女教師・挑発授業 第三章 女教師・解禁練習 ~ 第四章 女教師・電動独習 (2/5)
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第三章 女教師・解禁練習
亮子は、妹の美歌がずいぶん朝早く起きて、浴室でハミングまでしているのに気づいていた。休日ともなれば、ときには昼食も食べずに眠りこけている美歌が、早起きをして浮きうきしている。
ボーイフレンドとデートね……。
亮子はそう思いながら、ベッドのなかでうつらうつらしていた。
午後一時に岡田が補習を受けにやってくる。そう決めたのは亮子自身だ。
どんな顔をしてやって来るのかしら……。
亮子は先日のことを思いだしてニヤニヤした。
びっくりしたわ。あんな立派なものを持っているんだもの……。
教え子のそそり立ったペニスを思い浮かべると、下半身が火照り、じんわりと濡れてくるのがわかった。あんな子供相手に……という気はまったくない。
半年前に別れた恋人は、他校の体育教師だった。筋肉質の立派な体格をした男で、下半身も堂々としたものだった。それから半年も遠ざかっていた淋しさをまぎらわすために、亮子は相手を探した。けれども、なかなか思うように見つからない。それならいっそのこと、遊びに徹しようと考え方を改め、ふと目についたのが、若くて性欲を持てあましている大学生たちだった。彼らは目の前に、掃いて捨てるほどいるではないか。
大学生といっても、近頃は女蕩しもずいぶんいる。女教師という立場上、自慢げに女についての戦果をペラペラ話すようなタイプの生徒は避けなければならない。
岡田にちょっかいを出したのは、彼が言った通り、亮子のほうからである。勉強の出来は普通だが、岡田は目立たない生徒で、体も小さい。家庭環境を調べてみると、父は単身赴任で北海道に行っていて、母と姉の三人暮らしである。「英語の勉強に力を貸してください」と岡田の母から依頼を受けたとき亮子は、〝学校の認める特別の措置〟を理由に引き受けることにした。大学受験を控える三年生に限り、教師が自宅で補習をやってもいいと認められている。もちろん報酬はある。週に二回、月に八回から九回という約束で、三万円という臨時収入を得ることになった。
教えはじめて三回目のとき、まだいくらか残暑の厳しい日があった。自宅だという気安さもあって、亮子はタンクトップにショートパンツという真夏に近い格好をして、岡田を教えた。
岡田の目の異様な光に気づいたのは、三十分ほどたった頃だった。その目は明らかに、亮子の盛りあがったバストや、剥きだしの肩に向けられている。
亮子は岡田に問題を与えて、自分はわざと開け放った窓の外を見ていた。そして時折り、両手を上に大きく伸びをした。こうすると腋の下が丸見えになり、乳房が強調される。
案の定、岡田の視線は、盗み見るように亮子の胸もとを這いまわっている。
「さあ、少しだけ休みましょう」
亮子はトイレに立った後で、キッチンに入ってアイスコーヒーを作った。すぐに岡田がトイレに入る音がした。部屋に戻っても岡田はなかなか戻ってこない。亮子が一人でコーヒーを飲んでいると、やがて岡田が戻ってきた。赤い顔をしている。
亮子はすぐにまた部屋を出た。音をたてないように、もう一度トイレに入ってみた。生理用品などを入れる陶製の容器が片隅に置いてある。なかをのぞくと、さっき入れたばかりの汚物の位置が変わっている。それに、狭いトイレのなかには栗の花のような異臭が漂っていた。
あの子ったら、ここでオナニーしたんだわ……。
亮子は何くわぬ顔をして部屋に引きかえし、岡田の横顔を見た。まだあどけない表情をしている。こんな少年でも、性欲を持てあまして悶々としているのだ。そう思うと、なぜか哀れになってきた。
そして一瞬、閃いたものがあった。性的な悩みで悶々としているのは、亮子自身も同じである。
この子なら、誰にも話さないに違いない……。
それだけではなく、いつも妻子持ちの大人ばかり相手にして、本気で恋に悩んでしまうよりも、若い男を性的享楽の相手にして、その場限りの遊びに徹するのも悪くないような気がした。
もともと亮子は、大学生の頃からボーイフレンドなしではいられない性格で、それが父母の悩みでもあった。今は女教師という肩書きが、亮子の好色性に歯どめをかけているものの、やはり本来の浮気性というか、好色なものまでは封じこめることができなかった。
そして先日の夕方、岡田を教えている間も、亮子はさりげなく膝を崩したり、わざと顔をくっつけるようにして挑発したのである。
岡田はこの巧妙な罠にはまり、がむしゃらに抱きついてきた。体が小さいので、岡田は大柄な亮子を押さえつけるのに苦労していた。本気で亮子が力を発揮すれば、岡田に屈服させられることはなかった。亮子はきわどい演技をしたあげく、妹の美歌が覗き見た光景を演出したのだった。
その夜、岡田の意外にもたくましかった肉茎の感触を思いだしながら、一度ならず二度もオナニーをして、火照った肉体を慰めた。そうして亮子は、次は必ず岡田とセックスしようと密かな計画を立てたのだった。
もっとも、計画といっても若い岡田をその気にさせればいいのである。生理は終わったばかりなので、妊娠の危険はほとんどない。あとは成り行きまかせである。唯一、日曜日なので妹の存在が邪魔だった。家にいるようなら、岡田誘惑の計画は後日に延期しなければならない。
亮子はどうしても岡田とセックスしたかった。もう半年以上も男に抱かれていないのだ。オナニーではもはや疼く肉体を鎮めることはできない。性欲はもう限界にまで昴っている。岡田の猛々しい勃起を思うと、教師ということを忘れ、ただの性に飢えた牝になってしまう亮子である。
幸い、午前中に美歌はいそいそと出かけてしまった。
亮子は、美歌の年頃には複数のボーイフレンドと付き合い、すでにバージンも失っていたから、妹の男性関係には寛大だった。きっと遅く帰ってくるという予感がする。
亮子は部屋中にセクシーな匂いがするよう、香水を散布した。そうでなくても、女の部屋は男の子にとって刺激的なものである。ベッドカバーをはずして掛布団をまくり、シーツを剥きだしにすると、そこに官能的なネグリジェを置いた。
もっと露骨にしてもいいかしら……。
亮子は考えた末に、自分でも一番セクシーだと思っているファーベルのパンティを、ネグリジェの下に半分ほどはみでるようにセットした。ネグリジェがピンク色なので、黒いパンティはかなり卑猥なインパクトを与える。パンティということをひと目でわからせるために、クロッチの部分を露わにもした。
さて、私は……。
浴室に入り、体に磨きをかけた。肌の色艶には絶対の自信を持っている。浴室で鏡のなかの自分を見つめた。
この体を見たら、岡田君、どんな顔をするかしら……。
期待に胸が膨らむと同時に、もう血が妖しくざわめきはじめた。
高く盛りあがった恥丘に貼りついた茂みと、その下にのぞく肉の亀裂が、見馴れているはずの自分の目にも、ひどく煽情的である。
私の体に触ったら、岡田君、きっとすぐに射精しちゃうだろうな……。
天井近くまで噴きあげた白いスペルマが思いだされ、亮子はますます妖しい雰囲気のなかに身を浸していった。淫らな空想だけで、もう包皮を押しのけてクリトリスが突起している。いつもなら割れ目に手をあてがってオナニーするところだが、今日だけはぐっと我慢した。自分のリード次第で、岡田をとことん奉仕させることもできる。
私の命じることなら、きっとなんでも言うことを聞くわ。フフフ……。
期待を胸に抱きながら浴室から出た亮子は、ノーブラの上にジャージーの大きめのシャツを着た。下は超ビキニの真っ白なパンティと、座れば膝どころか太腿までが丸出しになる、セミフレアのミニスカートである。もちろん、家のなかなので素足だった。麝香性の香水をスカートの内側にスプレーして準備は完了した。
麝香性の匂いは、亮子のなまめいた気持をさらに淫蕩なものに押しあげていった。体がジーンと熱くなってくる。疼きが全身にひろがり、股間が自分でも恥ずかしいくらい濡れてくる。
岡田がやって来たのは、約束の時間より三十分も早かった。亮子は、岡田も一刻も早く会いたかったに違いないという確信を抱いた。
玄関に一歩入ったときから、岡田は鼻腔をくすぐる芳香に心を奪われた。それに、なんと露出的な格好をしているのか。
いいスタイルだな……素足があんなに美しい人は、めったにいるもんじゃない……。
階段をのぼりながら、目の前を行く亮子の太腿の間に目を凝らした。内腿のほとんど付け根まで見える。まるで下着をはいていないみたいである。
亮子が二階にのぼりきったところで、不意に後ろを振りかえった。股の奥をのぞきこもうとした岡田はギョッとして、思わず足を階段から踏みはずしそうになった。
部屋に入ると、いい匂いはさらに強くなった。岡田は華やかな色彩とベッドの上の光景に目を奪われた。とても勉強どころではない。そのうえ、「どこが難しいの?」などと言って、亮子は目の前に美しい顔を必要以上に突きだし、ノートをのぞきこんだりする。そのたびに、抱き締めたい衝動を抑えるのに岡田は必死だった。
先日、亮子先生のしなやかな指戯でペニスを愛撫され、射精させてもらった記憶がまだ生々しく残っている。今日だって許してくれるのではないかと、甘い推測をしてしまう。けれども、もしも強くはねつけられたらと思うと、うかつに手は出せない。
岡田の心は揺れた。亮子先生を抱きたいという欲望はぐんぐんと大きく膨らむばかりだ。
ソワソワと落ち着きの失くなる教え子を、亮子はおかしく思いながら、ますます体に触れたり、鼻面を突き合わせるまでに接近したりして、岡田を追いつめていく。
「ぼ、ぼく……ひと休みしたいんですけど」
岡田が顔を紅潮させて切りだした。勉強をはじめてから、まだ一時間もたっていない。
「そうね、一服しましょうか」
亮子は同意して、わざとだらしなく両手を高くかかげ、大きく欠伸をした。そうすることで、豊かな乳房がより強調されて、ジャージーの布地を押しあげることを計算していた。亮子はそのままベッドの上にゴロンとあお向けに横たわった。
「のどかねえ……」
甘ったるい声で呟いたとき、岡田が椅子から立ちあがり、ベッドの脇に立った。
岡田の位置から、両脚の付け根がはっきりと見えた。少しまくれたミニスカートから剥きだしになった白い太腿の奥に、そこをほんの申しわけ程度に覆う白い紐のようなパンティがのぞいていた。
「ここにお座りなさいよ」
亮子はくだけた調子で言うと、少しだけ体をずらして空間を作った。そのとき片膝を立てることを忘れなかった。
岡田はほんの一瞬、白いパンティの下に淡く浮かびあがる黒い翳りを見た。
空いた場所に座った岡田は、その時点で自分をコントロールすることを忘れた。無理からぬことだった。狭い密室で示した亮子の行動は、二十一歳の大学三年生にとって、あまりにも残酷で、官能的な仕打ちだった。
岡田は座るやいなや、体を投げかけるようにして亮子に抱きついた。
「あら、どうしたの?……岡田君、何よ……あなた、やめて……どきなさい! いけないわ、そんなこと……」
亮子の予想通りの展開である。生徒を誘惑するのに成功した好色な女教師は、心から驚いたような声を出して、押しのけようとした。その力はいい加減なものだった。せいいっぱい抗うふりをしながら、くねくねと体を揺さぶった。そうすることで、岡田に乳房の感触が充分に伝わることを承知していた。
「先生……先生っ……ああ、この前みたいにしてよ」
岡田は強引に顔を押しつけ、唇を求めた。
「う……うっ……」
曖昧に左右に顔を振りながらも、亮子はすでに硬くなったペニスの存在をしっかりと太腿のあたりに感じとっていた。
ふふふ。もうこっちのペースだわ……。
してやったりと心の内でほくそ笑みながら、適当に逃げまわる。しかし、狭いベッドの上である。常に二人の皮膚は接触している。それがまた亮子の狙いでもあった。
岡田の手が、ジャージーの上から乳房をつかんだ。強い力だ。それだけ夢中なのだろう。亮子は痛みどころか、衝きあげるような快感を覚えたくらいだ。が、わざと大きな声で「痛いっ!」と叫んだ。そして、痛みに屈服したかのように全身から力をすっかり抜いてしまった。
「ごめん……先生、ごめんよ」
さすがにびっくりしたらしく、岡田は力をゆるめた。だが手は乳房から離そうとしない。
豊かで柔らかな女教師の乳房の感触が、岡田に獣性を取り戻させた。ぐったりしてしまった亮子のジャージーを、一挙にまくりあげた。大きめのジャージーを着たのは、乳房が簡単に露わになるようにという配慮からだった。ブラジャーもしていないので、岡田はじかによく発達した隆起を見ることができた。
亮子はもう争う気力も体力も残っていないという風情を示しながらも、口先で、「こんなこと許されないわ……」とか、「もうやめて、ひどい人」とか、責任のすべてを岡田に押しつけるようなことを口走った。それはあくまでも自分は被害者であることを強調するための手段であり、自身を正当化するための大義名分であった。
岡田は、いかにも悲しそうな亮子先生を見ると、悪いことをしているという気にさせられるものの、もはや全身を支配する欲望を捨て去ることはできなかった。それよりも力つきてしまった無抵抗の姿に、今度こそ亮子をものにできるという手応えを感じた。
もう焦ることなんかないや……。
乳房の美しい形と、そこから発散する崇高なまでの色香に圧倒されながらも、しばし見とれ、もうそうするしかないとばかりに吸いつき、揉みしだいた。
愛撫というにはほど遠いものの、少年のひたむきな乳房へのタッチは、次第に亮子の肉体に女としての感覚を芽生えさせていった。歪んだ表情と荒い息づかいは高まる性感によるものだった。しかし、亮子はそれを巧みにカバーして、苦痛を受けているふりをしつづけた。
乳首はもうとっくに尖っていた。夢中になっている岡田はそれに気づかなかった。たとえ気づいたとしても、セックスの体験がまだない岡田には、女が乳首を尖らせるのは感じている証拠だということなどわからないに違いない。
女教師の乳房を堪能した岡田の手が、最終目的であるミニスカートの奥に侵入した。
「駄目……そこはいやっ……お願い、どいて……」
亮子はひどく悲しそうな声を出した。何度か岡田の手を払いのけるような素振りも見せたが、すべて演技でしかなかった。結局のところ亮子は、岡田の手がパンティの中心をなぞることを許してしまった。
若い岡田は、パンティの上から優しく愛撫する余裕など持ち合わせていない。一、二度、薄布越しに恥丘を手が往復しただけで、すぐさませっかちにパンティのなかに手を突っこんだ。
「あああっ、駄目よ」
それでも亮子は芝居をつづけた。
「先生、ごめん……でも、もう我慢できない」
唯一の言いわけを言うと、岡田は恥毛に彩られたヴィーナスのふくらみを撫でまわした。心臓が口から飛びだしてしまいそうに、ドキドキと早鐘のように打っている。
ああ、まるで夢を見ているみたいだ……。
岡田は何度も何度も頭を振って、自分の手が現実に美しき憧れの女教師の秘めやかな部分に触れていることを確かめた。
義務的に言いつづける亮子の「いやっ、いやっ……」という言葉も、もう耳に入らない。触感に満足した少年は、当然のように、女教師の秘密の部分を見たいと痛切に思った。
乳房が目の前で揺れている。岡田はいっときでもそこから離れるのが惜しいように、ゆっくり上半身を起こした。震える手でミニスカートのファスナーをさげ、一気に足もとに引きおろしてしまう。
「いけない人……駄目……」
岡田が何かひとつ行動を起こすたびに、亮子は必ず拒む言葉を口にしたが、それにともなう行動を起こそうとはしなかった。心のなかで、抗う素振りはもうこのくらいで充分だろうという気持が湧いてくる。
ミニスカートが足首から抜けると、亮子は薄目を開けて少年の表情を盗み見た。
充血と興奮のせいで、顔全体が紅潮し、腫れぼったい。視線は食い入るように女の中心に向けられていた。自分の体が二十一歳の多感な少年の感情を昴らせ、肉体に大いなる刺激を与えていると思うと、亮子自身も興奮した。
ああ、もうたまらない……。
亮子は股間がジクジクと潤ってくるのをはっきりと感じた。相手が経験豊かな男性ならば、そこを見ただけで感じていることを見破られてしまうに違いない。岡田がそんなことまで冷静に判断することはないはずだが、やはり濡れている状態を見られるのは恥ずかしい。
溶けた快液がどんどんパンティの中心に染みていく。亮子は思わず、両脚をもぞもぞとすり合わせていた。
「先生、いい気持なの?」
思わぬ少年の質問に、亮子はドキッとした。
「馬鹿なこと言わないで!」
驚きで大きい声を出していた。
「あなたがこんなひどいことをするなんて思わなかったわ。先生は女ですもの、結局は男のあなたに負けてしまう……もうこの通り、力が出せないの。それでもなんとかしようとして体を動かしたんじゃないの」
強引すぎる言いわけである。しかし童貞の大学生が相手だから、こんな言いわけでも通用するかもしれないと思った。
女体に魅せられた少年は、白いパンティの下にくっきりと見える恥毛の存在に、ワクワクした。そこは肉づきがよく、分厚く盛りあがっている。パンティの上からてのひらで優しく撫でた。生温かい感じがたまらない。思わず涙が溢れそうになった。それほど岡田は幸せと感激に、身も心も揺さぶられていた。
「先生、綺麗だァ……」
足もとにまわった岡田がパンティに手をかけた。ハッと驚き、あわてたように、その手を亮子が押さえつけた。
「待って……」
「いやだっ
!!
今さらなんだよ」
「わかったわ……私は岡田君にかなわないし、もう諦めてる……」
「だったら言うこと聞けばいいじゃないか」
岡田はムッとした。
「だから諦めたって言ったでしょう。ただ……」
「ただ? なんだよ
!?
」
「この前みたいにしてあげる……そのうえで、まだ岡田君がその気なら、今度こそ本当に諦めるわ。ね、そうして」
岡田はこの提案にぐらついた。どうせ力ずくでも先生を抱けるんだという気持がある。先生のしなやかな指で握ってもらえるなら、それに越したことはない。そのあとだって思うぞんぶん抱ける。
岡田は大急ぎでズボンを脱いだ。プリーフの前がモッコリと盛りあがっている。
「先生っ……」
岡田は立ったまま亮子を見おろした。
亮子はのろのろと起きあがり、目の前の異様な突出を見ながら、プリーフを引きさげた。バネ仕掛けでもしてあるように、肉の棒がブルルンッと飛びだした。
ああ、これよ! これだわ!……
口にこそ出さなかったものの、亮子は心のなかで快哉を叫び、歓びを悟られないようにそっと握った。てのひらがはねかえされそうな、力強い脈動と弾力が伝わった。
「は、早く手を動かしてよ」
岡田が息を弾ませて腰をくねらせた。亮子は、興味なさそうにあらぬほうを見つめなければと思ったものの、一度こわばりに張りついた瞳は、もうそこから離れようとしなかった。亮子は湧きでる唾液をゴクリと喉の奥に呑みくだした。
「先生、こすってくれよっ」
握っただけで動かそうとしない女教師に苛立ち、岡田が催促した。
「え、ええ……」
欲望を悟られないように、亮子はこわばりの表皮をおずおずとこすった。
「あああ……先生、気持いいよォ」
すぐに岡田の全身が震えだした。次に何がくるのかを、男性体験の豊富な亮子はよく知っている。ベッドの上に投げだしてあるネグリジェを手にした。次の瞬間、握りしめた剛棒の先端が、まるで息をしているように口を開けた。すかさずネグリジェを当てがった。てのひらにピンクのネグリジェを通して強い衝撃が伝わった。
もう出しちゃって……たわいないものね……。
亮子は表皮を根もとまで引きおろした。第二、第三……と衝撃は次々に伝わった。すぐに生温かい液体がネグリジェから染みだしてきた。
岡田はヘナヘナと座りこみ、吐息をついてベッドに倒れこんだ。
亮子はゆっくり萎えていく肉茎を、複雑な思いで見つめた。
まさか、このままってことはないでしょうね……。
亮子の体は男の硬いペニスを求めて、さっきから疼きっぱなしである。
「さあ、早く洗ってらっしゃい」
亮子が浴室の場所を教えると、岡田はさすがに照れくさいと見えて、縮んだペニスを両手で隠して部屋を出ていった。
亮子はネグリジェを汚れ物を入れる袋に放りこむと、また新しい淡いブルーのネグリジェを出して着替えた。岡田が戻ってくる前に下半身の汚れを手早く始末し、パンティも真新しいものにはき替えて、ベッドにもぐりこんだ。
その直後に岡田が戻ってきた。
「私、頭が痛いの……勉強は中止にしましょう。岡田君、もうお帰りなさい。私、ひと休みするわ」
いかにも疲れたような声を出して亮子は背中を向けた。片腕だけは肩から外に投げだしておく。すべて亮子のシナリオ通りだが、岡田がそれにのってくるかどうかは定かでない。
岡田はしばらく物音もたてずに座っていた。その気配を背中に感じながら、亮子はひたすら目を閉じて沈黙を守り通した。
ベッドの端に岡田が座った。下半身はバスタオルを巻いているだけである。
「先生、そんなに頭が痛いの?」
顔をのぞきこんでいるのだろう、男臭い息を感じた。亮子は小さくうなずいて、次に起こる何かを期待した。
岡田の手が剥きだしの肩にそっと置かれたとき、亮子は少年がまんまと自分の企てにはまったことを確信した。
「ねえ、今日はお帰りなさい」
もう一度、わざと情けなさそうな声を出してうながした。
「いやだ」
期待通り、まるで駄々っ子のような返事がかえってきた。
「もう、私をこれ以上苦しめないで」
亮子は、責任のすべてを教え子になすりつける言い方をした。
岡田は何も言わず、亮子の肩に唇を押しつけて二の腕に頬ずりした。これは、亮子の言葉を拒否したことを意味した。内心でほくそ笑みつつ、亮子はこのあとどうやって岡田にうまく対処しようかと、頭のなかであれこれ考えていた。
岡田がゴソゴソと布団のなかに入ってきた。
亮子は後ろ姿のまま無視した。岡田の手が亮子の手をとったときも、亮子は何も言わなかった。もう帰って……私を一人にして……。そんな態度をそれとなく示しながら、実際の心のなかはまったく逆であった。
「先生……先生ったら……」
もどかしそうに岡田は女体を揺さぶると、亮子の手を腰に巻いたバスタオルの下へ導いた。亮子の手が硬いこわばりを、無理やり握らされた。
「どこまで私を困らせれば気がすむの!」
ちょっときつい口調で言いながらも、もう復活している岡田の若さに亮子は美肉をキュンと収縮させた。
困り果てたといった態度で、岡田のほうへ向き直る。ネグリジェの胸もとが大きく開いているので、乳房の谷間が岡田の目にはまぶしい。それが亮子の狙いでもあった。
「もう一度言うわ。私は教師、あなたは生徒……それだけの関係なのに、岡田君はもっと別のいやらしいことを求めてるわ。いいえ、力ずくで自分の好きなようにしようとしているわ。そんなことは、絶対に許されないのよ」
亮子は正論を吐きながら、心ではまったく別のことを考えている。若い岡田にそれを見抜ける眼力はなかった。欲望だけが先行した。若い欲望はもはやどうやっても抑えることができないところまで増幅していた。
男性経験が豊かな亮子は、悩ましい女体を前にした男の生理に詳しい。
ふふふ。あとひと息ね……。
握らされているペニスをわざと荒っぽく揺さぶる。
「本当にしようのない人ね!」
そうすることで、腰からバスタオルがはずれ、岡田は完全な素っ裸で亮子の隣りに横たわる結果となった。
「先生、どうしたらいいんだよっ!」
岡田が抱きついてきた。
「ああ、お願い……私、体調が悪いのよ……やめて」
もう精も根もつき果てたように女体がぐたっとあお向けになるやいなや、それをいいことに、岡田は亮子を押さえつけるようにしてのしかかり、乱暴に淡いブルーのネグリジェの胸もとを引き裂いた。
あらあら、このネグリジェ、まだ買ったばかりなのに……。
亮子には余裕があった。だが、平然と岡田を受け入れるわけにはいかない。いかにも緩慢に抵抗した。これがかえって少年の欲望に火をつけることになった。
「先生、ごめん……先生……ぼく、先生が好きなんだ!」
もう夢中になっている岡田は、どんなことをしてでも肉体の結合をしたいという欲望に燃えている。荒々しく乳房を握りしめると、もう一方の手でパンティを脱がそうとした。
亮子はなおも拒否の態度を示しつつ、次第に征服される体勢をとっていった。引き裂かれたネグリジェは、もう本来の用をなさないし、掛布団はベッドの上にずり落ちてしまっている。パンティだけの女教師と、ペニスをそそり立てた教え子がベッドの上で揉み合っていた。
あんまり刺激すると、また勢いよく出してしまうかもしれないわね……。
亮子は余裕で、ペニスに接触しないように心がけた。逆に岡田のほうは、それを無理やり押しつけたりこすりつけたりすることによって、いくらかでも快感を得ようと必死になる。
「あああっ、駄目……」
やがて亮子は、もう力は残っていないという風情で女体を投げだした。すぐさま岡田がパンティを引き抜いた。亮子はそのときだけ曖昧に股間を隠そうとした。岡田がその手を邪慳に払いのけた。
亮子の割れ目は、それまでの計画的な戯れによって、みっともないくらい濡れていた。岡田はこの機会を逃しては大変だとばかりに、亮子の太腿の間に割りこむと、猛り立つ肉茎を恥丘の下の肉裂に押しあてた。
「あーっ」
苦しくてやりきれないという声をあげながら、亮子はこの一瞬をうまくとらえて、股間の角度を大きくひろげた。
岡田は恥毛の下の切れこみを、目を丸くして眺めていたが、すぐさまペニスに手を添え、淫裂深く押しこんだ。いや、正確に言えば押しこむ寸前の体勢をとった。
先端が濡れた柔肉に触れた途端、ペニスが弾けるような快感が湧いた。
「あっ、あーっ!」
快感はそのまま一挙に急上昇した。肉棒は割れ目の入口で衝撃的な爆発を繰りかえした。生温かいスペルマが、内腿や恥毛の上、そしてヘソのあたりにまで浴びせられた。
亮子は正直なところ、ものすごく腹が立った。自分の期待していたものの百分の一も満たされなかったのだから。濡れっぱなしの膣口が、物欲しそうにピクピクと震えた。淫水が膣奥からトロトロと外に溢れる。
こんなに欲しがっているのに……。
岡田を突きのけてやりたかったが、一縷の望みをつないで、ぐっと堪えた。なにしろ相手は若い。若すぎる。本物の女体を目の前にして、挿入することもなく、二度も呆気なくもらしてしまった。しかし、その若さが三度目を可能にするかもしれない。
亮子は放恣に体を開いたまま、ベッドの上で横たわり、静かに目を閉じていた。岡田の動く気配がした。ともかく、もう力つきて体も動かせないといった態度をとりつづけた。岡田が帰ってしまったら仕方がない。哀しくて虚しいけれど、自らの手で慰めるしかない。
だが、岡田は帰らなかった。岡田は女教師の下腹部に散った、自分が放出した白いスペルマに目を奪われた。かすかに息づく女の中心は目の前である。点々と散った白いものは、本来ならば女陰深くに注がれるべき性質のものである。それが、いかにも淋しそうに柔らかな女の下腹を汚している。
岡田は内腿に手を当てがい、さらに開脚の角度を大きくひろげた。重なり合っていた肉唇がぬるりと左右に分かれ、奥のサーモンピンクの肉層がねっとりと露に濡れて現われた。そこはまさに聖域であった。
ここまで入らなかった……。
岡田は、卑猥な肉裂の構図を眺めているうちに発奮した。
こんな中途半端なことってあるか……。
体をひとつにしてしまえば、二人にとっての共通の秘密を作ったことになるが、今のままでは、自分のレイプまがいの行動だけが際立つことになる。それも、完全な失敗という烙印を押されたままで。
亮子に告発されないという保障はない。
もしも訴えられたら?……両親にこのふとどきでハレンチな行為を話されたら?……
いや、このままでは明日からだって、亮子と顔を合わせられないではないか。成績だって落とされるかもしれない。だから、何がなんでも体をつなげてしまわなければと痛切に思った。それに、まだ性欲はある。
岡田は亮子の股間を熱く観察しながら、萎えたペニスに刺激を与えた。右手で表皮をこすっているうちに、だんだんと充実感がみなぎってくる。二度くらいの放出でへこたれやしない。AV女優の淫らな写真集を見ながら、終日オナニーにふけったことだってある。
目の前に横たわっているのは写真ではなく、まぎれもない本物の女体であった。それも、日頃から憧憬してやまない堀江亮子先生の女体である。細くくびれた胴、大きく張りだした腰や、大理石の円柱を思わせる太腿が目に痛い。綺麗に生え揃った少なめの黒い茂みはとても上品な感じに見えた。
ペニスをこすりはじめて二、三分もしないうちに、萎えていた肉棒はたちまち見事に反りかえり、体に不釣り合いなくらい巨大な兇器と化した。
その一連の行為を、亮子は眠ったふりをつづけながら薄目を開けて見ていた。真剣な少年の表情にひどく触発された。
この子、いつもあんなふうにオナニーしながら、妄想しているんだわ……。
岡田の一途な行為が、今まで耐えてきた亮子の欲情を、限界点まで膨らませた。少年の熱い視線が突き刺さった媚肉は、溢れでる淫水でぐしょぐしょに濡れている。
それを見て岡田は、心のなかで、おツユが流れている……と呟いた。勃起しきったペニスを女肉の裂け目に慎重に当てがった。二度の放出で少し落ち着きを取り戻している。痺れが先端からジーンと伝わったが、それに耐えて味わうだけの余裕があった。
岡田は、挿入する瞬間が見たかった。だから、不自由な格好でも、重なり合おうとする二人の性器から視線を離すようなことは決してしなかった。
亮子は死んだように動かない。
これは力ずくなのだろうか?……レイプなのだろうか?……
一瞬、岡田の頭のなかに不安がよぎった。だが、すでに果肉を押し分けようとしている亀頭からは、この世のものとは思われない快感が次から次へと湧いている。不安などたちまちどこかに消えてしまった。
岡田はやみくもに腰を進めた。赤い肉の裂け目が誘うようにひろがったかと思うと、もう筒先は完全に没していた。五体が痺れ、震えだした。
「あーっ……あーっ、先生……」
少年の感きわまった声が亮子の耳に快い。
硬いものが膣口を疼かせながら、ヌメッという感じで入ってくる。
久しぶりに味わう充溢感を、亮子はできるだけ持続したいと思った。二度も放出されたことは、そのためにはかえってよかったかもしれない。
体の上で、少年の心地よさそうな呻き声がする。亮子は顔をしかめた。決して痛かったからではない。むしろ逆である。恋人と別れて半年もたっていたから、肉襞の癒着を引き剥がされる感触が、ズキズキと痛みとともに素晴らしい快感を呼び起こしてくれるのだ。
自分の指では得られない何かがある。摩擦感、抱擁感……そして精神的な安堵感と満足感など、すべてがプラスに働いていた。膣のなかで肉棒の脈動が激しくなっていく。
岡田君は、きっと長くは持たないはず……。
だから亮子は、自分も早くイキたいと思った。けれども積極的に腰を使ったり、相手に脚を絡めたりすることはできない。そのあたりに少なからぬ不満があった。しかし、ぜいたくは言っていられない。さりげなく陰阜をせりあげた。摩擦感が強くなり、肉柱がさらに奥に入ってきた。
あああっ、いい気持……。
亮子は喘いだ。顔をしかめた。いかにも犯されているつらさに耐えているように。
岡田は女教師を見ている余裕がなかった。あまりにも刺激が強すぎて、両脚を突っぱって体を支えていることができなくなってしまったのだ。そのまま女教師の柔らかい体にしがみついた。肉茎はそうすることで、完全に膣のなかに呑みこまれた。
岡田は本能的に腰を揺さぶった。一定のリズム感がないのでぎくしゃくしている。それが、かえって亮子を混乱させた。
ああ、もっとちゃんと動いて!……
亮子は今にも口に出しそうになった。知らずしらずのうちに教え子の腰に手をまわしていた。そして引きつけた。少年の硬い恥骨がピタリとクリトリスに当たり、やみくもに押してくる。思わず亮子は声をあげた。
岡田には亮子の声が、苦痛からくるものか愉悦からくるものか、判断がつかない。それに、もうすぐ放出しそうになっていた。ふくよかな女教師の体にしがみつきながら無我夢中で腰をぶつけた。
「先生っ、ぼく……あーっ……出ちゃうよォーッ!」
亮子は、のけ反り痙攣をはじめた岡田の体を力いっぱい抱きしめた。激しい振動が心地よく伝わった。
膣が膨れた。岡田の最大限にまで怒張した肉棒が、膣全体を膨らませたのだ。大きく腰をせりあげたとき、岡田は短く叫んで硬直した。
熱いほとばしりが子宮に浴びせられた。亮子は一気に上昇した。言葉は奥歯で噛みしめた。
イクわっ! 先生もイクッ!……
噴射した精液はたちまち女教師の膣を満たし、二人の性器が密着した粘膜の間からジクジクと外に滲みでた。岡田の激しい息づかいが鼓膜を快く震わせる。
「ひどい人……先生を犯すなんて……」
この期に及んでも、すべての責任を教え子に押しつけることを忘れない亮子だった。
第四章 女教師・電動独習
その夜、つまり日曜日の姉妹の夕食風景は対照的だった。亮子はいつもよりもはしゃいでいたが、妹の美歌は口数も少なく、顔色も冴えなかった。
当然であろう。亮子は完全に満足したというわけにはいかなかったが、ともかく半年ぶりに男の味を満喫した。それに対して美歌は、抱かれる気で杉浦拓也と会ったにもかかわらず、いざとなったらその場を逃げだしてしまったのだから。
美歌自身の内部に、もやもやと晴れない何かがあった。食事が終わると、「買物に行ってくる」と姉に告げ、外に出た。買物と言って外出した以上、それらしい形を残さなければならない。小さなスーパーマーケットに寄って女性週刊誌を買い、すぐに公衆電話へ駆けこんだ。
拓也の家の電話番号をプッシュした。
すぐに女の声が出た。若い華やいだ声だ。拓也には姉がいると聞いている。一瞬迷ったが、思いきって「拓也さんをお願いします」と言った。
『あら、拓也はまだ帰ってきてないんですよ。午前中にバイクで出ていったきり……どちら様ですか?』
「は、はい……」
美歌はでたらめの名前を告げると、そそくさと電話を切った。
すぐに後悔した。なぜ咄嗟に嘘をついたのかわからない。ちゃんと名乗っていれば拓也のほうから電話をかけてくるかもしれない。自分からだってまた電話をかけることもできる。嘘の名前を名乗った以上、これからは今の人が電話に出る限り、名前も告げずに電話を切るしかない。
このまま家に帰る気にはなれなかった。腕時計を見ると七時を少しすぎている。大通りに出てタクシーを拾った。日曜の夜なので車は少ない。すぐに目的地の六本木に着いてしまった。
目的地といっても、特に用があったわけではない。運転手が「どこまで?」と聞いたのに、反射的に答えただけである。
日曜の夜だというのに、六本木の街には喧噪が渦巻いていた。人通りが多い。大部分が若者たちだ。最近ではそのほとんどが、地方から遊びに来ている連中だという。千葉、埼玉、群馬……ときには新幹線に乗って関西方面からもわざわざやってくるらしい。
美歌はブラブラと歩きはじめた。何度か誘いの声がかかったが、すべて無視した。目についたロアビル近くの喫茶店に入った。時間つぶしである。店にいるほとんどの客が、二人連れか、それ以上のグループで来ている。
一人でポツンと座っていると、珍しく一人の客が入ってきた。瞬間、美歌と目線が合った。若い男だった。微笑して、そのまま一直線に美歌のところへ来た。
「一緒していいですか」
ジーンズにジャケット、それにメフィストのウォーキングシューズがよく似合っている。清潔そうな感じと、優しい言葉づかいが気に入って、美歌はコクンとうなずいた。
「手島です。手足の手に、江ノ島の島……名前を聞いてもいい?」
見知らぬ女と話すことに馴れているのか、さりげなく言葉が出てくる。
「私、堀江……お堀の堀に……ふふ、江ノ島の江よ」
初対面同士だから、会話といっても学校や住まいがどこといった程度のことしかない。手島はM大学の学生だと言った。言葉は次第にくだけたものになったが、ぞんざいではない。
「日曜の夜にこういうところへ来る人は、恋人がいないそうだよ。でも、君はそんなふうに見えないな」
「じゃ、あなたは?」
「今はいない」
「ハンティング?」
手島は軽く笑った。
「そうじゃないけど……君みたいな可愛い女の子を見ると、そんな気にもなる」
「私は誘いに乗るような軽い女じゃないわ」
「だろうね。だから誘わないよ」
そのひと言が、なぜか美歌の癪にさわった。美歌は、自分ではいい女だと思っているのだ。
「ねえ、私の家まで送っていってくれる?」
美歌は、手島が席に着いてキーホルダーをテーブルの上にのせたとき、そのなかのひとつは車かバイクだと見当をつけていた。
「光栄だな……近くってどこ?」
「白金台」
「広尾を抜けるとすぐだな。できれば、もう少しドライブしたいところだけど……」
「場所によるわ」
「そうだなァ……あまり遠くないところがいいね。君のために」
「少しぐらいなら遠くてもいいわ。たとえば……横浜とか」
手島は大きくうなずくと、二人分の伝票を手にして立ちあがった。
手島の車は脇道にとめてあった。赤いプレリュードである。
二人は横浜まで行かなかった。途中で美歌の気持が変わったからだ。品川から第一京浜へ入ったところで、美歌は急に不安を覚えたのだ。
手島は素直だった。「せっかくここまで来たんだから」と、モノレールの大井競馬場前まで走らせ、すぐ近くの運河にかかった橋の上にとめた。
時折り車が行き交うものの、とても静かである。向こうに団地群が重なり合い、窓からもれる光が美しく川面に反射していた。
「この先に野鳥の集まる三角州があるんだけど、夜は危険だからね。いつもなら、この橋もトラックがひっきりなしに通るんだ」
「静かね。なんだか東京じゃないみたい」
「気に入った?」
「ええ……」
美歌は車の外に出た。少し風が冷たい。昼間のことが頭のなかを去来した。
ひょっとしたら、今頃はバージンじゃなくなっていたのに……。
処女を守ったという意識はなかった。そんなものはたいして重要ではない。むしろ杉浦拓也との仲がこれっきりになってしまうのではないかという不安が大きかった。
肩からジャケットがかけられた。いつのまにか手島が背後に立っていた。
「ありがとう」
「そろそろ引きかえそうか」
帰り道は旧海岸通りに入り、警視庁の自動車運転免許試験場の前を通りすぎた。周囲には大きな倉庫や工場が立ち並んでいる。車はほとんど通らない。
二人の口数は極端に少なくなっていた。
突然、手島が車を道路の端にとめた。
「どうしたの?」
一抹の不安が美歌の胸をよぎった。
「もう少し話をしていかないか」
そう言って手島が煙草に火をつけた。美歌が煙に咽ぶと、すぐに煙草は消された。
「ごめんよ、気がつかなくて」
手島の手が美歌の肩にかかった。
ビクッとしたが、美歌は心のなかで、これくらいで緊張しては恥ずかしいと思い、何も言わなかった。手島の手に力がこめられた。美歌は引き寄せられまいと、突っぱった。
「キスぐらい、いいじゃないか」
暗がりのなかで手島の顔が迫った。初めて美歌は恐怖感に襲われた。
「いやっ、何するのよ!」
「だから、キスさ」
「安く見ないでよ」
「チェッ、いつまでもブッてるんじゃねえよ。男欲しさに六本木まで出てきたくせしやがってよォ」
今までの紳士的な態度がまるで嘘のような、手島の豹変ぶりだった。
美歌はドアを開けようとした。いきなりシートがガクンッと後ろに倒れた。
「いやっ! 誰か!……」
「バカヤローッ、誰も来るもんか!」
汗臭いハンカチが美歌の口につめこまれた。手島の舌が耳に押しつけられ、スカートが大きくめくられた。狭い助手席なので、体の自由がきかない。内腿をこじ開けて、手島の手が股間をパンティの上からつかむようにして撫でた。大声を出そうにも声は口のなかにくぐもって、呻きがかろうじてもれるだけだった。
「どうせ処女じゃねえんだろうが……一発させたってどうってことねえだろう」
男の手がパンティのなかに侵入しようとしたとき、てのひらに触れた手島の股間を思いきりつかんだ。
手島が悲鳴をあげてうずくまった。
美歌は外に飛びだした。どこをどう走ったのか、よくわからない。気がつくとタクシーに乗っていた。
「白金台のどのあたりです?」
運転手の呼びかけに、美歌はハッと我れにかえった。八芳園の前から目黒通りに出たところで、美歌はタクシーをおりた。
涙が溢れた。家までゆっくり歩きながら、気持を鎮めようとした。
玄関に入ると、ちょうど亮子は風呂に入っているところだった。浴室の前で、わざと元気よく、「今、帰ったわ」と声をかけた。こうすれば、亮子がわざわざ部屋をのぞいたりしないとわかっていたからだ。
部屋に入って、素早く下着を新しいものに替えた。男の脂じみた手が、白いパンティに貼りついたと思うと、口惜しさで五体が震える。
亮子が風呂からあがって、自分の部屋へ入る音がすると、美歌はすぐに浴室へ飛びこんだ。体を泡だらけにして、ゴシゴシと洗った。
亮子がドア越しに、「先に寝るわね。なんだか疲れちゃったわ」と声をかけてきた。
姉の足音が遠のくと、美歌は鏡に映る自分の姿に見入った。
乳房に赤黒い痣ができている。手島と争ったときにつけられたものらしい。そっと押してみる。痛みが生じた。
バージンなんかにこだわっているから、こんな目にあうんだわ……。
美歌は自分自身に腹をたてた。昼間、多摩丘陵のホテルで拓也と結ばれていれば、六本木のような田舎者の集まるところへ出かけることもなかったのだ。
あの男に、ここを触られてしまったんだわ……。
美歌の視線は、下腹部の魅力的なヴィーナスの丘に注がれた。少ない恥毛が上品に彩りを添えていた。そこにも少し痛みがある。指先で押すと、陰阜の上がしみるように痛い。わずかな時間とはいえ、男の無骨な指がそこをつかむようにして這ったのを思いだすと、無性に腹が立ってきた。
美歌は、窓枠の上にある叔父が残していったカミソリとシェービングクリームを手にした。クリームを恥毛の上に噴きつけ、カミソリでひと思いに剃り落としてしまった。一過性の感情の昴りが、美歌を剃毛へと駆りたてたのだ。
「ふふ、可愛いんだ……」
やがて、ツルツルの丘を撫でながら、美歌はホッとしたように呟いた。これで、手島との縁はきれいさっぱり切れたような気がした。
剃り落とされた恥毛が排水口に吸いこまれていくのを見た美歌は、もう一度、改めてヴィーナスの丘を撫でた。上から撫でおろすとツルツルするが、逆に下から撫であげると、毛先がチクチクと指に当たる。
陰唇と恥丘の分かれ目に、かすかに短毛が残っていた。そこの皮膚を引っぱりながら、充分に気をつけて剃り落とした。
そのとき、皮膚を強く引っぱったことで包皮が引きつれ、可憐な肉の芽が顔を出してしまった。ぬるま湯をかけると、ツーンとしみるような快感が生じた。
セックスまでいたらなかったとはいえ、今日だけでいろいろな性的体験をしている。美歌を剃毛という行為に走らせたのは、今の曖昧な気持に区切りをつけたかっからだ。しかし、それで体のなかのもやもやした感覚が消えたわけではなかった。拓也のことや手島のことを思いだすと、バージンを守ったのがいいのか悪いのか、さっぱり見当がつかない。心の隅に、こんなもの!……という気持が巣食っていた。
美歌は、幼児のように飾りのない無毛の割れ目をのぞきこんだ。ふっくらした外観は確かに子供のそれと変わらないが、亀裂やその周囲の肉唇は明らかに大人へ変貌する直前の、妖しく官能的な色と形に変わりつつあった。
いっそ自分の指で破瓜してやりたかった。美歌は人差し指を膣口に押しこんだ。だが膣口は細い指先でも受け入れようとしない。拓也の怒張を瞼の裏に思い描いた。
あんなに大きなものが入るわけないわ……。
そう思う反面、指の届かない奥深いところの疼きを鎮めるのは、やっぱりペニスしかないのだろうかとも思う。麻由は、「あんな素敵なものはこの世のなかにない」とまで言いきって、美歌をけしかける。
拓也のペニス、岡田のペニス、麻田に見せられた写真のペニス……あれこれ想像しているうちに、気分はぐんぐん高まった。ツーンと痛いような感じが下腹の奥でしたと思ったら、もう膣口にジトッと愛液が滲みでていた。今までのもやもやした気分を吹き飛ばすために、自分の指でもいいから快楽の世界にのめりこんでしまいたかった。
姉は眠ったのだろうか、家のなかはシーンとしている。
できるだけ淫らになりたかった。とことん自分を汚してみたいと思った。
美歌はまるで男のようにバスタブの縁に腰をかけ、思いきり両腿をひろげた。隅々まで剃ったつもりだったが、太腿の付け根の少し変色した皮膚と陰唇の境い目のあたりに、まばらに短い毛が残っている。ひどくそれが猥褻な感じである。果肉は潤いで光っていた。
亀裂のまわりを指先で撫でまわすのは、オナニーをはじめる、美歌のいつものやり方だった。そうすることで女体に合図を送るのだ。
女陰全体が緊張でキュッと収縮した。
目の高さの壁面に大きな鏡が嵌めこんである。膝から上がすべて映っていた。まるで他人のオナニーをのぞくように、美歌は鏡を見つめた。実行者でありながら、観察者でもあった。鼠蹊部にくっきりと窪みができるほど、極端に脚を開いた。
全裸の少女が大きく脚をひろげ、割れ目に指を這わせている姿が、はっきりと鏡に映っている。とても他人には見せられない、はしたない姿だ。恥毛を失った肉裂がすべて露わになっている。美歌は自分の性器をこれほどあからさまに見たのは初めてだ。まるで縦に裂けた唇のようだった。
会陰部からアヌスに向かって、溶液がスーッと流れ落ちた。そのせいかお尻がむず痒い。左手の指で割れ目の左側の陰唇を引っぱった。肉の裂け目が歪んだ。
痛いけれど、快感が優った。
ああ、しようのないオマ×コ! いじめてやるわ!……
美歌は心のなかで淫らな言葉を吐きながら、右手でクリトリスをさぐりだして、二本の指でつまんだ。ピリッとするような感覚が生じた。それを中途半端に途絶えさせたくない。つまむだけでは飽き足らずに、圧迫し、こねまわした。
ふくらはぎがキュンッとつった。快感がひろがるにつれて、自然と手脚がブルブル震えだす。
「あーっ、たまんないわ……」
思わず独り言を呟いていた。
「こんなに大きくなった男の人のアレが入ってくるんだもの。そりゃもう気持よすぎて、頭が変になってしまうわ」
かつて、両手でペニスの長さを具体的に示しながら、うっとりした表情で話す麻由の顔が浮かんだ。
いったいいつになったら私、経験するのかしら……。
一度は経験しなくてはならない破瓜を、自分の臆病さや決断のなさが邪魔しているのだと思うと、腹立たしさもさることながら、情けなくて涙が出そうになった。
その怒りにも似た反動が、指先に伝わった。クリトリスと割れ目の縁を同時に激しくこすった。二倍の快感が湧いた。ますます量を増した愛液が指先に絡む。美歌はそれを淫裂全体に乱暴に塗りたくった。
いつもより興奮していることが、自分でもはっきりわかる。溶液の粘りが強いし、匂いもきつい。まだ大人になりきらない自分の肉体の秘密を垣間見る思いがした。
確かに姉の亮子と較べたら、乳房も大きくないし、胴のくびれや腰の発達も充分ではない。しかし、美歌の肉体は明らかに男を欲しがっている。それは気持の面でもまったく同じである。
心も体も大人と同じなんだわ……。
美歌はさまざまなシーンを思い浮かべた。岡田の体に似合わない大きなこわばり。それを熱い目で見つめながら、愛の手を差しのべてしごいている姉。白い噴出のすさまじさ。拓也の欲望にギラついた顔……。
男の肉体について、美歌は漠然とだが少し理解したように思った。
結局は、男も女も異性を求めて、セックスしたがっているんだと納得した。男は白い液を出し、女はネバネバした露を溢れさせている。
そうよ! 同じなのよ!……
美歌は、男とセックスするということに特別な意識を持つまいと誓った。自分は今、欲望のおもむくままに指を使っているが、指の代わりに男の太いペニスがとって代わるだけではないか。ただ、膣のなかに入ってきたときの充実感が、未経験の美歌にはわからないだけなのだ。
だったら今度こそ……。
今まで何度か失敗しているが、また挑戦することにした。粘りけのある愛液が、指の侵入に役立ってくれそうな気もする。
鏡を凝視した。ピンク色の割れ目はすっかり充血して、赤味を増していた。爪で傷つけないように用心しながら、柔らかい裂け目に指をそっと押しこんだ。ピリッとした痛みが生じると、それまであった快感がスーッと後退した。
もうちょっとの辛抱……。
痛みを耐えて、また押した。呻き声が出た。
やっぱり駄目だわ……。
麻由の言うとてもいい気持がわからない。美歌は恨めしそうに股間を見た。今までと少しも変わらない肉路が、ひっそりと息づいている。傷つけたわけではないし、無理に突っこんでいないから、痛みはすぐに遠のいた。
二十一歳の少女は、さまざまな思いに駆られた。男と愛し合うというのは、狭小な膣口の奥にある処女膜を破ることからはじまるのだろうか。そうに違いない。現に、自分自身の体が拓也を求めているのだ。それが満たされないから、自分の指でその苛立ちを鎮めようとしているのではないか。
恥毛を剃ったぐらいじゃ、私の心も体も癒せやしないんだわ……。
美歌の指が、再び股間を這った。ムシャクシャした気分を吹き飛ばすように、乱暴な動きである。さっき、途中で行きづまったかにみえた快感がすぐに復活した。水面を伝わる波紋のように、徐々に美歌の内部を満たしていく。もうよけいなことは考えたくなかった。一途に溺れてしまいたかった。
「あ、ああん……気持いいよォ」
鏡のなかの卑猥な自分に話しかけながら、美歌は猛烈なスピードで柔肉をこすり、亀裂を突いた。ピチャピチャと聞くに耐えない音がした。アヌスにまで流れ落ちるヌルヌルの蜜液が潤滑油の働きをして、女陰を這いまわる美歌の指の動きが滑らかになった。
てのひらの肉厚の部分でクリトリスも圧迫した。あちこちから倍増された快楽の波がヒタヒタと美歌を包みこんだ。茂みのない恥丘まで愛液で濡れそぼち、剃ったばかりの毛穴からしみるような疼痛感が湧いた。
興奮が極限にまで達すると、一気に絶頂感が美歌を衝きあげた。
「うーっ!」
膣の内部に生温かい花蜜が溢れるのを実感したとき、女陰が痙攣し、すべてが終わった。
五分ほど美歌はぼんやりしていた。虚脱し、陰毛のない恥丘を見つめた。まるで他人のものを眺めるように、第三者の目になっていた。
浴室を出て、ワインを飲んだ。冷えたワインが、風呂あがりの体に心地よかった。いったんおさまった気分が、また高揚してくる。
ゆっくりと階段をのぼった。
本当にいろんなことがあった日曜日だったわ……。
そんなことを思いながら部屋に入ろうとした美歌は、突然、耳の底に微妙な波動が伝わったことに気づいた。それまでが完全な静寂であっただけに、その振動音を、美歌は敏感にキャッチしたのだ。冷蔵庫の鳴る音によく似ている。
なんの音かしら?……
耳を澄ませた。あたりをキョロキョロ見まわした美歌の視線が、不審そうに亮子の部屋のドアに貼りついた。近づいて耳を押しつける。その部屋のなかに音の震源地があるようだった。
かがみこんだ美歌は、岡田のペニスを姉がしごきあげるのを見たときと同じように、音をたてずにドアを少し開き、室内をのぞいた。
姉は暗くしないと眠れないらしく、休むときは必ず部屋を真っ暗にする。今、部屋には明かりが点いていた。ということは、亮子はまだ起きているのだろう。
ドアの細い隙間がつくる視界内に姉の姿はなかった。掛布団のまくれあがったベッドの上に、ネグリジェが放ってある。風呂あがりに着ていたネグリジェである。
パジャマにでも着替えているのかな?……
そう思ったとき、視界のなかにスーッと亮子が入ってきた。全裸だった。姉は時折り寝る前に、全身に香りの高いパウダーを塗ることがある。あるいは化粧台の前で、それをしていたのかもしれない。
そう思った直後、オヤッ? と美歌は大きく目を見開いた。姉の手に棒状の黒いものが握られていたからである。ベッドに腰かけた亮子は、それを目の前にかざして眺めている。
!?
…………
美歌は、あやうく声を出してしまうところだった。いつか友人たちがまわし読みしたエロチックな女性雑誌の、通信販売のページに載っていた品物とそっくりなのである。その広告文には、〝女性を泣いて歓ばせる究極のオモチャ〟と書いてあったように記憶している。そのとき物知り顔の友人が、「未亡人や男の欲しい女が、これをペニス代わりに使うのよ」と言ったものだ。
それを姉が持っていたのである。
先端部分がクネクネとうねっている。根もとからコードらしい赤と黒の紐が垂れていて、テレビのリモコン装置のようなケースにつながっていた。亮子がそこについているスイッチを押すと、物体の動きは停止し、同時に、それまで聞こえていた微妙な震動音がピタッとやんだ。
まさか
!?
お姉さんたら……。
だが、想像したそのまさかが行なわれたのだから、美歌は自分の秘めごとを覗かれたような気恥ずかしさを覚えた。
姉の座り方がまるで男である。両脚をガバッと開いているから、女の中心がまともに美歌の視界に飛びこんでくる。逆三角形に生えている火焔のような恥毛は、中心に向かって軽く渦を巻き、その下に開いた秘唇はピンク色に縁どられ、いかにも物欲しそうに見えた。
あれで女教師なんだから……。
呆れながらも、美歌は姉が次にどんな行為をするのか、息をひそめて見守った。
亮子は無念夢想といった表情で目を閉じると、空いた左手で恥毛を左右にかきわけ、撫でつけた。割れ目が鮮明に浮かびあがった。それだけでも感じるらしく、時折りフーッと大きな吐息をつく。繊細な手つきは、指の形が綺麗なだけにかえって生々しい卑猥さを感じさせた。
亮子は何度か指で秘唇を軽く愛撫していたが、やがて右手にかざした性具のスイッチを入れた。スイッチの押し方によって、全体が震動したり、亀頭状の先端部分がくねくねと動き、右や左にねじれる。亮子は先端をペロリと舐めて湿りを与え、ゆっくりと股間に近づけた。さらに両脚をひろげ、そのまま後方にスーッと倒れこんだ。
覗いている美歌から、姉の顔が見えなくなった。それはかえって美歌にとっては幸いだった。少なくとも今の体勢では、ドアの外にいる美歌に気づくことはない。
美歌は盛りあがった二つの乳房から下をまともに見る羽目になった。乳房は丘陵のように突きでていた。ヒップと腰骨は左右に張りだして、開いた太腿の間から女芯のすべてが丸見えである。
くねくねと動く物体は、何度か陰阜のふくらみの上を往復していたが、やがてゆっくりとクレヴァス近くにおりてきた。
お姉さんは、あんなものまで使って楽しんでいたんだわ……。
嫌悪感はない。むしろ、チャンスがあれば自分でも試してみたいとさえ美歌は思った。
ブーンと耳もとで蚊が羽ばたくような音をさせながら、陰茎状の本体が割れ目の上を往ったり来たりした。先端がヌメッと開いた秘唇に今にも呑みこまれそうになると、必ず亮子は腰をもぞもぞと振りたてた。
見ている美歌のほうが、早く入れればいいのにと苛々したが、そのうち姉の焦らすようなやり方が、いわゆる前戯の楽しみ方のひとつだと気づいた。
あんなに濡れちゃってるわ……。
いつの間にか、亮子の股間からは露が溢れていた。女陰そのものもぐっしょりと濡れてしまっている。
ベッドからダランとさがった二本の脚に緊張感が走った。プラスチック製の黒い物体が、ズズズッと膣内にめりこんだ。美歌の膣にはまだ指先さえも入らないのに、姉の膣口は充分なひろがりを見せながら、擬似ペニスを難なく呑みこんだ。
振動音がくぐもった。
「あーっ、もっと……」
亮子が、まるでそこに男がいるように訴えた。
二十センチ以上もある擬似ペニスがほとんど根もと近くまで姿を消したとき、美歌は女体の偉大さと神秘性に深く感動した。姉だけが特別な体の所有者というわけではない。麻由が言ったように、女体は棒状のものすべてに順応するように作られているのである。
私だって、もうすぐ……。
美歌は自分の股間もまたすごく濡れているのを感じた。
「あなた……ああ、もっと動いて!」
亮子は夢中で口走りながら、握っている擬似ペニスの抜き差しをはじめた。十センチ以上も黒い棒が女の胎内から出たり入ったりする。そのたびに陰阜が盛りあがる眺めは、息を呑むほどいやらしい。
「うーっ、イキそう!……」
亮子がうなった。全身が一本の棒のようにピーンと突っぱった。
女陰に突き刺さった擬似ペニスを見ながら美歌は、本物のペニスを思い浮かべた。
痙攣した末に、姉は死んだようにぐったりと弛緩した。手が離れても擬似ペニスは女陰に突き立ったまま、まだ貪欲に蠢きつづけている。
変な一日だった……。
男に二度も襲われ、浴室ではいままでで一番淫らな自慰にふけり、最後に姉のオナニーまで見た。美歌はくらくらする思いで、這うようにして自分の部屋に戻った。


