ボールギャグ(Ball Gag)は猿轡、口枷の一種で、セシュター、玉口枷とも呼ばれる。中央にゴルフボール大の球を置き、両端の革紐で頭に固定する。咥えさせられた側は、まともに喋れず、口を閉じることもできない。BDSMでは、涎が垂れる不恰好さそのものが羞恥として使われる。喋らせない拘束具は他にもあるが、球を口いっぱいに詰める形は、沈黙と漏出を同時に起こす。
球の種類と固定
構造は単純で、中央のボールと、両端に付いた革紐からなる。ボールを被拘束者の口に咥えさせ、紐で後頭部側へ締める。球にはいくつか型がある。中空で表面に複数の穴が開いたもの、ゴム製で中央に呼吸用の穴があるもの、穴のないゴム球。穴の有無は呼吸の余裕と、喋れなさの強さを変える。穴のない球ほど、唇の隙間だけが気道になる。穴開きは呼吸を残しつつ言葉を潰す。材質はゴムが多く、ゴルフボール大という大きさが、顎を開けさせたまま閉じさせない。
涎、沈黙、マゾヒストの記号
ボールギャグを咥えた者は、球の穴か唇の隙間で呼吸できるが、言葉にならない。口が閉じないので唾液が垂れ、非常に不恰好な顔になる。その漏出が、SMでは羞恥プレイの意味を持つ。現在ではマゾヒストを示す記号としても強く、SMの猿轡といえばこの形がまず連想される。映像でもイラストでも、球を咥えた口は「止められない側」の絵文字になっている。より激しい開口には、アングルワイダー(開口具)などが使われる。喋らせないことと、涎を止めさせないこと。ボールギャグの効きは、その二つが同時に起こる点にある。言葉を奪う拘束と、顔を汚す拘束。玉口枷は、その両方を一つの球でやる。











