実姉と義姉 第六章 義姉・菊蕾を貫く剛直 ~ 第七章 姉と弟・秘肉の交歓 · 1 (6/7)
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第六章 義姉・菊蕾を貫く剛直
沙由里は結婚式の準備に忙しかった。そんな姉を、秀之は信じがたい忍耐力で遠くから見つめていた。
--これが最初で最後よ……。
そう言った姉の言葉を破って、再び沙由里に迫ったなら、彼女が自分だけに与えてくれたあのめくるめく時間が、まったく意味をなさないものになってしまう気がした。
相変わらず、沙由里は秀之に対して優しかった。あの事件があってからも、まったく同じ態度で秀之に接してくれていた。だからこそ、秀之は姉の信頼を裏切らないよう、必死で自分をコントロールした。
だが若い肉体は、ともすれば、欲望の殼を打ち破ってしまいそうな気配をみせた。秀之はありあまる欲望を自慰という虚しい手段で発散するしかなかったが、その時、彼の瞼の裏に対象として描かれるのは沙由里ではなく、義姉の亜矢子であった。沙由里をイメージするのは彼女に対する冒涜だと考えたのだ。
亜矢子は秀之の想像の中で無惨に犯され、いつもボロ布れのように扱われた。近頃、外泊することが多くなった亜矢子の部屋で、下着を顔に押しつけながら、秀之は激しく右手を使い、最後には、その下着に欲望のしるしをぶちまけた。
時たま家に戻ってくる亜矢子は、自分の部屋のタンスや引き出しに、彼女しかわからない目印をつけておいた。それで、部屋がいつも誰かによって荒されていることを知っていた。その誰かが、もちろん義弟の秀之であることも……。
亜矢子は、秀之の欲望に狂うぶざまな姿を想像しては心の中で嘲笑した。そして亜矢子自身もまた欲望をつのらせては、男のもとを渡り歩いた。亜矢子は家の中が、義妹の結婚のカラーで塗りつぶされていくのが我慢ならなかったのだ。そんな理由もあって、ますます外泊癖は顕著になっていた。
その日、亜矢子は六本木のディスコで知り合った神山という不良学生とホテルにしけこんでいた。神山は九州男児などとほざいているが、ふやけたような軽薄学生だった。
彼はホテルのバスルームで、近頃、あまり自分の呼びだしにも応じなくなった亜矢子をなじり、もっと真剣に交際しろと迫った。
亜矢子は正直なところ、もうこんな男とはつき合いたくはないと思っていたが、あることで神山に借りがあった。そのため、強い態度で臨むことができないのがシャクの種でもあった。
その件について、二人は口にすることはなかったが、お互いの心にひっかかっていることは間違いなかった。
「俺はあんたに首ったけなんだ。そりゃあ、あんたはそこそこ名も顔も売れているし、美人だ。俺みたいな年下の学生なんか、その場限りの遊びと思っているかもしれないけど、俺は真剣なんだ。だからこそ……」
神山は亜矢子の背中を流しながら、ここで言葉を切った。亜矢子が厳しい表情で振りかえったからだ。
「……わかるだろ、俺のあんたに対する気持」
神山は亜矢子の体の向きを自分のほうへ変えさせてヘラヘラと笑った。彼の下腹部からは、すでに逞しくなった自慢の一物が突きだしていた。
私はこれに弱いんだ。腹の中で舌打ちをしながら、亜矢子は手を伸ばして、まずその量感を楽しんだ。
この男はこれだけが取り柄なんだ……。そう思うと腹も立たない。実際、神山は二十一歳という年齢にふさわしくないテクニックを身につけていた。しかも、その一物は誰の眼から見ても一級品である。
「真珠なんか埋めこんだり、シリコンなんか注射しているバカの顔を見てみたいよ」
これが彼の口癖だ。しかも大きいだけでなく、持久力にも富んでいる。本体はもちろんのこと、本人も若いから実にタフだ。それに女を歓ばせるのが楽しくてしようがない年頃ときている。
亜矢子が握っている一物をソフトに擦ると、神山は誇らしげな表情でそれを見おろしている。亜矢子がつき合った今までの男は、女が先に一物に手を出して握れば、もうそれだけでのぼせあがってしまい、すぐ女のような声を出して体を震わせる男が大半であった。だが、神山は平然と見ている。むしろ、はしたないことをやっているのを見られているという意識が強く働いて、亜矢子は心も体もどんどん高ぶっていった。太く、しかも長くて硬いので、握り心地はなかなかのものだ。
「袋もいじってくれよ」
剛棒の下でブラブラと揺れている肉の袋に、もう一方の空いている手を伸ばす。中におさまったクルミの大きさは、右に出る者がいないくらい立派で重みがある。掌で優しく揉みほぐしていくと、ようやく神山は満足げに大きく息をついた。
おかしなもので、こうやっているうちに、たいして好きでもない男だということも忘れて、もっとよくしてあげたいという気持になってくる。やはり女も、男のよがり狂う姿を内心は見たいと思っているのかもしれない。
握っている表皮をずっと根元のほうにまで引っ張ってみる。それまで肉茎を包んでいたはずの表皮は、肉茎と一体となって、皮膚も棒も区別がつかなくなる。痛くないのかしら、と思って神山の表情を盗み見ると、顔を赤く膨らませて固く眼を閉じ、顎を突きだすようにして、じっと何かに耐えている。
「いい気持?」
「ああ……」
唸るような声がかえってくる。そうしながら、袋を揉む手にもちょっぴり力を加える。
ここは急所だからほどほどにしなきゃ……。
亜矢子の細くてしなやかな指が、袋のずっと下のほうへ伸びていった。つまり肛門に近い部分だ。驚いたことにもう一方の手に握られている一物の芯が、会陰部の内側から肛門の裏側にまで伸びている。硬直したまま、体の奥に消えているのである。外部に現われている部分が二十数センチとすれば、全長は三十数センチにもおよぶのではないだろうか。
「どこで覚えた、そんなこと?」
神山が唸るように言った。
「ううん、あなたがあんまりよさそうな顔してるから」
「確かにいいよ」
握っている掌に、剛直のビクッ、ビクッという脈動が大きく伝わってくる。
「待てよ……待て」
出てしまいそうだと呟きながら、神山は亜矢子の両手を自分の体から引き剥がし、また、フーッと大きく溜め息をついた。
「ソープランドの女みたいなやり方だ。もっとも、あんたのほうが情がこもっているけどね」
今度は亜矢子が男によって愛撫される番である。
神山という男は、亜矢子に対しては、初めに手を使わない。唇と舌だけである。それも女の部分から最も遠い足の先が対象となる。
亜矢子はバスタブに背中をあずけて寄りかかると、両手を左右にひろげて縁に手をかけた。こうしないと、愛撫されている最中に、夢中になりすぎて引っくりかえる危険性があるからだ。神山がすぐ前にあぐらをかいて座ると、亜矢子はいつものように片脚をかかえるようにして、神山の顔の前に突きだした。
その時、神山は、亜矢子の黒い茂みの下でパックリ口を開けている肉の割れ目を見つめていた。亜矢子の一挙一動で、股間がいろいろな形に変化するのが面白くてならない。直線に切れこんでいるものが、ちょっとした動きでくの字に歪んだり、ノの字になったりする。そのいやらしい動きが、神山の心も体もますます淫らにしていく。
亜矢子は、神山がそんな趣味を持っていることを知っているから、わざと挑発するように、大袈裟に体を動かして見せつける。彼の眼が妖しく光るのを見ると、自分の股間がみるうちに充血してきて、腫れぼったい感じになる。めまいを起こしそうな一瞬だ。濡れてきた奥も見せてやりたい。それでもあんまりあざとくやっては身も蓋もないから、いつもほどほどにしている。
神山のもうひとつの自慢は、舌がすごく長いことと柔軟性に富んでいることである。実際、彼は今までに舌先だけのテクニックで何人もの女を泣かしている。その長い舌の先が、まず足の裏を舐めた。
亜矢子の背筋がゾクッと震える。股間がにわかにざわめき、肉片をかき分けて淫汁が流れでた。
「相変わらずすごいな」
神山は淫らな女の股間の変化を見るのが楽しくてしようがないといったふうに下卑た笑いをもらす。それから腰掛け台を手もとに引き寄せ、それに亜矢子を座らせた。
今までよりも、さらに大きく開いた両脚の付け根がパックリと割れ、黒い渦巻状の縮れ毛に飾られた恥丘がこんもりと膨れあがり、視界に飛びこんでくる。さらにはずっと後ろの会陰部から分かれた二つの尻肉の中心に、ちょっと黒ずんだ感じの肉のすぼまりが、小さな花びらを集めたような形で見えている。
亜矢子自身には、自分のひろがった股間は見えない。だが、神山のギラつく視線がそこに張りついているのはよく見える。亜矢子はくすぐったいような、むず痒いような、ちょっと説明しがたい歓びに浸っていた。しかも、人一倍感じやすい亜矢子は、足の指の間や、裏のツボを舐めまくられているうちに、何度か軽くエクスタシーを迎えていた。
亜矢子の場合、いつもそうなのだが、小さなエクスタシーの波が何度かつづき、それが、男の愛撫がエスカレートするにしたがって上昇し、最後に自分の吐きだした淫汁にまみれきった裂け目を貫かれることによって、終局のきわみに達するのである。
神山は、亜矢子の足の裏を掃くように舐めながら、今日は特別な方法でこの女を試してみようと考えていた。特別な方法というのは他でもない。いま一番奥でひっそり息づいているアヌスへの攻撃である。
以前、何かの拍子でそこに指が触れたことがある。その時、亜矢子は体を硬直させて、ものすごい拒絶反応をみせたことがあった。まったく偶然のことだったので、神山はすぐに別の個所を攻めてしまい、アヌスに関しての結論はお流れになってしまったが、その時からいつかチャンスがあったらと、時機の到来を待っていた。
今日がその日にふさわしいと思ったのには理由がある。神山はあることで完全に亜矢子の弱みを握る立場になったからだ。亜矢子が拒んだらそのことをちらつかせればいい。いや、何と言おうと、最後には力ずくでもやってやる。
しょせん、神山という男は、女を遊び道具のひとつぐらいにしか考えていないのだ。亜矢子にあれこれとおべんちゃらを言って、なんとか関係を持続させてきたのは、一応、彼女が最近になって顔が売れてきたテレビのレポーターであるからだ。ホテルへ入る時など、オーバーコートの襟を立て、顔が半分ほど隠れてしまうサングラスなどかけているが、入口で亜矢子からそのサングラスをとって、「ほら、この女はテレビにちょくちょく出ている神坂亜矢子だよ」と言ってやりたくなる。だが、亜矢子は、いつも口が酸っぱくなるほど、「私とつき合っているなんて言いふらしたら、すぐに絶交よ」と言いつづけてきたから、神山は、友だちにも言いたくてうずうずしているのを我慢している。そうしてじっと耐えてきた。でも、もうつべこべ言わせないぞ、という自信がある。なにしろ、あのことをしゃべると言えば、亜矢子だって強気に出られまい。
神山はほくそ笑みながら、しだいにいい声をあげだした亜矢子の秘唇を熱い眼で見た。そこは貝のように蠢いていた。微妙な動きなのだが、表面にまで押しだされてきた媚液の息づくような歪みでわかるのだ。それとも、次々と秘口の奥から溢れる媚液で、今まさに満杯の盃から酒がこぼれるように、媚液がどっと外に向かって滴り落ちる寸前のあがきなのだろうか。
脚に舌を這わせながら、爪の先で膝の後ろの柔らかい屈折部分の皮膚を撫でると、不意に亜矢子が腰を跳ねあげた。よほど感じたのだろう。その途端に、淫裂の奥から外に向かって霧吹きのような状態で媚液が拡散した。神山は初めて見る現象に眼を細めた。
舌はゆっくりと太腿の付け根に向かって這いあがっていった。それにしたがって、神山の姿勢が、押しつぶされた蛙のような格好になる。とうとうペッタリとタイルの上に這いつくばった。
普通一般の家庭の浴室ではとても狭くて無理なのだが、近代的設備を誇るラブホテルだからこそできた芸当である。
亜矢子も、あまり腰を振りたてるので、腰掛け台がはずれてしまい、タイルに座りこむ格好から、さらには長々と寝そべってしまった。バスタブから流しっぱなしの湯が溢れていた。タイルの冷たさを気にすることもなく、二人は束の間の情事に熱中した。
神山の長い舌は、とうとう亜矢子の股間に進んでいった。
いきなりビリッとした快感が亜矢子の脳を刺激する。それは思わず亜矢子が歯ぎしりしたほど強烈で、今まで曖昧だった小さなエクスタシーを、一気に上昇させた。快感には痛みにも似た鋭い刺激がともなっていた。長い舌がどんな効果をもたらすか、年若い学生は充分に承知していたし、舌の洗礼を受けている亜矢子もまた、それ以上に熟知していた。
「もっと……」
亜矢子は自らの手でヴィーナスの丘の柔肉を上に引っ張った。皮膚や粘膜を張りつめた状態にして、そこを愛撫されると、快感は幾重にも倍加されることを、世馴れたテレビレポーターはとっくに承知ずみだった。
亜矢子はようやく頭を持ちあげるようにして下を見た。神山が、さながら犬のように舌を鳴らして恥毛の陰になった部分を舐めまわしている。亜矢子はとりわけ自分の恥ずかしい姿を見るのが好きである。ぶざまであればあるほど強い快感が湧いてくるのだ。
「ああ、もう
!!
」
耐えきれないように亜矢子は叫び、顔を左右に振りたてた。彼女の髪がタイルに流れでた湯に濡れて、ずっしりと重くなったが、もうそんなことにはかまっていられなかった。まるでむずかる赤ん坊のように頭を左右に振り、表情を歪め、白い喉をひきつらせた。切なさといたたまれないような感覚が溶け合って、なんともいえぬ甘美な疼きが全身を貫く。もちろん一番感じるのは、直接舐めまくられているところで、それを充分承知している神山は、黒い恥毛がまばらに生えている淫らな秘唇の縁を、何本かの指で巧みに開き、赤貝のような陰唇を舐め、ちょっぴり顔をのぞかせている愛の突起を突っついた。
亜矢子はあまりの快感に顔だけでなく体じゅうを真っ赤に染めて、嵐の中を航海する船のように全身を大きく揺さぶった。
大学一年生の時に処女を喪失して以来、かなりの数の男たちと交渉を持った亜矢子は、常に麻薬にも似たセックスの習慣に溺れて、男なしではいられない女になっていた。だが、自分よりも年下の男と交際したのは、今、亜矢子の相手をしている神山が初めてである。
亜矢子は初めて神山とディスコで知り合った時、ちょいとツマミ食いのつもりだった。ところが、テクニシャンの神山のペースにはまって、以来、ずるずると関係をつづけてきた。しかし、若い男だけに、セックスは強くても、誠実さに欠ける。それに、平気で小遣いをせびるような軽薄さがある。いつしか亜矢子は逃げ腰になっていたが、ある事件がもとで、弱い立場にたたされていた。
しかも、いざこうやって会っていると、神山の持つ自慢の一物とセックステクニックで、ひとたまりもなく懐柔されてしまう。いったん性のドロ沼に足を突っこむと、そこからは、どうあがいても抜けだせない。理性といった類いのものはすべて忘れて、とことん溺れてしまうのだ。
今がそうである。神山の微妙な舌の動きだけで、亜矢子の全身がワナワナと震え、性器そのものから、パチパチと火花がはぜるような感覚が突きあげてくる。粘膜から粘膜へとなめくじのように這いまわる舌は執拗で、まったく疲れを知らないかのようであった。女性器全体が、今にも溶けてしまいそうな気がした。
「うわわわッ
!!
ううッ……」
亜矢子は、時折り死んでしまいそうな感じに襲われて、あわてて神山の舌から逃げだそうとするのだが、おかしなもので、それは意識だけがそう働くだけで、むしろ体は反対に、よりいっそう強く女裂を相手の舌に押しつけてしまう。神山の舌は蛭よりも巧みに粘膜に吸いついて溢れでる媚液を吸引していた。とうとう亜矢子はあの下品な四文字を口にしていた。
「オマ×コしてッ
!!
オマ×コしてよッ
!!
」
恥ずかしい言葉を放った途端、痺れるような快感が股間から脳天に突き抜けて、亜矢子はしたたかに媚液を湧出させた。
股間に張りついていた神山の舌は、不意に押しだされてきた熱い液体をぞんぶんに味わい、チュウチュウと音をたてて呑みこんでいく。その音がまたなんともいやらしく亜矢子の耳に達し、ますます性感を高ぶらせていった。
「入れてよ! 入れて、お願いッ
!!
」
甲高い亜矢子の声は、バスルームの窓をビリビリと震わせ、冷たい夜の闇の中に吸いこまれていった。
「まだだ。まだまだ、そのうちにもっとよくなる。待てよ。それまでな、たっぷりとボボ濡らしてな」
下品な言葉が神山の口をついて出た。彼はもう少し後になってから、亜矢子がもっとも真剣に絶頂の時を迎えたがっている瞬間に、さっき亜矢子が言ったいやらしい四文字の言葉を耳もとで言ってやるつもりなのだ。今はやっと、その第一段階である。
「いやーん
!!
」
亜矢子が、また激しく首を振った。何がいやかというと、ボボという耳馴れない響きが、おそらく、あの四文字と同じ意味を持つ言葉が、いやだということなのだ。しかし、実際は肯定していることを、女扱いに馴れた神山はよく知っている。女は、いやだいやだと言う時ほど、実はそれを求めているのだ。
「助平なボボだ。潮を吹いてるぜ」
再び、ことさらいやらしく言うと、神山が指摘した通り、助平なボボは、トロトロと淫汁を噴きだした。
亜矢子は股間の肉片が一枚一枚蠢動するごとに、その間隙から愛液が溢れるのを、身をもって感じていた。そういういやらしい自分の姿が、男の眼を楽しませ、大脳に刺激を与え、興奮させるということもよく知っていた。だから、亜矢子は恥ずかしげもなく太腿を開き、神山の顔に秘唇の割れ目を押しつけていった。
二人は、お互いの心の内を読みとりながら、できるだけ淫らに行動した。神山はゆっくりと体を時計の針の方向にまわし、俗に言われているシックスナインの形をとって、自分の隆々としたビッグサイズの肉棒を亜矢子の顔の前に突きつけた。
亜矢子の手がそれに触れる。袋から上を両手にささげ持つ格好で、じっと見つめている。
それをチラッと眼の端でとらえた神山はほくそ笑んだ。女もやっぱり男と同じだ、と神山は思うのだ。どの女もそうだったが、女も、まず見るという楽しみを満足させてから触り、そして最後に味わうのだ。とりわけ、神山は自分の一物に自信を持っていた。何かというとすぐに見せたがる。
神山の二十一歳の時の初体験の記憶によれば、世間一般で教養が高いと言われている女ほど、見て、触れて、味わうという傾向が強い。神山は、どの女にもそれを充分に満足させてやることにしている。特に、いま相手をしている亜矢子は、神山が今までにつき合った女のなかでも、一番気に入っている女である。しかも、一度は彼に愛想づかしをしようとした女であるから、よけいにいろいろな思い入れがある。
亜矢子は掌を丸めてすっぽりと亀頭を覆った。鈴口に滲んでいた露が掌にひろがり、全体にぬくもりが伝わってくる。もう一方の手で肉茎をそっと握った。
ビクッ、ビクッ……。規則正しい大きな脈動が感じられ、エネルギーの強さというか、相手の欲望の激しさが、亜矢子の心に淫らな影響を与える。
本当にこの人ったら……。
亜矢子はヒクヒクと脈打つ肉棒を目の前にして、またしても股間の柔肉をブルブルとひくつかせた。亜矢子が感心するように、神山の肉棒を包む伸縮自在の表皮には、まるで磁石に集まる鉄粉のように、とても細かい毛が生えていた。それが恥毛の延長なのか、それとも体そのものに生えている産毛のようなものであるかはわからなかったが、どちらかというと長い恥毛をカットした感じで、それなりの硬さというか、強さを保っていてチクチクするのである。
亜矢子はそれによる刺激が大好きだった。間もなくそれが膣を力強く往復して擦るのかと思うと、もうそれだけで粘膜が震えた。いや、粘膜だけでなく、豊潤な肉体そのものも小刻みに波打っていた。
すでに、つのる欲望をコントロールできる状態ではなかった。もうこのまま行きつくところまで一気に突っ走ってしまいたい。だが、相手がそれを許してくれない。さざ波のように小さなエクスタシーが亜矢子を襲うのだが、それが終着点でないことは明らかであった。どこかにもどかしさがつきまとうのだ。何もかもが爆発して弾け散り、完全に空白に支配される瞬間がまだ来ない。そのいらいらが、また情感をあおり、欲望を高め、乳房を疼かせ、股間の柔肉を震わせていく。
「して
!!
入れてちょうだい
!!
」
そう言った途端、すかさず神山が茶化した。
「欲しくてならぬ、夜の夜中に竿探し、ホイホイ」
「バカッ……バカ、バカ、バカッ
!!
」
亜矢子が悶え狂ったように体を揺さぶって叫んだ。
「そんなにおめこしてえのかよ。この助平女」
すかさず亜矢子がわめきたてる。
「したいわ。したくてしたくてしようがないから、こんなにオマ×コ濡らしてるんじゃないの。責任とってよ!!」
そこには教養とか理性とか、女らしさなどは微塵も感じられず、ただ欲望に身を焦がす女の性だけが厳然と存在した。
「もう一度言ってくれ。俺は女がその言葉を言うのが好きでたまらないんだ。いい響きだぜ。ボボもおめこも子供じみてていけねえよ。さ、言ってくれ。うんと卑猥に言って、俺の魔羅を奮い立たせてくれ」
「こんなに大きくしてるくせに……」
「言え
!!
言いたくねえなら、はめてやらねえぞッ」
「言う、言うわよ。言うったら
!!
」
亜矢子は、もっと露骨に、いかにしてもらいたいかを言いつづけた。矢継ぎ早に、亜矢子は例のいやらしい女性器の俗称を十数回言い放ち、そのたびに、ドクドクと媚液を溢れさせた。
女体とは本当に不思議なものである。貯蔵庫のようなものがあるのなら、それはとっくに涸渇しているはずなのに、まるで神秘の泉でも持っているかのように、尽きることなく秘液を湧出するのだ。
神山の顔は、玉子の白身でもぶちまけられたようにツルツルに輝き、見ようによっては顔そのものが亀頭のように見えた。亜矢子の手で弄ばれていた肉棒も、鈴口からフツフツと噴きこぼれる透明な露ですっかり濡れそぼり、まるで朝露に湿った大きな松茸のようであった。ついに我慢できなくなった亜矢子は、手にしていた肉のこわばりをパックリと咥えこんだ。しかし、実際に亜矢子の口の中に入ったのは亀頭部分だけにすぎない。それだけでも、亜矢子の美しい顔はたちまち苦痛で歪んでしまう。今でさえやっと呼吸している状態である。仕方なく、呑みこみきれない陰茎の部分を手でつかんだ。表皮に生えた短毛がチクチクと掌に当たってくすぐったいような心地よさを伝えてきた。
ああ、私の中にこれが入って、チクチク擦るんだわ。ああ、もうッ!!
思わず握りしめていたものを擦りたてると、先端の切れ口がポッと小さく開いて、生温かくて、ちょっぴりしょっぱい液体がジワーッと滲みだしてくる。舌先ですくうと、足もとで神山が低く呻いた。早くその気にさせなくてはとばかりに、またゆっくり表皮を擦ると、神山は少しずつ腰を使いはじめた。
相手が快感に浸っていると思うと、亜矢子もまた嬉しくなってくる。つい夢中になってしまうのだ。あっと思った時には、もう手遅れだった。目の前で、白い塊りがピューッと噴出したのである。
「あ、いや--ッ」
亜矢子はあわてて掌で鈴口を押さえたが、掌を突きあげる射精の勢いに驚いて手を離すと、ようやく衰えをみせた筒先から、ドクドクッと脈打ちながら未練たらしく、二十センチ、十センチ、五センチと、精液はしだいに噴きあげる力を弱めながら流れでた。
「もうイヤッ……どうするのよッ! 私はどうしたらいいのよォ」
亜矢子がいらいらして叫ぶと、神山は、「舐めろよ。舐め方がうまけりゃ、すぐに大きくならあ」
ぶっきら棒に言い放った。
神山は、初めからアヌスに狙いを定めていた。亜矢子を攻めたてている時にあれこれと考えをめぐらせ、一度は放出したほうがいいという結論に達し、あえてフェラチオだけで射精したのだ。そうすれば、二度目はいやでも長持ちするし、固いアヌスを貫くには、ある程度の余裕がないと、入口あたりで漏らしてしまう怖れがあると読んだのである。
神山のそうした細かい計算を知ってか知らずか、亜矢子は白い液体にまみれた肉棒を再び口に含むと、丁寧に心をこめて舐めはじめた。これが自分のたぎる欲望を満足させ、火照った体を鎮めてくれる道具なのだと思うと、いい加減には扱えなかった。
亜矢子の心が通じたのか、口の中の肉塊は急激に体積を増していく。とうとう苦しさに負けた彼女は、こわばりきった肉棒を吐きだしてしまう。それでも、もっと力強く逞しくなってもらいたかった。今度は片手で陰茎を擦り、残る手で袋をやわやわといじってやる。
「うまいぜ……もっと頼む。うう、いい気持だ……」
本当にそうなのだろう。陰茎がドキッドキッと大きく脈動している。
「よし、いいようだな。向こうで落ち着いてやろうじゃないか」
亜矢子も、タイルの上よりも、落ち着いたベッドの上で、情事をたっぷり楽しみたかった。
体を拭く時に、濡れた股間はどうしようかと迷ったが、結局、綺麗に拭いた。また一から愛撫してくれれば、秘唇はたちまち洪水のように淫汁で溢れることが目に見えている。
亜矢子の思惑通り、神山は唇のキスからはじめて、乳房への愛撫、そして最後は亜矢子の恥ずかしい部分へとたどりついた。
硬い剛棒が体のあちこちに触れただけで、亜矢子の秘唇はすぐに期待通りに濡れていった。
神山の眼を楽しませようと、神山が股間に顔を埋めてしばらくすると、亜矢子は自らの乳房を両手でつかんで優しく揉んだ。亜矢子は、自分のそういう姿が男を興奮させることを充分に知っていた。
予想通り、亜矢子のいじらしい行為に神山の視線が向けられてくる。そうこうしているうちに、亜矢子は自らの行為に酔っていった。男のための行為がいつしか自分のための行為となり、その淫らな行為に熱中した。優しさは激しさに変わった。
「見てッ
!!
あなた、見てよッ
!!
」
左右に揺さぶられた乳房は痛そうであったが、亜矢子はしっかりと量感のある乳房をつかみながら、ぐるぐるとまわし、つぶれるのではないかと思うほど強く握りしめ、前後左右に揺さぶりたてた。神山も負けじと柔肉の間に舌をすぼめて突きたて、指を総動員して太腿の内側をくすぐり、濡れはじめた陰唇と会陰部を掃くように撫でまわした。
「あああ、いっちゃいそうよ」
車が急ブレーキをかけた時のように、亜矢子の体がガクンッガクンッと揺れる。
「いくな、入れてやるから」
神山がようやく中腰になると、亜矢子は乳房から両手を離して、高々と掲げた両足首をつかみ、神山の眼に見せつけるように肉の割れ目を公開した。恥丘の下の赤肉がパックリと割れて、陰唇のビラビラが赤貝のようにヌルリと動いた。幾重にも重なった肉襞の奥は、まるで鍾乳石がたれさがっているように神秘的で淫らであった。
見せることの好きな女だな……。神山は苦笑しながらもしばし見とれた。数多くの男たちが俺と同じようなことをしただろうが、アヌスのほうは処女なのだろうか? 神山の興味はその一点につきた。できることなら、亜矢子にとって自分が初めての男でありたいと思った。この点では、神山もまた平凡な男でしかなかった。
海千山千の男たちとかかわった亜矢子ほどの女が、たとえ後ろのホールとはいえ、処女であるはずがなかった。亜矢子は神山の一物の大きさに怖れをなしていたのである。世馴れたというか、男馴れしたというか、ヴァギナであればどんなものでも受け入れる自信はあるが、肛門となると、あまり大きなものは拒絶反応を起こしてしまう。
今までに、亜矢子の裏門でセックスした男は二人いた。どちらもテクニシャンであったが、モノの大小からいえば小の部類に属していた。だからこそ、二人の男はそれを補うため、テクニシャンになったのかもしれない。
ところが神山は二人とは違っていた。若いくせに技巧派であるだけでなく、タフであった。持っている一物も外人顔負けの代物である。
セックスをしている最中、亜矢子は神山と同化してしまうが、それ以外の時には、心のどこかで〝こんな男と〟と馬鹿にしていたのかもしれない。若いけれど女にかけてはつわものの神山は、そんな亜矢子の心の奥底を見抜いていたのかもしれない。だからこそ、今日こそはと、よからぬ企みを心に秘めてラブホテルに乗りこんできたのだ。
美貌の女性が、しかも世間では頭の回転が速く知性に富んだテレビレポーターとして売出し中の女性が、見事に変身して、せいいっぱいのいやらしいポーズで迫る姿には、やはり一種の感動さえともなう。
神山は自慢の一物で亜矢子の内腿をピタピタと叩いた。さあ、用意はいいか、という意味の挨拶代わりである。
「早くしてえ……」
艶っぽく尾を引く女の言葉を耳にしてから、神山はグイッと腰を落とし、亀頭で小陰唇のビラビラした肉片を擦った。粘膜と粘膜の闘いが今まさにはじまろうとしていた。
耐えきれないように、亜矢子が腰をクイッと持ちあげて、亀頭を割れ目の奥にとりこもうとしたが、それより一瞬早く、神山がスーッと腰を遠去ける。期待を裏切られた亜矢子は鼻にかかった甘い泣き声をあげた。
「入れてーッ。欲しいのよォ。自分ばかり出しちゃって……」
その言い方があまりにも子供じみていたので、神山は思わず笑ってしまう。亜矢子が薄眼を開けて、恨めしそうに神山の顔と猛々しく突きだしている肉棒とを交互に見た。それは見る者に恐怖感を与えるほど長大であった。
「ああ、ほんとに大きいわ」
感嘆の声を放つ亜矢子に、神山はさらに追い討ちをかける。
「何がさ」
「ペニス……ペニスよ
!!
」
「他に何か言い方があるだろう」
神山の声が、少し不機嫌になると、あわてたように亜矢子が言った。
「魔羅よッ。そう言えば満足なんでしょう」
「もっと言えよ、どんどん言えよ」
亜矢子は、女として口に出してはならないような言葉を声高に吐きつづけた。泣きたいくらいに体が熱くなっていく。
亜矢子が夢中になっている姿を眺めながら、神山がいきなり硬い肉棒を、狂おしく息づく秘唇に突き刺した。小さな穴が押しひろげられて、淫水が細かく弾けたように飛散した。
グイグイと、神山の巨根は秘貝の奥に向かって侵入していく。
鋭い快感が股間の粘膜から五体へと走り抜ける。神山は亜矢子のよがり狂う姿を楽しみながら、締めつける秘唇の中にゆっくりと根元近くまで沈めていった。表皮にカビのように生えている短い毛のもたらす効用を、彼はよく知っていた。だから、途中まではズブッと音をたてるほどの勢いで入れたが、あとは余裕をもって、ちびりちびりと陰茎を繰りだした。柔肉とも粘膜ともつかぬ秘唇の奥に表皮が隠れていくと、包みこんだ肉襞が短毛の刺激によって、ブルルッ……ブルルッと痙攣した。そのたびに亜矢子は、「イクッ……」とか、「ウッ……」とか、時にははっきりと、「チクチクする」などと呟き、その瞬間を味わうように顔の表情をさまざまに変えた。
肉洞の入口にそのような刺激を受け、なおかつ、膣の奥は太い肉棒でいっぱいになり、まわりの肉壁や子宮を突きあげられて、亜矢子はみるみるうちに体をくねらせ、神山の動きに応えるかのように腰を突きあげた。
「気持いいか?」
「たまんない。ああッ……うううーッ
!!
」
「どこがいい? 何がよくしてくれるのか言ってみろよ」
言うほうも聞くほうもためらいなく、腰をぶつけ合った。太いこわばりが出たり入ったりするたびに、淫裂は恥ずかしげもなく音をたてたが、もはや、熱中している二人の耳には、二人の闘志を掻きたてる励ましの音にしか聞こえなかった。
「たまんないのよ。してッ
!!
もっと、もっともっとしてえ--ッ
!!
」
二人のプロレスまがいの動きに、ベッドが今にも壊れそうな音をたて、床までがミシミシと鳴った。
亜矢子の意志と関係なく、秘唇がブルブルと震え、愛の突起がピクピクと痙攣した。
それは神山にもはっきり伝わった。二度目の放出が近かったが、ようやくそれに耐えて、子供の腕ほどもある剛棒を締めつける秘唇から一気に引き抜いた。内側から肉がまくれ、赤色がかった粘膜が、肉棒にまとわりついて飛びだした。
「いや、いや、いやッ。抜かないで--ッ」
その声は絶叫に近かった。
「わかってる。こうやるんだ……」
神山は長く硬い肉棒をブラブラと揺らしながら、素早く亜矢子を裏返しにした。亜矢子はすぐ神山の意図するものを理解し、膝をつくと丸みを帯びた肉づきのよいヒップを高々と突きだした。一番上のアヌスが全容を現わす。少し茶色みがかっているが、小さな菊の蕾のように初々しく形も整っていた。


