神浦匠(みうら たくみ、1964年または1965年生まれ、2021年11月1日没)は兵庫県姫路市出身の緊縛師である。1988年に活動を始め、1996年にいまの名へ改めた。明智伝鬼との出会いから縛友会の総代まで、戦後日本の縄を現場でつなぐ側にいた人物である。
明智伝鬼の元で
1980年代、当時活躍していた明智伝鬼と出会い、縛りの奥深さに惹かれて氏の元で裏方を務めながら手法を学んだ。ただし師弟関係ではない、と本人側の経歴でも線は引かれている。のちに明智との共演公演やライブ、催しを手がけ、舞台の上では同じ時代の縄を見せた。神凪と同様、影響と師弟を混同しない書き方が残っている。1988年の活動開始から1996年の改名までが、明智の元での裏方と、自分の名で立つ直前までの期間にあたる。
ウェブ店とメディア
インターネット創成期には、ウェブ初とされるSM専門ショップを開いた。緊縛用の麻縄をはじめ、鞭などのコラボ商品を通販し、後年まで続けた。SM誌の編集長を経て、メディア媒体や舞台で緊縛指導・緊縛師として活動する。縄を売る店と、縄を見せる舞台と、誌面の編集が同じ人物の経歴に重なっている。通販の麻縄と鞭は、道場の講習と同じ「縛友会」の周辺から出ていた。
縛友会と講習の型
1996年、明智伝鬼とともに緊縛愛好者の同好会「縛友会」を結成し、日本古来の緊縛技術の継承に努めた。2006年9月、明智伝鬼の死去を受けて総代を襲名する。ネットを通じて、縛りに興味を持つ人へ向け、初級・中級・上級に分けた講習の型を整え、講習会のモデルパターンを築いた。安全と技法を重視した練習を緊縛道場として定期開催し、さろんで交流も図っていた。技法の名前を並べるより、止まると危ない首と血流、合意、止められる場を前提にした練習の型を残した、という方が近い。
没年と参照先
2021年11月1日、57歳で没。外部リンクとして緊縛堂、天神、縛友会の名が挙げられる。原文には、リンク先の画像が一部の人に不快感を催させることがある、心配なら参照をやめよ、という注意書きが付いていた。経歴の骨格は、姫路、1988年の開始、1996年の改名と縛友会、2006年の総代、2021年の死、である。明智伝鬼との共演から総代襲名までの二十年近くが、縛友会という同好会の通史そのものでもある。ウェブ店で麻縄と鞭を売り、道場で初級から上級までの型を分け、さろんで縄に興味を持つ人と会う――店と講習と会が、同じ名前の下に並んでいた。











