人間便器(にんげんべんき)は、人間を便器として使う行為、あるいはその役を担う人間を指す。英語では human toilet。官能小説とSMプレイの双方に出てくる、かなりハードなスカトロ系である。便器役は床に寝そべって口を開け、その口を便器に見立てて排泄されることが多い。顔面騎乗の体勢からそのまま排泄する型もよく使われる。
自発と強制
基本はスカトロジストが自ら望む場合が多い。SMの調教の一環として強制する型もある。強制では開口具で口を固定する、身体に排泄物をかけて屈辱を与える、といった手順が取られる。漫画や小説では、顔に透明の容器をかぶせ、そこに尿を注がれ、呼吸ができなくなって仕方なく飲み干す責めがある。相手を数日監禁し、そのあいだ排泄物だけを与え続けるプレイも書かれるが、健康面で極めて危険で、最悪は命に関わる。趣味のハードプレイと、監禁による栄養・感染のリスクは別物である。
肉便器との混同と、身体のリスク
かつての人間便器は、食糞・飲尿をする人間だけを指していた。ところが肉便器が、排泄とは無関係に不特定多数と性交渉する女性を揶揄する言葉として広がり、意味がにじんできた。「便器」が共通するため、人間便器が肉便器の意味で使われることもある。飲尿については、健康な人間の尿は無菌に近く、即座に健康を損なうことは少ないとされる。大便は腸内細菌を含み、病原性大腸菌などの感染が懸念される。関連する作品世界としては、沼正三『家畜人ヤプー』の男性家畜と、パゾリーニ『ソドムの市』の排泄強要がよく挙げられる。口を便器にするプレイは、合意と衛生を外すと、ただの傷害になる。
人間便器という語は、もともと食糞と飲尿をする側の人間を指していた。床に寝て口を開け、顔面騎乗のまま排泄される。開口具で強制する、身体にかけて辱める、透明な容器で呼吸を奪って飲ませる、数日監禁して排泄物だけを与える——小説と漫画はそこまで書く。監禁給餌は感染と栄養失調で命に関わる。飲尿は健康な尿なら無菌に近く即死には至りにくいが、大便は腸内細菌と病原性大腸菌の問題が残る。肉便器が不特定多数との性交を揶揄する語になってから、「便器」の共有で人間便器の指す対象がにじんだ。スカトロの自発と、調教の強制と、スラングの混同は、同じ三字でも別物である。ハードなSMとして扱うなら、役と合意と洗浄を先に決める必要がある。












