スパンキングの半分は手の落とし方で、残り半分は身体の置き方である。同じ平手でも、膝の上と壁に両手をついた前傾では、打たれる肉も音も、打たれる側の頭の中も違う。このサイトにはすでに尻叩きの歴史と道具の記事がある。ここでは体勢だけを見る。どれが使えるか、どれが見せものか、どれが一発ずらしただけでろくな場所に当たらないか。
前提は合意した大人同士。名前の由来にはイギリスの懲罰伝承や成人シーンの隠語がある。子供を殴る手順書として読まないこと。
体勢を採点するとき、何を見るか
使える体勢かどうかは、だいたい五点で決まる。身体がどれだけ密着するか。膝上はほぼ抱えて打つ。机に伏せれば空気が挟まる。尻が出せているか。割れ目が開き、坐骨まわりの「シットスポット」が見えて初めて、手もパドルも狙える。何が振れるか。掌とヘアブラシは近距離、籐と長い革は間合いが要る。安定しているか。縮む、逃げる、立ち上がる、次の一打は腰や尾骨に飛ぶ。そして恥ずかしいか。「親に押さえられた」感じと、「台に並べられた」感じは別物である。
OTKは、まだ王牌である
Over the knee。実際は膝ではなく太腿の上だが、名前はもう変わらない。打つ側が座り、打たれる側が横たわる。片手で腰や骨盤を押さえ、もう片手で打つ。呼吸も、力みも、熱も伝わる。掌、ヘアブラシ、スリッパは合う。籐、一本鞭、大きな木パドルは合わない。振り切れないし、頭と背中を巻き込みやすい。
OTKの味は近さだ。ズボンが膝、下着が腿の付け根、熱い尻が打つ側の腿に乗っている。これは「しつけ」である前に、もう性交に近い。欠点もはっきりしている。重い身体は細い腿を痺れさせる。時間がたつと身体が滑り、的が下がり、手が腿の付け根を叩き始める。斜めに乗せ、骨盤を利き腿に置き、胸腹をもう一方の腿かクッションで支えると安定する。
変種を二つ。ひとつは片膝。打つ側が片足を台に乗せ、あるいは片膝をつき、上げた脚に乗せる。十九世紀の挿絵そのものだが、体格差が要る。小さい側が大きい側をこうは打てない。もうひとつは跨ぎ。打たれる側が正面を向き、片脚に跨がってから伏せる。股が腿に密着し、割れ目が開き、会陰も肛門も見える。辱めと情欲が同時に跳ねる。性器をかすめる確率も跳ねる。濡れながら赤くなる顔が欲しいなら、OTKのなかでいちばんきつい。綺麗に尻だけを打ちたいなら使わない。
立って屈む:膝、爪先、壁
自分の膝に手をつき、尻を後ろへ出す。いちばん安い前屈である。支える家具がないので、転ばないために尻をさらに突き出す。だから間抜けで、同時にエロい。バラエティ向き。長く真剣に打つ向きではない。身体が揺れ、強い一打で前へ歩いてしまう。
さらに折る。指先を床へ、あるいは足首を掴む。イギリスの「six of the best」の定番である。ハムストリングが張り、臀筋が平らになり、籐の一打が非常に鳴り、非常に熱い。頭が下がり、顔に血が上る。長くは持たない。膝が過伸展する人、腰が悪い人に「本場」を強いない。脚が抜けたら机に伏せさせる。
壁に両手、体幹をだいたい四十五度。直立と全屈のあいだ。的は直立よりはっきりし、爪先ほどみじめではない。部屋が狭く、すぐ並べたいときに使える。足は後ろへ逃げられる。踵を揃え、額を壁につけさせると、少しは正直になる。
完全に直立したまま打つのは、ほとんど儀式だ。数え、点検され、見られる。身体は後ろへ逃げる。重い打撃は雑になる。前菜か、締めにはなる。メインにはならない。
ものに伏せる:机、椅子、ベッド、ベンチ
学校ものや撮影でいちばん「ちゃんとした」体勢。椅子の背に手、机の縁に下腹、マットレスに上体を預ける。預けるほど安定し、長く、強く打てる。尻の位置は低くなりがちで、空手では膝上に負ける。その代わりベルト、パドル、短い杖の軌道がようやく取れる。
ベッドにうつ伏せ、腰の下に枕を入れると、外科でいうジャックナイフに近づく。尻が上がり、両葉が開き、臀筋を鉄板のように固めにくい。長く色をつけ、そのあと挿入や道具へつなぐ線が自然だ。四肢を投げ出した平坦なうつ伏せは、背中をベルトで打つ体勢であって、尻叩きの最適解ではない。
四つん這い、膝胸、脚上げ
四つん這いは服従に見えるが、打つ側をしばしば失望させる。前へ這い、力が肩へ逃げ、的が揺れる。短鞭や軽いパドルならまだしも、重い木拍は人を画角の外へ歩かせる。「打ったあと後ろから入れる」ための橋だと思ったほうが正直である。
膝胸——膝をつき、胸をベッドにつけ、腰を折って尻を上げる——は四つん這いより淫らで、シットスポットも打ちやすい。腰椎と膝に負担が来る。カメラと性のためには美しい。マラソンの仕置きには向かない。
仰向け、脚を胸へ折り、腰を浮かせる。英語圏では今も diaper position と呼ぶ。成人の体勢の隠語であって、おむつ替えと同じ角度で下半身を正面に開く、という意味だ。辱めは正面から全部見えることにある。陰部、肛門、開いた坐点が同じ軌道に並ぶ。尻叩きの体勢としては実は下手だ。尻の形が潰れ、感触がぼやけ、籐や板が一寸ずれると性器か尾骨に当たる。その無力さ自体が欲しい人はいる。既定の罰則にはしない。使うなら素手、短距離、見てから落とす。
専用の家具:木馬、ベンチ、フレーム
跳馬、パッド付きベンチ、A字架、シンガポール式の架台。仕事はただ一つ、尻を最高点に固定し、脚を逃がさないこと。ダンジョンの言葉であって、居間の言葉ではない。安定し、正確で、拘束しやすい。正式な杖向き。逃げられないぶん、打つ側が自分で止まれなければならない。坐点は腫れていい。腎臓も尾骨も、腿外側の神経も的ではない。
肩に担いでついでに叩くOTS、脇に挟んでその場で数発、は移動と即興である。前戯の扉としてはいい。主たる体勢にはならない。すぐ息が切れる。
かなり主観的な早見
初めて、親密、すぐ止めたい:OTK。掌で足りる。相手は脚の上にいる。泣いても、硬くなっても、濡れても、わかる。
ベルト、パドル、短い杖:机、枕を入れたベッド、ベンチ。先に固定する。力の話はそれから。
イギリスの籐の音が欲しい:爪先、あるいは高めの凳に伏せる。尻の下半分と坐点。腰は打たない。
羞恥、展示、そのあとセックス:跨ぎOTK、または膝胸。仕事は開かせることであって、打ち殺すことではない。
メインにするな:完全直立、支えのない四つん這いへの重い一打、脚上げでの長い道具。遊べはする。コスパが悪い。怪我の道だけが近い。
体勢そのものが、もう責めである
良いスパンキングは、「適当に伏せて打ち始める」ことが少ない。置く一分——どこまで脱がせるか、手をどこへ置くか、脚を揃えるか、尻を出さなければ追加——が、すでにプレイだ。OTKは「お前は俺の腿の上の物だ」と言う。机は「これが規則だ」と言う。膝胸は「穴も出せ」と言う。脚上げは「隠す権利はない」と言う。
体勢を選ぶことは、どの羞恥、どの痛み、どの余韻を残すかを選ぶことだ。道具は替えがきく。熱い尻が腿に乗っていた記憶は、たいてい、どの籐より長く残る。











