女教師・挑発授業 第七章 女子大生・献身実習 (4/5)
前の話 · 次の話
第七章 女子大生・献身実習
放課後に中央図書館に足をのばした美歌は、月曜日が休館日であることを図書館の入口まで行って初めて知った。
その図書館は、有栖川公園という都内でもかなり大きな部類に入る公園の敷地内にある。美歌は晩秋の気配の漂う園内を歩きながら広尾側の出口に出た。六本木や南麻布が近く、このあたりの賑いもなかなかのものである。附近にはいくつかの大使館があるし、高級マンションや大きな敷地を持つ邸宅などがあり、商店やマーケットも多い。
広尾から天現寺を通って目黒方面に向かい、ゆるやかな坂を目黒通り方向に十数分ほど歩くと、美歌たちの住む家がある。
美歌はバスに乗らずに歩いて帰ることにした。早朝など、散歩している年寄りが多い静かな道である。坂道の途中にチョコレートだけを専門に売っている白い建物があり、その店内の一角には小さな喫茶室が設けられている。以前から一度は入ってみたいと思っていた美歌は、喫茶室でココアを注文した。ガラス張りの大きな窓の外を見ると、薄暗くなりかけた広い通りを時折り車が走り抜けていく。
麻由と徳崎が全裸でもつれ合う姿が、ウィンドウグラスに浮かびあがった。
セックスって、あんなに激しいものなんだ……。
ココアの熱さが、ゆっくりと胃にしみこんでいくと同時に、下腹部に痛みのような疼きが走った。恐ろしい気もしないではないが、反面、早く経験してみたいとも思う。セックスが本当に素晴らしいものだとすると、自分は一途に溺れてしまうのではないかという不安もある。雑誌や新聞記事に載る男女の愛憎問題のすさまじさは、あのような歓びを何かの理由で断ちきられた男や女が、快楽の味を忘れられなくて刃傷沙汰を起こしたり、しいては殺人なども犯すのではないかと思う。
仲のいい夫婦や恋人は、その気になりさえすれば、いつでも好きなときに激しい行為に没頭することが可能なわけだ。子連れで散歩している夫婦など、「私たちはいやらしいことをしました。そのお蔭でこの子がいます」と宣伝して歩いているようなものではないか。結婚式だって、考えようによってずいぶんと卑猥な儀式だと思う。
「いやだわ」
美歌は誰に言うともなく、小さく呟いた。
亮子のお土産に、小箱入りのチョコレートを買って店を出た。もうあたりはすっかり暗くなっていた。
家の前まで来た美歌は、二階の亮子の部屋の明かりがついているのに気づいた。それなのに階下は真っ暗である。
誰か来ているんだ……。
直感的にそう思った。普通ならば、階下にも明かりがついていていいはずである。夕食時間なのだし、姉は寝るとき以外は、部屋にこもりっきりということがない。
誰かが補習に来ていることは間違いないようであった。先日は岡田でなく、杉浦拓也が来ていた。きっと今日も拓也だろう。拓也なら、勉強が終わった後に話し合いたい。亮子には知られたくないので、外で待ち伏せするしかなかった。
いったん家に入ってから、また外出することにした。帰った気配を悟られたくないので、鍵で玄関ドアを開けるときも、二階へあがるときも、まるでコソ泥のように足音を殺した。
そして、階段をのぼりきったところで美歌が見たものは、まさに青天の霹靂ともいえるショッキングな光景だった。
亮子の部屋のドアは半分以上開いていた。八時頃に戻ってくると美歌から聞いていた亮子は、自分から年下の少年を誘う意志のないことを明確にするため、ドアを開け放っておいたのである。
室内の光景を目にして、美歌は、姉が拓也を誘惑したものと決めつけてしまった。美歌が見れば、年上の女が主導権を握っていると思うのは当然である。
美歌は、はっきり拓也との間に恋人宣言をしたわけではないが、今度こそはバージンを捧げようと決心していただけに、恋人を横盗りされたような気持だった。お姉さんてすごいんだ……というそれまでの評価が、お姉さんは淫乱だ……と変わった。姉妹であるだけに、かえって憎悪の感情は陰湿なものになった。
しかも、美歌は二人のすさまじい情事を覗き見しながら、なおかつ欲情を燃やしつづける自分が悲しく、惨めに思われた。自分自身に腹を立て、それをそっくり亮子に向けて、いっそう口惜しい思いをつのらせた。
そんな美歌の心の内など露知らない亮子は、それこそ若い女の子のようにルンルン気分であった。姉妹の明と暗の格差は、ますますひろがっていった。一つ屋根の下に住んでいることが、なおさら拍車をかけることになった。
数日後、それまでなんとか自分を抑えてきた美歌だったが、とうとう我慢できずに拓也の家へ電話した。学校から帰ってくる時間を見はからって電話を入れたのだが、出たのは拓也の母親だった。
「どちら様でしょうか?」
丁寧だが、なんとなく軽蔑している声の調子である。
「はい、堀江と申します」
「あ、先生でしたか」
「違います。妹です。堀江亮子の妹の美歌といいます」
今度はいつかのように嘘をつかなかった。
「ああ、そうでしたか……拓也は、今日は学校帰りに直接お宅様へおうかがいすると申しておりました。拓也は学校の授業がお昼までとかで、また堀江先生も何かの都合でお昼すぎにはおうちにいらっしゃるとかで、早く補習を受けられると言っておりました」
「ああ、そうでした……私、うっかりしてました。どうも……」
美歌は冷や汗をかきながら、すぐに電話を切った。腕時計を見る。三時半。一時か一時半頃に補習がスタートしたとすると、そろそろ終わる頃である。
電話ボックスを飛びだしたとき、ちょうど校門から麻由が出てきた。
「美歌、どうしたの?……一緒に帰ろうよ」
「急用なの。ごめんね」
呆気にとられる麻由を残して、美歌は突っ走った。頭のなかがカーッと燃えている。上半身だけが先に行って、脚がついていかない。大通りに出る直前でつんのめった。転んで膝をすりむいたのさえ、亮子のせいにした。
タクシーをつかまえた。しかし、乗っている間も気が気ではない。
今頃、二人は裸で抱き合っているかもしれない……。
そう思うと、涙が溢れた。
玄関のドアを開けるのさえもどかしい。わざと大きな音をたててドアを開けた。口惜しさを胸の内にしまって、ハミングしながら階段をのぼった。
「あら、お帰りなさい」
気配を察したのか、亮子が部屋から出てきて微笑んだ。秋だというのに、まるで真夏のような軽装である。
「どうしてこんなに早いの?」
美歌は部屋のなかを見なかった。
「あさってから二日間、天童温泉で私立大学の英語教師の講習会があるの。その用意のために今日は早退。明日はお休みなの」
「フーン、いいわねえ……誰か来てるの? 玄関に見なれない靴があったけど」
「ええ。英語の特訓……さっき終わって、いまひと休みしていたところ」
「そう……」
何食わぬ顔で美歌は自分の部屋に入ったが、腹のなかでは疑心暗鬼が渦巻いていた。亮子の髪の毛がなんとなく乱れていたような気がしたし、サマーセーターの裾が一部分めくれていたのも気になる。
それに、顔が赤く上気していたわ……。
疑えばキリがなかった。姉の部屋のなかにいるのは拓也だ。それなのに、顔を出そうともしない。
淫蕩なお姉さんに骨抜きにされて、もう私のことなんかなんとも思っていないのだろうか?……
美歌は普段着に着替えると、そっと家を出た。そして、目黒通りの一角で、露路を出てくる拓也を待った。なかなか出てこない。気が気ではなかった。
ひょっとして、私がいないのをいいことに、また二人はセックスしているのでは……。
そう思うとじっとしていられなかった。家のほうへ足が向いたとき、拓也が現われた。美歌は今までのこだわりを捨てて、駆け寄った。
拓也がまぶしそうに美歌を見た。額に垂れた髪の毛から、汗の匂いがしたように美歌は思った。
「いつからお姉さんの補習を受けてたの?」
「まだ四、五回目だよ」
「意地悪ね。教えてくれないなんて」
「もういやな思い、したくないもんな」
「あのときのこと、怒っているのね」
「誰だって怒るさ」
二人はいつとはなしに、肩を並べて目黒駅のほうへ歩いていた。
「そうね……私、すごく後悔したわ。でも、今はもう平気」
「…………」
ほんの一瞬だったが、拓也の足がとまった。
今ここでお姉さんとのセックスを覗き見たことを口にしたら、この人はどんな顔をするかしら……。
美歌はそう思うと、つい苦笑いした。
「なんだよ。何がおかしいんだ?」
「私と喧嘩したからって、すぐにお姉さんのところへ補習に来るなんて、まるで駄々っ子みたい」
「何わけのわかんないこと言ってんだよ……」
拓也は少しムキになった。
「堀江先生から指名されたんだ。おれ、平均点はいいんだけど、英語だけちょっと落ちるんだ。先生は、大学受験には致命傷になるからって、希望者のなかから選んでくれたんだよ。おれのほうから売りこんだんじゃないんだ」
「ムキになるところをみると、ますます怪しいな。フフフ。でも本当だからムキになるのかしら?」
「本当だからだ」
駅はもう目の前だった。
「ねえ……服を変えて、もう一度出てこない?」
「…………」
「久しぶりにバイク乗りたいな。どこかへ連れてって」
美歌はせいいっぱいコケティッシュな表情をして、拓也の腕をとった。
拓也の戸惑いの表情に変化が表われた。
「……よし、行こう。おれ、すぐ出直してくるよ」
「私、このまま行くわ」
美歌は、拓也の家の近くの喫茶店で待った。拓也はすぐにバイクでやってきた。その迅速さに、拓也の気持が表われているようで、美歌はうれしかった。
二人は多摩川へ向かった。自然と暗黙の了解ができていた。
河原に出て川面を眺めていた二人は、口数が少なくなっていた。とりとめのない話はどこかで途切れとぎれになり、二人にとって沈黙の時間をすごすことが苦痛になった。
「帰ろうか」
拓也が川に向かってしゃくるように石を投げた。平たい石は川面を鋭く切って、弾むように水の上を走った。
「まだ、帰りたくないわ」
美歌は自分でも、勇気のいる発言だと思った。
「どこかに行きましょ?」
「どこかって?」
「どこでもいい……」
やはりホテルとは言えなかった。
「本当にいいんだな」
拓也は念を押した。もう、どこへ行くかは心のなかで決定ずみのようだった。念押しには、もうこの前みたいな中途半端なことは許さないという、断固たる響きが含まれていた。
「いいわ。約束する」
おかしな言葉だと思いながら、美歌は薄暗くなった河原で拓也を見た。
二人のバイクは、そこからあまり遠くない多摩川沿いのホテルの敷地に入った。
部屋へ入ると、拓也は電気スタンドだけをつけてから、美歌を抱き寄せた。
「もう意地悪しないでくれよな」
訴えかけるような優しい響きだった。
「おれ、美歌のことを思うと、気が狂いそうだったよ」
「ほんとに?」
美歌は全面的に信用したわけではなかった。姉とのことが、心の片隅に引っかかっている。本当に気が狂いそうなら、電話をかけてくればいいじゃないかという気持がある。
それに、私からかけているのに、居留守を使ったりして……。
姉のことが口から出かかったが、かろうじて我慢した。ようやくここまで辿り着いたのに、また喧嘩になったのでは意味がない。今は、姉に傾きかけた拓也の気持を、何がなんでも自分のほうに向けさせなければならない。姉との情事を責めるのはは、何かの機会にやりこめるためにとっておいてもいい。
拓也はキスもせずに、強い力で抱きしめた。乳房が歪むほどだった。
「シャワー、浴びようか」
「え
!?
一緒に?」
「ああ……明かりはつけない。その代わり、浴室のドアは開けっぱなしにしておくんだ。この電気スタンドの、ほんのわずかな明かりが頼りってわけ」
「大丈夫? 真っ暗じゃない……」
「じゃ、電気をつけようか」
「いやよ……拓也君の言う通りにするわ」
「オーケイ」
二人は手を取り合って脱衣室に入った。脱衣室と浴室のドアをすべて開放したが、目が馴れてくると、何も見えないというわけではない。むしろ、ほんのりと白いタイル張りの浴室は、幻想的でさえあった。
さすがに美歌は、拓也のようにさっさと脱げなかった。先に素っ裸になった拓也が「早くな」と言い残して浴室へ入り、シャワーを浴びながら、バスタブに湯を満たした。その背中をチラチラと見ながら、美歌はやっと裸になった。
色が白いので、暗闇のなかで拓也よりはるかに体の輪郭がはっきりと浮きでる。前かがみの姿勢で浴室へ入ると、拓也がシャワーを浴びせてきた。
「一緒に入ろう」
拓也が勢いよく、ドボンッとバスタブに入った。
美歌は縁をまたぐことに抵抗を覚えた。すでに拓也は肩まで浸っている。拓也のほうを向きながら入れば、開いた股間をすべてさらすことになる。後ろ向きに入ると、ヒップを突きだす形になり、そうしたポーズでは女陰全体がどのような構図で男の目にさらされるかわかっているので、それもできない。
「おい、入れよ」
「うん……あっち向いててよ」
「暗いじゃないか」
「いやだ。言うこと聞いてよ」
拓也は素直に後ろ向きになった。
美歌はそそくさとバスタブの縁をまたいだ。その瞬間、拓也がサッと振り向いた。拓也の顔と美歌の開いた股間との距離は、二十センチと離れていない。
「やだーっ!」
あわてふためいた美歌は、そのままつんのめるようにバスタブに落ちた。それをうまく拓也が支えた。
「バカッ、エッチ! 知らないっ!」
恥ずかしさを隠すために、美歌は湯をパシャパシャと浴びせた。
その動きを拓也がしっかりと抱きとめて封じた。膝の上に美歌のヒップを抱きかかえた。
美歌はヒップの割れ目に、ジャリジャリした陰毛をはっきりと感じた。もがいて離れようとすると、前よりもしっかり抱きしめた拓也の手が、自然に乳房に触れた。
「こうやったほうが窮屈じゃないんだ」
その言葉に従った美歌は、そのまま動かなかった。何か話したくても言葉が出てこない。
やがて、アッ!……と思った。
ヒップに感じる拓也のざらついた陰毛のなかから、硬いものがゆっくりと持ちあがってくる。ちょうど割れた女の中心近くを、それがムクムクと押しあげる。麻由の言った「立つ」という言葉が、頭のなかに浮かんだ。途端に体中がカーッと熱くなり、喉がカラカラに乾く。すごい硬さが実感できる。
アレって、こんなにゴツゴツするものなんだわ……。
美歌はもう気もそぞろであった。鼓動が早鐘のように鳴る。
乳房が背後からそっと包まれた。
もうじたばたしてもはじまらない。美歌は震えそうになるのを耐えるために、両手でしっかりとバスタブの縁をつかんだ。首筋から耳の後ろに息が吹きかけられると、思わず体がうねった。
息が生温かい舌に代わった。ゾクゾクッと全身に悪寒にも似た痙攣が走る。とりわけ女芯が激しく震えた。明らかに熱いものが胎内から溶けてくる。ジーンと疼く。両脚をピタリと閉じたいのだが、どうしたことか一向に力が入らない。乳首が拓也の指に挟まれて硬くなる。そこからなんともいえない快い感覚が生まれた。それは胸だけにとどまらず、恥ずかしい肉の裂け目にも伝わった。
体が熱い。蕩けそうになってくる。
「駄目……のぼせそうなの」
「そうだな……じゃ、立って」
ふらつきながらバスタブのなかで立った。すぐに拓也も立ちあがり、後ろ向きの美歌を自分のほうに向かせた。薄暗いけれども拓也の顔ははっきりわかる。
ということは、私の顔色もわかるってことだわ……。
美歌は、拓也の視線が乳房からゆっくりと下半身へ移動するのを見ていた。二人の間隔は二十センチほどである。
「綺麗だ、美歌……できることなら、もっと明るいところで見たい」
「駄目ェ……恥ずかしいわ」
ベッドのそばの電気スタンドだって明るすぎるのに……。
拓也が美歌の手をとった。指の間にキスされると、もうそれだけで頭のなかがポーッとなる。くすぐったい。でも気持いい。
拓也がその手を自分の下半身に導いた。
「あっ……」
美歌にとって、それは性的世界への、真の第一歩だった。
アレだわ……男の人の、ペニス……。
「握ってくれよ」
乾いた拓也の声を耳にしても、とてもすぐに握る勇気はない。
「お願いだ、美歌……それだけでとてもいい気持になるんだ。美歌の綺麗な手で握られたいんだ。な」
ほんと、拓也君? 本当に私の手でペニスを握ってもらいたいの?……
美歌は夢中で抱きつきながら、とてつもなく硬いペニスを握った。激しい脈動がてのひらに伝わった。それに、熱い。異様な感触ではあったが、心身を昴揚させる何かがある。二十一歳の少女にとって、充分に興奮をかきたてられる代物であった。
拓也のうなる声を聞くと、涙が溢れた。それは感動の涙にほかならない。その涙を、拓也がすすった。
「ゆっくりこすってくれよ」
「え
!?
……」
「そっとこするんだ……握ったまま、そっと」
美歌はわけもわからず、言われた通りにした。表面が滑るように動いたのにはびっくりした。とてもスベスベしている。
なかの芯は動かないんだわ……。
ポーッとしてはいても、男の性器を生まれて初めて握りしめた興奮と歓びは、少女の探究心をますます煽りたてた。
「ちょっと……もうちょっと軽く握ってくれよ。そしてゆっくり……そうじゃないと出ちまうよ」
出るという言葉を聞いた途端、いつかの噴出が頭のなかをよぎった。
やさしく握り直すと、感触が頼りない。それでも表皮はスムーズに動かすことができた。
「たまんないよ……ああ……うまいね、美歌は」
「そんな……こんなこと初めてよ。よくわからないわ」
「それでいいんだ、その調子だ……ああ……」
喘ぎ声をもらす拓也が、たまらなく愛おしい。
こんなことなら、もっと早くから経験していればよかった……。
麻由がうらやましかった。
「あら?……」
美歌の手の動きがとまった。
「どうした……やめないでくれよ」
「だって……だって……」
美歌は、握っている手に粘っこい液体が付着しているのに気づいた。
「ああ、それはね、気持いいから、少しずつ出てきたんだ」
「出てきたって……男の人のアレ?」
「アレってなんだよ」
美歌は恥ずかしさで顔を赤くし、口をもぐもぐさせた。
「ほら……白いの……アレじゃないの?」
「違うよ。あれは精液だ。もっと勢いよく出てくるんだ」
美歌の脳裏に、また白い噴出が映しだされた。
「これは、その前ぶれの露さ」
「露」という単純な言葉が、美歌の耳に今ほど卑猥に聞こえたことはない。
「じゃ、もうすぐ出るの?」
恥ずかしくてたまらないが、聞かずにはいられなかった。周囲の暗さが二十一歳の処女を大胆にしたことは否めない。
「チンポコの先から出てるんだ。指でさぐってごらんよ」
「チンポコ」という言い方にも、美歌の体はすぐに反応した。鼓膜を打つ淫らな言葉が、どういうわけか股間の割れ目を蠢かす。
指先で肉茎の先端を撫でると、小さく窪んだ鈴口から、ジクジクと粘液が滲んでいる。
「それを……てのひらに塗ってからこすってくれ」
てのひらで丸い亀頭をスッポリと覆い、先端をさする。滑りがはるかにスムーズになった。ねばねばした液体にまみれたてのひらをいっぱいにひろげて茎を握り、再び優しくこすった。
すぐに拓也が満足そうにうなりだす。
少年の興奮は、すぐに少女の体にも影響を及ぼした。乳首に疼痛が走り、膣口がキューンッと収縮する。割れ目が火照って、そこに生温かい愛液が満ち溢れた。一部はすでに内腿にまで流れている。全身は拓也に触られているわけでもないのに、快感のせいで気だるくて仕方がない。自分で相手をいい気持にしているだけでもこうなのに、相手に触られたりしたら、どんなふうになってしまうのか見当もつかない。美歌は、自分も男に同じようにされたがっていることに気づいた。
欲しいって、こういうことなんだわ……。
つい夢中になってこすりたててしまった。
「あああうっ……あーっ!」
突然、拓也が壁面に寄りかかって、腰を震わせた。美歌は驚いて手の動きをとめた。てのひらが、握っているペニスの膨張でひろがったように思った。そして震えた。その力強さにびっくりしていると、いきなり、太腿や鼠蹊部のあたりに生温かいスペルマがビシャッと当たった。それは一回だけで終わらず、握っているペニスがビビビッと電流に打たれたように小刻みな痙攣を繰りかえすたびに、勢いよくぶち当たった。
その正体を、美歌ははっきりと認識した。衝撃的ともいえる勢いに圧倒された。
「ごめん……」
拓也は息を切らして詫びた。美歌の手のなかで、それまでコーラ瓶のように大きくみなぎっていたものが急速に萎んだ。
「あ……」
その変化に美歌はびっくりした。
「男ってこうなんだよ。あのときだってそうだっただろう」
拓也は多摩丘陵のホテルでの出来事を言っているのだ。
「よくわかんなかったわ」
「だろうな……でも、今は感じがつかめただろう」
「ええ……」
「シャワーで流せよ」
美歌はきついザーメンの匂いに酔いながら、自分の汚れを洗い流し、拓也に言われた通り肉茎を清めた。信じられないほど柔らかいし、小さく縮んでいる。思わずクスッと笑った。その笑いの意味を拓也は悟ったらしい。
「男って一度出ちまうとこうなるんだ。でもさ、美歌のサービスがよければ、すぐに大きくなるぜ」
「サービスって、どうするの?」
「とにかくベッドに戻ろう」
二人はお互いの体を、暗い脱衣室で拭き合った。
徐々に気持が和んでくる。連帯感が生まれたと、美歌は思った。男の体をいくらかでも知ったことで、初めてにもかかわらず、もう大きな恐怖感はなかった。
だが、さすがにベッドに横たわると、一気に恥ずかしさがこみあげてきた。毛布を胸もとに引き寄せようとすると、拓也が掛布団と一緒にベッドの足もとに蹴落としてしまった。
眼が馴れると、電気スタンドの明かりでも馬鹿にならない。腕の付け根の注射痕もはっきりとわかるほどだった。
「美歌、ほら……見ろよ」
拓也が横たわった美歌の横に座りこんで、自分の下半身を指差した。そこに視線を向けた美歌は、鋭い角度でエレクトしている肉棒に目を見張った。さっきの触覚にも増して、視覚に訴えるペニスの雄大さに、美歌は畏敬の念さえ抱いた。
にわかに、結合するときの不安がひろがった。
「大丈夫さ。女の体は、平気で男を呑みこむものなんだ」
美歌の不安を悟って拓也はしたり顔で言うと、いきなり膝の間に割りこんだ。
「本当に素敵だよ、美歌は」
感嘆した声はうれしいものの、美歌から恥ずかしさが消えたわけではない。拓也は電気スタンドの台を美歌の股間に近づけた。
「やめて……」
美歌の声は湿っていた。
「美歌、自慢しろよ。本当に美歌は綺麗なオマ×コしてるよな」
意表をついた褒め言葉に、美歌は動揺し、激しく吐淫した。
ああ、また濡れちゃう……。
そのことを意識すると、ただ見られているだけで、トロリとした愛液がとめどなく割れ目を潤した。
しばらくして、ハッと思った。自分でも知らないうちに、体がくねくねと動いていた。
まるで拓也君のペニスを欲しがっているみたい……。
美歌はきつく目を閉じた。拓也の視線から隠れることで、恥ずかしさを少しでも軽減するつもりだった。しかし、美歌のそんな心配りも、たちまち吹き飛んでしまった。
不意討ちだった。いきなり拓也の熱い舌が割れ目の上に押しつけられ、ゾロリと往復したのだ。
「あっ、イヤッ!」
痛くて叫んだのではない。羞恥心が叫ばせたものでもない。美歌は自分の体が受けた快感の深さ、強さに驚いて、悲鳴をあげたのだ。しかし、いったん吸いついた舌は、そこから離れようとしなかった。
次々と襲う性的歓喜に、初めは混乱した美歌だったが、体が馴染んでしまうと、すっかり拓也の舌に溺れ、ただただ喘ぎながら快楽の波間に漂った。鮮烈な感覚は初体験に臨む美少女をたちまち呑みこんだ。甘美な快感が切ないまでに美歌を押しあげた。
拓也は舌を這わせながら、淡い恥毛を指先でくしけずった。ピンクの小さな肉の蕾が、目と鼻の先でムクムクと大きく尖るのをはっきりと見た。
美歌は処女だ……。
拓也は確信した。
付き合いはじめた頃は、最近の女子大生はすすんでいるからという気持があり、処女ではないという気がしていた。だが、一度ならず二度までも、直前になってかわされたりしたものだから、これは本物のバージンに違いないと信ずるようになった。
男を知らない女の中心に、甘酸っぱい匂いがたちこめている。拓也はそれを胸いっぱいに吸いこみ、幸せを実感した。
美歌のほうも、これから拓也がどんなことをするのだろうという期待と不安で胸がつまる思いがしていた。自分から何かすることはない。いや、できない。ただじっとして、男の次の行為を、ドキドキしながら待っているだけだった。
拓也の舌が恥ずかしい女の中心を舐めまわすと、最初のうちは抵抗を覚えたものの、そこから飛びきり上質の快感が湧くにつれ、もう身の置きどころのない切なさ、悩ましさに気押されて、ぐんぐん上昇する快感に必死になって耐えていた。顔を覆っていた両手は、いつしかシーツを引っかき、自分でも知らないうちに乳房を揉みしだいていた。
拓也は舌とてのひらを交替させて、秘唇や会陰部をマッサージでもするように優しく愛撫した。さすったり揉んだり、ときにはつまんだりするやり方に、美歌はすっかり陶酔した。気分の高まりはすぐさま体に伝わり、奥のほうからツーンとした疼きをともなって、トロリとした愛液が溶けだし、太腿の付け根を濡らす。その量が多くなると、まるで小水をもらしているような自覚が生まれ、なんとも恥ずかしくてならない。
拓也君の手、ビショビショじゃないかしら……。
そう思ったとき、拓也の指先が陰核をチョンと突ついた。
「あわっ!……」
美歌の体が飛びあがるように跳ねた。
「怖い……」
美歌は、自分の体のあまりの敏感さが不安だった。
「大丈夫さ。美歌だって気持いいんだろう?」
「それが……よくわかんないの」
素直に気持いいとは言えない。なんだか、自分がとても淫らなようでいやなのだ。
「こうするとどうかな?」
拓也の指が左右の粘膜の縁をスーッとなぞり、膣口をそっとくすぐった。
「あっ……あーっ!」
自分の指だとすぐに痛みがはねかえってくるのに、拓也の指だと、素敵な快感が生じる。思わず太腿を締めつけた。
「それじゃ、手が動かせないじゃないか」
「ごめんなさい」
両脚の力を抜く。一気に、奥に溜まった生温かい蜜液が外に溢れた。それを自覚しているだけに、美歌は恥ずかしくてならない。
いきなり膣口に拓也が口を寄せ、チュバッチュバッと音をたてて吸った。内臓までが相手の口に吸引されそうな、ツーンとした疼きと快感が走った。思わず拓也の頭を押さえつけ、はしたなく腰を持ちあげていた。舌と指が膣のまわりを執拗に這いまわると、今までよりもずっとずっと切ない快感が体の隅々まで突き抜けていく。
「アーン……アーン……」
声をあげなければ不安でならないほどの強烈な快感に、美歌はいつしか全身をくねらせていた。
「気持よくなったんだね」
「うん……いいの……変になりそう」
拓也は、次第に充血して全体的に膨らんできた女陰をまじまじと見つめた。その色あいと、あまりにも淫らな構造は、少女の顔を持つ二十一歳の大学生にはまったくそぐわない代物だった。
「ねえ、どこがいいの? どこが一番気持いい?」
そう聞かれても、なにしろ初めてのことなので美歌には答えようがない。
「わかんない……みんな……みんないいの」
美歌はうれしさのあまり、泣き声をもらしていた。
「じゃ、ここも?……こっちもかい?」
舌と指が秘部のあちこちをいじりまわすと、割れ目とその周辺のすべてが、火がついたように熱くなる。
でも、一番いいのは、やっぱりあそこよ……。
美歌は、密かな指との戯れのときにもっとも感じるクリトリスを触ってもらいたかった。すると、まるで美歌の気持を察したかのように、二本の指でクリトリスをつまみあげられた。一瞬、灼けつくような快感が頭頂部にまで突き抜け、腰がぴくんと勝手に跳ねあがった。
「この豆、感じるみたいだね」
「豆」という言葉が、なんともいやらしく耳に響いた。しかし、決して悪い気はしない。
拓也は、もっぱらクリトリスだけを攻めたてた。美歌はハアハアと激しい息づかいをしながら、体をピーンと伸ばしたかと思うと、両膝を立てた。両膝を立てるとヒップが持ちあがり、両方の尻肉のかすかな隙間から、なんとも可愛らしい、後ろの小さな肉のすぼまりが顔をのぞかせる。
なんてことだ……。
拓也はあまりにも可憐なアヌスの存在に胸をワクワクさせた。放っておく手はないと思った。果肉から溢れでた蜜液で、美歌のアヌスはキラキラと濡れ光っている。
人差し指を当てがい、ぬるぬるした溶液を塗りたくるように、一定のリズムで押した。美歌はビクッと尻肉を震わせたものの、特に抵抗する気配も示さず、されるがままになっている。気持よくなっていることは間違いなかった。
実際、美歌は自分がこのまま快感に浸っていたなら、体がどうにかなってしまうような予感がした。思考力と同じように、体ももうバラバラになる直前である。
「ねえ……ねえ……怖いの……こっちへ来て……しっかり押さえて欲しいの……変になっちゃうわ……抱いて……ちゃんと抱いてェ」
自分ではコントロールできないほど、五体が勝手に震えてしまう。
拓也は半ばのしかかるようにしてずりあがると、片手を首の下に差しこんで抱きしめて口づけし、もう一方の手では、相変わらず尖ったクリトリスを揉みつづけた。
抱きしめられたことで、美歌は一定の安定を得たが、快感は絶えることがなかった。
これが本物のセックスなんだわ……。
すべてが初ものづくしの美歌はそう思ったが、まだほんの序の口にすぎなかった。
与えても悔いはない……いいえ、もっと早く与えるべきだった!……
美歌は下腹近くに押しつけられた硬いペニスが、間もなく自分の胎内に入ってくることを、もう恐ろしいとも思わなくなった。ためらいはなかった。
美歌の気持を察したかのように、拓也が上体を起こし、脚を大きく開かせた。
美歌はもう、両手で顔を隠したりしなかった。美歌は思いきって拓也を見た。熱い視線と目が合うと、さすがに恥ずかしかったが、目をそらさなかった。
「じゃ、いいね」
拓也がこれみよがしに、屹立したペニスを握って振りたてた。
美歌は、その筒先から露がスーッと飛ぶのをはっきりと見た。
大きい。本当に大きい……。
拓也は、黒い繊毛の下の切れこみを凝視した。間もなく熱化したペニスでそこを切り開くのだ。そのときの摩擦感に長く耐える自信はない。できるだけ苦痛を相手に与えないためには、かえってそのほうがいいかもしれない。
内腿の光る露が挑発するようにキラめく。美しい秘園を眺めながら、拓也はゆっくりとこわばりを中心に当てがった。少女の体温が伝わった。
美歌は硬いペニスが当てがわれると、さすがに目を開けていられなかった。ぬるついた自身の粘膜が、ゆっくり押し開かれていくのがわかる。次第に痛みが強くなってくる。思わず拓也の胸を押しかえそうとした。
「大丈夫……そっとするから、体の力を抜くんだ……もっと……もっとだ」
拓也の声も、間近からではなく、はるか遠くのほうから聞こえてくる。
「痛っ!……」
肉の亀裂がさらにグングンと押し開かれていく。太い棒を無理やり股間に押しこめられる感じだ。
「大丈夫……最初だけだよ」
声の主にひしとすがりついた。
ペニスの先端が何かに突き当たって、ひと息ついた。しかし、少年の欲望そのものを中断させることはできなかった。
グイッと押した。悲鳴が聞こえたが、拓也はそのまま押した。それが限界だった。溜まりに溜まった情熱のしるしが、ものすごい噴出をはじめた。
「あーっ、あああーっ……」
美歌は、生温かいスペルマが未知の世界に激しくぶち当たるのを感じながら、はっきりバージンと決別したことを知った。耳もとで拓也の満足そうな吐息が聞こえる。かつて味わったことのない充実感が、美歌の全身を満たした。
あの痛みに耐えられたのは、拓也君を本当に愛しているからだわ……。
愛はすべてに打ち克つということを実感した美歌の目から、感動の涙が溢れた。
![[大洋図書] 605060 SLAVE HUNTER vol.10 狙われた女教師 緊縛レッスン 三枝美憂 [Exclusive]](https://bdsmwild.com/wp-content/uploads/2026/09/605060-Exclusive.jpg)

