けていた。
その男がどんな表情をしたのかはわからなかった。歩幅が違うため、その強い視線も一瞬のことで、男の背中は確実に遠ざかっていく。
高速道路の下に入り、一度雨の洗礼が止まった。
反対側から渡ってくる外国人の若い男性は、いきなり無遠慮に凛々子の胸元を見て白い歯を見せた。
その後ろから来た日本人のおじさんも、胸、顔、胸、顔と激しく視線を動かして、凛々子と視線がぶつかった瞬間に、何事もなかったかのように目を逸らした。
制服を着た女子大生ふたりの片方が
「わざとかしら」
と、もう一方にすれ違いざまに囁いたのも耳に入った。
中年の小太りの女が、凛々子を見て顔をしかめ何かを言いたそうにしたが、それを拒む凛々子の強い意思が伝わったのだろうか、何も言わずにすれ違って行った。
反対側から渡って来る人々は、全員が傘をさしていたが、強い雨に例外なく足元はびしょ濡れだ。
雷鳴が光り、一瞬の間を置いてゴロゴロと激しい音が響く。
走りたくなるのを我慢して、胸を張る。そう命じられているのだ。命令には絶対服従。奴隷の初歩の初歩だ。
もうすっかり丸見えだろう。
今日はパンティを履く許可を得ているため、指示された無地の白いパンティも濡れたスカートの下で、浮かび上がっているかもしれない。
前からはおっぱい、後ろを歩く人にはお尻を見られているのだ。
そう思うと、身体の真ん中に電気が走り、クリトリスはここですよ、とばかりにそこが強く疼いて、しゃがみこんでしまいたくなる。
命じられているのは交差点三周だ。
ようやくその十二分の一を渡り切るところだが、傘をさしていないのに走ることもしないずぶ濡れの若い女は、どうしたって目を惹くのだろう。横に数メートル離れていた人を含めて、すれ違った全員が凛々子を見た。顔も見ようとした人はその半分くらいだが、少なくとも全員が透けて丸見えになっている乳房に視線を浴びせてきた。男も、女もだ。
次は、銀行のある方へ渡る短い横断だ。
反対側で青になるのを待っているのは、男性が三人居るだけだった。
だがATMが奥に並んでいるのであろう銀行のフロアに、数多くの人が雨を避けて入っているのが見える。近づけばその人達にも凛々子の乳房が見られてしまうかもしれなかった。
おっぱいが透けているということに、自分は気づいていないふりをしなければならない。そのためには今どんな状態か、もう自らの視線を落として確認するわけにもいかなかった。
「先輩たちに
倣
って、ご主人様に対して奴隷誓約書を出してもらいます」
美奈子奥様が、凛々子の目をまっすぐに見ながら、手にしたA4サイズの束を差し出した。
十枚ほどのその用紙には、パソコンで打たれた細かな文字がびっしりと書かれたものが一番上になっている。ぱらぱらとめくっていくと、途中から手書きのものに変わった。どうやら今居るほかの三人の上位奴隷様たちが提出したもののようで、事実、最初のページの横書きのタイトルも「奴隷誓約書」とはっきりとうたわれていた。
「そのコピーをよく読んで、次回までに貴女自身の奴隷誓約書を作って提出なさい。一項目出来るたびに、私にメールで送ってくれれば、その都度添削してあげるわ」
「はい」
凛々子には、そう返事をする以外の選択肢がない。元々、このご夫婦の奴隷になると決心した時から、この奴隷誓約書というものが存在することはわかっていたのだ。それ以外に、この奥様も含めた奴隷全員に適用される「奴隷憲法」というものもあるし、ひとりひとりの罰を定めた「奴隷刑法」も存在するとのことだ。憲法は既に読ませていただいているが、刑法は他の奴隷様のものは見てはならないし見せてもいけないというルールらしく、どんなことが書かれているかはわかっていない。
美奈子奥様もまた、ご主人様に対しては奴隷という立場であるようだが、他の奴隷とは一線が画されており、「他の奴隷たちに対しては、トレーナーという立場です。普段は奥様とお呼びなさい」
と、申し渡されていた。
ピカッ、と暗い灰色の空全体がオレンジ色に光ったと思ったその直後、ゴロゴロゴゴゴーッという凄まじい雷鳴が、まわりのビルに共鳴して響き渡った。
激しい雨は一向に衰える気配も見せずに、激しくアスファルトを叩き続けている。もちろんそれは傘のない凛々子に対しても容赦はない。
目の前を右から左へ
過
ぎる車のタイヤが、あっという間に水たまりになってしまったところに突っ込み、激しく飛沫をあげていく。
滴
る雨を気にするふりをしながら、右手で前髪をかきあげ、その手を庇にして目線を胸元にさりげなく落としてみた。
そこには裸と何も変わらず、いや見方によっては裸よりもセクシーに凛々子のコンプレックスの象徴、Gカップの乳房が息づいていた。薄いココアミルク色の乳頭が、濡れたTシャツをさらに盛り上げて、尖りきって自己主張をしている。
「おっぱいそのものが大きいだけじゃなくて、乳首と乳輪のバランスも絶妙な一級品ね」
初めての面接のときに美奈子奥様に褒められ、ご主人様を唸らせた凛々子の乳房に、薄いシャツの生地がスケスケになって貼り付き、あからさまに丸見えになっているのだ。
再び閃光が空に走り、雷鳴が轟いた瞬間に、雨のカーテンの向こうの歩行者用信号機が赤から青に変わった。
「三つ目の交差点は、駆け抜けなさい。もちろん手でおっぱい隠したりしてはいけないわよ。できるだけぼよんぼよん揺らせて、すれ違う男性の目を楽しませて差し上げるのよ」
過酷な命令に従い、美奈子は走りだす。
濡れたシャツの下で、ポヨンポヨンと左右不規則に乳房が弾むが、どうすることも出来ない。
こちら側は、真ん中に高速道路があるため、その「屋根」の間だけは雨を凌ぐことが出来る。
反対側から来る人で傘をさしていない人はひとりもいなかった。いや、もう美奈子以外にこの界隈で傘なしで歩いている人はひとりも居ないのかもしれない。
弾む乳房の頂点で乳首がシャツに擦れて、痛いような気持ちが良いような…このくらいの痛みは逆に強い快感なのだと改めて思い知らされる。
デカパイ、ボイン、オッパイ女と言われた学生の頃から、走るのが極端に苦手になった。ただでさえ目立つ凛々子の乳房に、生徒はおろか時には教師の視線までが突き刺さってきたからだ。それも男性教師だけならまだしも、女性教師までがあからさまな目で見るのだった。
猛烈な雨のせいで、通常よりは人通りは少ないのだと思うが、それでも十数人が反対側から横断歩道を渡ってくる。
あきらかに凛々子は、いや凛々子のおっぱいは目立ちすぎていた。
高速道路の下に入り、さらに薄暗い中ですれ違う前にしっかり見てやろうという、たくさんの目に文字通り視姦される。誰ひとり目線を凛々子の胸からそらそうとはしない。
強烈な羞恥の意識に、足がもつれそうになりながら、再び雨の中に出る。
渡り終える信号のところで、先程すれ違った女子大生ふたりが足をとめて、あからさまな視線で凛々子を見ていた。
コの字に交差点を渡っている凛々子を不審に思っているに違いない。そのために立ち止まって見ているのだ。
小走りの凛々子とその二人との距離は、あっという間に縮まってしまう。
特に右側の女の子が、露骨に凛々子の胸を見ていた。
横断歩道を渡り終えるところでスピードを落とさずに右向け右をすれば、ふたりの視線をかわすことも出来たかもしれない。
だが凛々子は魅入られたように、ふたりの前に立ち止まってしまった。
「露出プレイかなんか。それとも、ただの自慢」
右の女の子が挑むように凛々子の顔を見て言う。
「や、やめなよ、マキちゃん。ね、行こう」
左の子がマキという女の子を促す。左手に傘、右手に通学カバンのようなものを持っているため、手を引っ張るなどということは出来ない状況だ。
「ご、ゴメンナサイ…」
凛々子はそう言うしかなかった。こんな年下の女の子たちに蔑んだ目で見られるのはなんとも惨めだったが、これは自分が潜在的に望んだことなのだ。決して嫌々やらされているわけではなく、彼女の言う通り、露出のトキメキは抗しがたいほど凛々子をたった今魅了している。
その証拠。
こうして見ず知らずの女子大生に顔とおっぱいを見較べられているたった今、足をもじつかせて太ももにぎゅっと力を入れたくなるくらい、その足の間がうずいていた。
イキそう、恥ずかしい。
年下の同性の視線の前で、なんとかそれだけは我慢しなくてはならない。
その時、また稲光が空をオレンジ色に明るくした。
「きゃっ」
左の女の子が叫んで、ようやく凛々子から視線がはずれた。
「ご、ごめんなさい」
もう一度その言葉を口にして、凛々子は右側の交差点に足を向けた。
ゴロゴロゴロ。一瞬の間を置いて激しい雷鳴が轟いた。
奴隷誓約書
わたくし、本名・雨宮凛々子は、ご主人様大河原賢輔様のおまんこ奴隷として、以下の事項を誠実に守り、どのようなご命令にも絶対服従をお誓い申し上げます。
第一項
おまんこ奴隷凛々子のおっぱいは、奴隷マゾの象徴として、ご主人様に特にお嬲りいただきたい部位でございます。ブラジャーの着用は学校へ行く場合など特定の限られた時のみ許されるものとし、それ以外は常にノーブラで、ご主人様のご命令があればいつでもどんな場所でも、またどなたの前であっても、即座に裸の胸をお見せするものとし、それを可能とする服装でなければなりません。またブラジャーの着用の有無にかかわらず、常に身体にぴったりした服装を心がけ、おっぱいを目立たせ強調することで、いついかなる時でも自分がご主人様の奴隷であるという意識を持って生活をいたします。
「そうね、第一項は折角だからあなたのそのおっぱい、そのデカパイについて書きなさい。他の女にも服装にについての項目があるから、それを参考にするのよ」
美奈子に言われ、凛々子の一番のマゾとしてのウイークポイントである乳房について、冒頭で誓約させられることになった。
何度も美奈子にダメ出しをされ、ついに何とも恥ずかしい誓いをすることになってしまったのだった。
交差点露出は、この第一項についての延長線上のご調教であり、いくら雨が大好きとはいえ、傘もささずにノーブラで白いシャツ一枚とは、いかにもサディスト夫妻じゃなければ思いつくことさえなさそうなご命令であった。
「胸を張りなさい。おっぱいを突き出すようにするのよ」
初めてご主人様の前でブラを外し、裸の胸を晒した瞬間の足のつま先から脳天まで電気が走った瞬間を、凛々子は一生忘れないだろう。
そして、そのことをご主人様にも、美奈子奥様にも簡単に見破られていた。
ブラのサイズを言わされた後に、「貴女の申告が正しいかどうか検証します」
と宣告され、美奈子奥様が手にしたメジャーで、トップバストとアンダーバストを測られた。
メモを確認しながら
「Fカップじゃなくて、アンダー六十七、トップ九十三のGカップね。Fカップのブラは没収よ。これから男性に見られ、そして揉まれれば、GどころかHカップも夢じゃないわね」
と、美奈子奥様が実際にその両手で凛々子の乳房を下から持ち上げるようにして揉みながら言った。
「いやっ」
美奈子に揉まれることにではなく、そのサイズの結果が、そしてさらに大きくなると言われたことが嫌だった。お願いだからこれ以上もうおっぱい大きくならないで。
「サイズもそうだが形も張りも申し分ないな。おい、写真撮っておけ」
ご主人様に言われた先輩奴隷が、慌ててカメラを取りに行った。
携帯電話が振動する。
ちょうど三周目のひとつ目の横断歩道、高速道路の下に差し掛かった時だ。
四つめの交差点を渡ったら、そのまままっすぐ歩いて、六本木ヒルズの方に行くのよ。途中、警察署があるから、おどおどせずに堂々とね。おっぱいが結果的に見えていたからと言って違法じゃないのだから。ヒルズのそばに行ったらまた指示します。
メールは、美奈子奥様からだった。
今日のこの後の調教は、有名なSM専門のホテルだときいている。
激しい雨の中をまだまだ歩かされるのだ。横断歩道三周は皮切りに過ぎない。
そしてその行き着く先が「マニアが日夜集まっているマゾの露出女に一番ふさわしい場所よ」と、それも美奈子から告げられていた。
最後の交差点の信号が青にかわり、再びゆっくりと歩き始める。
心なしかほんのすこし雨脚は弱まってきた気がするが、髪も身体もずぶ濡れになっている今となっては、もうそれはあまり関係がない気がした。
二周目、三周目と重ねるごとに、すれ違う人は目に見えて減っていった。
そのかわりといってはなんだが、同じ男性数人と複数回すれ違った。自分は意図して三周回っているが、普通の歩行者はそんなことはあり得ないのだ。つまりは凛々子を、凛々子の透けて丸見えになったおっぱいを見ようという目的以外考えられないだろう。
中年のポロシャツに短パンの男。Yシャツにネクタイを緩め、スーツの上着を傘を持っていない方の手にひっかけている二十代後半から三十代前半に見えるサラリーマン。そしてまだ大学生くらいに見える男の子だ。
三人共、凛々子のことに完全に気がついている。傘もささずに乳房を透けさせて、同じ交差点をぐるぐる回らされていることを。
そのため、わざと至近をすれ違えるように場所を調整しつつ、露骨に胸元に視線を突き刺してきた。
三周目の銀行に向かう短い交差点で、ついにサラリーマンと目が合ってしまい、彼が何かを口にしそうになった。大慌てで視線をそらし、全身に拒絶のオーラを込めたつもりだ。
だがそのことで、また股間に新たな疼きが生まれてしまった。それくらい男の欲情した目は、凛々子の官能を揺さぶったのだ。
凛々子のおっぱい見てもっと見て。いえ、触らせてあげる。触って。男に、すれ違いざまに手を伸ばして強く揉んでいただきたいという強烈な欲求が突き上げてきた。
サラリーマンが、いかにも残念そうな表情ですれ違って行った。次こそと思っているかもしれぬ。彼がその気なら、あと一回、最後の交差点でもう一度すれ違うことになる。
こちらから身体を寄せてみたい。
それくらい、男の目に惹かれている自分が居る。
だが、三周目の最後の交差点、信号が青に変わるのを待つ視線の先に、その男は居なかった。凛々子が全身で示してしまった「拒絶」を素直に受け止めてしまったのだろうか。相手が凛々子の逆回りをしていれば、一つ前の横断歩道ですれ違う筈だった大学生も居なかった。
それでも傘の下からの、別の男女のさまざまな視線、呆れた目、好奇の目、欲情の目は、凛々子に新たな刺激をもたらす。パンティはまちがいなく、雨に濡れただけではない状態になっているだろう。
そうして、ようやく三周目の最後の交差点も無事に渡り終えた。
その瞬間、また携帯が振動した。やはり何処かで凛々子のことを見ているのだろうか。
あれ、持ってきてるわね。すぐにやりなさい。
美奈子に命じられて手提げ袋に入れてあった、革製の紐のついたポシェットを取り出す。簡単な化粧道具が入っているが、空っぽというわけにもいかないので、出掛けに移し替えたものだ。雨に濡れて心なしか重みを増している。革紐の部分も少し変色していた。
首にかけて、左腕を通す。
ああぁ、本当に丸見え。
上から見ても、乳房がその肌の色もあらわに、濡れたシャツが貼り付いて、透け透けになっている。
その乳房の谷間に、革紐が斜めに食い込む。
ポシェットをある程度重くしてあるのは、この食い込みを確実にするためだった。
ふたつの膨らみが、これで完全に強調されてしまった。真ん中を押さえつけられたことで、シャツは布地に余裕がまったくなくなり、硬くなった乳首が生地に擦れる。微かな痛みを伴う快感が突き抜けて、思わず膝が砕けそうになった。
これでここから三十分近くも歩かされるのだと思うと気が遠くなる。
有名なSM老舗ホテル。
事前にインターネットの地図ソフトで調べたところでは、この信号を渡った左手にある道に入り坂を下った方が、目的地のホテルには近いはずだった。もしくは高速道路を背に、まっすぐロシア大使館のあるあたりまで行くかだ。わざわざ六本木ヒルズの方まで行くのは、あきらかに凛々子を、凛々子の濡れてスケスケになったおっぱいを見世物、晒しものにしようという意図であろう。
実際、すれ違う人は傘をささずに歩いている凛々子のまず胸を見て、そして顔を見て次にもう一度胸を見て通り過ぎて行く。これだけ強調しているのだから当然だろう。
二十代半ばくらいの男性が
「パイスラ」
と、口元を動かしたのも、凛々子にははっきりと見て取れた。
女性の何人かには、乳房に落ちた視線がまた上がってきて、「どうして」と凛々子の真意でも問うかのような訝しい目で見つめられてしまう。それはあたかもマゾなんだね、と得心しているようにも見えて、惨めで恥ずかしくて、そして強烈な快感だった。
「アソコが、おまんこがぐちゅぐちゅなんです」
そう叫びたい衝動がその都度、体の中を突き抜ける。それが、またどうしようもないくらい甘美なのだった。
雨脚が目に見えて弱くなってきた。
第二項
おまんこ奴隷凛々子は、ご主人様やご主人様の指定される方の指示やご命令には、即座に「はい」とはっきり返事をしなければなりません。また、奴隷としての言葉遣いを心がけるとともに、「おまんこ」「お尻の穴」「おちんぽ様」という三つの言葉を積極的に大きな声で口にし、淫乱なマゾ女であることがどなたにでもわかるようにいたします。
「二つ目の項目は、言葉使いね。女の性器、なんて言うか知ってるわよね」
「は…はい。お…おまんこですか」
「声が小さい」
「お、おまんこです」
「そうよ。先輩たちもだいたいこのことは誓約書に入れてるからね。特に貴女は最下層奴隷なのだから、先輩奴隷やわたくしに例えば『美奈子奥様のおまんこ舐めさせてください』なんてことも言わなくちゃならないの。そのためにも、すんなり口に出来るように訓練するのよ」
「は、はい」
「次に、殿方の性器のことはなんて言うの」
「お、おちんちんです…か」
「そうね。でも奴隷はもっとイヤらしく聞こえる言葉の方を使うのよ。それも様をつける」
「え…」
「おちんぽ。おちんぽ様、って言うのよ」
凛々子は、女性器を指す言葉を口にする以上にその言葉にはためらいがあった。
「なに、赤くなってるの。こんなの奴隷として当たり前なの。貴女がこの言葉を言うそのお口は、これから呼吸をすることの次に大事なのが、ご主人様の、いえ殿方のおちんぽを気持ちよくすることなの。ご主人様以外のものもしゃぶることになるかもだからね。喋ることよりも、ごはん食べることよりも、おちんぽ奉仕が貴女にとっての優先事項よ。時には呼吸よりも優先させられるかもしれない。その大切な殿方のものを心を籠めて呼ぶのは当たり前でしょう」
「は、はい」
「言ってごらん」
「お、ちんぽ様。おちんぽ様…おちんぽ様」
自分自身に課題を与えたかのように、その時凛々子は三回繰り返してその言葉を口にした。
メールにあった警察署の前を足早に通り過ぎた。
幸い、門の前に長い棒で身体を支えるようにして立っていた私服の警察官なのであろう男は、凛々子に注意を向けることはなかった。
そこから少し歩くと、六本木ヒルズの敷地に入るために斜めに道を入る。
ついに雨は完全に上がってしまった。
上がってみると、雨が降っている時以上に、あからさまな乳房は恥ずかしい。
歩いているうちに少しずつ服も乾いてくるであろう。それが嬉しいかというと、やはり残念な気持ちが強いのは、自分のマゾ性は本物ということだからなのだろうか。
「ダメよ、少し猫背になってるわよ。もっと胸張って、見ず知らずのひとにおっぱい見られるのがあなたの今日の仕事よ」
突然の声にビクリとなった。まぎれもなく美奈子奥様の声だ。
表向き大河原邸のメイドとして働いている先輩奴隷の方が、「あの奥様だって、ついこの前までオマンコどころかオッパイって言葉だって恥ずかしがって言えなかったのよ」
と、先日内緒と言わんばかりに耳打ちしてきた。
「半年くらい、どこかで調教を受けて帰ってきたの。そしたらもう目をみはるほどの大変身されていたってわけ。それまでは秘書室長だったご主人様の実の妹の真弓様の方がまるで奥さんみたいな振る舞いで、美奈子様は下女同然の扱いを受けててね。いいところのお嬢様らしいのに、結婚はしたけれども奥さんでもなく奴隷としても全然駄目で、みたいな感じだったのよ」
それが今では妻と筆頭奴隷の地位を共に確立し、他の奴隷たちにも君臨しているというのだ。
ご主人様の妹、真弓という女は今のところ凛々子の前に姿をあらわしてはいなかった。今の堂々とした美奈子奥様からは、俄には信じ難い話だが、多分本当のことだろうとも思う。
「ほら、向こうからカップルが来たわよ。彼女もおっぱい大きそうね。負けないようにしっかり彼氏に見せつけなさい」
隣に並んだ美奈子が言う。
十メートル先に腕を組んで歩いてくるカップルを確認すると、凛々子は一瞬目を閉じて、そして背筋を伸ばした。
二
乳房・SMホテルの階段
六本木ヒルズからこのホテルまでの三十分ほどの道のりでは、既に雨は完全に上がっていた。
すれ違う人の目の動きは、相手が傘をさしていた時以上に丸わかりになり、時に凛々子の足をすくませた。だが、すぐ後ろを歩いている美奈子奥様は容赦がなかった。
「さっさと行きなさい。皆様お待ちかねなんだから」
と、歩く速度が鈍るたびに、声が飛んできた。
途中の商店街は、雨上がりに買い物をする女性の数が多く、あらまあという顔をされるのがなんとも惨めだ。
思わず何回か自分の胸元の透け具合を確かめてしまう。
ずぶ濡れになったTシャツを高く突き上げているGカップの乳房の頂点で、固く尖っているふたつの乳首は、その存在の誇示をやめようとはしていなかった。
左右の乳房の谷間を斜めがけにして膨らみを強調させていたバックこそ途中で取り去って美奈子に預けていたが、結局それがなくとも濡れた胸はノーブラなのが丸わかりで、押さえるものがなくなった分、歩くたびにゆさゆさと揺れるのをどうすることも出来ない。
麻布十番という地下鉄の駅を過ぎて、交差点を渡った先からようやく人の姿が少なくなった。
だがホテルに着いて、凛々子にはすぐに新たな試練が待っていた。
結局あまり乾きもせず、ずぶ濡れのままのシャツを、今度はなんとホテルに入る自動ドアの前で脱ぐように言われたのだ。透け透けになってほとんど丸見えだったとはいえ、上半身を完全に裸にされてしまった。
「パンツも脱ぐのよ。スカートだけは、今は許してあげるわ」
言われて脱いだパンティは、差し出された美奈子奥様の手に奪われた。
「あら、素敵なおっぱいしてるわね」
自動ドアを入る瞬間から、手で隠したい衝動を必死で抑えている凛々子に、フロントの中年女性が無遠慮な視線を向けてくる。
乳房丸出しの裸の女に、まったく動じた様子がないのは、やはりこういうホテルだからなのだろうか。普通ならば見ないふりをするとか、こんな場所での露出を咎め立てするのではないか。
男が二人。
一人は軽い会釈、もう一人は右手で「よっ」という合図のようなものを美奈子に送って、フロントの前で立ちすくんでいる凛々子のそばに寄ってきて、会釈をした方の男がオレンジ色のバスタオルを凛々子に渡した。
「違う。それで身体を隠しなさい、という意味なわけがないでしょう。髪の毛を少し拭きなさいということ。ビショビショにしてはホテルに迷惑がかかる」
美奈子に言われ、胸に巻きかけたタオルを慌てて頭上に持って行き、軽く顔を振って髪の毛を揺らしつつタオルに包む。
「確かに、この身体はすげーな。おっぱいこんななのに、腰がコレかよ」
合図をした方の男が、凛々子の頭の天辺から膝下までに何度も視線を這わせて言う。
「どれどれ」
もうひとりの会釈の方の男が、凛々子の後ろにまわり、タオルを手に髪を拭っていた手首を強く握った。
あ、まだ…と思う間もなく、タオルも取り上げられてしまうと、同時に強い力で手首を頭上に持ち上げられてしまった。
「見るからに乳首をこんなに勃起させて、よっぽど雨の中の露出が気に入ったとみえる」
前に立った男はそう言うと、容赦なく両手を凛々子のふたつの膨らみに伸ばしてきて、鷲掴みにした。
「手に余るおっぱいっていうのは、そうかこういうのを言うんだな」
「おっぱいマニアの今澤様でも、これほどのは滅多とお目にかかれませんわよね」
美奈子が、その行為を咎め立てするどころか追認する以上、凛々子もされるがままになるしかなかった。
「柔らかすぎず、硬すぎず、弾力も素晴らしい。これはいつまでも揉んでいたい、いい乳だぞ」
「今澤さん。そんなこと言われちゃあ、手首握ってるだけの私は、欲求不満が溜まりまくっちゃうじゃないですか」
そう言いつつ後ろの男が、手首を押さえるのを左手だけにして、右手は凛々子のまだ濡れている髪の毛を鷲掴みにしてきた。そしてそれを後ろに強く引いて、顔を仰向けにさせられる。
「その上、この乳首のコリコリがまたタマランねぇ。ま、一度武藤君に譲るとするかね。こんな場所でいつまでも独占しているわけにもいくまい」
「ほら、手は自分でこの位置で維持するんだ」
武藤と呼ばれた男が、凛々子の手首を後頭部に押し付ける。
「服従ポーズ」
美奈子が発したその言葉に、慌てて手を頭の後ろで組み直した。
武藤の手がようやく髪からも離れ、同時に今澤の手と剥き出しの乳房を揉む手が交代する。
「い、痛っ…」
凛々子が思わす声に出してしまったほど、武藤は後ろから両手で鷲掴みにした乳房に思い切り力を籠めてきた。
あまりの痛さに目を強く閉じてしまい、次にゆっくり目を開いた瞬間、凛々子の目の右端で小さな何かが動いた気がした。気になって、姿勢を変えぬようにしながら目だけを左右に動かしてみる。それが何だったのかわかったのは、目の前にあるエレベーターの赤い扉が開いて、中から女がふたり出てきてからだった。
動いたのはエレベーターの階数表示だったのだ。
「あれは、SM倶楽部ね。背の高かった方が女王様役で小柄な方が奴隷役ってとこかしら。3Pしてきたってとこね。もちろんお客は別にまだ部屋に残っているんだと思うわ。さ、そろそろ私たちも行きましょう、こっちよ」
と、言われ今女達が降りてきたエレベーターには乗らず、横にある階段を行くように指示される。
「ここら辺のSM嬢たちは、わかりやすいねぇ」
武藤が言う。
ふたりとも目を逸らすどころか、マジマジと凛々子の顔から身体を眺め回して、フロントにひと言挨拶するとホテルを出て行った。
「羨ましいわ」
小柄な女が、自動ドアを通る際に、もうひとりの女に呟いたのが聞こえてきた。それが今凛々子がされている行為を指しているのか、それとも凛々子の身体のことなのかはわからない。ただ女ふたりの無遠慮な視線に対して、武藤がわざわざ手を離して、乳房全体を晒して見せたのも事実だった。
「きゃっ」
気を逸らされている間に、いきなり凛々子のスカートが床に落ちたのにびっくりして、思わず悲鳴をあげてしまった。最初の階段を昇ろうとした瞬間だった。
もちろん後ろの誰かがホックを外したのだ。もっとも簡単に脱ぎ落とせるスカートというのも、今日の美奈子からの指示事項だった。
「六階だから。手を頭の後ろに組んだままで、ゆっくり上がるのよ。誰か来ても絶対に隠してはいけないわ。隠したりしたら全然関係ない人にまで、おまんこの奥まで見てもらうお願いをさせるからね」
美奈子奥様の口調は相変わらず厳しい。
階段を上りはじめた凛々子のすぐ後ろを美奈子が、その後ろをふたりの男が並んでのぼってきているのが、踊り場でターンするときにわかった。
赤い絨毯地の階段をのぼって行くと、二階のフロアでいきなり女の甲高い悲鳴が聞こえてきた。続いて激しい鞭の音。あまり防音に気を配っていないつくりのようだ。ひょっとするとわざとそうしているのかもしれない。
漏れ聞こえる悲鳴や喘ぎ声もサービスのうちということか。
三階から四階に上がる踊り場のところで、十数段上の四階のフロア、ちょうどエレベーターの前に、座っている女の後ろ姿が見えた。素っ裸で、ちょうど今凛々子がしているように、手を頭の後ろに組んで、扉の閉じたエレベーターに顔と裸の胸を向けている。
「さっさと行きなさい」
つい立ち止まってしまい、また美奈子奥様に叱られる。
言われて階段を上がると、女は赤い床に尻をつけ、膝を立ててM字に脚を開いているとわかった。万が一エレベーターから人が出てきたら、顔も乳房も女性器の佇まいも見られてしまうということだ。そして何故か、男が付き添っている気配もなかった。どこかの部屋から息を潜めて様子を伺っているのだろうか。
その女の後ろを通り過ぎ、次の階段に向き直った時に「きゃっ」
っと、先頭に居た凛々子がまた声をあげてしまった。
そこには階段の半ばほどに、もうひとり女が居たのだった。エレベーター前の女に気を取られて、こちらの女の気配を感じ取ることが出来ていなかったのだった。
しかも、この女もまた、エレベーターの前の女同様全裸で、M字に足も開いていて、なおかつこちらは手を頭上に組むのではなく、両手を股間に持っていき自らの性器を拡げていた。女が高い位置に居るために、凛々子の目線は女のピンク色の性器内部をまともに入ってきたのだ。
「あ、あの…」
その女が何かを言おうとしたとき、「ごめんね、見てほしいのよね。命令されているのね。でも、私達も急いでいるの。また今度ね。さ、行きなさい」
と、美奈子が応じた。
ほっ、と息を吐く。見てろと言われてもどうしたらいいのか到底わからなかった。
「は、はい。こちらこそごめんなさい」
その女は、言ってみれば同じようなことをさせられている凛々子の、顔を見てそして乳房に視線を落とした時に僅かに表情を変えたものの、その目線をすぐ後ろの美奈子に移してそう言った。
「人前でのオナニーでも命じられてるんだろうな。ここではよくあることだ」
さらに階段を昇ったところで、後ろから男の声が聞こえてきた。
「あら。今澤様、新宿のホテルに入り
浸
りかと思ったら、こちらにもよくいらっしゃるんですか」
「ココには
彼処
とはまた違う刺激があるからな。ていうか、自分の奴隷の調教にはこっちの方が便利なんだよ」
「あ、そうか。エスタブは普通に泊まれば普通のホテルに過ぎないですもんね、それもお値段ここの三倍とか四倍」
「まあ彼処は一夜の奴隷を買って愉しむところだからな。利用する目的がそもそも違うさ。まあ女連れて行ったって会員用のSM部屋使わせてくれるんだけどな」
「やはり自前の奴隷を持っているのは羨ましいっすね。僕なんか週に三度は新宿通いっすよ」
「いやいや、それより週三回とは凄いですわね。さすがは今をときめくIT会社の重役さんねえ」
全裸を晒して延々と妖しいホテルの階段を上っている凛々子の心持ちなど斟酌する必要などないとばかりに、男たちと美奈子奥様は会話を交している。
「やっと四階。ちょっと疲れてきたわね。凛々子さん、私たちはここからエレベーターで行くから貴女はそのまま階段で行くのよ。途中で悪い男やさっきみたいなマゾの女の子が居ても寄り道せずにね。もし貴女が先だったら、エレベーターの前で待っていて頂戴。座んなくてもいいから、さっきの女みたいにエレベーターに向かって立ってるのよ」
四階の踊り場で三人がエレベーターを待って立ち止まった気配を背に、凛々子はさらに階段を登っていく。まだ乾いていない髪の毛から、時折ポタポタと水滴が乳房に落ちて来て、その冷たさにドキリとする。館内は廊下までしっかりと冷房が効いているのだ。
四階と五階の中間の踊り場を曲がると、途端に三人の声も聴こえなくなった。エレベーターに乗ったからだろうか。途端に凛々子は心細くなる。露出のときめきよりも、今は誰にも会うことなく六階まで早くたどり着きたい一心だ。
幸い五階のエレベーターのあたりには人の気配はなかった。
エレベーターは今は、一階に停まっている。ということは、既に美奈子たちは六階に上がり、そして一階へとエレベーターがもう戻ったということだろうか。
また階段を昇り始めるが、上からは人の気配は伝わってこない。
だが、次の最後の踊り場の直前で、上からドタドタドタと複数の足音がして、凛々子は思わず立ちすくんでしまった。
降りてきたのは、男がひとり女がふたり簡素な制服を着た、どうやら従業員、ホテルの清掃を担当している者たちのようだった。男ひとりと女ひとりは明らかに日本人ではない東南アジア系の顔をしていた。そのふたりは凛々子がそこに居るのなどまるで見えないかのように、横をすり抜け駆け下りて行った。
最後のひとり
「マゾな顔してる。おっぱい、自慢なのね」
三十代後半くらいに見えるやはり同じ制服を着た女は、わざわざ立ち止まって、凛々子の顔から身体を舐め回すように見て、そう言った。
ひょっとしたら何かされるのではないか、と思うと凛々子は立ち竦む以外何も出来なかった。辛うじて手は頭の上を維持しなければならない、隠してはいけない。ひょっとしたらただ偶然に清掃員が降りてきたというわけではないかもしれぬのだ。
だが女は、フッと小さな笑いを残して、先の二人を追って階段を駆け下りて行った。ホッと小さなため息が凛々子の口から漏れる。
そしてようやく最後の十数段をゆっくりと上がった。
既に踊り場の高さからもエレベーターは見えていたが、そこに美奈子奥様、今澤や武藤が待っている様子はなく、また不安になってくるが、そうこうするうちに六階にたどり着いてしまった。
エレベーターはやはり一階に停まったままだ。
「あーーん、お許し…ぎゃーーっ」
どの部屋からかはわからぬが、女の悲鳴とバチーンと鞭が人間の身体を打つ独特の音が聞こえてきた。やはりわざと防音はされていないのかもしれない。それはそれで責められる側は知ってしまうとかなり恥ずかしいことだ。ここでは悲鳴をあげたり許しを乞うのが、普通のことかもしれなくてもだ。
そう思った時に、エレベーターの上昇を示す上向きの三角形のランプが灯り、階数表示が「2」に変わった。
何らかの理由で、例えば人を迎えるなどで、美奈子は一度下へ降りたのかもしれない。ならば…。
慌てて、凛々子はエレベーターの前に立つ。「立って見せる時は、足は肩幅以上に開きなさい」美奈子の言葉を思い出して、それも実行する。一度ずぶ濡れになった身体は、冷房のせいで随分と冷えてきていた。
エレベーターの扉を、口唇を噛みしめて凝視する。
だが、階数表示は「4」を示したところで停まり、三角形のランプが消灯してしまった。
小さく息を吐く。
その時、後ろのほうで「カチャッ」と、どこかの部屋のドアが開く音が聞こえ、ほどなく「凛々子ちゃん」
と、美奈子奥様が小さな声で呼んだ。
やはり三人は先に六階に到着していたのだった。
ようやく凛々子は、いつエレベーターが動き出すだろうという緊張感から解き放たれる。なにひとつ身につけていない全裸であるということが、どんなに心細いことか、凛々子は改めて実感した。
三
イラマ特訓・奴隷用性器検査台
第三項
おまんこ奴隷凛々子は、ご主人様やご主人様が指名された男性及び女性の性欲処理を当然の義務として、喜んで奴隷凛々子をご使用頂きます。
特におまんこ奴隷凛々子の口は、性器としてそして便器としてお使いいただき、最下層奴隷として先輩女性奴隷様の性器も積極的に自ら望んでお舐めいたします。また男根様への口奉仕は、主に喉をご使用いただくイラマチオ専用奴隷として容赦なくお使いください。
また、おまんこ奴隷凛々子の口に射精されたザーメンはもちろんのこと、先輩奴隷さまの口やおまんこ、肛門に出された精液も口移しや直接啜ることで、全て飲ませていただきます「皆様、本日はわたくしどもの新しい奴隷のイラマチオ訓練のためにお集まりいただきありがとうございます。最下層奴隷というのは本人たっての希望でして、変態奴隷として今日は透け透けのおっぱいを外でさんざん一般人に視姦されて、おまんこ濡れ濡れのはしたない女です」
凛々子の横に立った美奈子は、さも当然のように、凛々子の股間に手を伸ばして、その濡れ具合を確認した指先をわざわざ客達に見せながら言った。
部屋には、美奈子奥様を除いて、五人の男性と女性ひとりが凛々子を待っていた。全員が無遠慮に身体のあらゆる部分を舐めるように見てくる。もちろんその視線がもっとも集まるのはGカップの双の胸の膨らみだ。乳首の尖りは収まっておらず、それがどうしようもなく恥ずかしい。触ってみなくても性器もジュクジュクに濡れているのが自分でもよくわかっていた。
全員がまだ外から来た時のままであろう服装で、凛々子だけがまっ裸だ。しかも相変わらず手は頭の後ろで組まされ、どこも隠す術がない。その恥ずかしさもひとしおだが、それ以上にあまりの緊張で歯がカチカチと鳴ってしまうのがさらに恥ずかしかった。
「あとでこのいやらしくヨダレを垂らした牝の穴もじっくりと見ていただきますが、この子はこのとおり、この大きなおっぱいが何よりの自慢です。先程までも激しい夕立の外を、透け透けになったシャツ一枚の状態で、おっぱい揺らして走ったりして、大勢の人に見ていただいたのよね」
「は、はいっ」
美奈子はまた、凛々子の弱点でもあり羞恥とマゾの源泉である乳房について触れてくる。
さきほどの交差点での光景や、すれ違った男たちの好奇の目、女子大生の蔑んだような視線を思い出して、思わず内腿に力が入ってしまう。
「いやいや、凄い身体ですなあ。長年色んな女の裸というものを見てるが、この華奢な肩にこの乳、そしてこのくびれというのはちょっとなんというか、ビーナスというと今は古いんですかな」
「おっきいだけじゃなくてカタチも乳首や乳輪のバランスも絶妙だ。よくぞこんな凄いおっぱいをこの細い身体に神様は与えてくれたもんだな」
「いわゆる、リアル不二子って言うんですかね。アニメのルパン三世のあの不二子ちゃんのことですが」
一階で美奈子とともに凛々子を出迎えた今澤と武藤は一歩下がって様子を見ているが、あとの三人の男性は口々に凛々子の乳房と腰の細さを褒めてくれていた。
「ところでみなさん、この子のおっぱい、カップで言うとGカップというかなり大きなサイズなのですが、いわゆるスリーサイズと言われるバスト、トップバストはいくつあるとお思いになられますか」
「九十八とかかね」
「いやいやわざわざ聞くくらいだ、ひょっとしたら百センチあったりするんじゃないですか」
男たちが口々に想像を働かせて言うが、誰一人正しい数字を言い当てることは出来ていない。百センチだなんて、そんな…とまた凛々子は羞恥に耳のあたりが火照ってくる。
「さて、みなさま何事も百聞は一見に如かずと申しますわね。もちろんおっぱいはこうして丸出しでご覧頂いているわけですけど」
美奈子は凛々子が自分の巨乳を恥ずかしがり、そしてまたそれがマゾの心を擽ってしまうことを、既によく熟知している。だがその時、凛々子は吸い寄せられるように美奈子の方を見て、いつの間にか手にしていたものを見て「ひっ」
と、小さな悲鳴をあげた。
「そ、それ…そ、そんなのいやーーっ」
いくらなんでも、それは恥ずかしすぎる。既に命じられた通り、何人もの男の視線に裸の乳房を晒しているのだ。その上にそんなことをしなくても…。
「どなたか、ご自分で測りたい方、いらっしゃいますか」
メジャーを男たちに見せびらかすようにして聞いた美奈子に、四人の男が「では是非」
「一度やってみたかった」
などと言って立候補した。
「では先程一番小さい数字をおっしゃったのは…」
「あ、俺だ。九十二センチ」
言った男にメジャーが手渡された。
「バストの測り方には二通りあります。ひとつはこうして直立して手を万歳だとか、まあこのようにマゾの女の子だとこういう風に頭の後ろで組ませてもよいですね。胸をきちんと張らせて、おっぱいが大きい子はそれでもやはりその重量で垂れたりしてますので、こうして下から正しい高さまで持ち上げてあげます。ま、この子の場合まだ若いですしね、こんな必要もほとんどありませんが」
そう言いつつも美奈子は凛々子の乳房の下の部分を僅かに持ち上げるようにして手を当ててくる。
「で、もうひとつとは」
メジャーを手にした男が測り始めていいものやら伺うように言った。
「もうひとつは、上体を九十度前に倒して上から測るのです。おっぱいが下を向けば、重力に引っ張られてトップバストはおのずと最大になりますでしょ。女性が自分で測る場合なんかにも有効です」
「ほう、で、こうでいいのかな」
「い、いやっ」
凛々子の声は無視して、乳首の上にメジャーが当てられる。こんなことで感じるまいと思う凛々子だが、意に反して身体はピクンと反応してしまった。
「そうそう。それで背中をひと回りさせて、曲がらないように、縄じゃないんですから、締め付けたりもしないように」
「お、おお、えーーーっ」
男がさも驚いたというように素っ頓狂な声を出す。
「こんなデカイおっぱいなのに…、ですよね」
「おい、いくつだって」
「は、八十六テン八センチ、四捨五入して八十七センチってとこすかね」
巨乳と言えば九十センチ台だと思っていたであろう男たちが、えっ、という少し驚いた表情を浮かべている。
理系女子大生凛々子 奴隷誓約書 第1部分 (1/5)
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