奴隷牧場1 第7部分 (7/7)
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「なんだ藪から棒に。だいたいお前はただの手伝いだろ。そんなこと言ったら麻美はどうするんだ」
麻美は奴隷役として、「一年前の続き」をより大勢の会員の前で受けさせられることに決まっていた一年前、大量浣腸を施されての輪姦ショーで何度も失神した罰の逆さ吊りでの排泄ショーを、会場の都合という理由で先延ばししてもらった麻美は、それ以来、より厳しい「罰」がいずれ行われることを当然覚悟している筈だった。
そして今回はそのショーが瑞花の凱旋披露であるという性質上、麻美への刑の執行者も当然瑞花であるということは、とっくに決まっている話だ。
「あなた、見てないからそんなことが言えるのよ。麻美ちゃんだって、出たくない筈、絶対」
ふたりが抱き合っているそばで、困惑した表情の麻美は、米倉が視線を向けるとわずかだが首を横に振った。
私は出ます、目はそう語っていたが、苦悩の末というのがあきらかに見て取れた。
最近では立場上S役をしていたし、今回もその修行のような形でドバイへ行った瑞花ではあるが、元々のマゾの部分をよく知る米倉には、ふたりが瑞花の何に怯えているのかが今ひとつピンとこないのだった。
その一週間後、瑞花が帰国したという話は耳にしたが、エスタブリッシュメントホテルにある作戦室やモニター室に顔を見せるということもなく、さらに数日が経過した。
一緒に帰ってきた筈の夏美もショー当日までは瑞花預かりということで、夏美が戻ってきたら、半年の成果も見たかったし、呼び出して彼女の口からも色々聞いてみたいと思っていた米倉は、肩透かしを食った格好だった。
美樹は「瑞花さんは全然変わった。見ればわかる」とそれしか言わなかったし、あの日羽田で別れて以後、麻美と直接顔を合わせることもなかった。
いざとなれば男よりも女の方が残酷である。
特に同性に対する責めはより厳しいものがあるやもしれぬ。
マゾの女のほとんどが、同性を責めるSをやらせれば見事にそれを演じることも、何人もの女たちで実証済みであったし、そういった場合はその立場を心から楽しんでいるようにも見えた。
その延長線に同性に対しての残酷さがあるのか。
果たして瑞花がどんな風に変わっているのか、楽しみであるとともに、一緒に仕事をする上で支障がなければよいが、と米倉は思った。
その日は新月。
月が地球の影に隠れたまま夜を終える。
エスタブリッシュメントホテルのある西新宿周辺は高層ビルの光が眩く、普段から月を意識することなどまずないのだが、新月の日に、とわざわざ瑞花が指定してきたのだそうだ。
ホテル最上階ラウンジから見える景色も、もちろんいつもと変わりがなかった。
窓を背にした一角にステージがある。
そのステージの上には、元々滑車や磔台、性器検査用の強制開脚台など、マゾ女たちを拘束するための設備が整い、最近では普段の日でもまるでオブジェのように、ラウンジを閉める午前一時まで長時間にわたり全裸の女が晒し者にされていたりする。
普段は会員の同伴であれば会員以外のものも入れるこのラウンジであるが、全体がスタイリッシュにデザインされて、そうした人々にも違和感があまりないようだ。
それだけ、SMというものが世間に認知されてきたということもあろう。
午後九時。
ダウンライトが一斉にステージ上を照らすと、いつもは見慣れぬ檻が置かれていた。
さほど大きなものではない。
動物いや人間ひとり入るのが精一杯というところか。事実、そこには女がひとり入れられていた。あきらかに日本人や東洋人とは違う白い肌。金髪の髪。自ら手を頭の後ろで組み正座をしている。深紅の目隠しにより、その目の色をうかがうことはできない。西洋人としては小柄に見えるが、双の乳房は形の美しさとともに見事な量感を感じさせる。正座した脚をぴたりと閉じているため、その奥をうかがうことはできぬが、腰のあたりのくびれと対照的に太腿はむっちりとしているように見えた。
「みなさま、本日は月末にかけての大変ご多忙の中、午後九時からという大変遅い時間にお集まりいただきまことにありがとうございます。エスタブリッシュメントグループ会長の三田村でございます」
ダウンライトが落とされ、二本のスポットライトが三田村とその斜め後方にある鉄檻を照らす。ある意味瑞花にとってはこの檻、もしくは檻の女が今回のショーのモチーフのようなものなのだろう。
これまで三田村がこの手のショーの時に挨拶などをしたことは、米倉の知る限りはなかった。それだけ瑞花の今回の「留学」とその「凱旋」には三田村自身も思い入れがあるということか。
三田村の口から瑞花のプロフィールが語られる。ドバイに行ってからのことはともかく、こちらに居た頃の話は多少大げさに話していた。
「それでは、本日の調教師、新月の夜の魔女となって帰ってきた大沢瑞花をご紹介します」
ロシア娘を閉じこめた檻を照らしていたスポットライトが僅かに左に動くと、そこに黒の法衣のような衣装をつけた瑞花が立ち、そのすぐ脇に瑞花に向かって一本鞭を捧げ持った、チャイナドレスのリサが片膝をついて控えていた。
一斉に拍手が起こった。
瑞花はリサから鞭を受け取ると、ステージ中央に向かって歩いてくる。
追ってきたスポットライトが三田村を照らしていたものと重なると、拍手をしながら三田村がステージ横へと下がる。
先程まで三田村が立っていた場所に、背筋を伸ばして立ち軽く頭を下げると、くるりと背を向けて、手にした一本鞭を一閃した。
バシーン、床が強烈な音を立てる。
檻の中の娘に向けたものかと思ったが、それはどうやらショータイム開始の合図で、赤いチャイナのリサが、二本の銀色の鎖をひいて、ひとりは赤、ひとりは青色の首輪をつけた二人の女をステージ左手から引きずりだしてきた。
中央で瑞花に鎖の先端を渡すと、リサは先程まで三田村が使っていたマイクをスタンドごと持って、ステージ右手に移る。
「立ちなさい、立ってみなさんに体見ていただきなさい」
マイクを通していない声が微かに聞こえてきた。半年前よりいくらかハスキーになっている気がする。
立ち上がると麻美はすぐに手を頭の後ろに組んで胸を突き出したが、もうひとりの娘はどうしたらいいのかわからず、おどおどした瞬間にいきなりいきなり左頬に瑞花のビンタが飛んだ。
バシーンという心地よい音に、娘は膝から崩れ落ちるかと思ったが、そのようなことはなく、目で促されてチラリと見た麻美を見習い、おずおずと手を後方に持ち上げた。
小柄な麻美よりも背は十センチ前後高く、これ以上は無理というくらい細い体をしている。乳房はBカップくらいか。隣の麻美が大きいだけにかなり小さく見えるが形はいい。腰も細ければ、尻も小さそうだ。
「皆様こんばんわ」
マイクを通してリサのきれいな声が流れてくる。
「今夜のショーの概要を少しだけご説明しておきます。まず第一部ではただ今ステージで皆様に裸をご覧にいれているふたりの女を浣腸責めにかけます。皆様から向かって左側に立っている女は、皆様もよく知る当クラブの看板奴隷です。約一年前香港で行った浣腸輪姦ショーで何度も失神してしまった罰を今日まで引き延ばしにして参りました。本日皆様の前で今一度大量浣腸の刑を大沢の手で執行し、限界を無視して我慢させた後、スパルームの方で逆さ吊り排泄ショーをお見せする予定です。右側の女は二週間ほど前に「天使牧場」に面接に来て、今日のショーに百万円のギャラで出演することになった女です。大沢の要望は、責めとしての浣腸経験のない普通の娘ということで、子供の頃に医療行為での浣腸経験があるだけで、浣腸も鞭も蝋燭も経験がない普通のノーマルな女です。もっとも二日間大沢が預かりましたから、今この時、現在においても全て経験がないかどうかはわかりません。事実、大沢のビンタに泣いたりしませんでしたね。ふたりの女に浣腸というと我慢比べをさせるのかと思われますでしょうが、違うそうです。ただ、ふたりとも排泄が許されるのは、その後のふたつのショーが終わってからです。それまでは強力なストッパーで苦しんでもらいます。次のステージは皆様もよくご存じの母娘を千本鞭にかけるそうです。中でも娘の方はマゾでありながら、特に鞭に関してはハードな責めを封印して参りました。一本鞭は二十一歳の時以来だそうです。父親でもある寒河江調教師が大沢の凱旋ショーであらばと、快く出演を承諾してくれました。三番目に登場するのは、大沢とともにドバイから帰国した女、クラブでもお馴染みの夏美です。こちらはひとりで鞭千発。でも本人にとっては全然大したことないんじゃない、私の方が腕が痛くなりそうと大沢は申しております。合計で二千本の鞭責めショーをご覧いただいた後、スパルームの方に移動していただきそこのふたりに排便を許します。最後は先程から皆様のお目にもふれているかと思いますが、只今檻に入っている白人娘の折檻ショーです。娘はロシアで二十一歳まで有望なオリンピック強化選手だったそうです。夢を果たせなかったばかりか、何故この場に居るのかは知る由もありませんが、現在二十一歳にして超のつくハードマゾとのことです。どうぞ最後までお楽しみくださいますよう」
もう一人の初顔の女は、天使牧場経由か。概ね借金の返済のために面接に来たところを誰かがピンサロよりもちょっと辛くて恥ずかしい思いをするだけで百万、とでも言って口説いたのだろう。
今でも最終面接は米倉の仕事だが、そこまで回ってきていない娘だ。
瑞花は、まず最初に麻美の髪の毛を掴むと、そのまま下に押しつけるように引き、ラウンジの床に四つんばいにさせた。
客席に尻を向けさせてである。
その間に男性スタッフふたりが手前へ運んだ開脚台をあごでしゃくり、もうひとりの娘に台に上がるように命じる。
「本日のショーのために、今皆様に無礼ながらお尻を向けている巨乳嬢には下痢止めなどを服用させて一週間排便を禁じております。一週間程度の排便禁止は過去にも経験があるそうですが、今回は、浣腸後最低二時間は排泄させませんので、どれだけ苦しむか今から楽しみですね。なにしろこの女はいろいろな責めの中でも浣腸責めを特に苦手としております。なお、椅子に上がったスリムなお嬢様も二日間の便秘状態です。ちなみにこちらの椅子のお嬢様への浣腸はお客様にお手伝いをお願いします。何しろ初体験ですので、グリセリンの濃度は五パーセントの薄いものを用意しました。そのかわり四リットルという大量浣腸をいたしますので、百CCの浣腸器でも四十本ということになります。なお、万一途中で漏らした場合の罰は申し渡してあるそうですが、何分本人初めての体験ですので、浣腸されるお客様はくれぐれもご注意ください」
説明をしているのは相変わらずリサだ。
開脚台の下にバケツがふたつ運ばれ、百CCの浣腸器が会員に手渡された。
足首と太腿を固定されて八の字に脚を開かされた娘が、開脚台に取り付けられたハンドルを回されて上半身を斜め後方に倒され、その分尻が持ち上がり、スポットライトの中に性器と肛門が晒し出される。
瑞花の手によってか否かはわからぬが、きれいに毛は剃られ何もかもが丸出しだ。
「こっちは百CC十本だからあっという間だわね。はい、もう少し脚開いて、お尻の穴お客様に見えるように自分で拡げてなさい。そう、ああ丸見えね。あら、おまんこもうこんなに濡らして。あいかわらずスケベな女ね、麻美」
マイクを通していない瑞花の声も、息をのんで見守る会員たちの静寂の中ではよく通って聞こえている。
話し言葉を聞く限りは以前とそれほど変わってるとは思えない。
「お尻、入れてる間もちゃんと拡げているのよ。おまんこも見て頂けるようにするのが奴隷のお作法よね。もちろんわかってるわね、素人じゃないんだから」
麻美はバシーンと一発尻に平手を見舞われたが、もちろん両手で尻たぼを拡げた姿勢は保ち「うっ」という声をあげたのみで、より尻を後ろに突き出し脚をさらに開いて性器も見えるようにという瑞花の言葉に従う。
その間にももうひとりの方は会員が次々に交代で浣腸液の注入をつづけ、すでにほとんど贅肉もなくペッタンコだった腹部がそれとわかる程膨らんできていた。きつく目を閉じた表情にははっきりと苦悶の色が浮かんでいる。ただ、こちらは淡々と進み、客の方も浣腸を一本入れるくらいなんとも思わない者ばかりであるから、自分の役目が終わると、また瑞花が責めている麻美の方を注目していた。
ようやく瑞花が浣腸器を手にする。
「えっ、きつい」
一本目を一気に注入された麻美が声をあげる。
「うふふっ、ちょっとだけ酢入れておいてあげたわ。向こうではお仕置き浣腸ではこの酢に近い成分のものを入れてのたうちまわらせるのよ。量は少ないけど、二時間たっぷり苦しんで見せてちょうだい」
二本目、三本目と立て続けに注腸が続けられ、浣腸器が剥き出しの肛門に突き立てられる度に麻美は声を上げた。
ほぼふたり同時に規定量の注入が終わり、例の肛門内部で膨らんで、本人の意志だけでは絶対に排泄を不可能にするアナルストッパーが、ピンサロ志願娘にはリサによって、麻美は瑞花によってそれぞれ突き込まれ操作される。電動式で、スイッチひとつで、肛門内部で膨らむ最新式だ「ほら、立つのよ」
自らの手で最後まで尻たぼを開きつづけていた麻美は、やっとその手を床に下ろし、ふらふらと立ち上がって、瑞花に引きずられるように、もうひとりの開脚台の横へと引き立てられる。
「脚開いて、手は頭の後ろ。ほら、もっと胸はって自慢のデカパイ突き出しなさい。ええと、誰か一本鞭上手な方。ええと遠山様でしたっけ、ちょっとここへ上がって、万一この子が腰を落としたりしゃがみ込んだりしそうになったら容赦なくこれで打ち据えて頂戴」
最前列にいて指名された遠山という男がステージへと上がる。加奈への乳房金串責め見学を所望した男だ。にやりと笑って瑞花から長い鞭を受け取る。
「あなたもよく途中でお漏らししたりせずにがんばったわね。お腹もこんなにぽっこりとなって蛙さんね、まるで」
椅子の上の娘にも声をかけるが、本人はちらっと目を開けて瑞花を見ただけで、声を出すこともできない。
瑞花はそのままステージ脇に立つリサのところまで歩いていき、マイクをスタンドから抜き、コードをたぐりながら再びステージ中央へと戻ってきた。
「夏美、出てらっしゃい。ご存じの方ばかりだと思いますけど、改めて、今回私に同行してドバイへ行った水沢夏美をご紹介します」
ステージ左手から出てきた夏美は、首の後ろでひもを結んだだけのオフホワイトの薄物のワンピースと言うのか布きれと言った方が適切なのか、胸元のゆったりとした、ようはひもをほどいてあっさりと裸にするためだけにあるような衣装で、Gカップの双の乳房も唯一中につけているピンク色のパンティも丸見えだった。
「夏美への折檻ショーはもうひとつ後のプログラムですが、次の母娘千本鞭ショーの間に、彼女のドバイでの成果の一端を皆様にお見せしたく存じます」
夏美の首の後ろの細ひもを瑞花がほどくと、予想通りまっすぐにその薄物は床に落ちる。それも取りなさい、と言われ夏美が自らパンティを脱ぐと裏返しに折りたたんで瑞花に渡す。パンティを自分で脱いだ時は、性器の当たっていた部分を上にして濡れ具合汚し具合がわかるようにして渡せ、これは米倉が仕込んだことだ。
日本を離れる時にはツルツルだった性器の土手には毛が生え揃っていた。
「わたくし達が行っていたそこは、ひと握りの責め役の女を除いて、女の存在意義は性器であるということを朝起きて夜寝るまで洗脳して訓練する場所でした。そこに預けられて来る子たちは、必ずしもマゾではないし、マゾの奴隷にすることを送り込んだ側が要望しているとは限りません。むしろその七割か八割の娘たちはもっと違った用途のために送り込まれていました。でもその訓練の目的は女としての性能をあげることにあることには違いがありません。ようはセックス用の奴隷ですね。そういう子たちは二週間から長くても二ヶ月くらいで卒業していくのですが、その短い間に、クライアントの要望に基づいて、顔の整形やおっぱいの手術。刺青。歯科手術、歯を削ったり、時には全部抜歯して総入れ歯にされる子もいるそうです。そういった外形上のことの次に行われるのが、そうですねセックスマシーンとなるための訓練とでも言えばいいかな、おまんこやお尻の穴を使ってご奉仕をするための訓練ですね。この夏美も滞在期間中は毎朝一時間から二時間は必ずやらされていましたのでそれをこれからお見せします」
スタッフ二人がかりで一枚の板が運ばれて、リサが立っているのとは反対側のステージの端の方,ちょうど米倉が立っている場所の正面に置かれた。
板には三本の疑似男根がにょきりと生えている。左に行くほど太く長くなっており、一番左のものは大人の腕といってもいいくらいの太さだ。
「これは今日のために急ごしらえで作ったものですが、現地では床そのものに二列に十本ずつこういう色んな大きさのおちんちんがにょきにょき生えていて、女の子二十人が半分ずつ向かい合わせになって自分で腰を使う訓練をさせられます。おまんこだったりお尻の穴だったり。もちろんバイブレーションや縦の動きとかも操作盤から加えられるようになっているのですが、それだけではなくて、先端に電流が流せるようになっていて、動きが悪かったり途中で止めたりすると、トレーナーからスイッチひとつでビリッとやられるわけです。初日にそのビリッを必ず体験させられますから、電気ショック怖さに決められた時間はみんな一生懸命腰をふります。二十人の色んな国からやってきた女の子たちがそれをしている光景は普通の男の人なら見ているだけでイッてしまうくらいの光景かもしれません。今日のやつはそんな仕掛けもなにもありませんし、せっかく三本あるのに夏美だけですが、彼女のドバイでの訓練の成果をご覧ください。お腹で暴れる浣腸液で苦しむふたりも見なくちゃならないし、それも見なくちゃならないし皆さん大変でしょうけど、こんな豪華ショーも当クラブならではですので、ゴールド会員様の特権をご堪能下さいませ」
にこやかな笑顔で瑞花は言い、夏美に板の置かれたところに行くように指示をする。
当然のように一番太いもののところへ。
「はじめなさい。前でいいわよ」
「ああん」という声とともに、しゃがみこんで膝を開いたため丸見えになった性器がずぶずぶとそれを飲み込んでいく。
毛が生えているのはクリトリスより上の部分だけであるため、ピンク色の性器にそのグロテスクな黒い男根が入っていくのがちょうど正面にいる米倉にはよく見えた。
何度かゆっくりと腰を上下させた後、徐々に動きがリズミカルに変わっていくと、小さな体に不釣り合いな大きな乳房がたぷんたぷんと揺れる。
「この子の場合そのおっぱいは今回よりもっと前にもともとBカップだったのを5サイズ大きくしてGカップにしたのですが、今回は別の場所にちょっとだけさっき言ったような細工をしましたので、後でご覧に入れます。さて、それではここからが本番です。先程ドバイのそこは女を男性の性の奴隷にするための訓練を主にしていると申し上げましたが、もちろん女を最高のマゾ奴隷に仕立てることにかけても超一流です。マゾとわかっている女であれ、全く何も知らない処女であれ、四二十代の熟女であれ、十代前半のおっぱいがふくらみかけたばかりの小娘であれです」
一度、そこで言葉を切ったがすぐに続ける。
「私たちとて皆様のために多くの奴隷を育て提供して参りましたから、もちろんそれなりの自負もあります。でもそこはそのスケールが全く違うのです。そして最高の奴隷を数多く育てるということは、優秀なトレーナーを養成するということでもあるそうです。ふつつかながらこれから半年間の留学の成果をご披露いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします頭を客席に向かって軽く下げると、そのまま首のところの留め具を外して着ていたその法衣のような衣装を脱ぎ落とす。
以前よりいくらか筋肉質になったように見える体に残るは黒のビキニの上下だった。
リサが鎖を引いて、首輪をつけられた四つんばいの母と娘をステージ奥から連れ出してきて瑞花に引き渡すと、マイクを受け取り定位置へと戻る。
母親の沙織は白のブラとほとんどお尻が丸出しのやはり白の小さなパンティ。娘の乃里子の方は、さすがに卒業して三年もたつとどうかと思うのだが、上半身は本人お気に入りの卒業した大学の制服で、下半身は何もつけておらずすっぽんぽん。客席に向かって立つ瑞花の方を向いてひれ伏しているため、明らかに大きさの違うふたつの尻がこちら向きに突き出されていた。
背中にそれぞれ数発ずつの鞭を与えた後、麻縄を手にした瑞花が乃里子を立たせ、左の手首と左の足首に素早く縄をかけていき、あっと言う間にそれを天井から下がった滑車にかけて、右足一本でつま先立ちになるところまで引き絞る。
「いやーー。こんなの恥ずかしいです、許して」
吊られた方の手首と足首を支点にして右腕を宙に泳がせている乃里子から悲鳴があがる。体が柔らかいことが災いして、ぴんとまっすぐに吊られた左脚とつま先立ちの右脚は百八十度といっていいほどに開かれ、無毛の性器が見事なまでにスポットライトの中で公開されていた。
続いて母親の沙織は、客席に向かって跪かされると、まずは後ろ手にされ素早く乳房の上下に縄が巻かれ、続いて足首にもあっという間に幾重かの縄が巻かれていく。そして、次の瞬間には沙織は娘の隣で片足一本での逆さ吊りにされていた。
会場から拍手が起こり、思わず米倉も手を叩いていた。
確かに、以前の瑞花では考えられない鮮やかな縄さばきで、女たちの体をあっという間に過酷な吊り責めにしている。母娘ふたりとも吊られているだけで相当な肉体的負担であろうが、これからふたり合わせて千発もの鞭を受けるのである。それを考えたらやろうとしていることはかなりハードで、美樹はこんな瑞花に畏れをなしたのだろうか。
ステージ左手では、夏美が疑似男根にまたがり一心不乱に腰を振り、中央に片足逆さ吊りと、手足を一本ずつ吊られて強制的に脚を開かされ、それぞれ性器を客席に公開されている母娘、その右に赤い開脚台で浣腸液に腹をそれとわかるくらい膨らまされた女とその横に手を頭の後ろで組んで巨乳を突き出して立たされている麻美、その腹の中で暴れる浣腸液による苦痛でしゃがみこんだりせぬように番兵をしている鞭を持った男。その奥にチャイナドレスを着て相変わらず妖艶な女リサ。そして今はライトの加減で陰になっているが、檻に入れられた白人娘、となんとも豪華な舞台である。
ふたたび一本鞭を手にした瑞花が、そのステージの上を満足げに歩いてそんな女たちを見て回る。
「イーーーチ」
「ひとつー」
母娘が乳房めがけて一発目をそれぞれ浴びたのは、吊られてから五分以上経ってからだ。その直前に乃里子のお気に入りのセーラー服はハサミを持ったリサの手で無惨に切り裂かれ、ボロ切れ同然となってその細い首と宙ぶらりんの右腕の付け根にわずかにかかっているだけだった。
「ニィ、サン、シィ」
乃里子の悲鳴にも似たカウントが集音マイクを通して会場に響き渡る。
瑞花は二発目から鞭を持ち替え、続けざまに娘の胸と母親の尻を集中的にねらい打った。
「にひゃぁくぅ」
ひとり五百発という「ノルマ」の半分に満たないうちに沙織が失神。
それまで宙を泳いでいた吊られていない方の脚がいきなり力を失う。
後半三十発は背伸びをするようにして、股間目がけて鞭が振り下ろされていた。
「エスタブリッシュメントクラブ一、二を競うハードマゾにしてはだらしがないわね」
瑞花はそう言うとステージ端からリサを呼び、自分は無造作に黒のパンティを脱ぎ捨てる。
「顔、あげさせてて」
リサが片足逆さ吊りという過酷な状態で吊られたまま失神している沙織の首のあたりを持って、顔を上に向けさせると、瑞花は脚を開いてそこにまたがった。
「私のおしっこで起こしてもらえるなんて幸せな奴隷ね、あんたのママは」
もともとMであったとはいえ、組織側の人間である瑞花が会員の前で性器を晒したのは初めてではないか。脚を開いて腰を落として丸見えになったそこから、薄黄色の液体が勢いよく沙織の顔に迸った。
すぐに沙織が息を吹き返すと、左手で頭を支えているリサは空いてる右手で口を開かせ、それを口でも受けさせる。
「許してください。もう下ろしてください。鞭は娘の分の残りの分も私が受けてもいいですから、娘も、乃里子もその吊りからは解放してやってください」
途中、ゴホゴホと咽せながら沙織が懇願する。
瑞花が滑車の下側に出来た結び目をひとつほどくと、すぐに縄は緩み、ゆっくりと沙織は下ろされた。
「そっちの続きお願い」
リサが鞭を手にして乃里子の前に立ち、六尾の鞭を尻目がけて振り上げる。
「さあ、今度は赤ちゃん産んだばかりで、今にもミルクが溢れそうなおっぱい鞭よ。鞭で乳搾りができるといいわね」
母親は前半片足逆さ吊り、後半手首での宙吊り、娘は片足一本で体重を支え続けるつま先立ちで、母娘鞭責めショーは合計千発の鞭にリサに手伝わせても一時間近くを要した。
途中、乃里子が泣き叫ぶという場面もあったが、瑞花のビンタ一発を余分にもらっただけで、責めはたんたんと続けられた。
ステージ横を見ると麻美は顔に脂汗を浮かべて必死で我慢を続け、椅子の上の蛙腹の娘はほとんど意識がないように見える。
夏美はとうとう一時間、腰の上下を続けて自らの性器を責め抜いた。
沙織と乃里子は吊りから解放されると、そのまま床に転がされた。今度は失神しているわけでもなかろうが、動くこともできないようだった。ふたりとも固く目を閉じているが、客席の方を向いた顔はやはり親子であって鼻筋や唇の形などがよく似ている。
「夏美、いらっしゃい」
手招きされて、夏美はゆっくりと疑似男根を抜いて立ち上がる。あれだけの動きをしていたのにステージ中央に歩んでくる姿はしっかりとしていた。
縄を持った瑞花が、夏美の前に立ち客席正面からは小柄な夏美が陰に隠れる。
二分後、長い縄の反対側を瑞花が滑車にかけると、縄で輪を描くように双の乳房を絞り上げられた夏美が、その巨乳だけで宙に吊り上げられた。小柄であるとはいえ、ふたつの巨乳に全体重がかかり、あっという間に白い乳房に血の色が浮かび次に紫色に変色していく。瑞花は続いて膝裏にも縄をかけ、開脚吊りにする。
むしろこれで四点吊りになり乳房への負担はやわらぐだろうが、あからさまにされた性器への集中的な鞭責めが行われるのだろうと誰もが思うポーズである。
そのままのポーズでの性器鞭百発、吊りの高さを調節して乳縄をさっとほどくと今度は両膝だけでの逆さ吊りで、手が宙に泳いで苦悶をあらわすのを楽しみながら、さらに性器に百発、尻に二百発、最後は縄がけされることなく、手を頭の後ろで組んで立たされて、左右から瑞花とリサにさまざまな種類の鞭で両乳をめった打ちにされて、千本鞭の刑が四十分ほどで終わった。
「では皆様、スパルームの方へ移動してください。なお、途中の通路にただいま鞭打ちショーを終えた三人を据え付けておきますので、小用をもよおされた方は遠慮なく便器としてお使いください。飲ませるだけではなく、おしっこで鞭の痕の傷だらけのおっぱいの方の消毒もお願いいたします。ハードスカトロが苦手という方には、十名様ほどでしたらモニタールームからもご覧いただけますし、ひとり最後のショーのために取り残された檻の中のロシア娘の顔を見ながらこちらでカクテルでもお飲み頂いていても結構です」
鞭を使っていたリサは息が少しあがっていた。
責めを終えた三人の女が先に退場させられ、瑞花は浣腸液に苦しむふたりの元へ行って何かを語りかけながら、椅子の枷をはずしている。
やがて二人は首輪に引き縄をつけられ、四つんばいで瑞花に引かれてゆっくりとステージを横切っていく。
ハードなスカトロはさすがに苦手で、いつもならばモニタールームでの見学を選ぶであろう米倉だったが、あえてスパルームの特設ステージでの見学をすることにして、ラウンジを出て、外の美しい新宿高層ビル街の夜景を目にしながら、回廊のようになっている場所をスパルームへゆっくりと歩いた。他の全員が移動し終えてからである。
スパルームの入口のドアに白いカードをかざすと、自動ドアが横にするするとスライドして開く。中に手で押して入る扉がもう一枚あり、その先に乃里子、夏美、沙織の順で正座して、特に沙織は最後の一人のものを受けた後の「清掃」をさせられているところだった。この手のことに使うことが想定されている場所なので、強力な排気のためあまりこもってこそいないが、三人の前を通るとあきらかに男たちに浴びせられた臭いがツンとした。ぐったりした乃里子と口奉仕をつづける沙織の間で、夏美が米倉に嬉しそうに笑いかけてくる。
「先生」
「ああ、お帰り。三人ともよくがんばった。いいショーだったぞ」
米倉の声にびっくりしたのか、沙織にしゃぶらせていた会員が慌てた様子で口からそれを引き抜くと、軽い会釈をしてスパルームの奥へと消えた。
「シャワー浴びてきて、お前たちも見学したらどうだ。まぁ滅多に見られるショーじゃないし」
夏美がちょっと困ったように沙織の方を見ると、沙織が替わりに返事をした。
「リサ様から、排泄ショーが終わるまでここにこうしていて、誰かが来たらいつでも便器をするようにと命じられました」
「なるほど。ならば仕方あるまい。乃里子は大丈夫なのか」
こくりとうなずく。
「座ってるだけでもお尻痛くてたまんないわよね」
夏美が代弁した。
三人についてはリサが命令したのを
覆
すのもなんだ、と思い、米倉もまたさらに奥へと歩き、いくつかのドアをくぐってその部屋へと入った。
「ごめんなさーい。でもでも止まんないの、許して」
開脚逆さ吊りの麻美は、手を後ろに縛られて床面すれすれに吊られていた。長い髪が扇形に床に広がっている。
顔の前にもうひとりの女の尻。
四つんばいになった女の尻の穴から、すでに大量の液が麻美の顔面を襲い、長時間の浣腸でドロドロになったものが今まさに麻美の顔に吹き付けられた瞬間だった。
「苦しい、許して。うんちがでちゃう、もっと出るのー」
じゅぱっ、びちゃっという音が女の肛門から、そして麻美の顔にあたった瞬間に続けざまに聞こえてくる。
次々に固形物の混じった液体が麻美を襲い、臭気が立ち上る。
この場所も強烈なファンが付いているはずだが、さすがに役に立っていないようだ。
あっという間に、顔といい、逆さ吊りのためいびつな形になった乳房といい、そして髪にいたるまで脱糞ショーの餌食になった。
「さあ、続いて麻美ちゃんの噴水も行こうか」
肛門栓についているダイヤル式のスイッチをゼロの方に瑞花が回して、引き抜こうと手をかけた瞬間に、ジュポッという音をたてて栓が空中高く吹き飛んだ。
麻美の肛門内部で膨らんでいたバルーン部分が急速にしぼんで、内側からの排泄の圧力に負けたのだろう。
びしゅーっと麻美の尻からも茶色い液体が噴き出し、排泄の競演が始まる。
なるほど、と米倉は思った。
乃里子が前にこの手の排泄ショーをビデオ撮影のためにやった時には、いわゆるまんぐり返しというか俗に逆さ富士というそうだが、肛門から吹き出した排泄物はそのほとんどがまともに乃里子自身の顔面を襲った。
しかし、逆さ吊りではなかなかそうはいかないのだ。当然真上よりは後方に排泄物が飛び散り、背中にかかることはあっても、なかなか見ていて嗜虐心が満たされるほどに顔や乳房にそれがかかるということはない。
瑞花は、そのためもうひとりの女を用意したのだろう。
逆さ吊りでの排泄ショーという与えられたテーマに味付けをしたというわけだ。
「片や二日分、こちらは一週間分のうんち。思う存分出し切りなさい」
逆さ吊りで断続的な固形物の排泄を数回目に吹き出した時、麻美はがくがくとその上半身を震わせた。
イッたのだ。
ふたりの排泄は延々と続いた。
メインのショーが始まったのは、午前零時きっかりだった。
檻から出された女はまずはステージ中央に立たされ、まだ幼さの残る美しい顔と、肩までかかった見事な金髪と、前に突き出すように躾られているのかEかFカップかの乳房と、そして一瞬無毛に見える薄い金色の毛がわずかに覆った恥丘を観察されていた。
瑞花が一本鞭を一閃してバシーンという音をたてて床を叩くと、ロシア娘はくるりと後ろを向き、その見事なラインの尻を見せた。腰は日本人の女の子では考えられないほどに細く、それでいて尻から太腿にかけては豊かに充実している。
今一度、瑞花が鞭で床を鳴らす。
それまで頭の後ろで組み合わせていた両手を素早く尻に持って行き、上半身を前に倒すと思い切りよく尻の山をふたつに開いて見せた。
白い素肌にそこだけセピア色の肛門が丸見えになり、わずかに見える性器の入口のピンク色と見事なコントラストだった。
男性スタッフ四人がかりで、住人の居なくなった鉄檻が、ステージ前方に運ばれてきて女のすぐ横に設置される。
リサはキャスター付きのワゴンを押してきて、瑞花のそばに置いた。
「この子の名はサーシャ。極東ロシアの生まれで、今二十一歳です。日本の女の子だとまだこんなショーに出てはいけない年頃ですし、まだまだ女としては未熟でましてやマゾとしては赤ちゃん同然でしょうが、この子は二十一歳から性の奴隷として躾られ、マゾとしてもとっくに一人前です。絶対服従というのはこの子のためにあるような言葉だと、出会って私は思いました。ドバイへは教育のため送り込まれたのではなく、お金のために売られてきたのだそうです。普通はあそこで教育を受けさせればいくらでも稼がせることができるのにも関わらず、よほどお金に困っていたのでしょうか。日本円でいうとたったの一千万にも満たない金額だったそうです。私たちはその十倍近い金額で買い取ったのですが、それがどんなに安い買い物だったか、これから皆様にお見せいたします」
瑞花が合図をすると、それまで客席の方に尻を向けていた娘は、手を床について、顔を鉄檻の方に、尻をトレイが乗ったワゴンに向けた。
客席からはその横顔と、豊かな右の乳房が四つんばいになった腕のすぐ後ろに覗く。
瑞花が手にしたのは七~八センチほどの長さの針だった。
視界を
遮
らないようにして娘の正面に立つと、それを合図に娘が舌を差し出し、瑞花は何の躊躇もなくその舌先から二センチほどの場所に、まっすぐに針を突き立てる。
娘の体が苦痛にピクリと
痙攣
したように見えた。
それでも目を必死に開けて、瑞花を見つめている。
次に瑞花のしたことはトレイから長くて細い針金を取り上げ、針の一番上に通すと針を一気に下側から抜いた。
瞬間、針金が貫通した部分から血がだらだらと滴り落ちる。
リサが一瞬顔を背けるのが目に入ったが、筋金入りのサディストばかりの客席からは拍手が起こった。
瑞花はそのまま針金を一メートル近く舌に貫通させ、針をはずして両端を手に取ると、娘の目の前に置かれた檻の一番上のへりに結いつけてしまった。
最初ほどの勢いではないが血が娘の舌からポタポタと落ち続けている。
「これでこの子は身動きすることも出来ません。下手に動くと針金が舌を引き裂き、致命傷になって命の危険さえございます。さて、これですぐに鞭に入ってもいいのですが、せっかくですからどなたか臨戦態勢にある殿方はいらっしゃいませんか。この態勢のままズブリとご自慢のものを突っ込んでみたい方は」
手を挙げて立ち上がったのはあの香坂だった。
香坂がステージへ上がると、瑞花が敬意を表して片膝をついて丁寧な仕草でベルトを外し、ズボンを脱がしてトランクスの上からそれを一握りするというサービス付きで、年齢の割には派手なトランクスも両手を使って脱がせた。
昨年の香港のショーでも余裕綽々でフェラチオのプロの技を受けきった高級官僚は、挿入の瞬間に客席を見回すほどの余裕を見せ、一気に根元まで刺し貫いた。
中で出しても構わないけど、制限時間は五分ね、と瑞花が念を押す。
最初ゆっくりとした動きから、段々とストロークのピッチをあげていくと、二十一歳の娘はすでに性感を十分すぎるほど開発されているのか、上半身はほとんど身動きならぬままも、腰と尻のわずかな反応が感度良好であることを伝えている。
「あんな若いガキがフェロモンたっぷりというのも金髪の姉ちゃんならではかねぇ。それにしてもあの元大使のおっさん、初めて麻美とやった時はえらく早漏だった気がするがずいぶんと変われば変わるもんだ」
いつの間に来たのか、寒河江が米倉の後ろでつぶやいた。
香坂がさらにピッチを速めると、舌を出したままの状態で娘が悲鳴ともつかぬ声をあげて痙攣した。
制限時間に数十秒を残して香坂が離れると、すぐに娘の性器からどろりとした白いものが零れてくる。
瑞花は最初から一本鞭を手にした。
それも先程まで使用していたものよりはるかに長くて太いものだ。瑞花本人の身長どころではなく、それは二メートル以上あるように見える。
通常一本鞭を使う時よりも数歩後ろから、それがロシア娘のプリンとした尻を襲った。男でも使いこなすには訓練を要するような長さの鞭をいともあっさりと瑞花は振り抜き、一瞬で娘の白い尻に血の色の太い線を刻み込む。
もちろん激痛が走ったであろうが、わずかに尻を揺すっただけで上半身は身じろぎもせずに娘は耐えていた。
二発、三発と絶妙な間をおいて、鞭が尻を襲う。
十発目には、一瞬曲げることさえ許されない娘の腕が、それとわかるほどガクガクと震えていた。
その十発を終えたところで瑞花が鞭を床に置くと、それを見た客席からため息ともつかぬ微妙な空気の流れがおこり、それとわかるほどに気配が穏やかになった。それほどの緊張感を見ているものに与えるに十分な責めだった。
次に瑞花はトレイから濃いオレンジ色の小さな瓶を手にした。
辛い食べ物も好きな米倉はよく知っていたが、マリーシャープスというタバスコの数倍辛いと言われている調味料だが、例えそれを知らなくても、その凶悪な唐辛子色の瓶がこれから何に使われどんな効果をもたらすか、見ている会員たちもすぐに理解したことだろう。そしてそれを目の前に持ってこられ軽く振って見せられたサーシャとて同じだった。もちろん同じといっても見ている側と使われる側とではあまりに立場は違いすぎたが。
実際に使われた経験があるのか否か、娘は怯えた目で瑞花を見上げるとごくわずかにかぶりを振ったように見えた。
もちろんほとんど首から上を動かすことはできないし、どちらにせよ瑞花の決定を覆すものでもなく、瑞花はそのまま四つんばいのサーシャの背中に反対向きに跨ると、瓶の蓋を取ってほおり投げ、おもむろに尻の上で瓶を下向きに傾けて、サッサッサッと数回振った。
「ぎゅぇーーーーーー」
舌への針金貫通によって言葉を奪われたサーシャのもの凄い悲鳴を集音マイクが拾うが、瑞花は意に介さないように、尻にかかった赤い液体をできたばかりの鞭の線状痕に掌でこすりつけていった。
許して欲しいというように娘は尻を振り立てるが、瑞花は瓶の蓋の下についているキャップもはずすと、半分近く液体の残った瓶をいきなり肛門に突き立てた。尻穴の訓練も済んでいるのであろうサーシャも、肛門内の粘膜を襲う地獄の液体に「ぐぎゃーー」というくぐもった叫び声を上げる。
しかし、瑞花の手によって、瓶の先端の細い部分はおろか、あっという間に太くなった部分も大半が肛門内部に押し込まれてしまった。
「リサさん、夏美連れて来てもらえますか。こんな時、M男くんとかいるといい役やらしてあげられるんだけど、今日はSサマばかりですしね」
クリーム色のTシャツに白のショートパンツという姿の夏美がリサに連れて来られると、サーシャの後ろで四つんばいになり、舌を伸ばしてマリーシャープスのオレンジ色の液体を舐め取り始めた。全体的に濃いオレンジ色に染まった尻たぼにうっすら浮かんで見える鞭痕に沿って舌を使う夏美に、さらに激痛が走るのか、それとも快楽なのか、息を荒くして時々「うーーっ」とか「うぉっ」とかいう悲鳴がサーシャの口から漏れる。
一旦止まっていた舌からの血が、またわずかながらぼたりぼたりと娘の顔の下に落ちはじめる。あまりの激痛に針金が舌の内部をさらに傷つけたのかもしれない。
やはり辛いものも好きで、この手の調味料も好んで使う夏美でさえ時々咳き込むほどの強烈な液体を五分ほどで彼女が舐め取ったところで、ようやく瑞花は針金を鉄檻からほどき娘の緊張の源を解いた。
舌を突き通した針金はそのままに、瑞花は赤ちゃんにおしっこをさせるポーズでサーシャを抱え上げて、客席に娘の股間を晒し、リサが寄ってきて右手の人指し指と薬指で性器を拡げると、中指を中に突き込み、そのぬるぬるとした激しい濡れ具合を会員たちに公開する。確かに米倉の中では相当ハードなマゾと認知してきた加奈や沙織などをも上回るのマゾヒストなのかもしれない。この若さでだ。
性器の後ろからわずかに、二センチほどガラスの瓶の底が顔をのぞかせているが、見えている部分はわずかに赤い残骸を残しているだけの半透明で、その液体が全て娘の肛門内に飲み込まれたのがわかる。
「夏美、そこに仰向けに寝なさい。どなたか前のほうの方四人で夏美の手足をそれぞれ押さえていただけますか。暴れると困るので」
最前列の会員たち四人がステージに上がり、手際よくそれぞれ手足を分担して夏美を大の字に押さえ込むと、リサがクリーム色のTシャツを捲り上げて、先程の鞭責めで傷だらけの巨乳をぷるんと露出させる。
瑞花が娘を抱え込んだまま夏美の顔の上を跨ぐと、娘の股間はちょうど夏美の胸の上に来た。
「目を開けてサーシャのお尻の穴見なさい」
瑞花が夏美に命じ、サーシャの耳元で何かささやくと、サーシャは苦悶の表情のままうなずき、ゆっくりと半透明な瓶が肛門から押し出されてきて、三分の二ほどのところで瓶が急に細くなりストンと勢いよく夏美の右乳の上に落下した。
一瞬の間があって、ビチビチッという破裂音とともに夏美の両乳に赤い液体が降り注ぐ。
「痛い痛い痛い、許してぇ」
予想以上の暴れぶりに、手足を押さえている男たちにも力が入り、夏美は顔を瑞花の左足に踏みつけられるが、わずかな範囲内で背を浮かせ胸をそらせて苦痛を表しながらその大きな乳房を揺らす姿にまた客席から拍手が起こった。
それは夏美に向けられたものというより、厳しい責めに耐え抜いたサーシャに対してと、何よりも瑞花に対しての絶賛の拍手だろう。
最後は胸元どころかまくりあげられたクリーム色のシャツまで茶色のサーシャの排泄物に染まり、半失神状態でスタッフの男に抱えられて夏美がステージから去ると、その夏美が先程まで使わされていた疑似男根の板の上にしゃがまされたサーシャが、自らの意志でその疑似男根を肛門深くに受け入れ、瑞花の手で両方の乳首に十字に太い注射針を刺されて血を流すものの、サーシャは苦痛よりも快楽の表情を浮かべて自らの胸を見ていたし、あまりにも壮絶なショーの後では、軽いエピローグ程度のものでしかなく、サーシャが尻をはげしく振り立て、絶頂を迎えたところでショーはフィナーレとなった。
二〇〇四年九月
「いいなぁ、ファーストクラス。私もまた乗りたぁい。ああ、でもドバイはもういいや」
半年間のドバイの施設での調教を経たためか、それとも二十一歳を超えたためなのか、一年前と比べても、急に大人の女の色香を増した乃里子が、加奈に抱きつくようにしてめずらしくはしゃいだ声を出していた。
母親の沙織の方は、美樹とひそひそと顔を寄せて言葉を交わしている。
「いってらっしゃい。隼人はちゃんと帰ってきてね、こっちに。楽しみにしてるわ」
瑞花が妖艶に微笑む。
その瑞花に続いて、寒河江が沙織、乃里子、そしてふたりの天使牧場からの娘を連れて向こうへ行ったのはこの春のことだった。
沙織と乃里子、それにすっかり奴隷化されたキャビンアテンダントの恭子という二十一歳の娘は先月帰国したが、寒河江は向こうでその力量を買われて、新しく開設したらしいモスクワ支部の責任者としてロシアへ渡った。もうひとりの女は一億円という札束に化けて、沙織が持ち帰った。
乃里子は色香が増しただけで、特に外形的なことは何もされてこなかったが、ふたりの子供を産んだ沙織は豊胸整形を受けさせられていた。
先頃行われたゴールド会員向けのお披露目でのメインはその沙織で、前半は瑞花が責め手となり、もともと大きかったものの、さらに一回り大きくされた乳房を責められ、最後はその乳を釘で板に打ち付けられるというショーを演じたが、なんと後半はサディストとなった沙織が登場し、自分の娘の乃里子を責めるというショーをやって会員たちを喜ばせた。
寒河江が不在になり、米倉が旅立つ今、組織の調教師としての重大な任務を瑞花とともに沙織が任されたことは米倉を少なからず驚かせた。
一昨日、三田村の会長室に呼ばれ、「戻ってきたら、お前が俺の後を継ぐつもりでいろ。寒河江はすっかり向こうに気に入られたし、というか俺はお前にやらせるつもりで向こうにそう仕向けた部分もあるんだ。それから美樹のことだが、向こうが最低でも三本出すと言ってる。三億だ。お前さえ良ければ俺は構わんから売ってこい。お前の世話は加奈にやらすといいし、仕事の秘書的な役割は戻ったらリサをお前にやろう。もちろん本人に言う必要もないし、決断したところで契約書にサインすればいいんだ。ようは、半年後にお前が帰って来る時までに調印して、直接金を受け取ってくればそれでいい。その方が、三が四とか五とかに上がってるかもしれんしな」
そんな話を突然されて、戸惑った気持ちのままの旅立ちだった。
連れて行くのは、美樹と加奈。そして、三ヶ月間の「コンクール」で天使牧場売上ベストファイブに入ったうちの四人の娘たちだった。娘たちはすでに二日前に旅立ち、コンクールの「賞品」の香港旅行を楽しんでいる。旅行はベストファイブ五名で行っているが、うちひとりは組織からの仕込みである。残る四人の帰りのチケットは既にキャンセルされ、替わりに香港当局が発行したパスポート名によるドバイ行き航空券が、香港在住の男によって用意されている筈だ。この娘たちに米倉が現地で接触するのかどうかさえ米倉は知らないし、恭子という娘のように何人かを連れて帰ってくるのか、それとも全員お土産として引き渡すのかも不明だ。
美樹のことは、さすがに判断のしようもなかった。
ここ数年、実質的には美樹は三田村の奴隷であり、米倉の奴隷である加奈を責める時のむしろ責め手のパートナーといった関係で、加奈を売ってこいと言われるよりはマシな決断の筈だった。
「三億という金、あって邪魔にはならんぞ」
三田村の言葉にもまだ何の実感も伴ってこない。
美樹と加奈の先に立ち、手荷物検査のゲートをくぐる寸前にもう一度振り向くと、「先生ぃー、絶対、絶対帰ってきてね。先生大好きっ」
乃里子がまっすぐに米倉を見て、右手を大きく振って、左手で大粒の涙をぬぐっていた。
沙織が驚いたように娘の顔を見ている。
駆け寄って、黒いセーターの下にはずむ乳房を強く揉み立てて、その後きつく抱き締めてやりたいという衝動が米倉をよぎった。
しかし、米倉は傍らの美樹と加奈を見て軽くうなずくと、「行くか」
そう言って、見送る女たちに再び背を向けて、いつもと変わらぬ足取りでゲートへと入って行った。
奴隷牧場1 第7部分 (7/7)
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