マミフィケーション(mummification bondage)は、主に欧米で広がった拘束・緊縛の手法であり、性行為のプレイでもある。エジプトのミイラのように、頭から爪先まで包帯やテープで全身を巻く。巻く側は相手が身動きできない様子を楽しみ、巻かれる側は征服された感覚を味わうとされる。縄で部分を固定する緊縛と違い、皮膚のほとんどを覆い、視覚も関節も同時に奪う。
窒息と、解けなくなる危険
強く巻きすぎると呼吸ができなくなる。汗でテープが密着し、途中で解けなくなることもある。プレイの場には、緊急時に巻いたものを切るハサミを必ず置く。セーフワードが口に出せないよう顔まで巻くなら、事前の合図——指の動きや物を落とす——を決めておく。感覚遮断と圧迫は興奮の核だが、同じ圧迫が胸部と首にかかれば事故になる。包帯フェティシズムと隣接し、布の感触そのものが目的になる場合もある。
日本での露出は二次創作が多い
日本テレビ系のクイズ番組『宝探しアドベンチャー 謎解きバトルTORE!』には、実際にミイラのように布で巻かれながらクイズに答えるコーナーがあった。性的作品では『宅配便は梱包メイド-ぐるぐるマミフィケーション』がこの拘束を扱っている。国内での認知は低く、マミフィケーションが見られる場は二次創作が主である。欧米のボンデージ映像では定番に近い全身梱包が、日本語圏ではまだ特殊な棚に置かれている。包帯フェティシズムと隣接するのは、布が肌に重なる感触そのものが目的になる点だ。縄が線で身体を切るのに対し、マミフィケーションは面で身体を消す。頭から爪先まで巻かれた相手は、人というより梱包された物体に見える。巻く側の興奮はそこにあり、巻かれる側の興奮は、動けず、見えず、呼吸だけが残る被征服感にある。ハサミを手元に置かないプレイは、解けないテープと同じで、興奮の設計ではなく事故の設計である。










