叔母は家庭教師 第七章 初めて見た迫真のセックス ~ 第八章 甥に弄ばれる哀しき愉悦 (5/6)
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第七章 初めて見た迫真のセックス
「いよいよロンドン行きが決まったよ」
朝食のテーブルで、政司は御機嫌な表情だった。絵画コレクターとして有名な資産家のバックアップで、近々ロンドンで開かれる絵画のオークションに行くことになったのだ。
画廊の経営者として、世界的な競売に顔出しすることは勉強になる。ついでにヨーロッパ各地の美術館も巡ってくることになっていた。
その前に、絵里子の体を、いやというほど堪能しておこうと思っている。食事を終えると、政司は書斎に入って絵里子に電話を入れた。書斎の電話は仕事専門だから、緊急のとき以外使わない。それに書斎へも家人が入ってこないから、じっくり絵里子とテレホンセックスを楽しめるわけだ。
浮きたつ気分の政司の較べて絵里子の声は妙に沈んでいた。
「どうかしたのかね?」
「いいえ……仕事に追いまくられて、ちょっと疲れているの」
「雑用が多すぎるのだ。マスコミ取材などは、そろそろ選んだほうが無難だと思うがな」
「そうね……ところで、ヨーロッパ行きは決まったの?」
「うむ……その前に……」
絵里子は、義兄の言わんとすることはわかっている。
「たっぷり楽しんで、心おきなく出発したいよ」
その声を聞くと、もう絵里子の体が反応していた。つい先日のレイプ受難事件以来、やたらと体が燃えるのだ。理由はわからない。
「今夜、遅く行くから」
そう言って政司が電話を切ると、絵里子はもう一度レイプ事件のことを思いだしていた。
あのときは夢中だったので気づかなかったのだが、後になってよく考えてみると、不審な点が多い。
まず、玄関の鍵である。名古屋から遅くに帰宅したとき、玄関ドアのチェーンこそかけなかったものの、なかからロックをしたはずだ。九十九パーセント、それは間違いない。
ロックしたにもかかわらず、室内に人がいたという事実がおかしい。キーを持っている者は限られている。絵里子本人、政司、敏行、そしてマンションの管理人である。
政司がレイプなどというバカげた真似をするはずがない。初めは、近頃、とみにセックス・プレイに遊び感覚を持ちはじめた政司が、わざとレイプ事件を演出したのかとも考えたが、肌合いがまったく違っていたし、もし政司だとしたら、いつまでも沈黙を守ったりはしない。
警察官あがりの六十すぎの管理人、頑強な体の独身者だが、真面目だけが取り得の無粋な男である。そんな無謀なことをするとは思えない。それに、女のような優しい手などしていない。
そういう手をしている人物は、敏行以外に考えられなかった。
あのときのがむしゃらな腰使いは、決して熟練者のものではなかった……。
急激に暗闇でのセックスを思いだした絵里子は、誰にも見られているわけでもないのに、顔を赤くした。膣の奥で肉襞がこそりと蠢く。
レイプから数日たっていたが、あのときの侵入者が甥の敏行だという確信は、絵里子のなかで日に日に強まっていった。だが、不思議と怒りはない。それは絵里子自身が敏行に対しては甘いからというのではなく、もっと別の感情で敏行を許していた。
小さい頃から一人っ子だった敏行が、自分を慕う気持ちはよくわかる。それが高じて就寝中の自分を観察し、あげくに力ずくで犯したのだ。先夜の犯人も敏行だとすれば、絵里子は二度も犯されたことになるのだが、普通の人が感じるであろう被害者意識はないのに驚いていた。それどころむしろ、自分が人に語らずに密かに抱きつづけていたのは、敏行を一人前の男にしたいという願望ではなかったかと思うのだ。
血の繁がりがあるという意識が、これまで敏行と結ばれることを許さなかっただけなのだ。もし血縁関係でなかったら、遊びの対照としか扱わなかったあの若者のような存在としてとらえていたかもしれない。
若い敏行は、激情のおもむくままに猪突猛進して自分を抱いた。そして抱かれた絵里子には、たった一つ、腑に落ちないことがあった。
なぜ無口でおとなしい子が、突然変異のように、この一連の大胆な行動をやってのけたのか。それがどう考えても理解できない。しかも、いつもは決してみえないふてぶてしい態度で迫ってきたのだ。あの変貌と自身の根拠は、どこかにきっとあるはずだ。
絵里子は電話をとった。
須貝家の書斎以外の場所にある電話に出るのは、大抵が姉の美佐江だ。家が広いので、あれこれと動きまわっているときは、コードレス電話を持ち歩いている。今は軽量化された電話機があるので、エプロンのポケットに入ってしまう。
案の定、電話に出たのは美佐江である。屈託のない話がつづいた。どこの姉妹の間でも取り交わされる、ありふれた日常の話題が中心である。
自分の夫が、密かに妹と通じていたと知ったら、美佐江はどんな対応をするのか。
ちょうど登校の支度をしていた敏行は、なんとなく母のやりとりを聞いていた。話の内容から、電話の相手が叔母ではないかと思った。
美佐江が、いってらっしゃいというように手を振った。そしてまた話に夢中になった。
敏行は、さっき父が書斎で電話をかけていたのをドアの外で聞いていた。朝食のときから父の挙動がおかしいと思っていたので、政司が書斎に立った後、さりげなく後を追ったのである。
敏行の直感は見事に当たった。朝からなやましい話をし、「今夜、行くよ」と父が言ったとき、敏行はすぐに、ある計画を瞬時のうちに練りあげていた。
自分と深い関係になりながら、素知らぬ顔をして、いつまでも家庭教師を再開しようとしない叔母が恨めしくもあった。
お父さんとだけうまくやるなんて……。
その腹立たしさが、敏行にあることを踏み切らせたのだ。
学校が終わると、敏行は家へ飛んで帰り、美佐江には「友だちと勉強するから、帰りは遅くなるかもしれない」と言って、再び家を出た。ショルダーバックには勉強道具など何も入っていない。
そのまま白金台へ行き、マンション近くから叔母宅へ電話をした。
留守番電話だった。そこで敏行はすぐ部屋へ直行した。そしてベッドルームへ入った。
ショルダーバッグから取りだしたのは、超小型のビデオカメラである。最近売りだされているものには、パスポートサイズとか、てのひらサイズなどがあるが、それに劣らず小型であった。
敏行は叔母が不在のときに調べたクロゼットの三番目の扉を開けた。そこには電気掃除機とかボストンバッグなどの日用品が入っている。
クロゼットは空間スペースもあって、人一人くらい楽に入ることができた。ベッドからもっとも遠い位置にあるのが、かえって好都合だ。
ビデオカメラをかかえて座りこんだ敏行は、扉にわずかな隙間を作った。もしも扉を開けられたり、逆に密閉されたりすれば、すべてが無になってしまう。
それに、叔母と父の二人に見つかったとしたら……。不安があったものの、少年の好奇心は、そういう不安を大胆に無視した。
窓の外はもう暗くなっていた。敏行は腕時計を見た。蛍光塗料で光る針が、七時をさしていた。
いったんクロゼットから出た。腹が空いてたまらない。明かりを点けると、外から戻ってくる絵里子にわかってしまうかもしれないので、あらかじめ用意してきたペンライトでキッチンへ行き、冷蔵庫を調べた。
ラップにくるんだ大きなフランクフルトソーセージがあったが、たった一本しかないので食べるのを遠慮した。足りないことに気づかれるかもと考えたからだ。結局、何枚かある食パンのうち、二枚だけを食べた。
ベッドルームへ戻ると、窓辺に立ってレースのカーテン越しに裏庭を見おろした。
お父さんと叔母さんがここで抱き合っているとき、フランス語学校の生徒が窓の向こうをスーッと落ちていった……。
暗い空に、血へどを吐いて死んだ若者の顔が浮かんだ。叔母に惚れたがために、死という結果を迎えなければならなかったんだと思うと、絶対に絵里子に惚れてはいけないと自分に言いきかせた。
でも、敏行は、この世に叔母がいるからこそ、自分は生きていく張り合いがあるように感じている。好きになるのは危険だけど、やっぱり好きなんだ。そうでなかったら、どうしてこんな危険を冒してまで、マンションに侵入したりするものか。
絵里子のことを考えていれば、敏行の一日は退屈しない。
枕に顔を押しつけると、まるでそこに絵里子が寝ているような匂いがする。小犬のように鼻を鳴らした。
玄関ドアにキーの差しこまれる音がしたのは、もう九時をまわった頃である。
敏行は所定の場所に潜りこんで、息をひそめた。足音がして、明かりが点いた。
かすかな隙間から一条の糸のような細い光が見える。敏行は危険を察知して、それ以上扉の隙間をひろげなかった。
絵里子は酔っているらしく、歌を間のびしてハミングしている。クロゼットの扉を開く音がした。距離から察するに、衣服が吊るしてある扉のようだ。何やら動く気配がしていたが、すぐに部屋から物音が消えた。
バスタブに湯を満たす音がした。
敏行は、隠れているクロゼットの扉をそっと開けた。
ベッドの上に男もののパジャマが置いてある。すぐに父のものだとわかった。途端に政司の声が玄関のほうから聞こえた。
敏行はすぐにクロゼットのなかの元の位置に戻り、胸をドキドキさせながら、次に何が起きるかを待ち受けた。何やら廊下のほうで話している声がしたが、間もなく政司はベッドルームに入ってきた。
驚いたことに、父まで演歌を口ずさんでいる。家のなかでは絶対に見せない姿であった。
やはり酔っているのだろう。ところどころで調子をはずしたり、いい加減な歌詞を混じえながら出ていった。
しばらくの間、二人の賑やかな嬌声が、バスルームのほうから聞こえてきたが、そのうち妙に静かになってしまった。
向こうで何かありそうだ……。
敏行は用心深くクロゼットから出ると、ビデオカメラを片手に廊下に出た。
「もうあったまっただろう」
政司の声だ。二人は肩を並べてバスタブに浸っているのかもしれない。
敏行はさらにバスルームへ近づいた。脱衣室から廊下のほうへ湯気がかすかに流れている。
ラッキー! ドアが開いているぞ……。
敏行は廊下の暗がりから、明るい光がもれている脱衣室を覗いた。案の定、脱衣室の向こうのバスルームのドアが開放されたままになっている。
そのドアの奥に視線を移した途端、敏行は思わず目を剥いた。バスタブの縁に前向きになり、乳房を押し潰すようにして、もたれかかっているのは絵里子である。白いヒップが高々と突きだされていた。
パックリという形容がぴったりの割れ目に顔を近づけているのは、もちろん父の政司だ。指先で左右の陰唇を開き、まるで科学者のような表情でのぞいている。初めて絵里子と結ばれたときには短かった恥毛がほとんど元に回復し、縁どりの肉唇を飾っていた。
アヌスのすぼまりが可憐な花を咲かせていた。政司は時折りそこにも指を這わせて、軽く押したり揉んだりしている。陰門はすでに綺麗な露に覆われて、玉子のシロミでもまぶしたように光っている。
政司の指が、親指と他の四本の指にわかれてリズミカルに前門と肛門を刺激すると、絵里子は頭をぐらぐらと揺さぶったり、陶酔しきった顔を上に向けて低く唸ったりいる。
敏行の指は、チャンスを逃がさずにビデオカメラのスイッチを押した。幸いなことに、バスルームの換気扇がまわっているので、その低い振動音に調和して、ビデオカメラの音は気にならない。
政司が秘口に唇を押し当てて媚液をすする姿はあさましく、思わず敏行は吐き気を催した。それでいて、奇妙なことにズボンの下ではペニスが猛り立っていた。
政司が体の位置を変えたとき、父の下腹部が敏行の視界に飛びこんできた。仰天した。白塗りの天狗の鼻のように、ペニスが押っ立っているではないか。恥毛は刈り取られて、のっぺらぼうになっている。
「こんなことをして、お姉さんと楽しんでいるのね……」
後ろ手にペニスを握った絵里子は、恨めしそうであった。
「違うよ。君と会うんで、わざわざ剃ったのさ」
「どうだかわかったものじゃないわ。お姉さんもなかなかやるのねえ」
「誤解するなよ。あいつとはここんとこ、本当に御無沙汰なんだ」
敏行はこのやりとりを聞いて、父は嘘を言っていると思った。確証があるわけではないが、叔母の指摘は正しい気がした。
「妬いてるのか?」
「ええ、そうよ」
「信じてくれ。女房を何度も抱いていたら、こんなに元気にならないよ」
政司は、握っている絵里子の手に自分の手を重ねると、いやらしくスコスコと擦った。
「さあ、機嫌を直して、やさしく撫でてくれないか。坊やが涙を流しているよ」
政司が絵里子の指先を使って、ペニスの先端から滲んでいる露玉をすくった。
「知らないわ。お義兄さんのスケベ!」
「言ったな、こいつ。ようし、折檻してやる」
そのときの二人の表情が真剣なので、敏行は本当に喧嘩がはじまったのかと思った。
政司が湯桶から奇妙なものを取りだした。その湯桶は、敏行のいる場所からは見にくいところにあったが、なかには湯が入っていた。
あっ、あれは……。
政司が手にしたものは、敏行が冷蔵庫のなかで見た、ラップでくるんだフランクフルトソーセージだった。
「もうあったかくなっているから、こいつを食わしてやろう」
ニヤリと笑った政司の顔、ひどく下品だった。政司はそれを、いきなりヒップのクレバスから顔を出している女陰の穴に押しこんだ。
「うぐっ!」
絵里子が背中を反らせた。敏行は思わぬハプニングに、あやうく声を出すところだった。
「どうだ、うまいか……」
政司の目は妖しく燃えている。一方の絵里子はひとことも言わず、何かに耐えているふうだった。
食わせるというのは、下の口に押しこむことだったんだか……。
敏行は大人たちの秘密の痴戯を見ながら、自分がいつか、あんなに乱れてみたいと思い、レンズをそこに向けた。
「返事をしないなら……」
今度はいきなりソーセージを抜いた。
「あっ、いや……入れて! それ、入れて!」
今まで無言だった絵里子は、やにわに妖しい喘ぎ声をあげた。よく見ると、政司はソーセージの先っぽで、まくれあがった肉唇を、触れるか触れないかといった軽いタッチで撫でている。絵里子が尻を突きだすと、ソーセージはその分だけスーッと後退した。
「いやァッ、意地悪しないで……」
絵里子の声は半ば泣いていた。
「じゃ、どうして欲しい? 正直に言ってみな」
ソーセージの先端がアヌスを擦って通りすぎた。
「あっ……とっても美味しい……もっと食べたいの。どうか食べさせて」
「どっちの口で食べたい?」
「…………」
またも絵里子は沈黙した。顔が真っ赤に充血している。
「言ってごらん。どっちの口で食べたい? はっきり言えば、すぐ食べさせてやるよ」
絵里子がクルリと振りかえった。政司の視線が、絵里子の熱視線と絡み合った。
「オマ×コで食べたいの!」
絵里子はそう言うと、さらに高くヒップをあげた。女の大事な部分が、何もかも丸見えになった。敏行はその雄大さに圧倒された。
「よしよし、さあ、お食べ」
政司はわざと錐を揉むように、右、左、右、左とまわしながら、異物を膣のなかに送りこんでいい。
「あっ、いい気持ちィ……」
絵里子は歌っているような声をもらし、恍惚の表情でヒップを揺さぶった。
政司の手の動きはまったく逆である。絵里子が右に揺すると左に動き、左にヒップが移ると右に動く。ソーセージと膣口がそれぞれ反対方向に動くので、摩擦感は倍加される。歪んだ膣口からはや淫水がトロトロと流れ落ち、内腿はすぐにベトベトに濡れてしまった。
絵里子の口からよがり声が、絶え間なくもれだした。ときにはなんともいやらしい語句が混じったりするので、そのたびに敏行はゾクゾクするような興奮を味わった。ペニスはズボンを突き破りそうに屹立し、亀頭の先端から滲みでた先走りの汁は、肉袋までベトベトにした。
政司は、ただソーセージを縦横に動かしているだけではなく、長い舌を突きだして、アヌスのすぼまりを舐めたり、別の空いてる手でクリトリスをさやさやと撫でた。
「うっ……うううーっ、いいっ……もう、たまんないわ!……してよ、して!!
もっときつくして」
ソーセージを持つ政司の手がピッチをあげた。今度は単調な抜き差しだがスピードがある。太いソーセージが、充血して敏感になっている陰唇の端を擦りながら出没を繰りかえすと、たらりと伸びたゴム膜のような肉唇の裾が、一緒になって出たり入ったりし、ときには淫水のはじけた音が派手に発生した。
「もう切なくて……」
快感を得ることに貪欲になった絵里子が、自分の指でクリトリスをまさぐった。
「美味しいだろう、ええ……」
「もっと美味しいのを食べたいわ……一番美味しいのを頂戴……」
「一番美味しいのって、なんだね」
「ああ……また言わせるの?」
「そうだよ。さあ、言いな」
「どうしても、私が言わなきゃ気がすまないのね」
「その通りだ。さあ、絵里子が一番好きなものは何」
「それは……」
大きく息をつめた後で、絵里子は声高々と言い放った。
「魔羅よ! お義兄さんのデカ魔羅が欲しいの!」
いきなりソーセージが抜かれた。
女の割れ目が、左右の花唇によってゆっくりと塞がっていくのを敏行は、見た。しかし、塞がる前に政司が両膝で立つと、降々と天を向いている太竿を、膣口めがけて刺し、そのままグイッと腰を繰りだした。
「これだわ、これ
!!
」
絵里子は叫んだ。脳天に突き抜ける快感に酔って、いい声をあげた。
「ああ、絵里子!」
しっかりと腰肉をかかえこんだ政司は、己れの肉棒の鍛え抜かれた逞しさに目を細めながら、若者のように躍気となって抽送した。
覗き見ていた敏行は、自分の性に対する認識が、いかに浅くおざなりなものかを、つくづく知らされた。
あんな小さな世界に、無限の楽しみ方がある……。
敏行は今度こそ、美しい叔母に対して、ああもしよう、これもしようと、頭のなかで思いめぐらせるのだった。
「うーむ、たまらんなァ……よく締まる……ううう……」
政司の動きが鈍くなった。
「イキそうなの?」
絵里子の声は、明らかに不満そうである。
「そうなんだ。まだまだ若いってことなのかな……ああ、畜生!」
「いやよ、いや……」
突然、絵里子が腰をひねったので、怒張がスッポリと抜けた。ペニスは油に浸したようにテラテラに光っている。
「どうした?」
「だってェ……うんと楽しみたいんですもの」
「頑張るだけ頑張るさ」
「それに……」
「ん?」
「私、見たいの」
「しようのないお嬢さんだ」
政司は苦笑いしながら、バスタブの縁に腰かけた。それまで政司がいたところに絵里子が移動して、尻をペタリとおろし、両膝を折り曲げて脚を前に出す。なんともはしたない格好なのだが、敏行はそういう叔母の姿を、こよなく美しく淫らだと思った。
絵里子はまず、政司のそそり立つペニスに顔を触れんばかりに近づけると、指の先で亀頭冠を剥くようにして眺めた。その表情はまるで楽しいオモチャを与えられた幼児のように無邪気である。次にてのひらに肉袋を載せた。ボールの重さでも測っているようだ。指先で玉を移動させて笑っている。
政司が右手に怒張を握って、ゆっくりと擦りはじめた。
絵里子はその動作を見つめているうちに、少しずつ表情を変えた。笑いが消え、眼差しが真剣になった。
政司の手に代わって、絵里子が擦りはじめた。政司は真下にそれを見て、なんとも満足した表情をしている。
不意に絵里子が亀頭をパクッと咥えた。
初めてフェラチオを目の当たりにした敏行は、想像だにできない心地よさを思って興奮し、自分も叔母にやってもらいたいと思った。
まるで暑い夏の日にアイスキャンディにありついたように、貪るようにペロペロと舐めている。舌先にすぼめて筒先をチロリと掃くと、政司が眼を閉じ、顔を上方に突きだして唸る。そして両手で絵里子の髪の毛をまさぐり、頭をかかえこんだ。
太いペニスが、細い口もとに入っていく。
女の下の口と同じだ。すごい収容力がある……。
それが敏行の実感だったが、絵里子はさすがに苦しいらしく、長つづきはしなかった。こわばりを吐きだすと、しばらくハァハァと呼吸を整えている。
政司が手をとって、また竿を擦らせた。もう一方の手で袋を揉ませている。
なんでも自由に叔母を従わせる父が、恨めしくてならない。ズボンの下で分身をキリキリと立たせながら、敏行はビデオカメラをまわしつづけた。
叔母さんは見たいと言っていたが、いったい何を見たいというのだろう……。
敏行は、二人のじゃれ合う姿をレンズ越しに見ながら、叔母が今の状態に決して満足していないと思った。
見たい――確かに叔母はそう言った。何かがあるはずである。
敏行は、まだまだ発展しそうな二人のプレイを克明に撮った。いつの間にか、見つかるかもしれないという恐怖は薄れていた。とんでもない父と叔母の恥態を覗き見て、自分でも気づかない高度の興奮状態に陥っていたのかもしれない。
果たせるかな、敏行の予感は当たっていた。
政司が「早く頼むよ」と言うと、絵里子が膝立ちをして政司によりかかった。政司は両膝をついて立っているので、ペニスが絵里子のバストに触れた。
絵里子は硬いペニスをそのままたっぷりした二つの乳房の間に挟み、両側から圧迫した。
敏行にとっては、また新しい発見である。叔母の手は自らの乳房を揉むと同時に、そのその間におさまっている父のペニスを柔らかく刺激しているわけだ。大人の知恵に感心した。できることなら、自分がそうしてもらいたかった。
「強くやってくれ」
政司の顔は上気し、声も熱っぽかった。
絵里子は、硬いペニスを中心にした二つのバストのせめぎ合いによって、快感がぐんぐん高まるのを覚えた。感覚的には膣にインサートされて攪擦されたほうが、はるかにいい気持ちであるが、乳房とペニスの対比の見事さのために、視覚的に酔っていた。絵里子が望んだ、見たいというものの初歩的の段階が今の状態であった。
もう少しでアレが見られる……。
絵里子の乳房を圧迫する力がさらに強まり、スピードが加速した。乳房はいろいろな形に変わりながら、ペニスを心地よい快楽の世界へと導いた。
目の下で、長大な一物はますます上向きになり、まるで一つ目小僧のようである。その目から透き通った露玉がふつふつと湧いて、乳房の谷間に流れこんだ。それが、膣のなかに湧く愛液の役目を果たした。絵里子は喘ぎ喘ぎ、体も揺さぶった。ペニスが絵里子の激しい喘ぎによって著しく折れ曲がることもある。そのたびに政司は短く唸って、上半身をのけ反らせた。
「うーっ、そろそろだよ、絵里子……」
政司の尻肉がピタリッと痙攣した。気張った表情は、若者のように弾いていた。
「あなた、いいわよ、かけて! 私にかけて
!!
」
絵里子がぐんと胸を突きだすと、二つの乳房の圧迫で表皮がめくれた。その瞬間、谷間から上に向かって突きでていた亀頭の先から、ピューッと、まるで白い弾丸を放つようにザーメンが飛びだした。
絵里子の口もとから顎、そして喉に当たった白い精液は、すぐにポタポタと乳房の上に滴った。激しい噴射は最初だけで、あとは筒先からジクジクと未練たっぷりに、薄い色の精液が滲むだけである。
敏行は、絵里子の恍惚とした表情を盗み見て、彼女が見たいと望んだものの本質が、ようやくこれだったかと気づいた。
ぼくならお父さんになんか負けない。顔といわずオッパイといわず、どこもかしこも白いもので塗りこめてやる!……
敏行が、未来に起こるかもしれない姿を思い描いていると、絵里子は自分の体に降りかかった白濁した液体を、てのひらでバストにまぶしはじめた。
突然、敏行の下半身が震えた。視覚だけの興奮で、敏行は激しく射精した。足元がふらついたが、かろうじて踏みこたえた。もうビデオカメラをまわす気になれない。
バスルームでキスを交わし、ザーメンで汚れた体を気にすることもなく、再び抱擁する二人を羨望しながら、敏行はこっそりとマンションを出た。
覗き見た大人の性の世界は、少年にとってあまりにも新鮮であり、強烈であり、また醜悪であったが、それまでの無目的だった敏行の生活態度に、なにがしかの光明を与えたのは、まぎれもない事実だった。
第八章 甥に弄ばれる哀しき愉悦
ここ数日、絵里子は敏行のことばかりを考えていた。おとなしかった甥が自分に対していやらしい関心を示すようになったのか、その原因がわからない。
思春期にありがちな、年上の女に憧憬を抱くという気持ちは理解できるにしても、自分に対する態度の異常ともいえる急激な変化が、いくら考えてみてもわからないのだ。
私と義兄の関係を、敏感に気づいたから?……
そう思っていた矢先に、絵里子と政司の絡み合う姿をビデオカメラに撮られてしまった。
政司が訪れた夜、留守中に敏行が部屋に侵入したのを絵里子は知っていた。というのも、あのレイプ事件以来、絵里子は出かける前に、玄関ドアの内側と外側に、自分の髪の毛を唾で濡らして貼りつけておくようにしたからだ。それは、かつて観た外国のスパイ映画からヒントを得たものである。
あの夜、帰宅するなりすぐ、外と内側のドアノブの髪の毛が脱落しているのを知った。敏行が留守中に侵入して、今は帰ったかもしれないが、どこかに潜んでいるということも有りうる。義兄が来る時間はもっと遅いはず。侵入者は敏行に違いない。
あの子は発見されたとしても、ふてぶてしい態度で、逆襲してくるにちがいない。だったら今、家のなかに隠れていたとしても、私は素知らぬ顔を決めこもう……。
絵里子は、わざと室内を見まわることもなく、自然に振舞ってバスルームへ行った。敏行がいるかいないかはわからない。いたとすれば、絵里子と政司との関係は完全にバレてしまう。
バレてもいいわ……。
絵里子はそう思っていた。いや、ひょっとすると、すでに二人のことは知っているのではないかという予感もある。
絵里子は、弱者の立場から反撃するつもりになっていた。敏行を自分の領域に引っぱりこみ、そこで勝負してやろうという気持ちになっていた。
屈辱的な暴行を二度も受けていたが、絵里子は敏行を憎んだり、恨んだりする気持ちを抱いていない。敏行は自分のことについて何かを知っている。それを探りだすために、絵里子自身から近づいてやろうという魂胆である。自家薬籠中の物としてしまえば、何も恐れることはない。だから絵里子は、バスルームで政司と戯れているときも、わざとドアを開放しておいた。そして明らかに外で蠢く人影を見たのである。
それが誰であるからわかっている。バスタブの縁につかまって髪を振り乱しながら、顔にかかった髪の毛の間から、チラチラと廊下を見た。そして、敏行の存在をほぼ確認した。
絵里子の想像と少し違っていたのは、敏行がただ覗いていたのではなく、手にビデオカメラを持っていたことである。
それを知ったとき、絵里子は無性に血が騒ぎだすのを感じ、ひどく燃えた。若い甥がどんな気持ちでカメラのレンズを覗いているのかと考えると、もっともっと淫蕩な自分の姿を見せつけてやりたいと思った。そしてハレンチな姿をとりながら、絵里子は見事に昇天した。
あれから数日がたっている。義兄がヨーロッパに出かけている間がチャンスかもしれない。
絵里子の胸の内は妖しく震えた。敏行からの仕掛けを待つことはない。絵里子は自分から攻勢に出ることにした。相手は世間知らずの二十一歳の少年である。しかももう、二人の間には、たとえ強姦とはいえ、肉体的な繋がりが二度もあるのだ。
それに、絵里子のなかでワクワクする気持ちもあった。絵里子がこれまで関係した何人かの若い男たち、生真面目で勉強でしか自分の時間をつぶせないような少年を誘惑し、自分好みの男に仕立てていくときの楽しいプロセスを思うと、胸が高鳴るのだ。しかし、若い男は危険だと、絵里子は十分知っている。若さゆえ、いつどんなことが起こるか、まるで見当がつかないからだ。
あの子もそういった危険な子の一人だった……。
絵里子の脳裏に、屋上から投身自殺したフランス語専門学校の生徒のことが頭をよぎった。だが、それもすぐに消えてしまった。
絵里子は電話をとると、須貝家へかけた。出たのは姉の美佐江である。
お姉さんは義兄さんの剃毛について、何も疑いを持たないのかしら?……
とりとめもない話をしているとき、絵里子は突然、そんなことを思いだしてフフフと声を出して笑った。
「何よ。どうしたの? 急に……」
「ううん、別に……敏ちゃん、いる?」
さりげなく話題を変えた。これからが本題なのだ。
「ええ。たまには勉強を教えてやってよ。そろそろ大学の受験に備えなきゃならないのに、近頃さっぱりじゃないの。私はとても駄目だし、あの人は忙しがってばかりいるでしょう。あなたが頼りなのよ。いろいろ教えてやってね」
「はいはい」
美佐江が敏行を呼びにいってる間、絵里子は、姉の言った「いろいろ教えてやってね」という言葉を、別の意味でとらえて笑ってしまった。
美佐江は、一人息子がすでに童貞ではないことを知っているのだろうか?……
まだまだ子供だと思って、セックスのことまでは考えが及びつかないのかもしれない。
少なくとも敏行は童貞ではない。それを絵里子は知っている。敏行の童貞はいつ失われたのか。絵里子はそのことに興味を抱いた。自分が最初の女なのだろうか? それとも以前に他の女によって男にされたのだろうか……と。
「はい、敏行です……」
電話口から、ぶっきらぼうな声がした。明らかに警戒している。
絵里子はさりげなく、「今夜から本格的に、家庭教師としてしごくわよ」と言った。
義兄の出張は一カ月近くにわたるはずである。その間に、甥との関係をいい方向にもっていく必要がある。
それに、絵里子の裏側をどの程度まで知っているかも探らねばならない。それによって、今後の対策も練ることができる。
道徳という観念を、絵里子は嫌う。道徳観念に縛られて一生を終えるなんて、まっぴらだと思う。ただ、人間関係だけは目茶苦茶に壊したくない。都合のよい考え方かもしれないが、絵里子のように個人主義の優った人間には、それがきわめて常識的なのだ。
「ぼく、今夜行く……」
敏行は即座に答えた。
電話が切るなり敏行は、「遅くまで勉強するから、泊まるかもしれないよ」と母に告げた。明日は日曜なので、朝はゆっくりできる。母と二人きりでいるよりは、若くて美しい叔母と一緒にいたかった。
「それなら、絵里さんをここに招びましょうよ。お母さんもたまにはお話ししたいわ」
だが、敏行は拒否した。家では考えていた計画が実行できない。叔母と二人きりでいてこそ、可能な計画なのだ。
期せずして、叔母と甥の考えが一致した。絵里子には絵里子のプランがあったし、敏行にも敏行なりの遠大な計画があった。ただ、お互いの考え方に気づかないだけである。
午後、敏行は少し早目に家を出た。リーボックのウォーキングシューズに初夏向きのラフなスタイルだ。肩にはちょっと派手めのベネトンのデイバックを引っかけた。
コピー屋に立ち寄ると、例の日記帳と写真をコピーした。そして目黒駅のロッカールームに、原本である日記帳と写真を預け、その足で、歩いて七、八分のところにある絵里子のマンションへ向かった。
白金台から権之助坂へ向かう広い通りには、車がひしめいている。
この車の持ち主たちも、夜になると、それぞれの相手とセックスするのだろうか……。
そんなことを考えていると一人でにニヤけてしまう。
ぼくのような素敵な秘密を持っている者はいないだろうな……。
そう思うと、その秘密を大声でみんなに教えてやりたくなった。人々の信じられないといった驚きの顔を見てみたい。
「あんな子供のくせして、叔母さんとセックスしてるんですって」
「その叔母様というのが、ほら、マスコミに登場する相原絵里子なのよ!」
きっと面白いだろうな……。
赤信号で立ちどまって、空を見あげた。向こうに叔母のマンションが見える。
ギョッとした。あの日と同じように、屋上から黒いものがスーッと緑の木々の間に消えたからだ。しかし、それはカラスの急降下だった。
おどかすなよ……。
ホッとしたとき、背後からポーンと肩を叩かれた。カラフルなイタリアンスタイルの絵里子が立っていた。
「ほら、御馳走を買ってきたわよ」
いつもと同じ気さくな態度である。
「渡りましょう」
肩を組まれると、敏行は自分のペースで進めようとしていることが、今にも崩壊しそうにぐらついているのに気づいた。
二人が叔母と甥だという関係を知らないドライバーが、停止線上に停まった車のなかから、なんとも羨しそうな顔で見ている。それを意識すると、敏行はこみあげるような優越感を感じた。
勉強はリビングルームではじまった。
絵里子は大きな花柄模様のフレアスカートと、ゆったりしたTシャツを着ていた。この服装は、絵里子の意志を表わしていた。今までのように一方的に被害者でないたまの手段の一つであった。
まず第一に、誘惑にのせることが大事なのだ。相手は世間知らずの大学生だ。自分のペースにのせてしまえば、料理をするのは難しいことではない。
「これは、ほら、こう計算すると、答えは簡単に出てくるわ」
難度の高い数学でも、絵里子にかかったら簡単に解けてしまう。
教えることに夢中になると前かがみになるから、Tシャツの胸もとが大きく開いた。敏行はそこから発散する匂いを、気づかれないように肺腑に送りこんだ。
そのとき、オッと思った。チラッと視線を走らせた少年は、叔母の可愛らしいピンク色の乳首をはっきりと見たのだ。ノーブラである。二つの隆起が優しく手招いているようだった。
いつもの叔母さんと違う……。
敏行は敏感に気づいていた。決して厳しくはないが、隙を見せない人なのだ。それが、交差点で出会ったときから、いつもの雰囲気と違っていた。
二人の頭と頭がぶつかりそうに接近している。髪の毛がいまにも絡み合いそうだ。
以前の敏行だったらすっかり自制心を失い、のぼせあがってしまっただろう。しかし、今の敏行はまったく違っていた。敏行なりに冷静に判断した。まず、叔母が暴行事件について、何も言いださないのがおかしい。それに今日の態度も変だ。何か考えがあってのことだろうと、敏行なりに思った。
よし、それなら……。
攻撃は最大の防御――という言葉を思いだした。
よしぼくが先手を打ってやろう……。
もともと敏行は、今日を想定してプランを練っていたから、今の叔母の態度にも平然としていた。叔母が何も仕掛けてこなかったとしても、自分は計画を実行するつもりだった。ちょっとばかり開始時間を早めただけである。
突然、敏行は、手にした鉛筆を紙飛行機でも飛ばすように、ポイッとTシャツの胸もとから放った。びっくりしたように絵里子が敏行を見て、上半身を起こした。
敏行は微笑した。
「動かないで……」
動じることなく敏行がTシャツのなかに手を入れた。絵里子は、自分で取ろうとしたのに、機先を制せられて敏行に任せた。
敏行の手の甲が乳房の上を滑って、腹のほうへおりていった。
何かされる……と思ったが、鉛筆を指先でつまむと、手はTシャツの外に出てしまった。敏行はそのまま叔母に与えられた計算式に視線を落とした。呆気ない思いが絵里子を包みこんだ。
単なる悪戯にしては大胆すぎる。相手に一本とられたようで腹立たしい。
「いけない子ね」
絵里子が少しきつい口調で言った。
「だって、見えてるんだもの。可愛いオッパイが……」
甘えられた声を出されると、いつも弱くなるのが絵里子のいけない癖だ。
絵里子は胸もとを指先でつまんで隠すような仕草をした。しかし、この時点で絵里子は負けていたのだ。もともと絵里子は、あの手この手のなやましい質問で、敏行を自分のペースへと引きずっていくつもりであった。それが、敏行の思いもかけない行動で、すっかりペースを乱されてしまった。
気持ちの動揺を鎮める前にテーブルの向こう側にいた敏行が席を立って、絵里子の横にピタリと寄り添うように座った。
「ここ、どう計算するの?」
言いつつ、ますます体を寄せてくる。これも絵里子のプランにはないことである。気持ちの整理をしようとしたときは、敏行の手が太腿の上に置かれていた。
「…………」
「叔母さん……なぜ黙っているの?」
「え
!?
…………」
「ぼくたち、もう普通の仲じゃないんだよ? それなのに、叔母さんは知らんぷりしてる……なぜ? 怒りもしないし、もっと仲よくしようともしないのはなぜなの? 今日、ぼくを呼んだのには、きっとわけがあるんでしょう? どうなの?」
「それは……」
突然切りだされた質問に答えを用意しているわけではないので、絵里子は言葉につまってしまった。
敏行の顔が迫った。ずいぶん大人びて見える。避けようとしたときは唇を塞がれていた。そのままソファの上に押し倒そうとする。
絵里子は一度ははねかえした。
「ぼくたち、もうはめっこした間柄じゃないか」
はめっこ――という言葉に、絵里子は脳天をハンマーで一撃されたようにたじろいだ。屈辱的でいやらしい言葉であったにもかかわらず、気持ちが大きくぐらついた。
「また、したくなっちゃったんだ。だから来たんだよ。勉強なんかどうでもいいんだ。とてもオマ×コしたい……ただそれだけさ」
「帰って! 帰りなさい!」
自分のペースに巻きこむどころではない。してやられそうになった口惜しさと腹立だしさで、絵里子はヒステリックに叫んだ。こういうところは、絵里子もただの女でしかなかった。
「そんなこと言って、いいのかなァ……」
いたってのんびりした口調で敏行が言う。
絵里子は、数日前に自分の痴態を撮られた、いや撮らせたのは失敗だったと後悔した。あれが少年を強気にさせていると思った。それなら、あのときのテープを取り戻せばよいと考えた。
「あなた、この前、私の留守にここに入ったわね!」
「うん、入ったよ。お父さんもあとで来たよね」
「あなたは何もかも知ってるのよね。私を襲ってレイプしたのも、お父さんとの秘蜜を知っているから強気になったんでしょう。そのつもりになれば脅迫すればいいと思ったんでしょう」
「それもあるかもしれないけど……ぼく、叔母さんが誰と何をしたって、そのことで叔母さんにあれこれ言わないよ。そりゃ、ちょっと口惜しい気持ちはあるけどさ。ただ、ぼくもそういう一人になりたいと思ってるんだ。いつも好きなときに、お父さんと同じように、叔母さんを抱きたいのさ。ただそれだけ」
「ああ……恐ろしいことを言うのね。あなたはまだ子供よ!」
「でも、その子供を叔母さんは相手にしたじゃないか」
「違うわ! 力ずくであなたが犯したんじゃないの」
「ぼくのことじゃないよ」
「
!?
…………」
敏行の落ち着いた声が不気味である。絵里子は意味をはかりかねて、相手の言葉を待った。
敏行は無言のまま、デイバックからコピーされた用紙を取りだすと、絵里子の目の前に置いた。絵里子はいくらも読まないうちに顔色を変えた。用紙の間から不鮮明な写真のコピーが出てきた。影の薄い若者と肩を並べて写っているのは、まぎれもなく自分である。
「こ、これ……どうして
!?
」
敏行は何も言わずに絵里子のTシャツの裾から手を差しこむと、脚を使ってテーブルを遠去け、ゆっくりと体を預けて、絵里子を押し倒した。
やめて……という言葉が、喉に引っかかって出てこない。
「教えて……どうしてあんなものを……」
筆跡には見覚えがある。右肩あがりの特徴ある字は、まぎれもなく絵里子が弄んだ生徒のものだ。
「そんなことより……ともかくオマ×コしようよ。ほら、こんなに硬くなってるんだ」
敏行の細い手が絵里子の手を掴んで、ズボンの前に押しつけた。ズボンの下では膨らんだ肉塊が、小気味よく脈打っていた。
「ほら、握ってよ」
敏行の声に、絵里子は素直に従った。
「この前、お風呂のなかで、パパにしてあげたことを、ぼくにもして。初めて見たよ、あんなやり方……」
「どんなこと?」
絵里子は政司のさまざまな性のテクニックを思い浮かべながら、かすれた声を出した。
「舐めてたじゃないか……あれをして」
敏行は叔母の両手をとって引き起こしながら、自分は後方へゆっくり倒れた。
絵里子は抵抗する愚を悟った。あの若者が自殺した原因は、世間では勉強疲れによるノイローゼという見方をしている。そして、絵里子自身も後ろめたい気はするが、それが一番大きな原因と思うようにつとめてきた。しかし、本当の真実を知っているのが敏行とするならば、彼を懐柔してしまう必要がある。そして、自分のペットにしてしまえば、一石二鳥というものではないか。
絵里子はベルトをはずすと、敏行の下半身から着衣を剥ぎ取った。ピョコンッとペニスが宙に踊る。もう先端から汁が滲みでている。亀頭には半分ほど皮がかぶっている。
「早くしてよ」
腰を振ってせがむ敏行を見ていると、小さい頃のあどけない笑顔が思いだされる。
あのやさしい少年と、こんな事態になるとは……。
絵里子はひくつく下腹を手で撫でた。もうそれだけで、いきり立つペニスは激しく震動した。鼠蹊部をてのひらでさすると、矢も楯もたまらないように、敏行の手が絵里子の手を掴んでこわばりに押しつけた。
先端の汁で絵里子の手は濡れた。
「早くしてよ。お父さんにしてあげたみたいにしてくれよ」
「わかったわ」
絵里子はそこで、ちょっぴり意地悪な気持ちになった。仕返しはこのときとばかりに、表皮を五本の指で握ると、いきなり根元まで引きおろした。
強烈な刺激は、少年に耐える力を残させなかった。それまでモヤモヤしていたものを一気に吐きだすように、亀頭の鈴口がパッと開いたかと思うと、白い樹液を噴きあげた。
絵里子は噴水のように散るザーメンを、圧倒される思いで見つめていた。政司が吐きだす量の何倍もの量が、次から次へと飛びだしてくる。
ようやく射精がジクジクとおさまりかけたとき、絵里子は自身の股間がひどく疼いて、じっとり濡れだしたことに気づいた。
絵里子はハンカチでペニスの汚れを拭き取った。シルクのハンカチは、たちまち糊づけされたようにぐしょぐしょになった。
絵里子は、ハンカチから発散する青臭い匂いにめまいを起こしそうになり、あわててバスルームへ走った。脱衣所の洗面所に水を張ってハンカチを浸すと、白いものが点々と浮遊している。
足音が近づき、絵里子の肩が掴んだ。
「一緒にお風呂に入ろうよ。お父さんのときみたいに……」
もはや逆らうことはできない。絵里子は繰り人形のように衣服を脱がされた。さすがにスキャンティだけは自分で脱ごうとしたが、敏行がそれを許さない。
敏行は絵里子の前にひざまずくと、目の前の淡いブルーのスキャンティに見入った。ぴっちりとフィットした小さな布が、どうしてチャーミングに見えるのか、不思議である。とりわけ中心のこんもりと膨れた部分は、少年の好奇心を充分に満足させた。
敏行が恥丘に唇を当て、優しく押した。ムッとするような女の匂いが、鼻腔をくすぐり、脳髓を痺れさせる。その効果は、たちまち若いペニスに如実に表われた。ムクッと頭をもたげたかと思うと、まるで消防車のホースが注水によって一挙に膨れるように、プアーッと膨張した。
「脱ぐわ……」
重苦しさに耐えられないように、絵里子はスキャンティの縁に指をかけた。が、その手は邪慳に払いのけられた。
その直後に、スキャンティに隠された花芯が生温かくなるのを感じ、絵里子はあわてて下を見た。敏行の長い舌がスキャンティを舐めまわしている。
頭に手をかけて制そうとしたものの、引き剥がす気にはならなかった。どうせ拒否されるにきまっているし、すでにそのとき、絵里子の体は忍び寄る快感の波を押しきれないところまできていた。負ける予感がある。いっそのこと敏行の手にすべてを委ね、同化したようにみせかけ、聞きだすものはすべて聞きだしてしまおうという気になっていた。
少しずつ脚をひろげていった。それを敏行は舌の先で感じ、目で確かめた。
鼠蹊部の窪みが少しずつ大きくなっていくと、スキャンティの一番細い部分から陰唇の柔らかい粘膜が現われた。その裾を舌先で舐める。そのたびに、腰を中心に下半身が小気味よく震えた。
次第に強い接触で舐めた。初めのうちこそ声を出すのを堪えようとも思ったが、そんなことはむしろ無意味と悟ると、絵里子は気分のおもむくままにいい声をあげた。
開きなおると気持ちがスーッと軽くなり、ひどく解放的な気分にひたれるものだ。どうせ、自分はいつの場合でも被害者の立場でいられるのだから。
ツーンと陰裂に痛みにも似たものが走る。体の奥からツツーッと生温かい愛液が膣口へと流れだした。スキャンティの中心が女体が吐きだす愛液で濡れると、すかさず察知した舌が、ベロベロと舐めまわす。
薄いスキャンティを通して伝わる感触は、なにやら焦れったいものであった。
直接、熱い舌を押しつけてもらいたい!……
絵里子はすでに渦中の人となっていた。
「あーっ……」
声とともに、ついつい腰をはしたなく突きだしてしまう。スキャンティはびしょびしょに濡れそぼって、絵里子の下腹部の肉溝にピタリと張りついていた。舌先は割れ目を的確に探り当て、そこを中心にしてクリトリスを掃き、肉唇を分厚い部分で擦った。
とても耐えられなくなった絵里子はとうとう甥の頭をかかえこんだ。その途端、歯がスキャンティの上から秘唇を噛んだ。
「うーっ……」
絵里子は壁面に寄りかかったので、どうやら倒れないですんだ。腰が砕けそうになっていた。
敏行がようやくスキャンティを脱がした。すでに内腿は薄布を通して垂れた吐液でべったり濡れていた。
絵里子をかかえこむようにしてバスルームに入ると、敏行はバスタブの縁に座らせた。ゆっくり両脚をこじ開ける。絵里子は切なく喘いで、女の中心を隠そうとする。それは本能がそうさせるのであって、甥の行為をいやがっていたわけではない。それに、拒む仕草が男の心をよりいっそう昂らさせることも知っていた。
絵里子の思惑通りに、敏行はその手を払いのけようとしたが、すぐに思いとどまった。裂けた陰部の上を、叔母の手が隠すようにかぶさっている。それはちょうど女のオナニーを想像させた。
敏行はオナニーで狂う叔母を見たかった。父と電話で話しながら、うれしそうに股間を撫でまわしている姿を思いだすとたまらなくなり、敏行は自分の欲求をストレートにぶつけた。
敏行の目に絶対的な光が宿っているのを見た絵里子は、口にこそ出さなかったが、強制される歓びを感じながら、仕方がない素振りで、秘唇に指を這わせはじめた。
自分一人でこっそりとする自慰も悪くないが、熱い異性の目に見つめられてするのは、刺激も歓びも倍加する。作られた嫌悪の表情は、わずかな間に真の歓びの顔へと変わっていた。
敏行は、間近に開かれた叔母の両脚の間に割りこみながら、指と粘膜の格闘を興味津々で見つめていた。
擦れ合う両者の間で、すぐにねちっこい音が派生した。いかにも猥褻な音である。時折り割れ目にめりこむ指は、たちまち媚液にまみれた。
美しく反りかえった中指の腹が尖ったクリトリスの先を撫でると、張りつめたあちこちの筋肉が間欠的に震えだし、まるで小水のように、膣口から淫水がはじきだされた。小さな飛沫は霧となってあたりに漂った。まるで顕微鏡で覗くミクロの世界のようであった。
「あああ、いいッ!」
突き刺さるような甥の視線が自分の中心に注がれているのを見おろしながら、絵里子はとうとう呼んでいた。いや、呼ばずにいられなかったのだ。
人差し指と中指の間にクリトリスを挟みつけて激しく揉んだ。そのあとで、すぐに指先でつまんだり、弾いたりした。
ほら、女はこんなに沢山の楽しみ方があるのよ。ほら、ほら、よく見なさい……。
見せつける楽しさ、見られるうれしさを充分に味わっているうちに、どうしようもないくらい高揚した。
「あああ、気持ちいいわ……なんていいの……もうたまんない。私、死んじゃいそう……どうしよう……ほら、こんなに……どうしよう、ああああ」
ひと声あげたのが引き金となった。敏行を挑発する気持ちがさらに輪をかけた。
叫んでいくうちに、頂上が近くに見え隠れした。このまま昇天してしまってもよかったが、できることなら、敏行の下腹を叩くほどに復活している新鮮な肉棒で、熱い部分を思いきり抉って欲しかった。だからなおも声高に、どれほど気持ちよくなっているかを訴えた。
「お、叔母さん……後ろを向くんだ!」
敏行は叔母の活発に動く手を陰裂から引き剥がすと、中腰になった。
「後ろ向きですって
!?
」
何もかも知っているくせに、絵里子はわざととぼけた。
「いいから向くんだ!」
焦る敏行の声が快く耳の奥に響く。あとはどれだけ年若い甥が我慢してくれるかだ。そのために、さっき思うぞんぶんスペルマを吐きださせたのだから。
絵里子はもじもじと尻を突きだした。つらくて恥ずかしくて、辛抱しきれない。
そんな感じがよく出せたはずだわ……。
さあいよいよ、待ち望んだペニスが入ってくると思ったのに、絵里子の期待通りにはなかなかならなかった。後ろを振り向くわけにもいかないので、絵里子は目の前の壁面タイルを見つめていた。
「お尻の穴って、面白い形だね」
はしゃぐ敏行の声に、思わず絵里子は赤面した。女の一番恥ずかしい姿をさらしていることに気づくと、あわてて後ろに手を伸ばして、アヌスを隠そうとした。だが乱暴に手を押しのけられ、皺々の中心が舌先でくすぐられた。
「あうっ……いやっ……そこはいや!」
がっちりと尻肉をかかえこんだ敏行は、むしろ、いやだという声にうながされるように、ペロペロと舐めまわす。アヌスのざらついた粘膜と、舌のざらざらした分厚い部分が、ほどよい強さで接触し、擦れ合うと、そこだけが感じる特別な心地よさが、肛門から前門へと伝わり、括約筋が刺激されてひくついた。
アヌスが収縮を繰りかえすと、膣奥から絞りだされるように淫水が溢れた。敏行の指はそれをすくって、粘膜やクリトリスに丁寧に塗りつける。それによって生ずるむず痒さに、絵里子は切なくて泣き、身をよじった。雄大なヒップが卑猥に揺れた。
「なんとかして……敏ちゃん、もう駄目……変になっちゃう」
ここまできた以上、もはや引きかえせない。絵里子はとことん関係を引きずっていくしかないと思った。父と子の三角関係をもつれさせないで、うまくやっていけるかどうかは定かではないが、そうした形を保ちながら、どこかに解決の道を見出すしかないような気がする。憎悪の感情を抱いたら、果ては血と見るようになってしまう。その愚は避けなければならない。教え子の死は、絵里子にさしたる不幸を招くことはなかったものの、見せられた日記のコピーから察するに、敏行は何か重大な秘密を知っているにちがいない。敏行はそれを誰にも知らせず、また見せずにおいたところをみると、思っていた以上に大人の分別を持っているのかもしれない。義兄とのことも知っているにしては、口うるさく追求してこない。
利口な子だ……と、絵里子は改めて思った。
「入れて……敏ちゃん、私、もうとても我慢できないの……焦らしちゃいやっ……苦しめないで……ね、お願いよ」
「そんなに入れて欲しいの?」
無邪気に喜んでいる声だ。絵里子はとても素直になっていた。
「ええ、したくてしたくてたまらないの……敏ちゃん、私を歓ばせて……楽しませて……早く敏ちゃんが欲しいの」
センチメンタルな気分も悪くない。
絵里子は後ろに手を伸ばして、早く太いペニスを握りしめたいような手つきをした。そこに熱いこわばりが押しつけられた。
優しく引いた。敏行の下腹全体が尻肉に触れた。
「そっと押すのよ……敏ちゃんは、ちゃんと見られるわね」
「見えるよ。よく見える」
「私も見たいけど、この格好じゃとても無理ね。私の分も見ていて」
亀頭冠を指でつまみ、疼く肉唇にそっと擦りつけると、とても待ちきれないように敏行がググッと押した。
敏行はその瞬間を、目を皿のようにして見ていた。亀頭の先が割れ目の中心を突くと、左右から覆っていた柔肉がヌルッと開いて、まず亀頭を呑みこみ、筒をぴたりとくるんだ。同時に溢れた淫水が絡みつく。腰の動きと一致して、ペニスはいとも簡単に奥へと消え、陰毛が女の裂け目を隠すように覆う。これがすべてである。
「ゆっくり引いて……途中まで……ね」
言われるままにスーッと抜く。亀頭のくびれが秘口の裏側に引っかかるところで動きをとめた。
「そう……また、ゆっくり押して」
しっかり腰肉を掴んで、ズズズズッと押しこむと、そのぶん淫水が溢れでた。
「ああ、なんていいの!」
叔母が美しい声で歌うように叫んだ。敏行もくらくらするような陶酔感に襲われた。出たり入ったりするたびに、膣肉がギューンと締まる。そのときの摩擦感がたまらない。見つめている目が溶けそうに熱い。
世のなかで、こんなに素晴らしい眺めはないだろう……と思うと同時に、こんな素敵な感覚も他に有り得ない……と思った。
感覚が高まると、抜き差しのスピードが速くなってしまう。必死で我慢しようとするのだが、本能は少年の意志をはるかに超える強い力を持っている。
それは絵里子にも言えることだった。単に男と女の性器を交えているというだけではない。相手が甥であるということが、いつも以上に性的欲望を高めていた。世のなかに受け入れられない不道徳な行為であるが故に、また受ける快感も強いのだ。
「あっ、駄目……そっとして……優しくね」
甘い声音で言っていた言葉が、いつの間にか大きく変わってしまった。
「敏ちゃん、して、して、もっと強く……早くやって!!
あああ、なんていいの! してよッ、もっと奥に、いっぱい……ああ、もう!!」
ひときわ高く激しい欲望を満たそうと、美貌の叔母は相手が少年であることを忘れて、ありったけの要求を声高く叫びつづけた。
その声は、敏行の欲望と快感をぐんぐん引きあげ、煽りたてた。
「ぼ、ぼく……もう出そう……出ちゃうよ」
やみくもに腰を繰りだしていた敏行は、ペニスが強い締めつけにあうと、恥ずかしげもなくわめきたてた。お互いの五体を揺さぶって、強烈な快感が突き抜けた。もう余裕はない。
稚拙な腰遣いではあったが、敏行のがむしゃらな動きは、絵里子を着実にオルガスムスの世界へと近づけていった。
そしてとうとう、最後のときがやってきた。二人の腰と尻肉がピタリと密着し、急に細かく震えだした。
「あーっ、ぼく……」
さすがに絵里子は馴れていた。
「いいわ、出して
!!
私もイクッ……出して
!!
いくわ、いく……いく……」
腰をひねったので、収縮を繰りかえす膣内でペニスは折れ曲がりそうにねじれた。その強烈きわまりない刺激が、一挙にペニスを解放した。
絵里子は激しい勢いで膣壁にぶち当たるザーメンを感じると、敏行に負けず劣らずとおびただしく吐淫して絶叫し、そして果てた。


