高速艇でマカオへ行き当クラブにて買収したばかりの高級ホテルでの一夜。高級カジノや夜総会等で最終日をご満喫されてください。
なお、今回私たちが用意したプランはここまでですが、この後もご滞在される方はどうぞ何なりとお申し付けください。
当初のご案内の通り、帰国についてはそれぞれのご都合で気をつけてお帰りください。
立派な装丁の割には素っ気ない中味で、後は麻美、夏美、由香のプロフィールが書かれているだけでピンサロ組三名については何もふれられていないし、ショーの詳しい説明などもない。二日目のことは米倉もだいたい知っていたが、初日の「ゲーム」と称したものについては、そのやり方などまだ何も聞いていなかった。
「へー。ひとりは無罪放免するつもりなんだ。何やるの」
「俺も聞いてないが、字面を読む限りは、三人に仕事をさせて誰が一番男を早くいかせるかでも競わすんだろうな」
別の客室乗務員が食事を運んでくる。
「本日のお食事は全クラス普段ファーストクラスで提供しているものです。和食かフランス料理からお選びいただけます」
この娘もやはり胸が大きく腰が細い。
「あなたSMって興味あるでしょう」
いきなり瑞花が娘に尋ねた。
「えっ」
戸惑うのは当然である。
「スチュワーデスさんって見られるのも仕事のうちだもんねぇ。なんとなくマゾになっていくのもわかる気がするわ」
「えっ、エスエムって女性がひもで
括
られたりとかのあれですか。みなさんそういうご関係の方々なんですか。あまりに変わった団体様なので、どんな関係の人たちなんだろうってさっきもみんなで話してたんですけど」
「そりゃそうよね。こんな飛行機一台貸し切りにしといてこんなぱらぱらしか乗ってなくて、あなたたちにはそんな格好させてだもんね」
「えっ、ええ。一台じゃなくて一機ですけど」
瑞花と娘の会話に米倉は無関心を装い、夜中に食べるフランス料理は重いと思いつつ先程のシャンパンを口にしていたが、この一言であやうく吹き出しそうになった。まぁこんな質問をされている時に相手の言い間違いをただす勝ち気なところが、逆に瑞花の言うとおりMの資質があるのかもしれない。
「経験あるでしょう、あなた」
「えっ、経験って、ちょっと軽く手を括られて目隠しされたりだけならなくはないですが」
下着姿であるということがこのキャビンアテンダントを無防備にしたのか、米倉の想像とは裏腹に二十一歳そこそこと見受けられる娘はあっさりと白状した。
「パンティ濡れてるわよ。おまんこぐっしょりでしょ。前から下着で仕事してみたいと思ってなかった」
「えっ」
さすがに娘は顔を真っ赤にして、ちらりと米倉を盗み見て、その視線がぶつかるとうつむいてしまった。
瑞花が無造作にしかしはっきりと口にした女性器の呼称に、ドギマギしない素人の娘は居ないだろう。
「明日からね、おもしろいショーとかやるんだけどな、見に来ない香港に残って」
「えっ」
「前に座っている三人の女の子達は完全にマゾなのよ。あの子たちがいたぶられるの見てみたいと思わない」
「今日は香港についたら回送便で折り返すんです」
食事の説明をした時とはまるで違う小声で娘が答える。
「必ず乗って帰らないといけないの」
少し間をおいてうなずく。
「はい、そういう勤務形態で出てきてますので、私ひとり勝手に変えるわけにはまいりません」
「そう、残念ね」
思ったよりも簡単に瑞花は引いて、代わりに大きな声で夏美ちゃんちょっと、と呼んだ。
「じゃあせっかくお近づきになったんだし、ちょっとだけ面白いショーを見せてあげるわ」
下着姿のキャビンアテンダントは魅入られたようにうなずき、立ち上がって近づいてくる夏美を見つめる。
「このお嬢さんもね、ちょっぴりマゾに興味があるみたいなの。あなたがどんなマゾかちょっとだけ見せてあげて」
そばに来た夏美に命じると、夏美はその場で自分の着ていたブラウスの前の合わせ目に右手と左手を無造作に突っ込み、力を入れて左右に引き裂いた。
ボタンがはじけ飛び、Gカップの乳房がぷるんとこぼれ出る。
もちろんノーブラ。整形で作ったとは思えない自然な量感をたたえたふたつの膨らみには無惨にも赤紫色の鞭の痕がたくさんあった。
自らの手で胸をむき出しにすると手を頭の後ろに組んだ夏美は、「どうぞ私のかわいそうなデカパイをご覧ください。マゾ奴隷として今日もご主人様が招待されたお客様方にいっぱい虐めていただきました。おっぱいだけで鞭百発もいただいたんです。でもこんなことに感じてしまうんです私」
言って、まっすぐな目で自分とごく年齢が近い女を見つめた。
瑞花が呆然とするキャビンアテンダントの右手を取り、夏美の短いスカートの中へと誘う。
「あっ」
「どう、夏美はおまんこ濡らしてるかしら。あなたのおまんことおんなじように」
瑞花はわざと淫らな言葉を口にして、ふいをつくように隙だらけになったキャビンアテンダントのパンティの中に手を突っ込んだ。
「えっ、いやっ」
「隼人、この子ものすごーくマゾかも。こんなに濡らしてるなんて」
わざわざ米倉に報告して娘の羞恥心をあおる。
「もし、気が向いたなら連絡して。東京でも素敵なショーをやってるから」
彼女のパンティの中からあっさりと抜いた手で瑞花が名刺を差し出すと、「あ、はい」
と、慌てて娘も夏美のスカートの下から手を出して、両手で受け取った。
その時、米倉にはその指先が夏美の漏らしたものでぬるりとしていて一瞬糸が引くのが見てとれた。
半ば強制的に瑞花によって導かれた指は、しっかりと夏美の性器の濡れを確認したということだろう。
そのせいなのか夏美は後ろ手のままでうっとりと目を閉じていた。
九龍島
尖沙咀
という場所に立つ著名なホテルのハーバービューサイト。正規の値段だと一泊百数十万というロイヤルスイートルームのリビングの、窓と言うにはとてつもなく大きなガラスを背にして瑞花が立った。背後に香港島の高層ビルの鮮やかな光とそれをきらびやかに水面に映し出すビクトリアハーバー。
「それではただいまより本日のメイン、ピンクサロン天使牧場から選ばれた三人娘による早抜きレースを始めたいと存じます」
午後一番から始まった「スタッフ会議」で寒河江の口から伝えられたその方法が瑞花の口から客に語られていく。
参加者は十五名。
うち十三名が会員で、参加希望者が思ったより少なかったためスタッフから二名を追加した。
今回のツアー参加費のうちそれぞれ百万円分がこのゲームの「馬券」購入費であることが夕べ飛行機の中で告げられていた。一位と二位を当てる。レースに「出走」するのはたった三名であるから六分の一の確率だ。今回のこのツアーの参加者は二十五名、つまり二千五百万円が配当総額である。
娘たちにも、一位になれば仕事は今日で終了。今回の給料とは別に賞金百万円と帰りはファーストクラスのチケットが用意してあると告げてあった。もちろん二位と三位にどんな運命が待っているか、一位で今日のゲームを抜けられるか否か、それが天国と地獄の違いであるとは三人とも知る由もなかったが。
まず参加する十三名の会員によるくじ引きが行われた。
箱の中からボールをひとつずつ取ってそのボールに書かれた順番に、自分の好きな席を取る。
現在瑞花が立っている窓を背にした場所を半円で囲むように前列が十五、後列が二十の三十五脚の椅子が比較的ゆったりと置かれていた。もちろんそれだけ部屋が広いということでもあった。
優菜、樹理、理子の三人が瑞花の前に呼び出され、くじ引きを終えて席についた会員の方を向いて跪かされた。三人ともすでに一糸まとわぬ全裸で、手を赤い縄で後ろに括られていた。
ルールはこうだ。
優菜は一番左から、樹理は六番目から、理子は十一番目の客からスタートする。
抽選を行ったのは、自分が投じた票に有利と思われる席がどのあたりかはそれぞれ思惑があると考えたらである。
自分が一位と二位に投じた子の口には早く射精してやり、三位の子にはできるだけいかないようにする。「連勝単式」であるからもちろん一位と二位の加減もあろう。
三人の娘は、それぞれ最初の五人目までは手を使えない。そのため後ろ手に縛ってあった。
六人目に来るとその縄をほどき、手を使うことを許される。ただし仕事の時同様、必ず口も常に使っていなければならない。手はあくまでも補助的役割である。
十五人全員を回りきった娘が出たところでゲームは終了する。
六人目からは当然二度目の射精に導かねばならないわけだが、前の娘に追いつくとその際追いつかれた方が一旦ひとり繰り上がるところがミソだ。
例えば樹理が比較的苦労して前に進まず、八番目の席の客にサービスしている間に、優菜が七番目の客を樹理に次いで二度目の射精をさせることに成功したとする。そうすると八番目の客が終わっていなくても樹理はその八番を一旦優菜に譲り自分は九番に移らなくてはならない。自分が九番を優菜の八番より先にイかせることができれば、優菜を九番に追いやって自分が八番に戻ることができるが、また優菜が先であれば樹理はせっかくサービスしていた九番を明け渡して八番に戻る。戻った八番はたった今優菜がイカせたばかり。しかも優菜はすでに手をほどかれているが自分は口しか使えず、その後は追い抜くことが出来ない限り、口と手で優菜がイカせた相手に口だけで樹理は追撃しなくてはならず著しく不利になる。
「参加者の方も後列の見学者の方もお席を立つのは自由ですが、前列の前を歩いたり、サービス中の娘に触れるなどの妨害行為はおやめください。また前列の方は自分の順番の時は必ず席にいるようにしてください」
部屋の後ろの方のテーブルには酒と軽食が用意されていた。
「それではスタートしましょう」
瑞花の言葉とともに、今日は揃いの軍服を模したようなカーキ色の制服に身を包んだ麻美、夏美、由香がそれぞれ優菜、樹理、理子をそれぞれの最初の客の前までエスコートする。
会員たちは全員が白のバスローブ姿で、手を使えない娘たちに代わって、麻美たちがその腰ひもをほどき、それを合図にゲームがスタートした。
店でのサービスとは違い細かなルールはない。ともかく早くイかせればよいわけで、樹理と理子は予想通り最初から喉奥にくわえ込んでいた。
夕方集めた「投票」では、一位になると予想されたのは理子が十八票で圧倒的一番人気だった。次いで優菜四票、樹理三票の順だったが、その場合も理子が二位にも入れないという予想は優菜が一位で樹理が二位という組み合わせのたった一票しかなかった。
今回のツアー参加者は高額な会員権やら会費を平然と支払えるクラブのメンバーであるから、当然ピンクサロン「天使牧場」に行ったことのある者は皆無であろうと思われる。そのため香港到着時にそれぞれに一本のビデオテープが渡されていた。
彼女たちの店での仕事ぶりを隠し撮りしたものだ。
全裸でサービスをしているシーンでは、もっとも若くもっともプロポーションも良く、サービスにパイズリなども織り交ぜて、フェラチオももっとも高速で激しいやり方をしているのが理子だった。そこに映し出された情報だけを頼りに投票しているのだから、結果はさもありなんというところだろう。
しかし、勝ち抜くのはやはり優菜で固いだろうと米倉は思っていた。
ピンサロ嬢というフェラチオのプロとしてのキャリアの違いもさることながら、普段の仕事で、客をイカせようとする理子とぎりぎりまでイカせないようにしようとしている優菜ではその技術の差は歴然と思われた。
問題は、これだけ理子への投票が圧倒的であると、彼女たちのサービスを受ける参加者もイコール投票者でもあり、それも女に奉仕をさせることにかけては百戦錬磨の会員ばかりである以上、技術だけで勝てるかということ、それだけである。
一時間が経過した。
優菜はすでに五人目に取りかかっていたし、樹理でも三人目だったが、肝心の本命理子はまだ一人目だった。
理子が相手にしているのは、以前米倉たちが入会審査をした香坂という外交官だ。
くじ引きで一番を引いてその席を取った。
先程「投票」リストを見ると、唯一理子を最下位とする投票をしているのが、この香坂だった。
優菜は脚をそろえて投げ出して、無理に縛られた体を斜めにして男の股間にもぐりこんで玉舐めをしていたし、樹理もペニスの幹を外側から舐めあげたり舐め下ろしたりという余裕のフェラチオを三人目の男に施していたが、あせりが見える理子は必死の形相で高速に首を上下させていた。
さらに五十分が経過したところで、樹理が五人目、十番の客を射精させて腕をほどかれた。優菜はすでに手を自由に使えるようにされて、七番の客をしゃぶっている。とうとう理子は香坂を射精させられず、一旦二人目の客、十二番に移動させられる。一瞬、キッと香坂をにらむが、男は何食わぬ顔で姉の樹理を手招きした。もちろんその中心は見事に隆起したままだ。二時間近く縛られていたため手がしびれたのか、樹理は手首をぶらぶらと振りながら香坂のものを喉奥深く含んでいく。数回のストロークの後、指先を先端部へ唇は玉からさらにその下、裏側の部分へと持って行く。こうしてみると、手を使えるかどうかは、圧倒的な差異を生むと思える。
しかしそれでも香坂はなかなかイカなかった。
樹理に替わって約十五分、今度はさすがに理子が十二番を射精させることに成功していた。
「はい、樹理と理子は入れ替わって」
ふーーというため息ともつかぬ表情を理子が見せる。
やっとひとり射精させたと思ったら、またしても二時間イカなかった男だ。
そしてその間にも優菜は九番を射精させてにっこり笑って、麻美が差し出したグラスを片手に持って、首をかしげて唇の右端から白い精液をグラスへとたらして見せる余裕だ。
優菜は十番の男の前に座ると、「前がつかえてきたし、ゆっくり優菜のご奉仕味わってくださいね」
と、ささやいた。
たまたまそばで聞いていた米倉が内心にんまりしたのは言うまでもない。
マゾとして調教を施したわけでもない優菜から奉仕という言葉が色っぽくささやかれのだ。
ふたたび理子の攻撃を受け始めた香坂もにやりと笑っていた。
一見ゆったりしたペースに見える優菜のフェラチオだったが、結局理子はまた先へ追いやられることとなった。
十二番はすでに先程済ませていたので、十三番へ。樹理はまだ十二番の二回目の最中だ。
「よし、じゃあ楽しませてくれよ、一瞬でイッちまうかもしれんが」
香坂はそう言って笑うと、はじめから口に含むように優菜に指示した。
一分とかからなかった。
「よおし満足した。あとは一位を目指して突き進んでくれ」
本当に満足そうに香坂が優菜に微笑む。
「えーー、なんだか申し訳ないなぁ。理子ちゃんと樹理ちゃんがたっぷりしてくれていたおかげなのにぃ」
口から精液をグラスに移すと、声に出して優菜は言った。
優菜が十二番に移り樹理が香坂へと戻される。
「麻美嬢、寒河江君にイラマチオとかはいかんのか聞いてきてくれないか」
香坂が後ろのテーブルで談笑している寒河江を指して言う。
「構いませんよ、手をほどかれてる子にして貰うときは、お客様が立ち上がって仁王立ちでも、腰を使おうと女の子が耐えられるなら」
「優菜嬢がパスしたとあらば、あとはこの樹理君にも早くイッてやらんとな」
寒河江に問うまでもなく米倉が答えると、香坂はにやりと笑った。
「ただ頭掴んだりの反則はなさらないようにしてくださいね」
瑞花が応じる。もう大勢が決してきたとあって、少々の変更でひっくり返るものでもあるまい。
樹理は最初の五人まではそれなりに順調に来たにもかかわらず、理子同様この香坂にすっかりペースを崩されていた。
本来なら十一人目にあたるここからは三回目という相手をクリアしなくてはならないはずだったが、優菜の行く手で、一回目が終わっているのさえ十二番だけだ。
数分間座ったまま樹理にさせていた香坂が立ち上がる気配を見せると、横でそれを察した優菜が十二番に問いかける。
「お客様も仁王立ちされますか、思い切り腰振っていただいて構いませんよ、私なら」
「いや、君のそのぽってりした口唇と長い舌、それにその微妙な指先もどれも抜群だからこのまま奉仕してくれ。失敗したよ、わしも君を一着にすべきだった」
「ありがとうございます。では失礼ですが、お尻の方もお指で触らせていただいてよろしいですか」
「ああ、構わん。なんなら入れてくれても構わんぞ。わしも普段はなかなかイカん時はぐりぐりやらせておるんじゃ」
再び優菜はゆっくりと口の中にその巨根を飲み込んでいく。言われたとおり玉袋を手のひらでゆるくさすりながら人さし指を尻の谷底へ伸ばしていた。
となりでは香坂が腰を使い始めるが、どう考えてもペースがゆっくりで、あくまで隣の優菜の進行状況を見ながら事をすすめようとしていた。
やがて、十二番が優菜の口に二回目の精を放つ。
それを見て急にピッチをあげた香坂も二度目の射精を樹理の口に爆発させた。
「はい、では優菜ちゃん十三番、樹理ちゃんは十二番さんの三回目、理子ちゃんは十一番に戻って」
瑞花が告げる。
「あ、もう少し」
そう言葉に出したのは十三番の男だったが、麻美と夏美がふたりがかりで、まだ手を縛られたままの理子を立ち上がらせた。
しかし、次の瞬間理子はわーーーんと大声をあげて膝から崩れ落ちてしまった。
「もうできない、こんなのイヤ。ビリでいいからもう許して」
泣き伏してしまった。
「ほらほら、はじめてはじめて。止めるとしても十五番はうちの岩上君だからいいけど、まだ一度も楽しまれていない方だっていらっしゃるんだから。今回の高いギャラ返して貰うわよ」
瑞花が言うと、優菜と樹理は何事もなかったかのように男に跪いたが、理子を再び立ち上がらせることはなかなか出来なかった。
「俺はどっちでもいいぞ。どのみち三回目はそうそうイケやしないからなぁ。しゃぶってんのもそこで泣いてるのでも、俺がよけりゃあいいんだろ、同じ事だ」
香坂がうそぶくと、またしてもわーーんと理子は激しく声をあげた。
「いやはやあんなに大差の勝負になるとは思いもしなかったなぁ」
宴が終わったロイヤルスイートルームの寝室では、米倉、瑞花、それぞれの足下に由香と夏美が跪いて性器への奉仕を行っていた。
赤ワインをこくりと喉を鳴らして呑んだ瑞花が、「そうねー。私知ってたわよ、岩上君たちに隼人が優菜ちゃんを勝たせるように自分たちがコントロールしろと命じてたの。でもぜーんぶその役割、あのどこだかの元大使さんがやっちゃったわね」
いかにも楽しそうに言う。
「その替わり二千五百万独り占めだぞ。しかも、最初から最後まで、と言っても理子がギブアップする前までだが、ずっとしゃぶらせて楽しんだのもあのおっさんだけだ。参加費倍貰わんといかんのになんとかに追銭どころじゃないぜ、まるで」
米倉も笑って応じた。
優菜が十四人目を射精させたところで、瑞花が幕を引こうとすると、スタッフから投入されて、十五人中ただひとりまだ一度も何もされていなかった岩上という二二十代の青年が、「ちょっと、それは殺生ですよ。ぼくもちゃんとルール通りお願いしますよ。ぼくがイカなければ優菜ちゃんを樹理ちゃんが抜くかもしれないんですから」
と、半分必死になって言った。
おいおい裏切るなよ、と米倉は苦笑しながら、「わかったわかった。最後までちゃんとやろう。理子はもういい、部屋に連れて行って寝かせておけ。優菜、そこの坊やちゃっちゃとイカせて終わらせてくれ。どうせ客じゃなくてうちのスタッフだ」
「はーーい」
四時間近くかけて十四人を射精させてきたという疲れなんかまるでないという余裕綽々の優菜の返事だった。
そして、実際二分とかからずに岩上青年を昇天させてしまったのには、さすがの米倉もいささか驚いたものだ。
「で、明日の主役になったふたりはどうしてるんだ」
「まだ何にも話してないから、今頃ぐっすり寝てるんじゃないかしら疲れ果てて」
「疲れるったって普段の仕事の時の時間より短いだろう」
「そういやそうか。でも普段とはまた違うんじゃない。あんなにおっきい人ばかりってことないでしょう、仕事じゃ」
「でも全部こなしたの優菜だけだろ」
「そうね、ほんとにあの香坂だか言うおとうさんには脱帽だわ」
「手、縛ったからなあ。後から理子も手さえ自由だったら、って言ってたようだし」
「でもでも何はともあれ、問題は明日よね。あの子たちだって今夜くらいはゆっくり眠らせてあげたいわ。明日の夜は泣いて明かすことになるかもしれないんだし」
翌日は朝から雨だった。
もともと湿度が高くじめじめとした暑さの国だが、この朝は特に気持ちの悪いような湿気だった。
朝のビクトリアハーバーの散歩でもと出掛けてみた米倉だったが、結局十五分ほどでホテルへ戻ってきてしまった。
ホテルのエントランスを入って右側がレストランになっている。
入ってきた米倉に気が付いた瑞花が、レストランの中へと手招きをした。
見ると瑞花の隣に寒河江、ふたりの前には樹理と理子が座っていた。
隣のテーブルにひとりで座ると、すかさずコーヒーと紅茶のポットを持ったウエイターがやってくる。
「これから今日のショーの段取りを二人に話すところだ。二人の仕事について」
寒河江の言葉に米倉がうなずく。
コーヒーカップにちょっと口をつけた後、瑞花がふたりの顔を交互に見て話し始める。
「ふたりとも昨日は残念だったわね。でも姉妹だしひとりだけ勝って先にファーストで帰るってのも気持ち悪いだろうから、これでよかったのかな」
ぐっすり眠ったのか、ふたりの娘に夕べの疲労感は見えなかった。
元々仕事と思って、高額の報酬を手にしてきているわけだから、普段のことを思えば数時間フェラチオを続けた程度でへこたれる方がおかしいのだが。
「今日のショーは、あなた方とは別に連れてきた三人の女の子たちが主役なの。もう知っているかもしれないけど、天使牧場はうちのチェーンのあくまでもひとつであって、ほかにもいくつかのことをやっているのね。で、今回連れてきたのは、SMクラブの女の子たち。SMクラブって知ってるわよね。でね、今日は三人がひとりずつ縛られて少し虐められた後で、ひとりがそれぞれ五人の男性に連続して犯されることになっているんだけど、あなた方にして欲しいのは、その五人が彼女たちとのセックスで少しでも早くいくように準備に協力して欲しいの。つまりフェラチオして大きくしておくとか、性感を高めておくとかということね。難しくないでしょ」
「ええ」
返事をしたのは姉の樹理だ。
「ただね、五人の男性のうち四人は日本人じゃないの。黒人さんのとかしゃぶったことある」
ふたりは揃ってかすかにかぶりをふる。
「今まで経験ないくらい大きい人がいるかもしれないから、がんばって仕事してね」
真剣な顔でふたりがうなずいた。
その仕事の後に何が待っているかの説明は省略された。
雨の中を車で三十分ほど走った。
東南アジアの国はどこもそうだが、かなりの渋滞だ。
日本から持ってきた車に色だけ塗り替えたとおぼしき小豆色のタクシーが横を追い抜いて左折して行く。ドアに「自動ドア」と日本語でシールが貼られているが、実際乗ろうとすると、ドアは客が自分で開けなければならないこともあるようだ。
こちらのタクシードライバーの運転はかなり乱暴だ。
もちろん米倉たちが乗っているのはタクシーなどではなく黒塗りの高級リムジン。
「前に遊びに来たときに、香港では車に
轢
かれても場合によっては轢かれた方が悪いという結論になることもあるから十分気をつけて、とガイドさんに釘をさされたわ」
助手席に座った瑞花が言う。
後部座席は、米倉の左に麻美。
車の中とはいえ、上半身裸に赤い犬の首輪。下半身は腰のところに皮のベルトが巻かれ、そのままT字型に股下を一周する股間ベルトになっているものをつけられているだけの素足だ。
大きな乳房が否応なく目立つ。
運転手が前方の建物を指し、目的地である旨英語で伝えてくる。
「さ、もう着くようだ。覚悟はいいな。手、頭の後ろに組んで口を大きく開けろ」
「はい、わかりました。でも、先生、私何番目なんですか」
「三番目よ、ある意味あなたのためのショーだもの。まあオオトリの四番と五番は同時にピンサロ姉妹だけどね、ちょっと趣向が違うから」
瑞花が代わりに答えた。
楽しそうな口ぶりだ。
米倉が手にしていたのは強制開口具と呼ばれるもので、直径五センチの金属のリングが口を閉じることを封じ、もちろん言葉を発することもできなくする。
静かに車がビルの怪しげなエントランスの前に横付けされる。
振り返ると、後ろに三台、同様に黒塗りの車が止まった。
開演予定時間の午後一時まであと十五分しかない。
会員たちは先に会場に到着しているのだろう。
運転手が降りてきてドアを開け、麻美が先に降りる。
先に来ていたスタッフが、雨の中車の前でビデオカメラを回していた。
立ち上がった麻美を後ろから見ると、T字の腰ベルトがお尻の中央の溝に埋まっていっているのだが、そのちょうどど真ん中のあたりに直径にして七センチほどの銀色に光るリンクがつけられて食い込んでいて、その輪の中、まわりの尻の白さに比べてくすんだ色の肛門が丸見えになっていた。
後ろから降りてきた由香、夏美のふたりも口に開口具を付けられていないだけで、腰のベルトは全く同じもののようだ。
雨の中、三人とも肌はピンク色に染まり、それぞれふたつの乳房がぷるんと揺れる。
特に夏美の整形で大きくした乳房は、日本を出る前の調教で受けた鞭の痕が未だ無惨に幾重にも走り、雨空の中とはいえ、外の明るさの中ではいつも目にしているよりさらに大きく見えた。
腰のベルトは、前にもリングがついていた。
それは性器の中心に見事に埋まっており、外襞
を押さえつけラビアをめくりあげて紅色の性器の内部を露呈していた。
「あの場所な、普段はこれから買われていく女たちが座ってるんだそうだ」
ステージに見立てたフロアーを半円形に取り囲むように、ひな壇の席があって、ショーの観客たちが思い思いにゆったりと座っている。
三田村がそう言いつつ手渡してきた写真を見ると、その場所に女たちが肩をくっつけるように文字通りびっしりと座っている。ざっと見ただけで百人以上の水着やランジェリー姿の女たちが座っている光景は、写真で見るだけでもかなり壮観だ。
皆、一様に胸の谷間が深い。
東南アジア系の娘たちがこれほど巨乳揃いとは思えない。大半は手術で作ったモノだろうと米倉は思った。
普段は客席となっている場所のテーブルと椅子を少し後方にずらしたものか、そこは多少違和感のある空間となっていた。
スポットライトの真ん中に、生贄の女の脚を強制的に開脚させたまま固定するための台、検査台いや今日はむしろ性交台と呼ぶべきか、それがどぎつい赤色で更なる異彩を放っていた。
「そうそう、最後のふたりの娘たちな、実はさっきもう売却先が決まってしまってな、だからちょっと趣向を変える。まぁ五人も同じ事やるよりもいいだろう。クライアントは万一妊娠してしまっても構わないと言ってるから、大筋は変わらんにしても、もう少し派手なショーにしろ、と寒河江にはさっき言っておいた。ところで、ふたりは多少のマゾ気はありそうか」
「いえ、あまり期待できる感じではありません。Mがご所望でしたら、むしろ昨日勝った優菜の方が」
「そうか。いや、それでいい。別に今回のクライアントは本人のマゾ性なんか関係なく強制的に奴隷にするだろうし、日本人であることと、顔立ちが気に入ったのと、それになにより姉妹であることで気に入ったようだったから。そうそう、一気にあの店の投資は元が取れたからな。帰ったらお前と寒河江には一本ずつボーナスを出そう」
「ありがとうございます」
「そこでもうひと仕事、悪いんだが、明日、ふたりでドバイへ行って、その金を受け取ってきて欲しいんだ。国際送金できる金ではないしな。それと帰りはソウル経由で羽田に戻ってくれ。羽田の税関は大丈夫なようにしておく」
「わかりました。ということは娘たちもドバイへ」
「ああ。だが、こちらに輸送などの手間はなく、今夜中に引き渡すことになっとる。まぁそれなりに信頼おける筋ということだ」
三田村はいかにも満足げだった。
米倉にしても、臨時ボーナスの話は悪くない。三田村に初めて「一本」と言われた時は百万かと思いつつももしかしたら臨時なのだから十万かもしれぬし、その場合も気を落としたのを気取られずにありがたくいただこう、などと考えたことさえ過去にはあるが、実際には三田村の言う「一本」とは、さらにゼロがひとつ多い一千万円だ。
果たして、いくらの取引が成立したのだろう。
「大変長らくお待たせいたしました。それでは今回の旅行のメインショー、輪姦ロシアンルーレットショーをはじめさせていただきます」
今日の司会はリサであった。
見慣れた妖艶な赤いチャイナドレス姿だ。
ステージ左手から、夏美、由香、麻美の順で自ら歩いて出てくる。
三人とも手を頭の後ろに組み、全裸に腰のベルトという先程のスタイルのままだった。
中央に三人が並ぶと、フラッシュがいっせいに焚かれた。
「トップバッターは夏美よ。自分で台に上がって」
言われて夏美が赤い椅子に歩み寄る。
腰のベルトは三人ともそのままであるため、開脚台に脚を乗せて拡げた瞬間に性器も肛門も丸見えになった。
瑞花が樹理、理子の姉妹を従えてステージ右手から現れ、ふたりに指示し夏美の開脚台への固定を手伝わせる。ふたりとも胸の下を絞って乳房を強調するように作られたファーストフード店の店員のような白の揃いの制服姿、瑞花はブラをしておらず形良い乳房がはっきりと見て取れる薄物の黒いワンピースを身につけていた。
「趣向を変えるとおっしゃいましたが、毛唐の参加者はともかくもともとそのつもりで登録してやってきた日本人の五人の会員のうちふたりはどうされるのです」
ガウンを着た五名の男性がステージに呼ばれるのを見て米倉が三田村に尋ねた。
「昨日の内に話をして、逆に姉妹のレイプショーの方に出たいというふたりを募ってみたら簡単に決まったよ。もちろん最優先かつふたりとも姉妹両方を犯らせるという条件でだ」
五名の男性が拘束椅子をはさんで二人と三人でこちら向きに並ぶ。ここからは一般撮影禁止で、先程からの組織のスタッフによるビデオカメラだけが五人の男性がガウンの前をはだけるのを撮っていた。
「左から、フランス系白人、アラブ人、椅子をはさんで中国人、アメリカ系黒人だ」
何やら手にした紙を見ながら三田村が言った。
二人目のアラブ系の男と四人目の黒人のそれはすでにいつでもいけるとばかりに、固く勃起し上を向いていた。
「いずれの回も最初は必ずうちの会員が最優先しかも二十分という持ち時間、その他の四人は準備OKと判断したリサの指名で順番が決まって、持ち時間十分だ」
五人が用意された椅子に座ると、一番右側の日本人の男、つい先日加奈の乳房への金串責めを望んだ遠山という男の前に麻美と由香が跪き、同時にフェラチオ奉仕をスタートした。
椅子の上に開脚で縛り付けられ目隠しをした夏美の前にリサが歩み寄り、手にした一本鞭で軽くその大きな乳房をはらうと、びくりと体を震わせた。続いて、大きく振りかぶって強い二発目が振り下ろされる。
「うぎゃーーー」
という夏美の悲鳴がスピーカーから増幅されて会場中に響き渡る。
椅子の背から口元に向けて小型マイクが装備されているようだ。
「夏美には目隠しに鞭、由香という娘には初体験だという蝋燭を目隠しなしで、麻美はもっとも苦手の大量浣腸」
三田村が楽しそうに言う。
ピルを服用しているという確信がなく、また実際去年の同じショーでは三人のうち二人が妊娠して海外に払い渡されたという事実がある以上、妊娠させられる恐怖とも戦わねばならず、よほどのマゾであっても果たして最後まで精神が持ちこたえられるのかは大いに疑問だと米倉は思った。
「まぁ見てればわかるが女は強く貪欲なもんだよ」
そんな米倉を見透かしたかのように三田村が言った。
「それでは準備も十分ととのったようですので、エントリーナンバー一番の方どうぞ。日本人特別会員の方は持ち時間二十分となっております」
遠山が立ち上がり拘束椅子の前へと進み出る。
入会審査を通っている以上は、日本人としては立派なものが天を突いていた。
残る四人の前に、それぞれ由香と麻美、樹理と理子が跪く。
「うっっ」
挿入の瞬間の夏美の声がスピーカーから漏れる。
「あっあーん、どなた日本人の方なんでしょう」
「えっ。ああ、遠山様ですか。先日ご奉仕させて頂いた夏美です。どうか今日はたっぷり夏美のおまんこお楽しみくださいませ。そして、そして遠山様が夏美を妊娠させてください。夏美は日本人の子供がいい。ああ、遠山様、夏美のおまんこに思いっきり白いザーメンください。夏美を孕ませてぇ、ああ」
悶え声が演技か本気か、そんな夏美の言葉にゴールド会員の遠山らしくもなく興奮したのか、五分と持たず腰の動きを速めていってしまった。
「あん、おまんこいい、い、いくー」
夏美も鞭の刺激と異様な雰囲気の会場の中で目隠しされたまま受ける陵辱に興奮したか、上半身を波打たせてイッたようだった。
「それでは先程からもう目を奪われるほど立派なモノをお持ちで、尺八のプロ樹理ちゃんの口でさえ持て余し気味になっているエントリーナンバー四番の方どうぞ」
リサが左から二番目の男の前まで行って指名した。
「麻美さん。あなたは椅子の方で後ろからお手伝いよ。みなさんここからは十分しか持ち時間がないんだから 、必ずイッていただけるようにお手伝いするのよ」
一番左のフランス人の男を樹理と交代させて、リサは麻美の手を取り、拘束椅子で今挿入しようとしている瞬間のアラブ人のすぐ後ろに連れて行き跪かせる。
麻美は何のためらいもなく男の巨大なものに手を添えると、夏美の性器へと導いた。
「うーーっ。大きい。入らない、壊れちゃう」
目隠しをされた夏美は自らの性器にあてがわれたものの大きさを実感したのだろう。
「えっ、えっ。いや、入って来ちゃう、おっきい。そんな奥まで。気持ちいいとこに当たる当たる、どうしよう」
本人の想像とは裏腹にあっさりとその巨根を呑み込んだようだ。
「えっ、嫌、なんでこんなにおおきいの。気持ちいい。おまんこいい。何人、何人の方なの」
リサが夏美のそばに立って小声で
囁
く。
「えっ、アラブ人なの。いや、そんなのいや、こんなに大きいのが好きになったら困る。日本人よりいいの、もうだめまたイッちゃいそう。いいの、いってもいいの」
夏美の性器からは先程の遠山の出したものと本人の愛液が、アラブ人の容赦ない抽挿と撹拌によって泡となって溢れ出してきているのが見える。
アラブ人は余裕綽々で腰を使っていた。
介助を命じられた麻美が、開口具越しに男の肛門に舌を差し入れながら、玉袋に手を添えて刺激を加えていた。
「だめ、いく、おまんこいきます」
組織の奴隷として徹底して鍛えられた夏美が、いともあっさりと断末魔の声をあげる。淫らな言葉は無意識のうちにも口にするよう訓練を受けていた。
それでも余裕の腰使いだった男は、残り時間二分というリサの合図を受けて、さらに猛然とした腰使いを行い、時間いっぱい使って射精を果たした。
「またいきます、もう堪忍して。ください、夏美の中に熱いザーメンたくさんください、妊娠させてー、いくー」
夏美はもう最後は半狂乱になっていた。
「まぁ夏美ちゃんたら、遠山様に日本人がいいと言ったのは嘘だったのかしら。それでは引き続いて、エントリーナンバー三番の中国の方どうぞ」
五人の中では、勃起したものは一番見劣りするなぁ、と米倉は思った。
すでに残る三人は三人の娘たちによって、全員が臨戦可能と見えた。
案の定、夏美の反応は薄かった。
挿入の瞬間の喘ぎ声すらなく、未だ先程の余韻だけを楽しんでいるようにも見えた。
それでも男は数分であっさりと、夏美の中へ精液を放った。
男が離れると、夏美の股間からは白いものがどくりという音がするかのように溢れ出した。
「エントリーナンバー五番の方」
呼ばれて立ち上がったフランス人もそれなりの大きさだったが、結局は夏美に、「だめ、もっともっと固いのちょうだい。大きくて固いおちんぽください」
という言葉を吐かせただけだった。
もちろん日本語を解さない彼はそんな彼女の言葉に萎えることはなく、制限時間の十分ぎりぎりまで楽しんだ。もちろん麻美の介添えつきであることは変わりがない。
「それでは最後…」
と、リサが言いかけたが、由香が右手を小さく挙げて、その男から口を離したところだった。
男一人に、樹理、理子が側面から、それに由香がピンサロ仕込みの技を披露したため、さすがのこの黒人も持たなかったようだった。
由香は男が放ったものを、手のひらに吐き出して見せた。
「残念ながらエントリーナンバー二番の方は失格のようです。大きいの好きな夏美ちゃんには可哀想ね。せっかくの黒人さんのおちんぽ味わえないなんて」
リサが会場の爆笑を誘う。
次の生贄はその由香だった。
椅子の上で脚を開かされて固定されると、剃毛を義務づけられている夏美と違って、黒々とした毛が嫌がおうにも目立った。
「どうだ、今、剃らせようか」
三田村が米倉に問う。
「うーーん、ひとりくらいはいいんじゃないですか、コントラストがあるのも」
アシスタント役の瑞花からリサの手にふたつの赤い蝋燭が渡された。
マゾの女にとっては、蝋燭責めとは火そのものが怖いか否かによって好き嫌いが決まると言って過言ではない。逆に言うと、怖ささえなければどちらかというと甘美な責めといっていいだろう。
しかし、由香は初めてだ。
怖がるな、という方が無理だろうと米倉は思った。
赤い拘束椅子に両脚はもちろん、両手も顔のすぐ横に半分万歳のような形で縛り付けられた由香は、体の前面全てをその蝋燭の先端に灯ってゆらめく火の前に無防備に晒していた。
「あつーーい、やめてーー」
両の目を見開いて由香が叫んだ。
リサは気にする風もなく、両手の蝋燭を由香の乳房の真上五十センチほどのところで傾け、始めの攻撃を見舞う。
その間に、麻美と夏美のダブル奉仕ですっかり準備を整えた日本人が、大きく開かれた股間の前にやってきた。
リサが持っていた蝋燭を一本だけ渡す。
男は無造作に由香の性器に挿入を果たすと、左手に持った蝋燭を由香の右乳の上で傾けた。
「うぅっっ、やめて」
由香が短く悲鳴をあげる。
最初にリサがそれなりの高さから落とした蝋は、責めに慣れたサディストがより近い距離から蝋を落とした際の痛烈な熱さを和らげるものだったことは、誰の目にもあきらかだったが、そんなことは初めての経験の由香には全くわからないだろう。
事実、男は腰の抽挿を速めながら、せいぜい二十センチから三十センチといった高さで蝋燭を傾けていた。
これでマゾとしてより扱いやすく、いい奴隷になるかもしれんな、と米倉は思った。
蝋燭の火の効果は、その責めを受ける女の方だけにあるわけではない。
人間は火に対して、ある種の
畏
れと欲求を太古の時代から持っていると言われているが、片手に火のついた蝋燭を持って、それで女の悲鳴を絞りながらの性交は、男たちにも、なかなか味わうことのできぬ陶酔をもたらしたのだろう。
このトップバッターの男を始めとして、各国から集められたいろんな人種がそれぞれ二人目の生贄にとりかかったものの、蝋燭の火を手にして女を責めるという行為のためか、五人全員がそれぞれ五分以内という短さで由香の番が終了した。
途中から「熱い」とは言わなくなって、声も出せずに拘束された体だけをぴくんぴくんと痙攣させている由香を見て、米倉は思わずほくそ笑んだ。
「えっ、聞いてない。いやー、それだけは嫌。浣腸は許して、お願い。お許しくださいー」
拘束椅子に大人しく乗って、脚を開いて手首、腹部、それに両の腿と足首をベルトで拘束された途端に持ち込まれたものを見て、不自由な体を揺らして麻美が絶叫した。
イルリガートルと呼ばれる高圧式の浣腸装置が麻美の顔の位置よりも高いところに吊られ、そこから延びた管の先端がリサの手によって無造作に肛門に突き込まれた。
元々腸が弱くて調教メニューの中では浣腸がもっとも苦手な麻美である。
「グリセリン五十パーセントがたったの二リットルです。普段から調教を受けている麻美嬢にとっては一時間やそこらの我慢は当然可能な量ですが、本日は念のため、全て注入後に特殊な栓をしたいと思います」
リサが半透明の液体の入ったガラス製の容器のすぐ下にあるコックをひねると、その液体はみるみるうちに麻美の体内へ流れ込んでいった。
「いやー、止めて。入れないでください。浣腸してオマンコは嫌です、お許しをー」
その様子を目のあたりにしたせいか、五人の男がガウンを脱ぐと、全員が準備完了という状態だった。
「あの子はやっぱり色っぽいですよね。マゾとしてのあの色香は男にはたまらないものがありますし。しかもあの細腰に不釣り合いのあのおっぱいとくれば、もし五分の一の確率で自分のものになると思えば、彼らのあのやる気もよくわかるというものですね」
米倉の言葉にうなずきながら、三田村がまた先程の用紙に目を落とす。
「左ふたりが韓国人とイラン人、右三人の内左がロシア人そして日本人会員との間に居るのがアラブ系富豪のジェンキンス氏、今回高額の買い物をしてくれたお得意様だ。ふたり姉妹の買い物で充分満足だと言われたのだが、せっかくだからゲームにも参加して楽しんでもらおうというので出てもらってる。ちなみに去年は彼がひとり実際に孕ませて、ほれあの小柄な方の女を持って行ってるんだが、今回はピルを服用させてあることは彼にはもう話してある。それだけうちにとっては重要ないい女だからもしよかったら参加しないかと言ったら一も二もなく飛んできて、ついでに昨日の様子を見てでかい買い物をしてくれたというわけだ。それにしても、見かけによらずでかい持ち物もっとるだろ。去年は見事あれでズドンだったわけだからなあ」
そんな会話をしているうちにも浣腸は完了し、リサが注入口を肛門から抜き取り素早くペニスの形をしたストッパーを挿入した。
「この男性器の形をしたアナル栓兼用特殊バイヴは、スイッチひとつでお尻の中で亀頭に見立てた部分が二倍に膨らんで、スイッチを切らない限り決して抜けなくなる、浣腸拷問とアヌス責めに使うお道具です。このように…」
「うっ、いや、お尻の中おっきくしないで。いや、怖い…。バイヴもしないでー」
「浣腸後の苦痛と快楽を同時に味合わせることのできるすぐれものです。ゴールド会員専用の奴隷全員に使うことができますので、ゴールドの方は日本に戻られたら是非おためしください。それでは一番の方そろそろ準備はいいですか」
日本人の男が立ち上がる。
米倉は名前を覚えてはいないが、設立初期から居て、よく麻美を指名している麻美にとっては常連客だ。
「いや、いや来ないで。おまんこ入れないで。先に、先におトイレ行かせて」
客に責められる時は少々大げさに反応するように教育してあるわけだから、実際には叫び声をあげるほど切迫しているわけではないだろう。
「あ、あん。おっきい。おちんぽ様おっきいおっきい。感じる、もっとおまんこの奥に、奥に来て。お尻も気持ちいいの、止めて止めて。いや、止めないで」
「えっ、そう、そうです。麻美は浣腸オマンコが好きな変態マゾ女です。浣腸大好き。でも苦しいの、お腹苦しい。でもおまんこもお尻の穴も気持ちいいの」
「あん、出して出してください。麻美のおまんこの奥に思いっきり出して。あーん気持ちいい、感じる。浣腸オマンコ浣腸オマンコ。来て来て。おっぱいもぶって、乳首ひねりあげてください」
「えっ、好きです、大好きです。おちんぽ好きちんぽちんぽ。もっとたくさんして。黒人様もアラブ人様のおちんぽも欲しい。あんいくいくーー」
男の腰の動きも一気に早まった。
ややあって男が抜きとると、その瞬間にまたびくんと体を反応させて、ふたたびぐったりとなった麻美に、左右からリサと瑞花が近づき、リサが両乳首を捻りあげると同時に、瑞花がパチーンという派手な音をスピーカーに響かせて平手打ちを見舞った。
「あと五回イッたら、ここで逆さづりにして排便よ」
リサが冷酷に宣言する。
「逆噴射して自分のうんち浴びたくなければ、しっかりオマンコのお務めなさい」
宣告にもかかわらず、ますます感じやすくなった麻美は回を追うごとにイク回数が増えていった。
最後五人目が例のアラブの富豪だった。
全身は汗みずくになっていたし、顔からは浣腸による排泄欲求との戦いのためか脂汗を浮かべていた。
「もう駄目、やめて。おトイレいかせて。おトイレ」
「あんもうオマンコしないで。ねー壊れちゃうおまんこもお尻も壊れちゃう。またイク、もういやイカせないで、やだやだイクー」
「えっ、またまたイク。妊娠させて妊娠させて。アラブ様のおちんぽザーメンください」
「もう我慢できない、見てる前でもいいからさせて。麻美のうんこするところみなさんにお見せしますから。見て見て、麻美のお尻の穴見て、麻美のおまんこももっと見て。あんっまたイキますぅ」
男は余裕綽々、最後までゆっくりとした出し入れを続けた。
「ラスト、フィフティーンミヌイット…。テン、ナイン、エイト」
わざとらしくリサがカウントダウンをする。
男はカウントに合わせるように深いストロークで出し入れをして、ラストワンで見事射精を果たしたようだった。
「イクーー」
またしても麻美は完全に失神していた。
麻美はスタッフの男性ふたりの手によって拘束椅子から下ろされ、失神したままステージ右奥へと担がれていった。
「本来でしたら、先程本人に宣告しましたとおり、合計二十三回も気をやった罰として逆さ吊り排泄ショーをお目にかけたいところではありますが、本日の次の予定と、夜は通常営業をされるというお店に配慮しまして、また新たな機会に皆様の前で罰を与えることにします」
リサが凛とした声で宣言した。
「それではここで、本日最後までショーのお手伝いをしてくれた美人姉妹、樹理ちゃんと理子ちゃんを改めて皆様にご紹介します。おふたりはステージ中央へいらしてください」
ふたりが中央へ進み出る。
「麻美のショーのお手伝いの時には、もう殿方の準備万端でしたので、手を使わないで口だけでサービスしてもらっていました。手を後ろ手に縛られてのフェラチオサービスはどうだった」
リサが姉の樹理にマイクを向けた。
「今日はエスエムのショーだったそうですが、私も手を縛られてのフェラには少し感じました」
「理子ちゃんはどう」
「最初可哀想かと思ったけど、特に麻美さんの凄い感じっぷりがスピーカーから聞こえてきて、なんだかむずむずしました」
「そう、ところでおふたりにはもう少しお手伝いというか、今度は主役をしてもらうことになるんだけど」
えっ、という表情を見せた時には、すでに背後からそれぞれふたりのスタッフが姉妹の両横に来て、縛られた二の腕を掴んでいた。
「いや、なに。なにするんですか」
マイクは通していないものの、ふたり同時の悲鳴が米倉たちの場所までも充分届いた。
「それでは皆様、本日のメインショー。マゾ教育を受けたことのないふたりの素人、ではないですねふたりの美人ピンサロ嬢姉妹の公開レイプショーを行います」
リサの声を合図に、男たちの手によって、ふたりの「制服」が前から切り裂かれ、露わになった姉の樹理はピンク色、妹の理子は黒のブラジャーも引きちぎられ、同色のパンティもあっという間にむしり取られた。


