ボンデージ・モデルは、ボンデージ系の雑誌やビデオに出る演者を指す。有名な顔はほとんど全員が女性である。拘束と革とピンナップの交差点に立ち、SM誌の読者だけでなく、一般の大衆文化にも顔を出した者が何人かいる。縄や革の中でポーズを取る仕事と、ファッションとして革を着る仕事は隣接するが、ボンデージ・モデルと呼ばれるのは、まず拘束画像の側の演者だ。
ベティ・ペイジと、『おしゃれ(秘)探偵』
最も知られているのは、1950年代のボンデージ・モデルでピンナップガールのベティ・ペイジだ。写真家アービング・クロウの通販写真のモデルを務め、のちにPLAYBOY誌にも登場した。SMの拘束写真と、大衆ピンナップの境界を一人でまたいだ顔である。クロウの通販は、雑誌に載らない拘束の写真を郵便で届ける回路だった。ペイジはその回路の顔になり、のちに一般誌のグラビアへも出た。
1960年代イギリスの人気テレビ『おしゃれ(秘)探偵』では、ヒロインの衣裳にボンデージ・ファッションが取り入れられた。エマ・ピール(ダイアナ・リグ)の有名な革のキャットスーツやレオタード、タラ・キング(リンダ・ソーソン)のサイハイブーツと肩までの革の手袋。番組はSMビデオではないが、革と密着と長い手袋が、一般視聴者の画面に乗った。モデルの拘束写真が先にあり、テレビのヒロイン衣裳がそれを薄めて広げた形である。
SIGNY賞の最優秀ボンデージ・モデル
SIGNY awardは、ボンデージ分野の年間最優秀の演者、アーティスト、カメラマン、調教師、作家、モデルに与えられる。最優秀ボンデージ・モデルの受賞者は次のとおり。2000年はイブ・エリス、次点がアシュレイ・レニーとアンドレア・ニール。2001年はアシュレイ・レニー、次点がアンドレア・ニールとイブ・エリス。2003年はジャスミン・シンクレア、次点がアンバー・マイケルズとアシュレイ・レニー。2004年はジェニー・リー(ステファニー・サドッラとは別人)、次点がジュエル・マルソーとエミリー・マリリン(別名モリー・マシューズ)。2005年はジュエル・マルソー、次点がアシュレイ・レニーとクリスティーナ・カーター。レニーの名が何度も次点に残るのが、この賞の顔ぶれの特徴でもある。
名の残るモデル
著名なボンデージ・モデルとしては、タイラー・スコット、ベティ・ペイジ、サリー・ロバーツ、エミリー・マリリン(モリー・マシューズなどの別名でも知られる)、アシュレイ・レニー、チャンタ・ローズが挙げられる。クロウの通販写真からSIGNYの授賞式まで、モデルは拘束の画像を商品にする側の顔であり続けてきた。雑誌の表紙であれ通販のプリントであれ、縛られた身体を見せる仕事として、ボンデージ・モデルはSM映像の手前に立っている。











