フィストファック(Fist fuck)は、膣もしくは肛門に手または拳を入れる行為である。ハードなSMの一種として語られる。英語圏ではフィスティング(fisting)、フィスト、パンチファック、ハンドボーリングとも呼ばれる。膣と肛門の両方へ同時に入れる、あるいは一方へ両手を入れることをダブル・フィスティングと言う。拡張そのものが目的であり、挿入する側の支配感と、受ける側の被虐が同時に乗る。快感が保証される行為ではない。
伸びる器官と、伸びない器官
女性の膣は出産のために伸びる構造を持つが、人為的な拡張は多くの場合、強烈な痛みを伴う。筋肉の発達や骨盤の形状によっては、行為自体に向かない。肛門で行う場合は、もともと拡張を前提としない器官のため、不可能なこともある。拡張で得られる性感には個人差が大きく、フィストファックで女性が快感を得られるとは限らない。拡張する行為そのものに、破壊願望や被虐、支配感といった精神的な快楽が乗る。肉体的な快楽は、多くの女性には来ない、というのが現場の見立てである。
拳を握らない、前戯を削らない
会陰部の粘膜、膣の筋肉、肛門括約筋を損なう恐れが強い。会陰裂傷、膣破裂、外陰部炎、骨盤内炎、腹膜炎を起こしうる。挿入するときは、実際には拳を握らず、五本の指を真っ直ぐ伸ばしてぴったり揃えたまま入れるのが基本である。女性の膣は性的快感が高まれば伸びやすくなるので、充分な前戯と信頼関係が重要になる。1979年、立花隆が著書『アメリカ性革命報告』で「フィスト・ファッキング」という言葉を紹介した。立花自身は1990年代に入ってから、インターネットで初めて行為中の写真を見たという。名前が先に渡り、映像が後から来た行為である。












