イラマチオ(英: irrumatio、irrumation)は、オーラルセックスの一種である。語源はラテン語の irrumo(授乳する、吸わせる)の名詞形 irrumatio だ。日本語では「イマラチオ」と誤読・誤記されることが多い。「マラ」との音の重なり、あるいはフェラチオの末尾が「ラチオ」であることから、先頭だけを入れ替えた形が定着してしまった。正しい語形はイラマチオである。
フェラチオとの違い
フェラチオでは口を使う側が主導し、深さを自分で決める。イラマチオでは挿入する側が主導し、相手の口へ男性器を咥えさせる。喉奥まで入れるかどうかも、入れる側の判断になる。フェラチオでは喉奥まで入れない、というのが一般的な対比だ。快楽の向きが逆になる。吸う行為ではなく、口を使わせる行為である。ラテン語の「吸わせる」が示すとおり、能動は咥えさせる側にある。
典型的な体勢は二通りある。立った男性が、膝立ちの相手の口腔へ咥えさせ、肩や頭部に手を添えて前後させる。あるいは仰向けの相手の上に跨り、口のなかへ出し入れする。咥える側には、歯で傷つけないよう顎と舌を動かすことが期待される。実際には、ある程度の技能を持つAV女優でなければ難しい。咽頭反射と顎の疲労が先に来る。主導権が挿入側にある以上、技術の不足は苦痛と事故に直結する。
顎、咽頭、窒息、合意
強制的に行った場合、身体的な苦痛だけでなく、顎関節症や口内炎を起こすことがある。クラミジアや淋菌などの性感染症があれば、咽頭や喉頭の粘膜へ移る危険は高い。長さや太さがある場合は、行為中の窒息と強い恐怖感もある。相手の承諾なしに行うなら、一般にレイプと見なされる性行為だ。BDSMの場面で使うなら、事前の合意、中断の合図、深さの確認が前提になる。見栄えの暴力性を、そのまま無合図でやってよい理由にはならない。
関連して語られるのは、ディープスロート、射精、精飲、喉射といった口と喉のプレイだ。イラマチオはそのなかで、挿入側の主導を名前にしたものにすぎない。フェラチオの延長ではなく、主導権の逆転である。膝立ちで頭部を押さえられる型も、仰向けで跨られる型も、深さの決定権は咥える側にない。誤ってイマラチオと呼ばれ続けても、語源の irrumatio が指すのは「吸わせる」側の行為だ。顎関節と口内炎、咽頭の性感染症、窒息。顎を守り、感染を疑い、合図を置いたうえで、合意があるときだけ成立する。














