奴隷牧場10 物色 【小説奴隷牧場】 第1部分 (1/3)
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序章 二〇一二年九月
一 十月五日 ホテル四十九階ラウンジVIPルーム二 十月五日 ホテル四六一二号室(会長室)三 十月六日 エスタブリッシュメントホテル歯科医院特別治療室四 十月七日 ピンクサロン『天使牧場』
五 十月八日 三田村病院
終章
序章
二〇一二年九月
「アヤードが、是非とも、乃里子と乃里子のお母さんの尻を並べてみたいと言ってきたんだ」
二十代の頃から、会長を本気で愛していた乃里子にはかわいそうなことをしたが、あれは仕方がないことだったのだ。母として娘を慮る気持を封じ込めて、乃里子のドバイ行きに沙織も賛成したのだった。主の望む身の処し方こそがマゾの、奴隷の本望でなければならないのだと。
だが。
「乃里子の母親を見てみたいというので、写真をメールで送ってやったら、えらく気に入ったようでね」
「は…、はい」
打診の形は取られているが、この男の言うことは、自分にとっては命令以外の何物でもなかったし、その命令には絶対に従わなければならないのが自分の立場でもあった。娘にだってそうさせたのだ。
もちろん、送ったという写真も、普通のものではあるまい。ヌードは当たり前として、どんなあられもないポーズのものを見ず知らずの外国人、いや今は五番目の妻とはいえ乃里子の新しい夫に見られたのかと思うと、頬がカッとなってしまう。
いや。
ひょっとしたら相手の本当の狙いは自分との「
親子丼
」ではなく、二番目の娘香緒里ではないのか。自分が中東へ渡るとなると、まだ学校二年生の香緒里を置いていくわけにはいくまい。
第五夫人乃里子とその幼い妹の姉妹ドンブリ姦。
あるのかないのかわからぬ単語が頭に浮かび、沙織は小さく身震いをした。
なにせこちらの常識で測ることが出来ない全く違う人種の大金持ち。若い女が趣味という可能性もないとはいえまい。
どうしようもないマゾの自分と稀代のサディストの寒河江の血を引く子である。いずれはマゾの道を歩くのはいたし方ないにしても、さすがにローティーンにもならぬ今は…と思う。
「あはは」
三田村会長がまるで心を見透かしたようにふいに笑ったので顔をあげると、予想外の優しい眼差しに出会い、急に少女のようにドギマキしてしまう。
「乃里子がな、ご懐妊だそうだ。お正月が予定日らしい。なので行ってやってくれ」
一
十月五日
ホテル四十九階ラウンジVIPルーム
「や、やめてー、お、おっぱいちぎれちゃうぅ。も、もう無理ですぅ、やめさせてぇ」
女優、沢木萌の悲鳴がフロアに響きわたる。
日本一の歌劇団から女優に転身した最初の主演映画で、その美しいヌードを惜しげも無く披露して五年、今や押しも押されぬトップ女優だ。くびれた腰とキュッと引き締まった尻、そして大きさこそCカップからDカップくらいだが、お碗を伏せた形状を保っている美しい乳房は、今もデビューヌードの時と何ら変わっていなかった。
三田村会長を入れて九人の男と有香と紫織、そして三人の女性スタッフが見守る中で強制ストリップショーをさせられた時までは、だ。
エスタブリッシュメントホテルの一室。
幹部が会議に使ったり、新しい女を上級会員にお披露目したりする時に使用する大きめの部屋で、その一角は舞台のように一段高くなっていた。
今日は、そのフロアの中央に長方形の大きなテーブルが置かれている。席についた八人の最上級会員にホテル自慢のフランス料理店の豪華ディナーが、先程から振る舞われ始めたところだ。
三田村だけが、テーブルの短い一角に座り、舞台に背を向けていた。
「おっぱい、おっぱいもげちゃう。映画に出られなくなったら困るのぉ」
女優の泣き言をマイクが拾う。
それ以外は、カチャカチャと男たちがナイフとフォークでたてる微かな音だけだ。
沢木萌は、今やその美しい乳房の根元にぐるぐると縄を巻かれ括りだされた上に、両乳の縄を中央でまとめた部分に太い金属のフックを入れられて、滑車で吊り上げられている。両足が十センチほど床から浮いている、完全な宙吊りだ。
吊られる前は淡いピンク色に見えた乳肌が、あっという間に紫がかった鬱血した色に変わっている。スレンダーな身体だとはいえ、その全体重がふたつの乳房だけに預けられているのだからたまらないだろう。
身体の両側に縛られもせずに、ただぶらんぶらんとしている細い腕が、一層この残酷な吊りを象徴しているかのようだ。
二十一歳の時に産んだという娘が今二十一歳だというのだから、本人は三十八歳だろうか。だが女優として磨き上げた美しい身体と美貌はその年令を全く感じさせない。
女優、沢木萌でなければ、つまり誰もその実年齢やプライベートを知らぬただの女として、そこら辺を歩いているだけならば、二二十代前半で充分通るのではないか。
洗練されたファッションの服を着ていても、はたまたフルヌードになってもだ。
「乳首もこれで責めてやってくれ。二つで一キロある」
ひとりの男が、テーブルにスタッフの女を呼んで分銅のようなものとリングをそれぞれふたつずつ手渡した。分銅はフックがついたもので、その部分がスポットライトに照らされ、キラリと光った。
「有香、紫織、裸になってこっちに来なさい。会長の隣に」
美樹がマイクで呼びかけてきた。
舞台のように一段高くなっている場所、乳吊りをされている女優のすぐ近くに二人は居る。
美樹の命令と同時に、スポットライトが自分と娘の紫織にも当てられた。
眩
い光の中で、脱げということだ。
「いやーー、下ろして。そんなの無理。吊るさないで、分銅いやーーっ」
経験があるのだろう。萌がさらに大きな声で叫んだ。
いや、ひょっとしたら男たちの注目が自分ではなく、別のスポットライトに移ることが許せないのかもしれない。
ふた月ほど前から、この女の娘を有香が副婦長を務めている千葉の三田村病院精神科病棟で預かっていて、その様子を見ているが、気持ちがいい事だろうと苦痛を与えられることだろうと、自分が注目されることが何より大事、という子だ。
ひょっとしたら、母親もそんな性質を持っているのではないか。
ましてや注目されることが普段から当たり前の超一流女優なのだ。
いやいや、他人の心配をしている場合ではなかった。
有香はふっと我に返る。
隣で、娘の紫織は早々と夏用のセーラー服の上着を脱ぎ、その若さ故もあって美しい張りを持っているGカップの乳房を既に丸出しにしている。
ふたりとも今日はブラジャーもパンティも身に付けていない。
背中のファスナーを下ろすと、黒色のワンピースはストンと足元に落ち、たちまち有香も素っ裸になった。
紫織もスカートを下ろして、足を抜いたところだ。娘も有香同様、スカートの下は素足だった。
有香、紫織の順でステージを降りるところで美樹が、「皆様には、改めまして本日のゲストをわたくしの方からご紹介させていただきます。わたくし美樹・サイグサ・アヤードの現在の旦那様で、先日三田村の前妻、乃里子を第五夫人に迎えました、モハメド・ジェイ・アヤードです」
と、ひとりの男を皆に紹介し、同時に、こちらに横顔を見せて、長方形のテーブルの一番手前に居る男が立ち上がった。
ダークグレーのスーツを着こなし、横顔でも立派な髭が特徴の端正な顔をしたアラブ系の男が、日本流にお辞儀をした。
「なおわたくし、これまで第四夫人だったのですが、アヤードは来日前に第一夫人と第三夫人にお暇を出されたとのことで、なんとこのたび第二夫人に昇格いたしました。つまり三田村乃里子ちゃん、いえ乃里子・サガエ・アヤードは第三夫人となって、向こうで元気に暮らしております」
美樹の日本語を理解しているのかいないのか、そこでも男は再び頭を下げると着席した。
「あ、ふたりは会長の両隣に立って頂戴」
テーブルの会員たちから向かって左側に有香が、右側に紫織が、座ったままの会長の両横に立ち、紫織がすかさず手を頭の後ろに組んだため、有香も慌ててそれに倣った。
「痛ぁい痛い痛いです、乳首取れるぅ、ちぎれちゃう」
再び女優の悲鳴をマイクが拾った。
「アヤードは…」
だが、それを黙殺して美樹が続ける。
「なお新しい第四夫人として、皆様もよくご存知の前エスタブリッシュメントホテル総支配人寒河江沙織、つまり第三夫人になった乃里子の母親を迎えるつもりだそうで、沙織も既にあちらに渡っております。またアヤードは今回の来日で、さらにもうひとり日本人の妻を連れて帰りたいそうで、その人選を今日から残り五日間の滞在期間中にしたいそうです」
ひっ。
声こそなんとか飲み込んだが、有香は心のなかで悲鳴をあげた。
自分たち
母娘
を裸で並べておいて、そんな話をするのだ。自分か娘の紫織がその第一候補ということではないのか。
いやいや、半年ほど前まで三田村病院で自分の前任の副婦長として君臨していた会長夫人の乃里子様を妻にしたばかりか、その母親も妻にするという男だ。自分と紫織をセットでということなのかもしれない。しかも第五番目の奥さんで、それをたった五日で選ぶという。それだけの価値しか認めない、この男にとっては妻と言っても奴隷相当なのだろう。
「やめてやめて。本当に、本当にもう無理ですぅ。おっぱいちぎれちゃう。おま、おまんこになら何されてもいいです。胸は来月インの映画でヌードがあるんですう」
有香の思惑や、美樹の場の進行などお構いなしに、女優がまた喚き立てている。声は完全に涙声だが、基本女優である以上は、演技でそんな声を出すことも可能であろう。
スピーカーを通した叫びなのだから、消そうと思えば消せる。つまりは、男たちの食事会の余興に過ぎないのだ。娘を受け入れた時に母親もマゾだという話は、有香も耳にはしていた。一流女優のこんな姿を見られるのも、上級会員のかけがえのない役得というわけだ。
「おまんこ責めて下さい。おっぱい、もうおっぱい許して。おまんこなら鞭でも針でもペンチでひねりあげられても我慢します。なんなら棘付きの擬似ちんぽでかき回してもいいからぁ」
ここにも予想以上に、度を越したMが居るというわけだ。棘付きちんぽなど、その経験が実際になければ、口にする筈はないのだ。
女優であろうとなんだろうと、この女を第五夫人に連れて帰ればいいのだ。
きっとその程度の財力と権力は持っているに違いない。
「うるさいわねえ。麻衣ちゃん、ちょっと本人の望み通り、おっぱいで吊ったまんまでいいから、足開かして、おまんこ抉り打ってやんなさい。声出せなくなるくらい、酷くやっていいわ」
ついに美樹の
逆鱗
に触れてしまった。
三田村病院で看護婦になってからというもの、すっかりドミナントの役が板について、年上の女をいたぶることに特に暗い焔が燃えるらしい、姉の娘である久保寺麻衣が、今やユニフォームとなっている白衣に看護帽姿で、有香たちの横を通って舞台へ上がって行った。
「さて、今日は皆様に、いくつかご報告やらお披露目やら、そしてお願いなどもあって、こうして超VIPの会員様だけにお集まりいただきました」
三田村が立ち上がり、挨拶を始めた。
「まずは皆様お一人お一人と、私の親友であり、今や我がエスタブリッシュメントホテルグループの最大のスポンサーでもあるアヤード君と交流を深めていただきたいと思っております。皆様にとっても、必ずやウィンウィンの関係を築けることもあるものと確信しております」
「ヨロシクオネガイシマス」
改めての会長からの紹介に、アヤードが再び立ち上がって今度は日本語でそう言うと、白い歯を見せてにっこり笑って再び頭を下げた。
「さて、このアヤード君にわたしは二人も大事なオクサンを取られてしまいました」
男たちから、笑いが起きた。
それはこの場にいる全員の男たちの小さな連帯感のようなものにも有香には見えた。
「二度ある事は三度とも申しますが、まあそれは今日のところは置いておきまして、今この隣にいる花村有香を本日より三人目の妻にするつもりです。また花村紫織についても養子縁組をして正式に私の娘とします」
は、初耳である。
いや、どんな立場であれ受け入れるという契約が既に自分も娘の紫織もさせられているわけだから、自分や娘の意向を予め確認する必要などないのだが、それにしても唐突だ。
その時、それを知らなかったのは、実は自分だけだったと気がついた。男たちの表情でそれがわかったのだった。驚いてもいなければ、そうかそうかと今納得したという顔をしたものがひとりも居ない。
それ以上に驚いたのが、娘の紫織がすかさず
「パパ、よろしくお願いします」
と言って、前屈みに三田村会長の頬にキスをしたことだ。
上半身の動きに合わせて、今では母親の有香の乳よりも成長したGカップの乳房が重たげに揺れる。
テーブルを囲っている人々の中で、びっくりして立ちすくんでしまっているのは、まさに自分だけなのだった。
ビシーーーン。
突然、鞭が女体を厳しく打つ音が室内に響き渡った。
乳房の根元を
括
るロープだけで身体を吊られた女優沢木萌に、鞭が一閃した音だ。
「おまんこ、切れちゃうぅ」
すぐに女優が甲高い叫びを上げる。
ふたつの膨らみだけに全体重を預けて吊られた萌は、その上さらに脚を拡げられてしまったのだろうか。
もしかするとそれは、他の縄、例えば膝の裏側だとか足首だとかに掛けられた縄に体重が分散して、取り敢えずは乳房だけでその全体重を支えるという過酷な吊り責めから、解放されたのかもしれない。
その分、性器を打たれたとしても、先ほどの「胸よりもおまんこを」という本人の叫びからすれば本望な筈ではないか。
有香は、自分のことは頭が真っ白になって何も考えられないままなのだが、視覚に入らない後方の女優に思いが及ぶことに、心のなかで少し苦笑いをする。
そうなのだ。
これまでの経験や、自分のマゾとしての経歴、そしてマゾとしての希求すべきことを総合的に考えれば、ここはとても居心地のいい場所なのだ。問題は娘、紫織のことだ。紫織を若くして自分と同じマゾの、奴隷の道に引きずり入れてしまったことへの、後悔と申し訳なさが常に有香の心には付き纏っている。
そう仕向けた男。夫だった、元関東電力会長の五十嵐はあっさりと自分たちを捨てた。
確かに原子力発電所のメルトダウンという予想だにせぬことが起きて、まだ十年は君臨する予定であったであろう、関東電力を追われるように去らねばならなかったのだから仕方がない。だが、後妻である自分はともかく、あんなに執着していた筈の紫織のことまであっさりと手放してしまうとは。
しかし、それは結果的には幸いだった。自分はもちろんのこと、多分女として自分と同じ性癖を持っている紫織にとってもだ。
そう思っていたところに、突然の会長三田村との結婚と養子縁組話というわけだ。驚かぬ方に無理があろう。
バシッー。
今度は先程よりも鈍く、そして重たい音がした。
三田村病院に入院させられ、またこの半年あまりは副婦長として「勤務」してきて、聞き分けられるようになった音。皮のバラ鞭が女の股間を抉り打つ、されたものにしかわからない強烈な苦痛を伴い、明快な音がする尻打ちとは全然違う、少し湿ったような音だ。
「つーーーーッッ。ゆ、お、お許しをぉ」
バシーーーン。バチーーン。
一発目よりも二発目、二発目より三発目の方が大きな音が後方から響いてきた。
「おまんこ、我慢するから、が、我慢いたしますから、おっぱいの、せ、せめて分銅だけでも取ってくださいぃ。ほ、ほんとにおっぱいもげちゃう。乳首がちぎれてしまいそうなんです」
「あら。女優さんとしては、乳首がないと困るのかしら」
「も、もちろんです。ぬ、ヌードにもならなければならないんですぅ」
「まあ」
今はじめて聞いたかのようなゆるい反応の麻衣は、それとは裏腹にバシッ、バシーーン、と強い鞭音を女優の身体でさらに奏でた。
「これで五発。あと五発、全部で十発我慢したら、分銅は外してあげるわ」
「は、はいっ」
女優は必死な声で返事をする。
バシーーン。
「ほら、脚、閉じないの。さっきみたいに空中でちゃんと開いてなさい」
「痛い痛いっ。い、今のはく、クリをクリトリスをまともに…。ちょ、ちょっとだけ待ってくださいぃっ」
声だけ聞くと、既に青息吐息だ。
「待てない。脚、開きなさい」
乳房だけで全身の体重を支えるという状況から解放されての鞭責めと思ったのは有香の勘違いだったようで、実際には本人の意思で脚を空中で拡げさせて、股間を狙い撃っているようだ。
「では会長と花村有香さん
母娘
の新しい家族に乾杯しようではありませんか」
男たちの場所からは、ステージの上の出来事も目に入っているであろうが、それはそれとでもいうかのように、テーブルの食事は再びスタートし、男の中のひとりから乾杯が発声される。
「かんぱーーい」
有香も紫織も手を頭の後ろに組む、服従姿勢で立ったままだ。
「会長は、養子縁組などしたら、お嬢さんとはやらないつもりなのかい」
乾杯の音頭とは別の男が、笑いながら聞く。答えなど聞かずともわかっているという口ぶりだ。
会長は笑って答えない。
「今夜は、皆様にも当ホテルにこのままお泊りいただいて、いつものようなショーこそございませんが、いえ、今そこでやってますね…。あの女優を始めとして選りすぐりの奴隷を全員分ご用意しております。もちろん皆様のお好みはそれぞれしっかり把握させていただいておりますので、ご安心してお楽しみ下さい。なお、アヤードは会長とご一緒に、そこの会長の妻と娘になったばかりの二人を調教して下さい。わたくしも介添えさせていただきます」
「じゅうーーーっ」
女優の股間をえぐる鞭が十発目を数えたのだろう。
「おまんこ痛いー、クリがクリトリスがぁ」
「うふふ。クリトリス、切れちゃったかな。血がポタポタ。あら、おまんこの血はなにかしら。どこか切れたのかな、それとも生理が始まったかな」
「せ、生理だとお、思います。そ、それより早く、分銅外してください。ほんとにおっぱいが、乳首が千切れそうに痛いんですう」
「はいはい。でもね、うちじゃあこの程度の乳首責めはまだまだ甘々な方よ。それでも今のところ乳首ちぎれた女など誰ひとりといやしないけどね」
「ぎょえーーーっ」
長時間ぶら下がった分銅を外すだけで、針を抜かれる時のような痛みがあるのだろうか。刺される時よりも抜かれる時のほうがより痛みがあるというような。
それとも、ついでにまた何か麻衣がしたのかもしれない。いずれにしても、有香にわかるのは、後ろのステージの声と気配だけだ。
「さて、先程会長からも申し上げました通り、今日は皆様にはまだいくつかお知らせとお願いがございます。美帆、妹と一緒にこっち出てきて」
美樹が舞台の袖の死角に居た中国人姉妹を呼ぶ。
「おっぱい、出して」
やってきたふたりは、有香の隣に
美帆
、鈴玉
の順に並んで立たされている。
姉の
美帆
はワンピースをスカート部分から捲りあげて脱ぎ、妹の鈴玉は着ていたサマーセーターの裾を持って一気に裏返しに首から抜いた。ふたりともブラはしておらず、綺麗な乳房が客の目に晒される。美帆は全裸、鈴玉は鮮やかなオレンジ色のショートパンツ姿だ。
「ご覧ください」
うおぉっ、というような呻きともつかぬような驚きの声が上がる。
「ここにおられる皆様は、この中国から来た姉妹をご調教いただいたことのある方がほとんどかと思いますが、今朝ほどふたりに対して、このデジタルプリントと呼ばれる技術をおっぱいに入れました。また、姉の美帆の方は、首にも入っているのがおわかりになりますでしょうか」
美帆
が、髪の毛をかき上げて首筋のグレーのバーコードのようなものを男たちに見せる。
同じようなものが、ふたりの右乳の乳首の斜め右上にも「プリント」されていた。
三田村が後を継ぐ。
「ええ、皆様もご承知のとおり弊社は現在持株会社に当たる法人をシンガポールに置いておりますが、その子会社をまたひとつ来週東京に設立いたします。このデジタルプリントの技術が最終段階まで来たとのことで、その臨床実験などを請け負う会社です。いずれこの技術が正式認可された折には、この会社が日本でも総販売代理店になります」
未だ全員の食事はゆっくりと続いている。三田村も、特に居ずまいを正して話しているのではなく、ナイフとフォークは手にしたまま、世間話のような形で話しかけているだけだ。
「ほう。これはその中にどんな技術が込められたものなのですかな」
誰かが合いの手を入れるように質問してくる。
「まず女体、いえ男性でももちろん構わんわけですが、身体にプリントする際、電子タトゥーと呼ぶ方式で半永久プリントをしてしまう方法と、シールのようなものを通して一時的に貼り付ける方法があります」
「おお、刺青とシールの偽タトゥーの関係のようなものですな」
三田村は頷くと続ける。
「一般的な利用方法として米国の開発会社が考えているのが、ひとつは健康管理。そして今一つは位置情報の管理と、この姉の方が首に入れている携帯電話の役割ですね」
「で、電話が出来るのかね」
「はい。携帯電話と同じGPSを埋め込むことで本人の居場所を特定し、本来耳を通して聞こえる相手の声を首筋から振動で伝え、話す方は高性能のマイクがあのプリントの中に埋め込まれております」
「ほう」
集まっているのは、みな会社の経営者だったり、外務省や警察庁のお偉いさんも居る。興味を惹かれるのだろう、皆一様にナイフとフォークの手を止めて三田村を注目していた。
「健康管理の方は、まあ大方ご想像がつかれるやに思いますが、人体のデータを定期的に取って、それを自動で主治医に送るといったようなことが出来ます」
「やめてやめてやめて。おまんこそんなに拡げないで、見ないでー」
そうなると、誰も後ろのステージなどに注目しているものは居なかったが、また突然女優が絶叫した。
ここで初めて、有香はチラリと後ろを振り返った。マゾの女が受けている折檻の方が、最新のハイテク技術よりも気になるというのが、有香にとっては事実であった。
「あんなに痛い痛いって言っておいて、なによこのおつゆは。しかも経血と混じってすごいニオイよ」
「いやーー、言わないで。恥ずかしい」
女優はまたひときわ大きな声で答える。
既に過酷な乳房吊りからは解放されていたが、今度は双の足首に枷を巻かれ、Yの字に逆さ吊りにされて、麻衣に股間を上から責められていた。
「さ、もう三十発おまんこ鞭受けてもらうわよ。せいぜい大きな声で泣いて、向こうの殿方の皆様にちょっとでも注目して貰いなさい」
男たちの興味がステージには全く向いていないことを麻衣も察知しているのだろう。
「それで、何か奴隷用の裏の機能のようなものが、当然あるということなんだろうね」
聞いたのは、ステージの上の女優沢木萌の所有者だという男だ。萌の娘の杉原美桜を三田村病院精神科病棟に入院させる際に付いてきて、数日間高級リゾートホテル並みの部屋とサービスを誇る整形科病棟に滞在していったこともある、確か津村とかいう名の男だ。
「ウチの宍戸紗友里をご存知でしょうか。二階の歯医者の女医です。彼女が乳首と女の芽に電流ピアスをつけているのはご承知と思いますが、あのような役割をこの薄っぺらい電子タトゥーに持たせることも可能です。何しろ、ようは電子回路を直接肌に焼き付けるわけですから、様々な用途を織り込むことが可能になると考えております」
三田村が答えた。
「電源はどうなってるのかね」
「電源は、モバイル端末や、普段生活している部屋に設置する小さな端末からワイヤレスで送り込むようになってます。何しろこんな薄くて小さなものですから、満充電すると一週間は軽く持つようです」
「カゴから出した小鳥をいつでも場所を特定して、失神させて動けなくすることが可能ということですかな」
「ええ。例の電流ピアスというかあの女医のしているものはピアスなんて生易しいものではありませんが、あれとの最大の違いはGPSで遠隔操作が可能ということですね」
「まああれはあれで、奴隷らしくて素晴らしいがな。この前、歯の治療に使わせてもらったが、ここに来たときに比べるとずいぶんとあの女の自慢の乳も垂れてしまった気がするのは惜しいと言えば惜しいがなあ」
男は言葉とは裏腹にちっとも惜しそうもなく言った。
「ああいうのがよければ、付けさせればよいのです。この電子回路プリントから、乳首のリングに電気を送ることももちろん可能です。そうすれば乳首に直接遠隔操作も可能ということです」
「なるほどなるほど。どうせならおっぱいより乳首そのものに電気流してやった方が、聞き分けがよくなる気もするからねえ」
「あんたの娘ね。エレーナと…エレーナっていうのはうちの病院に所属する拷問専門の元ロシア軍に居たこわーいおねーさんのことなんだけどね。そのエレーナと生理の周期がほぼピッタリ合うらしくてね。生理のおまんこを拷問されながら、口でエレーナの生理の血を吸わされてるわよ」
「
美桜
ちゃん…」
突然母としての立場を思い出したか、女優が娘の名を呼ぶ。
「女優の角川ともみって貴女の親友なんですってね。でもともみの便器にもされてるしね、生理じゃない時は毎日。生理の時はエレーナのおまんこクリーナー。生理が終われば、ともみのおしっこをゴクゴク飲まされる人間便器ってわけよ」
「いやーーっ」
「それで、費用はどのくらいなんですかな」
「美樹」
三田村に指名されて美樹がかわりに答える。
「費用はまだプリント一枚につき、百万円は下らないのですが、治験データをこちらで取らせて頂くことを条件に、といいますか治験データを取ることそのものが目的で皆様にお願いするわけですが、費用は当然全額わたくしどもの方で持たせていただきます」
多分、百万やそこら一夜の小遣い程度とでも考えているに違いない男たちに、「そんなわけなので、ぜひ奥様や愛人様の健康管理に、奴隷の躾と生活管理に、ご利用くださればと考えております」
と、美樹が念を押した。
「そして今日はもうひとつ。この電子プリント、電子タトゥーでデータを取る際に是非もうひとつお試しいただきたいのが、いわゆる女性版バイアグラです」
「例の五十嵐元関電会長の子会社が開発したリナリスを元に、買収したその製薬会社が女性の性欲亢進のための錠剤を開発いたしました。また、アメリカの会社からも同じような機能を持っている薬の治験の依頼も受けており、このふたつの薬の効能の確認や比較にも是非ご協力願いたい。三年後の二〇一五年の夏あたりに、新薬の承認を目指すそうで、これまた最終段階に来ているが、もしリナリスベースのものの方が効果が高かったり、それぞれの良いところを融合した新薬が開発出来れば…」
三田村が継いだ言葉に
「三田村コンツェルンはまた莫大な利益をあげて、さらに大きくなるということですな」
と、客のひとりが答え
「結構結構、是非是非協力しようではありませんか」
と、ナイフとフォークをわざわざ置いて、賛同の拍手まで起きた。
「そんなわけで、はい、口開けて」
美樹が、近寄ってきて緑色のソフトカプセルの錠剤をまずは紫織の口に放り込み、ついで有香の大きく開いた口にもひょいと入れていった。
「そのままゴックンと飲み込むのよ」
リナリスの効き目は、自分の身体でよくわかっている。三田村病院に着任した肛門科の王保医師に大量浣腸で腸から吸収させられた時の、狂おしい欲情の炎は数日間持続して有香を悶々とさせたのだ。
今また、結婚を宣言されたばかりというのに、その醜態を晒さねばならぬのだろうか。それでもあの大量浣腸で入れられた薬液に比べれば、今日はたったひとつの小さな錠剤だ。まだ耐えられる余地はあるのかもしれない。
「さんじゅーーーーっ」
女優の絶叫が、心なしか先程よりも遠く聞こえる気がする。
さっき振り向いて見た時から、位置など変わっていることはない筈だ。既にこれも薬の副作用なのだろうか。
「いくーーーーっ」
「きゃっ」
絶頂の叫びを上げたのはもちろん女優で、その後のかわいい悲鳴は姪の麻衣だ。
「な、なんで鞭でイキシオなのよ」
麻衣がヒステリックに沢木萌を叱りつけている。女優はその美しい容姿に、やはりとんでもないマゾ性を秘めているようだ。
「オネガイ…イレて。お、おちんぽ、ご主人様のおちんぽが欲しいの、今すぐ、ちんぽがちんぽが」
「な、なに…」
な、なに。
さっきまで泣き喚くように乳房吊りの苦痛を訴えていた女優の突然の変貌に、テーブルの男たちも半数以上がステージの様子を注視している。
「ご、ご主人様ぁ。く、ください。気が、気が変になってしまいます。萌の、萌のおまんこに、おちんぽ様くださいぃ」
「すみません。あの女、一定の苦痛で完全に火がついてしまうのです。看護師さん、誠にお手数だが、その今手にお持ちになっている鞭の柄で構わんので、ずぶりとそいつのオンナを抉ってやってもらえませんか。なに、三十回もピストンしてやれば少し落ち着きますので」
女優が先程から「ご主人様」として呼びかけている、津村という男が縋る女を突き放すように麻衣に命じた。
「申し訳ない、続けてください」
「いやいや、こちらもあと十分もすれば、有香と紫織に薬の効果が現れてくると思いますので、それまでは美しい女優さんが折角ここまで乱れて本性を見せてくれているのですから、我々も少しじっくり見せてもらおうではありませんか」
逆さに吊られた女優の股間に、言われたとおりに麻衣は鞭の柄を容赦なく突っ込んで、出し入れを始めていた。
「うぅぅ、い、いいっ、気持ちいいの。ああ、でもでもホンモノのおちんちんが、おちんぽが欲しいの。お、おっきいやつ。鞭よりも硬くておっきくて熱いのをぶちこまれたいんですぅ」
ようやく注目を浴びたせいか、逆さ吊りの苦痛などものともせずに、女優の口から次々にマゾとしての言葉が吐き出されてくる。
おちんぽ。
オマンコ。
いつの間にか、有香の頭の中でも淫らな単語がリフレインしていた。
く、薬のせいだ。悪魔の薬が、早くもその効果をあらわしてきているに違いない。
「いいいぃぃ、いくーーっ。し、シオ出ちゃうの、ごめんなさいぃ」
男たちがそちらを見ているのにつられて、有香もつい振り向いてステージを見てしまう。
麻衣が、鞭の柄を沢木萌の女性器から抜いたところだった。断続的にさらに三度、Yの字に吊られた萌の股間が経血混じりの水しぶきを噴き上げた。
「おっぱいが、おっぱいがジンジンするの。狂っちゃいそう、どうにかしてぇ」
「実は沢木さんにも、臨床薬を服用して頂いております。弊社のリナリスベースのものではなく、米国製薬会社の製造したものです。こちらもなかなかな反応のようですわね」
美樹が、有香の方に向かって歩いて来ながら、説明する。
「うふふ。こちらは
如何
かしら。私の所見では、リナリスのほうが効き目は抜群と思うけど」
そう言って、いきなり口唇を寄せてきてキスをされる。すぐに舌を入れられて、官能を焼かれていく。両手は二つの裸の胸の膨らみにあてがわれ、美樹のその手のひらのせいで、自分の乳首が既にコリコリに勃起しているのを改めて気付かされる。
「おっぱい、おっぱいまた虐めて。鞭でも、針でも、ペンチでもいいから」
折角乳吊りから解放されたというのに、女優は再び乳責めを自ら懇願している。
おっぱい。
美樹は、有香の胸を揉むというよりは両手でひとつずつ包むようにして、乳首の先端だけにザワザワと刺激を送ってくる。
これがたまらなくもどかしくて、腰が
蠢
いてしまいそうになる。
「パパぁ、紫織にパパのおちんぽパイズリさせてくださいぃ。じゃなきゃ、なにかご命令を、ご命令をください。どんなことでもいたしますぅ」
なんと、娘の方もすっかり薬の効果に
兆
してしまったようで、養子縁組と言われたばかりの会長に、あられもないことを強請っている。
「うぎゃーーーーっ、痛いですぅぅぅ」
「あんたが、やって下さいって言ったんでしょう。当然耐えるわよね」
「もう、それ以上ひねらないでー。乳首がちぎれちゃうぅ」
再び振り向いて見てしまう。麻衣は右手左手それぞれに銀色に鈍く光るペンチのようなものを持ち、それでふたつの乳首を挟んで捻り上げていた。逆さ吊りにされた沢木萌の乳は、麻衣の腰よりも低い位置にあり、そのため深く前かがみになった白衣の裾から派手なピンク色のパンティをつけた麻衣の尻がすっかり見えてしまっている。
「もっとおまんこ
打
って。誰か鞭でわたしの、女優沢木萌の淫乱なおまんこを思い切り鞭でお仕置きしてくださいぃ」
女優も完全に火がついているようだが、有香自身も猶予ならぬ状態になりつつある。美樹の手はようやく乳房に少し力を籠めて、ゆるゆると揉みはじめているが、そのことでさらに官能が揺さぶられてしまう有香だった。
二
十月五日
ホテル四六一二号室(会長室)
ソファに並んで座る会長とアヤード氏の二人と向かい合わせになるように、椅子と鉄パイプを組み合わせたような特殊な台が二台置かれ、有香と娘の紫織はその台に文字通り首ひとつ動かせない状態で拘束されていた。辛うじて動かせるのは両手の指の関節と足の指くらいなものだ。もちろんそんな場所がちょっと動かせたところで、二人にはなんの意味も成さない。
もちろんふたりとも全裸だ。
会長と中東の石油王は、食事の時と違いワイシャツとスーツパンツはそのままで、ネクタイを緩め第二ボタンまで外して寛ぐスタイルにはなっている。ふたりともたっぷりと大きなワイングラスに、三分の一ほど注がれた赤ワインを手に、日本の政治情勢の話を英語で交わしていた。
有香たち母娘は完全なMの字に開脚固定され、それだけでも性器が男たち二人の目に剥き出しにされている。そのうえ太腿に付けられた太めの輪ゴムに連結した洗濯ばさみが大陰唇を左右から引っ張り、無惨にも限界まで拡がって女の穴の内部を丸見えにしていた。
自分がどんな恥ずかしい格好にされているかは、見なくたってよくわかっているが、会長に命じられた二人の中国人姉妹が運んできた姿見のミラーを見るように命じられ、そのあまりに全てが剥き出しの状態をわざわざ確認させられたところだ。
しかも、自分のだけではなく、同じ格好をさせられている娘の性器まで、鏡の角度を変えて、きちんと見るように言われた。
「どうだ、娘のと自分のを比べて見られるというのは」
「あさ、あさ、浅ましいです。どうか、か、鏡をもう…」
「私の質問に答えたとは言えないと思うが」
「ふ、ふたりとも真っ赤に充血して、ダラダラとお汁を…おまんこのお汁を垂らしております」
「わたしは、比べてどうだときいたのだが」
「む、むすめ、し、紫織のはあんなに拡げられても穴がとても小さく慎ましやかでございます。わたくしのおまんこは、もう欲しくて欲しくてたまらない感じで、物欲しげに蠢いております」
「関東電力の会長は、ハワイに逃げるにあたって、実に素晴らしい物を残して行ってくれた。ひとつは、第一段階の開発がほぼ完了していたリナリス、そしてもうひとつがこの二人の女、有香・紫織の母娘だ」
会長は、英語でアヤードにそう告げた。
「アメリカの当局が、女性の性欲亢進剤を認可するのはまず間違いなかろう。それも来年か遅くとも再来年の夏だと言われている。リナリスが手に入ったことだけでも、君に莫大な利益をもたらすだろう。その上、この美人母娘まで売って行ったとは」
「まあ規模こそ違え、夜逃げ同然で日本から脱出したわけだからな。うちにしてみれば、どちらも本当に安い買い物だったよ」
三田村会長が再び自分と紫織、いや正確には自分たち母娘の剥き出しの女性器にフッと目をやって、赤ワインをひと口飲んだ。
疼
いている。
そんな生易しいものではなかった。欲しくて欲しくてたまらないのだ。それが薬の効果だとわかっていてもどうすることも出来ない。器具に固定されていなければ、むずむずと腰が動いてしまうのを、きっと止めることもできないだろう。
夕食会のテーブルで会長のそばに立たされている時に、リナリスをベースに錠剤にしたという「女性版バイアグラ」なるものを飲まされてから、既に三時間近くが経過していた。
その場で同じ薬を与えられたのが、自分たち母娘と、今自分たちの斜め前に、手を床に着き開脚した足を膝をつかずに真っ直ぐにするという変形の四つん這いの姿勢を取らされている中国人姉妹の合計四人だ。姉の美帆は有香の右前、妹の鈴玉は紫織の左前で、それぞれ同じ姿勢で尻を高く上げさせられていた。ただし、姉妹はそのポーズで性器を見せているというよりも、どうやらその姿勢が彼女たちの決められた「待ち」のポーズのようだ。
有香と紫織母娘の性器見せの邪魔にならないということが肝心であるということが、彼女たちの行動の気配でわかった。命じられた時だけ、先ほどのように鏡を持って来たりの「仕事」もしている。
彼女たちにしても、当然薬は効いているだろうから、同じような疼きを抱えている筈だ。だが二人はそれをおくびにも出していない。
こんな薬を飲まされた以上、女としてもっとも恥ずべき状態に発情させられて、誰かとさせられてしまうのだろうと思った。それが会長様との婚姻の義であれば、もちろん喜んでお受けする。どちらにしたところで、自分が三田村の率いる組織の所有物であるという覚悟はとうに出来ているし、それが思った以上に居心地がいいのも事実なのだ。
会長が自分を三人目の奥さんとして迎えることになったという突然の発表にも、その瞬間には驚いたが、なんとか冷静さを取り戻して、どちらにせよ自分は奴隷なのだという、一義的な立場をしっかり自身の心に刻むことも出来てもいる筈だ。
だが。
エスタブリッシュメントホテル倶楽部と呼ばれているいわゆる会員制の特殊な秘密倶楽部の、それも特に選ばれた上級会員のさらに上の会員であるらしい、夕食会に集まったメンバーの前で、強制的に発情させられた有香と紫織が受けたのは、先程説明があった「電子タトゥー」を身体に焼きこまれることであった。
「オマンコされてる痴態を晒すのも奴隷の務めならば、オマンコして貰えない悶えっぷりを見て頂くのも奴隷の役目よ。いずれにしても、見世物ってこと。ふたりともおっぱいからね」
美樹は、大きめの銃のようなものを手にして二人の前に立った。
「まだ若くて、これからお嫁にも出さなければならない紫織には、多少かわいそうな気もしますが」
会長は、母親の方の自分は可哀想でもなんでもないという口ぶりで言う。
「パパ、紫織はずっとパパの、新しいパパのものです。ずっと可愛がってください。そしてもしお嫁に出されるとしても、うーんと厳しいサディスト様のところに奴隷妻として差し出してください。なので、おっぱいにバーコードされるのなんて全然平気、喜んでお受けします」
昨日今日マゾに目覚めたわけではない自分よりも、紫織の会長への傾倒ぶりは急速なものがあるようだった。
こうして、美樹が手にした機械で、そして全員の目が注がれる中で、それぞれ右乳の、有香は乳首の真横に、Gカップと母親の乳のサイズを既に上回った美乳の紫織は乳首の斜め下、下乳の多少目立たぬ部分に、電子タトゥーが刻みこまれた。
もっと本当にバーコードのようなものかと思ったが、思ったほどは目立たないのが、むしろ少し残念にすら思える。
「どんな感じ」
「チクチクチクとちょっと痛いのが、逆に少し気持ちいいです」
美樹に感想を求められて答える。
「次は紫織ちゃんはお尻、副婦長はおまんこの上よ」
一箇所ではないのだ。一台にひとつずつプリントの準備がされているようで、その銃のような機械は全部で五台用意されていた。
紫織は回れ右をしてお尻を差し出した。自分はどうしたらいいのだろうかと思うがすぐに美樹が「はい、ママは足拡げてね。それだけでいいわよ。毛がないと楽ね」
今日は念入りに剃毛しておきなさい、という命令はこのためだったのだ。もちろん今日に限らず、剃り落とす時は鏡を使って、一本たりとも剃り残し等という粗相のないようにしているわけだから、わざわざの念には及ばぬのだが。
「あ…あん」
先程から
疼
きっぱなしのクリトリスを、美樹の爪で
摘
まれて思わず恥ずかしい声が漏れてしまう。
「うぅぅっ」
電子銃が、土手部分に当てられて、乳房の時よりもより肌が敏感な部分のためか声が漏れる程度には痛みが来た。
だが自分に続いて、膝に手を置いて男たちの方に尻を突き出した紫織は、尻山の頂点ともいえる、右の尻たぼのどまんなかに、銃を当てられているが、うめき声もあげずに耐え切った。
「最後、ママだけ首にもね。チョーカーやスカーフをすれば見えないけど、案外これが一番恥ずかしいかしらね。本来の恥ずかしいおっぱいやおまんこに付けられるよりも」
「先程ご説明しましたとおり、この首につけるのは、電話です。今のところは携帯の端末からブルートゥースで飛ばす、ようはマイクとスピーカーの役割だけなのですが、将来的には電話機を持ち歩かなくてもこの焼き込みそのものに電話機能を持たせられるようになるだろうということです」
「女性器の上につけた電子タトゥーは、どんな役割を果たすんだい」
アヤードが英語で問うと、会長は小さなリモコンをスーツから出して手渡した。
「微電流で長時間の快感責めにするというのがひとつと、強から最強にすればお仕置きにも使える。性交時に流せば、膣内に流れるピリピリ感が男のモノにも伝わって、より強い快感をもたらすという役割もある。もっともこの女の性器は凶器だからな。そんなもんが加わったらえらいことになるが」
「新しい奥方のオマンコが何万人にひとりの超絶な名器だという話はきいているよ」
アヤードは、おまんこという言葉だけを日本語で言った。
「十回擦らせない女、というのが触れ込みだったからね。まあよかったら後で試してやってくれ。本人は出来れば今すぐ欲しいだろうが」
「もちろん娘の方も」
「ああ、やってくれて構わないよ。このふたりは極上の親子丼が楽しめる。俺もこれから毎晩が楽しみだよ」
実際には、自分は千葉の病院常駐が変わらなければ、前妻の乃里子様同様、会長のお夜伽を毎晩するなどということは不可能だろう。ひょっとすると娘だけをそばに置いて、事実上の妻はむしろ娘のほうになる可能性とて否定は出来まい。
そして、先ほどの夕食会での紫織の態度をみても、本人はむしろそれを望むだろう。
そんなことを思っていると、突然ピリピリとした刺激が子宮の近くの有香がもっとも感じる部分を直撃してきた。アヤードがスイッチを入れたのだ。
「あ、あ、ああああ、いいぃ」
隣の紫織が首を動かしてこちらを見ようとした気配が伝わってきた。だが首も固定されているから、多少目の動きで母親の突然の淫らな声の様子を確認出来たかどうか。
「だ、ダメ。も、もう出ちゃいます。お、おまんこ、逝かせていただいてもよろしいでしょうか、あ、あぁぁ、だめだめ、おまんこイクっ」
躾けられた淫らな言葉で軽い絶頂を迎えさせられ、器具とふたつの洗濯バサミではだけきって晒された女性器から、噴水のようにイキシオを噴き上げてしまった。
「いいって、言ってないぞ。
美帆
舐めて一度きれいにしてやれ」
「はい、ボス」
美帆
が、お尻を高くあげた変則の四つん這いのままで、有香の股間に近づいてきた。
「あ、あんパパ。シオリにも何かしてください。もう狂っちゃいそうです」
「紫織は、気持ちいいのと痛いのとどっちが欲しいんだ」
「はい、パパ。さ、最初はクリトリスをうーんと痛めてください。それからおまんこにパパかおじさまのおちんぽ入れてシオリを狂わせて下さいませ」
娘は既にアラビアの紳士にもさせるつもりになっているようだ。
断続的に続く電気の刺激と、クリトリスから開ききっている膣口までを直接舐められる刺激で、淫らな声をあげつづけながら、隣の娘の様子も気になる有香であった。
「
鈴玉
、立って隣の部屋の引き出しから、お前も大好きなやっとこ持ってきて、紫織の望み通りクリトリス捻り上げてやれ」
「は、はいボス」
姉の
美帆
よりも一オクターブ高い声で
鈴玉
が返事をして立ち上がる。
「
美帆
は綺麗にできたら、元の位置に戻れ」
「はいボス。でも舐めても舐めても中からまた新しいおつゆが溢れてきてしまって…」
「あ、あんっ」
美帆
が会長に答えた直後に、クリトリスを直接吸いたてられたために、また高い声が出てしまった。
「
性器
拡げてる洗濯バサミ、一度取って、中のラビアの方を直接開いてやれ」
「はい、ボス」
や、やめてー。大陰唇を摘まれるのだって、バネの強い洗濯バサミは十分に痛みをもたらすが、小陰唇の痛みはそれとはレベルが違うのだ。それを身を持って知っている有香は、反射的に身体をよじろうとするが、固定されている下半身はびくともしなかった。
「あ、あんんっ」
だが、予想に反してその痛みはむしろ甘美だった。
長く挟まれていた大陰唇が解放されて、それによるジンジンとした疼痛もある中で、強烈な苦痛で逆にまたイキそうになる。
「リナリスが効いてるからな。もともと痛いのも嫌いじゃない身体だ。それがリナリス効果で増幅される」
「うぎゃーーーーーっ、痛ぁい、で、でもいいのぉ、も、もっと強く深くつまんで捻り上げてくださいぃぃぃぃ」
紫織は、鈴玉
の手にした金属製のペンチのようなもので、肉芽を摘まれて絶叫している。
「わ、わたしもそ、それで、クリ痛くしてくださいぃぃ」
母親として娘の苦痛を替わってやりたいというのは、自身への言い訳だというのはよくわかっていた。実際、娘自身も、それを嫌がっていないのだ。
鈴玉
が会長に確認のために振り向いて、会長が頷くのを見ると、姉が相変わらず不自然な尻を高くあげた体勢で舌を使っているすぐ上の部分に、金属のそれをあてがってきた。
「うぎゃーーーーっ」
激痛だ。
それは決して
摘
むなんて生易しいものではなかった。
元々女性器や乳首を痛めつけるために用意されたものなのだろう。潰して捻り上げられ、女の身体でもっとも敏感な場所に直接与えられる苦痛は、された女でなければ絶対にわからないものだ。リナリスが効いてなければ失神していたかもしれない。
娘がこれをもっとキツくしてくれと自ら叫んだというのだから、俄には信じがたい思いだ。
「で、薬のアメリカでの認可には勝てそうなのか。もちろん私も協力は惜しまないつもりだが」
「うん。まあまだ時間もあるしなんとも言えないのだが、そもそもあちらの会社、フェニックス製薬という会社なんだが、あちらの作ってるものと、こちらのリナリスベースのものは、根本的な部分で大きな違いがあるんだ」
「と言うと」
「うむ。どっちのクスリも女性版バイアグラと通称されるように、女の性欲を亢進させるものには違いがない。しかも男のバイアグラの、血流をモノに集めて性交可能にするという効能とは違い、直接脳に働きかけて性欲そのものを導くものとしなさいということなんだ。つまり性欲減退している女性を救い出すというのがタテマエということ。その最大の目的は、本来は受胎、つまりは性欲が起きなくて性交に積極的になれない女性を治療して、妊娠出来るようにしてあげましょうというのがクスリのひとつの目的とされているようなんだな」
「そうか。リナリスは元の成分が女性ホルモンの一種を改良したもので、既に妊娠している状態と女体を錯覚させるものだとか前に言ってたな」
「そうなのさ。薬を使うことで妊娠を目指すフェニックス社製のものと、逆に避妊効果もあって妊娠せずに楽しめるこっちのものは、その最大の目的部分で大きな違いがあるということだ」
母親と娘が強制的に女性器満開にされた状況で、若いというよりもまだ幼い中国人メイドに交互にクリトリスを傷めつけられるのを見ながら、ワイン片手に男たちは平然とそんな話を交わしている。
「そうか。では今のままでは勝てないということかね」
「いやいや、そうと決まったわけでもないさ。まず、こちらの研究所では、あっちの薬の成分やらを解読して、妊娠出来るリナリスの研究開発などもやらせているし、夫婦生活の安定化という名目があるから二種類それぞれ認可が降りるようにというロビー活動もこれからさらに力を入れるつもりだ。そしてフェニックス社と『協力』して合弁で互いのいいところを出し合って認可を目指すという第三の方向性にも手は打ってある」
「さすが、手抜かりはないというわけだな」
「ああ。当たれば間違いなくまた莫大な利益を生むからね」
「ではわたしのほうは、金の面よりも」
「そうだ。女のほうをよろしく頼む。より多くの人種、より多くの世代、年齢の女の臨床結果があればあるほどいいんだ」
「わかったわかった、それは任せておけ。君も行ったドバイの奴隷養成所も需要は高まるばかりで、女の数にはこと欠かないから、協力を取り付けるのはお手のものだ」
「うん。よろしく頼みます」
ワイングラスを置いて、三田村とアヤードが握手をした。
「
美帆
、こっちに来てアヤードのそのデカイものを少しお慰めして、紫織が痛くないようにたっぷりお前の唾液で濡らして滑らかにしてやれ」
アヤードは丁寧に服を脱ぎ、全裸になると既に男根は隆々と天を衝いていた。
三田村会長のものも大きいが、この男はさらにひとまわり大きい。五度目のペンチ責めを受けながらも、それを見て子宮の疼きが増してしまう。だがアヤードはまずは娘を所望しているようだ。
「いつものようにか」
「ああ、そうだな。よろしく頼む」
巨根に
美帆
の舌を受けながら、三田村の質問にアヤードが答えると「鈴玉、浣腸の用意をしてきて、娘の尻に二リットルほどぶちこんで太い栓入れてやってくれ。リナリスにするか」
「いや、普通にグリセリンでいい。これ以上、シオリが興奮しても後が大変だろう」
「そうか、紫織は明日は」
「はい、学校です」
「まあ早速学校にバイブでも入れて行かせるというのもいいけどな。遠隔スイッチも尻に焼きこんだことだし」
「あははは」
紫織の尻の中央の電子タトゥーは、どうやらリモコンのスイッチを遠隔操作するためのものらしい。それだけのためにまだ二十代の女の子が半永久的な処置をされてしまうのが、奴隷の奴隷たる所以ということか。結婚と養子縁組で、より会長の所有物としての立場を明確にされたと思ったほうがよいのだろう。
「あ、あーーん、おっきい。お、おまんこ一杯ぃっ。どうしよう、今までで一番大きいかもです」
「これでもこの子は義理の父親に奪われた処女の時の最初から、うちの会員としかしてないんだ。つまりは日本人の男でも全て平均以上の巨根しか入れられたことがないってことだ。それでもその反応だからな」
目の前でアヤードに紫織を犯させながら、三田村は再びワインを手にしている。
「
美帆
。母親の方はそのポーズのまま、おまんこ直接鞭だ」
「は、はいボス。で、でもク、クリップはどうなさいますか」
以前に会った時より、あきらかにこの子の日本語は流暢になっている。
「かまわん、そのまま鞭で打って、弾き飛ばせ。終わったらまたつけてやってくれ。そうだな五十発で勘弁してやるか」
「傷めつけた後のオマンコは最高だから、よろしく受けてくれよ、ユカ」
娘に荒腰を使いながら、女性器の名前だけを日本語でアヤードが言う。
「浣腸を我慢させながらするのが私は大好きだが、よく締まるからね。でもユカママの凶器も早く味わってみたいからな。鞭責め終わったらすぐにそっちに移らせてもらうよ」
「いやーーーっ、ママに行かないで。アヤードさま、し、シオリのおまんこで一回逝ってくださいぃ」
「あはは、紫織はママの性器の威力をこれまで散々見せつけられてるからな」
「そうか、そうだな。一回この若くて締まりのいいのに射精してから、ゆっくり母親を賞味するのがいいかもしれんな。折角浣腸したんだしな。ところで最後はここで出させていいのか」
「もちろんだ。じゃなきゃそんな固定した女に浣腸させんよ。明日きっちり掃除はさせるし、この部屋は脱臭装置も万全だよ」
「あぁぁぁ」
紫織が身悶える。性交されながらの排便の経験が、母親である自分の知らないところで既にあるのかもしれない。あれはあれでマゾの女の快感の極地なのだ。それを知っていて、紫織は今、歓喜の声をあげたのだろうか。
ビシーーーン。
「うぎゃーーーっ」
なんと中国娘が持ち出してきたのは、一本鞭であった。
会長は特に鞭の種類までは言及しなかったとはいえ、それは同じマゾの女としてあんまりではないか。しかも一回目で片側の洗濯バサミが弾け飛んで、その激痛は半端ではなかった。
バチーーン。
奴隷牧場10 物色 【小説奴隷牧場】 第1部分 (1/3)
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