大人が合意したうえでのスパンキングは、打たれる側の尻を出し、打つ側が打てる位置に置くことが中心になる。道具と、どれだけ近づきたいかで、よく使う体勢は太腿の上、自分で前屈、家具に伏せる、四つん這い、といったところである。体勢が合うと、当たりがよく、痛みも出る。色気や羞恥も足せる。
太腿の上(Over the Knee)
いちばん多く、いちばん手間が少ない。英語では OTK。打たれる側は、打つ側の太腿に横たわる。膝の皿に乗せるのではない。打つ側は座り、片手で腰を押さえ、もう片手で打つ。近いので、力んでいるか、熱くなっているかが手に分かる。手、ヘアブラシ、スリッパなど、軽い道具向きである。
ズボンを膝まで下げ、下着を腿の付け根に残し、尻を太腿に乗せると、性的で、的もずれにくい。相手が重いと打つ側の脚が痺れ、滑ると尻ではなく腿の付け根を叩くことになる。斜めに寝かせ、骨盤を打つ側の脚に乗せ、胸はもう一方の脚かクッションで支えると安定する。片膝をついて脚を上げ、その上に乗せる変形もある。古い絵のような格好だが、体格差がはっきりしていないと押さえられない。もう一つは、脚を開いて打つ側の片脚に跨がり、そこから伏せる。股が腿につき、割れ目が開き、会陰と肛門が見える。性器をかすめやすい。それを望む人もいる。尻だけを打ちたいなら使わない。
籐、長い鞭、大きな木のパドルには向かない。振る余地がなく、背中や後頭部に当たりやすい。
自分で前屈する、直立する
ベルト、パドル、短い杖を使うときは、自分で前屈させることが多い。いちばん簡単なのは自分の膝に手をつき、尻を後ろへ出す。長く、強く打つと身体が揺れ、前へ出てしまう。さらに折って指先を床につける、あるいは足首を持つと、腿の裏が張り、尻が平らになり、籐の音が大きい。頭が下がり、顔に血が上る。短い打ち向きである。膝が悪い人、腰が悪い人は無理に折らない。
壁に両手も使える。狭い部屋で、すぐ姿勢を取らせたいときに便利である。踵を揃え、額を壁につけると動きにくい。完全に直立したまま打つのは、数を数えさせる、改めさせる用途が多い。身体が後ろへ逃げる。軽い打ち、始めと終わりには使える。強い打撃には向かない。
家具に伏せる
机、椅子、ベッドに上半身を預けるのが、道具の力を出す体勢である。預けるほど長く、強く打てる。尻の位置は低くなりがちで、素手では太腿の上より打ちにくい。その代わりベルトやパドルを振る余地が出る。
ベッドにうつ伏せ、腰の下に枕を入れると尻が上がり、両葉が開く。臀筋も固めにくい。赤みを出してから性交するときに使う人が多い。手足を広げて平らに伏せると、手が腰に当たりやすい。背中を打つ体勢であって、尻を打つ体勢ではない。専用の長椅子や架台に伏せると脚が固定され、尻が高い位置に止まる。杖を使った、改まった打ち向きである。
四つん這いと仰向け
四つん這いは従順に見える。打つと前へ這い、尻が揺れる。短い乗馬鞭や小さいパドルならまだ使える。重い木のパドルだと前へ走らせてしまう。膝をつき、胸をベッドにつけ、腰を落として尻を上げると、尻の峰の下が打ちやすい。パドルと、そのあとの性交向きである。長く打つ体勢ではない。
仰向けで脚を胸へ折り、尻を持ち上げるのは、英語圏で diaper position と呼ばれる。性器、肛門、尻が同じ振りの線に乗る。正面から見られる羞恥が主である。尻は扁平になり、手応えがぼやけ、籐やパドルが少し外れると性器か尾骨に当たる。使うなら手で、近くで、見てから打つ。
どれを使うか
初めて、あるいはすぐ止めたいときは、太腿の上で手打ちがいちばん安定する。ベルトやパドルなら机、ベッド、専用の椅子に伏せさせる。イギリスの籐の音が欲しいなら、爪先を床につけさせるか、高めの椅子に伏せさせ、尻の下半分と腿の付け根を打つ。完全に直立して強く打つ、仰向けで長い道具を使う、は逃げられやすく、外れやすい。どの体勢でも、腰の両脇、尾骨、太腿外側の神経は打たない。











