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美人妻 堕ちる
内村 慎也
20年近く一緒に生活していると相手の癖や仕草、行動様式までわかってしまう。麻美のパソコンのパスコードは思っていたとおり大学時代の出席番号だった。私は幾つかファイルを見て行ったが、目指すファイルは簡単にわかった。動画が集められているファイルがあったのだ。ファイル名には日付を使用している。私はその一つをクリックした。そう、これだ。間違いない。私が探していたファイルはこれだった。
男が撮影を担当したようだ。映像は、女が、最初は足を強調したワンピースを脱ぐとこから。次が、着衣をすべて脱ぎ去り、薄茶色の淫らなストッキングのみ身にまとうというあられもない姿。ストッキングの下に履く、秘部にあてがったごくごく薄いティバッグが何ともいやらしい。そのあと女は、無骨な男の手でストッキングを破かれ、腰を下ろしたあと、自身の指で陰部を愛撫することを強制されて何度も頷きながら従っている。カメラはそこで視点を変えた。男の下半身が映される。驚いた。見たことのない巨根だ。自身のイチモツをまさに掴み出すかんじで映像に収めている。黒々とした、ほれぼれするような男根、太く長い。男は乱暴に女の髪をつかみ、有無を言わせない、といった感じで自身を咥えさせる。女はぎこちなく見えるものの、目を瞑り、大きく口を開いてその一物を頬張る。唇に塗られた真っ赤なルージュがとてつもなく卑猥だ。画面からは、うぐうぐという女の声音が聞こえたが、しかし、うまくいかない。咥え込んでしゃぶろうとするのだが、この大きさで、しかも女が素人のためだろう、スムーズにはいかないのだ。そこで、男が何かを囁くと少し体をずらし、首を下げた。男はそのあと自分で動きだし、女の口でピストン運動を行い始めた。唾液がダラダラと流れ、女は時折苦しげな表情を見せはするが隠部に当てた指の動きはせわしない。気持ちよくなっているのだろう。と、突然男は一物を抜き、女を立ち上がらせると、キスをし始め、そして、豊満な胸、よく張った太腿、形の良い臀部を、カメラの先の見えない観衆に見せつけるように愛撫する。女の顔がはっきりと映っている。美人だ。グラマラスな体型で、外人のような体つきだ。しかも念入りに化粧をし、いわゆるとてもそそるタイプ。熟して果肉はもちろん、果汁が滴り落ちているような熟女だった。男は誰だ? そいつは巧みにカメラの死角に入り、決して顔は映らず、正体はわからない。
映像は、男が女に挿入し責め立てている場面に変わった。女は喜悦の声をあげ、陶酔の表情だった。男は巧みに体型を変え、バギナへの挿入がはっきりとわかるように映しこんでいる。律動も単調ではなく、強弱、角度も変えている。そのうち女は男にしがみつき、腰を振り出した。時折男は優しいキスを行い、しかし下半身は一時も休むことなく、ピストン運動を力強く続ける。女は激しく喘ぐ。そのうち絶叫を交えながら、酸欠のような表情になった。男はなおも腰を振る。とうとう、女が涙を流し始めた。どうかなりそうよ!と絶叫している。男が、女に腰をうちつけながら、ではいいんだな、と囁いた。何が良いのか? 女は気が狂ったように頷いた。わかったわ、あなたの言うことを何でもする! 奴隷になるわ!と大声で叫び、さらに大粒の涙をながし、男の動きにあわせ、いや、それ以上に下半身を激しく動かしはじめた。男に責め立てられ、快楽の地獄に落とされ、性奴隷となることを誓わされているのだ。私はもう一度画面を見つめ、いや、凝視した。男の男根に貫かれ、快感に身をよじって涙まで流して、狂ったように喜んでいる画面の女。紛れもなく妻の麻美だった。
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麻美の行動が怪しいのではないか、と思い出したのは、ある夜のことだった。酒にあまり強くはない私は普段は晩酌などほとんどしない。だが麻美はかなりいける口でその日も私は麻美のためにいく皿ものつまみが並べていたのだが、たまにはいいでしょうと、麻美が誘ったのだった。いつもと違う妖艶な麻美の表情にうれしくなった私は、案の定すぐに酩酊し、たちまちふらふらになってベッドに倒れ込んだ、というわけだった。普通であれば、そのまま朝までぐっすりとなるのだが、やはり天の配剤があるのだろうか、その日に限って夜中の3時ごろ目覚めた。ふと気づいたが、リビングから薄明かりが漏れている。私は何事かと部屋に入ろうとしたが、その時麻美の悩ましい声が聞こえてきたのだった。私はさっと身を隠し、リビングを伺った。照明を落とし、椅子に座った麻美はパソコンの画面を見つめている。いや、ただ見つめているのではなく、自分の下半身を弄り、自慰行為に及んでいるのだ。私はそのまま麻美の姿を見続けた。右手の動きがだんだんと早まり、かすれた声で喜悦の声をあげている。ちょうどうまい具合に左手には大きな姿見がおいてあり、麻美に痴態を映していた。私はその光景が信じられないものだったが、私自身のものも怒張し始めた。妻も喜悦の声を出しながら激しく手を動かし、天井を向くとそのまま気をやった。私はすぐに寝床にとって返し眠りを装う。10分ほどして麻美がベッドに入り、すぐに寝息を立て始めた。私はそれから一睡もできず、朝を迎えたのだった。
その日から私の疑心の日が始まった。考えて見ると思い当たるふしがいくつかある。親戚の法事の際、数名の叔母から妻が綺麗になった、と半ば冗談、半ば本気で言われたこともその一つだ。また、送られてくるクレジットカード明細をみると、これまでなかったようなデパートでの化粧品、洋服の購入が増えている。むかしからどちらかというと長めの髪を好んでいたのだが先日その髪をバッサリと切った。確かに短髪の方がすてきだと思う。しかし、これまで私が何度かアドバイスをしても聞きもしなかったのに……。
また、事実として今二人の間に子供はおらず、同年輩の30台後半のの女性に比べると華やぎはあるだろう。しかし、かなりの大柄で、肉感的とは言えるかもしれないが、一流大学を卒業して、内科医となり、オシャレより学究がよく似合う秀才型の麻美だったので、まさかという気ではいたのだが……。だが、あのビデオですべては証明されたのだった。
私はと言えば、全く売れない舞台役者でたまにテレビの出演があってもその他大勢どまりのさえない男。ではなぜそんな私と結婚したのかと言われれば蓼食う虫も、としか答えようがない。
一度こんなことがあった。私自身が、インディーズ系の映画出演が決まったときのことだ。そこでは、狙った女を縛り上げ、いたぶりながら犯す、という変質者の役をもらい。私自身も役が広がると考えていたのだが、麻美は猛反対したのである。
「台本を見てショックを受けたわ。犠牲者の女の子を縄で縛り、自由を奪っておいて、思いどおりにする。獣といっしょね。日頃、舞台とは、とか、役作りの苦心がどうのこうの、と高尚なことをの賜っている人が受ける役じゃないでしょう。見損なったわ」
そうして人間の尊厳とは、だの、自分がいかに努力して真っ当な人生を歩んできたかだの、いちいちもっともなことをわめき、口を極めて私をけなしたのだ。そんな潔癖とも言える麻美がなぜ……。
2
神奈川の一流大学から慶応の医学部に進んだ麻美とは都内のライブハウスで知り合った。そのライブハウスは私の大学の先輩が経営していた。その頃の私は、脱サラして、念願の舞台で食って行くという夢があえなく弊え、困窮していたところだったのでそこでアルバイトをしていたのだった。しかし、私にもちょっとした特技があって、自分でいうのもなんだが料理はプロ級の腕前でその店でも重宝されていたのだ。麻美はそのライブハウスの常連で夜食などを食べにきていたのだが、私の料理の腕に感嘆し、それから親しくなったのだった。
その後、友人たちからもなぜお前がと不思議がられ、麻美の両親からもいまだに泥棒呼ばわりされながら、そして私自身が彼我の激しい収入格差にも悩みながら、二人は結婚したのだった。その後、何とか舞台への情熱を持ち続けており、今日まで時折入る端役に自分を納得させ、しかし、概ね主夫として日々を送ってきたのだった。
麻美とは週2回ぐらいのペースで同衾していた。たまにフェラチオやクンニを試みようとしたが「やめて!汚らわしい」
と一括され、プレイ自体、ごくごく淡白なものだった。私自身がまあ自慢できることではないが、遅漏と言っていいぐらい挿入時間が長く、かなりの時間ピストン運動を続けるのだが、あからさまに嫌な態度を取ることも多かった。早く終わりなさいと、直裁に言葉を投げつけることもあるくらいだ。ただ、何かの拍子に、例えば私自身がいつもと違った角度で挿入して責めたりしたとき、思わぬ反応を示すことは時々あった。大きなヨガリ声を出したり、小さな声で私に激しい律動を促す、などだ。ひょっとしたら、基本は多淫なのもしれないのだが、残念ながら私の手ではこれまでには麻美の体を開拓はできなかったのである。
そんな日常であったので、繰り返すが、厚化粧して男のものを咥え込み、激しく腰を振る麻美の姿が信じられなかった。もしやと思い何度もパソコンのビデオファイルを見返したのだが、そこに映っている、娼婦のような格好のあられもない姿の女は間違いなく我妻、麻美だった。正直に言うと、コキュの怒り、それよりも、なぜだ、という疑問が一番だった。それとあのビデオファイルに写っていた男。やつは何者なのだろう? 背中や、足や、逸物しか映っておらず、全く窺い知れない。我々の共通の知り合いなのだろうか?
麻美はといえば、私が自分の秘め事を知ってしまったとは思いもせずに、特に変わったことはなかった。相変わらず堂々とした毎日を送っていた。ただ、これまでは大体週二回ほどは同衾に応じてはいたのだが、最近は何やかやと理由を付け、拒否するようになったのだ。そして、週一度、それも金曜日、学会や大学病院での飲み会、会合と称して、深夜に帰宅するようになった。おそらく、いや、まちがいなくその時、私からこの麻美を寝取ったビデオファイルの男と逢瀬を楽しんでいるのだろう。
私は一計を案じた。ある金曜日、微醺を帯び、鼻歌交じりで深夜帰宅し、風呂に入った麻美の下着を調べて見たのだ。洗濯機に無造作に投げ込まれていたストッキングに丸められたパンティは見たことのない、いわゆるtバックと言われるやつで、薄い紫色だった。驚いたことに、べっとりとシミがついている。それは間違いなくあの男のとりこになった麻美の愛液のあとなのだろう。しかし、この下着がみつかったからといって麻美のご乱交を証明したことにはならない。それを指摘しても鼻で笑われておしまいだろう。私はいろいろ頭を巡らせては見たが、いい案は浮かばない。ガラスの向こうではシャワーの音が聞こえる。私は、ただ、麻美の汚れた下着を手にしたまま、そこに佇むばかりだったのだ。
3
まだまだ男盛りの私は毎日悶々とした日を過ごした。ただ少しばかり奇異だったのは、この二週間、例の金曜日の深夜の帰宅はなぜか行われず、いつもの日と同じく7時頃帰宅していた。ただ明らかに麻美は苛立っており、特に金曜日の今日は特にひどいものだった。好物のホタテのオリーブオイル焼きに火のとおりが悪いと難癖を付け。手のかかった鯛飯に至ってはたった一口で箸を置く始末だ。
「あなたは私に世話になっていながら、疲れた私の心を癒すこともできないロクデナシだわ」
そう捨て台詞をはくとぷいと席を立ち寝室に引きこもったのである。
投げ出された箸や、乱暴に席を立ったおかげで倒れたグラスからこぼれたワインを拭き、乱れた食卓を直してから、私はようやく席に着いた。そして、香りのよい鯛飯を口に運ぼうとした時だった。ドアの開く音がした。振り返ると麻美がいる。潤んだ瞳で、黒のキャミソール、私が弱い、肌色のストッキング姿だ。そのそそる姿で食卓につく。
「ごめんなさい。最近、学部長といろいろ衝突して、苛立っているのね。あなたは関係ないのにね」
しおらしい姿に少し胸が詰まった。
「お願い。今日は少しお酒、付き合ってね」
私は、うんうんと頷き、こちらから杯を突き出したが、待てよ、何かが……。そうだ、いつかと一緒だ。私は、そこに考えが至り、もう一度、我妻、麻美を見つめた。
「あなた、好きよ」
潤んだ瞳で、確かに麻美はそう言ったのだった。
4
学習した私は、席を立ったり、麻美が横をむいたりしたときに酒量をコントロールし、何とか泥酔したふりをして、ベットに潜り込んだ。息をひそめて寝たふりだ。神は一度は天の配剤をされるかもしれないが、自ら助けるものを助ける。私は、ぐっすりと寝込んだ自分を演じた。ご丁寧に麻美は何度か私の体を揺すりにきた。もちろん反応はしない。そしてしばらくすると、パソコンのおいてあるリビングルームの灯りがついた。5分ほど待つ。そして忍び足で、リビングからは死角になる、覗ける場所に……。
あの時と同じだった。もどかしげにパソコンのスイッチを入れ、画面が明るくなると椅子に深々と腰を下ろす。ウインドウズ→ロゴ→麻美の素早いマウス操作。深いため息をつき、真剣に画面を見入る。やはりそうだった。ディスプレイに映る顔までは判別できないが、漏れてくる音声、艶かしく動く男女。それを凝視し、足を大きく広げながらパジャマを脱ぐ麻美の動きを見て私は、自分の予想が残念ながら当たってしまったのを何とも言えない気持ちで感じていた。
だが、その日はそれだけでは終わらなかったのだ。最初にみたビデオファイルにあるとおり、麻美の下半身は鈍く光るストッキングに覆われていたからだ。私は、この前同様、左手にある姿見を息を止めて凝視した。そこには大きく開脚した麻美のあられもない姿がはっきりと映っており、まるで開脚した麻美の前にたって、じっくりと眺めているような気分になった。麻美はしばらくその秘部を何度もさすっていたが、大きくため息をつくと、画面に見入りながら、慌ただしくストッッキングを破った。私が声を上げそうなほど驚いたのはその後の行動だ。顔を歪め、敏感な秘部を自ら責めていた麻美だったが、次の瞬間、いったん手の動きを止め、傍の巾着袋をまさぐり、何かを取り出した。それを見て腰が抜けそうになった。麻美が取り出したのはいわゆる大人のおもちゃ、ディルドーというやつで、黒ぐろとし、実に大きい。姿見にはっきりと麻美の下半身うつっているのだが、私はまた目を剥いた。麻美は左手で自分の膣を大きく広げて、そのディルドーで一番敏感なクリトリスをゆっくりと刺激している。数分後、麻美のそこは興奮でテカテカとひかりはじめた。じっとパソコンの画面を見つめ、そのディルドーをゆっくりと自身のものに没入させていく。恍惚の表情になり、ディルドーの動きにも強弱をつけ自らを責めている。最初はくぐもった声だったが出し入れが早くなるに連れ、声も大きくなる。この前盗み見たビデオファイルと同様だ。あの男、顔はどうしてもわからなかったが、麻美を責め立てたあの男。その男に麻美は虜にされ、愛撫されたと同じように腰を振っているのだろう。秘部の部分だけ破れた美しいパンスト。私自身見たこともない大人のおもちゃ。麻美はその黒々としたおもちゃの根元を両手で握りしめ、最初はゆっくりと、そしてたった今は激しく自身に没入させているのだった。
この前同様私の一物は怒張していた。ただ、前回はなんとかコントロールしたが、今回は私自身どうにかなりそうだった。と、いうのも、麻美も正気を失っているように見え、その興奮度合いが私に伝わってきているからだった。これほどまでに、麻美を狂わせた男、どんなテクニックを弄したのだろうか?
狂ったように腰を振り、偽物の男根を自分のヴァギナに挿入する麻美。その挿入している張り形は白濁した愛液でよごれ、にじみ出る愛液は太ももまで滴り落ちているのだった。
5
翌日、体調が悪いことにして舞台稽古を早々に終え、昼頃帰宅した。荷物を置くのももどかしく私はパソコンの前に座る。いつものパスコード、動画の格納されているファイルをあける。動画はもう一つ増えており、情けないことに、私の手は震えていた。
この動画も私にとっては強烈だった。あっけにとられた、といってよい。へなへなと腰を落としそうなほどの驚きだった。
麻美は相撲取りが座るようなソファーに深く腰を下ろしている。自分で足首を持ち大きく開いたあられもない格好、その背中を抱きかかえるようにしてこれまたそのソファーに座っている男の首から下が映っている。背中から前に手を伸ばし、彼女の豊満な胸をもみしだき、時折乳首も責める。優しく、早く、ゆっくりと。麻美はその男の指先の動きの度に切なく甘い吐息を漏らしている。ここでも私が驚いたことがある。私との手合わせの際、麻美の乳首は左右どちらかは乳房に埋もれるような状態が多いのだが、映像の中の麻美の乳首はこれ以上ないほど、ピン、と立っているのだ。映像の中の麻美は、商売女のような厚化粧、唇には真っ赤なルージュ。こんな濃いアイシャドーなど見たこともない。唇からちろちろと舌を出し、うっすらと目をつぶって悦楽の境地に入っていく寸前といった表情。私は情けないことに、思わず自分のものをしごき始めた。映っている女、それは自分の妻だったが、いまはただの淫奔な雌犬だ。しかも他人によって大いに興奮させられ、そいつからいいように弄ばれている。そんな自分の妻の狂態に、なぜか私はいつもの何倍も劣情を刺激された。
男の指が麻美の秘部にかかる。両の指でおおきく大きく押し広げ、中指での素早い動きがクリトリスにかかる。じんわりと液がしみ出してきた。ヒューというようのど笛をならし嫌々をするように首を振った。そして、顔を上にあげ、うぐうぐと音を出す。陰部を上手に責められ、たまらなくなって男の唇を求めたのだろう。麻美のあごしか見えないが画面上部には時折絡み合う二人の舌が映し出され、私はまたたまらず自身を激しくしごいた。
画面がかわった。男の下半身が映し出され、屹立する男根が真ん中に映っている。あの見事な、彫刻のような逸物。そこに麻美の表情がかぶさる。麻美の額には汗が浮き出て、目は充血している。何度も気をやらされたのだろう。男に責め抜かれ、正気を失ったような惚けた表情だ。しかしその淫猥な唇はしっかりと男のものを咥え込み、最初は愛おしげにカリ首を咥えていたが、男から何かを言われると激しく頭を振りだした。巨根のため苦しげな表情だが、唾液が男のものを伝わり玉袋まで伝わった。その巨根を手でつかもうとして男から制止された。つまり口の動きだけを求められているわけで、言われるまま麻美は、唾液を流しながら狂ったように頭をふり、懸命にフェラチを続けているのだった。また何か男が言ったようだ。麻美は必死にフェラチオを続けながらカメラの方に視線を移す。男の言いなりになっている自分の羞恥心などもはや感じてはいないようだ。淫薇な視線をカメラに送りながら男のものを頬張る映像の中の我妻は今まで見たこともないほど淫猥だった。
また画面がかわる。麻美はその形のよい尻をカメラの方に突き出し、犬のように四つん這いになっていた。そのままカメラは少し斜めに動く。そしてそこへ男の下半身が映し出され、まず麻美のヴァギナを手で押し広げ、ピンク色に輝く大陰唇を観客に見せつけるように広げた。大陰唇のまわりは、麻美の欲情の証である愛液がたっぷりとしみ出しており、男が大陰唇を触るとすーとその液が太腿にしたたる。そのあと、ズブッと音が聞こえ、ゆっくりと挿入していった。麻美の腰へ打ち付ける音の間隔がだんだんと短くなる。映像は麻美の尻に結合する男の一物を上から映し出した。律動は早くなり、たまらないように麻美は声を上げた。そのうち麻美は、続けて! 続けて! と懇願するように絶叫し、さらにかぶさった男が耳元で何かをささやくと、飲むわ! あなたの言うとおり、全部私の口にぶちまけて! と腰を激しく振った。私は自分のものを押さえきれないようになった。また映像が代わり激しく挿入される男根と麻美のヴァギナが大きく映し出された。もうだめだ。私はそこに映し出された、ヴァギナの周りから滴り落ちる、麻美の興奮の証である白濁した愛液と、その白濁した愛液にまみれた男の巨根の動きを見て、もはや我慢ができなくなった。この映像は、巷にあふれるAVビデオのように、作り物という感じはまったくしない。快楽をむさぼる女。男にどこまでも穢され、どこまでも堕ちていく女、その女の悦びと、異様とも思える興奮はっきりと伝わってくる。そして、それが自分の妻だと改めて思い起こされた時、私自身も激しい興奮を覚え、一気に爆ぜたのだった。
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次の金曜日、麻美は普段どおりに帰宅した。食卓に並んだ私の手料理をチラと眺め、何も言わず、ワインを手にする。こちらから聞かれたことだけに答え、口数は少なかった。ただ、しきりと私にもワインを勧めた。この頃は少々いける口になった、とはいえ、そう、2杯が限度だ。また例のことが頭をかすめたが、しかし、2杯目の途中で、今日はもう飲めないというと、無理強いはしなかった。なんとなく気まずい食事を終えると、風呂にはいるという。私は、その間に洗い物をし、そのあと、ブルーレイで映画でもみようかと腰をあげた。まあ、洗い物と言っても、食洗機にいるだけだ。しかし、鍋の中の残り物を片付け、料理した残りの食材の始末や、シンク磨きなどをしているとすぐに30分ほどが経ってしまう。しかも腰を何度も屈めたりするので、私にとってはちょっとした重労働だった。しかし、麻美との収入格差を考えれば、これまた止むを得ないなどと、いつもどおり自分を納得させていたのだが、その時、キッチンに続くリビングのドアが開き、「あなた……」
と麻美が、低い声で呼びかけた。私は目を向いた。あの、ビデオファイルの中の麻美がそこにたっていたからだ。
派手に描いたアイシャドウ、隠微とさえ思える真っ赤なルージュ、豊満なバストは黒いレースのブラジャーからはみ出そうだ。そのブラジャーとついになったただ添えているだけと言ったTバックのパンティ。娼婦の履くような、AVビデオではおなじみの太ももを覆うストッキング、どこに置いてあったのか、プリザードのサンダルを履きスラリと伸びた足を強調している。麻美は、私の腕を取りそのまま寝室につれていくと、いきなりの濃厚なキス。じっくりと舌を絡め、手を胸に導く。そしてそのまま二人ともベッドに倒れこんのだが、かすれる声で麻美が続けた。
「抱いて、私の言うように抱いて」
そしていきなりパンティを乱暴に脱ぎ捨てると、大股開きになり、クリトリスを舐めろ、というではないか。目の前の秘部はまだ何もしていないのに、すでに愛液が染み出している。
「優しく、舌で、下からなぞるように」
言われたとおりにすると切ないため息を漏らし始めた。
「続けるのよ。私がいい、というまで」
そう言いながら、大いに喘ぎ、時折両の股間で私を締め付ける。それから2時間ばかり、私は麻美の言うとおりに、麻美を責め、麻美は自分の言うとおりに私から責められながら、何度も気をやったのである。
例えば、右手親指で、非常に優しく、触れるか触れないかというように、クリトリスを責めながら、舌をヴァギナの奥まで挿入しろという。仰せのとおりと私が舌を出し入れしていると、はっ、はっと息も絶え絶えになり、身をよじって悶え、いいわ、すごいわ、と口にして、私の愛部に身をませたのち、大声で絶叫し気をやるのだった。次には私に正常位でわずかに挿入させ、そうペニスの半分くらいだ、小刻みに動けという。小刻みといってもリズムがわからず、何回か動くと、突然、その動きよ、それよ、と私にしがみつき、言われるままそのリズムで私が動くと、自分も腰を振り出して、喜ぶ。そして、最後には深く私を咥え込んで、ブルブルと下半身を痙攣させ、果てるのだった。ふと見ると組み敷いた麻美の腰の周りは随分と濡れており、どれだけ興奮しているのだろうか? と思う。愛液をだらだらと漏らし、ただただ悦楽を貪っているのだった。こんなことは10年以上同衾してきて初めてだった。もともと麻美の体の奥深くにあって、あの男と出会い、男の技で、その淫乱の日が今燃え盛っている。おそらく麻美もどうしていいのかわからないのではないか?
体の奥底から湧き上がるせ肉欲の渇き。それに麻美は飲まれてしまったのだ。それにしても、あの気位の高い麻美をここまで堕とした、あの男の手練手管。それはまさに凄まじいものだった。しかし、一方で、私はこの境遇を十分に楽しんでいた。忘我の境地になる麻美の表情がとてつもなく私をそそるし、少し眉間にしわを寄せ、口を大きく開けて絶叫する麻美を見ると、征服感でいっぱいになる。そこにはただ動物的な快楽を感じている彼女の姿しかなかった。繰り返すが、また残念なことに、そう言ったテクニックは全く私の埒外だった。数ヶ月前にはもちろん麻美も体験しなかったわけで、あの男、ビデオファイルの男から仕込まれた、というのはまぎれもない事実だった。たしかに、今日は麻美から言われるとおりに責めただけだ。しかもその技はあの男が仕込んだもの。だが、その結果、私の前で麻美は狂ったようにのたうち回っているわけだった。
7
そろそろ私もフィニッシュを迎えたい、私は麻実に言った。苦しげな表情で、何度も頷き、そうして、もう一度、もう一度と懇願するように言う。もう一度、気をやらせてほしいということか?
今度はどうするのか? と、アナルに指を当て、そこをこすりながら挿入しろと、かすれた声で囁く。それを聞いて、私は猛り狂っている自分をゆっくり挿入させ、麻美の望みどおり、指でアナルを優しくもみしだいた。狂わんばかりだ。私の動きに合わせ、だんだんと麻美の腰の動きが早くなる。まだよ、まだよ、と懇願するように叫ぶ。縦に早く、そのあとゆっくりと回してと、また、気も狂わんばかりに訴える。こんなことは、今までなかった。これもあの男、あいつに教え込まれたわけか? 私は言われるとおり、素早い律動で麻美を貫き、次の瞬間、大きくゆっくりと腰を回すという動きを繰り返した。麻美は私の動きにまた激しく反応した。狂ったように腰を振っている。その麻美の正気を失った淫猥度合いと、自分が喜ばしているという征服感で、私のものはまさに張り裂けそうだった。
もうダメだ、おれはもういくぞ、麻美の耳を食いちぎらんばかりに叫ぶと、一緒に!一緒に!と、私の口を激しく吸う。尻に当てた手は漏れてくる愛液でびっしょりとなっている。
と、麻美の腰が痙攣し、声にならない声をあげる。麻美はまた狂ったように私の口を吸い、私がまだ腰に打ち付けている激しいピストン運動に高まりすぎたのか、涕泣を漏はじめた。それがまた私の気をそそり、次の瞬間、全身を陶酔が貫き、私も獣の咆哮をあげ、果てたのだった。
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獣のような咬合が終わり、シャワーを浴びたあと、私たちはベッドで抱き合った。背中をさすられながら、麻美はポツポツと語り出した。知っているのよね、前置きし「半年前だったわね。大学病院にあの人が運びこまれてきたのよ。足場から落ちて右足を骨折してね。治療をしているうちに、まあ、仲良くなったわけね」
「しかし、なにも、」
「そう、最初はちょっとした遊びだったのよ。こんなことになるなんて、思いもしなかったわ。でも、初めて、本当に初めてよ。わたし、あの人のおかげで女の喜びを知ったのよ」
わき上がる性欲をちょっと抑えようとして、弾みでホテルに入った麻美は全く別の世界を知ることになったという。池袋かどこかのホテルで、延々と、そう、五時間ほど責められたというではないか。その時まで、体が震えるような絶頂を感じたことは経験したことがなく、しかし、連れ込まれたその小汚いホテルで、生まれて初めて肉欲の歓喜を味わい、しかも数えきれないほど達したという。
「最後はね、私の方からもう一度会いたい、そう心の底から望んだの」
最初は紳士的だった男は次第に高圧的になってきたという。しかし、何とかもう一度肉欲の絶頂を経験したいと思い、男の無茶とも思える要求を唯々諾々と受け入れたという。
次の週末密会する条件として、まず、毎日オナニーをして、しかし、絶頂に達する前、やめる、という命令を出された。
「そんな約束など守らなくてもわからない、そう思うでしょう?」
麻美はそこでうっすらと瞳を閉じ、何かを思い出す表情だ。
「でも次に会った時、」
責められて、責められて気をやりそうになる瞬間、男は動きを止め、じらしにじらしたという。たまらなくなった麻美は命令に背いたことを白状したという。そうするとお仕置きだといいながら責めてはやめ、やめては責めと何度も繰り返され、「とても絶妙なの。気をやる寸前に、何度も行為を止めて、私本当に気が狂いそうになったわ。それで、どんなことがあってもこの人の命令に背くのはやめようと」
気が狂ったようになった麻美を見て男はまた激しく挿入を開始したという。そうして麻美は性奴隷になることを誓わされた。そう、それはあのビデオのとおりなのだ。
その時以来、麻美は本当に男の奴隷になったという。携帯に電話がかかってきたらすぐトイレに入ってオナニーをし、最後までいかないという命令も忠実に守ったし、男から指定された出勤客で込み合う総武線にのり、見知らぬ男たちから体中を触られまくり、パンストとパンティを剥ぎ取られたというではないか!
信じられないことに、他人との交合も強いられ、それを受け入れたという。とある月曜日、有給をとることを命じられ、指定されたホテルにいくと、5人の男がおり代わる代わる犯されたという。
「そんなことに私が耐えたあとね、ご褒美だと、念入りに私を可愛がってくれるのよ。その時の興奮は口ではとてもあらわせないほどよ。ああ、思い出すわ。あの人の指が私のここに触れてね、そのあと彼自身のもので何度も貫かれて、」
麻美は下腹部を指差しうっとりと目を閉じた。
「週末にしか会えないの。遠くの現場に行くときは3週間ほど会えないこともあってね、その時は体があの人を欲してどうにかなりそうなのよ。ああ、いつもいつもあの人が欲しい!」
そういうと突然私の腕をほどき、ベッドの傍にあるソファーに腰をうずめた。いつの間にか極太の真っ黒の張り型を手にしている。椅子の両袖に太腿をかけ、大きく開脚させた。それから秘部を自らの手で押し広げた。先ほど私が存分に貫き、麻美も嫌という程気をやったはずなのに、そこにはまたジワリと愛液がにじみだしている。私はこの麻美の痴態が信じられなかった。夢をみているのではないか?
気位の高い、高慢な、そして、知性のある我妻。そんな女が夫に見せつけるように、自らの不貞を告白しつつ、自慰行為に及ぶとは!
「ああ、あの人に会いたい。彼のものでここを存分に貫き通してわ。欲しい、あの人が欲しい!」
そういうと麻美は手にした大きな張り型を、音の出るようにズッポリと自分に没入させた。それから腰を突き出し、下半身を突っ張るようにして淫らに腰を降り続け、手にした張り形の出し入れを繰り返す。張り型は溢れ出てきた愛液に絡み、くちゃくちゃ、くちゃくちゃと音を出すのだった。
「あっ、あっ、いいわ!あっ、ああ!」
麻美はうっすらと目を閉じ、私のことなど忘れたように張り形の出し入れを続けている。
「ああ、いいわ!あなた、いいわ!私また行きそうよ!」
と、突然手の動きを止めた。
「いや、やめないで!お願い! お願い!続けて! 続けて! あっ、あっ、あああ」
そう絶叫するとまた出し入れをはじめ、自身を責める。気をやりそうになり、現実との区別がつかなくなったのか? 本当に男とやっているような気がしているのか? ここまで女を堕とすあの男、麻美を狂わせたその男、あいつは一体?
自分の妻の信じられない狂態を目にし、私も狂いそうな気分になった。先ほど何度も上り詰めた麻美は、今また、男に見立てた極太ディルドーの根元を両手で持ち、自身に突き立てて自分を責め、狂ったように腰を振っている。私がここにいることなどとっくに忘れ、ただ男と夢想の世界で交わっているのだ。
と、その時私に頭に浮かんできたことがある。この麻美の痴態、まず、私と交わり、私を咥え、共に果てる。そしてこんどは自慰を私に見せつけること。しかも麻美自身が本気になること。すべては、これもあの男の命令ではないのか?
その思いに至った時、私の何かが弾けた。咆哮をあげ、諦泣をもらし、快楽を貪っている麻美の向こうに、はっきりとあの男を感じたのだ。麻美には、麻美の体には、あの男しか存在しない。そのことをはっきりと思い知った。だが、それと同時に私自身も自分の激しい肉欲に負け、叫びながらベッドから飛び出して麻美に襲いかかり、何度も何度も猛り狂った自分を麻美に打ち付けたのだった。
その日を境にすべてが変わった。私自身のことを言えば、妻の行動を疑い、悶々とする、ということがなくなり、普通に毎日を送れるようになった。
夜のことはと言えば、一月か一月半に一度、麻美が激しく求める。その時、麻美はその男から仕込まれたとおりに自分を責めることを要求する。それに従い私は全力で麻美を責め、その結果、二人とも忘我の境地に陥って、お互いを貪るというわけだ。
一度隙を見て、麻美のメールを盗み見た。それでわかったことだが、麻美を私から奪った男の名前は建男、40台前半の建設作業員のようだ。飯場が全国あちこちにあり、そのため毎週会うことができない、ということらしい。
まあしかし、そんなことはどうでもよい。今、目の前にある事実、それは、私が、妻を寝取られたコキュということだ。そしてもう一つの事実もある。寝とった建男は妻の奥底にあったメス犬の淫奔を見事に開花させ、しかも一般的な常識でいうとセレブに属する我が妻を性奴隷としてひざまずかせている、ということだ。
一般論として、これは異常な世界だろう。
だが、今では私は会ったこともない、おそらくは汗臭い野卑な、この建男に感謝の念すら覚える。なぜかというと、あの高慢で鼻持ちならないわがままな麻美を、私自身が組み敷いて、奴隷として扱うことができるのだから。
了
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