実母と義母 第1部 (1/5)
次の話
第一章 毎晩ママとしているんだ……
第二章 ママはまだ若くて美しい……
第三章 淋しいからママは一人で……
第四章 ついにママの中に入った……
第五章 ママよりも肉芽が大きい……
第六章 ママが姦らせてくれないから……
第七章 ママとするのが最高……
第八章 ママは完全にぼくのもの……
第九章 ママと死んでしまいたい……
エピローグ
第一章 毎晩ママとしているんだ……
ロココ調の大きな姿見の前に立って、紀子は形よく盛りあがったふたつの乳房をそっと両手で包みこんだ。
自分の手で触れているだけなのに、穏やかな快感の気配が伝わってくる。
風呂からあがったばかりの体が熱く火照っていた。恥ずかしい丘を彩る茂みが、しっとりと濡れたような光沢を放って、かすかに息づいている。熟した桃を思わせる、たっぷりとして、それでいてツンと上を向いた乳房が、掌の下で少しずつ充血していくのがよくわかる。
もう体が期待している……。
紀子は、夫によって開発された二十七歳の肉体が疼くのを、心地よく受けとめていた。
あの子はこの体に夢中になっている。勘違いしないようにしよう。あの子が惚れているのは、私ではなく、この体……。
隣室でいらいらしながら待っているであろう聡一のことを思うと、少しばかり同情する気持ちになった。同時に紀子は、道ならぬ義理の母子のおぞましい関係が、もうすでにブレーキがきかないところまできているのを、はっきりと自覚した。
あくまで拒否すべきだったのだ。でも、もう私の体は、あの子のがむしゃらな愛撫に馴染んでしまっている……。
紀子の体の奥で熱いものが溶けて、何かを期待して疼きはじめている柔肉の裂け目に向かって、じわじわと流れだしていた。
「あああ……」
乳房を強く握りしめた紀子は、解き放たれた官能の世界に、自らの意志で、一歩また一歩と近づいていった。
両脚を少しずつ開いてみる。縦に長い恥毛の群れの下に、ひっそりと一条の亀裂が走っている。この奥に快楽の源がある。
ぽってり膨らんだ女唇を、指先がそっと開いた。ほんのり赤みがかった桃色の粘膜が、キラキラ光る蜜に濡れて震えている。
もう一方の手で、埋もれた肉芽を掃くように撫でると、蜜に濡れたクリトリスはたちまち周囲の薄い包皮を押しのけて、せりだしてきた。
チリチリと刺すような快感が、末端の神経にまで走り抜けていく。
「あああ……いいっ!」
紀子の白い喉がのけ反り、潤んだ目が宙をさまよう。
透きとおるような白い太腿を伝わって、濃厚な蜜が流れ落ちた。にわかに、紀子の個性的な匂いが室内に漂う。
匂いがきついほど紀子の欲望は強い。
そのとき紀子は、暖房のよくきいた室内に、かすかに冷気が流れるのを感じた。振り向くと、ほんの少し開いたドアの向こうから、聡一の顔が覗いている。
紀子は、自分のはしたない格好を見せつけるようにして、ドアのほうに向きを変えた。聡一が燃えるような視線を紀子の下腹部に向けながら寝室の中に入ってきた。
驚いたことに、紀子同様、聡一も素っ裸だった。見事に勃起した肉棒は、先端から粘りけのある露をしたたらせていなないている。
「ママ、そのままつづけて。ぼく、ママがひとりでするのを見たいんだ。ねえ、ママ」
「ひどいわ、聡ちゃん。恥ずかしい……」
「やってよ。お願い」
「そんな目で見ちゃいや……」
「素敵だよ、ママ。もっと激しく」
「初めから見てたのね」
コクンとうなずきながら聡一は、紀子の肩に手をかけて、そっとベッドのほうに押し倒した。ベッドの端にぺたんと腰をおろした紀子の足もとに、聡一が膝を折って座る。
「脚をひろげてよ。よく見たいんだ。ママのあそこ」
「いつも見てるくせに……」
「いくら見てもあきないもの。さあ、もっと開いて」
顔を上気させながら、紀子は静かに後ろに倒れこんだ。
聡一は、ふたつに割れた太腿の付け根を凝視した。そして、おや?……と思った。まぎれもなく、ほんのりと湯気がたち昇っていたからだ。
聡一は顔を紀子の股間に近づけて、大きく息を吸いこんだ。
ああ、これがママの匂いだ……。
聡一は匂いの源泉を舌先で確かめようとしたが、かろうじてこらえた。肉裂の上を這う紀子の指が、活発になってきたからだ。
「ああっ……聡ちゃん、見てるのね……」
人差し指と中指に挟まれて、肉芽は最大限にまで膨張し、今にも破裂するように見えた。
「ママ、気持ちいいの?」
「よくってよ!……あああッ。ほら、見て」
他の三本の指が、快楽の訪れを告げるように美しく反りかえった。
小猫がミルクを舐めるようなピチャピチャという音がする。充血して開ききった秘唇は、溢れだした愛液で濡れそぼり、丘を飾る少ない恥毛は蜜にまみれて、盛りあがった土手にぴったりと貼りついてしまった。
「いいの、とってもいい!」
細く白い指の動きがいっそう激しくなり、紀子の贅肉の少ないしなやかな体に、ピリピリッと緊張感が走った。
「ママ、イッちゃ駄目……ずっとつづけるんだ」
「そんな……つらいわ……ああ、ママ、イキたい! このままイカせて!」
「駄目だ! 絶対に駄目……」
小さい帝王は、快楽にのた打ちまわる義母を眺めて、加虐的な悦びを感じていた。また、紀子も、いつかは充たされるであろう欲望の深さを頭に想い描き、義理の息子の意地悪な要求に対して、被虐的快感を味わっていた。要するにふたりの会話は、多分に前戯的であった。
「もう我慢できない……ママ、どうすればいいの?」
迫りくるオルガスムスに耐えながら、紀子は今にも泣きだしそうな声をもらした。
「可哀相なママ……じゃ、ぼくが舐めてあげる」
「お願いよ」
秘められた部分から紀子の指が遠のき、体の緊張感が急に解けた。聡一は開いた唇をきつい匂いを放つ秘唇に対してぴったり塞ぐようにあてがうと、舌をゆっくりと蠢かせる。
「あうぅッ……ふう!……ハアアァ……」
穏やかな快感の波が、ふんわりと紀子を包みこんだ。自分の指で得る快感とはまったく異質なものであったが、気分はひどく落ちついている。
全身を弛緩させて、紀子は快楽の波に身を委ねた。生きている歓びをしみじみと感じるひとときであった。
紀子の半ば開いた美しい唇から、快い呻き声がもれた。
これから長い快楽の時間がはじまる……。
ひたひたと押し寄せる官能の波に洗われながら、紀子はすぎ去ったある熱い夏の夜を想いだしていた。
紀子が聡一の父、加山久志と結婚したのは、五年ほど前である。そのとき久志は、妻を亡くして二年がたっていた。
ひとり息子の聡一が、ちょうど学園に入学する頃で、いろいろと難しい時期でもあった。久志は人材派遣会社を経営していたが、事業が時代の波に乗って活況を呈してきていたため、どうしても聡一の面倒をみきれなかったのだ。
久志は再婚の意志があることを息子の聡一に告げた。
「あの女なら、ぼくはオーケイだよ」
そのとき聡一が名をあげたのが、久志の会社に登録していた同時通訳の清家紀子である。J大国際学部を出たこの才媛は、実は久志が結婚したいと思っていた相手だったのである。話はトントン拍子にすすみ、三カ月後、紀子は加山家の人となり、聡一の義理の母となった。
会社の業績は順調だったし、加山家は幸福の絶頂にあった。しかし、好事魔多し、結婚一年目にして、久志は出張先のスペインで急死した。会社は紀子が継いで、久志が経営をしていたとき以上の急成長を遂げた。
聡一は紀子によくなついたし、勉強もよくできる子であった。東大入学率の高いK学園、そしてK大学に進んだが、大学二年の春頃から急に成績が落ち、周囲を心配させた。
紀子は仕事が終わると、義理の息子のために家庭教師の役もこなした。しばらくして成績も徐々によくなっていった。
ある夏の日、いつもより早く帰宅した紀子は、紀子のベッドの上で、若い勃起を握りしめながら身悶えている聡一の姿を見てしまった。
猛々しい肉棒には紀子の愛用しているパンティが巻きつけられていた。
そのとき紀子は、自分でも思いがけない行動に出ていた。どうにも理解し難いことではあるが、紀子はまるで引きつけられるように聡一の側へ行くと、手助けをするように肉棒に手を添え、優しくしごいたのである。
羞恥と混乱のさなかにいた聡一は、義母の思いがけない行動に救われる思いがした。
「ママ……」
その声は、実の母に甘える幼児のようであった。
握られた肉棒の先端から白い樹液が飛びだすのに、ものの一分もかからなかった。大きく弧を描いて壁にぶち当たったザーメンを見た瞬間、紀子は軽い目眩を起こし、股間の柔肉が熱く疼くのをはっきりと感じた。
紀子は思いもかけない我が身の反応に狼狽した。
「勉強にさしつかえるから、もうこんなことはやめましょうね」
小さく萎えていく聡一の分身を清めながら、紀子は母親らしい心づかいで、そう言った。その言葉は、紀子自身に向けられた戒めの言葉のようでもあった。
しかし、いったん性欲の火をつけられた若い聡一は、自分をコントロールできなかった。
欲情のとりことなった聡一は、次の日の夜、紀子の寝室に入ってきて、前日と同じことをするように要求してきた。紀子は断固として拒むべきであった。
「ママがしてくれないなら、ひとりでやっちゃう!」
ためらう紀子に向かって叫び、硬く勃起したこわばりをつかむなり、あわただしく右手を使う聡一を見ると、紀子は急に不憫になり、ついつい義理の息子の要求を受け入れてしまうのだった。
こうして、ふたりの関係は危険な緊張感をはらみながら一カ月近くつづいた。
聡一の夏休みがそろそろ終わろうとする頃、会社の創立記念日があった。二次会、三次会とつき合った紀子は、かなり酔って帰宅した。
いつもは必ずやってくる聡一が、その夜に限ってこなかった。遅いので眠ったのかなと思い、ベッドに入ったが、紀子はなかなか寝つけない。
こんなに酔っているのにおかしいな……と思った紀子は、あることに気づいて愕然とした。紀子自身が、いつの間にか、義理の息子の来訪を心待ちにしていたのである。
そのとき紀子は、にわかに肉体的な渇きを感じた。夫の久志が亡くなって以来、男の手を遠去けてきた二十七歳の肉体は、紀子の気持ちをそそのかすように疼き、下半身の粘膜は急速に潤いを増していった。
紀子は我を忘れて自らの指と戯れた。抱擁感のない虚しさはあったが、いつしか快楽の波に溺れていた。
「あなた……」
小さく叫んだ紀子は、閉じた瞼の向こうに、黒い影がゆらめくのを感じ、あわてて目を開けた。
「あッ!」
義母を間近に見おろしながら、裸の聡一が立っていた。
「そうか、ママも淋しいんだね」
覆いかぶさってきた義理の息子を、紀子は、はねのけることができなかった。
この子が成人し、結婚するまで、すべての面で義母の私が犠牲になろう……。
紀子はそう割りきることで免罪符とした。
そうして義母と息子の関係は、年が改まってからもつづいているのである。
「あッ!」
紀子の想い出は、突然断ち切られた。後ろの肉の蕾が、ゾロリと舐められたのである。
いつの間にか、腰の下に枕があてがわれ、果肉とそれにつづく会陰部やアヌスが、聡一の目の前で剥きだしになっていた。
「いけないわ、そこ……」
そうは言ってみたものの、たてつづけに生温かい舌が這うと、紀子は両手を宙に突きだして身悶えた。今まで経験したことのない異質の快感は、たちまち紀子を甘美な官能の世界へと導いていった。短い結婚生活の間に、夫はアヌスを愛撫することがなかったが、まさかその子供によって愛の洗礼を受けるとは、夢にも思っていないことであった。
聡一の舌は集中的にアヌスを攻めるのではなく、上部の突起から亀裂にそって、いわゆる性感帯と称される部分を間断なく這いまわるのだった。舌の動きには定まったリズムはない。ただやみくもに動きまわるだけである。それだけに、突然強烈な快感に見舞われたかと思うと、まるですっぽかされたように当てがはずれたりもする。そのやるせなさに紀子は悶々とした。
義母の悶え狂う姿を、年若い聡一は最高のショーを観る楽しさで、じっくりと見物した。
この頃になると、聡一はつい、義母の紀子がどんな状態にあるかを、根掘り葉掘り聞いてしまうのが常であった。しかし今日だけは、決して口にしないと心に決めていた。
ママが自らすすんで言ったらどんなに素敵だろう。きっと気分は最高だろうな……。
義母が自ら哀願してくれれば……と思って攻めたてた。
「あっ……ハァ!……ふうう……」
紀子はのた打ちまわるようにして体を右に左に揺さぶり、何かを言いかけるが、すぐに口もとを押さえてしまう。聡一は、快感に嗚咽する義母の姿を見たいと思った。
こうなると好奇心に富んだ若者は、ますますハッスルすることになる。聡一の顔は、自分の唾液と義母の秘口から溢れでた粘液で、油でも塗りたくったように、テラテラと輝いていた。
ママは衣服を身に着けているときは、どちらかというとスリムな感じがする。それなのに、裸になるとツンと上を向いた胸の隆起といい、腰の張りだした感じといい、なんて恰好いいのだろう……。
とりわけバストからウエストにかけての極端なカーブの、惚れぼれとするようなライン。それにグーンと左右に張った丸いヒップの形は、見ているだけで射精してしまいそうな魅力に富んでいる。
特に聡一が好きなのは、いま目の前でぽってりと膨らんでいるヴィーナスの丘だ。タイトスカートをはいているときの義母の股間は、まるで余分な肉でも貼りつけたように外にまで盛りあがって見える。
でもなんといっても一番すごいと思うのは、美しい義母の下腹部に、信じられないような肉の裂け目があることだ。丘の上を飾る縮れ毛はいかにも少なくて可愛らしいが、恥丘の下から切れこんだ溝の周辺は、なんともいやらしい色をしている。色だけではない、形だってそうだ。
あっ、動いた……。
聡一が指でいじったり舐めたりすると、それがとても嬉しいとみえ、もっともっととせがむように腰を揺すって体をくねらせる。しかも、奥から嬉し涙のような秘液までトロトロと流してしまう始末である。
それに、この小さな豆粒も面白い……。
初めのうちは皮がかぶっていて、その中にひっそりうずくまっているのに、少し刺激を与えると、怒ったようにプァーッと膨らんでくる。
実際はとても気持ちがいいから膨張するらしいんだけど、こんな小さいくせして、とても敏感なんだ。よし、集中的に舐めてみよう……。
聡一の舌先がクリトリスの先端を、チロリと掃いた。
「あううっ……ううう……はァン……」
聡一の予測したとおり、二十七歳の女体はピクンッと跳ね、幾重にも重なった肉襞の間から、甘酸っぱい味をともなった媚液が湧いた。舌はしっかりと目標をとらえて、突起の頂点だけをかすかに触れる。
「ああ、いいっ……」
恥ずかしげもなく股間の割れ目がせりあがって、聡一の顔に押しつけられた。
とうとうママは言ったぞ……。
聡一は相手の不意をつくように、舌先を肉の割れ目に押しこんだ。
「アッ、アアアァ--ッ」
声と同時に、シーツをかきむしる音がする。
思いきりズブリと舌を送りこんだ直後に、聡一はわざと一挙に引きあげてしまう。
「いやっ……あぁっ……」
紀子は両手で聡一の頭をかかえこむと、秘口を擦りつけた。ぬめっとした唇がぴったりと割れ目を塞ぐように貼りつき、すごく気持ちがいい。体が受けた快感を、紀子はストレートに言葉に表わした。
「ああ、いいわ。ママ、気持ちよくってよ。もっとして……あああ」
とうとう言わせたぞ……。
聡一は思いどおりになったことで満足し、ますます張りきった。舌で突起をねぶり、指先でくすぐるように粘膜を弄ぶ。
少女のようにヒイヒイと愉悦の声をあげる紀子は、母親という立場を忘れていた。もはや、情欲に溺れたひとりの女でしかなかった。
「イカせて……ママ、イキたいの。聡ちゃん、はめて!」
入れてじゃなくて、はめてってママは言ったぞ。本当にいやらしいママだ。でも素敵なママ……。
聡一はズズズーッと音をたてて媚液を吸引すると、ようやく中腰になった。勃起は、滲みでた先走りの露ですっかり濡れている。
「聡ちゃん。早くして」
「ママがちゃんとはめて」
もう待ちきれないというように、紀子の美しい手がのびて、我が子の若々しいこわばりを握った。
「聡ちゃんのこれ、日に日に大きくなっていくわ」
「大きいのはいや?」
聡一はわざと意地悪く聞いた。
「素晴らしいわ。これ、ママのもの……」
紀子が勃起をたぐり寄せると、聡一の体はほんの少し前に傾いた。
早く、と言ったにもかかわらず、紀子はすぐには迎え入れなかった。握った肉棒の先端で、自分の濡れぬれになっている花弁を撫でまわした。軽い接触ではあったが、そこから瞼の裏がはぜるような快感の電流が湧きあがってくる。
「ママ、いい気持ちよ」
「ぼくもさ」
ふたりの視線は、まるで示し合わせたように、それぞれの股間に向けられた。
淫蕩な光景に、義母と息子はしばし見とれた。肉の裂け目が、マッシュルームによく似た亀頭の先で何度もなぞられている。互いの粘膜に、言いようのない疼きが生じる。
いつでも欲しいときに導けばいい……。そう考えた紀子は、辛抱するほうを選んで、なかなか手にした勃起をおさめようとはしなかった。耐えるのもまた楽しい。
同じことは年若い聡一にもいえた。聡一も、腰を突きだせばすぐにでも得られる法悦の瞬間を引き延ばすことで、あとあとの快楽をより強烈なものにしようとした。
時折り粘膜が擦れ合うたびに、ピチャピチャと音がした。それさえも今のふたりにとっては、快楽を高める刺激剤となっていた。
握りしめていた紀子の繊細な指が、聡一の勃起の先から吐きだされた透明な露で濡れそぼり、表皮を滑らかに擦りたてている。
「聡ちゃん、もう出そうなの?」
「うん。でも、ママのために我慢するよ」
「ママはもう、そろそろなの」
「じゃ、はめてよ」
「押してちょうだい」
「ママが引いてよ」
紀子はただ、こわばりの先端を、先ほどから疼きっぱなしの秘口にあてがえばよかった。
タイミングよく聡一が腰を繰りだすと、太い肉棒は重なり合った花弁を優しく左右に押し開いて、柔肉の奥に沈んだ。反射的に擦られた膣内に快感が生じ、括約筋がキュッと収縮する。
「ああ! ママ……」
ジーンと腰骨にまで痺れが生じた聡一は、身悶えながら腰を振った。
勃起を包みこんだ秘肉が軋み、肉汁を噴きだして悦びを表わした。
生温かい淫汁を浴びせられたこわばりは、ますます膨れあがり、締めつけてくる括約筋を押し戻そうとした。窮屈な感じがいっそう強くなると、ふたりは息を合わせるようにして腰を使った。
聡一の分身は、年齢にふさわしいしなやかさと強靭なねばりを持っている。先端は子宮口を突きあげ、柄元はまとわりつく秘唇をほどよく圧迫して、染みわたるような快感を掘り起こした。
「ああっ、ママ。もうイキそうなの」
「いいんだね、ママ」
「よくってよ……とっても気持ちいい!」
「ぼくもだ。ほら、こんなに大きくなっている。見てよ、ママ。ぴったり合わさっているよ。ほら、見て」
「見てるわ……ああ、ほんと……もっと強く擦って! 腰をまわすの。ママみたいに」
紀子は夢中で腰をグラインドさせながら、下半身を突きあげた。反対に聡一は、のしかかりながら、秘口におさまった肉棒を軸にして腰を揺さぶった。その動きはぎごちなかったが、若さにまかせたしなやかさが身上であった。
紀子は両手で我が子の腰をかかえると、思いっきり引きつけた。聡一の硬い恥骨がクリトリスを圧迫してくる。
「ママ、もう駄目。イクわ……イカせて。いくいくいくゥーッ!」
黄色い声を耳にした途端、聡一も自分の限界がきたことを知った。
「ママ、出ちゃうよ。出る……あああッ、出すよ!」
ふたりの動きが、一瞬ピタッと静止した。この瞬間、義母の膣内では肉片が蠢動し、剛棒がせいいっぱい脈動を繰りかえしていた。
熱い少年の噴射は、義母の子宮に痺れるような衝撃を与え、肉壁を大きくどよめかせた。
条件反射のように括約筋がキリキリとこわばりを締めつけ、淫汁がたっぷりと浴びせられる。ふたりの粘膜は完全にひとつに溶け合い、互いの吐きだした快液が入り混じった。
女性器はいつまでも別の生き物のように蠕動していたが、肉茎は次第に勢いを失って萎え、押しだされるようにポロリと花唇の外に出た。
ようやく紀子から離れた聡一は、義母の膣口から流れでる淫汁を、まばたきもせずに見つめていた。美しい顔、そして見事に完成された肢体の持ち主であるが故に、紀子の大きく裂けた一条の亀裂の卑猥さは、たとえようもないほどアンバランスに映った。
「ああっ、いやな人。恥ずかしいママの姿を見てたのね」
ようやく半失神の状態から回復した紀子は、自分の股間に熱い視線を注いでいる義理の息子の存在を知り、初めて少女のように顔を赤らめ、毛布でその部分を覆った。
「そうだ。すっかり忘れてたわ」
もの憂い声を出して、紀子は化粧台の前を指さした。
「聡ちゃんにお手紙がきているの」
「誰から?」
「さあ……差し出し人まで見てないわ。化粧台の上にあるでしょ」
よほど疲れたのか、半ば眠っている状態だった。
まるで子供みたいだ。でも、ぼくはこんなママが好きだ……。
聡一は微苦笑をしながら化粧台に近寄った。おびただしい数の化粧品の前に、かなり分厚い手紙が置いてある。
見たことのある字だな……。
聡一は重さを測るようにして裏書きを見た。
《自宅にて 西田啓太》
差し出し人は、つい数日前、一緒に川崎大師へ元旦祈願に行った、西田である。
なんだ、大袈裟なことをして……。
聡一は、あと二、三日もすれば三学期がはじまって学校で顔を合わせるのに……と思いながら部屋に戻った。汚れた体を浴室で洗い、気分が落ち着いたところで封を切った。
暖房がほどよく効いていて、外の寒さが信じられないほどだ。極寒の年明けからちょうど一週間がたっていた。
今年の抱負でも書いてあるのかな?……
聡一はベッドに横たわると、フロア・スタンドを枕もと近くに引き寄せて手紙を読みはじめた。
第二章 ママはまだ若くて美しい……
『加山君、君とぼくとの間で改まって手紙を出すこともないと思ったのだが、どうしても上手に話せないので、やっぱり手紙を書くことにしたんだ。びっくりさせてごめんよ。
まず最初にお願いしておくことがある。この手紙を、君がどんな気持ちで読むかと思うと、とても心配なんだ。
いいかい、断っておくが、これから書くことはぼくの一家の問題であって、他人には関係のないことだということ。それなのに他人である君に手紙を書いたのは、君が唯一の親友であることと、話して理解してもらうには君しかいないということなんだ。
聡ちゃん、君には関係ない問題なので気楽に読んで欲しい。いいね、ぼくのお願いはそれだけなんだ……』
…………………………
…………………………
…………………………
啓太は生まれて初めて、成熟した女の裸身を見た。
浴室の中は湯気がたちこめていたが、物の識別の判断に迷うことはなかった。
丸みを帯びた肩から二の腕にかけてのラインは、三十五歳の年齢にふさわしくほんのりと脂肪がついて、いかにも女の盛りを思わせるに充分だった。
そのわりには胴が細くくびれている。キュッと締まったウエストから、急にひろがりをみせるヒップにかけての流れるようなラインに、啓太は圧倒されて息を呑んだ。
ぼくのママは、こんなにも女らしかったのか……。
啓太は今まで、母の陽子を女として見たことは一度もなかった。二十一歳の少年なら、もう女に興味を持って当たり前の年齢である。だが母親の存在はあまりにも身近すぎて、かえって目につかない。遠くて近きは男女の仲--というが、母親の場合はむしろ逆といえる。
それに、一歩外に出れば、若い女の子はいくらでも目につく。当然、啓太も学校の行き帰りに出会う美しい女性たちに、思春期の少年らしい関心を持った。しかし、気の弱い啓太は、興味はありあまるほどあっても、いざとなると、近づくことさえできなかった。
それでも、女性との接触が全然なかったというわけではない。男子校ではあったが、友だちのなかには、うまく女の子と仲よくなっている連中もいて、そういう横のつながりから、交際するチャンスにも恵まれたことだってある。けれど、どれもこれも長つづきしない。
その原因のひとつは、啓太の気の弱さと消極性にある。それに決定的なのは、啓太に社交性がないことだ。
啓太は、いわゆるガリ勉のタイプではないが、勉強はよくできた。全校の二年生のすべての中で、常にベスト10に入る成績をあげている。だが、遊びは苦手だ。どちらかといえば、ひとりでぼんやりしているのが好きである。
でも、やはり年相応に、女性には関心がある。その点は他の同じ年頃の少年と同じだ。せっかく知り合うチャンスがあっても、他の生徒のようにディスコへ行ったり、パーティをすることはない。遊びにかけては実に平凡なのだ。
女の子は、それでは満足しない、賑やかなことが好きだし、いわゆる若さと青春を満喫したいのだ。だから、女の子と知り合えても、やがて女のほうから去っていく。
そうなると、ますます異性に対して自信を失くしてしまう。そんなとき啓太は、ある友人から耳よりな話を聞いた。
その友人はほどほどに勉強ができるが、女に関してもなかなか手が早い。それに遊び上手だ。啓太とは正反対の性格だったが、かえってそんなことが、ふたりが仲のいい原因だったかもしれない。
友人の名は加山聡一という。
生まれた日と時間こそ違うが、ふたりは同じ年の同じ月に生まれている。ふたりとも早生まれで水瓶座であった。ウマが合ったのは、こんなところにも起因するのかもしれない。
しかも、学区制に関係のない私立の有名校に通っていながら、ふたりの家は同じ港区内にあり、歩いても十分足らずで行ける距離であった。
下校途中、啓太と聡一はよく広尾の地下鉄駅近くの喫茶店に寄った。この店は、有名な映画俳優とレコード大賞も取ったことがあるベテラン女性歌手の夫婦が経営していた。啓太は音楽のことはよくわからないが、店内にはいつも気のきいた音楽が流れていた。
ここで啓太は、聡一から女の話を聞かされた。啓太が興味を示すと、聡一はつき合っている女の子を時折り紹介してくれたが、その成果がかんばしくないと知ると、次第に紹介してくれなくなってしまった。
ひょっとすると女の子から、「あなたの紹介してくれた西田啓太って、少しも面白くないわ」とでも言われたのかもしれない。
啓太は自分からすすんで紹介してくれとは言えないので、やがて以前のままの聞き役という立場に戻ってしまった。
大学二年の夏休みが終わって新学期がはじまった最初の日、啓太と聡一は久しぶりに広尾の喫茶店にたち寄った。
毎日のようにたむろしている聖心女子大の学生たちは、まだ夏休みがつづいているらしく、一人も来ていない。とても静かだった。店内はガランとして冷房がよく効いていた。
だが聡一は、いつものように饒舌ではなかった。仲のいい啓太は、夏休みの間に、聡一に何かが起きたことを直感した。
「夏休み中に新しい彼女でもできたんだろう? 聞かせてくれないか。その話を……」
啓太にしては、つとめて明るく誘い水をかけた。
短い沈黙のあとに、聡一は重い口を開いた。話しだすと聡一は、以前のように能弁になった。ひとりで心の内におさめておくことに、耐えきれなかったのかもしれない。
話を聞いた啓太は、聡一の話がにわかに信じられなかった。
自分のお母さんとセックスをするなんて、そんなことがあり得るのだろうか……。
啓太は聡一の家庭の事情をよく知っている。母親にも何度か会っている。聡一の母は義理の母であり、年齢も三十歳前でとても美しい。聡一より十歳年上で、母親なのだ。
二十一歳の少年にとって、十歳も年齢が離れているということは、二十代、三十代、四十代の者が考える感覚とはまるで違う。啓太は半信半疑のままであった。
十日もすると、聡一は自分からすすんで義母のことを話すように変わっていた。いかに素晴らしいか、今までの女がどんなに色あせてみえるか、そういうことを得々としゃべるようになったのである。年齢など無視した義母とのいい関係を、しゃべりたくてウズウズしているといった風情である。
さすがにこの頃になると、啓太も聡一の話をすべて信用した。同時に啓太は、そそのかされたわけではないが、自分の母に対しても少なからぬ興味を持つようになっていた。
啓太の母、陽子は、二十一歳のときに子供を産んでいる。一人息子の啓太だ。
父の啓造は大学を出てテレビ局に就職し、当時まだ大学生だった陽子と知り合った。陽子は大学を出てすぐに啓造と結婚し、翌年、二十一歳の誕生日を迎える直前に啓太を出産した。
その後、すぐにまた妊娠したが、諸々の理由で中絶したのがいけなかったのか、以来不妊症になってしまった。
そのためか、夫婦は一人息子の啓太を溺愛した。頭はいい。性格も素直だ。男の子にとって容姿などどうでもいいことかもしれないが、顔だちだって悪くない。
しかし、我が子の持つ悩みを知らなかった。この年頃の少年が一番悩む性の問題には無頓着だった。
啓太は顔にこそ出さなかったものの、ありあまる性欲をかかえて、日夜悶々としていたのである。
そんな啓太が、親友の聡一から義母とのセックス体験を聞かされた。そして、年上の女とのセックスがいかに素晴らしいかを吹きこまれて、啓太が実の母の陽子に関心を持ったのも無理はない。何しろ、男の子にとって一番身近な存在といえば母親である。
父の啓造はドキュメント番組のチーフ・プロデューサーとして忙しく、毎月のように海外へ出張している。南麻布の古くて広い家には、母と啓太、ふたりきりのことが多かった。
聡一の信じられない話を聞いて以来、啓太は注意深く母の陽子を観察した。
今までさほど気にならなかった母の風呂あがりの姿やネグリジェ姿が、妙に艶っぽく目に映る。何気なくガウンを脱いだときなど、ネグリジェの下にうっすらとパンティの影が浮きあがっていたりすると、妙に胸が騒いだ。そしてそんなにときには決まって、下半身の一部がすぐに反応してしまうのだった。
これは今までにないことだった。
啓太は大学三年生のときにオナニーを覚えたが、その対象はいつもテレビに出てくるアイドル歌手だった。それが、いつの間にか母親に変わっていた。
しかし、アイドルにしても母の陽子にしても、頭の中で想い描くイメージは、いつも漠然としている。とても曖昧なのだ。啓太はそのもどかしさを晴らすために、とうとう母親の入浴姿を覗き見することにしたのである。
脱衣室の引き戸はいつも開け放たれている。その代わりに、竹で編んだ簾状のカーテンが引かれている。廊下からは、脱衣室の中が影絵のようになって見える。
脱衣室と浴室の間に、もうひとつ引き戸がある。ガラス戸だから、ここからも浴室の中の様子がそれとなくわかる。
しかし、啓太はそれだけでは満足しなかった。いろいろ考えた末に、引き戸のカーテンのレールとガラス戸のレールに細工をして、完全に閉まらないようにしてしまった。
不用心というわけではないが、陽子は家の中で、細かいところにあれこれと気を配るタイプの女ではない。
引き戸は何かが引っかかって半分しか閉まらなかったし、ガラス戸は五センチほど開いたままである。あとで啓太に直してもらおうと思いながら、軽い気持ちで浴室に入った。
啓太は廊下の曲り角で胸をドキドキさせながら、母の仕草を眺めていた。父の啓造は出張で家にいない。
裸になった母の姿がチラリと見えた。小さい顔に似合わず、意外と肉づきがいい。しかし、ウエストやふくらはぎ、そして足首などはまるで外人のようにくびれて細い。
ほんの一瞬だけ、黒い翳りが見えた。もうそれだけで、啓太の全身の血がざわつきながら、体内を駆けめぐった。
母の後ろ姿はすぐに浴室に消えていった。ガラス戸を二、三度引いたり押したりしていたが、すぐに諦めたらしく、シャワーを浴びはじめた。
シャワーはガラス戸より離れた一番奥にあるから、ガラスに映る姿は淡く頼りない。すぐにでも近くまで接近して覗きたかったが、啓太ははやる気持ちを抑えて、必死で自分をコントロールした。
陽子はとても風呂好きだ。一度入ると、三十分以上は出てこない。一日に少なくとも二度入る習慣がある。それは、陽子に言わせれば美容のためなのだそうだ。
充分に体を温めてから、脂肪のつきそうな二の腕や下腹などを塩揉みする。そのために常に、浴室には塩の入った容器が置いてある。それが終わると屈伸運動をする。
西田家の浴室は、風呂好きだった先代の考えでとても広い。ちょっとした旅館なみで、一般家庭の二倍以上の広さがある。その広い浴室のタイルの上で陽子はのびのびと体を伸ばしたり丸めたりして、納得のいくまで運動をする。
啓太は、その時間がくるのをじっと待った。早くも分身は勢いづいている。
啓太ははじめのうち、自分で自分を羞じていた。本当の母親の裸身を盗み見て、欲望を疼かせている自分が、とても不潔に思われた。しかし、垣間見ているうちに、女体の持つ妖しいまでの魅力のとりこになり、いつしか自分自身を責める気など失くしていた。
もっと見たい……。ただそれだけである。もうその時点で、啓太は他人の目で母を眺めていたことになる。
しばらくの間、浴室はシーンとしていた。お湯の中にのんびりと浸っているのだろう。
やがて、ガラス戸に白い影が映った。陽子専用の小さなスポンジマットを敷き、そこで屈伸運動がはじまる。陽子がこちらを向いたら、五センチほどの隙間からでは覗くことは不可能だ。顔と顔がすぐに会ってしまう。
幸い、陽子は少し斜め前方を向いていた。脇から乳房の盛りあがりがよく見える。
啓太は足音を忍ばせて、簾状の竹カーテンの外に立った。
脱衣室を隔てた向こうに母の裸身がうねっていた。ゆっくり上半身を前に曲げている。まっすぐのばした両脚の膝頭に額がピタリとくっつくのだから、かなり体は柔らかい。上半身を前に倒すたびに、太腿にくっついた乳房が痛そうにひしゃげる。同時に、腰肉がグーンと左右に張りだして、圧倒的な量感を伝えてくる。
啓太は、自分を産んだ母親の裸体を、まばたきもせずに盗み見た。いや、女の裸を見たと言うべきか。すぐにでも飛びついていきたい衝動に駆られた。そこには日ごと夜ごと、瞼の裏に想い描いている曖昧な虚像ではない、本物の女体があった。
ママのあの体を抱いてセックスしたら、どんな感覚がするのだろう。きっとすごい歓びをもたらしてくれるに違いない……。
啓太はそう確信した。
ぼくが突然、中に入っていったら、ママはどんな顔をするだろう?……しかも、ぼくが露骨にあのことを要求したとしたら……ひょっとしたら、ママはいつもの優しさでぼくを受け入れてくれるかも……いや、そんなことはあり得ない。これは常軌を逸した要求なのだから、きっとママは怒り、嘆き悲しむに違いない……。
啓太はなんとか自制心を取り戻して、かろうじてその場に踏みとどまった。
陽子が立ちあがった。少し両脚を開いて上半身を前に倒し、両手の指先をタイル貼りのフロアにつけた。
あっ!……
啓太はあやうく声をあげるところだった。母親のヒップの割れ目の下から見えた黒い恥毛と、パックリと開いた淡紅色の亀裂に驚いた。それが女陰であることに気づくまでに、少しばかりの時間が必要だった。
啓太が漠然と想像していたものとは、ずいぶんとかけはなれていた。怖いような大きさと形をしていた。
陽子は掌をぴったりとタイルにつけたまま、しばらくじっとしていた。だから、女性器の全容が、後ろにいる啓太に丸見えになった。割れた一条の溝のまわりに短い毛が生えていた。淫らな光景であったが、啓太は我を忘れて、初めてじっくりと見ることができた母親の女陰を凝視した。キラキラと光ったように濡れ、そこから、ほのかな香りがたち昇ってくるように思えた。
啓太はパジャマズボンの上から、キリキリと勃起している分身を握りしめた。もうそれだけで脳髄が痺れ、腰骨にツーンと痛みが走ったかと思うと、若い肉棒は一挙に爆発してしまった。
ふらつきながら自分の部屋へ戻ると、啓太はなんとしてでもセックスを経験してみたいと、女体に対していっそう強い憧憬の念を抱くのだった。
それから数日間、啓太は母を注意深く観察した。母の前に出ると、今までのように気やすく口もきけないほど意識していた。
「啓ちゃん、どこか具合でも悪いの?」
父が出張から帰ってくる日の朝、陽子は、近頃ちょっと元気のない我が子に尋ねながら、掌を啓太の額に当てた。
「なんでもないよ」
「そうねえ、熱もないようだし……」
「いつもと変わってないったら」
「いいえ、ママにはわかるの。どこか変よ。ママはね、あなたを産んでから、いっときたりとも離れたことがないのよ。ちょっとでも変化があれば、すぐにでもわかるわ……あっ、わかった!」
美しい顔に、いたずらっぽい笑みが浮かんだ。
「ひょっとして、啓ちゃん、好きな子でもできたんじゃないの?」
「変なこと言わないでよ。そんなんじゃないよ。違うったら!」
「ムキになったところをみると、ピンポーンじゃないかしら」
「バカ言って。違うったら、違うよ」
「冗談よ。冗談……」
「ほんとにもう……」
そうは言ったものの、啓太は内心ドキドキしていた。
もしも、ぼくが本当のことを言ったら、ママはどんな顔をするだろう?……
啓太は「ぼくが好きなのはママだ」と言ってしまった状況を想像して、思わず顔を赤らめた。朝食の支度に忙しい陽子は、そのとき背中を見せていた。そのため、我が子の顔色の変化には気づかなかった。
その日、学校が終わると啓太は、わざわざ聡一の部活が終わるのを待って一緒に下校した。どちらともなく、ふたりはいつもの広尾の喫茶店に入った。入口近くの丸い大テーブルには、聖心女子大の学生が十人近く群れて、賑やかに談笑している。もう夏休みも終わったのだろう。
ふたりは一番奥の席に着いた。注文をとりにきたのは、オーナーである女性歌手だった。
聡一は、昨夜の出来事を詳細に話した。つとめてさりげなく聞いていたが、啓太の胸は早鐘のように鳴っていた。
「……でもね、何度も言うようだけど、この話は絶対に秘密だからね」
「わかってる」
「ぼくは、ママと結婚してもいいと思ってるんだ」
「そんなことできるの?」
「さあ……ともかくママは素敵なんだ。何もかもがね」
「そりゃ、君のお母さんは綺麗だもの。うちのママがそう言って感心してたよ」
「ふたりは会ったことあったっけ?」
「PTAの会合でね」
「確かにママは綺麗だと思う。でもね、素敵なのはそんなことじゃないんだ」
「?…………」
「セックスさ」
「…………」
「ぼくはもう、ママなしじゃ生きていけないよ」
啓太は、聡一のあまりにも強い思いこみに驚いて、聡一の顔を見つめたまま、しばらく黙っていた。
「君にはわからないだろうな」
聡一の表情はひどく大人びて見えた。
突然、聡一の手がのびて、テーブルの下から啓太の股間をつかんだ。啓太は女のような悲鳴をあげた。店の者も客たちも、いっせいにふたりを見た。
「やっぱり興奮してたんだ」
聡一はこともなげに言ったが、啓太は顔が火を噴いたように赤くなった。啓太の分身は、聡一のあまりにも具体的な話で、すっかり膨張していたのである。
家の近くで、美容院帰りの陽子と一緒になった。
「ちょっとカットしてみたんだけど、似合うかしら?」
「う、うん……」
ママはどんな髪型をしてもよく似合うよ……という言葉は、口の中に押しこんだ。
家に帰ると、通いのお手伝いさんが出てきた。
「先ほど旦那様がお帰りになりました」
「あ、そう……」
陽子の横顔はいきいきと輝いていた。
そうか、パパが帰ってくるから美容院に行ったんだ……。
啓太はちょっと父親の啓造に嫉妬した。こんな気持ちになったのは初めてのことである。
夕食は久しぶりに賑やかだった。もっとも、三人家族のうちで話をするのは啓造と陽子だけで、啓太は時折り父の質問に答える程度である。
啓造は我が子のデキに満足している。チーフ・プロデューサーとしての手腕も買われて、単に所属のテレビ局だけでなく、映像の世界ではそれ相応の評価を得ている。現在住んでいる先代からの土地は、国税庁の評価額はともかく、実際に売ると十数億だろういわれている。いってみれば西田啓造の世界は順風満帆であった。
しかし、それはあくまでも表面上のことであった。そして、夫婦だけにしかわからない大きな悩みがあった。もちろん、子供の啓太が知る由もない。
陽子は啓造のすすめるままにコニャックのグラスを傾けている。ふたりの前には、ヨーロッパからの土産品が置いてあった。陽子がお気に入りのバラベルサイユの香水だ。「ベルサイユ宮殿の舞踏会」と名づけられたこの香水は、華麗で気高い芳香をたたえている。
啓太は、香水についてはなんの知識もないが、母とこの香水はとてもよく似合うと、いつも思っていた。
アルコール好きの啓造は、この日あまり飲まなかった。むしろ、陽子のピッチのほうが早い。
啓太は先に食事をすませて部屋に戻った。ベッドに引っくりかえってぼんやり天井を見つめているとき、啓太はふと、妙なことに気づいた。
母はアルコールが強くない。それなのに、父がすすめると断らずによく飲んだ。それを見ている父の表情は明るかった。いや、妙にねばっこい目をしていたように思える。何か意味のある目の色だった。
何かあるぞ……。
啓太は性的な想像をして体を熱く火照らせた。
そして、啓太の考えたことは、おおよそ当たっていた。
陽子は、なぜ夫が次々とアルコールをすすめるのか、よくわかっていた。そして陽子も何かを期待していた。
もう半月以上も肌の接触がない。ひょっとして……。そういう希望を持っている。それには、まず自分が淫蕩になることだと思っている。できる限り挑発して、夫をその気にさせることだ。だからコニャックを飲んだ。
国内では二十数万円もするコニャックの瓶の五分の一ほどが、陽子の胃の中に消えた。
夫はほとんど飲まない。自制しているのだ。
ふたりは寝室に入ると、すぐにキスをした。
啓造の舌は執拗に陽子の濡れた粘膜をくすぐった。甘い痺れが、五体の隅々にまでゆっくりとひろがっていく。娼婦にならなければ……と陽子は思った。
だが、良家の出である陽子に、娼婦の実体がわかろうはずがない。陽子は夫の腕の中で抱かれながら、夫の舌に呼応するように舌を絡めていった。
夫の手が衣服の上から乳房をまさぐると、陽子は啓造のガウンの奥に手をのばした。ガウンの下はパジャマである。指が、すぐにずっしりと重い分身に触れた。全体を掌にくるむ。肉茎は半勃起の状態のままひくついていた。
お願い。今夜こそ、以前のような勢いを取り戻して!……
夫婦の唯一最大の悩みは、夫のインポテンツである。まったく駄目というわけではない。ほんの少しだけ、力を得ることが可能なのだ。完全勃起を百パーセントとするならば、啓造のモノは六十パーセントといったところか。
だが、それではインサートできない。少なくとも八十パーセントぐらいの力は必要だ。膣口の粘膜をなぞることはできても、快感のすべてを生みだす秘口の奥に侵入することは不可能なのだ。それだけにかえってつらい。
「あなた……私のを見て。久しぶりに見られたいわ」
陽子の声が心なしか震えていた。
もう三十分近くたったな……。
啓太は、両親の足音が廊下の前を通ってから、いっときも時計から目を離さなかった。階段を登ってくるときのふたりのじゃれ合うような忍び笑いの声を、啓太は複雑な気持ちで聞いていた。
以前には、少しも気にならなかったのに……。ところが、加山聡一からショッキングな近親相姦の話を聞いてからというもの、ちょっとした両親の言動が気になって仕方がない。それらがすべて、セックスに結びついてしまうのだ。
啓太は部屋を出るとき、英語の教科書を手にした。万一とがめられたら、「わからない個所があったから、電話をかけにいくんだ」と弁解するつもりでいる。
足音を殺して両親の寝室の前まできた。中から、かすかな話し声がする。
まだ起きているぞ……。
啓太は用心深く鍵穴から、両親の寝室の中を覗いてみた。古い造りの家だから、旧態然とした鍵穴があるのが、こういう時には好都合だ。
サイドテーブルとベッドの端が見える。だが視界は狭い。淡い明りは、フロアスタンドがついているからだろう。
母の脚の一部が見えた。そしてすぐに視界から消えた。もどかしいことこのうえない。
またも見えた。
あっ……と思った。父の顔が、というより後頭部が、母の脚に覆いかぶさるように見えている。
何をしているのだろう?……
啓太はふたりの位置関係を想像した。母の脚のほうに父の顔がある。ふたりの位置はまったく正反対らしい。
何度も目をこすりながら、もう一度鍵穴にピッタリとくっついた。
父の顔がほんの一瞬だがドアのほうを向いた。長い舌を突きだして、母の指を舐めていた。
啓太の胸が急激に高鳴った。これもひとつの愛情行為だということは、なんとなく理解できる。
母の足の指が奇妙な形に反りかえった。父の顔はすぐに消えた。つづいて母の脚も……。
鍵穴に身を押し当てた。途切れ途切れだが、かすかな声が聞こえてくる。
「ここまで大きくなっているのに……」
「舐めてくれ……袋も」
ああ、見たい……。
啓太は痛切にそう思った。ふたりの会話は、啓太の想像をいやがうえにもかきたてた。ドアノブにそっと手をかけて、中が覗けるほどの隙間を開けた。
相変わらず、部屋の中からは湿った啓造の声が聞こえてくる。母の声はまったくしない。〝舐める〟ことに専念しているからかもしれないと思った。
確かに啓太の想像したとおりだった。
ダブルベッドの枕もとに両脚を開いて座りこんだ啓造は、腹這いになって舌を使っている妻の、あられもない姿に目を細めていた。よほど切ないのか、陽子は時折りシーツに身をよじるようにして、体の前面を押しつけている。夫に言われたとおりに肉の袋をねぶり、少しだけ海面体が膨れた幹の部分を握って根気よく擦りつづけていた。
だが、啓造の肉茎はいっこうに雄々しくなる気配が見えない。それでも少しは快感らしきものがあるとみえ、少し丸くなりかけた亀頭の先口から、ちょっぴり匂いをともなった透明な汁が滲みでている。
三十五歳の女体にとって、これは地獄の責め苦に似ていた。
陽子は、かつて猛々しい肉棒で膣口をえぐられたときの快感を想い起こして、濃厚な蜜で溢れた女陰を、よく糊のきいたシーツに擦りつけた。充分に膨張した肉芽が、ほどよく圧迫されて、そこから目眩を起こしそうな快感が湧いてくる。だが、その快感が強くなればなるほど、下の溝から奥にかけての粘膜が、やりきれない疼きに耐えかねてざわめく。
膣の中が太くて長大な肉棒で隙間なく埋められたら、どんなにか人生は充実したものになるだろう!
だが、今の陽子にはそれを望むすべもない。
「陽子、すまんな。やっぱり駄目らしい」
「あなた……」
「つらいだろう。したくてたまらんだろうな」
「ええ、したい! すごくしたいの!」
陽子は依然として半勃起のままの分身に頬擦りをして、涙を流した。
「いつものように自分の指でやってごらん。そして最後までイクんだ。俺も久しぶりに見たい」
「あなたの手でして」
「お前がひとりで悶える姿を見たいんだ。自分の手で、心ゆくまでマスをかくんだ」
「わかったわ。そうします」
一度は拒んだものの、陽子は、結局は自分がやらなければならないとわかっている。言葉のやりとりも、ひとつの前戯なのだ。
「あなた、見て……」
陽子は夫の足裏に自分の足裏を重ね合わせて、あお向けに倒れこんだ。上半身だけ起きている啓造からは、開いた陽子の股間が丸見えになった。
割れた肉唇はぐっしょりと濡れ、淡い恥毛をかき分けるようにして、豆粒大の突起がのぞいている。そこに陽子の指が触れた。腹の部分で突起の尖った先端を、掃くように撫であげる。自分の快感のツボはよく心得ているとみえ、ピクピクッと腰が跳ねる。
「あうッ……」
白い喉が反りかえると、形のいい胸の隆起もピーン張りつめ、せりだした乳首が、プリプリッと男を誘うように喘ぎ、みるみるうちに紅味がさす。
啓造は、はかないくらいに薄い妻の恥毛が大好きだ。ごわごわして炎のように渦を巻いたり、ゾロリと長くたれさがっているのは好みではない。陽子の恥毛は、形といい色艶といい、量といい、何から何まで啓造の趣味に合っている。そこはかとない色気と、品のよさがある。
啓造は少年のように分身をいじりながら、妻の痴態を眺めた。
「あなたァ……」
甘く、それでいて哀しい声が、美しい唇の間からもれた。
「いいのか?」
小さくうなずきながら、だんだんと指に力をこめる。スピードも加わってくる。突起を擦りたてているのは、右手の中指の腹である。他の細い白い指たちは美しく反っていた。
実母と義母 第1部 (1/5)
次の話


