ビットギャグ(Bit gag)は拘束具で、猿轡(さるぐつわ)の一種である。馬のくつわに似せてあり、とくにポニーガールに対して使われる。ビットとは馬のくつわそのものを指し、ビットギャグはそれを人間の口用に模した器具だ。口を閉じさせず、棒を噛ませたまま顔の向きを手綱で変える。ペットプレイやポニープレイの口枷として、ボールギャグやリングギャグとは違う系統に立つ。馬具の形を人間の顔に残すことが目的で、声を完全に消すことより、動物化された口のシルエットを作ることに主眼がある。
ビットとバイトは似て非なる
馬は奥歯がないため、くつわを付けたまま飲食できる。人間が同じ形のギャグをされると、口が完全に閉じず、ギャグそのものを噛みしめることになる。バイトギャグ(Bite gag)と呼ばれるのはそのためで、噛む猿轡という意味だ。ビットギャグとバイトギャグは似て非なる。どちらも両端に金属製の輪が付いた棒を口に咥えさせ、革紐で固定する点は共通する。馬のくつわは金属製なので、本来は金属棒が望ましい。だが唇を傷つける危険があるため、棒をゴムで巻いたものが現れ、ビットとバイトの混同が起きた。いま一般的なのはゴム製である。金属の冷たい感触と、ゴムの安全側。ポニーガールの口にどちらを置くかで、馬具の再現度と怪我のリスクが入れ替わる。
ボールギャグは口を塞いで声を奪い、リングギャグは口を開いたままにする。ビットギャグはそのどちらでもなく、横に通した棒を噛ませる。飲食できる馬のくつわと違い、人間は棒を噛んだままでは話せない。唾が垂れ、顎が疲れ、顔の向きだけが手綱に残る。バイトギャグが「噛むこと」に名前を取っているのに対し、ビットギャグは「くつわの形」に名前を取っている。見た目が近いので店頭でも混同されやすいが、用途の中心は違う。
輪、手綱、ハードな引き
両端の輪は、頬に密着しないほど大きい場合がある。さらに手綱を付けるための短いポールが付くこともある。手綱を引くと強制的に顔の向きが変わるので、必然的にハードなプレイになる。怪我への配慮が要る。顎関節、唇の内側、歯。急に強く引くと、棒が歯に当たり、輪が頬を削る。ゴム製は唇を傷つけないための仕様であり、ハードな引きには向かないとも言われる。金属の感触を残すか、ゴムで唇を守るかは、ポニーガールの口枷を選ぶときの分岐だ。輪が大きいと頬に当たらず、手綱のポールが付くと顔を向けさせる力が強くなる。手綱まで付けるなら、引きの強さと時間を見て、顎を休ませる間隔が要る。
ボールギャグが口を塞いで声を奪うのに対し、ビットギャグは馬具の形を口に残す。噛ませる棒と、両端の輪と、革紐。ポニープレイでは手綱まで繋がる。ゴム巻きは安全側、金属は馬具に近い側。バイトギャグは噛むことに主眼があり、ビットギャグはくつわの形に主眼がある。混同されやすいが、用途の中心は違う。猿轡の棚ではボール、リング、テープ、バルーンと並ぶが、ビットだけが馬の口から来ている。













