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奴隷牧場3 拷問病棟 · 第1部分

奴隷牧場3 拷問病棟 第1部分 (1/2)
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一 閉鎖病棟

二 拷問職人

「この病院にはね、普通はあって当たり前なのに、ないものが二つあるの。ひとつは医療保険制度。もうひとつが、職員用女子トイレのペーパーよ」

一

閉鎖病棟

その建物は、首都東京から、東京湾を横断道路で渡りさらに三十分ほど走った、海を見渡せる小高く広い丘にあった。

遠くから見ると、緑の丘と白い建物はとても美しい光景なのだが、近づいてみると、その建物の一部には窓がまったくないなど、少し違和感のある建物だということがわかる。

いや、実際には部外者が近づくことは難しかった。その丘全体がその病院の持ち物であることを示す、高さ二メートルを越す煉瓦ブロック製の塀がその丘のふもとに、三百六十度張り巡らされているからだ。

正式名称を「米倉会・三田村病院」と称し、精神科・整形外科・産婦人科といういささかバランスを欠いた診療科目が並ぶ。

ただし、それは公的な届け出についてであって、この白亜の建物を遠くから眺めるものには、これが病院であるということを知らない人が大半で、その多くは、超高級な老人ホームではないか、とウワサしあっていた。一箇所だけ道に通じている門を出入りする車が、ほぼ高級車ばかりであることが、そのウワサに信憑性をもたせていた。

そして事実、そういった要素もなくはないのだが、機能としての主たるものはやはり病院なのであった。

もっとも、ここに入院「させられる」一部の患者にとっては、病を癒すなどという安らかな場所ではなく、監獄いや地獄のような場所であったのだが…。

「この病院にはね、普通はあって当たり前なのに、ないものが二つあるの。ひとつは医療保険制度。もうひとつが、職員用女子トイレのペーパーよ」

婦長(ここではナースのことも看護婦と昔ながらの呼び方で呼んでいたし、よってそのトップの役職名もこう呼ばれていた)の植草加奈が続ける。

「十八人居るうちの看護婦にはね、序列があって、自分よりも上の序列の相手には絶対服従というのがルール。今、貴女の目の前に居るふたりは、私に次ぐナンバーツーの乃里子さんと序列一番下の杏奈よ。今から貴女にここの患者が拒否できない『お仕事』のお手本を杏奈が見せるから、よーく見ておくの」

ここの入院患者の「ユニフォーム」である、薄手の白いTシャツ地で膝上まであるロングのタンクトップに既に着替えさせられた、今日連れて来られたばかりの女、五十嵐有香がうなずく。

すかさず彼女を両脇から抱え込んでいる男性看護助手の双方に、空いている手で服の上から乳首をねじり上げられ、「は、はい」と声に出した。

「ちなみに上位のナースは、下位のナースまたは貴女を入れると十二人居る精神科の女性患者の誰かに、おトイレの後の始末をいつでもさせることが出来るわ。トイレに一緒に連れて行かれることもあれば、廊下でということもあるし、病室や特別な部屋に連れて行かれてということもある。舐めさせているうちに気持ちよくなったら、そのまま一時間でも二時間でもということもあるけれど、暗黙のルールでナース同士ではうんちの後始末はさせないことになっているの。なのでそれは患者たちの大事なお役目ということね。始めて」

ナンバーツーと言われた乃里子が、白衣の下に手をやり看護婦らしくない派手なピンク色のパンティを脱ぎ降ろす間に、杏奈は白衣そのものを急いでボタンをはずして脱いで、白のブラジャーとパンティだけの半裸になってリノリウムの床に仰向けに横たわった。

「乃里子さんも、今日だけはそれも脱いでくださるかしら。よく奥様に見えるように」

言われて乃里子も白衣のボタンをはずす。

乃里子はブラジャーをつけておらず、脱ぐと白のシューズにおなじく白のナースキャップを身に付けただけのまっ裸になったが、特にそこに居るふたりの男性や新入りの患者に恥じらうこともなく、堂々として、乳房も、一目見て毛を処理してしまっているとわかる無毛の性器も隠すどころか、むしろ見せびらかせる様子だった。

四十四歳の婦長加奈に比べて、序列二位の乃里子は二十八歳といきなり若いが、加奈の口ぶりには、むしろ乃里子には気を使っているという感じが見受けられる。

全裸になった乃里子が一度こちら側に背を向けて、後方にあるロッカーへ行き、その中の扉のひとつを開けると、そこから深紅のハイヒールを取りだして、片方ずつゆっくりとした動作で履き替えて、コツコツと音を鳴らして戻って来た。

十センチはあるヒールが、百五十二センチと小柄で細身の乃里子を少し大きく見せた。

床に仰向けに寝ている杏奈の横に来ると、新入り患者とそれを両側から抱え込んでいる男性二人の見学者の前で、足を大きく開いてその顔をまたぎ、性器で杏奈の口を塞ぐように座りこんだ。

「あん」

と乃里子がいきなり声を出した。

杏奈の舌が敏感な部分に触れたのだ。

その乃里子が左手を婦長に差し出すと、さきほど脱いだピンク色のパンティが小さくなって握られていた。

「今日はこういうお役目と聞いていたから、朝から三回おしっこ行ったけど、一度も処置してないのよ。有り難く丁寧に舐めなさい」

乃里子が言うと、顔の上に体重をかけられて不自由な状態のまま、杏奈が頷く。

「三回分が染みこんでるそうよ。口、開けなさい」

ピンク色のパンティは、患者五十嵐有香の口の中に全て納められた。

「これじゃ、見えないわね。よく見なさい」

乃里子が今度は有香の顔を見て命じると、少しだけ腰を浮かせた。

それによって少し自由な空間を取り戻した杏奈の舌が、乃里子の性器を追いかけるように長く伸ばされ、再びラビアの内側をピチャピチャと音をたてて舐めあげる。

よく見えるようにと、有香も男たちに肩を上から押さえつけられると、そう躾けられているのだろう、自らその場に正座をした。

「関東電力、五十嵐会長の二度目の奥様五十嵐有香、三十六歳。私もプレイさせられたことがあるけれど、会長は老紳士の顔には似合わぬ筋金入りのS様。なので今度の結婚もそのお眼鏡にかなったマゾの奥様という風に聞いていたけれど、一年も経たないうちにここに連れて来られるなんて、見込み違いかなんかだったのかしら」

加奈が言うと、それまでおとなしかった有香が反発するように強い目で加奈を見上げた。

すぐに右側の男に頭を掴まれ、強制的に目を杏奈の口元、乃里子の性器に戻される。

「うふふ。気の強いところはホンモノのマゾらしくてそそられるわねぇ。でもそれもいつまで続くかしら。ここの恐ろしさを知ると、みんな本当に本当に従順になるのよ。ここは国の認可を得た本物の病院。私達は、患者にはどんなことをしても許されるし、そして貴女がた患者はどんな目にあっても逃げ出すことが出来ない。一度入ったら最後、貴女たちの実質的な所有者とそしてうちの院長、そして私達病棟の現場、その三者全員の承認がないと二度と出て行くことの出来ない閉鎖病棟よ。現場の責任者はこの私。私が認めなければ、家族が出してくれと言ってきても退院は認めない。そういう約束で全員入院させられてるの。貴女のように美しい女ほどなかなか退院させてもらえないし、美しい女ほどひどい目にあうのよ」

尿道口からラビアの内側、外側を念入りに舐めあげ、乃里子が腰をさらに浮かすと、肛門まで舌を伸ばし、そこも念入りに舐めた後、一度口を離してクリトリスへ。

ただの「ペーパー代わり」だけでは済まない「奉仕」は既に三十分にも及んでいる。

ふたりの男に両腕を抱えられたまま正座させられてそれを見ている有香も、加奈の言葉が効いたものか否かはわからないが、素直にそれを見ている。

その落ち着いた、半ばあきらめかけた表情を見ると、女が女の性器に奉仕をするということを目にするのも見慣れているか経験済みなのだろうかと思える。

「今日から貴女が入院する病室は、三人部屋。この病棟には、今私達がいるこの部屋とかあといくつかの特別な懲罰設備のある部屋を除いては、いわゆる個室なるものはありません。ただし、患者同士での会話は一切禁止です。他の患者が病室内で『治療』を受けている場合も、見てはいけないと言われればそちらに目を向けてはならないし、逆に見ていることを命じられた場合はどんなことがあっても、目を離してはいけません」

加奈が淡々と説明を続けていると、クリトリスへの舌奉仕を受けて気持ちよさそうに目を閉じていた乃里子が、「婦長、この病院にはないものがまだあるわ。患者さんの方にも」と、有香の方を冷たい目で見て言った。

「そうね。まだあるわね。うちは精神科と婦人科と整形外科が併設されていることになっているけれど、整形だけは別病棟でね。そちらはホテルのような、いえホテルというよりもリゾートにあるヴィラのような設備で天国のような場所。反対に地獄のこちら側にはないものがもうひとつ。それは、患者のプライバシー。例えばトイレは病室内のベッドと同じ高さまで段を上った所に透明な和式のトイレが、もちろん病室内の何処からでも見えるように設置されていて、そこで毎回用をたすの。そこでおしっこやうんちをするというそれだけで、前には本当に気が狂っちゃったご婦人もいるわ。まあうちの病棟は一応看板、精神科だからいいんだけどね」

加奈が嬉しそうに笑って言う。

「そして、そのトイレの様子なども含めて、病室内はハイヴィジョンのカメラが色んな角度から撮影をしていて、そのうちいくつかは直接インターネットを経由して、患者の『所有者』の自宅などに配信されます」

「患者をひとり提供すると、どのカメラでも見られるようになるから、それを楽しみにされてる方もいらっしゃるのよね」

婦長の言葉に乃里子が続ける。

有香はわずかに顔を強ばらせたが、夫である五十嵐から聞いて知っていたのだろうか。特に強い動揺は見られなかった。

「でもこの部屋とか

懲罰室

とかのカメラは自動配信されていないから大丈夫よ」

何が大丈夫なのかよくわからなかったか、加奈が室内の四方の天井近くに設置されているカメラを指差して言った。

目立つわけではないが、そこにあると言われるとはっきりカメラとわかるものが設置されている。

「さて、やり方はわかったわね。今度は貴女が杏奈にするのよ。今日は序列最下位の杏奈だし、少々下手くそでも懲罰室送りということはないけれど、他の看護婦たちは容赦ないからね。じっくり練習して乃里子さんの指導を受けておきなさい」

婦長の言葉で全裸にハイヒールだけの乃里子が立ち上がる。

加奈自身も、今は組織の会長、そしてこの病院にとっては理事長となっている三田村の元に来て八年、「研修」と称するプログラムを受けさせられ、さらには看護師の資格を取るように命じられて、今日こうしてこの場所でこんな婦長なる役目をしている。対して、現会長の寵愛を最も受け続け、今は「理事長の妻」という特別の立場になっている乃里子との間には、自分のほうがここでの婦長役を命じられてこそいるものの、超えられない一線があるのだった。元々、三田村の文字通り奴隷になった時から、序列は乃里子の方が上で、実際乃里子が加奈に鞭を振るったことはあっても、その逆はなかったし、今でも入院患者達への建前は兎も角として、例えば加奈が乃里子の性器に口をつけることはあっても、その反対に乃里子が加奈の性器に口をつけることはなかった。

杏奈も立ち上がり、ためらうことなく白いパンティを脱ぎ降ろして、乃里子に手渡す。

乃里子はその内側をこちら側の四人に向けて晒して見せた。

「あらまあ、色が変わっちゃって黄色になっちゃってるわね。何日だっけ」

加奈が訊く。

「四日です」

「うふふ。じゃあさぞやいい

臭

いでしょうね。そのパンティもそこの穴も。この杏奈だけはね、今のところ自分の下にナース居ないし、まだ私か乃里子さんの許可なく患者を使うことも禁止なの。もちろんシャワーやお風呂でそこを洗うことも含めて全て許可制の序列最下位ナースよ。関東電力会長の奥様が入院されると聞いて、敬意を払ってそれ以来何もかも禁止にしておいて差し上げたからね」

「杏奈、お尻は」

乃里子が続ける。

「うんちも、四日間させていただいていません」

「あら、よかったわねぇ。お尻の穴は綺麗だそうよ。心してありがたく舐めさせていただきなさい」

前開きの白衣の袖だけを通しながら乃里子が、まだその形のいい乳房を丸出しにしたまま、有香の口を開かせて、先程から関東電力社長夫人の口にねじ込まれていた自分のパンティを取り出す。

そして、目で男たちに合図をすると、有香は男たちに支えられ再び立ち上がらされ、両手をまっすぐ上にあげさせられた。

「さて、おっぱいもおまんこも見せてもらおうか」

乃里子がロングのタンクトップの

裾

に手を掛けると、一気にまくり上げた。

「あっ」

と、有香は声をあげたが、次の瞬間にはFカップの乳房が全員の目に晒された。その乳房には集中して、入院直前につけられたと思われる鞭痕が縦横斜めに走り、乳房そのものが鬱血して半ば腫れ上がっていたのだった。

「おばさまったら言っちゃうんだものなあ。あれをはじめて目にしたときの反応が楽しみなのに」

杏奈が言う。

坂下杏奈は、婦長の植草加奈の実の姪だ。早くに結婚した姉が生んだ三人の娘の末っ子で、ひょんなことから叔母の「性癖」を知り、いつの間にやら、ここに自分の定位置を確保している。

乃里子同様、二十代前半から自分のマゾ性に気付いていたらしく、実際には嬉々として今の最下位順位の看護婦という立場を堪能しているようだ。

その屈託のなさ、「奴隷」という立場で居る時のマゾの度合いと、普段のこの明るさのギャップが何故か自分に通じるところがあって、乃里子は可愛がっているし、杏奈もまるで本当の姉妹のように慕ってくれているのが充分に伝わってきていた。

「なに、病室のトイレのこと」

「はい。まったく未経験の子とかはあれがなんだか最初わからなくて無反応だったりするのも逆に面白いというか可笑しいけど、経験たっぷりの女はあれ見ると凍りつきますよね、だいたい。その衝撃の固まりっぷりが楽しみのひとつなのにな…」

「あはは。確かにあの女ならあれの用途はすぐ理解してそうなるかもね。それにしてもまあすごかったわね」

「フェラも凄かったけど、おまんこ舐め今までして貰った中ではダントツ上手でしたよ。相当色々させられてるのかしら」

「かなり曰くありらしいわよ。マゾとしてはもう充分くらいのドエムらしいから、奴隷にするための調教とかじゃなくて、久しぶりに本当の拷問目的で連れて来られたみたいね。まだ詳しくは聞いてないんだけど、受け取りに立ち会った婦長がさっきそんなことをちらっと言ってた」

「拷問ですか」

「そう。杏奈ちゃん来てからは誰か居たかしら」

「いえ。傷めつけられるのはたくさん見たけど、拷問ってのは…」

「そうよね。楽しみだなあ。ほんとに拷問だといいなあ。加奈さんのする拷問もまた見たいし。女の、ってかマゾの女の弱点を自分自身で嫌というほど知り尽くしてるし、加奈さん本人も拷問されるの大好きだから、やる方に回ると本当に凄いのよ」

「へー」

「私だったら死んだほうがマシって思うようなことも、あの奥様も相当マゾそうだから、頑張ると思うし、見応えありそうよねー。拷問ってのはね、やってもいないことをやったと無理矢理言わせるためにするか、何か本当に秘密を握っているのを喋らせるためかなんだけど、マゾの女は我慢するのに慣れてるからね」

「あの奥さん、相当マゾなんでしょうね。あの状況でやったフェラがアレだし。舌さばきとか、セルフなイラマとか、熟練なんてもんじゃないって気がして、マゾの女じゃなきゃあそこまでしないですよね」

うふふ、とまた屈託なく杏奈が笑う。

「確かにあれはなかなか勉強になったね。あんなフェラする女、周りにあんまいないわ」

「そういうのと、拷問にどれだけ耐えられるかってのは比例するんでしょうか」

「だって、あのおっぱい見たでしょう。一本鞭で相当の数打たれないとあんなにはならないわよ」

「鞭には慣れてるってことか」

「まあ、拷問は鞭で打つばっかりじゃないけどね」

「電マの拷問なら私もされたーい」

杏奈はまたコロコロと屈託なく笑った。

五十嵐有香は、杏奈の性器舐めを三十分、さらにその後自分を押さえつけていたふたりの男性へのフェラチオ技披露を全員の前でさせられた。杏奈が感心していたように、二人併せて十五分ほど、特に後のひとりは有香のテクニックのもとに五分と持続しなかった。

乃里子と杏奈はそこでふたりの男性と一緒に部屋を出た。

部屋には婦長の加奈と有香だけが残ったのだった。

「さて」

加奈が言う。

有香は全裸のまま、手を頭の後ろに自ら組み、加奈の目を見つめ返した。

女ひとり、男性ふたりへの性器奉仕をさせられたことで、すっかりその顔にマゾの気配が濃厚になっていた。

間違いなく、極端なマゾである。

「理由を聞きましょうか、ここに連れて来られた。その前に、これを読みなさい」

加奈が一枚の紙を差し出すと、「はい」

と、有香は従順な返事をわざわざして、手をほどいて両手でそれを受け取った。

紙の左下に、見慣れた夫の直筆のサインと実印が押してあるのが、すぐに目に入った。

入院同意・誓約書

医療法人社団

米倉会三田村病院

理事長

三田村隼人 殿

この度、米倉会三田村病院に、妻五十嵐有香を入院させるに際し、下記の全てのことに関し同意し、将来に渡り異議の申し立て等は一切しないことを誓約いたします。

一

入院期間に期限は設けず、退院には原則当院理事長及び病棟責任者並びに委託者五十嵐隆三の三者による合意承諾を必要とするものとし、当然のことながら患者の意向は一切配慮しないものとします。なお、当院側から退院を求めた場合には、四十八時間以内に患者を引取り退院させること、引取期限を過ぎた場合、当院が患者を処分することに異存はないものとし、これに同意いたします。

二

患者の治療方針、検査方法、薬の投与等については、全て病院側の方針に従うことに同意いたします。面会等は三十六時間前までに事前申請するものとし、面会場所は病院の指定した場所とすること、治療等の状況により面会が延期される場合があること、また患者は退院まで外出等は一切出来ないことに異存はないものとし、これに同意いたします。

三

病院が必要と認めた場合は、患者を拘束し、体罰等を与えることに異存はなく、その方法、時間等に制限がないことに同意いたします。

四

三田村病院での女性患者の義務である性行為に性器、肛門、乳房、口腔内を使用すること、病院側が必要と判断した場合の性器・肛門の拡張または狭縮手術、豊胸、抜歯等による改造をすることについて、異存はなく同意いたします(脚注あり)。また上記による収益等の果実に分配を求めないこと、手術費等の負担をすることについても異存はなく同意いたします。

五

患者が妊娠した場合には、協議をするものとしますが、不妊のための処置が必要と病院側が判断した場合には、その処置・方法、またそのための手術等については病院側の取る方法に異存はないものとし、これに同意いたします。

六

患者のプライバシーについては、当院の方針に従うものとし、治療、体罰、性行為、排泄の公開と撮影、また病室内を含む病院内で着衣を認めない場合があることに同意し、いついかなる場合でも患者を撮影し公開すること、また撮影した映像・動画等の一切の権利は将来にわたり病院側に属し、将来にわたりその公開・販売等をすること、次項の権利を除き、その果実を求めないことに異存はなく、同意いたします。

七

六項と引替に委託者が得る、他の患者の映像の配信を受ける権利については、単一のIPアドレスに限るものとし、受信した端末以外への複製等は一切しないことを誓約し、当院が認めた者以外にその映像を閲覧させた場合には、保証金の没収および患者を処分・販売等することに異存はなく、同意いたします。

八

委託者の意向により、患者に拷問をする場合、その方法・手段については全て病院の判断に委ねることに異存はなく、同意いたします。

九

入院にあたり保証金八千万円とひと月分の入院費百万円を前払いすることに同意し、必要となった治療費及び翌月の入院費を当該月末までに振込により支払うことに同意いたします。万一遅れた場合は、保証金の没収及び患者の処分についても異存はなく同意いたします。

十

治療等により不慮の事故があった場合も、病院側に責任は追及しないものとし、保証等は一切求めないことに異存はなく同意いたします。

注

患者の女性器(特に膣内)が特異な状態であるという事実について、確認認定された場合、四項における女性器の手術(外性器及びクリトリスに関するものは除外)は委託者の承諾なく実施することはないものとする。

以上、同意・誓約をいたします。

夫のサインは堂々とした筆字によるものだった。

有香はむしろ淡々とした気持ちでそれを読んでいた。

自分にとっては、ただひとつのことを除いては、これまでの「奴隷」としての生活と大して変わるものではないという気がしたからだ。

自分に対する支配者が五十嵐隆三という男の手から病院という組織に変わっただけであって、むしろマゾの自分にはふさわしいものなのだ、という諦めとも暗い喜びのようなものともつかぬ不思議な感覚であった。

そう、自分はどうなってもいいのだ。マゾの自分は。

ただ問題は…。

有香が病室に連れて来られたのはそれから二時間ほど経ってからだった。

有香のために用意されていたのは、三人部屋の入口を背にして一番左側のベッドだった。

病室内は、便宜上ベッドと呼んではいるものの、電動の拘束具で患者をあらゆる姿態に固定できる装置のついた、いわば拘束台とでも呼んだ方がいいものだ。

それが、あまり距離を置かずに三台並べられ、他の部屋が空いているにも関わらず、できるだけ患者はひとつに集められ、そして患者同士の部屋のチェンジも頻繁であった。

天井はミラーが貼られ、仰向けに寝かされていても、自分自身もそして、他のふたりのベッドの上も見渡すことが出来た。もちろん同じように相手からも有香が見えるということだろう。

部屋全体はかなり広いのに、それぞれのベッドの間隔が狭いため、かなり違和感がある。

そして、先ほど加奈が説明した、病室内トイレが、真ん中のベッドの延長線上に設置されている。

全体が透明な見た目アクリルのような素材の段を上がり、床から一メートルのベッドとほぼ同じ高さにある、やはり透明な和式便器で用を足す仕組みで、正面にある大きなミラーで自分自身にも見つめられながら、室内に居る者にはその排泄そのものまで丸見えという構造だ。

あまりのことに、逆に慣れてしまうというかあきらめて淡々と使う女が居るかと思えば、いつまでもこの場所での排泄に抵抗し手こずらせる女も居た。加奈が言ったように、このせいで本当に精神に異常を来した人妻も居たほどだった。

因みにこの「病院」の診療科目は先に述べたとおりであるが、整形外科と産婦人科では日本でも有数の腕前の医師が実際に診療や手術などをしていたが、精神科については名義だけは高名な医学博士の名を借りてはいたものの、実際はそういった診療などは一切行われていないし、入院患者の方も精神科に連れて来られるのは特殊な事情のあるマゾの人妻やまたは奴隷になることを強要されている女ばかりであった。

逆に、ヴィラのような造りの「外科病棟」と呼ばれる建物の一群は、バカンスを兼ねて「美乳」を回復するための施術を受ける四二十代のマダムや、高額所得者に寵愛を受けている女が美しい顔やバストを求めて施術を受けるなどの、その世界では有名な高い技術に金はいくら払っても惜しくはないという、やはり特殊な者たちが利用しているほか、こちらの病棟に入院させている「奴隷」の仕上がり具合を途中で試しに来たり、見学に来る「所有者」たちのホテル替わりにも使われることもあった。

整形外科には別に入院設備があるが、患者の女はその整形外科の病棟ではなく、こちらの「精神科」に連れて来られ「強制入院」させられることも多々あった。自らよりも、誰かの意思で強制的に整形される場合は間違いなく「こちらの患者」なのだ。

顔、乳房、性器。

強制整形される女をまず従順にするためのプログラムというのも存在した。

奴隷としての作法を身につけさせつつ、顔の印象の変更、巨乳化や処女膜再生、それに最近増えている性器の高機能化と呼ばれる膣内にヒアルロン酸を注入して加齢や出産によって衰えた性器の機能の再生、俗に言う「締まりをよくする」といったことを同時に「治療」するわけだ。他にもクリトリスの感度アップのための包皮除去や肥大化、肛門の拡張、抜歯による総入れ歯化という本来は歯科手術で行うようなこと、また、性器や土手、尻、乳房への文字入れなど、女を性の道具とするべくあらゆる施術が、それも東洋一と言われる技術と施設で行われていた。

なお、こちら側に入院させる以上は他の患者と同じような扱いを受けるということも全て本人以外は了承した上でのことであった。いやむしろ、この「精神科」の本来の目的である、女のマゾ化や奴隷としての技能修得レッスンの方が主で、ついでにこうした整形外科手術も行われるといったことの方がはるかに多かった。

「見てはいけない時には、そういう指示があります。つまりそれ以外の時は、部屋で他の患者が治療されていたり、その他あらゆることをされている時、三人のうちの誰かがおトイレを使うときは、必ずそれをしっかり見ていることがここでの義務です。見るなと言われた時には、頭上にある目隠しを、自分の手が自由なときには、自分で着けることというルールもあるけど、見てはいけないというケースは今までもほとんどないわね」

加奈の説明を受けながら、有香がその部屋に入って来た時、そこではふたつのことが行われていた。

まず、真ん中のベッドでは、比較的豊満な熟女が、裸で四つん這いにされ、下になった男から性器を、後方の男からは肛門を犯されて嬌声を上げていた。

また、部屋の入口からすぐ右手にその異様な光景を醸し出しているトイレでは、ナース服の女が便器に跨がっているかに見えた。

しかし、よくよく見るとその女の下にもうひとり別の女が組み敷かれていた。

和式便器の中に完全に頭が没しており、透明であることを除けば一見普通の和式便器の形に見えるそれも、普通の体型の女ならば、頭を便器内部に突っ込んだ状態で仰向けに寝られるような特殊なくり抜きがされているのだった。

そしていま、その横たわった女の顔の上に白衣の女がしゃがみ、排尿後の後始末をさせているようだった。

下にされた女が着ている有香と同じロングのタンクトップは胸元が薄黄色にぐっしょりと濡れ、横になっていてもはっきりその大きさがわかる丸い乳房が浮き出て呼吸とともに大きく上下する両胸の中央で、乳首が尖りきっているのがはっきりとわかった。

一番向こうのベッドには、ほっそりした身体のまだ二十代前半とおぼしき若い娘が、同じくロングのタンクトップを着て正座をし、真ん中のベッドで行われている、肛門も使用した男ふたりと女との性交をじっと見つめていた。

見ることを強制されると聞かされていたため、さぞやうつろな目で見ているのだろう可哀想に、と有香は思ったが、見るとその少女とも言える女は目を爛々と輝かせて、その行為を見ているのだった。

「気持ちいいっ。お尻の穴もおまんこも、もっといっぱいこすってー」

真ん中の女があられもない言葉で男たちを挑発する。

「もっとお願いしなさい。なにでもっとこすってほしいの」

命じたのは、一段高い便器のところで女に舐め奉仕をさせている看護婦姿の女だった。

女は、自らのこの場での権力と立場の違いの象徴たるナース服のボタンを今まさにはずして胸をはだけながら、便器に顔まで没した女に情け容赦なく性器を擦りつけ腰を前後させていた。

立っている有香からはよくは見えなかったが、例えばベッドの上から見た場合、どの程度便器の中にその下にされている女の頭部が没しているか、透明故にはっきり見えるのであろう。

「ほら、自分でベッドにあがりなさい」

婦長の加奈から、一番入口に近い無人のベッドを指し示される。

「初日の二十四時間は、ベッドの上でもすっ裸よ。新入りを会員にインターネットで公開するためにね。ほらさっさと自分で脱ぐのよ」

その言葉に有香は大慌てでタンクトップを肩から抜いて全裸になった。

「おちんぽ、おちんぽ気持ちいい。もっとください。ここの男のは、みんな主人のより大きいの。主人のより大きいおちんぽなんです。だから気持ちいいの。おまんこもお尻の穴も気持ち良すぎて死にそう。出ちゃう出ちゃう、お潮が出ちゃうぅ」

女の股間から盛大な水しぶきがあがり、彼女が犯されているベッドを汚したが、その場に居る誰一人慌てるそぶりすらなかった。

有香の方は、自分のベッドに寝かされ、婦長みずからの手でまずは両方の腕をベッドの上で真横に固定された。両手を横一杯に拡げてもまだ余裕のあるダブルサイズのベッドだった。

次いで、腰が浮くようにクッションのようなものを腰の下に入れられ、両足をほぼMの字に拡げさせられて固定される。

その無防備になった女の部分を、ビデオカメラが撮しだしているのであろうことは想像に難くなかった。

真上を見ると、天井のミラーにはその自分自身の惨めな姿も、その隣のベッドで行われている痴態も、その向こうのベッドに正座する少女も、そしてトイレの上の様子までも、全てが映し出されている。

「智子ちゃん」

加奈が、その奥の少女に声をかける。

「は、はいっ」

二十代の少女は、反射的に大きな声で返事をした。

「新入りのおねーさまに、おトイレの使い方のお手本見せてあげて」

トイレを使っていた看護婦と、髪も顔もびしょびしょになった奴隷女が、そこから降りてすぐのことだ。

「えっ」

有香がそちらを見ると、少女はみるみるうちに顔を赤くして俯いてしまった。

ここに連れてこられてどのくらいなのか、まだ不慣れなのだろうか。いや二十代前半ほどの少女にとって、排泄行為を見せるなどということが、慣れてしまえるものかどうか。

「さっさとしなさい」

加奈が苛立ちの声をあげる。

正座をしていた少女は、咄嗟

にタンクトップの裾に手をかけて、半立ちになると、両手で一気にそれを脱ぎ捨てた。

まだ胸はさほど大きくはないが、身体が細いため女の体としてのバランスは悪くないなと有香はそれを見て思った。そんな観察ができる少し余裕のある自分がとても不思議な気がした。

ベッドから降りた全裸の少女がノロノロと歩いて行き、トイレのための階段を上る。

ほっそりした腰の下で、足の運びのたびにぷりぷりとお尻の肉が揺れるのが妙に淫らだった。

和式便器をまたいで立った少女の顔が反対側の壁の四角い鏡に映る。

まだ頬を赤らめているが、覚悟の出来た、そして潤んだ目をしていた。

既にマゾの素質は充分なのかもしれない。

見ている有香の顔の高さが、これからおしっこをしようとしゃがんだ少女のお尻の位置だった。

丸見えだ。

そして鏡には顔も乳房も。

直後、有香はちょっとだけ驚くことになる。

「うんち…」

声に出して言ったかどうか自分でもわからなかった。

おしっこをするとばかり思っていた少女は、お尻の谷間にわずかに覗いて見えていただけの肛門を膨らませると、その見た目からは想像もできないような、太いものをひねり出したのだった。

浣腸されずにする人前での排便。

経験豊富な有香にも、それは一度もしたことのない、禁断の行為だった。

「婦長」

声の方に目を向けると、先ほど若いのに看護婦でナンバーツーだと紹介された、乃里子だった。

「わたしもついさっき、またおトイレしてきたので」

早速、有香に「処理」をさせると宣言した。

「杏奈に言わせると、レズ奉仕も

凄腕

ちゃんのようね。おフェラは見てればその腕前は充分にわかったけれど、こればっかりはシテもらうのが一番。杏奈が言いふらすでしょうから、明日の今頃までには、きっとうちの全ナースのを舐められるわ。ひょっとしたら別棟の普段そんなことしないナースまで来ちゃうかも」

ベッドに上がった乃里子は、有香の

剥

き出しの乳房を両手で強く揉みしだきながら言った。

昨日鞭でさんざん

嬲

られた乳房にまた激痛が走る。今喋れば一週間で退院させてやる、と夫は言ったが勿論、「そのこと」を口にするわけにはいかず、有香の弱点である乳房への一本鞭を使用しての過酷な鞭責めは、片側百発ずつ計二百発きっちりと最後まで行われたのだった。

有香は途中からつい目を閉じてしまっていた。

「それから忠告しておくけど、ここでは鏡の裏にあるカメラが、貴女が目を閉じている時間を監視しています。一定の睡眠時間、まばたきの許容時間を超えて目を閉じている時間が多いと、それだけで懲罰の対象になるわよ。最悪の場合は目を閉じることの出来ない器具をつけられて、長い長い時間、片時も目を閉じられなくさせて、何かの映像を、例えば貴女のご主人と貴女以外の女のセックスとかSMとかの場面を見せられるとかいうのも、いくらでもありなのよ。さ、上向いて、口を大きく開けて」

まるで今、またここで排泄が行われるかのような命令に、有香が一瞬たじろぐ。

「早くなさい」

有香は、夫であり、奴隷として自身の所有者となった五十嵐関東電力会長という権力者に、この病院のことを結婚当初から何度も聞かされていた。

しかし、そこが病院である以上はやることに限界があるだろうと、ここへ連れて行くと散々脅された時にも、ある意味たかをくくってもいた。いや、見くびっていたというのが正解だろう。

自身のマゾ性は嫌というほど理解していたし、そこに溺れているところもあった。

命令されれば、どんなことでもする、どんな命令でも聞くというのは、その強いマゾ性を持つ自身の十字架とさえ思っていた。むしろ命令者、支配者が必要な自分だった。

しかし、自分はそうであっても、そして望まれ自分も望み、五十嵐という真性サディストの妻になったものの、自らが二十一歳の時に生んだ娘、紫織だけは何としても守りたかった。

それだけが有香の優先すべきことで、娘だけは自分と同じようなマゾになってほしくなどないし、例え女としてその資質を娘が持っていたとしても、まずは同年齢の男の子と普通に恋愛させてやりたいと願っていた。

しかし、そんな願いが根底から崩れるのではないか。

自分が連れて来られたここは病院であるから限界があるのではなく、病院であるが故に何の限界もないのではないか。

どんな苦痛を与えられても耐えぬくことはできると思っていたし、逆に強い快感に溺れたとて、秘密を喋ることはないだろう。だが、病院である以上、何かの薬物を使われるといったことも考えられるし、あの「入院同意・誓約書」なるものに書かれていた「拷問」や「処分」などというおどろおどろしい言葉は、それが有香の経験をはるかに超えるものである可能性さえ想像させた。

ここは自分にとって、いや結果的には娘の紫織にとって最悪の施設なのではないかと、有香は乃里子に対して、懸命に舌を使いつつも、改めて強く怯えていた。

経済界に絶大な権力で君臨しつつ、その裏では

類

い

希

な

嗜虐

性を持つサディストの五十嵐隆三関東電力会長と知り合ったのは、わずか一年と少し前のことだ。

自らの強いマゾ性を認識していた有香は、久しぶりに出会った「本物」のサディストにあっという間に溺れてしまった。

決して、結婚など望んだわけではないが、結局は五十嵐の言うままになるしかなかった。

娘、紫織へのサディストが抱く恐ろしい野望を見抜くことができずにである。

その娘は、あとひと月とたたぬうちに二十一歳になる。

メイドという名目で、屋敷に何人もの奴隷を

侍

らせて居る五十嵐が、有香を正妻の座につけたのは、もちろん最初は有香自身を見初めたからで、有香のマゾ性もさることながら、もうひとつ有香には女としての強力な武器を有していたことがその理由であろう。しかし、その二つ目の理由そのものが、娘紫織への執着のきっかけになったことを知った時の衝撃は大きかった。

マゾは資質ももちろん大事だが、ある程度自分の満足いく程度には、仕込むことができる。尊大なサディストは何度もそんな言葉を口にした。

女である以上は、本質的にマゾの部分は持っているものだし、母親がこれほどマゾであれば、それが遺伝しているのは、これまでの経験で間違いないと言うのである。

しかし、後者の方は果たして母親から娘へ遺伝しているものなのかどうか。

これを試すために、まずは有香を正妻の座につけ、もちろん実態は完全な奴隷妻としての立場を徹底して、法的にも実態も雁字搦めにした上で、娘を二十一歳になったら差し出せ、いや奴隷の娘として、同じく奴隷として扱うと宣告してきたのである。

「うっ、あっ」

乃里子が自らの手を口に持って行き、隣のベッドで行われていることの邪魔をしないようにと、それ以上声が漏れるのを防いだ。

それくらい有香の舌使いは、絶妙だった。

舐めるというような生やさしいものではなく、じゅるるる、と音をたてていきなり吸いたてて来た。

口唇をそこに密着させて吸いながら、舌は確実に尿道口をさぐりあてて舐めあげ、舌を丸めてさらにその奥への進入をはかったかと思えば、口唇ごと上方に移動してクリトリスを吸い出して舐めたてる。

絶妙な吸い付きをしたままで、また移動して今度は膣穴から肛門まで吸って、少しじらすように乃里子の弱点でもある肛門のまわりを舐めて、じらすだけじらして、乃里子がお尻をもぞもぞさせたのを見て、またもその部分を口唇で覆うようにしながら舌で肛門に円を描くように舐めあげながら中心をつつく。

女性器への奉仕にここまで円熟している女は、少なくともこれまでのここの患者には居なかった。

気持ち良すぎて思わず乃里子が腰を浮かすと、当然とばかりに首をもたげて有香はついてきてまた吸う。

先ほどまで有香の乳房を揉んでいた乃里子の手が、無意識のうちに自分の白衣の胸にきて、片手は乳房を自ら揉みもう片方で口を押さえていた。

患者に舐めさせて、これ程早くイキそうになるのははじめてのことだ。

そうなりながらも、頭の片隅で乃里子が思っていたのは、自分はいいとしても、これは白衣の裾の陰でさせることではないということだった。

実際、実質的に婦長以上の権限を握っている乃里子がこの後ナースステーションに戻ってしたのは、五十嵐有香に「後始末」させる場合は、看護婦も全裸になることという全看護婦達への通達だった。その覚悟のあるものだけが、五十嵐有香に「後始末」をさせることが出来る。

先ほどの部屋で最初に杏奈が有香に「お手本を見せる」ということをやったわけだが、まったくのお門違いであった。むしろ有香の奉仕を全入院患者に直接見せ、また今後のために撮影して、それを新たな生け贄が入って来た時にはまず見せることにした方がよっぽどいいだろう。フェラチオのテクニックも学ぶところが相当あると、その方面とて熟練者である乃里子に思わせたわけだが、レズ奉仕の技術も半端では無かったのだった。

有香は、今の夫の五十嵐隆三と再婚する前に、レズビアンの女と二年ほど関係を持っていた。

いや正確に言うとレズでなおかつバイの女を

主

として、その女の奴隷として二年間を過ごしたのだった。女はすぐに有香とその娘紫織が住んでいる賃貸マンションの同じ階に引っ越してきた。

そして、紫織が学校に行っている平日の昼間には、有香の部屋にやってきたり、または自室に呼びつけたりしては、毎日欠かさず性器奉仕をさせたのだった。

女は、有香にあらゆる方法で女を喜ばせる

術

を徹底して仕込み、強要した。

また、深夜に男性とセックスしてきて、紫織が学校に出かける時間を見計らい、中出しさせた精液をそのままに帰宅しては、直接女の性器に口をつけてそれを有香に吸い出させる「人間ビデ」をさせた。

そして、既に男と夜通し充分にセックスを愉しんできたであろうに、さらにそれから二時間以上有香の奉仕で嬌声をあげるのだった。

ただ、その女との主従関係もあることをきっかけに突然終わる。

「あの女の最大の武器は、どマゾなことでもなく、フェラチオのうまさでもないみたいなのよ」

加奈と乃里子だけは、病棟内にそれぞれ自分の個室を持っていた。乃里子の部屋に加奈が訪ねて来たのは、夕食を終えて自室に戻ってすぐのことだった。

本人からさきほど聞き出したことを元に、会長の三田村にメールを送って、その返事が届いたので早速打ち合わせに来たというのだ。

容姿といい、マゾっぷりといい、そして仕込まれた技の精度といい、完璧なあの女にまだ武器があるというのか。乃里子はいささか憂鬱な気持ちにさえなる。

「というと、なに。女のお道具が並外れてるとでも言うわけ」

半分思いつきで言った乃里子の問いに、しかしながら加奈はそっと頷いた。

それを見て、ソファの上で半分加奈の方に身を乗り出していた乃里子は、「どっさり」と声に出して言うと、その言葉の通り、ソファの背もたれに少々大袈裟にどさりと倒れ込んだ。

「なんでも、今までただの一度も男に、二十

擦

りさせたことがないんですって」

「なにそれ、どういう意味」

「殿方のものを入れられても、大抵十回ピストン出来ればいい方。それ以上動ければご立派ってくらいの何千人にひとりとかの名器らしいですよ。造り物じゃなくってホンモノ、天然のね」

「十回の出し入れが無理なくらいすごいってことなの。ただ締りがいいってのとは違うってこと、それ。ふーーっ。そりゃあ、フェラチオ好きの先生とて興味津々だったでしょうね。もう手合わせしたのかしら」

乃里子はいまだに、三田村と姓を変えてグループの総帥になり、その年に自分と結婚して法律的には夫になった男、隼人のことを「先生」と呼んでいた。結婚したからといって、特にその関係性において何かが変わったわけではなかったし、乃里子自身もそんなことを望んでいなかった。

「いえ、まだだそうですよ。俺が使うまで誰にも使わせるなよ、出来るだけ欲求不満にさせとけって書いておられるわ」

「ふーん」

他の女のあそこが名器だって言われて面白いはずもなく、そんなセリフを吐いた三田村に対して、一応は妻である乃里子が多少不機嫌になっても無理はないと加奈は思った。

だが、乃里子の方はといえば、夫が他の女を愉しむこと自体には特に何の感慨もないのだった。慣れっこになっているというよりも、それがずっと当たり前のことだったからだ。むしろ自分のことを考えていたのだ。

「ゆるいのは論外だけど、締め付ければいいってもんじゃないのよ」と、母親の沙織に言われて、じゃあどうすればいいのよ、と突っかかっていったのはもう随分前の話なのだが、それからフェラチオはうんと上達したと自分でも思うし、挿入されたときの感度は滅法良くなった。

だが相手にとって、男性自身にとって自分の中がどんな感じであるのか、少しは変わったのか、フェラチオと違って、自身の性器のそうしたことは全くわからないのだ。

そのことをこの新しく登場した女の存在によって、今、自分が気付かされたということがなんとなく不快だったのだ。

「それから彼女がここに連れてこられてるわけは、どうやら実の娘をどこかに隠してるらしいの。もちろん今の関電会長との子ではなくて」

「それって娘さんもマゾってこと。もうあの電力会社のドンとかいうハゲ親父に親子で奴隷宣言してるとか」

「いえ、それはこれからだったみたい。だから隠したということかしら」

「ふーーん」

有香の所有者である関東電力の五十嵐会長は、経済界でも一、二を争うほどのスーツの似合う紳士である。もちろん冷酷非情なサディストであるということが世間一般に知られている筈もなく、見た目も押し出しもよく、もちろん乃里子の言うようなハゲ親父などでは決してない。

「そのお嬢ちゃんていくつなんだって」

「二十一歳。来月十六の誕生日で、その誕生日がお味見の日と決まってたみたい」

「お味見ねえ。でも母親も本人も納得してなかったってわけね」

「いえ。それがどうも会長によれば、お嬢ちゃんの方は逆にもう覚悟決まっていたらしいの。母親がそれを知っていたかどうかは別みたいだけど。だから余計旦那は怒ってるってわけ。本人がその気になっているのを奴隷の分際で母親が余計なことして、って」

「処女なわけ」

「一応そういうことみたいですね。万一、その時に処女じゃなかったら、その相手を探し出してちんぽ切り取ってやるとずっと前から本人にも宣告していたんですって」

「年寄りにありがちな執着ねぇ」

「なんたって母親のお道具がそんなだもんだから、娘に遺伝しているのかどうか、それを十六の誕生日に初物として試すというのが、そもそも結婚の目的のひとつだったみたい。母親を奴隷妻にして逃げようがなくしといてね」

「結婚はふたりセットが条件だったってことか」

「詳しくはわからないんですけどね。母親の方も結婚する時点では、まさか娘に魔の手が伸びるとまでは考えてもみなかったんでしょうね」

「加奈さんは、その五十嵐なんたらのお相手したことあるんだよね」

「ええ。鞭も無茶苦茶ハードだし、浣腸はキツいし、クリトリスに平然と針刺す鬼よ」

「ふーん、持ち物は」

「特にもの凄くってことはないけど、会員だから…」

三田村隼人を頂点としている秘密クラブの男性会員には、男性器のサイズに制限があるのは有名な話だった。どんなにサディストでも、またどんなに金持ちでも、そこのサイズに難があれば、会員にはなれないのだった。

勃起力などは薬でどうにでもなる時代だ。

先代の会長が決めたこの不可思議なルールを今も踏襲しているのだった。

「それよりもね、持ち込んでくる浣腸器が見たことないようなシロモノだったのよ。コンビニで売ってる一番大きいペットボトルあるじゃない。あれより大きいの。特注品で一回に三リットルまで入るって言ってたわ。その重そうなのを嬉しそうに持って、立て続けに二回、六リットルもをまんぐりポーズで入れられるのよ。私は一本だったけど、別の子が二本入れられるのに立ち会わされて、はっきりお腹が膨れて、あっという間にお腹はもう妊婦そのもの。泣き叫んだから許すなんてまあ当然有り得ないにしても、その状態で栓して苦しませながら平気で三十分以上のオマンコ。最後は自分がイク瞬間に栓抜いて噴きださせるの。女はひとたまりもなくイキながら失神」

「死んじゃいそう」

口ではそう言いながらも、乃里子の目は明らかに加奈の言葉に興奮していた。

「じゃあ、奥様も少々の拷問じゃ音をあげたり当然しないってことよね。弱点とかないのかな」

乃里子が言うと、加奈は自信ありげにうふふと笑った。

「それがね、秘密兵器があるのよ。五十嵐会長も、そしてうちの会長乃里子さんの旦那サマもその看板はダテじゃあないってことよね」

有香が女主人との関係を解消された理由も有香のその類まれなる女性器に原因があった。女ははじめから有香を奴隷として扱っていたため、自分の性器に奉仕させることはあっても、有香のものを舐めるどころか手で触れるということも全くなかった。有香は女の命じるままにオナニーで自身の性欲と向き合い、またそれを禁じられることで自身の性欲とまた向き合うという生活だったが、ある日女が気まぐれに連れてきた自分の男に有香との性交を許したのだった。

有香とのセックスで男はすぐにその有香の特殊性に気がついた。というよりも女の目の前で行った性交で普段女とは余裕綽々で腰を振る男が一分とそれを続けることが出来なかったのだ。

「なんだこれ」

と言った男に、女は

怪訝

そうに尋ねた。

理由を問い質した後、女は初めて有香の性器に手指を入れて、驚愕した。

そして、たったそのことだけで、その夜、関係の解消を申し渡したのだった。

女はマンションを出て、その男と同居をすると言った。

突然自分の男に有香との性交を許可したことといい、もともと何らかの心境の変化があったのであろうことは想像に難くなかったが、実際のところは何もわからぬまま、マゾヒストの有香は支配者をまた失ってしまった。

それからまもなく、五十嵐と出会うことになる。有香のマゾ性をよく知る友達が紹介したのだった。

三田村隼人から乃里子と加奈に「関東電力令夫人の処置について」という同報メールが届いたのは、この日の深夜一時を少し過ぎた頃であった。

二

拷問職人

二日後、五十嵐有香はその入口に「処置室B」と書かれた部屋の中央に据えられた、診察台の上に居た。

診察台と言っても、その目的は明らかに性器か肛門の治療、もしくは性交等に用途を限定したもので、急傾斜の背もたれの上方に万歳の形で手首を拘束され、尻を乗せるための台部分はわずか二十センチほど、ほぼふたつ折りに身体を折り曲げた形で、脚は、両腕よりもさらに左右に開いた状態で、足首を高い位置で固定されている。また膝の部分にも拘束具が付けられ、それぞれ左右から引っ張られているため、自由に動かせるのはせいぜい足の指先だけだ。

奴隷としてのキャリアの長い有香にさえ、こんな状態での拘束は経験がなかった。

普通のセックスの際に、ベッドの上ではこういういわゆる屈曲位といったポーズで入れられたことは数えきれぬほどあるが、その状態をほぼ九十度起こされたような不安定な状況で、目の前に並んだ看護婦達全員の視線を真っ正面から受け止めなければならなかった。

昨日一日で有香の身体には無数の新たな鞭痕が刻まれている。

無毛の性器のふくらみも白いはずが赤黒く変色し、直接その部分にも鞭を当てられたことを如実に示していた。

また、顔自体もおでこにつけられた金属のリング状のもので固定され、そこから目の部分に取り付けられた特殊な器具によって、上まぶたを押さえつけられ、全くその瞳を閉じることが出来ないという状態にされていた。

まだ何も始まっていない現時点においても、瞬

きが出来ないことがこれほどまでに辛いことだと初めて知ることになったわけだが、何を見せられるのかという怖れの方がさらに大きかった。

有香の正面には、婦長の加奈と若いのに看護婦達のどうやらボス的存在であるらしい乃里子という女、そしてすらりと背の高いこの場にはまったく似つかわしくない軍服のような制服を着た白人の女の三人が並んで立っていた。

また、診察台と彼女ら三人の間に、左右に五人ずつ十人の糊のきいた純白のナース服をつけた女達が、背筋を伸ばして有香の方を向いて並んで居た。背の高さはマチマチで、有香に近いほど若い感じになっているようで、年齢順かまたは序列順に並んでいると思われた。

昨日の時点で「明日の拷問を担当するのは私ではなく、ロシアの軍隊で実際に拷問を担当していた、拷問のプロ中のプロよ。楽しみにしておくのね」と加奈に言われている。

本当にロシアの軍隊という文字通りの出で立ちの女が目の前に立っているが、そもそもここが、厳しい規律と明確な序列で看護婦たちを統制している、それこそ軍隊のような組織になっていることに、入院二日間の間に有香は気付いていた。

「本日は、当院の入院患者五十嵐有香に対する拷問診療に先立ち、三田村理事長によって問診及び患者が持つ特殊と言われる性器機能の検査を行います」

正面中央の加奈が宣し、「その前に、連れてらっしゃい」

と、一番有香の近くにいた二人の若い看護婦に命じる。

同時に、加奈の右隣に居た白人が、その制服の上着のボタンをはずしはじめ、全部外すとさっと手を抜き上半身裸になった。

細身に筋肉が浮き、ブラジャーをつけていない、丸々とした乳房がその胸の上で弾んだ。

鍛えられたしなやかな身体は上半身だけではなく、さらに制服のズボンを脱ぎ白色のショーツ一枚になると、その太ももやふくらはぎにもうっすらと筋肉がのっており、その鋭い目つきとともに、そう遠くない時期まで本格的に鍛えられていたことを伺わせ、それを見た有香は本能的に心からの恐怖を感じた。

まもなく、白衣を着た若い二人に挟まれ腕をとられて、小柄で細身の女が部屋に入ってきた。

既に全裸で、身に付けているのは、細い朱色の布で施された目隠しひとつだった。

目を閉じることも顔を動かすことも出来ない有香は、視界に入ってきたその女を見た瞬間に、娘ではないかとドキリとしたくらい、身長も体つきも似ていたが、娘はショートカットだがこの女は髪が腰の近くまであるロングヘアだった。

年齢も娘よりはいくつか上。大学生くらいの年だろうか。

女はロシアの軍人だったという女の前まで連れて来られ、引き渡されると、頭ひとつ以上大きい女のがっしりとした手に肩を掴まれ、強制的にまわれ右をさせられた。

有香が思ったのは、娘の紫織よりも、明らかに乳房が大きいなということだった。

それ以外は、背丈や肩幅の感じも本当によく似た印象の子だ。

そうは言っても、自分が再婚して以来、直接は娘の裸を目にしていなかった。一時の女二人の暮らしでは、一緒に温泉に行ったりしたこともあるが、それも娘が学園二年生の時までだったことになる。

奴隷牧場3 拷問病棟 第1部分 (1/2)
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