ペニスバンドは、ディルドにバンドを付け、腰に固定できるようにした性具である。通称ペニバン。海外では Strap-on dildo、Dildo Harness とも呼ばれる。もともと勃起不全の男性向け補助具として紹介・販売され、初期はディルドが中空で、本人のペニスを中に入れて使うものが多かった。海外製ディルドには末端に吸盤が付き、浴室の壁へ固定できるものもある。ディルドを固定したい欲求は、補助具の延長として自然に出てきた。壁に吸盤で立てることと、腰にバンドで立てることは、同じ「手を使わず挿入する」発想の両端だ。
フェムドム、逆アナル、レズプレイ
SMやフェムドムでは、ミストレス(Mistress、女王様に相当)がペニスの代わりに装着し、肛門や女性器へ挿入する。男性へのアナルセックスは、俗に「逆アナル」と呼ばれる。倒錯的な快感——入れる側が女、入れられる側が男——を目的にする。BDSMを伴わないレズプレイにも使われる。日本ではアダルトゲーム・ミンクの『美しき獲物たちの学園』などにも登場する。補助具から、支配の道具と、女同士の挿入具へ枝が分かれた。フェムドムの現場では、腰に付けたディルドが、鞭や首輪と同じ序列の器具になる。
一体化、リング、装着者側のプラグ
通常サイズのディルドを身体に固定するものが一般的だ。日本では法規制で、あまりリアルなディルドは売りにくい。海外製には、実物からかたどったと思わせる陰嚢付きもある。固定バンドはTバックやコルセットに近い形。バンドとディルドが一体化しているものと、バンド側に固定具があり、市販や専用のディルドを付け替えられるものに大別できる。一体化は着けるだけで形が決まる。非一体化は、その日の長さと太さを選べる。
固定方法はプラグ式、リング式、クリップ式などがある。相手に入れるディルドだけでなく、装着者本人のヴァギナや肛門へ入れるプラグを同時に付けられる製品もあり、挿入する側も快感を得られる。非一体化なら、サイズの合うバイブレータを付けることもできる。バイブレーター機能付きの一体化式もある。入れる側が無感覚のまま突き続ける型と、自分の内側でも同時に感じる型。ペニバンの種類は、装着者の快感を残すかどうかでも分かれる。
太もも、胸、あご
股間に着ける型が普通だが、短めのバンドで太ももに付け、抱き合ったまま使えるもの、相手の胸に装着して騎乗位の挿入を見せつけるもの、あごに着けてオーラルと挿入感を同時に楽しむラバー製(形はマスクに近い)もある。腰だけがペニバンではない。どこに偽のペニスを固定するかが、プレイの構図を変える。太ももの密着、胸の騎乗、口元のマスク。挿入の軸を股間から外すことが、この器具のもう一つの使い方だ。













