調教豪華客船 女子大生陵辱クルーズ 第三章 女尻のお披露目パーティー (3/6)
前の話 · 次の話
第三章 女尻のお披露目パーティー
由依は目を覚まして、周囲を見まわした。
立派な寝室の立派なベッドに横たわっている。ただ寝ているだけでも、十九年の人生で最高級の寝具だとわかった。
ベッドサイドのテーブルにあるデジタル置時計の数字は、午前八時十七分。窓のカーテンの隙間から射しこむ光は、洋上の朝日だろう。
すぐに意識がはっきりして、昨日の出来事がいやになるほど思い出せた。響子先輩に騙されて、豪華客船オーシャンヘヴン号に連れこまれて、船長の手で嬲られて、篠沢という男に処女を奪われた。
(何度も絶頂を迎えてしまった……)
自分が信じられない。恋人でもない男に無理やり犯されて、気持ちよさを極めてしまうなんて。
篠沢とは夜までいっしょにいた。寝室に豪勢な夕食が運ばれた。輝く銀食器に盛られたスープも肉料理も、おしゃれなグラスにそそがれたワインも、すべて篠沢のマッチョな裸身にぶちまけてやろうかと思ったが、体力を保つためにおとなしく食べた。全裸のまま篠沢と並んで食べるなんて、ムカムカして味などわからないだろうと思ったが、胃袋が仰天してうれし涙を流すほど美味しかった。
肉を切っているナイフを篠沢の喉に突きつけて、オーシャンヘヴン号から脱出することも考えた。篠沢ひとりならともかく、剛腕を誇る船員たちを相手にナイフ一本で勝てる気がしなくて、別のチャンスを待てばいいと自分に言い聞かせた。
夜遅くになって、やっと篠沢から解放されると、迎えに来た船長に全裸のままお姫様抱っこをされて、船内の廊下を運ばれ、ハリウッド映画で見た新婚夫婦のごとく別の船室に入れられた。
「今からこの船室が、オーシャンヘヴン号における由依のプライベートルームだ。自由に使っていい。ゆっくりとくつろぎたまえ」
船長の言動には、悪びれた様子はかけらもなかった。
由依は船室のバスルームで身体を清めて、ワードローブに納まったショーツとアンダーシャツを身につけると、ベッドに倒れるように眠りに落ちた。
ベッドの上に座って、昨日のことを反芻して、由依は腹にふつふつと憤怒をためた。
(この後になにをされようとも、わたしは絶対にあきらめない。必ず逃げ出してやる!)何度も決意をたぎらせているときに、室内に声が流れた。昨日も聞いたスピーカーからの船長の声。視線をめぐらせても見つけられないが、この部屋にも監視カメラがあるに違いない。
『おはよう、由依。よく眠れたかな』
「こんなところで、ぐっすりできるわけがないわ」
『それは残念だ。すぐに慣れるだろう。となりのリビングルームに朝食を用意してある。由依にアレルギーも好き嫌いもないと響子から聞いたから、自由にメニューを選ばせてもらった。由依の健康のためにも、きちんと食べるんだ。リクエストがあれば、後で言ってくれ』
そういえばホテルに招待されるときに、響子先輩からあらためてそんなことを質問されたな、と思い起こした。
「よけいなお世話よ」
『食事が終わったら、呼んでくれ。船員が食器を下げに行く』
「常に隠しカメラと盗聴器で監視しているのね」
返事がないので、由依はベッドから飛び降り、バスルームでまたシャワーを浴びた。まだ昨日の汚れが残っている気がしてならない。身体を洗うと、動きやすさを考えて、ワードローブから水色の膝丈のワンピースを選んで着た。本当はパンツを穿きたかったが、用意されていない。
リビングルームは広い。家具調度も高級だが華美ではないセンスのよいものばかり。由依が大学入学とともに住んでいるマンションの部屋とは、なにもかも比べものにならない。
由依のプライベートルームとされる船室は、奴隷と聞いて想像する狭くて暗くて不潔なタコ部屋とは正反対だ。リビングも寝室もバスルームも、清潔で快適で居心地抜群。本当なら大金を払ってでも住みたい魅力的な居住空間。
そのいたれりつくせりな様子が、かえって由依をいらだたせる。テーブルの上に並ぶ食事も美味しそうで腹が立つ。白米と焼き魚と卵焼きと味噌汁の和食。トーストとベーコンとスクランブルエッグとオレンジジュースの洋食。わざわざ二種類もあるのが得意げでいやらしい。
それでも和食にベーコンとスクランブルエッグを加えてたいらげた。今は体力を養うのが一番。最後にポットから湯呑みにそそいだ緑茶を飲むと、右手を上げて振ってみた。
壁にある掛け時計の針が一分進む前に、ドアがノックされて、船員がワゴンを押して入ってくる。無言で手早く食器をかたづけて、すぐに廊下へ出て行った。
由依はタイミングを合わせて廊下へ出ようと試みたが、すばやくドアを閉められ、ロックされてしまう。
舌打ちすると同時に、壁にかけられた大型テレビの電源が勝手に入り、画面に船長のバストショット映像が現れた。昨日と同じく立派な制服姿の全身から、豪華客船の責任者の貫禄と魅力があふれている。
『今日の予定を教えよう。午後一時からボールルームで愛美に新たな調教を加える。本当は由依にもボールルームで見物してほしいが、騒いで船客に迷惑をかけるから、リビングのテレビで見ていてもらう。それまでは船室にあるもので時間をつぶすがいいだろう』
リビングの壁際には、DVDプレイヤーや本棚やゲーム機がある。しかし由依の目には入らない。由依は監視しているカメラとマイクに向かって吠えた。
「愛美に手を出さないでっ!」
画面が暗くなった。
由依にはどうしようもなかった。
どうしようもないことが、いっそう怒りと焦りをかきたてる。船室のすべての扉も窓も開けられない。室内で最も硬そうな金属の置物で何度も叩いても、壊すこともできない。外へ出るのは不可能だ。
寝室にこもって、愛美の姿を見ないことも考えた。だがやはり愛美の身に起きることを確認するべきだと決意する。一時前にテレビの前に椅子を置いて腰かけると、予定通りにテレビのスイッチが入った。
同時に由依の叫びが広いリビングに反響した。
「愛美!」
*
愛美は与えられた船室のリビングの床に座り、ワードローブにあった簡素な白いワンピースを着て、テレビのニュースや情報番組を見ていた。電話もパソコンもないので、船の外のことを知る手段がテレビしかない。
期待はしていなかったが、自分と由依が消えたことはいっさい報じられていない。響子先輩のホテルへ行くことは、田舎の家族には伝えなかった。大学の友達の何人かには軽く教えたが、今は夏休みだ。何日も連絡が取れなくても、特に心配されないだろう。
午後一時前に、ドアがノックされた。また反射的に返事をする。
「はい、どうぞ」
ドアが開き、船長の姿が見えると、愛美はテレビを消して、さっと立ち上がる。
船長が手に持った箱を開けて、中から鮮やかな真紅のものを取り出した。
「これに着替えろ」
愛美へ向かって差し出されたものは、昨日のボールルームで女たちが着ていた社交ダンス風のロングドレス。色は真紅で、室内の光を浴びてキラキラと輝いている。
愛美が生まれてこのかた一度も着たことのないものだ。幼いころに抱いていたプリンセスへの憧れを思い起こして、知らず知らずに胸をときめかせてしまう。
「はい、船長さん」
「ただし、下着はつけるな」
「えっ」
「裸にドレスだけを着るんだ」
「え、ええ!」
「着替えろ」
そう言いながら、船長はドレスを渡そうとしない。じっと愛美を見つめている。
(目の前で脱がなくてはならないのね)
愛美の頬がみるみる朱に染まっていく。頭がぽうっと熱くなった。
(あああ、恥ずかしい!)
羞恥に焼かれながら、昨日のボールルームとは異なる心地よい胸のときめきを覚える。ワンピースの胸のボタンをはずして、頭からすっぽりと抜いた。
現れたかわいいフリル付きのピンクのブラジャーとショーツも、船室に用意されていたもの。二つの下着もいそいそと身体から取り去る。
両手で胸を隠し、腰をひねって下腹部をさえぎる愛美に、船長がドレスを差し出した。両手でドレスを受け取ると、もう身体の女の部分を隠すことはできない。
(見られてる。すごく見られてるわ)
船長の視線を意識しながら、はじめての真紅のロングドレスで裸身を飾ってみる。
ドレスのデザインは胸ぐりが深く切れこんで、Cカップの乳房と乳房の間を大胆に開帳している。
スカートの裾は足首まで届き、下半身をすっぽりと隠すように見える。実際には右側に深いスリットが入っていて、ちょっと脚を動かせば、太腿の付け根まで、いや、裸の尻まであらわになってしまう。
ドレスは見た目よりも軽く、生地が素肌に心地よい。とはいえブラジャーもショーツもなしに着ていると、乳房と尻と下腹部を赤い布にサワサワヒラヒラと愛撫されているようで落ち着かない。
「あの、これでいいでしょうか? おかしいところはないですか?」
「問題ない。きれいだ」
船長の満足の顔と言葉が、愛美を喜ばせた。
「ボールルームへ行こう。船客たちが愛美を待っている」
愛美は船長に右手を握られて、自分の船室から廊下へ出た。昨夜と同じように廊下で出会った船員たちが敬礼をしてきた。
愛美がボールルームに入ると、拍手で迎えられた。
広い室内には、昨日と違って男ばかり。今日もそろいのタキシードで、広いボールルームの中央に置かれた木製の大きな長方形のテーブルをかこんでいる。
ただ一人の例外は響子だけ。女将の和服ではなく、愛美と同じデザインの真紅のロングドレスを身にまとって近づいてくる。
深く開いた衿ぐりからは豊満で美しい乳房のふくらみがあふれて、足の動きに合わせて上下に弾む。ブラジャーを着けていないバストは、愛美よりも、由依よりも大きく、確実にEカップはあるだろう。
ロングスカートの右側に腰まで入ったスリットが開いて、むっちりした太腿が前後に動く姿が覗き、ゾクゾクするほど扇情的だ。
愛美は尊敬するバレーボール選手である響子のはじめての艶めかしい姿態に、目を見張った。
(響子先輩、こんなにセクシーな人だったのね。今まで気づかなかったわ)「愛美ちゃん、今日の気分はどうかしら?」
「このドレスが変な感じです」
「大丈夫よ。すぐに慣れるわ。オーシャンヘヴン号の中では、女は裸にドレスは普通のことなのよ」
響子先輩が指でドレスの裾をつまんでひらりとはためかせると、太腿の付け根だけでなく、剥き出しの恥丘と秘裂が覗いた。
「あ、見えちゃう!」
愛美はつい驚きの声を上げてしまう。バレーボール部の合宿の浴場で響子先輩の全裸を何度も見たが、今は印象がまったく違う。目を丸くしていると、響子に右手を握られ、中央のテーブルへ向かって引っぱられた。
「愛美ちゃん、このテーブルに乗って。ここが愛美ちゃんの今日のステージよ」
愛美は後ろを向いて、船長の姿を探した。やや離れたところに船長が立ち、力強くうなずいている。それだけで決意できた。
現役選手を引退しても衰えない俊敏な身のこなしで、軽々とテーブルに上がった。真紅のロングドレスの裾をひるがえして立つと、四方から見上げるタキシードの男たちから歓声が上がる。
(あああ、恥ずかしい)
ドレスのスリットが開かないように、愛美は両脚をそろえて直立不動になった。
「じっとしていてはだめよ。そこで四つん這いになって」
「また!」
脳裏に昨日の処女喪失の記憶が浮かぶ。今となってははじめて体験した、蕩けるような悦楽ばかりが鮮明に思い出された。記憶が身体を刺激して、体温が上昇し、股間が熱くなる。
身内から湧き起こる熱にうながされて、愛美は気をつけの姿勢を崩し、膝を曲げた。船客たちの前でスリットが大きく開いて、白い脚がこぼれる。
四つん這いになった愛美のドレスの裾を、響子がつまむ。
「愛美ちゃんのすてきなところを、見せてちょうだいね」
ロングドレスの裾が盛大にまくり上げられた。スカート部分のほとんどが愛美の背中に乗り、裸の尻が全開になる。
「ああっ!」
愛美は悲鳴を上げ、四つん這いの姿勢のまま、あわてて右手でドレスの裾をつかんで引き下ろそうとする。
「裾をもどすな。尻を出したままにしろ」
耳に船長の声が飛びこんで来て、手が止まった。直後に尻たぶを両手でつかまれた。尻の谷間を力ずくで広げられる。
(この手、船長さんじゃない)
顔を背後へ向けると、響子の顔が広げた谷間の奥を覗きこんでいた。いや、響子だけではなく、テーブルをかこんでいる二十人あまりの男たちのほとんどが、愛美の尻の側に集まる。
男たちの視線が集中する肌色の谷間の奥底には、繊細な皺が集まって愛らしい花の蕾を形作っている。浴びせられる欲望の眼光を意識しているかのように、肛門は堅く閉じたまま。
「響子先輩、なにを、ひゃうん!」
谷間に、未知の感触が走った。なにをされたのか、わからない。
「な、なんなの!? あひっ、ひゃうっ!」
二度三度と同じ感触が、普段は人の目に触れることのない肌を這った。そのヌルヌルした温かさが舌だと気づかされる。
(響子先輩が、わたしのお尻を舐めてる!)
「先輩、そんなところを!」
舌から逃れようと手足を動かす愛美に、船長の声がかけられた。
「逃げてはだめだ」
美しく心地よい低音に耳を愛撫されると、高熱の羞恥の炎に焙られる身体も動かなくなった。
「でも、その、お、お尻を舐められるなんて、おかしいです」
「今日は、愛美は尻の悦びを学ぶんだ」
「お尻の!?」
「心配することはない。オーシャンヘヴン号にいる女たちは全員が尻の快楽を知って、尻を責められてイクようになった」
「響子先輩もそうなんですか!?」
「もちろん響子も尻でよがって悶える女だ。愛美もすぐに尻の快楽に酔いしれる」
響子につかまれた尻が、無意識にブルッと震えた。響子と男たちの目に映る肛門がキュッとすぼまる。ひとりでに熱した吐息があふれた。
「はああ……」
愛美も知識としてアナルセックスは知っているし、昨日の高柳もそんな話をしていた記憶があるが、とても自分の身に現実に起きることだとは思えなかった。
それなのに、今、響子先輩に尻を舐められている。自分の尻の向こう側から顔を出した響子が、艶やかに笑いかけてきた。
「うふふふ。愛美ちゃんのお尻の穴にキスするわよ」
「き、汚いです!」
「あら、愛美ちゃんの身体に汚いところなんて、どこにもないわ」
言葉の直後に、唇が肛門に押しつけられる。まったく未知の衝撃に、喉から今まで出したことのない音が押し出された。
「くしゅゅうっ!」
(キスされてる! 響子先輩の口が、わたしのお尻の穴に当たってる!)自分の想像力をはるかに超えた事態が、下半身の感覚を何倍にも鋭敏にしている。そう思うほどに、肛門の表面に触れる女の唇を鮮明に感じた。
(あああ、やわらかい。響子先輩の唇がやわらかくて)思考が途中で切断されて、口から新たな叫びが飛んだ。
「ひゃうっ!」
響子が舌を伸ばして、肛門全体を舐め上げた。繊細な蕾にねっとりした圧力がかかり、精密な皺をヌルヌルとこすられる。さらに舌が上下左右に器用に動き、あらゆる方向から尻のすぼまりをこすりたてられた。
「ひいっ! はひっ! ふや、やああああ!」
声が止まらない。叫びを追うように、驚きと困惑の中から不思議な心地よさが湧いてくる。
(気持ちいい!?)
自分の感じているものを頭で認識すると、感覚はさらに大きくなり、鮮明な肉体の快楽へと成長した。そして言葉になって出てしまう。
「はあああ、気持ちいいっ!」
「そうだ。尻を愛撫されるのはすばらしい快感だ」
船長の声が、愛美の新たな感覚のダメ押しをする。ずんっ! と喜悦が重く膨れ上がった。
「はううん!」
愛美の両脚が伸びて、尻が高く踊り上がった。尻たぶにどっと汗が浮かび、照明の光に煌めく。
「愛美ちゃんのお尻、バレーボールみたいに弾むのね」
尻を追って、響子がすばやくテーブルの上に片足をかけて、身をせり上げた。離れた顔を再び尻の奥へ埋めて、また肛門を舐めまわす。
「響子先輩、そんなに舐められたらあ、ひゃううっ!」
愛美の脚から力が抜けて、ガタンとテーブルに膝を落とした。響子もすばやく姿勢を低くして、蕾しゃぶりを中断させない。
「愛美ちゃんのお尻が、わたしの唾でふやけて、やわらかくなっているわ。ほら、こうしたらどうかしら?」
響子の舌が細くなり、唾液の泡にまみれた蕾の中心を強く突いた。衝撃で堅く閉じていたすぼまりがわずかに開花すると、容赦なく舌先が潜りこむ。
「はっひいいっ!」
愛美の中に甘美な稲妻が走った。実際には舌のほんの先端が、肛門の内側に入っただけ。しかし愛美の感覚では、尻の奥に巨大な肉の塊が押し入っている。舌がうねうねと動くと、尻の内側で腸の粘膜を舐めまわされているようだ。
脳内で暴れる舌の幻想が、現実の尻の快感をさらに増幅させて、下半身を大きくうねらせる。その動きは響子の舌から逃げているのか、それともより深く舌を潜りこませようとしているのか、判然としない。
「はあああ、響子先輩、もう、もう……」
その先の言葉は、恥ずかしくて声に出せない。
(もうお尻が爆発しそう)
爆発と表現しているが、愉悦の頂点が近いと意識の奥ではわかっている。それでも本来の女性器や性感帯を刺激されるのではなく、尻を女の口で舐められて果ててしまうなど、恐ろしくて考えられない。
「もう、これ以上は!」
「おっと、わたしの役目はここまでね」
今の今まで一心不乱に尻の奥を舐めて、しゃぶって、舌をねじこんでいた響子の顔が、すうっと離れた。肛門と唇の間に唾液の糸が伸びて、テーブルに落ちる。
「えっ」
いきなり快楽の渦中から外へ放り出された尻が、勝手に物欲しげにうねりつづける。
(そんな! 響子先輩に途中でやめられたら、身体がおかしくなっちゃう!)自分がそう考えていることが、恥ずかしくてたまらない。しかし快楽を途中であきらめて終わりにすることもできない。
(たった一日で、わたしの身体は恐ろしいほどいやらしくなって……)自分を憐れむと、さらに肛門の疼きがジンジンと強くなる。戦慄も憐憫も官能を高めるだけで、尻の渇望を止める手段は見つけられない。愛美は顔を背後へ向けて、懇願の声を出した。
「響子先輩、お願いですから、あっ!」
ついさっきまで響子がいた位置に、船長が立っている。
「響子のディープキスよりもいいことをしてやる。たっぷりと悦べ」
愛美の上半身だけを被う真紅のドレスを、船長の手で剥ぎ取られた。
テーブルの上に白い全裸身が現れる。
船長が右手の人差し指を立てて、響子が差し出した広口のガラス容器に突っこんだ。容器から現れた人差し指全体に、透明などろりとした物がまぶされている。
愛美の目が丸くなった。
(なんだか、とっても卑猥な……)
どろどろの粘液をまぶした指先を、肛門に突きつけられた。
(指を入れられる!)
排泄専門の器官に男の指を挿入されると思うと、言いしれない恐怖が湧き起こる。しかし身体を動かせない。恐怖以上に期待が全身を支配して、船長の指を待ち受けている。
矛盾する感情でふるふるとわななく尻の奥に、指がズブリと押し入ってきた。舌の刺激でゆるんでいた蕾が一気に広げられて、指の第二関節まで侵入する。
愛美は背中を反らして、天井へ向けて子犬にも似た声を放った。
「きゃううう……」
声が途中で喉につまり、指を尻に埋めこまれた身体が硬直してしまう。女性器に挿入されるのとは違う。昨日まで処女だった愛美には具体的に言葉で表現できないが、体内に別の感覚器官が目覚めそうだ。
その間に船長が指先をくねらせて、粘液を肛門の内側の腸粘膜に塗りつけていく。
「この薬を塗れば、滑りがよくなって、愛美はもっと気持ちよくなれるぞ」
愛美の背中に語りかけながら、指を前後に動かしはじめる。人差し指全体がぬるりと奥まで入りこむ。指が出てくるときには、肛門の皺を外側へ引っぱった。愛美の喉からも甘い喘ぎがこぼれ落ちた。
「やふ、ふわぁあああ、指が、船長さんの指が、はんんん、気持ちいいですう!」
「そうだろう。どんどん高まって、たまらなくなる。オーシャンヘヴン号の女はそうでなくてはならない」
船長の言葉と指がそろって肛門の奥をえぐってくる。尻の内側で指が巧妙に向きを変え、角度を変化させて、次々と新たな刺激を与えられる。
「あふっ、はひっ! もっ、持っていかれちゃふう!」
第一関節をやや曲げた指に、女として、人間として、大切なものがひっかけられて、そのまま外へ引っぱり出されるという幻想が、煮立った脳の中に閃く。
昨日の一日で変えられた自分が、今また船長の指で尻を貫かれて、さらなる別のものに造り変えられてしまう。
恐ろしい。でも気持ちいい。
恐ろしすぎて気持ちよすぎる。
愛美は叫ばずにはいられない。
「いいっ! 船長さん、イカせて! お尻の穴でイカせてくださいっ!」
「よし! 思いっきりイケ!」
愛美の尻に、船長の右の拳が押しつけられる。人差し指だけが根もとまで肛門に埋まる。直後に勢いをつけて引き抜かれた。
「はひっいいいい!」
愛美の頭の中が、大きく開いた肛門からなにかキラキラしたものが盛大に飛び出すイメージで埋めつくされる。両脚を跳ね上げ、尻を高々と掲げて、心底から叫ぶ。
「イクッ! お尻がイッちゃう────ッッ!!」
イメージではなく現実に、愛美の女性器から透明な液体が噴出して、テーブルの表面を音をたてて叩きつけた。体内から水分を解き放つ快感が、絶頂の次元をさらに押し上げる。
「イクッううう! もっともっとイッちゃふううう──────ッッ!!」
テーブルに広がる自分の体液の上に、愛美の裸身が倒れ伏した。尻たぶをピクッピクッと痙攣させて、大きく息をつく。
「あはあああ……あああ……あんんん…………」
呼吸に合わせて上下する脇腹を、船長が両腕で抱え上げた。
「岸田様。愛美の後ろの処女をお買い上げ、ありがとうございます」
*
愛美はまた船長に裸お姫様抱っこで廊下を運ばれ、船客の個室に入れられた。ベッドルームではなく、リビングのほう。
床に下ろされた愛美は、目の前にぶら下がっている物に目を剥く。
「な、なんですか、これは!?」
無人の広い部屋の天井から、一本の金属の鎖が垂れて、先端に黒革の手枷がだらりとぶら下がっていた。まるっきりヨーロッパの歴史映画で、主人公が牢獄に捕まったときに使われるしろものだ。高級ホテルの客室さながらの快適なリビングにまったくそぐわない暗黒な雰囲気をふりまいている。
この手枷をどう使うのかは、愛美にもしっかりと想像できた。
「これが部屋の主人である岸田様のリクエストだ」
「こんな悪趣味なものが」
「お客様の希望に沿うスタイルの用意をしよう」
「ああっ」
愛美の両腕が船長に取られて背後へまわされた。抵抗する間も与えられず、てきぱきと天井から吊り下がる手枷をはめられてしまう。
両手を後ろ手でひとまとめに固定され、天井から鎖で吊るされた状態になったが、両足は床にきちんとつくので、普通に立っていられる。手枷も見かけは武骨だが、肉に食いこむような痛みはない。女の身体のことを考慮した設計だ。
「これでよし。尻の処女卒業を楽しめ」
背を向けて去っていく船長に追いすがろうとして、愛美は手枷にはばまれた。ほんの一、二歩進んだところで、鎖に引っぱられてしまう。ジャランという金属が揺れる音が頭上から降ってきた。
どれほど安全設計の手枷でも、鎖が天井に固定されている位置から移動できず、愛美が拘束されているのは間違いない。
ドアが閉められ、たったひとりで、全裸で広いリビングの真ん中に吊るされていると、生まれてはじめて味わう種類の孤独を感じた。おそらくこの部屋も隠しカメラとマイクで監視されていると考えても、寂寥感は消せない。こうなったらどんな人でもいいから、早く部屋に入ってきてほしい、と切実に願う。
ようやくノックなしにドアが開いたときは、安堵で胸がいっぱいになった。
「やあ、こんにちは。ぼくが愛美さんの肛門の初体験を競り落とした岸田だよ」
ボールルームと同じ黒いタキシード姿の男が、朗らかな笑顔でとんでもないことを言う。
昨日の高柳とは対照的な風貌だ。年齢は同じ四十歳前後に見えるが、岸田は髪を短く刈りこんだ丸顔。口のまわりと顎に黒い髭をたくわえている。正装の上からうかがえる体形は、ややぽっちゃり。
愛美が受けた印象は、ポップスの楽器奏者。大好きな歌手のバックバンドのサックスに似ている。
「僕はね、愛してやまないものが二つあるんだよ。ひとつは女の尻。もうひとつは拘束された女」
岸田が陽気な口調でますます異常なことをしゃべりながら、愛美のまわりをグルグルと歩いてまわる。
愛美は岸田の動きを追って身体の向きを変えて、男の明るい笑顔をうかがう。頭上ではジャラジャラと鎖が鳴りつづけた。
「でも心配しないでね。ぼくは拘束するのは好きだけど、痛くするのは好きじゃないから」
ちょうど愛美の背後にまわった岸田の両手が、裸の尻をむんずとつかむ。
「あああっ!」
予想していたとはいえ、いきなりの接触に驚いて、後ろ手緊縛の裸身を震わせた。天井と黒革の手枷の間で鎖が大きく揺れて、ジャラジャラジャラジャラと盛大に鳴る。
「ああ、この音がたまらないね。もっと鳴らしてくれよ!」
岸田が指を尻たぶの肉に食い入らせて、強く上下左右に揺さぶり、さらに勢いよく鎖を鳴らす。
「えっ、えええ!? ええええええッッ!?」
愛美はまるで楽器のようにあつかわれて、疑問の悲鳴を上げる。
「な、ななな、こ、こんなことがいいんですか!?」
「最高だね! 血がたぎるよ!」
岸田がいきなりしゃがんで、両腕で愛美の左右の太腿を抱えた。そのまま力まかせに立ち上がる。
愛美の両足が床から離れて、ふわりと空中に浮かぶ。
「ひっえええええっっ!」
背後から太腿を抱えられ、持ち上げられたのだ。予想もしない状況で、一気に視点が高くなり、恐怖で不自由な裸身がこわばる。
「はっ、離して! 下ろしてくださいっ!」
「安心して! 落としたりしないよ!」
岸田が興奮で上ずった声をほとばしらせて、ちょうど顔の前の位置に持ち上がった若い女尻に、思いっきり顔面を押しつけた。愛美はさらに悲鳴を発する。
「あああっ!」
岸田の顔がブルブルと震えて、力まかせに尻の谷間を押し開いていく。尻たぶの間に埋まった口から舌が伸びて、肛門を舐めたてた。
「あひっ! こんなのって、はあああ!」
文字通り地に足がつかない不安定な状態で、尻の蕾を舌で刺激されて、未知の感覚が背筋をせり上がってくる。
「うんっ、はくう、あああ、下ろしてくださいいい気持ちいいっ!」
身体を大きく動かすと、バランスが崩れて落とされると思い、愛美は浮いた裸身を硬くする。しかし尻を舐められる快感に、勝手に不自由な全身が悶えて、空中でくねってしまう。
愛美は次第に状況に適応した。岸田に持ち上げられたまま裸体を揺らめかせて、尻の愉悦に身をゆだねる。
「はああ、いい……気持ちいい……はんんん……」
肛門がとがらせた舌先に突かれて、中へ潜りこんできた。内側の腸粘膜をねっとりとねぶられる。
「ひゃううっ!」
尻から湧き上がる甘美な痺れが、いっそう大きく深化する。愛美は悦楽を余さず貪ろうとして、快感の源泉で蠢く男の舌へと意識を集中した。
そこで、状況はさらに異様に変化する。
「えっ? えああああ!?」
尻の穴の奥を舌でしゃぶられながら、愛美は空中に浮いた身体を振りまわされた。
岸田が愛美の両脚を抱えて、その場でグルグルと回転をはじめたのだ。ひとり乗りの絶叫マシンに乗せられたかのごとく、不安定な姿勢で身体をぶんまわされる。
手枷から伸びる鎖が猛烈に踊り狂い、ひときわ高くジャラジャラジャラジャラジャラと鳴り響く。
「ああああああああああ──────ああ!」
(こ、これがセックスなの!? わからない! 全然わからないっ!)どれほどの間、回転していたのか。まわりながら愛美の身体の位置が下がり、両足が床に着地した。
ふらつく脚を岸田の腕で固定されて、肛門を強く吸い上げられる。精緻な皺が作る蕾全体が外へ引き伸ばされた。
「あひい! あっおおおおおうう!」
ブルッブルルッと震える尻から、岸田の髭面が剥がれた。満面に喜色を表して高らかに告げる。
「はあああ、愛美さんの肛門は最高の美味だよ! さあ、愛美さん、一気にクライマックスだ!」
岸田が愛美の太腿を離すと、風貌に似合わない身軽さでターンして、わざわざ愛美の正面にまわった。
そしてタキシードを脱がなかった。
腰でリズムを刻みながらズボンとトランクスだけを下ろして、下半身のみ露出させる。愛美の前に現れた股間からは、浅黒い男根が堂々とそびえ勃ち、膨れ上がった亀頭が女子大生の顔を指した。
今までの異常すぎる行為もあって、愛美の目には全裸以上に変態じみた露出狂に映る。
「その格好で」
「もちろん!」
また岸田が軽やかに愛美の背後にまわった。愛美の尻たぶが両手でがっちりとつかまれ、谷間を広げられる。響子の舌と船長の指ではじめての快感を覚えさせられ、今は岸田の唾液でべとべと濡れた肛門が、熱い視線にさらされる。
愛美は反射的に背後を見ようとしたが、その前に亀頭が谷間の奥の蕾に押しつけられてしまう。とっさに尻の穴をきつく閉じようとするが、下半身は脳からの命令を無視した。
排泄専門の器官のはずだった肛門は、すでに男の肉体を受け入れる器官へと変貌していた。精緻な皺の中心がひとりでに開いて、たぎる亀頭をやすやすと進入させる。
「ああっ! ひおううう!」
勃起男根が容赦なく根もとまで尻に入ってくると、口から悲鳴が押し出された。
「入ってくるう! 熱いっ! 熱ひいいい!」
叫び声に被さって、愛美をつなぐ鎖がジャラジャラと歌う。
岸田の肉棒は、船長の指よりも高温に感じる。昨日も今日も船長の手で何度もイカされたからこそ、男のペニスには特別な力が宿っている、と痛感させられた。
(ああ、どうにもならない。わたしは男の人のモノには、あああ、どうにもならないのよ!)胸の内で屈服の言葉をくりかえすと、尻の中の熱い肉塊をより鮮烈に感じて、腸壁がどろどろに溶けていくよう。
岸田が両手で愛美の腰を押さえて、ゆっくりと男根を引いた。抜けていく肉幹に引きずられて肛門がめくれ、愛美は全身をブルッと震わせる。天井近くで、鎖がジャラッと鳴り響く。再び岸田の腹が時間をかけて尻に押しつけられると、開いた皺の蕾が内側にへこみ、愛美は顔を左右に振りたくる。手枷につながる鎖がジャリッと奏でる。
そこで岸田が腰の動きを止めた。男根を根もとまで挿入したまま、にやついた声音で質問してくる。
「愛美さん、どうかな? ぼくのペニスの具合は?」
「いいです!」
ひと声叫び、愛美は顔を背後へよじる。
「とっても気持ちいいです。岸田さんのモノが、わたしのお尻の中で最高ですう!」
「いいね。気持ちよすぎて日本語が変なのがいいよ」
「突いてください。もっといっぱい動いて!」
岸田にとって娘でもおかしくない年齢の愛美の淫らな懇願を聞いて、髭面が得意満面になる。
「こうかい」
岸田の腰が動きだす。しかし今まで以上にゆっくりとした動き。じりじりと腰が退いて、肛門の中から腸液に濡れた肉幹がのろのろと姿を現す。
「ああああ」
愛美は喘ぎ、尻がプルプルと震えるが、岸田は乗ってこない。亀頭が抜け出る寸前で動きが止まり、同じ鈍重さで尻の奥へ進んでいく。
愛美はさらに尻を振って男を誘うが、まだ男根は加速しない。我慢できずに、首が折れるばかりに背後へねじって、必死の形相でわめいた。
「あああ、岸田さんが、わたしを焦らしているのはわかってます! 焦らして楽しんでいるのもわかってます! もう限界なんです! お願い、激しく動いてくださいっ! もっとガンガン動いてえっ!」
「いい! 愛美さんのその顔、最高だよ! ようし、お願いに応えて、本気でピッチを上げるよ!」
「あっ、あああっ!」
愛美の希望通りに、尻の中の肉塊が傲然とスピードを上げる。連続する尻と腹の打撃音と愛美の喘ぎ、そして踊る鎖の音色が、リビングに高速で反響した。
暴れる男根にえぐられ、こすられ、摩擦の熱で蕩けた尻肉の中から、グラグラと沸騰する快感が噴出する。灼熱の愉悦が尻の奥から神経を伝って全身にめぐっていき、自然と喘ぎ声があふれた。
「はうっ、んっ、んああああ、これいいっ! くううん、気持ちいい! お尻が気持ちいい!」
自身の喜悦を訴える声を聞きながら、愛美は脳裏に親友の姿を思い浮かべた。
(ああ、由依もまた男の人のモノに従わされているのかしら……由依、わたしはもう、もう……)悩乱する愛美の耳もとで、岸田が大声を上げた。
「出すよ! 愛美さんの尻の奥に、僕が精液を出すからね!」
また腸の奥へと亀頭を突き入れられ、愛美はコクコクと首を縦に動かした。鎖を鳴らしながら、かすれた声で返事をする。
「はい!」
「喰らえええっ!」
岸田の声が今までの朗らかな音色から一転して、野獣の咆哮と化した。
尻の中で勃起の角度が強く変化して、愛美は自分の足が床から浮いたと思った直後に、熱い水流が腸の奥へ向かってぶちまけられる。
「あおおおおうう、熱いいっ!」
ペニス以上の高熱が尻を沸騰させ、全身に広がっていく。男から与えられる熱量がそのまま身体を燃やす猛烈な快感となり、愛美を未踏の絶頂へと押し上げた。
「イクッ!」
愛美の首が背後にのけぞり、岸田の胸に強くぶつかった。鎖がひときわ高く鳴り響く。頭の打撃の痛みも、快楽の乱舞を彩る刺激になる。
「イクイクぅ! お尻でイッちゃううう─────ッッ!!」
のけぞった頭が前に倒れて、大きな息を吐く。
「はぁぁあああ…………あああ…………んん…………」
全身から力が抜けて、両手を吊る手枷と、腰をつかむ岸田の手と、尻に埋まる勃起男根で支えられていなければ、床に倒れていただろう。
ぐったりとうつむく愛美の耳に、岸田が熱く浮かれた声をそそいできた。
「まだだよ。僕はもっと飛ばすからね」
愛美は乳房を背後から握られて、上体を起こされた。尻に挿入したままの男根が再び大きく突き上げられる。
「あひいいっ!」
一度射精をしながら、岸田の武器は少しも衰えていない。またも愛美の身体を床から離れさせる勢いで突きまくる。
「ひあっ! くぉん! だ、だめええっ! イッたばかりなのに、またお尻を責められたら、おかしくなっちゃう! はおおう!」
もともと手枷で自由を奪われている愛美は、ただ男の欲望の力に翻弄されるだけになる。むしろなにもできないからこそ、体内に快感が蓄積されて、おそろしい勢いで爆発した。鎖がジュラジュラと鳴りつづける。
「ひあああ、ダメッ! またイキそうっ!」
今度は岸田の射精はなかった。犯される愛美だけが、アナルセックスの喜悦の彼方へ飛ばされる。
「またイッちゃうんんん────ッッ!!」
「僕はまだ二度目を出してないよ。それまで愛美さんは何度でもイッてね!」
耳もとで告げられる言葉通り、愛美は自分がすぐに三度目の頂点に達すると予感して、背筋が震えた。すぐに戦慄も尻から泉のごとくあふれる悦楽に呑みこまれる。
「イクうう! 三度目、イックゅうううう────ッッ!!」
*
「愛美っ!」
気がつくと由依は両手の拳で、後先考えずにテレビ画面を殴りつけていた。
殴りながら、大声でわめいていた。
「愛美がお尻で果ててしまうなんて、馬鹿な! そんなこと、あるわけがない! 絶対にありえない!」
しかし歪んだ画面には、背後から尻を犯され、絶頂を告げる愛美の姿が映っている。いくつもあるカメラのアングルが切り替わり、愛美の顔がアップになると、とろんと潤んだ両目から涙を流し、小鼻を広げて、唇をだらしなく開いた表情がはっきりと見て取れた。
「愛美があんな顔をするなんて……信じられない……」
すぐに気づいてしまう。
「わたしも、あんな顔をしたの!? 船長やマッチョに責められたときに……」
そう思うと怒りのエネルギーはさらに増幅される。テレビの液晶を破壊するつもりで、画面を蹴りつけた。
「愛美いっ!」
画面の向こうでは、また愛美がのけぞり、天井へ向けて叫んでいた。
スピーカーから揺れる鎖の音ともに、愛美の声が流れる。
『またイックううう─────ッッ!!』


