年下の義母 第七章 暴辱にむせぶ義母 ~ 第八章 肉襞を蠢かせる義母 · 1 (4/6)
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第七章 暴辱にむせぶ義母
奇妙なものである。一軒の家の中で三人の男女が暮らしている。女が一人に、男が二人……。男たちは実の父と子でありながら、それぞれが一人の女とかかわりを持っている。
実際に夫婦であるのは父親である男と、女なのだが、今では正確な意味での性的交渉はない。息子である男と、その女は、若さと貪欲さを武器にほとんど連日のように肉体を交えている。
当然、女と男は母と子の関係にあるが、血のつながりはない。女が父親にとって二度目の妻であるからだ。
年齢は男が二十九歳、女が二十七歳、義母のほうが息子より二十一歳年下である。世間一般からみれば、この二人が夫婦であるのが正しいように思えるのだが、戸籍がそれを許さない。結局、二人は人目を忍ぶ仲ということになる。だが、父がそれを知ったらどうなるか?
息子の智史は、当然のことながらそのことについて考えた。いや、それについては義母である由貴子も考えないわけではなかったが、一度知った性の甘美な味に溺れて、生活のすべてをそれに賭けている。やはり、夫婦はあくまでも他人なのだ。だが父と子は違う。同じ血を共有している。
時折り、智史は苦悩するのだが、やはり、甘い蜜の味を忘れかねて、その時その瞬間になると父の存在を忘れてしまう。
そういう意味では由貴子は魔性の女だったかもしれない。がんじがらめにされてしまうのはたまらなくいやなのだが、どうにもならないのが現実であった。
智史には、かつて絵理というフィアンセがいた。スキューバ・ダイビングの資格を取りにハワイまで出かけていって事故に遭い、今はもういない。智史の記憶の中でしだいに薄らいでいく存在になってきている。
それでも、智史は時折り絵理のことを想いだす。由貴子と比較してしまうのだ。その都度、女はかくも違うものかと考えさせられてしまう。
絵理は医者の娘で、いわゆるお嬢さんタイプだった。大学を卒業すると銀行に勤め、そこで取引先の不動産会社の社長の息子である智史と知り合った。二十四、五になるまでは手もとに置いておきたいという父親の意向もあって、智史とは二十三歳の時に婚約した。
智史と肉体関係を持ったのは婚約してからである。智史はそこそこに女遊びもしていたし、処女性をそれほど高く評価していたわけでもなかったから、絵理がバージンであるかないか、考えてもみなかった。
ところが、初めて体の関係ができた時、絵理が正真正銘のバージンであることを知って驚嘆した。喜んだのはいうまでもない。智史は絶対にしあわせにしてやると意気ごんだ。そして、秘かにセックスの面でも大きく花を咲かせてやろうと誓った。
セックスの開花は、おとなしいとか活発だとかには関係がないらしい。三カ月もすると、絵理は驚くほど積極的になった。また、絵理の肉体はひどく敏感でもあった。
たとえば肩を並べて歩いている時など、智史が不意に耳もとで、「今、とてもアレがしたいよ」などと言うと、途端に絵理はふらついてしまい、智史にもたれかかった。
初めての時など、さすがに智史もあわてふためいて、近くにあるラブホテルで休息させたのだが、すでに絵理の女の部分は、溢れる愛液で下着までもがしとどに濡れている始末であった。こういうことは男にとって大きな歓びである。絵理には男性に対する免疫がなかったのかもしれない。
智史が丹念に教えこむセックスの一つ一つを素直に受け入れて、その面では彼もびっくりするほど逞しく成長した。
処女喪失の時など、目を真っ赤に泣き腫らして、多少強引に処女を奪った智史に恨みがましいことを言ったものだ。それが、わずかな間に、さなぎが蝶になるように見事に変身した。智史は、つい数日前の由貴子のすさまじいまでの狂態ぶりを想いだし、それに、今は亡き絵理の姿を重ねた。
女はどうしてあの言葉に弱いのだろう、と思う。あの言葉とは、女性の恥ずかしい部分を指す四文字である。日本全国でさまざまな俗称があるようだが、とにかくいやらしいという点ではあの四文字に優るものはない。関西の言い方、九州の方言、日本海側のいろいろな俗称、どれをとっても、どこか愛嬌がある。
だから耳で聞いても、文字で見てもどことなくユーモラスな感じさえする。ところが、東京近郊のエリアで使われている四文字には聞くに堪えないいやらしさがある。女にとって、これを言わされることは、自分の性器を人前にさらすのと同様の羞恥と屈辱感があるはずなのだが、面白いことに、女は強要されたりしても、一度その言葉を口にしたら最後、完全に一皮むけて大飛躍をとげる。
あのお嬢さんの絵理も決して例外ではなかった。二人は親に内緒で五月の連休を利用して北海道へ旅行をした。婚約してから数カ月がすぎていた。その頃の二人は、もう顔を会わせると、体を重ねないではいられないほど、お互いが夢中になっていた。
セックスの面では、ようやく智史の根気よい調教が実りはじめた頃である。二人は飛行機で道東の女満別まで飛び、そこからレンタカーで川湯温泉に直行した。
あの有名な摩周湖からそう遠くない、屈斜路湖寄りの静かな温泉地である。途中、美幌峠で小休止した時、智史は屈斜路湖に浮かぶ中島を眺めながら、不意に、いたたまれぬほどの欲情を感じて、目の前に背中を見せて立っていた絵理にぴったりと体の前面を押しつけた。智史はその時、すでに硬く勃起していた。
「すぐにでもしたい……急にしたくなってしまったよ」
智史の囁きと熱い息をうなじに感じた途端、絵理はふらついて、そのまま囲いの柵を越えて湖に転落しそうになった。あらかじめそうなることを予感していた智史は、しっかりと絵理を抱きとめ、硬く膨張したものを丸いヒップの割れ目に押しつけた。
あたりに霧が漂い、幻想的な風景がパノラマ風に展開していたが、そこにたたずむ男女の仕草は妙に生臭かった。他に観光客がいなかったら、智史はその場で抱きしめてしまったかもしれない。
そこから川湯の予約してあったホテルまで、絵理はひとことも口をきかずに、虚ろな視線を窓外に向けていた。
智史は部屋に入るなり、いきなりベッドに直行した。風呂に入りたいという絵理を押さえつけるようにして裸にすると、案の定、パンティは小水を漏らしたようにぐっしょりと濡れ、無理矢理に股間を開いてのぞくと、肉片の一枚一枚は、すでに何かを求めてヒクヒクと悶え蠢いていた。その頃の絵理は見られる歓びをすでに知っていた。しかし、見られる前に、必ず抵抗するという演技をおろそかにはしなかった。強引に見られてしまう、ということが魅力のようであった。
「なんていやらしいものが君の体にはついているんだ」
智史の声を聞きながら、絵理は多量の秘液を生きた姫貝から吐き、やるせないように腰をくねらせた。
「赤貝の舌みたいな粘膜のまわりに、短い毛がチョロチョロ生えている」
細かく観察しながら、まるで実況放送さながらに言うと、絵理は、「お願い、言っちゃイヤ!!」と悲鳴をあげつつ、さらに激しく吐淫した。
実際のところ、こんなにもしとやかで優しい表情をした女が、熊の皮を切り裂いたような女陰を持っているのが不思議でならない。その亀裂は火を吐くように熱く湿っていた。二本の指先で陰唇をそっと左右に分けると、ねっとりした秘液が奥からじんわりと流れでてくる。
「熱いのを出したね」
意地悪く聞くと、甘ったるい鼻声をあげて太腿をよじり合わせる。そうするとまた、割れた肉の間から絞りだされるように、愛液が溢れでてくる。
智史はその鮮烈な光景に魅了されて、黒い柔毛の中に顔を押しつけ、そこからたち昇る女の甘酸っぱい匂いを胸いっぱいに吸いこみ、それでも足りずに、舌先で亀裂の縁をペロリとなぞった。
「いやッ、穢いわ……洗ってくる」
「いいんだ、そのまま」
「いやよ、いやいやッ、汚れてる……お願い、シャワーを浴びさせて」
「いいんだったら」
強引に舌が割れ目を押し分けると、口ではあんなにいやがっていたのに、脚は前よりも大きく開いている。ついでに、豆粒ほどに膨張した肉芽を鼻先で軽く擦りあげると、紅潮した全身を反らし加減にして、夢中で腰を押しつけてくる。普段おとなしい女だけに、その仕草が何倍にも淫らに感じられ、智史はもっと絵理に変態的なことを強制したら面白いだろうな、という強い欲望に駆られた。あれこれとそのことについて思いを巡らせる。
「君のここは、なんてスケベな形をしているの」
「知らないッ」
「形だけじゃない。色だって……」
「言っちゃイヤッ」
「一度見てみたらいい」
「バカバカバカ……」
言っているうちに、智史は本当に絵理にそうさせたい気になっていた。智史はそそくさと中腰になると、「さあ、見るんだッ」
無理に絵理の視線を自分の下腹部に向けさせた。絵理だって本当は見たくてたまらないのだが、女として積極的に見るというのは、いかにもあさましくて恥ずかしい。
だが、智史から強要されれば話は別だ。仕方なくといった感じで、こわごわと言われた通りにする。絵理はそこで男の雄大さを知る。しょせん、女は男の力によって屈服される存在なのだということを悟るのだ。
「ほら、見てな。入るところをよーく見るんだ」
言っている智史も興奮で喉がからからになっている。見つめている絵理の目は紗がかかったように霞み、涙をたたえたように潤んでしまっている。樫の棒のようにカチカチに硬くなったものの先から綺麗な透明の露が滴り、それはすぐに細いねばりけのある糸となって腹の上に落ちた。
「入れるよ」
「入れて……」
間髪を入れずに絵理は答え、欲望に震える股間の裂け目をせいいっぱいひろげた。大きな一物の先端が当てがわれ、やがて、それはゆっくりと柔肉の中に沈んでいく。
智史の自信満々の剛棒は、露わに口を開いている肉唇に容赦なく姿を消すと、今度は荒々しくそこを中心に動きはじめ、柔肉と秘口の粘膜を思い通りに蹂躙した。
絵理はそこから派生するめくるめく性感に溺れ、その心地よさに震えた。体の芯を突きあげる得難い快さはいつ果てるともなくつづき、絵理はその感覚をしっかりと受けとめ、狂おしいまでの官能の波に漂流してすべてを委ねた。
「さあ、見るんだよ。絵理、見て」
「え?」
耳もとに熱く吹きかける智史の言葉の意味を計りかねて、絵理は腰をくねらせて聞いた。
「見てごらん、二人のあそこがつながっているところを」
智史が何を望んでいるかを知った途端、絵理は羞恥の世界に叩きこまれて、激しく頭を左右に振って拒む素ぶりを示した。
「ダメだ、見てッ……見るんだ。二人の結ばれているところを……さあ」
「ああ、お願い、許して」
「見て欲しい、頼むよ」
「そんな……いやよ、いや……」
言いつつも、絵理は全身が真綿にくるまれるような安らぎと甘い雰囲気に包まれてゆく自分を感じた。婚約者の望み通りにしてあげたい。いや、本当は自分も智史の言うようにしたくてしようがないんだわ……。どこかで、そういう声がして、さあ、強情を張らないで見てごらん、とそそのかした。
「さあ、見るんだよ……」
もう一度智史が言うと、ようやく絵理は、腫れぼったく潤んだ目を智史の望む箇所に向けた。
「…………」
「ほら、入ってるだろう。僕のが君を串刺しにしてる。いや、君が僕を呑みこんでるんだ」
「イヤーン……」
智史のふざけた調子に、絵理は消え入りそうな甘い声をあげた。だが、肉棒が濡れそぼる秘唇を出たり入ったりする様子を眺める絵理の表情は真剣そのもので、驚異と感動と興奮の色に染まっていた。
「いやな智史さん、無理に見せたりして……」
あなたが強要するから仕方なく見ているのよ、と言外に匂わせながら、絵理の視線は男女の粘膜がさまざまな形で絡み合う姿から離れようとしなかった。
自分の体が、智史の膨れきった雄大なものをやすやすと受け入れているのが信じられない。しかも、痛々しいまでに蹂躙されているにもかかわらず、そこからは名状しがたいすさまじいまでの快感が衝きあげ、全身を麻酔でもかけたように痺れさせてゆく。意識こそはっきりしていたが、その染みるような光景でめまいを起こしそうだった。
智史が、もっとよく見て、とでもいうようにゆっくり腰を引くと、淫汁にまみれた太いものが恥ずかしい愛の扉を内側から押しあげるように全容を現わす。短毛がまばらに生えた陰唇が、まるで生きた貝の触角のように、肉棒にぴったり張りついて出てくるのが、なんともいやらしい。絵理は、まるで他人の情事を覗き見しているかのような錯覚にとらわれて、ハラハラドキドキしながらその光景を凝視した。
油で炒められたソーセージのように、淫汁でテラテラに輝いた硬い肉棒が押しこまれると、秘口のすべての粘膜はめりこむように秘唇の内部に消えていく。その時、敏感きわまりない突起までもが吸いこまれそうになり、男の硬い恥骨と密生した剛毛で押し潰されるくらいに圧迫された。キリキリと痛みをともなった疼きが、またなんとも快い。
「すごい……すごいわッ」
これが感動というものだろう。絵理は泣きそうな声で、自分の高まる感情を露呈した。
「ほんとにすごいよ」
智史の腰の動きがいっそうリズミカルになると、絵理も合わせるように小腰を使いはじめた。いや、自然と腰が動いたといったほうが正しいだろう。
「君もうまくなった」
「知らない、知らない」
「だって……ああ、よくなってきたよ……そうだ、もっと動かして」
「こうね……こうでいいのねッ」
「うまいよッ……あああ、気持いいよ」
「私もいいわッ
!!
二人がこんなによくなるなんて……最高ッ
!!
……変になりそう……動かしてッ
!!
もっとッ……もっと……そう、あああ……」
「いいのかッ」
「いいッ……死んじゃいたいくらい。あああッ、いいッ!!
いいのよッ」
「どこが、どこがいいのッ……絵理、言ってッ
!!
」
「いや、いや、いやッ……」
「言ってッ。さあ、言うんだッ
!!
」
猛然とピッチをあげて智史がラストスパートをかけると、性の歓びにどっぷり浸りながら、絵理は清純さに似合わぬ娼婦の器用さで腰をグラインドさせた。
「うううッ、たまんないよッ
!!
」
「いいのね、智史さんッ」
「最高だッ……あああ……」
「私もッ……私もよッ……」
「言ってくれッ、どこがいいんだ」
「私の……おまんこッ……ああああ……」
いつもは決して使わぬ下品な言葉が、二人を一気にときめきの世界へと引きあげた。
「あッ、いっちゃいそうッ
!!
」
あらゆる束縛を押しやって、絵理は淫らな四文字言葉を、つづけざまに言い放った。
「突いて--ッ……もっとッ
!!
もっと強くやってッ
!!
奥へ、奥へ突っこんでちょうだいッ
!!
もっとよ、もっとォ--ッ
!!
」
もう耐えられなかった。絵理のどろどろのルツボの中で、最大限にまで膨れあがって脈打っていた智史のこわばりは小刻みに痙攣して、絵理の美しい顔が快楽に歪んでみずみずしい裸身が奔放にのた打つ姿を見た瞬間、ついに爆発した。
「ああッ、絵理ィ
!!
……」
最後の一突きが膣内奥深くに繰りだされると、濃厚な男のミルクが先端からほとばしって子宮にぶち当たった。
「きゃあ--ッ
!!
いくぅッ
!!
」
すべてのたしなみを忘れて絵理が吼え、しなやかな体を反らせて硬直した。
今思えば、由貴子と絵理の違いは表面だけのような気がする。智史は、生前の絵理との交合を想いだして、そんなことを考えていた。あのめくるめく一瞬を迎える時、女はケモノになり、悪魔になり、そして天使に化身するのではないか。それにしても由貴子の性に対する強い執着を考えると、今後の二人の生きざまは、どんな展開を見せるのか、智史はちょっと不安になることがあった。
由貴子はあくまでも父の妻であり、彼にとっては義理の母にあたる。いくら父が性的に不能であるとはいえ、二人の関係が永久につづくものかどうか? それに、もう一つ不安な点があった。それは、由貴子の行動が時がたつにしたがって大胆にエスカレートしてきていることである。しかも、それに智史自身が追従し、相手のペースに巻きこまれてしまう。それが腹立たしかった。
どこかで歯止めをかける必要があるのだが、そうはいっても智史は二十九歳、ある意味では、エネルギーの燃焼度と性の円熟味が、これからますます高まる年頃である。
どうにかしなくてはいけないと思う反面、セックスの新しい思いつきを見つけだして、思いきり由貴子を楽しませてやりたいという誘惑には勝てないでいる。智史は、純粋に思い悩む面と、快楽を欲しいままにしてみたいという、相反した気持を持っていた。
久しぶりに修三夫婦と智史の三人が夜の食卓を囲むことになり、その日、由貴子は三人分の御馳走づくりに追いたてられていた。朝昼晩と、三人が一緒に食事をする機会は、一年に何度もない。
由貴子は大手デパートの生鮮食品売り場から、産地直送の四季の野菜と魚を買って、家に戻ったのが四時近くだった。会社にいる修三から、七時頃に智史と一緒に帰るという電話をもらっている。父と子の食の好みはよく似ていて、二人とも新鮮な魚の刺身には目がない。
由貴子は、種類の異なった何匹かの魚をわざわざ高い料金を払って近所の魚屋で刺身にしてもらい、松茸は自分で料理した。韓国産の安いものもあるが、修三は純国産のものしか口にしない。修三には異常なまでの美食嗜好があるが、それが糖尿病に直接かかわりがあるなどとは夢にも思っていない。栄養過多は肥満の原因にもなり、標準体重をはるかにオーバーした体は、心臓に大きな負担をかけている。
見かけは堂々としているが、実のところ修三は満身創痍なのだ。彼はそのことに、まだはっきりした自覚をもっていなかった。現在の男性機能の疾患も一時的なものと思いこんでいる。若い時から、後ろに手がまわりかねないようなことをして、危ない橋を何度も渡り、営々として築きあげた財産に絶対的な自信を持つと同時に、あらゆる艱難辛苦に打ち勝ってきた頑健な肉体にも絶大な自信を持っているのだ。だが、長い年月は確実に修三の肉体を蝕んだ。
由貴子は元看護婦の立場から、修三の肉体のあらゆる面での弱体化を見抜いている。結婚当初は、そのことについてうるさく言ったものだが、修三の強情さやワンマンぶりに呆れて言うのをやめてしまった。いや、それどころか智史と妙な関係になってからは、できるだけカロリーの高いものを努めて食べさせるようにしている。
由貴子の心に、複雑な変化が生じたことは否めない。もちろん、そのことについては由貴子自身がしっかりと自覚していた。修三との灰色の生活は表向きのもので、自分の現在の人生の大半は、義理の息子の智史に賭けている。だが……近頃の智史とのセックスは何か面白みに欠けている。刺激が少ない。カーッと燃えたつものがなくなっていた。何とか工夫しなくては、と思う。
刺身などの冷たいものの支度はすべて終わり、あとは二人が帰ってくる時間を見はからって、料理を温めたり蒸したりすればよいだけである。
ホッと一息ついて、由貴子は化粧をし直すことを思いついた。修三親子が一緒に帰宅するまでにはたっぷりと時間がある。由貴子はバスルームの横に特別にあしらえた化粧室へ入ってから、庭に用心のために放し飼いにしている犬の食事のことを思いだした。
久しぶりに家族三人揃う夕食にかまけて忘れていたのだ。裏庭につづく引戸を開けて犬小舎に行くと、匂いに気づいたのか、どこからともなく犬が走り寄ってきた。
豪快な食べっぷりに思わず微笑し、キッチンへ引きかえした由貴子は、再び化粧室に戻って、首をかしげた。
明かりが消えている。確かつけて出ていったと思ったのに……。由貴子が壁際のスイッチに手を伸ばした時、突然、黒い人影がドアの後ろから飛びだしてきた。
悲鳴をあげるよりも早く、由貴子の口は、粘着力の強い大きなガムテープで塞がれてしまった。男の衣服はひどくカビくさい。
暗い化粧室のフロアに押し倒された由貴子は、半狂乱になって抵抗した。男は唇以外のあらゆる箇所にぬるついた舌を押しつけてキスを注いでくる。
由貴子はありったけの力を出して男をはねつけようとしたが、上体を被せられて、柔道の寝技のようにがっちり押さえこまれているので、その効果はない。そのうち由貴子自身、すっかり疲労困憊してしまった。いや、それだけではない。男のごつごつしたものを太腿のあたりに感じた途端、大学生の頃に山梨県の過疎の村で犯されたことを生々しく想い出してしまっていたのだ。
体の一部が気持を裏切るように疼きだすと、由貴子は抵抗する意志をまったく失った。しかし、男のなすがままになっていると思われたくなかった。時折り、もがいたり顔を振ったりしてみせることを忘れなかった。
男は硬直したこわばりで、しきりに由貴子の下腹のあたりを擦りたてる。
この時期になると、邸の中はいつも暖かくしてあるから、由貴子の装いは夏のように身軽である。切れあがった薄いパンティとゆったりしたフレアスカートを通して、男のこわばりの熱い脈動がはっきりと伝わってくる。
不思議と由貴子に恐怖心はなかった。しかし、修三と智史が帰ってきて、二人にこんな姿を見られたら……と思うと気が気ではない。男の目的は体を奪うことと、おそらく多少の金だろう。早くすまさせて追いだしてしまうことを考えた。それには、抵抗する意志のないことを相手にわかってもらわなくてはならない。
由貴子はそう決めると、すっかりおとなしくなってしまった。男はそれに気づくと立ちあがって、おもむろに下半身を剥きだしにした。
開け放たれたドアから、キッチンの光がほんのり射しこんでいる。由貴子は薄目を開けて男を見た。目と鼻と口の部分だけ露出したスキー帽のような覆面をしている。下腹部のこわばりが影絵のように反りかえっていて、由貴子は、その黒々とした棒状のものに圧倒された。
男は膝立ちになると、股間のものをぶらぶらさせながら手早い動作で由貴子の着ているものをすべて取り去ってしまった。由貴子はあわてて片手で股間、もう一方の手で乳房を隠した。だが、そんなことは無駄だとばかりに、男は荒っぽく両方の手をどけてしまい、指の先で恥毛をくすぐるようにまさぐり、まるでふざけるように中指で突起のあたりをチョンと突ついた。由貴子の匂いたつような肢体にピクンと震えが走ると、男は秘裂の切れ目に顔をのぞかせた肉球を中心に指を使いはじめた。
由貴子の生臭い欲望はたちまち芽を吹き、胸の鼓動は妖しく高鳴った。あの時に似ている!!……犯されるという異常事態のなかで燃えた十年前の記憶に身を浸して、由貴子はメラメラと燃えあがる不条理な欲望の炎に包まれていった。
男は指を使いながら、由貴子の手をとると、自分のこわばりに押しつけて握らせた。
握り心地のよい立派な代物であった。男が由貴子の手に自分の手を添えて、あちこち触るんだといわんばかりの素ぶりを示した。しかたなく由貴子がそれに従うと、指先にツルッとした男の欲望のしるしが触れた。指先で亀頭をさぐると、その先端の切れ口はもうすっかり濡れている。
これで突き刺される……。強姦されるということがわかっているのに不思議と不快感はなく、逆に、それを期待するかのように股間の割れ目が潤んでくる。
気がつくと、早くすませて、夫や息子が帰ってくるから……という当初の気持が、早くやって、したくてしようがないの……という気持にすり替っていた。
由貴子はまさぐられている恥丘を中心にそっと持ちあげて、男の指に押しつけてみた。覆面の中の目が笑ったが、暗いので由貴子は気づかない。男が足もとにまわり、恥ずかしいほど大きく由貴子の両脚を開かせてその間に腹這いになると、股間の割れ目に顔を埋めこんできた。由貴子の下半身は、ちょうど開放されたドアの光が射しこむ部分に投げだされていたので、男の目ははっきりと濡れてしまった秘貝の構造を見ているに違いない。
恥ずかしい
!!
という気持が湧くと同時に、叫びたいほどの快さが全身を駆けめぐる。見てッ、もっとたくさん見てちょうだいッ!!
由貴子の腰が切なくよじれた時、男の舌が望んでいる場所をスーッと舐めあげた。
「うぐッ……」
ガムテープで塞がれた口の奥で由貴子は熱い呻き声をあげてしまう。敏感な割れ目の粘膜は恥ずかしげもなく蠢いて、奥からジトッと生温かい秘液が湧きだした。
私ってどうかしている……。そう思いながらも、由貴子はこの瞬間を、ひどく長い間待っていたようにも思うのだ。
男の舌の動きは、まるで由貴子のツボを心得ているかのように巧みに動きまわる。由貴子は、靴の上からしか掻けなかった痒いところが、ようやく直接掻けるようになったような爽快感を味わい、絶え間なく全身をくねらせ、ピチャピチャという股間を舐める音を、こよなく甘美なものとして聞いていた。
次に、男はただ舌で舐めるだけではなく、指でくじるようにして陰毛の生えた粘膜を左右に開くと、包皮からすっかり剥きだしになった愛の肉芽をペロペロと舐め、時には歯の先で軽く弾いた。由貴子の体が電気ショックでも受けたように、ピクンッ……ピクピクンッと躍る。
不意の侵入者の舌によって、こんなにも強烈でいて甘美な快感を味わうとは、とても不当という気がしたが、由貴子の体は正直に反応していた。
男はそういう由貴子の姿を見るのが嬉しくてたまらないのか、あるいは、自分自身も狂いたつほどに興奮させられるのか、熱く分厚い舌をなんともセクシーに蠢して割れ目の粘膜をねぶる。まるで吸盤でもついているかのように股間に張りついて、気持のいいところを攻めたてるものだから、由貴子のそこも舌の動きに呼応するかのように熱をもち、蕩けそうな粘膜からはとめどもなく媚液が溢れでる。
男はそれを待っていましたとばかりに、いやらしい音をたてて呑みこみ、また、千差万別の攻撃を繰りかえす。二十七歳の健康な由貴子の肉体は、たちまち相手のペースにはまりこんでもうどうなってもいいような気持にさせられてしまう。
ああ、早くしてッ。由貴子の気持は、一刻も早く太く逞しいもので貫かれたいと願い、体もまた、それをせがむようにのた打ちまわる。どうしたはずみでか、ガムテープがペロリと剥がれてしまった口からは、「あーッ! あああーん……ハァッ……うーッ」
肉の歓びを表わす真実の声が間断なく洩れていた。こうなると、女の体はとことんいくところまでいかないことにはおさまりがつかない。
「あああ、いいッ……」
由貴子は犯されている立場も忘れて、身も心も蕩けるあのオーガズムの瞬間を早く迎えたいとばかりに、欲望の声を放った。こういう場合、せっかちな男ならブレーキが効かなくなって、すぐに女のよがり声にそそのかされて体を重ねてしまうものだが、覆面の男は違っていた。
舌を男根のように丸くすぼませて膣内に潜りこませると、媚液の一滴までも吸い取ろうと肉襞の裏側まで引っくりかえして舐めまわす。そうすると、覆面の毛が陰唇を微妙にくすぐることになり、由貴子は、そのよさにたまらなくなってすすり泣いた。嗚咽をもらす可憐な風情を見せながら、由貴子の前門と後門を8の字に結ぶ括約筋は休みなく収縮を繰りかえし、男の舌を締めつけ、奥から媚液を絞りだす。そのため舌は強い力で外に締めだされてしまった。だが、男は諦めないで肉裂を貪る。
「あわわわッ……どうしよう……あッ……ああ--ッ!!
どうにかしてェッ--
!!
」
いいようのない心地よさが五体の隅々に生じて、金色の世界の門前にまで由貴子を運ぶ。あとは、おさまるべきものが膣におさまらなければ終局は迎えられない。このまま放置されれば狂いかねない状態である。
由貴子は、これほどまでに股間の裂けた部分と男の舌が融合するとは思ってもみなかった。子宮が粉々にちぎれてしまうようである。腰がひとりでに淫らにうねり、いつしか高々とかかげられた両脚が男の首にしっかりと巻きついている。
早くしてッ! 由貴子はもう夢中になって腰を使い、切なく疼く股間の割れ目を、男の力強く脈打つ肉棒で貫かれたいと願った。
「入れて……」
暗がりで、由貴子はとうとう自分の一番欲していることを呟いた。呟いてから、カーッと体が羞恥で燃えた。燃えながら、由貴子は媚液をしとどに溢れさせた。羞恥と屈辱が由貴子をグングンと高みへ押しやっていく。それは、十年前のあの凌辱の瞬間と同じだった。情ないという意識、恥ずかしくてたまらないという思いが、由貴子の官能の波を激しく揺さぶる。
「入れて……主人が帰ってくるわ……子供も一緒よ、早く入れて……」
男は何も言わずに、いきなり由貴子の体を化粧台の前のスツールに腹這いにさせた。ちょうど、ひざまずいてスツールを抱いているような格好である。
暗いにもかかわらず、由貴子はあわてて両脚を固く閉じた。男の目が後ろに張りつけば、恥ずかしい肉の割れ目と肛門がすっかり見られてしまう気がしたからだ。暗いといっても真っ暗というわけではない。ドアの開いた隙間からキッチンの明かりがもれている。
由貴子の白いヒップの双丘は美しい曲線を描いて、男の視線にすべてをさらしている。不意に男の指が下のほうから陰裂を滑った。いくらしっかり脚を閉じていても、すっかり媚液で濡れた割れ目は難なく侵入を許してしまう。
「ヒェーッ……」
由貴子の体がガクンと揺れると、ちょっぴり隙をみせた割れ目に素早く舌が入りこむ。
「いやッ……お願い……よしてッ
!!
」
しかし、男のざらついた舌は的確に可愛い肉の花をとらえていた。
「わわわわ--ッ
!!
」
由貴子は目尻から涙を流して四肢を震わせた。辱しめられた哀しさから泣いたのではない。あまりの心地よさに泣いたのだ。半狂乱の美しい人妻の姿ほど、男の淫らごころをそそるものはない。男の舌は容赦なく、由貴子のアヌスを攻めたてた。まるでそことファックしているようにすさまじい動きで、由貴子を錯乱させていく。
「い--ッ
!!
うわわッ……いやァッ
!!
……だめッ、あああ……そこッ
!!
……」
支離滅裂な人妻の言葉は、ますます男の舌の動きを活発にし、滑らかにした。
「いいわァ--ッ……ああ、ダメよ……」
由貴子の顔は涙でくしゃくしゃになった。会陰部からアヌスにかけてもまた同様に男の唾液でびっしょりと濡れている。男の熱い眼差しは、パックリ割れた亀裂や、淡紅色に濡れて光った割れ目の粘膜、さらにその奥に垣間見える肉片の一枚一枚に向けられていた。美しい人妻が下半身につけているには、あまりにも不釣り合いな代物であったが、その淫靡な眺めこそ、すべての男の等しく欲するものに他ならなかった。
男はようやく舌を女の股間から引き離すと、先ほどから滴りをたれ流している肉棒をしっかりと右手に握りしめ、女の淫らな構造をひとしきり堪能した後、生きた貝のようにパクパクと口を開けている粘膜めがけて、いきなり肉のシャフトを繰りだした。
「うわッ
!!
……ふあァ……ハァ--ッ」
由貴子の体が反射的に男の腰に押しつけられると、サラミ・ソーセージのようにごつごつして長い男の肉棒が、またたくまに膣内深く呑みこまれてしまった。
こわばりから全身に波及する快さに、男もしばらく、時のたつのも忘れてうっとりしていたが、絡みつく肉襞がぐいぐい収縮して締めつけを開始すると、初めてくぐもった呻き声を出して腰を使いだした。亀頭のくびれから陰毛の密生した根元までが出たり入ったりしはじめると、由貴子もペタペタと音がするほど、ヒップを男の下腹に押しかえした。今や、二人の思考と行動は完全に一致していた。
男の抜き差しに応じて、丸いヒップも引いたり押したりして動きまわる。男が深々とおさめた肉棒を中心にして、アヌスに陰毛をこすりつけるように腰をまわすと、若い人妻もまた器用にグラインドで応えた。
「あああッ、いっちゃいそう……」
由貴子がスツールにしっかりしがみついて激しく頭を振ると、汗臭い匂いとともに女の生臭い匂いが、そこらじゅうに飛び散った。
「してェッ
!!
もっとしてーッ
!!
」
由貴子が叫ぶ。男と女の接合点が、淫汁をはね飛ばしてぶつかり合った。
「いくわッ
!!
私、いっちゃう
!!
いっちゃうわッ……ああ--ッ。ほら、いくゥ……いっちゃう……いくッ!!
いく、いく、いく--ッ」
由貴子が静止すると、胎内の肉裂が最後の締めつけを開始した。男はひとことも発しなかったが、ものすごい力で丸いヒップを引き寄せると、したたかにザーメンを放った。
ドクン……ドクン……。男の吐きだすおびただしい量の白濁した液体が収縮する膣内を満たした時、由貴子の意識は、映画のラストシーンのように白く溶けていった。
第八章 肉襞を蠢かせる義母
ごく短い時間だったのではないか? 犯された由貴子が我れにかえった時、まだ修三たちが帰る時間には三十分ほどの間があった。由貴子はバスルームで体を洗うと、急いで化粧をして、二人が帰ってくるのを待った。
約束の時間に帰ってきたのは修三だけであった。
「智史さんは?」
「まわり道をすると言って五時頃に社を出たよ。まもなく来るだろう」
そんなことを話しているうち、修三より十分ほど遅れて智史が帰ってきた。由貴子は三人で食事をすることに面映ゆい感じを抱いていた。目の前にいる父と子、両方に抱かれているという罪の意識はなかったが、やはりちょっと言葉では言い表わせない複雑な心境がある。
修三はよくしゃべったが、智史はほとんど口をきかず、ただ修三や由貴子の話に相槌を打つだけである。先ほどの強姦魔の話をしたなら、二人はいったいどんな顔をするのだろう? 由貴子は二人を前にして平然としていられる自分自身に驚くとともに、自分だけが持っている秘密を大声でしゃべりたい誘惑にかられた。私の体は平凡を嫌っている。さらに強い刺激が自分に対して行なわれることを秘かに想像し、抱かれた男を前にしながら、不意に欲情を募らせるのだった。
修三は日本酒を飲みながら刺身をつまみ、ワインで喉をうるおし、肉料理を口に運んだ。
「お父さんの食べ方は無茶苦茶だね」
智史が苦笑すると、「エネルギーを貯えるってことは、仕事のうえ、生活のうえで必要なんだ。お前のような上品な食い方をしてるようじゃ、子づくりだって満足にできやせんよ」
その言葉は父親らしく、言外に結婚を催促していたが、由貴子にはあまりにも空々しく聞こえた。セックスも満足にできないくせして、我が子に子づくりの説教とは……女を抱けない男の言い草じゃないわ……。由貴子は、近頃ますますでっぷり肥った肉の塊りのような修三に、チラッと侮蔑の視線を向けた。
由貴子の気持を察したのか、智史の口もとも笑っている。
ああ、さっきの侵入者のように、あなたも荒々しく私を抱いて!
智史を見る由貴子の目は熱く潤んで、そう訴えていたが、智史はさりげなく視線をそらせてしまった。この人は、本気で私を愛してくれているのだろうか? 一抹の不安が由貴子の胸を通りすぎていく。
と、突然、テーブルの下で、誰かの足が由貴子の膝のあたりを突いた。ほんの少し押しただけの軽いタッチだったが、由貴子は危うく声を出すほどのショックを受けた。
修三は腹をさすりながら、まだ未練がましくタンの塩焼きを口に押しこんでいる。智史は鯛の刺身をゆっくり味わいながら日本酒を手酌で飲むところだった。夫がこんな席でやるわけがない。とすれば、澄まし顔の智史しかいない。由貴子は修三に近寄るように体を傾けながらワインを注ぐと、斜めに伸びた足の先でさりげなく智史の脛のあたりに触れてみた。
「おっとっと……」
智史が刺身の一切れを箸から落としておどけ、由貴子はそれを見ながら、いかにもおかしそうに笑った。
「十七、八の娘じゃあるまいし」
修三も口では辛辣だったが、それでもニヤニヤして智史を見つめた。表面はなんの変哲もない平和な家庭の図式だった。いや、修三が智史と由貴子の関係に気づかない限り、平和とそれなりの秩序は永久に保たれたかもしれない。
食事が終わると、修三はすぐに寝室に入ってしまった。食べすぎて、体を立てているのが苦痛のようであった。智史はブランデーグラスを手にして、テレビの画面に目を向けている。気に入ったドラマがある時に横から声をかけたりすると、ひどく不機嫌な顔をする。時々、テレビ局の下請けの制作プロダクションに入ってた頃の表情をする時がある。二十九歳という年齢には、まだ夢があるようであった。
「智史さん……私、淋しくて」
番組のコマーシャルタイムを利用して、由貴子が会話の糸口をつかもうとした。
「家では、そういう会話は口にしないと約束したじゃないか」
軽くたしなめるような智史の口調には、由貴子の苦悩を理解している気配があった。
短いCMの時間がすぎて、再びドラマのつづきがはじまった時、修三が由貴子を呼んだ。階段を登りながら智史を見たが、振り向きもしない。
再び由貴子の胸は、愛されていないという不安の暗い影でいっぱいになった。寝室に入ると、修三がアルコール臭い唇を押しつけてきた。ほどほどに酔っている時がいちばん欲情するらしい。修三は自分が女に対して愛撫をする時、女がただ任せきりになって何もしないでいるのを好まない。
由貴子はそのことをくどいように教えこまれていたから、修三が乳房に舌を這わせると、自分の手で股間の秘裂をまさぐった。
それをチラッと横目で見た修三は満足そうに目を細め、もう一方の形よく上を向いた乳房を餅のようにこねる。乳首を指先でつまみだすように刺激し、乳首が硬く勃起すると、今度はそれにむしゃぶりついて乳児のように吸いたてた。
愛撫される歓びと、自分の指でかきたてる歓びの二重奏に包まれて、由貴子の色香にみちた二十七歳の体は、それとわかるほど赤く染まり、しばらくすると、股間をくじる指先からピチャピチャという淫らな音がかもしだされた。
「パパ……いきたいわ……とってもいきたいの……」


