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母と息子・相姦生活 · 第四章 母と息子・凌辱 ~ 第五章 母と息子・葛藤

母と息子・相姦生活 第四章 母と息子・凌辱 ~ 第五章 母と息子・葛藤 (3/5)
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第四章 母と息子・凌辱

翌朝、といっても和行が目覚めたのはもう昼近かった。浴室から湯音が聞こえてくるところをみると、母も起きたばかりのようだ。

佐知子は目覚めると、どんな場合でもシャワーを使うか風呂に入るのが日課になっている。和行は、天野がいつ帰ったのか、まったく気づかなかった。

夜中のうちに帰ったのだろうか。それとも朝か。やはり母との情事の後だけに、自分とは顔を合わせたくないのだろうと和行は思った。

和行はすぐに母の部屋へ入っていった。ベッドに乱れはない。

あれは夢ではなかった……。

和行はベッドに座って、ぼんやりと昨夜の幻影を思い浮かべた。

「あら、起きたの」

佐知子が体にバスタオルを巻きつけただけの格好で入ってきた。

「お風呂、熱いわよ」

「じゃ、ぼくも入ってくる」

和行は浴室へ入る前に、洗濯機のなかをのぞきこんだ。水に浸した母の下着類が目についた。

それを引っぱりだした。パンティの中心に目をこらして見入り、指先で撫でてみた。かすかに変色しているような気がしたし、クロッチの部分がごわついているようにも思ったが、水をたっぷり吸いこんでいるので、はっきりしたことはわからない。

自分の下着を放りこんでから風呂に入ったが、そのときにはもう激しく勃起していた。右手にペニスを握りしめて、母の狂態を思いだしながら何度か往復させると、先端から呆気なく白いスペルマが噴きだして、湯のなかに白い花を咲かせた。

「和ちゃん、下着を置くわよ」

母の声に驚きながらあわてて湯をかきまわすと、白い樹液はたちまち湯と同化して、跡かたもなく消滅してしまった。

風呂からあがると、食事の用意ができていた。

「天野さん、いつ帰ったの?」

「九時頃かしら。よろしくって言ってたわ。和ちゃん、よく眠ってたわねえ」

「うん……」

夕べは遅くまで起きていたから、とでも言ったら母はどんな顔をするだろう。

心なしか、母の顔色は輝いているようであった。

「ねえ、今日はどうしようか。和ちゃんの好きなことしましょうよ」

「じゃ、外で夕食しようよ」

「ええ、いいわよ」

「ただし、お母さん、車の運転は駄目だよ」

「あら、どうして?」

「心おきなくお酒を飲んでもらいたいんだ。車のことなんか気にしないでね」

「夕べはたくさん飲んだわ。あんなに酔ったのは初めてよ」

今夜も夕べ以上に酔ってもらいたいのさ……。

和行は心のなかでそう呟いたが、口にしたのはまったく違った言葉だった。

「お母さん、飲むと楽しくなるんだもの。前からそんなに飲んでたかな」

「それは、あなたが一緒にいるから、ついうれしくなって適量以上に飲んでしまうんだわ」

「飲むとよく眠れる?」

和行にとって肝心なことだった。

「ええ、ぐっすり眠れるの」

「そう。じゃあ今夜は外で食事だ。いいね」

「はいはい、わかりました」

佐知子は、和行と一緒にいるのがうれしくてたまらない風であった。和行は、そうした母の心理を敏感に読みとっていた。自分の願いは、たとえどんなことでも聞き入れてくれるという確信がある。そしてその要求が難問であればあるほど、母は喜んでいるように思えるのだ。

その日、二人は早目に家を出た。

佐知子は和行のためにデパートでいくつかの買物をした。それらを外商部から家に送るよう手配すると、まだ明るさの残る街を、二人は肩を並べて歩いた。

「和ちゃん、大きくなったわ」

「そうかなあ」

「そうよ。私だって百六十二、三はあるのよ」

「ハイヒールのお母さんと並ぶと、なんだか恋人同士みたいだね」

「本当ね。こんな風にすると、まわりの人にどう見えるかしら」

とにかく楽しくてならないらしく、佐知子ははしゃいで和行の腕に腕を絡ませた。

「やっぱり母子にしか見えないんじゃないかなあ」

和行がわざと突き離すように言うと、「そんなことないわ」

そう言って、いっそう強く腕を絡ませてくる。

二人は、六本木の中華大飯店で夕食をとった。ざらめ砂糖を入れた老酒は口あたりがいい。母が飲むのを眺めながら、和行もときどき盃を取って口に運んだ。

「ここなら近いから、いくら飲んでも平気だよ」

「そうね。でも昨日の今日じゃ酔いが早いかもしれないわ」

「いいじゃないか。ぼくがついているんだ」

「そうね、和ちゃんは素敵なナイトさまだわ」

軽口を叩くのは酔ってきた証拠だ……。

和行はさりげなさを装いながら、矢継ぎ早に母に盃に注いでいった。佐知子は食事を多くとることで酔いを妨げると安心しているのか、母子水入らずの会話を楽しみながら、次々と盃を受けて胃のなかに流しこんでいく。

和行の胸中には、絶えず興奮と不安のさざ波が立っていた。前回は偶然の所産で母ときわどいところまでいったのだが、今回はまったく違う。いわば計画のなかの一環の流れに従って、母を酔わせることを目的としているわけである。しかも終局の目的こそは、近親相姦という非人間的な行為であったから、胸が高鳴るのも無理からぬことであった。

佐知子は、彼女自身が言ったように昨夜以上に赤くなり、また酔いも深いようであった。次第に呂律が怪しくなっている。

「そろそろ帰ろうか」

「そうね。すっかりいい気持ちになってしまったわ。こんなの初めてよ」

「夕べもかなり飲んでいたじゃないか」

「天野さんがいたので多少は緊張していたもの。今ほどは酔わないわ」

「じゃ、今夜のほうが酔っているんだ」

和行はなにげない会話のなかで、母の状態を聞きだした。

「和ちゃんと二人きりだもの。たまには酔ってもいいでしょう」

「いいさ。なんなら家に帰ってから、また飲み直せば」

「もう充分よ」

店を出るまで佐知子はしっかりした足どりだったが、タクシーに乗りこむと大きく息をついて、和行の肩にもたれた。

「ふんわりしてて、いい気分……」

内心、和行はほっと胸を撫でおろした。飲みすぎが原因で気持ち悪くなったりしたら、計画は中止せざるを得ないからだ。

家へ着くと、酔いがさらにまわったのか、佐知子はシャワーも使わず、すぐにベッドに横たわり、和行がパジャマに着替えて部屋をのぞいたときには、もう軽い寝息をたててぐっすり寝入っていた。ネグリジェに着替えたものの、ボタンが三分の一ほどはずれているし、素敵な外出着も化粧台の前のストゥールの上に脱ぎ捨てたままだった。ストッキングが、まるで蛇の脱け殻のようにフロアに落ちている。

和行はハンガーに母の洋服を吊るし、ストッキングを丁寧に折りたたむと、ベッドの端に座った。天野との性の現場がこのベッドだと思うと、なぜか対抗意識のようなものが生まれた。すさまじい格闘技にも似た昨夜の二人のセックスを脳裏に浮かべると、とてもかなわないと脱帽するしかなかった。

小声で母を呼んでみた。佐知子は微動だにしない。

近くに投げだされてある腕に触れた。肌理の細かい白い皮膚は、油でも塗ったようにツルツルしている。

剥きだしの腋の下を指先で撫でると、そこだけ妙に湿った感じがする。そこから乳房の稜線に向かって指をすすめた。懐かしい柔らかさが伝わる。

和行はゆっくりとネグリジェのボタンをはずした。大胆に薄掛け布団をめくり、ネグリジェの胸の前をひろげる。明かりを反射して、白い肌がさらに輝きを増した。

乳首は両方とも乳暈に埋もれていた。

胸の谷間に匂いを嗅ぐように顔を埋めた。気のせいか、乳臭い匂いがした。緩やかな母の胸の鼓動が聞こえてくる。心安まる気がしたが、今から自分がすることを改めて考えると、体のなかの血が急にざわざわと騒ぎだした。

すぐ目の前の乳暈を指先で弄んでいるうちに、それまで窪んでいた乳首が、少しずつ体積を増してせりあがってくる。てのひらで乳房を下から支えるようにして包むと、母という感覚ではなく、女としての性の教材がそこにあるような気がしてきた。

和行は一度ベッドからおりると、素っ裸になり、今度は母の体にかかっている薄掛けをベッドの下に落として、ネグリジェの前をすべてひろげた。

腰を覆った小さなパンティは、ぴっちりと女の秘部を隠していたが、かえって体のラインを露骨に表わして、少年の欲情をいやがうえにもかきたてずにはおかなかった。

二度目ということもあって、和行の行動は大胆で迅速だった。足首のほうにまわって両脚を乱暴に左右に開かせた。股間の細い部分がパンティに密着して、一条の深い溝を作っている。そこは黒い茂みがはっきりと浮きでていて、和行を挑発するように、呼吸でもしているかのようにひっそりと息づいていた。

いったん目的に向かって動きだした少年の気持ちは、もう揺るぎない確固たるものになっていた。パンティの、肌に食いこむ縁に指をこじ入れた和行は、母の顔色を注意深くうかがいながら、できるだけヒップのほうに指をまわし、指先に力をこめてスーッと下に引いた。

伸縮性に富んだ布地は、ゴムのように伸びたものの、ヒップの丘を縁がくぐってしまうと、思いのほか簡単に脱がせることができた。

ここまでは前回と同じだが、今度は失敗は許されないぞ……。

和行はもう一度、母の表情に変化がないことを確かめた。それから視線を、剥きだしになったヴィーナスの丘へと移した。

成熟した体のわりには少なめの草むらが、パンティに押さえつけられていたためか、いっそう小さくまとまって、ふくらみにピッタリとはりついている。自然にカールした短い毛をまさぐると、少しずつ浮いてきて、ようやく本来の形に戻った。

和行は両腿を外側に押しやるようにしながら、その間に割りこんで座った。そして左手で母の柔肉を撫でながら、激しく勃起したペニスを右手で擦った。

数十秒後、白濁した液が母の下腹とその周辺に飛び散った。すると、それまで和行の内部を突きあげていた欲望がスーッと引いていく。

一度放出しておかないと、また前と同じ失敗を重ねるに違いない。和行は大きく割れた女陰をくまなく観察し、汚れをティッシュペーパーで拭き取った。

そうこうするうちに、ペニスはまたすぐに力を得て、下腹を打つほど長大に膨張した。ペニスが復活すると、それにうながされるように欲望が甦った。だが、さっきよりは気分的に余裕があったから、女体の細部にまで目が行き届く。

ここに天野さんのビール瓶みたいなものが出たり入ったりしていた……。

ムラムラと対抗心が湧いてくる。そして母の狂乱する姿が脳裏に浮かんだ。しかし和行は、自分がそれを望むのは、とても無理であるということを承知していた。すべてを秘密裡に行ない、終わらせてしまわなければならないのである。

和行はゆっくりと、母の股間を間近に見る位置に腹這いとなった。肩や腕が柔らかな内腿に擦れたものの、母は相変わらずよく寝入っていて、まるで起きる気配が見えない。

和行は安心すると同時に、もの足りなさを感じた。自分がこれから体験する快感は、きっとオナニーなどでは得られないほど素晴らしいものだという予感がある。

それと同じ快感を、お母さんにも与えてあげたい! お母さんと一緒に共有したい!!

だが、天野とは立場が違うのだ。母と子……その巨大な壁は、いかなる力をもってしても打ち破れるものではなかった。そしてそれだけに、深い絆で結ばれているというのも真実である。

ぼくたちは永久に一心同体なんだ……。

和行はそのことに満足した。

赤味を帯びた左右の陰唇はぽってりと肉厚であるが、裾のほうは咲きたての花のように、ちょっぴり外にまくれかえっている。その内側というか奥に、サーモンピンクの肉襞が、濡れて、和行の気持ちを挑発するようにひくついていた。

指先で慎重に陰唇を開く。そこはかとなく甘酸っぱい匂いが漂う。見た目は狭小であったから、和行は、天野の雄大なペニスが本当にここへ入ったのだろうかと、何度も目を擦って見つめた。

人差し指に唾液をまぶし、静かに膣奥に押しこんでみた。ざらついた抵抗感がある。不思議な気がした。一本の細い指でさえこうなのに、昨夜はあの太くて長いものが、出たり入ったりしていたのである。

無理をすることはない、と思った。時間はたっぷりある。母が起きたら、すべてが水泡に帰す。

和行は膣口と触れ合うほどに鼻を押しつけて、小犬のように鼻を鳴らして匂いを嗅いだ。今度はかなり強い匂いがした。それはシャワーを使っていないのが理由だと思ったが、汚いなどとはこれっぽっちも思わなかった。だから平気で舐めることができた。ただし、決して強くは舐めなかった。春草をかすかにそよがせる風のように、やさしく舌を使った。母の秘唇に舌先をわずかに触れる程度にして、慎重かつ丹念に舐めまわした。

夕べの天野のように、しっかりと母の受ける快楽の反応を目と耳で確かめられたら、どんなにかうれしいのに……。そう思ったものの、母が起きてしまったらすべてがぶち壊しになってしまう。二人で協力し合うことができないのが、たまらなく淋しい。

お母さん、起きてよ……。

口から出かかった言葉を喉の奥に封じこめて、和行はただひたすら見返りのない奉仕を黙々とつづけるしかなかった。

ところが、まったく見返りがないと思ったのは和行の大きな誤りだった。その誤算は、和行に大いなる歓びをもたらした。

深く寝入っていながら、佐知子の肉体は、その一部が目を覚ましていたのである。

和行は十分近く、根気強く舐めつづけた。そして、今までとは違う生臭い女の匂いに気づいた。それまで単調な行為を繰りかえしてきた和行の嗅覚が、それをとらえたとき、母の股間に埋めていた顔をいったん引き離して、改めて盛りあがった陰阜から切れこんだ肉溝に視線を走らせた。

おっ

!?

……

ついさっきまで、単に湿り気を帯びていただけの亀裂が、奥から滲みだした綺麗な露でトロリと溶けだしそうに濡れている。匂いはそこから立ちのぼっていた。

お母さんは感じている……。

その事実は少年に充実感をもたらし、自信を与え、さらに女体に対する探求心を刺激した。母の顔色をうかがった。心地よさそうに寝息をたて、呼吸はまったく乱れていない。

自分の無欲の奉仕に対して、母が感じているという事実がうれしかった。その部分の微妙な変化を見たいという欲求が、和行の内部で勃然と湧いた。

顔を引き離したままの状態で、人差し指の先に割れ目の溶液をまぶすと、左手で恥毛を上方に軽く押しやった。包皮をかぶった小さな肉芽が、ちょっぴり頭を現わす。その先端に指の腹をスレスレに接触させた。触るという感覚とはほど遠い。指と突起の中間に、薄い膜状の溶液が介在している。そんな軽い触れ方である。

指を前後左右に動かした。しばらくつづけると、ピクッと腰が跳ねる。

もうそれだけで、和行の内部に爆発するような歓びと自信が湧いた。自分でも呆れるほど長くつづけながら、肉の裂け目からはいっときたりとも目を放さなかった。

突然、膣口に溶液がプクッと盛りあがったかと思うと、トロリと一部が外に溢れて、女陰部に向かう狭小な肉の合わせ目を濡らした。

和行は前よりも少しだけ強く突起を擦った。

「うっ……」

頭上から母の声がもれた。

和行にとって、新しい道が拓けた。小躍りしたい気持ちである。我慢しきれなくなって、チロリと舌先で溶液をすくった。

またも母が呻いて、太腿をピリリッと痙攣させた。

指先で流れ落ちそうになる溶液を、女陰の隅々にまでひろげた。

時折り粘膜が電流に打たれたように小刻みに震える。膣奥から流れでる媚液は次第に多くなり、明らかに濃い味が加わった。

ともすると、夢中のあまり舌を強く押しつけてしまいそうになる。そのたびに和行は、落ち着け、焦るんじゃない……と心のなかで念仏のように繰りかえして自制した。

ちょっとした刺激で、佐知子が敏感に反応するようになった。二十一歳の少年にとって、それはあまりにも興味深い現象であったが、起こすのが目的でないから深入りはできない。

注意深く観察すると、女陰全体が微妙に変化している。敏感らしい肉芽はもう完全に包皮から脱皮し、誇らしげに膨らみ、切れこんだ肉の裂け目は左右に割れて、胎内の一部が和行の目にはっきりとらえられていた。

まわりを囲んだ陰唇は腫れぼったく充血して、まるで分厚い唇を縦にしたようである。粘膜は花が咲いたように、完全に外にまくれかえっていた。左右の鼠蹊部に挟まれた女陰は、うず高く積まれた肉の丘のようで、その頂上の萌草は燃えた炎にも似ていた。

和行は若いだけあって、いつまでも冷静ではいられなくなった。体が燃えているように熱い。奔流のように血が駆けめぐる。

中腰になると、またも天野の悠然と構える姿が瞼の裏に甦った。

あんなふうにやってみたい!……

心の底から思う。

性器だけを繋げるというのは、実際にポーズとってみると、いかに難しいかがよくわかる。かなりな負担を女体にかけなければ、とてもスムーズには挿入できそうにない。

和行は、母の両方の太腿をそっと持ちあげ、まず自分の折り曲げた膝から少し上の部分をこじ入れた。そのとき、わずかだが佐知子が小さく呻いて体を動かした。しかし起きだすという段階にまでは至らなかった。

和行の体が前に傾斜すると、割れた膣口に肉茎の裏側が擦れた。あまりに鋭く屹立しているので、雁首の先端はとんでもなく上の方向に反りかえっていて、幹をかなりの力で下に向けなければ、亀頭の丸味を帯びた先端が割れ目と対面できない。

右手を肉棒に添えて、なんとか軌道修正をした。よけいな力を加えたから、肉棒に疼痛が生じた。ジーンと痺れてきて、挿入前に放出してしまいそうだ。

体勢を元に戻して、和行は深呼吸をした。ここまできたからには、ちゃんと結合したという実感をなんとしてでも得なければならない。それが大人へ飛躍する第一歩の重要なスタートだという気がする。

耐えに耐えて時間をかけながら最終目的を達成するには、和行はやはり若すぎた。和行の身も心も、もう我慢の限界に達していた。もう面倒なことはやめだ。母が起きようが起きまいが、一気に突っこんでやれ、という考えがよぎった。するとその考えは、みるみる和行の心のなかで大きく成長していく。一種の開き直りである。。

ひとたび心に決めると、もう待っていられない。しゃにむに体重を母の下腹部にのせる。そして待ちきれないようにいななく肉棒を押しこもうとした。

だが、ペニスは濡れそぼった表面を虚しく擦って、つるりと滑ってしまった。この一回の失敗で、和行はいっぺんに落ち着きを失った。無理やり下腹部を押しつけたが、向き合う位置がずれているので、肉棒の裏側が女陰の表面を摩擦するだけだ。

畜生!……

和行は焦った。自分の欲求を満たすことだけしか考えなかった。だから母が異変に気づいて眠りから覚めつつあるのを知らずにいた。

佐知子は意味不明の夢を見ていた。理由はわからないが、ただ逃げまわっている夢なのである。

ときには空中に浮いたりもした。ところが、いつも背中の一部に追いかけてきている何者かの手先が触れるのだ。それから逃げるために悲鳴をあげて、ともかく走りまわったり、飛びまわったりするうちに目が覚めた。

ああ、夢だったんだわ……。

ほっとしたものの、まだ酔いの残っている頭は、しっかりと現実を把握していない。もうろうと目を開けた。まだ夢のつづきを見ているようだった。

息苦しい。

何かしら?……

体を動かそうとしたが、重しをのせられているようで自由がきかない。そのくせ、鈍いけれども快感らしきものが股間を走る。

それがはっきりと現実だとわかったのは、乳房の上に和行の上半身が、倒れるようにのしかかってきたときだ。

「あっ……」

佐知子は言葉にならない声をあげていた。次の瞬間、二人とも素っ裸であることに気づき、そこで何が起こりつつあるかを佐知子は理解した。まさに破天荒な出来事であり、青天の霹靂であった。気が動転した。

「な、なぜ

!?

……いや! やめて、和行!……なんてことを……」

驚いたのは和行も同じだった。自分が欲求を満たすために、ついつい無我夢中になっていたから、突然の母の叫び声に仰天した。しかし、欲望という汚濁にまみれた少年の決心を鈍らせることはなかった。

「ママ、ごめん!」

和行は、甘えるときに使う「ママ」という言葉を本能的に吐きながら、すべての体重をのせて硬くなったペニスを母の柔肉に押しつけた。

「やめて! やめてちょうだい! 恐ろしい……ああ、お願いよ」

混乱と恐怖が佐知子を包みこんだ。なんとかはねのけようとするのだが、頭も体も麻痺してしまい、自分がどういう立場に置かれているのかさえ忘れてしまいがちになる。

和行は、ただ結合することだけを念頭に置いていた。母が目覚めたという現実に、和行は力で解決するしかないと考えた。

「ママ、したいんだ。ね、一度でいいよ」

柔らかい女体を力いっぱい抱きしめると、母は避けようとして、腰を右に左に振る。とても挿入どころではないと悟った和行は、戦法を変えた。思いきり体をずりさげ、母の腰を抱えこみ、太腿の付け根をガッチリと押さえこんだ。すぐ目の前に、魅力的なふくらみが恥毛をそよがせて息づいていた。

佐知子の両手がパタパタと和行の頭を叩いたが、なんの効果もなかった。

和行は裂け目に吸いついた。いかなる力が加えられても、決してそこから離れないという固い決意は、吸引する唇にもよく表われていた。今までのように、指先で空気をそよがせるというような、生やさしいものではなかった。生きた貝のように蠢く割れ目全体に唇をはりつけて、力いっぱい吸いたて、舌を長々と膣口に突きたて、こねまわした。

「ヒィィィッ!」

羞恥もさることながら、突き刺すような思いがけない快感に見舞われて、佐知子は我れを忘れた。たった今まで寝入っていた佐知子は、自分の肉体が長い時間をかけて息子の指や舌先で高められていたのを知らなかったから、不意をつくように襲いかかった性の快感に、度肝を抜かれた。

「やめてェ! 和ちゃん、いやっ……お願いよ。どいて!」

そう叫んだのは、自分の体の反応の鋭さに驚愕したからにほかならない。それに、思いもしなかった我が子によって与えられた歓びに、死んでしまいたいほどの恥ずかしさと屈辱を覚えた。

私はどうかしている!……

ともかく現状から抜けだすことが先決だと思った。けれども次から次へと嵐のように襲ってくる快感は、時間とともに強烈となり、佐知子は戸惑いと混乱のまっただなかで、母親としてとるべき最小限の行動と言葉を、ただやみくもに繰りかえしていた。

女の抵抗する力には限度がある。間近に勝利を予感している少年との力の差は歴然としていた。絶望感に打ちひしがれながらも、佐知子は抵抗した。しかし、それは傍目には抵抗といえるようなものではなく、単にぶつぶつと何かを言い、ふやけたように体を動かしているにすぎなかった。

和行は力いっぱい吸引すると、濃厚な媚液だけでなく、粘膜の薄い裾までがガムのように伸びて、口のなかに達するのを知って驚いた。それを唇と唇で挟み、草笛でも鳴らすようにブルルルッと震わせてみた。

「ううっ、駄目っ……あああ、そんなことすると……ううううっ!」

四肢を痙攣させる母の表情は苦しそうに歪んでいたが、和行はそれが快楽によるものであることに気づいていた。膣口から溢れる愛液の量がどんどん増すにつれ、匂いもきつくなって、あたり一面に充満した。

「こんなこと、許されないわ! もう私を離して! 恐ろしいことはやめて。お願い、和行。私たち、母子なのよ!」

佐知子ははっきりとした自覚のもとで、それを言っていたわけではない。あらゆる抗議の言葉が口から飛びだし、身を守らねばならない女の本能が、それを言わせたのだった。

和行はそこはかとなく曖昧になっていく母の言葉や動きを見て、ますます自信を深めていった。同時に、母を犯すという欲望もまた、急速に膨らんでいった。しかし、今の和行の感覚としては、犯すというよりもセックスをするという、罪悪感をともなわない気持ちのほうが強かったのは否定できない。

確かに和行は、世間で言ういい子だったが、ひとりっ子特有の甘えん坊でもあった。そして佐知子も、自分が世間並み以上の甘い母親であることを自他ともに認めていた。けれども、いかに甘い母親だといっても、直面している現実は、神に背き、人の道に背く、いわば犯罪にも等しいものであったから、力のつづく限り拒み通した。心を閉ざし、体を閉ざそうとした。しかし理性が体に離反し、裏切ろうとしていた。第一、母親の身でありながら、性的な感覚が芽生えること自体、死ぬほど恥ずかしい。それなのに佐知子は、次々と股間から衝きあげてくる新たな性感に、気もそぞろになる。そして、その状態から一刻も早く抜けだそうともがく、矛盾と葛藤のなかにいた。

だが、すべてが遅すぎた。三十八歳の女盛りの肉体は、快楽という炎に包まれ、ますます燃えさかっていった。

絶望感が濃くなればなるほど、逆に快感が増幅していく。背徳の身は、業火に包まれようとしていた。体の芯が我が子の愛撫に応えて、心地よく溶けだしていく。

ああ、神様……。

溺れてしまうにはあまりにも罪深い。

和行が股間から離れても、そこはくすぶりつづけていた。いや、空虚になったことに耐えられないように、哀しく震えていた。

佐知子の視界に、そこだけ強調されたような肉塊が飛びこんできた。佐知子は初めて、成長した我が子のペニスを見た。

「ああっ……」

それは、昨夜抱かれた天野のものほど大きくなかったが、新鮮なローズ色の亀頭や、健気にも大人同様の細い血管を浮きあがらせた初々しい肉棒は、ある種の感動を佐知子に与えずにはおかなかった。

大人になったんだ……。

佐知子はペニスを、我が子ではなく、まったく赤の他人のようにとらえ、思わず身震いした。それは感動でもあったが、また戦慄でもあった。

和行が顔を真っ赤にして覆いかぶさった。佐知子は割れ目に、とてつもなく硬いものが当たるのを感じた。

「いけない……いけません!」

だがもう、はねのける力は残っていない。さりとて、体を開いて受け入れるわけにはいかないのだ。

どうか悪い夢でありますように……。

心の内で呟いたとき、柔肉に疼きが走った。確実に存在感のあるペニスが、膣壁を押し分けて入ってきた。

頬を顔に押しつけながら和行が唸り、「ママ、ママッ」と、赤ん坊のように呻き声をあげている。

最後の力を振りしぼって突きのけようとしたが、今にも泣きだしそうな「気持ちいいよォ……ママ、気持ちいい」という和行の声を聞くと、ただ口先だけで「いけないわ……いけない」と小声で呻くだけであった。

しがみついてくる我が子がいじらしい。それに、ぎごちなく腰をつかわれると、佐知子の柔肉も微妙に反応して、和行のこわばりを包みこんでいった。

「お母さん……ぼ、ぼく、出ちゃうっ」

強い力で乳房を掴まれた。どこでどう覚えたのか、和行がぎくしゃくと腰をぶつけてくる。佐知子はついつい我れを忘れて、腰に手をまわしてしまいそうになる。かろうじて、母の立場を守っていた。

私は子供のために被害者にならざるを得なかった……。

そう思うのが、唯一のよりどころだった。

昨夜の狂おしい天野との抱擁が、佐知子の脳裏に浮かんだ。そして佐知子は、オルガスムスを迎える一歩手前で、なんとか踏みとどまっていた。

「あああっ、いいよ……ママ!」

その声は、我が子が未知の大人の世界に飛翔する歓喜の声であった。

佐知子にも、女としての歓びが湧こうとしていた。だが耐えた。

体を借すだけ……。

それならば仕方のないことだと自分自身に言い聞かせた。体の上の和行に切迫した事態が訪れていることが、佐知子にはよくわかった。

「ぼく……あああーっ!」

和行の五体が痙攣し、硬直して、力つきたようにガックリとなった。抱きしめてやりたいのを耐えて、佐知子は激しい男の噴射を、複雑な感慨をもって受けとめていた。

第五章 母と息子・葛藤

すべてが終わり、佐知子は自分がこれからどうすべきかを呆然と考えた。

佐知子の人生にとって、夫が不慮の事故で亡くなったとき以上の危機である。それは息子にとっても同じだと思うと、まず和行にどういう態度をとるべきかということで頭を悩ました。

たった一度の過失というには、あまりにも重大な出来事であったが、佐知子はそのことについて、和行に負担をかけまいとした。我が子に負い目を抱かせるようなことはしたくない。知らない顔を押し通すしかない。

翌日、食事の支度が終わっても、和行は起きてこない。

会社の責任者として出社する時間が迫っていた。置き手紙をしていくことも考えたが、それではいかにも逃げだしたようでいやだ。どうせ顔を合わせなければならないのだ。できるなら早いうちがいいと思い、和行の部屋のドアをノックしてから、なかに入った。

「さあ、一緒に朝食をとりましょう」

できるだけ快活に振舞って、和行の顔をのぞきこんだ。

もう、起きていたらしく、和行はまぶしそうな目で母を見た。

「会社を休むわけにいかないの。さあ、顔を見せてちょうだい。待ってるから、すぐに下へいらっしゃい」

母が部屋を出ていくと、かすかに香水の匂いが残った。和行はいつもと変わらない母の態度に、ある種の戸惑いを感じながらも、一方ではほっとした。

食事をしている間、佐知子はできるだけ普段の会話をするよう心がけた。和行は口数少なく相槌を打ったり、短い返事をするだけだった。

佐知子が家を出る直前に、通いのお手伝いさんがやって来た。和行は、母がてきぱきと昼の食事のことや買物の指示などを与えているのを、上の空で聞いていた。

車がスタートする音がしてから、母の部屋に入った。

ベッドにもぐりこむと、また眠くなった。昨夜の自分の悪魔的な行動を思いだしているうちに、眠りこんだ。

次に目が覚めたのは、枕もとの電話が鳴ったからである。

「もしもし」

和行の呼びかけに対して、相手はすぐにはしゃべらなかった。

「もしもし、吉岡ですけど……どちら様でしょうか」

少し間があってから、天野の声がした。

「天野です。先日はいろいろとお世話になってしまって」

「あ、いえ……」

「実は会社に電話をしたら、昼休みに外出したというから、もしかして、和行君と食事をするために、そちらへ戻ったかと思って電話をしたんだよ」

和行はそのときになって初めて、もう昼すぎなのだと知った。

「いえ、戻ってませんけど」

「そう……じゃあまた、一時すぎに会社へ電話を入れてみるよ。ありがとう」

電話を切ると、和行の脳裏に、母と天野の重なり合う姿が浮かんだ。

このベッドだったんだ……。

いつもの淑やかな母とは違う姿が、幻のように思えてならない。ふと、昨夜の母と比較した。

自分に抱かれて人形のように横たわっていた母。天野に抱かれて、悶えのたうち、快感に溺れていた母。天と地ほどの差がある。酔っていたからだろうか。それとも相手が我が子だったからか。

和行は、狂おしく悶える母を見たかった。自分の手で、舌で、体で、狂わせてみたいと痛切に思った。

起きあがった和行は、カーテンを開けて、窓硝子越しに庭を見た。お手伝いさんが、庭の木々や草花に水をくれている。ホースの水は、角度によって美しい虹を作る。

マリィは今頃、フロリダの海岸で泳いでいるだろうか……。

まばゆいばかりの肢体を、自分の腕でしっかり抱きしめてみたいと思った。離れていることに不安を感じた。

真理子は父親が純粋のアメリカ人であるから、生活ぶりも精神構造も、完全にアメリカナイズされている。夏休みの間、ずっと自分を待っていてくれるかどうか、不安でならない。

すぐにでも電話をしようと思ったが、時差のことを考えてやめにした。

ダイニングにおりていくと、お手伝いさんが庭からあがってくるところだった。

「ご飯、もう食べたの?」

「ええ、よく眠っているみたいなので、先にいただきました。何か用事はありますか?」

「別にないよ。夕食の材料を買いに行きがてら、パチンコでもしてきたら。ぼくは一人で大丈夫だし、用なんか何もないから」

「いいんですか」

お手伝いさんは、うれしそうな顔をした。彼女も佐知子が和行に甘いのを知っていたから、万が一にも佐知子に不在をたしなめられたりしたら、「和行さんが行ってこいって言ったんです」のひと言ですべてが解決するのを承知している。

和行はひとりになると、また母の部屋に入った。

何か新しい発見はないだろうかと、用心深くクロゼットを開けたり、小物入れの小箪笥をのぞいたりしているうちに、和行は紙袋に包んだ写真とビデオテープを見つけた。それらはいかにも秘密めいた小箪笥の裏側に隠されてあった。

写真はいわゆるエロと称する種類のもので、比較的新しかった。さまざまなポーズで絡み合う中年男性と若い女を見ているうちに、和行は激しい欲望に苛まれた。そして、母がそれを見ている姿を想像した。

ぼくと同じように、お母さんも体を熱くして見ているのだろうか……。

和行はもしやと思い、ビデオテープをリセットし、テレビに映しだした。

やっぱり……。

和行の思った通り、黒人男性と金髪女性の、すさまじいまでのセックスが、延々と映っていた。黒人のペニスの大きさに驚きの声をあげたのは、ビデオのなかの金髪女性だけではなかった。

「なんだ、これは

!?

」

黒人が擂粉木のような怒張を振りたてて女に迫り、無理やり犯すという設定だが、ストーリーはともかく、ペニスの見事さにはただ声を呑むばかりだ。

金髪女性の恥毛は、髪の毛よりもかなり濃く、栗色に近い。

マリィみたいだ……。

和行は画面に圧倒されながら自分のペニスを引っぱりだすと、黒人と同じように右手に握って擦りたてた。

黒人が驚くほど大量のザーメンを女の顔面や乳房にぶちまけた。それに合わせるように、和行もまた、ブラウン管に白濁した液をしたたかに叩きつけていた。

すべてを元通りに片づけた和行は、浴室へ行ってぬるま湯につかりながら、母もまた自分と同様に、エロ写真や本番ビデオを見ながら激しく自らを慰めているに違いないと考えた。そして母のオナニーに映る姿を思い浮かべているうちに、またぞろ痛いほどに勃起した。

いつからぼくは、セックスにとりつかれてしまったのだろう?……

どうやらフロリダという遠く離れた土地で、魅力的な真理子・カーティスを知ってからのようだ。確かにそうかもしれないが、たまたま大人の世界へ脱皮する時期とも重なっていたことに、和行自身は気づいていなかった。

佐知子は七時前に帰宅した。その頃にはお手伝いさんの手によって、夕食の支度はすっかりできていた。お手伝いさんは、佐知子と交代するかのように、早々に帰っていった。

母の態度は自然だったが、受けとめる和行が色眼鏡で見ていたこともあって、どこかに無理をしているような気がした。話しぶりも態度も、いつもと変わらない。それなのに和行は、母は夕べのことを気にしていると思っていた。

二人きりの会話というのは、こんなとき不便なものである。二人とも次第に、一緒にいることに息苦しさを感じるようになった。昨夜のことにこだわるな、というほうが無理である。

和行は、アメリカから持ち帰った宿題をやると嘘を言って、部屋に引っこんでしまった。

和行がいなくなると、さっきまでぎごちなかった佐知子も、やはり淋しさを隠せない。一人でポツンとテレビを見ていたが、その味気なさに耐えられなくなり、少しだけブランデーを口にした。

ゆっくりと体が火照ってきて、酔いがまわってくる。スーッと睡気が襲ってきたとき、電話が鳴った。

天野からだった。接待客と飲んでいるらしく、周囲がにぎやかである。

「今夜、お邪魔していいかな」

「あ、それは駄目。あの子、もう子供じゃないもの。そんなにたびたび家では……」

「そうだね。悪かった。ちょっと言ってみたかっただけだ」

天野はすぐに理解を示したが、それだけでは終わらなかった。

「じゃ、外で会いましょう。いずれそのうち……いいですね」

念を押されると、佐知子は「うまく時間が調整できたら」という言い方をした。それは逃げ口上のようであるが、男の申し出を許容しているようでもあった。天野の誘いにすぐさまオーケイすることは、いかにも抱かれることを目的としているようで抵抗がある。

電話を切ると、佐知子は軽く湯を使ってから部屋に引きあげた。

そこのベッドに、自分の部屋で勉強しているはずの和行がいた。スウスウと軽い寝息をたてている。

佐知子はどうすべきか迷った。起こして自室へ戻らせるか、このまま知らぬ顔をして眠らせておくか。昨夜の悪夢が佐知子の脳裏に甦った。だが、佐知子はあえてそれを黙殺した。

パジャマに着替えると、そのまま和行の隣りに滑りこんだ。

自分はこの子の母親なのだという自覚があった。保護者なのだ、と自らに強く言い聞かせていた。大きな体こそしているが、まだ二十一歳の少年だ。十数年前まで自分の乳房を求めて泣いたり笑ったりしていた我が子である。年若いのに、もう性の悩みをかかえているのかと思うと、急に哀れな気がした。

明かりを小さな電気スタンドの常夜灯だけにして、目を閉じた。

不思議な気がした。夫が亡くなって以来、空閨に悶々としながらも、とにかく今日まで押し通してきた体なのに、わずかな間に二人の男に抱かれているのである。長い人生がここ数日間に凝縮されているといっても過言ではないような体験をしてしまっている。

再婚を考えないわけではなかった。けれども子供のために、自分を犠牲にするつもりだった。子供のためならどんな苦しみにも耐えていける気がした。

なのに、ひとたび火をつけられた体は、女の性の歓びに目覚めてしまった。そればかりではない。この子のためなら、と思っていた和行にも犯されるという現実離れした事態を引き起こしてしまったのである。

でも……。

佐知子は昨夜の自分の心理状態を考えた。

本当に犯されたのだろうか……。

決して自分が望んだことではないと断言できるが、どこかに和行のした非人道的な行為を許す気持ちがなかっただろうか。それは、愛しい我が子を苦しみから解放してやるための許容だったのか。我が子が自分のもとから飛び去っていく巣立ちを祝福する気持ちとは裏腹に、他人よりも誰よりも、自分が我が子のすべて真っ先に知りたいという独占欲のようなものがあったのではないか。

夕べの事件を和行ひとりのせいにしては可哀相だわ。私にだってその責任があるの。いえ、すべての責任は私が負うべきなんだわ……。

佐知子は、天野との結婚、または仲が、急に遠くなったように思った。

和行との二人だけの生活を大切にすることが第一なんだわ……。

そんなことを思っているうちに、いつの間にか寝入っていた。大した量のアルコールを飲んでいるわけではないが、ここ数日来の疲れが出ていたのか、いったん睡魔に襲われると、瞼は鉄の扉のように重く閉じてしまった。

重苦しい感じとは違う。けれども、どこか体の一部に痺れのような感覚があった。

これは夢ではない……。

はっきり自覚したわけではないが、徐々に眠りの世界から現実に引き戻されながら、佐知子はそう感じていた。

ああ、和行が……。

乳房に生温かい何かが這っているのに気づいた佐知子は、咄嗟にどうしたらいいものか、判断に迷った。目を開けて突き離すか。眠ったふりをして放置するか。いずれの道を選ぶにしても、そのあとで起こることを考えると怖くてならない。

結局、佐知子は後者を選んだ。気づかないふりをして、そっとしておくことにした。

パジャマの開いた胸もとに吸いついている和行の髪の毛から、少しずつ男の匂いが立ち昇っていた。けれども佐知子にとっては、ただの子供でしかない。

右手で乳房を触り、もう一方の乳房を吸う仕草は、少しも昔と変わっていない。このままなら佐知子にとって、それは幸せのひとときだったかもしれない。事実、佐知子もそう感じ、どの母親にも共通する穏やかな気分にひたっていた。

だが、いつまでも平穏無事な時間はつづかなかった。少しずつではあるが、乳房は心地よい感覚に浸されようとしていた。

気持ちが動揺すると、かえって快感を意識してしまう。いけない……と思ったときには、乳首がツーンと痺れて、硬く尖っていた。

舐める和行の舌先は明らかにその変化に気づいたものとみえ、いかにも愛撫をあからさまにする動きに変わっていた。

佐知子は、どこまでも知らないふりをすることに自信がなかった。乳房に与えられた快感は、次第に大きく膨らんで、恥ずかしい柔肉にまでゆっくりと浸透した。

当然のことながら、それは愛液の分泌につながる。パンティの中心に湧きでた溶液が染みていった。両腿をさりげなく閉じると、まるで意地悪をするようにシミがひろがり、股間にペッタリとはりついた。

思わず声がもれてしまいそうになる。いつまでも気づかないふりを通せるかどうか、まったく自信がない。そのうちに佐知子は、あることに気づいて愕然とした。

和行は、ただ乳房に興味をもって吸いついているのではなく、私をその気にさせようとしているのではないだろうか?……

そう思うと、納得することがたくさんある。

舌の動きは単調のようにみえるが、実はかなり計算しつくされた動きをしている。乳暈のまわりを掃いているかと思うと、スーッと頂点をくすぐる。その後で、上下の唇の間に乳首を挟んでゆるゆると円を描く。一方の乳房に置かれた手も、全体でやんわり揉んでいるかと思うと、五本の指先をロボットのようにひろげて、五つの接触点だけで刺激する。

そうした愛撫が長い時間つづいた。

とうとう佐知子は堪えきれなくなった。そして、さりげなく拒絶する方法をとった。

「うっ、うーん……」

今にも起きだしそうな、大きな伸びをした。びっくりしたように和行が離れた。そのまま和行に背中を向けて横向きになると、体を海老のように曲げた。こうして体の前面をすべて隠してしまった。

しばらく和行は動かなかった。諦めたのかと思い、ほっとひと安心していると、背中に寄り添って顔を押しつけてくる。

同情が湧いた。そこには、母親が子供に与える甘さがあったが、佐知子自身はそのことに気づいていなかった。

自然に拒んでみせる今の状態が、もっとも望ましいんだわ……。

そう思ったとき、佐知子はヒップのあたりに異変を感じた。

くの字に似た形で背中を和行に向けていたから、当然、体の後ろは無防備である。ヒップの肉の合わせ目に、硬いペニスが当たった。ゴソゴソと動いていたところをみると、パジャマから外に引っぱりだしたに違いない。ピクッ……ピクッという力強い脈動まではっきりと伝わってくる。

佐知子はいっぺんに動揺した。自分が身に着けているものは、腰にまとった一枚の小さな布切れとパジャマだけである。しかもパンティの中心は、自分の吐きだした溶液でぐっしょり濡れている。

佐知子は胸をドキドキ高鳴らせながら、息を殺して和行の出方をうかがった。

少しずつ腰が動きはじめた。前に押したり、後ろに引いたり。それは小規模な抽送の動きと言ってよかった。性器と性器が結合していないだけのことである。

佐知子は、濡れた部分が和行に悟られることを恐れた。パジャマに滲みでていきそうで不安だった。

もう一度、体の位置を変えるとしたら、どのようなポーズが一番安全だろうか……。

そう考えていたとき、和行の動きがとまった。そしてまた、何やら動きだす気配がした。うなじの後ろで和行の息が熱く速くなる。

?…………

あっと思った。見たわけではないが、佐知子は確信した。自らを慰めているに違いない。

我が子のオナニーという事態に直面した佐知子はうろたえた。状況が状況だけに、何か言葉をかけられるものではない。しかし、オナニーを目の当たりにする当惑を考えれば、このままいるほうが、ずっと気が楽である。

佐知子は息を殺して終わるのを待った。待ちながら、またもや哀れな感情が支配した。

硬いペニスの先端がヒップの溝に当たった。手の動きが速くなったのか、細かい震動が伝わってくる。

「う……」

押し殺した嗚咽がもれ、佐知子は太腿の後ろの合わせ目に、小さな衝撃を感じた。射精したことは状況で判断できた。

何度か衝撃が伝わり、次第に弱くなる。けれども生温い樹液はパジャマやパンティを通して、じかに皮膚を濡らした。後ろの荒い息がおさまった頃は、生温かったスペルマが冷たくなっていた。

和行が起きあがった。このまま出ていってくれれば、すべて何事もなかったこととしてすむ。佐知子はそれを願った。

だが、和行は化粧台の上のティッシュペーパーの箱をかかえて戻ってくると、そっと汚れた自分の分身や佐知子のパジャマを拭いた。そして何かを考えている様子である。

今度こそこれで終わりだと思っていると、和行が乱暴に佐知子の体の向きを変えた。

あお向けにされた佐知子は、それでも目を閉じていた。新しい展開が恐ろしかった。

和行の手がパジャマズボンの縁にかかり、スーッと引きおろした。すでにぐっしょり濡れたパンティが露出することを恐れて、佐知子は反射的に和行の手を押さえた。和行はそれを予期していたのか、驚いた風でもなかった。

「やっぱり……」

佐知子は目を開けた。和行が冷静な顔で見かえしていた。

この子は、私が起きているのを知っていたんだわ……。

佐知子は、最初から厳しくはねつけるべきだったと後悔した。

「何をするの!」

大きな声を出すつもりだったが、喉にからまって、かすれた弱々しい声だった。

「お母さんは、ぼくがしていることをちゃんと知っていたね」

それがよかったか悪かったか、佐知子にはわからない。

「お母さんは、ぼくを許してくれたから、黙っていたんだろう」

「違う! それは誤解よ」

子供の恥じさらしな行為を闇から闇に葬りたいがためにとった行動が、今は完全に裏目に出ている。佐知子は慄然とした。

「もう、なかったことにしましょう。ね」

「無理だよ。夕べだって、ぼくたち、しちゃったじゃないか。もうとっくに垣根は越えたんだよ」

「あああ、違う! 違うわ……私たち、夕べのことを忘れなきゃいけないのよ。それなのにあなたは……」

それを楯にとって再び情交を迫ろうとする息子を、佐知子はまだかばってやりたいと思った。

和行は小さい頃からいい子だったわ。だからこそ私は、すべてを水に流そうとしているのに……。

「お母さんをぼくのものにしたいんだ」

突然、胸の上にひれ伏した和行は、幼児のようにパジャマにしがみついて、激しく母を揺さぶった。

「私たちは血のつながった母子なのよ。よくわかっているでしょう。私は和ちゃんのためなら、死ぬことだって平気。恐ろしいものなんか何ひとつないわ」

「だから……だったら、ぼくの好きにさせて。お母さんは、ただ目を閉じていてくれればいいんだ」

「それだけは別よ。私たち、犬や猫じゃないのよ。ちゃんとした母子なのに……あなたのようないい子が、そんな恐ろしいことを言うなんて、信じられない」

「だって、夕べはぼくたち、恋人同士みたいに抱き合ったじゃないか」

「ああ、お願い! そんな言い方はやめて! あれは許されるべきことじゃないわ。完全に間違っていたのよ。間違いは正しく直すべきよ。あなたならわかるはずよ。わかって、和行」

二人の間に沈黙が流れた。佐知子の乳房から和行が離れ、上半身を起こした。そして二人は見つめ合った。

佐知子は我が子の目のなかに、言いしれぬ深い苦悩の色を見た。この子なら理解してくれるという信念は、揺るがなかった。

「お母さん!」

今にも泣きだしそうな声だった。

「何?……なんでもいいからママに言ってみなさい……さあ」

佐知子はいつもの甘い母親に戻っていた。

和行が母の手をとった。

「?…………」

どうしたの、といった表情で佐知子は見あげた。するといきなり和行が、母の手を下腹部に押しつけた。

「つらいんだよォッ!」

悲痛な叫び声だった。

パジャマの上からとはいえ、硬いペニスは、はっきりと佐知子の手を突きあげていた。放出した直後のこの復活に、佐知子は驚くとともに、雄々しく猛り立つ勢いのよさに圧倒された。

「なんとかしてよ。つらくてたまんないよ」

「ああ、私にどうしろっていうの」

佐知子はオロオロした声になっていた。

「だから……したいんだ! したいよ、お母さん。させてくれよ!!」

体ごと覆いかぶさってくると、佐知子は重石を載せられたように身動きがとれなかった。危険がさし迫っていた。

「待って……待って、和行!」

佐知子の脳裏に、いつか美容院で見た女性週刊誌の記事がひらめいた。『息子の性の悩みを見かねて、自慰を手伝う母……ときには体も投げうって』そんな記事が生々しく躍っていたのを、佐知子は思いだした。

「ママが……」

恥ずかしさを堪えて、佐知子は言った。

「オナニーしてあげる。ね、それでいいでしょう。それで我慢しなさい」

一気に言うと、体が緊張のあまり、ブルッと震えた。

和行はびっくりしたように母を見た。佐知子は視線を感じたが、和行の顔を見ずに起きあがり、幼児を寝かしつけるように我が子をあお向けに寝かせた。

和行はひとことも発しない。佐知子にとって、むしろそれは気持ちのうえの負担を軽くした。この子もそれを望んでいると思うと、オナニーを手伝う善悪はともかく、一刻も早く実行に移し、直面している危機を避けなければいけないという気になっていた。それはまた、佐知子自身の言いわけでもあり、大義名分でもあった。

高く盛りあがったパジャマズボンの縁に手をかけたときは、さすがに震えた。しかしためらっている暇はなかった。だから思いっきり引きおろした。

勢いよく飛びだしたペニスから顔をそむけるつもりだったが、まるで磁石に吸い寄せられる砂鉄のように、佐知子の目は我が子の股間に向けられ、微動だにしなかった。

「早くして!」

和行がもどかしげに両脚を擦り合わせ、膝上にとどまっていたパジャマとパンツを器用に脱いだ。

佐知子は今、和行が幼なかった頃の情景を思いだしていた。汚れたおむつを替えてもらうとき、和行はいつも母の顔を見ながら、早くしてとでもいうように、活発に両脚をバタバタさせていたものだ。

「早くしてったらァ……」

和行が腰を弾ませると、極限にまで膨らんだ怒張がブルルンッと空気をかき乱すように震え、先端に滲みでていた透き通った露の玉が、鮮やかな軌道を描いて佐知子の胸もとにまで飛んだ。佐知子はその瞬間、強烈な匂いが鼻孔に突き刺さった錯覚に陥って、めまいを起こしかけた。

いつまでもぐずぐずしている母の手をとった和行が、硬直した肉棒を握らせた。何もかも承知しているようなやり方をするのがいやだった佐知子は、かすれた声で「どうすればいいの?」と尋ねた。

「そっと擦って……そっとだよ」

肉棒が震動した。

言われるままに、佐知子は表皮を擦った。夫との甘い新婚当時のことを思いだす。どうすれば男が歓ぶかを知っているが、それを我が子に施すつもりはない。

「うーん……あああっ、お母さん」

和行の唸り声を聞くと、ここまできたからにはもっと気持ちよくさせてやりたいという気になった。少し意識して、表皮を根元近くまで引きおろした。

「ああっ!……ああああ……」

女の子のような声をもらしながら、やるせなさそうに和行が身悶える。

背徳的な行為のさなかにありながら、佐知子は我が子が可愛らしくてたまらないという表情をした。プクッと先端から露玉が浮かぶ。

「あーっ、お母さん!」

左右に顔を振って悶える姿を初めて見る佐知子は、我が子の快感がいかに深いものかを知った。それを耐えていた時のつらさが、手にとるようにわかった。佐知子も人知れずその苦しみを十二分に味わい、ときには苦しみから逃れるために秘めやかな指との戯れを繰りかえしたりもした。そして、ついに誘惑から逃げることができずに天野に抱かれ、久しぶりの女の歓びがいかに大きいかを知ったばかりだった。そして、男の存在が自分の指とは較べものにならないほど大切だということも。

佐知子には、大人になりかけた和行が、いかに女体に強い憧れと欲求を抱いているか、よくわかる気がした。

結婚当初、夫はいつも私を求めたわ……。

ときには一日のうちに二度も三度も抱かれたりもした。そして、受け身の佐知子自身、それを嬉々として受け入れ、夫が忘れたような素振りを見せると、羞恥をかなぐり捨てて、すすんで夫を求めたりしたものだ。

人間とは貪欲な動物なのだ。それは、結婚によって初めて知った真実にほかならない。

「ああっ、あああっ……お母さん!」

手のなかでぐんぐんと体積を増していくペニスを驚異の目で見つめながら、佐知子は聞かずにはいられない。

「どうしたの? 和ちゃん……どうしたの? 言って」

佐知子自身、母子の秘密の行事に次第にのめりこんでいった。聞くときでさえ、胸が痛いほど高鳴る。

佐知子は素早くティッシュの箱を引き寄せた。ツヤツヤに輝いた亀頭は、まるでゴムでくるんだ風船羊羹のようで、針の先でちょっと突つけば、プツンと破裂してしまいそうだった。滲んだ先走りの汁は、くびれた雁の部分からさらに下に流れだして、一部は袋まで濡らしていた。

佐知子は握り直すふりをして、流れ落ちる溶液をそっとてのひらになすりつけた。幹を擦ると、滑りがよくなっている。和行の口からもれる喘ぎ声が、ますます大きく、絶え間なくつづくようになった。

「ママ……ママ……」

呼びかけが「お母さん」から「ママ」に変わり、声が切迫している。

「どうかして? 和ちゃん」

「気持ちいいんだよ。とっても気持ちいいんだ。ママ」

「よかったわね。いいのよ。出したいなら出していいの!」

「ママが欲しい!」

我が子の手が股間に伸びてきたが、拒む気にならなかった。パジャマの上から乱暴に撫でまわし、つかもうとさえする。

佐知子の体に痛みと疼さが走った。

「駄目! これで我慢するの。約束でしょ」

言いつつ手の動きを速めた。五本の指がはじきかえされそうに、ペニスが膨張する。

「ああっ……ああっ、ああああ……」

両脚がビンと突っぱったかと思うや、全身がブルブルッと小刻みに震えた。それは震えというよりも、電動バイブの激しい震動に似ていた。

佐知子はティッシュをまとめて鷲掴みにした。

「ママッ、出ちゃう!……ああっ、出ちゃうよ!」

下腹の薄い筋肉が小気味よく痙攣すると、肉棒がさらに膨張した。そして突然、白い塊りが噴出した。

あわてて筒先にティッシュをかぶせた。熱いスペルマが数枚の紙を通して佐知子の手を濡らした。すさまじさに圧倒されて、佐知子の股間の柔肉は、当然のことのように、濃厚な蜜を滴らせていた。

母と息子・相姦生活 第四章 母と息子・凌辱 ~ 第五章 母と息子・葛藤 (3/5)
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