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女教師と母 背徳の構図 · 第五章 美少女・羞恥の構図 ~ 第六章 実母・相姦の構図

女教師と母 背徳の構図 第五章 美少女・羞恥の構図 ~ 第六章 実母・相姦の構図 (3/4)
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第五章 美少女・羞恥の構図

翌朝は快晴で、テレビの天気予報では、日中は夏を思わせる気温にまであがるだろうとのことだった。

智明が起きたとき、父の姿はまだ朝の食卓にはなかった。母はエプロン姿もかいがいしく、ダイニングキッチンで立ち働いている。昨日までの苛立ちが嘘のように、表情は生き生きと輝いている。

「おはよう。起こしに行こうと思っていたところよ。さあ、座って」

機嫌もすこぶるいい。智明は眩しそうに母を見た。

「どうしたの?」

小首を傾けた表情は、まるで若い娘のように可愛い。

「お母さん、いくつだっけ?」

「何よ、急に。女の人に歳なんか聞くと嫌われるから」

「だって、今日のお母さん、とても若々しいし、綺麗なんだもの」

「まあ、うれしいこと言ってくれるのねェ」

いきなり額にキスをされた。

ぼく、それがどうしてだか知ってるよ……。

智明はそう言いたかった。そうすれば、母は『どうして?』と聞きかえすだろう。

『そのわけはね、お母さん、昨日すごいセックスをして、大満足だったからさ』

そう言ったら、きっとお母さんの顔色が変わるだろうな……。

智明は自分の作ったダイアローグに思わずニヤニヤした。

「いやな子。変な笑い方して」

「なんでもないよ。ともかく、今朝のお母さん、とても綺麗だってこと」

念を押すように言って、今度は父のことに話題を切り換えた。

「お父さん、まだ寝てるの?」

「ええ。今日から休暇なんですって。だから、寝溜めするんだって」

昨夜のセックスで疲れてるんだな……。

「ねえ、予定より二日も遅れて帰ってきたんだから、休暇は少なくなっちゃっただろうけど、お母さんたち、温泉にでも行ってきたら? 今日出かければ、二泊できるじゃないか。お父さんは温泉地から直接札幌へ戻ってもいいじゃない」

「そうねえ。私は行きたいけど、お父さんがねえ……」

「たまには二人でのんびりしたら?」

「今日申しこんで、泊まるところがあるかしら」

美里は行く気になっていた。

「ぼくは一日や二日、一人で平気だよ」

「あとでお父さんに言ってみるわ。もし急に行くことに決まったら、ここにメモを置いておく」

「わかった」

昨日まであんなに怒っていたのに、セックスの効用はなんて素晴らしいんだろうと智明は思わずにいられなかった。肌の色をよくするだけでなく、心のひずみまで取り去ってしまう。智明は登校の途中で、そんなことを考えていた。

「矢田部君……矢田部君たら……」

学校近くの地下鉄駅でおりて歩いていると、智明は背後から声をかけられた。振りかえると、同級生の藤波梨加子が立っている。

梨加子は顔立ちの整った美少女で、頭もいい。ただ、なぜか友人は少ない。そんななか、智明はよく梨加子と話をするほうだった。といっても、梨加子のほうから声をかけてくるのだが、智明は話相手になってやっている。

ちょっと冷たい感じがして、とっつきにくいというのが第一印象だが、しゃべってみると普通の少女である。

「おはよう」

足早に近づいてきた梨加子は、智明と肩を並べると、まるで呼吸を合わせるように歩きだした。

「映画の招待券が二枚あるの。今日、見に行かない?」

題名を聞くと、評判のホラー映画である。

「うん。いいけど、この格好じゃまずいよ」

私服通学だが、鞄をさげているので、大学生ということはすぐわかってしまう。

「家に帰って出直すのよ。授業はお昼までだから、三時には落ち合えるわ。ほら、三時二十分からはじまるの」

そう言うと、梨加子は情報誌を取りだして映画のページを開いてみせた。

智明は今日、万里亜に会うつもりだったが、それは夜になってからでもかまわない。

そういえば万里亜先生、生理中だから、今日はできないんだ。だけど、乳房にすがりついているだけでもいいや……。

ふくよかな乳房に顔を埋めてじゃれ合う姿を想像すると、下腹部がもう熱く疼きはじめる。

「どうしたの?」

「え……ああ、ごめん……映画、行こうか」

「わあ、うれしい!」

梨加子は智明の手を取ると、勝手に小指をからめた。

「指切りげんまん、嘘ついたら針千本呑ます……」

童心にかえって大声で言う。まわりに登校中の生徒たちが大勢いたが、梨加子はまったく意に介さない。

可愛いところがあるんだ……。

智明は笑顔で応えた。

授業が終わって家に戻ると、ダイニングキッチンのテーブルの上にメモがある。仙台郊外の有名な温泉地に出かけたらしい。智明の提案した通り、二泊三日の旅だ。

智明は両親の寝室へ入ると、カーテンレールを手直しした。また一カ月先まで覗くチャンスはない。

万里亜先生のところに電話を入れると、留守番のテープがまわりはじめた。

まだ帰ってないのかな……。

会うにしても、夜だ。智明は電話を切った。着替えてから梨加子との約束の場所へ出かけた。

繁華街は人通りが多い。万里亜のことを考えながら梨加子を待っていると、いきなり肩を叩かれた。三年生でサッカー部キャプテンの堂島良司である。

「何をニヤニヤしてるんだ」

「いや、その……」

思わず顔を赤くした。

「梨加子とのデートがそんなにうれしいのか」

顔にはいやみな笑いが浮かんでいる。

ぼくが今日、梨加子と会うのを、どうして知ってるんだろう?……

良司が先手を打った。

「梨加子を誘ったら、矢田部さんと映画へ行くんだってぬかしやがった」

吐き捨てるように言う。

わざわざデートを見物にでも来たのだろうか……。

「邪魔しないよ。ま、楽しくやりな」

肩をいからせて、良司は人混みに消えた。その直後に、梨加子がやってきた。そしてすぐに、智明の面白くなさそうな顔に気づいたらしい。

「どうしたの?」

顔をのぞきこむ。

「今、堂島さんが来たよ」

「え

!?

」

梨加子はびっくりした声を出した。

「しつこく誘うから、本当のことを言ったほうがいいと思ったの……ごめんなさい」

「いいよ」

「ねえ、機嫌、直して」

「別に怒っちゃいないさ」

智明は微笑をつくった。

梨加子はほっとした表情を見せて、智明の腕をとった。

「行きましょうか」

「そうだな」

二人は並んで歩きはじめた。積極的に腕を組んだのは梨加子だった。

映画館に入ってコーラを飲み終わると、上映ベルが鳴った。少し目が悪いという梨加子のために、前のほうに二人は座った。まわりに少し空席が目立つ。

本格的な恐怖映画で、ファーストシーンから度肝を抜く映像がつづいた。そのたびに、客席からざわめきや悲鳴が起きた。

智明はホラー映画に弱い。気がつくと、智明と梨加子は肩を寄せ合い、手を固く握り合っていた。梨加子がキャアキャアわめきながら、智針の胸に顔を押しあててくる。髪の毛からほんのりと甘い匂いが立ち昇った。

そんな梨加子に女を意識した途端、智明の海綿体がグーンと急速に膨らみはじめた。

「怖いッ!」

梨加子が智明の太腿の上に顔を伏せるようにしがみついた。結び合った二人の手が、その勢いに押されて、ズボンの上のたかまりに触れた。

智明はドキッとした。

梨加子はすぐに体勢を整えた。

気づかれたかな……。

握っている手に、じっとり汗が滲んでいる。

それからというもの、騒々しいほど叫び声をあげていた梨加子が、急におとなしくなった。握った手を離したのも梨加子である。

智明はハンカチを取りだすと、離れていった梨加子の手を取って、てのひらを拭いてやった。

スクリーンでは、手斧を持った仮面の大男が殺戮を繰りかえしていた。

梨加子は、やはりつのる恐怖には勝てないらしく、すぐに両手で顔を覆い、上半身を智明にすり寄せてきた。

智明は梨加子の手を拭いていたときから、ある策略を考えていた。

今度、彼女が体を寄せてきたら……。

そして、それが現実となった。

智明は隣席が空いているのを幸いに、梨加子のスカートのなかに手を差しこんだ。梨加子はストッキングではなく、白いハイソックスをはいていたから、智明の手はすぐに梨加子の肌に触れた。

梨加子は驚いたようだったが、逃げる気配を見せない。体をあずけたまま、視線はスクリーンに向けられている。

ひとまずホッとした智明は、やさしく、そしてあわてることなく、すべすべした肌を撫でた。そうしながら、確実にてのひらは太腿の付け根のほうへ伸びていった。

それまで他の客たちと同じように騒いでいた梨加子が何も言わなくなった。鼠蹊部近くまで手が這うと、さすがに梨加子は両腿に力をこめている。

智明は決して無理をしなかった。閉じられた太腿の間に、少しずつてのひらを縦にして差しこみ、親指だけで鼠蹊部を軽く掃いた。

いきなり梨加子が強い力で智明の腕を掴んだ。

怒ったのかな……。

だが、そうではなかった。すぐにグタッと体から力を抜いてしまったのだ。それまできつく閉じられていた両腿からも力がなくなる。

てのひらは難なく両腿を割ってしまった。小指がパンティに触れた。もっこり膨らんだ中心部は、気のせいか濡れているようだった。

そのままの状態でしばらくの間、てのひらで内腿をさすっていると、腿と腿との間隔がどんどん開いていく。

今度はてのひら全体で、女のふくらみを撫でた。小さく食いこんだクロッチ部分はヌルヌルになって狭小な割れ目に貼りつき、横から恥毛の一部がはみでている。

気をよくして、智明は臆することなく撫でまわした。けれども映画館の客席ではそこまでが限界である。これ以上のことを望んでも、物理的に無理であった。

映画はすでに終わる寸前だった。

「ちょっとお手洗いに行ってくる」

梨加子が智明の耳もとで囁き、おぼつかない足どりで立ちあがった。

梨加子がドアから出ていくと、すぐに智明もトイレに駆けこんだ。誰もいない。個室に飛びこんで、膨張しきったペニスを数回擦ると、白い精液が壁面に向かって飛散した。

席に戻ると、スクリーンにカーテンがおりているところだった。直後に梨加子が現われたので、そのまま二人は外に出た。

梨加子は言葉が少なくなっていた。

梨加子の濡れている股間が智明は気になった。

「喫茶店にでも入ろうか?」

「私、デパートへ行きたい」

「いいよ」

デパートへ入ると、あらかじめ買う品物を決めていたらしく、梨加子はまっすぐに婦人物の売り場に向かった。

人でごったがえしている。智明は、階段近くのコーナーに設けられた休憩所で待つことにした。梨加子は「すぐに戻るから」と言って、人波のなかに消えた。

智明は女性たちの行き交う姿を眺めながら、ふといやらしい考えにとりつかれた。すべての女たちが、あのグロテスクとも思われる奇妙な形態をした肉の割れ目を持っているのだ……。そう思うと、婦人物売り場から異様な匂いが漂ってくるような錯覚がした。

梨加子はすぐに戻ってきた。手に小さな包みを持っている。

「何を買ったの?」

答えない。恥ずかしそうに梨加子は笑うだけである。

智明はよけいなことを聞いたと後悔した。どうやら下着のようだ。

「おなか、すかない?」

「ううん」

「これからどうしようか」

「私、矢田部君のお部屋が見たいわ」

思いがけない梨加子の提案に、智明の足がとまった。

「だめ?」

「そんなことないけど……」

「じゃあ見せてよ」

梨加子はその考えに執着したように言った。

そうだ。今日は両親は温泉へ行って留守なんだ……。

智明の心のなかに、またたく間にひとつのプランが浮かびあがった。

「矢田部君の家って、いい場所にあるのねえ」

南麻布の矢田部家へ来た人は例外なくそう言う。一坪につき数千万円はするという土地だから無理もない。梨加子もまた同じことを言った。

「散らかってるからね」

智明が自室へ案内しようとすると、「その前にちょっとお手洗いに……」

梨加子は赤面しながら言う。手に、デパートで買った小さな包みを持っている。

智明はそれに気づいて、微笑をもらしてしまった。悪気があったわけではない。

梨加子はいっそう真っ赤になって、智明を軽くぶつ真似をした。下着を替えることは、二人の間では公然となったようなものだった。急に、二人の間にあった目に見えない垣根が取りのぞかれたような気がした。

すぐに梨加子は戻ってきた。

智明が部屋に案内すると、物珍しそうに室内を見まわしている。

智明がいきなり背後から梨加子に抱きついた。梨加子はその一瞬だけピクッと体をひきつらせたが、あとは静かに動かない。

勢いづいた智明は、脇腹から前に差しこんだ両手で、二つの乳房を下から支えるように包みこんだ。思った以上に量感がある。早くこの乳房を目で確かめたいという欲望が湧いた。けれども智明は決して無理をしなかった。万里亜先生に教えられたとおり、冷静になろうとつとめ、まず耳たぶの後ろにキスした。

これが意外な効果を生んだ。すぐに梨加子の足もとが不安定にぐらぐらと揺れはじめた。智明は抱いたまま梨加子をベッドの端に座らせた。

二人は上半身をひねるようにして唇を重ね合わせた。

甘いミルクのような匂いがする。

智明がそっと体をあずけると、梨加子はそれを待っていたように、ゆっくりと後方に倒れこんだ。

それからが長いキスだった。下腹部が痛いように突っぱる。新しい標的なのに、案外自分が落ち着いていることに智明は驚いた。

同じ年齢だから、気おくれしないせいかな……。

梨加子は息を弾ませている。時折り苦しそうに顔を左右に振る。

智明は唇を離して、舌先で耳の穴をくすぐったり、瞼の上をやさしく舐めてやった。そしてまた唇を重ねる。

そんなことを、智明は飽きることなく繰りかえした。映画館のなかで、梨加子が濡れやすい体質であることは確認している。新しくはき替えたパンティが、もうどのくらい濡れているかと思うと、胸が高鳴った。

衣服の上から、胸だけでなく、肩も背中も腹部も、いたるところを撫でまわした。そっと足もとを見る。ベッドの端からフロアに垂れている形のいい両脚が、時折りピーンと突っぱる。その気張った感じから、智明は梨加子がかなり快感を得ているような気がした。

自分に余裕や自信が湧いてくると、相手をよく観察することができる。智明は楽しい時間をすごせるような気がして、ますます張りきった。

やっと梨加子のボタンに手をかけた。

梨加子はすべてを委ねていた。

とても長いキスだったわ……。

体が溶けそうに熱い。いや、実際に女の恥ずかしい部分は蕩けたようになっていて、はっきりした感覚が伝わってこない。痺れているようだった。

スカートの上から、智明の手が股間を撫でながらゆっくりと通りすぎたとき、梨加子はそこをもっといろいろな形でいじってもらいたいと強く思った。

じわっと愛液がしみでてくる。自分の指で慰めるときにも、ほんの少しだが湿り気を帯びることがあるが、そのときよりもはるかにむず痒く、熱い感じがする。梨加子は思わず太腿をより合わせた。そうしたことでかえって、じとっとした花蜜がはっきりパンティに滲みだすのがわかった。

そこをじかに触られたら……恥ずかしいけれど、きっと私……。

梨加子の期待にもかかわらず、智明の手はなかなか肝心のところに触ろうとしない。梨加子はほっとする反面、苛立ちも感じていた。

両親が不在だから、智明はたっぷりと時間をかけて梨加子を抱くつもりであった。

時折り、梨加子は深い吐息をついて、顔を不安定に左右に振る。その表情は苦しげに見えるものの、実際は快感のためということが智明にはよくわかっている。もっと気持ちよくしてやろうと、智明は呆れるほど丹念に女体のあちこちを撫でまわした。

梨加子の爪先が鉤形に曲がったり、逆にピーンと反りかえったりするのを、智明は目を細めて観察した。

「あ、ああっ、あああーン……」

吐息はいつしか喘ぎ声となり、時にははっきりと、「なんだか変……」とか「体が熱いの。どうにかなりそう……」などと口走るようになった。梨加子は、何か言っていないと不安でいっぱいなのだった。

体がスーッと底なし沼にでも沈んでいきそうになる。そんな不安が形となって表われた。両手は宙に突きだされて、何かを掴もうとしたり、シーツをギュッと掴んで今にも引き裂かんばかりに引っぱった。

智明は、そろそろいいかなという気になった。彼自身も、我慢できる状況ではなかった。ズボンに押さえつけられた勃起は、キリキリと刺すように痛い。早く解放してやりたかった。

だけど、念には念を入れて……。

智明の手はスカートの布地の上から、女肉のふくらみを何度も往復した。体育の授業などでタイツ姿の梨加子を見ると、まわりの女生徒よりも陰部の盛りあがりが際立って大きく感じられたものだが、実際にこうやって触れてみても、プックリとふくらんでいて、小高い丘を思わせる。

「あああ……ちゃんと触ってェ」

消え入るような梨加子の声に、少年の胸は躍った。

とうとう言ったぞ……。

それが、智明に自信を与えた。

「ねえ、自分で脱ぐ?」

こんな表現は少し大胆すぎるかと思ったが、そう耳もとで囁く。梨加子が頭を横に振る。智明はゆっくり起きあがると、スカートをまくりあげた。

とうとう見られちゃう……。

梨加子は両手で顔を覆った。けれども気持ちはもう完全に智明に従順だった。

「梨加ちゃん……」

智明はいつものように「藤波君」と呼ばず、親しみをこめてそう呼びかけた。

「パンティ、すごく濡れてるよ」

美少女の恥ずかしがる姿が見たくて、わざと意地悪い言い方をした。

「知らない……ばか」

泣いたような声を出して、梨加子が抗議する。

「気持ちいいの?」

聞かずにはいられない。梨加子は相変わらず顔を両手で隠したまま、何も言わなかった。

「まさか、おしっこじゃないだろうね」

楽しい会話になりそうだと、智明はワクワクした。

「もう……知らない!」

「じゃ、なんなの?」

「知ってるくせに」

「だから、気持ちよかったんだろう?」

「聞かないで……」

「聞きたいんだ。正直に言いなよ」

コクンと梨加子がうなずく。

「ちゃんと言うんだ」

「……気持ち、よかったの」

そこまではいかにも恥ずかしそうだったが、あとは「バカバカバカバカ!」と速射砲のような可愛い罵声を浴びせた。

智明はパンティの縁に指先を引っかけた。一瞬、ピクンと体を引きつらせた梨加子が、片膝を立てて股間の中心をカバーするように折り曲げる。

「だめだよ。脚を伸ばして」

「だって……だってェ……」

「ぼく、見たいんだ。梨加ちゃんのアソコ、見たくてたまらないんだ」

その声は真剣だった。

梨加子にその気持ちが通じたのだろう。すぐに素直に両脚を伸ばした。

智明は静かにパンティを引きおろした。淡い翳りが現われると、さすがに落ち着きを失った。肉づきのいいふくらみの上に、梨加子の恥毛はつつましい彩りを添えていた。

「少ないでしょう……」

細い梨加子の声を、智明は即座に打ち消した。

「素敵だよ。とても可愛らしい。好きだ。こういうの、大好きだよ」

「本当?」

「本当さ」

「よかった……」

一気にパンティを引き抜いた。濡れそぼったパンティは、足もとで紙くずのようにグシャッと小さく丸まってしまった。

智明は両方のてのひらを梨加子の内股に差しこんで、左右にひろげるように押した。多少の抵抗を示しながらも、梨加子は智明の意志通りにゆっくりと両脚を開いた。

ぬめぬめと光った女芯に、少年の目は熱く突き刺さった。万里亜先生のように、全体的に熟しているという感じは稀薄で、やはり幼さが残っている。恥毛の生えているヴィーナスの丘は、健康そうに盛りあがっていた。膣口近辺の粘膜も、万里亜に較べるとはるかに単調で、唇を縦に取りつけたようである。

そこに指を伸ばしたものの、粘膜には花弁のようなヒラヒラがないので、つまみあげることができない。濡れているからなおさらである。

だが、智明の指に触られているだけで、梨加子はすっかり感じていた。長い時間をかけた愛撫で十二分に触発されていたからである。

「ねえ、おうちの人、誰も帰ってこない?」

梨加子はやはりそれが心配だった。

「ああ、ずっと二人きりだよ。温泉へ行ったんだ。誰にも邪魔されないよ」

「よかった……」

心底ホッとしたような梨加子の声だった。

智明はいちだんと顔を低くして、女陰とまともに対面した。まくれた陰唇の奥に、キラリと光る肉片がのぞく。股間を彩る淡い繊毛は、アクセサリーとしては極上だった。智明は我れを忘れて見惚れた。

梨加子は今、死んでしまいたいような恥ずかしさに襲われていた。その反面、ずっと憧れていた智明が好奇心いっぱいでギラギラ見つめていると思うと、体内から湧き起こる欲望はさらに強烈なものとなっていく。

智明が今、どんな気持ちでいるのか知りたかった。

私の裸に満足してくれているのかしら? ガッカリしてはいないかしら?……

「梨加子……どう?」

梨加子は思いきって聞いてみた。

「どうって?」

「だから、私の体……気に入った?」

しばらく智明が無言だったので、それが気になって仕方がない梨加子だ。

「もう、大感激さ」

「何も言ってくれないんだもの」

「言えなかったんだ。言葉なんかいらないよ。だから……」

「だから?」

智明は大きく息を吸いこんでから、いきなり肉裂に唇を押しつけた。

「ヒィーッ……」

梨加子はあまりの鋭い感覚の襲撃に、我れを忘れて悲鳴をあげた。それまで靴の上から痒いところをかいていたような苛立たしさがあったが、ザラッとした舌のひと舐めで、思いっきり爪を立ててかくような爽快感を味わった。

でも、そこ、汚れてる……。

言おうとしたが、快感が中断してしまうのが惜しくて声にならない。

牡犬が牝犬の尻を舐めるあさましい光景を見るときの嫌悪感が、いかに見当はずれかを少女は知った。

こんなにもいい気持ちなら、あれは当然の行為なんだわ……。

梨加子は割れ目をもっと舐めつづけてもらいたかった。それが自然と体の動きや声になって表われた。

「あーッ、あッ、アーン……ハァ……」

ひとりでにヒップがうねり、智明の顔に濡れた割れ目をグイグイと押しつけてしまう。

ああ、いやだわ……。

自分の淫らな動きに気づいたものの、智明がそれを歓迎するようにいっそう舌の動きを活発にするので、梨加子はもう羞恥心をかなぐり捨ててしまった。しかも舌だけでなく指まで動員してクリトリスをいじられると、快感は二倍三倍にも膨れあがって、まるで火傷でもしたように熱くなる。スーッと谷底まで落ちていくような錯覚に陥った梨加子は、思わず叫んだ。

「あーっ、だめ……どうにかなっちゃうゥ……怖いッ……あーッ……ああああ……」

オナニーのときにも、これに似たことを何度か体験している。それはクライマックスのときだった。だが、今は違う。明らかに違っていた。終わりがない。底なし沼にスーッと落ちつづけている。

「あああ……あ……あーッ……どうしよう……アーン……」

何か言いつづけていないと、すべての感覚がプツンと切れてしまいそうだった。

私、本当に死ぬかもしれないわ……。

「あーッ、助けてーッ!」

そう言ったつもりなのに、自分の耳には何も聞こえない。

智明は身悶える若い女体に目を細めた。とめどなく噴きだす官能の雫を、音をたてて吸いあげる。

とうとう梨加子は、ペタペタと智明の頭を打ちはじめた。だが梨加子には、自分が何をしているのか、まったく自覚がない。

智明がようやく女の裂け目から顔を離した。息苦しさに耐えられない。女陰全体が弾んでいる。それはまるで息をしているようだった。

何かに似ている……。

昨年の夏、伊豆を訪れたとき、浜に戻ってきた漁師が見せてくれた、獲れたてのアワビが脳裏に浮かんだ。だがそれを口に出したら、梨加子は侮辱されたと思うだろう。智明は言葉を喉に押しこんだ。

「綺麗なオマ×コだね」

別の言葉が、もっと露骨な言葉が、なんの抵抗もなく出た。

その瞬間、十センチと離れていない少女の性器がブルルルッと細かく震え、まるで弾きだされるように、割れ目の間から透明な露が噴きだした。

梨加子が淫らな言葉に反応したことを知った智明は、心のなかで快哉を叫んだ。

少女の肉芽は、いつのまにかめいっぱいに膨らんで、殼を押しのけて飛びでていた。そうは言っても、キスチョコの頭の部分を切り落としたように小さなものだったが、赤く充血して、てらてらに輝いている。

チロッと指で弾いてみた。

「うわわわっ……」

今までとはまた違った反応を示して、梨加子は大きく腰を持ちあげ、のけ反った。そして泣き声をあげた。閉じた瞼の裏で無数の星が飛び、頭のなかでは百雷の閃光が交錯した。

「もうだめェーッ……」

肉の快楽に溺れた美少女の姿に、智明は性の楽しさを確実に見出した。

やっとのことで女肉から顔を遠ざけると、極限にまで勃起したこわばりを右手に支え持ち、中腰にかまえた。

気配を察して、梨加子が目を開けた。両脚は歓迎の意を表わして、自然と大きくひろがった。

媚液に濡れた智明の顔を見た梨加子は、それが自分のせいであることに気づくと、言いようのない恥ずかしさを感じた。それでいてまた、熱く火照った陰唇の間から、新たな快液が溢れた。

「入れるからね……」

ことさら念を入れて言われると、梨加子は恥ずかしさとともに、うれしいという感情も湧いた。

ペニスの先が割れ目を撫でた。それだけで、勝手に括約筋がグーッと締めつけをはじめた。膣奥が狭まって、絞りだされるように濃厚な愛蜜が膣の外に流れる。

それを亀頭の先になすりつけた智明は、ブルブルと期待に震えている柔肉の間にゆっくりと押しこんだ。

梨加子は両脚を踏んばって迎え入れた。

「あう……あ……ああーン……」

かつてない激しい歓喜の渦が、二十一歳の美少女の五体を呑みこもうとしていた。

いったん途中まで入れたペニスを、智明はまたゆっくりと引きあげた。特に意味があったわけではない。そのまま一気に押しこむのは、あまりにも無知なような気がしたのだ。

果たせるかな、「いやーッ、入れてーッ!」

梨加子が腰を強い力で掴んだ。

予期しない反応が、またしても少年の欲望を煽りたてた。さっきまで単調な形をしていた陰唇に、著しい変化が表われていた。貝の触手のような襞が伸びている。陰茎を再び押し進めながら、それを指先でつまんだ。

「ああンッ! ハアン……」

梨加子の五体を、重く鈍い快感が突き抜けていった。

「気持ちいいかい?」

梨加子の頭がガクガクと揺れた。

「言わなきゃわからないよ」

親指でクリトリスを強く押すと、「気持ちいいっ! 気持ちいいのォ」

梨加子は歌うように言い、息を乱した。

「どこがいい?」

さっき梨加子が淫らな言葉に敏感に反応したことを強く印象づけられていた智明は、押しこんだ怒張を揺さぶるようにして催促した。

「そこ……矢田部君のが、入ってるところよ」

智明はそんな表現では満足しなかった。

「ちゃんと言うんだ……さあ……」

「だから……」

「だめだ! はっきり言ってよ」

智明は急ピッチでペニスを抜き差しした。

「あああ、いいッ……」

「さあ、言って!」

いきなり根元までグイッと突っこんだ。

押しつぶされそうになった子宮や、恥骨で圧迫された陰核から、目の覚めるような鋭い快感が湧いた。

「そこよ! オマ×コ! 気持ちいいーっ!」

歓喜した智明は、それからはもう加減することを忘れ、ひたすら体力にまかせて腰をドスドスと打ちつけた。二つのボールを包んだ袋も濡れた音をたてて、ペタペタと女の内腿を叩いた。

梨加子は悶え、痙攣し、肉の切なさに泣きだした。梨加子の両手はシーツをかきむしり、少年の肉に食いこんだ。

「あう……出そうだ」

智明が呻いた直後、肉棒が胎内で急速に膨張した。股の裂け目に鮮烈な快感が突き抜けるのを、梨加子ははっきりと知った。

美少女は髪を振り乱して強烈なオルガスムスを迎えた。歓喜の声とともに、美肉が食い千切らんばかりに肉棒を絞りあげた。痙攣する膣壁のなかで、智明が溜まりに溜まった大量の粘液を噴射したとき、梨加子もまた歓喜の声を放って、天国への階段を駆け昇るのだった。

第六章 実母・相姦の構図

たった一カ月たらずで、智明の生活は一変した。

万里亜先生との肉体関係は途切れることなくつづき、そのうえ梨加子まで抱くことができたのだから、二十一歳になったばかりの少年が有頂天になるのも無理のないことだった。

しかし、生活の変化は、必ず人に知られるものである。

母親の美里が、それに真っ先に気づいた。

智明のちょっとした仕草や話しぶりに、以前とは微妙に違うところがあるのを、母親らしい直観で敏感にキャッチしたのである。

浴室で陽気にハミングしたり、庭に出て体操をしてみたり、かと思うとハイネの詩集を朗読する……。以前より明らかに陽気な振る舞いが多くなっていた。

藤波梨加子という女の子から、電話が頻繁にかかってくる。

ガールフレンドでもできたのかしら……。

しかしそれよりも、美里にとって一番大きな関心は、智明の部屋の屑篭のなかに、汚れたティッシュペーパーがなくなったことだった。つい最近までは、毎日のように特徴のある匂いが付着したペーパーが必ず丸めて放りこまれていたものだ。

美里がそれに気づいたのは、智明が大学二年生のときだった。まだ子供だとばかり思っていた我が子の秘密を垣間見た思いの美里は仰天し、思いきって夫にそれを打ち明けた。

茂昌は楽観的だった。「男の子なんてのは、そういうことから次第に独り立ちしていくものさ」とだけしか言わなかった。

けれども母親である美里にしてみれば、智明が性的な悩みをかかえているのが痛ましくてならない。といって、母親が我が子のオナニーの手伝いをするわけにはいかない。不憫とは思いつつも、一人で胸を痛めるしかなかった。

美里は智明の部屋の掃除をしながら、屑篭のなかに放りこまれているティッシュペーパーの量の多さに驚く毎日だった。

この年頃の男の子のセックスに対する欲望って、こんなに強いものなのかしら……。

紙に付着した糊状の粘液の量もたっぷりとしたものだったし、匂いもきつい。夫との性生活に不満を抱いたことのない美里だったが、それでも我が子のオナニーの痕跡を目にすると、もっと抱かれたいと思うことがしばしばだった。

それが、最近になって、智明の屑篭は嘘のように綺麗なのだ。せいぜいノートの切れ端や、鉛筆の削り屑程度しか入っていない。

おかしいわ。どうしたのかしら?……

電話をかけてくる女の子との関係が頭に浮かび、美里は不安な思いに駆られた。

ある日曜日、美里は思いきって智明の行動を監視することにした。智明が少しずつ自分から離れていくのが、美里にはつらくて我慢ならなかったのである。

その日、智明は昼近くまで起きてこなかった。前夜もどこへ行っていたのか、帰宅したのは午後十一時をすぎていて、帰ってくるなり、すぐにベッドに潜りこんだ。

二人が昼食をとっていると、コードレスホンが鳴った。出たのは美里である。相手は可愛い声で、「藤波ですけど」と名乗った。美里はすぐに電話を目の前の智明に手渡した。

美里は素知らぬふりを装いながら、聞き耳をたてた。

「……うん、よく眠ったよ……大丈夫さ、別に何も……ふふふ……」

いったい何を話しているのかしら……。

「お母さん、ほら」

目の前に突きだされたコードレスホンに気づいた美里は、あわててそれを元に戻した。

智明は何事もなかったように、旺盛な食欲を示している。

「ぼく、あとで出かけるよ」

「そんなに毎日、よく出歩くところがあるわねえ。どこへ行くの?」

「映画でも見ようかと思って」

「誰と?」

「うん……」

智明は生返事しかない。

「誰と行くのよ。お母さんも映画、見たいわ」

「だめだよ」

言下に拒否された。

「どうして?」

「お母さんの見たい映画とぼくの見たい映画は違うもの」

「久しぶりなんだもの。なんでも見たいわ。ねえ、一緒に行きましょうよ」

「じゃ、そうするかな」

「ほんと

!?

」

あまりにも簡単に智明が妥協したので、むしろ拍子抜けしてしまったくらいである。しかし、やはりあとがあった。

「だけど、それから行くところがあるんだ。友だちと約束してるんだ」

「誰と? どこへ行くの?」

美里も簡単には引きさがらない。最近は、以前のように会話らしい会話もしていないから、なおさらである。

「どうしたの、お母さん。ずいぶんしつこいじゃないか」

智明にまじまじと見つめられると、美里は答えに困った。

「だって、心配するのは親として当たり前のことでしょう」

そう言うしかない。

「友だちの名前なんか言ったって、わからないくせに」

「そうかもしれないけれど……何かあったときに連絡先さえ知ってれば、困ることがないじゃないの」

「心配ない、心配ない。ぼくはお母さんの子だから。ね、そうじゃない?」

そう言われると、「そうねえ……」

と納得顔をして、会話は打ち切りとなった。

昼食を終えて一時間ほどすると、二人は一緒に家を出た。

SF映画を見た。評判通りの面白さで、二時間はあっという間にすぎた。

「じゃ、ぼく、約束があるから」

「ええ、気をつけてね」

映画館の前で二人はあっさり別れた。

人混みにまぎれて、美里はこっそりと智明のあとをつけた。

映画館を出て大通りで、智明はタクシーを拾った。

美里もタクシーをつかまえた。

家に戻るのかしら?……

明治通りを天現寺方面にタクシーは走る。家に近い方向である。

しかし、天現寺の交差点で東に右折した。我が家なら左折する。目黒方面に向かったタクシーは、二つ目の信号を白金台方面に曲がった。そして智明の乗ったタクシーは、大きなマンションの入口に横づけされた。

五十メートルほど離れたタクシーのなかで、美里は我が子がそのマンションに吸いこまれていくのを確認した。

腕時計を見ると五時少し前である。

家に戻った美里は、すぐに学校の生徒と教職員の名簿を取りだして開いた。帰りの車のなかで、マンションの住居標示をしっかり目に留めてきている。

そこに住んでいる教師が一人だけいた。

君津万里亜……。

名前からみて、年配の女教師とは思えない。

胸騒ぎがした。

美里は生徒名簿で藤波梨加子を探し、電話した。幸いに電話口に出たのは梨加子本人だった。梨加子は思いがけない人からの電話にびっくりした様子だった。

「何か用でしょうか?」

「ええ、ちょっとおたずねしたいの……でも、これは智明には内緒にしておいてほしいんですけど……君津万里亜先生っていらっしゃるわね」

「ええ」

「その方、どんな先生なの?」

「どんなって……」

「たとえば、ご家族とか、お年とか……」

「ああ……お独りで住んでいるみたいです。年齢は二十六歳です」

「そう……綺麗な方なの?」

そんな質問自体、美里が相当に動揺していた証拠である。梨加子に疑念を抱かせるということにまで考えが至らなかった。

「ええ、とっても綺麗です。評判なんです」

「そう……」

「あのう……先生が何か?……」

「あ、別に意味があるわけじゃないのよ。私が電話したってこと、智明には絶対に知らせないでくださいね。約束してくださる?」

「はい、絶対に言いません」

「ありがとう」

美里は電話を切ってからも落ち着かなかった。

一時間、二時間とむなしくすぎていく。

まさか

!?

……まさか……まさか……。

智明が全裸の女と絡み合っている光景を想像してしまい、美里は全身が燃えるようにカーッと熱くなるのを感じた。それはあくまで推測にすぎない。はっきりした根拠や、証拠があったわけではないから、よけい苛々がつのるのだった。

とうとう時計の針は夜の十時をまわってしまった。

ほんの少しずつ舐めているつもりのブランデーも、かなりの量になって、いつしか美里の理性を狂わせていった。今日一日の怒りや不安を抑え、智明には何も言わずにおこうと思った気持ちも、いつのまにか失せていた。

玄関にかすかな音がしたのは、十一時近くになってからだった。

美里はその音を耳にすると、自分がまるで悪いことをしたかのように、心臓をドキドキと高鳴らせた。

智明は堂々と家に入ってこなかった。心のどこかに引っかかるものがあるのか、足音を殺すようにして、ダイニングキッチンをのぞいた。

そこに美里が赤い顔をして座っているのを見ると、バツの悪そうな顔をして「ただいま」とだけ言い、そのまま階段を駆け昇ってしまった。

美里はすぐに立ちあがった。

なんて言おうかしら……。

頭が混乱したまま階段を昇った。自分でも意外なほど足もとがふらついた。

いつもなら必ずドアをノックするのだが、いきなり開けた。

パジャマに着替えていた智明が、ぶっきらぼうに「何か用?」と聞いた。そしてすぐに「すごく眠いんだ」とつけ加え、ベッドに横たわった。

美里は脱ぎ捨てられた衣服を拾い、ハンガーにかけた。

そのとき美里は、着衣からほんのりと香料が漂うのに気づいた。

背中を向けている智明に気づかれないようにして鼻を蠢かす。その匂いはまぎれもなくアザロ・クチュールであった。以前愛用していた香水なので、美里には間違いないという確信があった。

「何してるのさ?」

いきなり背中に尖った声が投げつけられた。

振り向くと、ベッドの上で智明がふてくされたような顔をして見ている。

「女と会ってきたのね。それも学生なんかじゃないわ。大人の女ね」

必死で感情を抑えこもうとしたが、言葉のとげとげしさが、それが無駄なことを表わしていた。

智明は無言だった。

美里は苛立ちを覚えた。

「それに、お酒も飲んでるわね」

智明の目の縁や頬に、明らかにその証拠が出ていた。

「いいじゃないか。お母さんだって飲んでいたんだろう」

「私は大人よ。あなたは違うわ。どこの女と飲んだの!?

」

「言う必要はないね」

「言いなさい! 今までのあなたと違うわ。ちっとも素直じゃない」

「そうさ。大人になったんだもの。一人で羽ばたくときだってあるさ」

「まだ二十一歳じゃないの……」

いっぺんに感情が昂った。

「あなたが言えないのなら、その女の名前をお母さんが言ってあげましょうか」

言わずもがなのことまで口に出してしまった。

智明が表情を変えて起きあがり、ベッドの上であぐらをかいた。

「それ、どういうことだよ

!?

」

「どうもこうもないわ。お母さん、ちゃんと知ってるってことよ」

「あとつけたんだな……卑怯者」

智明は立ちあがった。

「母親として心配するのは当たり前じゃないの。あなたが嘘をついていることぐらい見抜けないと思うの? 十七年間、あなたを育ててきたのよ。私はあなたを産んだ母親よ!」

どこかで何かが狂いはじめていた。

二人がこのように感情を剥きだしにして対立したのは、これが最初だった。しかしもう、二人にとってあと戻りはできない状態になっていた。

「君津先生のところで、五時間も六時間も、いったい何をしてきたの!?

言いなさい。私はあなたの保護者としてそれを聞く権利があるわ。智明、正直に答えてちょうだい」

智明はかつてない母の圧倒的な迫力に気圧されて、黙ったまま突っ立っていた。

「どうしたの? 言えないようなことをしてきたの!?

」

「勉強さ……英語を教えてもらってたんだ」

そう言うしかない。

「そう……香水の移り香をもらうほどくっついてお勉強をしてきたの。本もノートも持たずに五時間以上も……いいわ。明日、学校に行って、教頭先生や校長先生に相談します」

「やめてくれ! そんなことしたら、承知しないぞ!!

」

智明は再び憎悪を剥きだしにした。

「いいえ。あなたが正直に言わないから、仕方なしに相談に行くんです」

美里は智明の脇をすり抜けようとした。

智明がその肩を掴んだ。怒りが掴み方に凝縮されていた。

「痛い……」

美里は今までにそんな扱いを誰からも受けたことがなかっただけに、我が子に対して恐怖のようなものを抱いた。

歪んだ母の表情を見た智明は、すぐに自分のとった行為を後悔し、力をゆるめた。

「学校に言わないでくれよ!」

「じゃ、正直に言いなさい」

真実を告白するしかないと智明は弱気になっていた。そして、母ならすべてを許してくれると信じた。

「ぼく……仕方なかったんだ。女の人とセックスしたくて……」

美里は、我が子が「セックス」という言葉を使ったことで、反射的に身をすくませた。だが、まだ智明を信じていた。

「それで?」

うながす言葉が震えた。

セックスだけは絶対になかったと言って……。

心のなかで祈った。そして神の宣告を聞くように、智明の唇を見つめた。

「先生と……セックスしたんだ。先生が誘ったんじゃない。ぼくが我慢できなくて……そのう……今日が初めてじゃないよ。少し前から……それで、先生はだめだって言ったけど、無理やりぼくが……だから、責任はぼくにあるんだ。先生は仕方なく、ぼくの言いなりになったんだよ」

美里の顔は彫刻のように動かなかった。その目は、機械のようによく動く智明の唇を見つめていた。

「これでいいだろう。全部本当のことしゃべったんだから」

智明は何も言わない母から視線をそらすと、ベッドに座りこんだ。

長い沈黙がつづいた。

沈滞した重苦しい空気が揺らいだのは、しばらくしてからだった。

スローモーションフィルムのように、ゆっくりと美里が動き、智明の顔をのぞきこんだ。

智明は、母の目が今までに見たことがない色に染まっているのに気づいた。それは哀しみの色であり、憎悪の色であり、憐憫の色であり、殺意の色であった。

「あなたはひとつだけ嘘を言ってるわ」

喉の奥から絞りだすような低い声がした。

「本当だよ。全部本当のことなんだ」

「いいえ。責任はあなたにあるんじゃないわ。君津先生にあるのよ。先生が責任をとるべきなのよ。だって先生があなたを誘惑したのに決まってるもの」

「違うよ」

智明はあわてて否定し、母の手を取ると、哀願するように見あげた。

「本当にぼくが悪いんだ。力ずくで犯したようなものなんだ」

智明が母親の言葉を否定して、まるで女教師をかばうように言いたてるのが、女のカンに触った。

「学校だけじゃない。場合によっては警察にだって訴えてやるわ。成人したばかりの教え子を誘惑したって、告訴してやるわ」

「やめてくれよ」

智明は絶望的な気持ちに追いつめられた。自分が母から深く愛されていることを知っているだけに、ひょっとしたら母は、本当に警察に駆けこむかもしれないという恐怖心を抱いた。

万一そうなったら、万里亜先生を抱けなくなるということが、少年にとっては最大の苦痛だった。

「そんなことしたら殺してやる!」

咄嗟に口を衝いて出た言葉だったが、それを耳にした途端、母親の目は吊りあがった。

「いいわ。お母さんはあなたのためなら命を捨てることなんて、なんとも思ってやしないのよ。だから殺したければ殺しなさい。私はあなたのためなら死ねるわ。でも、あなたを手なずけた先生は、あなたのために死ねるの? どうなのっ!?」

智明は口ごもった。

「じゃあ、お母さんは先生の代わりができるのかよ! ぼくのつらい気持ちを、本当に理解してくれてるのかよ! ぼくがセックスしたくて悩んでるのを解決してくれるのかよ!……先生みたいに体を投げだしてくれるかよ!」

「そんなことぐらい」

口が勝手に開いていた。売り言葉に買い言葉のように、美里自身が信じられないくらい、呆気なく言葉が飛びだしていた。

「…………」

一瞬、智明は我が耳を疑った。ポカーンと母の顔を見つめた。

美里は、私は酔ってるんじゃない……と自分に言い聞かせた。ここでひるむことは、負けを意味する。だから昂然と胸を張って、智明を見かえした。そして、自分を正当化するように、ひとことつけ加えることも忘れなかった。

「あなたを先生の誘惑から守るためなら、どんなことだってする決心はついてるの」

それまでの智明の痴呆のような表情に、感情が甦った。

「学校に告げ口なんかしないでくれよ……警察にも行かないで……先生が可哀相だ」

「まだそんな女をかばうの。可哀相なのはあなたや私じゃないの」

「万里亜先生はいい人なんだよ」

「勝手にしなさい! 私はその女を許さないわ」

美里は部屋から出ていこうとした。

智明はベッドから飛びおりると、ひと足先にドアの前に立って、行く手をさえぎった。

美里は自分自身の決心を再確認するかのように、もう一度断固として言い放った。

「学校にも警察にも、君津先生のやったことをすべて話します」

「わ、わかったよ……もう先生のところには行かない」

自分の意志に逆らった言葉が、自然に口から飛びだした。ひどく悲しい気がした。

「本当

!?

本当なの?」

美里は信じがたい表情で智明を見た。

「約束する」

そう言うのが、ともかくこの場を切り抜ける唯一の言葉に思えた。

「ああ……」

感動の声を放って、美里は智明を抱き寄せた。

智明は一瞬、母の抱擁に万里亜先生のやさしい肌のぬくもりを思いだした。未練がスーッと頭をもたげた。

だから、母に対して難題をぶつけた。自分と先生を引き裂こうとする母の困った顔が見たかった。

「その代わりに、お母さんが万里亜先生のようにぼくの苦しみを解決してくれるんだね……さっき、ぼくにはっきりと、そう約束したよね」

抱かれたまま耳もとで囁くと、母の体がブルッと震えるのがわかった。

「ちゃんと約束したじゃないか!」

少し強い口調で言うと、美里は引きつけていた体を離して、恐ろしいものでも見るように智明を見た。

「先生のところには二度と行かない……それで満足なんだろう。ぼくが約束を守れば、なんでも言うことを聞くって言ったじゃないか! 身代わりになるって言ったじゃないか。それとも嘘なのかよ!」

両肩を掴まれてグラグラ揺さぶられると、まるで智明の言葉にうなずいているように、美里の頭がガクガクと揺れた。

智明はもう感情のセーブがきかなかった。同時に、体のなかに芽生えた欲情に負けた。

お母さんは自分から言いだしたんだ……。

それがよりどころとなって、拍車をかけた。

智明は母の手を引きずるようにしてベッドに腰をおろさせると、ほとんど衝動的にネグリジェの上から胸のふくらみを鷲掴みにした。

心地よくてのひらに伝わる弾力は、少年に幼い日のことを思い起こさせた。母に乳を与えられ、慈しみ育てられた愛の日々を……。

それはまた、母である美里にしても同じだった。もみじのような小さな手で必死に乳房を掴み、貪るように口を押しつけて乳首に吸いついた天使のような我が子。それが今では欲望の対象として母の乳房を求めているのだ。

ここまでなら……。そんな母親らしい甘い判断が、美里の決意を鈍らせた。しかも、自分からはっきり身代わりになると宣言してしまっている。

美里は何も言わずに目を閉じた。

息子のてのひらが、ネグリジェの上から揉むという目的でゆっくりと動きはじめた。

美里は耐えた。しかし、奇妙な感覚がじんわりと身内に這いあがるのを感じると、次第に落ち着きを失った。

かつて智明が幼い頃に触ったやり方には、庇護してくれる者に本能的にすがる一途さがあった。しかし、今は明らかに女の歓びを喚起しようとする男の、欲望の対象としている趣きが露骨に表われていた。

美里のとまどいは、やがて不安となって胸の内部に勢いよく湧き起こった。美里は無意識のうちに我が子の手の甲に自分の手を重ね、その動きを封じようとした。

だが、いち早くそれを察知した智明は、そのままてのひらに力をこめて、母の上体を押し倒した。

「もうだめ……そこまでにして」

ベッドにあお向けになりながら、美里は身をよじって逃れようとした。

「約束じゃないか」

智明の手が素早くネグリジェの胸もとから入りこみ、じかに乳房を握りしめた。

てのひらからはみだすほど大きくないものの、スッポリおさまってしまうほど小さくもない。気持ちよく智明のてのひらにフィットした。

智明は母の若々しい乳房を揉みたてた。

いったんは手首を押さえた美里だったが、そのときもまた、せめてこのくらいまでは……という寛容さで受け入れてしまった。

上半身でのしかかるようにして、智明が美里の上体を押さえこんだ。ネグリジェの隙間から垣間見える母の乳房を、もっとゆっくり観察したかった。

ほとんど強引なやり方で、智明はネグリジェの前ボタンをはずした。

さすがに美里は拒もうとしたが、智明の力には有無をいわせぬ暴力的なものが潜んでいた。

「智ちゃん、もういいでしょう」

その言葉のむなしさを一番よく知っているのは、美里自身に他ならなかった。

美里は、なりゆきとはいえ、智明に対して言った言葉の重さを、このときになってつくづく思い知らされた。絶対にだめだという気持ちは強くあるのだが、その反面、女教師から智明を引き離さなければという気持ちもある。その狭間で美里の心は微妙に揺れ動いた。だから拒む力も、きわめて曖昧で頼りないものだった。

それをいいことに、智明は露出した乳房に食らいついた。

十数年前に乳房を吸ったときと同じ匂いがしたように思った。

美里はここに至っても、まだ揺れ動いていた。しかし、早急に態度を決めなければならない事情が生じた。

智明はただ乳房に吸いついているのではなかった。舌先の動きは、女の歓びを引きだそうとする愛の行為であったし、指先の動きもただやみくもに握ったりいじったりしているのではなく、乳首の勃起をうながす性的な愛情表現を意味していた。

とまどいは驚きに変わり、驚きは羞恥へと変わった。そして、最も美里が恐れたことが、現実となって襲った。

美里の女体を襲ってきたもの--それはまぎれもなく性的な快感だった。

いけない。突き離すのよ!……

だが、別の声もする。

体を張ってでも女教師から智明を守らなければ……守る義務があるのよ……。

「智ちゃん、やめて……ねえ、お話があるの」

それは今の苦境から逃れたいがための、その場限りの言葉でしかなかった。

母の声に、智明は耳を貸そうとしなかった。すでに欲望の塊りとなっていた智明は、それを無視して、欲望の対象をさらにひろげようとした。ネグリジェの裾を大きくまくりあげる。

「よしなさい!……そんな……智明、お母さんの言うことを聞いて!」

しかし、かえってきた言葉は冷酷そのものであった。

「約束したのはそっちじゃないか。嘘を言ったんなら、この家を出ていくよ。学校や警察になんか言ったら死んでやる!」

それは美里にとって、最も恐れていた言葉だった。急に全身の力が抜けた。

「わ、わかったわ……でも、ちょっとだけ話を聞いて」

美里は智明の手の侵入を拒まずにそう言った。

それで智明は信用したのか、パンティにかかった手を引っこめて、母の次なる言葉を待った。

美里は乱れたネグリジェの裾も整えながら、頭をめまぐるしく回転させた。

「なんだよ。早く言えよ」

沈黙に耐えられないように、智明は苛立った声を出した。

「実は……お母さん、あなたが……その……オナニーしていたのをずっと前から気づいていたわ。それを知ったときは、とてもショックだった。でも、本を読んだり、人の話を聞いたりして、男の子って、そういうものだってことを知ったの。大人になりかかった智ちゃんも、きっと苦しいんだなって思ったりしたけど、それを助けてあげることは私にはできないものね。そしてとうとう、あなたは先生と変な関係になってしまったわ。それはもう事実なんだから、どっちが先に誘ったなんてことは、もう問題じゃないと思うの。ただ、常識で考えれば、あなただってわかってくれると思う。ね、二人のことは絶対にいけないことよね。そうでしょう。私はそれを知った以上、あなたを守る義務があるの。これも親として当然のことでしょう? わかるわね……だから……だから……あなたが苦しくてどうしようもないときには、お母さんの体を触りなさい。そうしてもいいわ……そして、私は……」

美里はうわずった声を出しながら、さっきから太腿に接触して力強い脈動を伝えてくる智明のこわばりを、パジャマの上からそっと握った。

「あ……」

智明は突然の母の行為にびっくりしながらも、そこから噴きだすような疼きに思わず腰を浮かせて、呻き声をあげていた。

「あなたの気のすむように、オナニーの手伝いをしてあげる。だから、それで我慢できるわね。それとも、そんなことは必要ない? それが一番望ましいことなんだけど……」

美里はパジャマの上からの感触で、すでに智明のペニスは、夫と較べてなんら劣っていないことを実感した。いや、力強さや硬度においては、はるかに凌駕している気がして、胸が痛くなるようなショックを受けた。

「ねえ、してよ……お母さんにしてもらいたいよ」

まるで駄々っ子のように甘ったれた声を出して、智明はすがりついてきた。

美里は自分の突発的な仕草に自分ながら驚いていた。あまりの大胆さに恥ずかしくもあったが、これでひとまず当面の危機は乗り超えたと確信した。

智明はベッドに座ったまま、素早くパジャマズボンを脱いで、屹立したペニスを母の目の前に突きつけた。

「さあ、横になりなさい」

美里は見事にそそり立った若々しい肉茎に圧倒された。それは、母親の想像をはるかに超えたものだった。

いつの間に、こんな立派に……。

まず、そうした感慨があった。

これがもう女教師の体のなかに……。

つづいて、複雑な思いがめまぐるしく頭のなかで交錯した。

肉茎は、直立どころか下腹にピタリと貼りつくほどしなっていた。ひきつれた袋は、まだ夫のものほどゆったりと垂れてはいないが、なかに包まれた二つのくるみはずっしりと重そうだった。剥け方が中途半端な包皮が、亀頭の膨脹で今にも破れそうに伸びきっている。鈴口からは澄んだ露がじくじくと滲みでていた。

「早くしてよ……」

かすれた声を出しながら、智明が股間をまさぐろうとした。

美里はその手をさえぎらなかった。しかし、左右の太腿をピタリと密着させて、奥を固く閉ざしてしまった。

智明はパンティの縁から手先を忍びこませた。シャリシャリした少なめの恥毛は、触れるともっと奥に指を進めたくなったが、あえてやめておいた。

いいさ。その代わり……。

智明は次の計画を頭のなかで組み立てていた。

「これでいいの?」

美里の手が、まるで壊れ物にでも触るようにしてゆっくりと包皮を擦った。

「あっ……アーン……」

一人前に悶える智明を見ていると、この子を抱いたという女教師に激しい敵意と嫉妬を感じずにはいられなかった。

「ねえ、どうなの?」

我が子の正直な答えが聞きたかった。美里の声はどこか湿っていた。

「気持ちいいよ……お母さん」

「そう……」

体のなかでじんわりと何かが溶けていった。それは腰骨を揺さぶりながら、女の恥ずかしい中心部を、疼きとなって走り抜けた。美里自身、そこを誰かに触ってもらいたかった。

ふと、札幌にいる夫のことを頭のなかに思い描いたとき、それは突然にやってきた。握っている手がまるで弾けたような感覚を受けた瞬間、ペニスの先端から、白い塊りが宙に飛んだ。

スペルマは、少し離れたところに立っているフロアスタンドの笠を直撃して鈍い音をたてた。第二、第三……とたてつづけに、きつい匂いをともなった精液が、白い放物線を描いてあたりかまわず飛び散った。

首をのけ反らせて気張っている智明を、強い力で抱きしめたいと、美里は思った。

夫のそれよりもはるかに強烈な、そして多量のザーメンを体のなかに蓄積している我が子の苦しみを、このとき美里は、深い憐憫の情をもって初めて理解した。

女教師と母 背徳の構図 第五章 美少女・羞恥の構図 ~ 第六章 実母・相姦の構図 (3/4)
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