女性の将来なりたい職業ランキング第一位が性奴隷な世界4 駅前にいたエッチなお姉さん 第5部 (5/5)
前の話
俺もホテルを利用したことは少ないのだが、午後七時となると食事のサービスを利用できるのかと思ってしまう。
「大丈夫だよ?」
「そうなんですね」
「ヒョウドウだからね。いつでも食事を頼めるし、結構凄い無茶も解決してくれるんだよね」
洋子ちゃんが不思議そうにしているが、雫さんは特に気にしていないので問題はないのだろう。
まぁ、午後七時なら問題なく頼めるのかもしれないと思ったが、雫さんが言うにはそういう時間がとかいう話にはならないらしい。
さすが、『全ての時間に満足と癒しを』というキャッチコピーで有名なヒョウドウのホテルだなと思う。
昼食を食べ損ねているので、俺としてもご飯が食べれるなら嬉しい。
それは紗良ちゃんも洋子ちゃんも同じだと思う。
ついでに言うと、雫さんもお腹が減ったよと笑っているので、全員が賛成している状況だった。
カロリーの高い運動をしていたのだから、ちょっとくらい栄養価の高いものを食べたいと感じているのはこの場にいる全員が思っている。
だから、無粋なことを言う人間はいない。
「でも、高いよね?」
「絶対ね」
紗良ちゃんの言葉に洋子ちゃんが同意する。
「まぁ、ヒョウドウならな」
「別にそこは気にしなくても……」
雫さんがそう言っても俺たち三人は庶民的な懐事情で、いや、別に俺はお金については問題ないが、こんな高級ホテルで食事をすることに抵抗があった。
「……貯まっていたマイルを使うだけだし」
「このホテルに飛び込みで泊まれるだけでも、相当使ってるよね?」
マイルというのは確かクレジットカードの特典の一つだったと思う。
いくらエロくて、回数もこなしてきたとしても、雫さんがマイルを消費し続けれるほどに貯め込んでいるというのはしっくりこない。
何かの理由で無理をしているのではと思ってしまう。
「いや、まぁ、近々、海外旅行しようと思っていた分をここで消費してるのはあるんだけど……」
「なんで、そんなことを?」
雫さんの言葉に俺は首を傾げてしまう。
「……それを聞くかい?」
「……あぁ、そういう」
雫さんが凄く酸っぱい顔で俺を見ながらそう聞いてくる。
うん、どうして、そういう反応になるのかと逆に首を傾げてしまうのだが、紗良ちゃんは雫さんの言葉で納得してしまう。
「でも、それって三笠さんは好きじゃない気がするけど?」
紗良ちゃんだけかと思ったら洋子ちゃんも雫さんの意図が分かったらしく、そんなことを言う。
「かもしれないけど、こういうところでポイントを稼がないと」
雫さんが目を伏せつつ、絞り出すように言った。
「雫さん」
そこまでして欲しいとは思わない。
「なんだい?」
「無理をしてるなら、やめて欲しいし、旅行に行くんなら……」
「本当にもう行く気はないんだよ」
目を潤ませて、こちらを見つめてくる。
その目は信じて欲しいという雰囲気で、まるで疑わないでと訴えるようで、それ以上何も言えなくなる。
「……そういう旅行ですもんね」
旅行について、明言してないというのに紗良はどういう目的の旅行かを理解していて、洋子は苦笑するだけで何も言わない。
「だから、色々と貯め込んでいたものを使っても苦ではないんだ」
「……まぁ、使う使わないは雫さんの一存だから、強くは言えないのかもだけど」
「もしも、後ろめたい気持ちを覚えるなら、私の息抜きに付き合ってくれると嬉しいな」
「付き合いますよ?」
まぁ、ここまでされてるんだから雫さんの息抜きに付き合うのは全然良い。
「……セックスですよね?」
「……セックスだよな」
「じゃあ、都合の良い日を作って、抱いてくれ」
「……そんなことでいいの?」
「むしろ、最高のご褒美じゃないかな?」
「ですね」
「だと思う」
雫さんが喜ぶなら、全然嫌じゃない。
というか、話の流れ的にそのお願いをしたくて、雫さんは身銭を切るような真似をしているというのだから、申し訳なくなる。
「別にそんなお願いをする前に」
「「「……前に?」」」
俺の言葉に三人が不思議そうに首を傾げる。
「たぶん、また、相手をして欲しくて呼び出すと思うんだけどな」
「「「……っ♡」」」
話をしながらもバスローブに着替え終え始めていた三人が固まる。
頬を赤く染めてこちらを見る。
その目は期待に蕩けて熱い。
「さすがに今日はおしまいだよね?」
「残念」
「えぇ……」
「……いや、これ以上したら紗良も私も立てないと思うよ」
俺の言葉に三人がそれぞれ不満を口にする。
洋子ちゃんだけ言葉では否定しているけど、がっくりと肩を落としていたので期待はしていたらしい。
「他に抱きたい子でもいるのかな?」
雫さんが何かに気付いたように問いかけてくる。
「まぁ、そうですね」
明日は月曜日。
学校がまた始まるわけで、そうなると蜜柑とまた会えるわけだ。
そう思えば、蜜柑を抱きたい。
なんというか建前があって、避けられている気分があって、それが悲しいというか悔しいというか。
もっと、ズブズブに俺に溺れて欲しくて仕方ないというか、そうしたくて仕方ない。
一気に経験人数が増えたわけだが、それに伴ってというか、蜜柑をもっと乱れさせれるようなそういう根拠のない自信が自分の中で膨れている。
「……なんとなく、だけど、私の気持ち的には」
「うん?」
「追い込みすぎないであげてほしいなとは思うね」
「追い込みすぎ?」
雫さんが真剣に俺に話しかける。
何か大事な話をするんだというのが空気で分かった二人は静かに身体をタオルで拭いている。
「紗良ちゃんたちのように初セックスが三笠、くんなら……」
「なら?」
「愛されているってことに純粋に応えるというか享受することができると思うけど、少しでも経験がある女性の場合は、君の無償の愛は心地良すぎて怖いんだよ?」
「怖いの?」
「甘すぎて、怖い」
雫さんが溜め息をこぼすように吐いた言葉。
「……雫さんがどこか煮えきらない態度なのはそういうことですか」
「あぁ、確かにそういうこともあるのかな……」
雫さんが苦笑しつつ、俺に伝えてくれる内容に俺は首を傾げてしまう。
納得する紗良ちゃんと洋子ちゃん。
「俺の態度が良くないってこと?」
「態度は良いんですけど、逆に現実感がないというか……」
「
無
料
より怖いものはない的な?」
「君が言っていたことも踏まえたとしても、君の態度は劇薬なんだよ」
雫さんには俺の特異性を伝えてある。
それを踏まえてというのなら、無視することはできないと思う。
「劇薬」
「この世界の女性は男性に媚びを売って、情けを求めることまでして生きている。そんな私たちに媚びを売らなくても、優しくしてくれる相手というのは奇異な存在に感じてしまう。信じたいけど、信じられない。いや、信じてはいるんだけど、ふとした瞬間に不安になると思う」
「ふーん」
愛に飢えているから、愛されると不安になるということなのかもしれない。
「じゃあ、その不安を解消すればいいのかな」
「……その言葉だけで私はだいぶ追い詰められた気分だけど」
「それなら、きっと、妊娠させればいいんですよ」
「紗良の言うとおりだと思うな」
「あとは婚姻届か奴隷契約ですね」
「そっちの方が現実的だけどな」
俺は雫さんの言葉でどうするのが正解を考えてしまったが、その答えは紗良ちゃんから提示された。
「妊娠か結婚か、奴隷堕ちか」
「……うんまぁ、それを実行されたら不安なんかを感じるよりも幸せで蕩けるだろうからね」
「そうなんだ」
俺は紗良ちゃんの言葉に驚きというか、納得感を覚えて頷く。
「……悪魔かな?」
「むしろ、天使とか神様とかじゃないかな?」
「女の願望をバシバシ刺激するから、どっちにしてもヤバいことになるとは思うけどな」
雫さんが慄くような悪魔発言に紗良ちゃんが違うんじゃないかと異論を唱え、洋子ちゃんがなんにしろ女の敵だろうなという感じで発言する。
結論、三人とも俺を普通の男性とかそういう風には見てないような気がするのだが、それはそれで心地良いというか、恐れられているのに近づかれてくるというか、そんな距離感にうずうずとしてしまう。
「……そろそろ移動しないかな?」
「そうだね」
なんとなく雫さんを見つめたら、逃げられた。
雫さんは意外にしゃべりながらもバスローブを着ていた。
視界の端では見ていたのだが、結局、俺だけ最後まで裸で残ってしまった。
仕方なく俺はローブを着ていく。
洋子ちゃんも同調するように扉をくぐっていく。
残されたのは紗良ちゃんと俺だけ。
「お兄ちゃん」
「どうかしたの紗良ちゃん?」
「はっきり言わないだろうから、雫さんも含めた女の人が求めてる言葉を教えちゃおうと思います」
「うん、と」
「その言葉を言われて、喜ばない女の人はいないと思うから」
「それをなんで俺に教えてくれるの?」
「だって、お兄ちゃんの愛した人っていうのはお兄ちゃんを中心にした家族みたいなものじゃないかなって」
「……うん」
紗良が怖いことを言う。
「あれ、竿姉妹っていうんだよね?」
「まぁ、そういう姉妹もあるよな」
「……私ね。家族が欲しいんだと思う。本当はどんな形でも赤ちゃんができれば、満足かなって思ってたんだけど」
「あぁ」
「洋子ちゃんと仲良くしてるうちに、自分が子供産むだけが家族を作る手段じゃないのかなって思ったし、それに……」
「それに?」
「大っ嫌いなお母さんとは違くても、きっと、私も子供の気持ちなんか一欠片も考えない親になるって分かってた。でも、欲しかったから、洋子ちゃんを巻き込んで、売りをしたんだ」
「なるほどね」
「でも、ね」
紗良が怖いことを話し出したけど、それは彼女の気持ちの整理の部分もあるんだろう。
口にしていくうちに危うさが抜けていく。
「今は本気で子供が欲しいの」
「それは」
「もちろん、お兄ちゃんとの子供だよ。それ以外の子供は嫌」
「愛が重い」
「重くないよ。むしろ、重くしたのはお兄ちゃんのせいだよ」
「俺のせい?」
「愛してくれる幸せを教えてくれた。もう私は愛されない人生で我慢する気はないよ」
「俺のせいだな」
「そうだよ。それにお兄ちゃんって、懐が深すぎて、愛して愛されてどんどんお兄ちゃんに溺れていく人が増えるのは分かるもん。そうしたら、同じ人を愛してるからこそ、壁なんてない関係が作れる」
「……それは」
「実際、ね。洋子ちゃんと今の私は恋のライバルであるけど、お兄ちゃんの恋人同士だと思ってる」
違うかなと問いかけてくる視線に俺は静かに頷く。
「雫さん、お姉ちゃんもそうだよね」
「そうだな」
「なのに、お姉ちゃんは大人だからとか、今までの経験が、とかで壁がまだあるんだもん」
紗良が怒っている理由はそこなんだと思う。
完全に惚れているのに建前を気にして、というか、たぶん紗良的には俺に壁を作ってるということだけでも怒りを覚えているのだろう。
それで自分たちとも一線引かれてしまっていて、甘えられないことが嫌だという感じだ。
なんとなく紗良の本質的な問題については俺も雫さんも分かっているから、それを提示されたら、二人とも嫌じゃないから甘やかすのだが、そういう話とはちょっとだけ深度が違う。
破滅願望はなくなったが執着は強まった感じ。
まぁ、別に紗良ちゃんという女の子は執着していることも理解したうえで、踏み込んでくるタイプなので暴走はしないと思う。
ちょっとメンヘラっぽいけど、危うい感じはない。
ただ、徐々に徐々に取り返しがつかないレベルで溺れるし、溺らされるような気質なだけ。
可愛いというか、そういう厄介さを持っているのだが、彼女の一番深い本質がとても良い子なので、天使というか堕天使というか、まぁ、暴走はしないけど、周りを巻き込んで派手にやらかすタイプという感じかもしれない。
「それで、教えてくれる言葉って?」
「そうだった。あのね、その言葉は……」
二人はいないのに俺に抱き着いて、耳元で囁かれる言葉。
「……それを雫さんとか、逃げ腰な女の人に言うといいよ」
「……なるほど」
なんてことはない言葉。
一応、セックスというのはそれを目的にしている。
「だから、後で雫さんにも言ってあげてよ」
紗良がとても良い笑顔で俺の背中を押す。
「俺の子を孕めって、ね」
それはたぶんこの世界の女性を三回は悶絶死させるほどの言葉で、それを男に言わせようとする女というのは、普通ならとんでもない悪女でしかない。
だって、男は誰も孕ませる気がないのだ。
興味のない女に自分の子を産んで欲しいなどとは思っていない。
女は誰の子でも良いから子を産みたい。
だから、成立しているのが、この歪な女性の価値の低さと女性の男性に対する不信感につながっている。
その垣根を壊す言葉。
「もちろん、お兄ちゃんは孕んで欲しいでしょ?」
トドメの紗良の質問に俺は静かに首を縦に振った。
「そうだよね」
ニコニコと俺の反応に紗良ちゃんが笑顔を浮かべる。
「じゃあ、私たちも出ようか」
「そうだね」
そうして俺と紗良ちゃんは二人を追って、扉から外へ出る。
「さて、洋子ちゃんはカレーでいいのかな?」
「まぁ、うん」
ようやく雫さんと洋子を追いかけるかと紗良とともに扉をくぐり、紗良に先導されるようにして、部屋に入る。
もちろん、浴室で感じていた通りの豪華というか高級感のある室内。
その室内の中心には六人がけのテーブルセットがあって、洋子と雫さんが座っていた。
「紗良ちゃんは何がいいかな?」
そんな雫さんの問いかけとともに渡されたのはメニュー表だ。
もちろん、俺の分もあって、受け取って中を確認すれば、どれも美味しそうな料理の写真たち。
「美味しそう……」
「だな」
「経験上、何を頼んでも美味しいんだよね……」
「いや、見れば見るほど決められなくなるからね」
紗良と俺はメニューの料理に急速に空腹を覚え、どれにしようかと悩んでしまう。
そんな悩み始めた俺たちにアドバイスにならない雫さんの言葉。
続けて洋子の諦めたような言葉に納得してしまう。
和洋中、どれを見ても絶対に美味いだろうと分かる。
いや、これがファミレスならメニューと現物に多少の違いがあって、後悔というか損した気分にもなるだろう。
そんなこともないんだろうなと雫さんの表情を見て、察してしまう。
「悩みます」
「悩んだから、カレーにしちゃったよ」
机の上に倒れ込んだ洋子。
明らかに空腹でダウンしたという感じである。
その気持ちも分かる。
「私はパスタにします」
「どのパスタかな?」
「アクア……」
「魚貝のやつだね」
「それです」
「なるほどね」
どうやら注文は備え付けのタブレットでするらしく、雫さんが慣れた手付きでタップしている。
俺は悩みすぎるのも良くないかと、思いつつ、食べたいと思った物を口にした。
「ステーキかな……」
「男の子だね」
ステーキという言葉に三人ともが苦笑を浮かべる。
時間も時間だが、まぁ、食べたいのだから許して欲しい。
「値段書いてないな」
「……一応、追加一食分はサービスで無料だから」
「そういうものなんですか?」
自分の食べた分くらいは自分で出そうと思ったが、雫さんから気にしないでいいという雰囲気を受けた。
紗良が口にした疑問は間違いではない。
「普通ではないかな」
「雫さん?」
洋子も好意に甘えすぎてるのではと思ったらしく顔色を変えている。
俺は咎めるというか、どうしてそこまでと問いかけたのだが、「……正確に言えば、私のミスが原因なんだね」
「ミス?」
「どういうこと?」
「分かんないよ」
雫さんが完全に苦笑して、口にした言葉の意味に三人とも理解が追いつかない。
紗良に至っては洋子に問いかけて、もちろん知りもしない洋子は知らないからと困り顔だ。
「いつもヒョウドウを利用する時のプランのまま、予約を入れてしまったんだよね」
「いつも?」
いつもという言葉に俺が反応すると雫さんがしまったという顔をした。
「利用?」
「やば……」
紗良ちゃんと洋子ちゃんも驚いている。
あれか、雫さんもお金持ちの人かと身構える。
「というか、誰も雛森のこと気にしないんだ」
「雛森?」
「それがどうしたんですか?」
「……まぁ、母と姉に似てはいないんだけどね」
「お母さんとお姉さんがいて、雛森……」
洋子が何かに気付いたようだ。
「もしかしなくても政治家の
雛
森
和
美
って……」
「母だね」
「「「えっ?」」」
雫さんの何気ない種明かしに三人が固まる。
雛森 和美さんといえば、今の日本でかなり有名な政治家だ。
今朝もテレビで見た。
確か、年齢は五十歳前だったはず。
娘である
瑞
恵
さんも当選していて、親子二代で、幅広い政策に携わり、結果をあげていたはず。
美しく獰猛な政治家というあだ名の通り、魅力的な容姿とスタイルで広く国民からの人気を得ている一方で、その苛烈とも言える政治家としての美学で叱責も多い。
もちろん、その叱責も本当に憂いての発言であるのは前後の文脈を正しく聞けば理解できる。
一時期、報道機関がこぞって苛烈な物言いについて苦言まじりに発言を切り取ったことがあった。
結果として叱責されていた側の政治家が遺憾でしかないと憤慨したうえで、どうやら報道関係の上層階級の人間と仲違いをした腹いせに各報道局を巻き込んでのイジメであったという事実が週刊誌で暴露されてから、違う意味での人気も高まった、という皮肉な事件も起こった。
次期総理大臣との呼び声もある女性政治家が雛森 和美さんという人の総評だったはずだ。
俺としては朝のニュース的にハーレム婚の人というイメージが強い。
「ちらっと口走ったけど、私のバイトって母と姉の秘書なんだよね」
「凄いことですよね?」
「たぶん?」
「まぁ、私は私設秘書の四番目だから、半分以上はコネで働いているだけなんだけどね」
「そうなんですか?」
「そうだよ」
雫さんが自分のことを教えてくれるのだが、どうやら、彼女としてはあくまで母親と姉に甘えているという気持ちがあるらしい。
らしいのだが、俺も紗良も洋子もその仕事がどれくらいの大変さなのかは分かっていない。
本人が別に大したことないという雰囲気を醸し出しているから、深くは突っ込めないのだが、絶対、能力が必要な仕事な気がしてならない。
「それで、まぁ、母も姉も多忙だからこんな風に時間外なのに、飛び入りでホテルをとることもあるんだよ。そういう時はヒョウドウを使うことが多い」
「なるほどね」
「間違いもないしね。まぁ、少しは下心があったのも事実だよ」
「お兄ちゃんにできる女とか、世話焼きな女って見て欲しいとか?」
「そうだね。もう少し言うなら大人の財力というか、養ってあげても良いよって感じの」
「……ずるい」
「若さで押せない部分だからね。これまで、嫌々でも真面目に仕事をこなしてきた意味があったかなとホッともしていたんだけど……」
「けど?」
「姉がいつもヒョウドウに来るとどんな時間でも食事を希望するから、今回も食事付きのコースで予約を取ってしまったんだよね」
「キャンセルとかは」
「できるけど、お腹が減っているのは事実なんだから遠慮はいらないよって」
「そう言われるとそうですね」
「あとで払うけど?」
「……ここで君に奢られたら完全に私の立場がないんだけど?」
「ここは黙って奢られるべきだと思いますよ?」
「そう、か」
苦笑する雫さん。
俺をたしなめるように紗良が注意してきて、洋子もそうだねと頷いている。
「じゃあ、奢られるかな」
「そうしてくれると大変嬉しいな。心苦しいなら、また、抱いてくれよ」
「……そんなことでいいの?」
「そんなことではないと思うんだけどなぁ」
「そうですね」
「そうだよ」
俺の言葉に女性陣が少し怒ったように声を上げる。
「悪い」
「まぁ、そういうところも違う意味で好感度を感じてしまうあたり……」
「……お兄ちゃんは罪な人ですよね」
「……二人に同意ですね」
そんな会話の中で、雫さんが注文を確認してきて、俺は結局、牛肉のステーキとライスのセットを頼んでもらうことになった。
「じゃあ、注文するね」
そんなわけで料理が来るまで、どうしようかと思ったら、「じゃあ来るまではゆっくりですね」
そう言って立ち上がった紗良。
「そうだね」
それにつられて雫さんも立ち上がって、追うように洋子も立ち上がる。
「こっちでゆっくりしないかい?」
「……しましょうよ?」
雫さんと紗良に手を引かれて、俺は大きなソファーに移動させられた。
座る。
「えへへへ」
「うん、まぁ、良いなこれ……」
「両手に花だね」
「両手どころじゃないよな、これ?」
大きめのソファーに座った俺。
俺の後ろには雫さんが座っていて、俺を後ろから抱きしめてくる。
紗良は右側にいて、腕にしがみついてくる。
洋子は紗良の反対の左側で、彼女はむしろ俺の胴体に抱き着くような形で、俺は彼女の肩に腕を回しているという感じだ。
「エッチなことは無しでも、君に触れているのは良いものだね」
「それですよね。お風呂の時とか、凄く良かったです」
「分かる」
そんなわけで俺は彼女たちに捕まったままに料理が届くまでのんびりするのであった。
エッチなことは無しといった手前、反応しないようにしていたが、良い匂いとか温もりに俺はチ×コを硬くしてしまったが、彼女たちは何食わぬ顔でそれには触れることはなかった。
十三話 ちょっとだけエッチな雰囲気でのんびりと「もう少しで料理が届くかな」
「へぇ……」
雫お姉さんの言葉に、お兄ちゃんがぽやぽやした相槌を打ちます。
(本当にお疲れですね)
料理を注文してもらって、ソファーに移動してから、時間にしてみれば、二十分くらい。
その時間でお兄ちゃんの身体から緊張というか、力が抜けていくのを感じて、それならと私たち三人の口数は減っていきました。
眠りそうになっていても、密着した私たちにはお兄ちゃんのお腹の虫が悲鳴を上げているのに気付いています。
たまに洋子ちゃんとか雫お姉さんだったりもしていましたが、みんながみんな空腹なのは間違いないので、寝落ちしてしまわないように、適度に密着の度合いを増やしたりとか、バスローブという防御力が低い服の隙間から、手を潜り込ませて、くすぐったりしていました。
お疲れのお兄ちゃんには過激なタッチはしないようにしていましたが、大好きなお兄ちゃんの匂いと温もりを味わっていれば、少しずつ箍が外れてしまいます。
それは洋子ちゃんも同じで、お兄ちゃんを挟んでいるので距離はありますが、手を伸ばせば触れることのできる相手に悪戯をしてしまいます。
軽くおっぱいに触れるとか、そんな感じでじんわりとエッチな熱に浮かされ始めた私たちに、やり過ぎだと注意のように手を動かしたのは雫お姉さんでした。
大きなぬいぐるみを抱きしめるようにお兄ちゃんを抱きしめるだけだったのに、気付けば私たちのおま×こに指を伸ばしてきていました。
不意打ち気味に、ずぷりと雫お姉さんの指がおま×こに入ってくると、そのまま、的確に感じるところを擦られたり、押されたり、引っかかれたりと身体がビクビクと震えてしまいました。
ただ、お仕置きなのか、雫お姉さんの指遣いは強くなくて、もどかしさが募ります。
イキそうになったところで、指がおま×こから抜けていきます。
「「……あっ♡」」
私だけではなく、洋子ちゃんも物欲しそうに声を上げました。
「……あとは自分たちで、ね」
「……は、い♡」
「……う、ん♡」
なにか意図があるのだろうけど、雫お姉さんは私たちに自分で慰めるようにと告げると、また、お兄ちゃんに抱き着いてしまいました。
「……ぅんぁ♡」
どうしたものかと、考えていたら艶めかしい喘ぎが聞こえました。
向かいの洋子ちゃんを見ましたが、まるで鏡に映った自分のように窺う瞳と視線が重なって、そのまま、私たちは視線を残りの一人に移しました。
「……ぁっん♡」
私と洋子ちゃんの視線を受けつつも、発情した顔の雫お姉さんは微かに震えています。
(エッチのしすぎでおかしくなったのかな?)
自分でも酷いことを思いましたが、そういうことではないようです。
お姉さんは後ろから抱き着いている格好を最大限利用するように、お兄ちゃんの首筋に顔を埋めていたのです。
(……なにを?)
いえ、なんとなくやっていることは理解できます。
お兄ちゃんの匂いを嗅いでいるのです。
変態です。
雫お姉さんはお兄ちゃんの汗の匂いだと思いますけど、それを嗅いで、感じているのです。
恍惚とした雰囲気を醸し出されても、そんな上級者ではない、はずです。
洋子ちゃんも私と同じで戸惑っています。
(でも、お兄ちゃんの匂いって……)
みんな、お風呂上がりです。
しっかりとお兄ちゃんの身体は綺麗に洗いました。
なので、匂うわけはないのです。
でも、例えば、首筋とか、胸とか、腋とかそういう匂いやすい場所に鼻をつければ、お兄ちゃんの匂いは感じるはずです。
ふわふわと誰かさんの変態行為に習うように、私はバスローブ越しとはいえお兄ちゃんの腋に顔を当てました。
すぅ〜はぁ〜っと深呼吸をしたら、ビクッとしてしまいました。
「……あっ♡」
間の抜けた感じですが、自分の声で甘ったるい歓喜の声が漏れました。
「……うんっ♡」
遅れて聞こえた声。
遠くでふふふっと悪魔みたいな薄ら笑いが聞こえますが、私は変態さんではありません。
ただ、お兄ちゃんの匂いが好きで、それが鼻腔いっぱいに広がったら、身体がメラっと熱くなっただけです。
熱くなったお股は堪え性がなくて、勝手に蜜を垂らしてしまって、それが内ももに流れていくのを誤魔化すようにもじもじとしてしまいました。
そんな感じで囲んでいる私たちは発情しているのに、気付かないで、寝そうになっているお兄ちゃん。
(むぅ……)
怒りたい気分です。
こんなに切ないのに、気付いてくれないなんてと思いますが、気付かれたら、それはそれで恥ずかしすぎて頭がおかしくなる気もします。
「紗良……」
「ひゃ、い?」
いきなりお兄ちゃんが私を呼びました。
突然のことで私は変な声を上げて、固まってしまいました。
そんな私の不審な行動なんて、気にしないとばかりにお兄ちゃんの顔が寄ってきます。
キスを求めてると分かったので、お兄ちゃんの唇へ自分の唇を向かわせて、チュッとキスをしました。
それだけで、私の身体が震えあがって、ジュブっと濡れてしまいました。
しかも、そのまま軽く絶頂したのですが、なんか、軽いはずなのに凄い満足を覚えてしまいました。
「洋子……」
「……あっ」
私の次は洋子ちゃんの番らしく、お兄ちゃんは私と同じようにキスをしました。
震えあがった洋子ちゃん。
分かりますよ。
今、洋子ちゃんは私と同じ絶頂を味わっているのでしょう。
お兄ちゃんが顔を離した瞬間に呆けた彼女は恐る恐る私を見てきます。
頷くと頷き返されます。
どういう理屈かは知りませんが、確実に私たちは手遅れな場所に嵌って溺れているのだと自覚します。
そして、お兄ちゃんはもっと密着させるように手を回して、私と洋子ちゃんを抱きしめました。
その力強さにくらくらして、我慢できずにお兄ちゃんの匂いを嗅ごうと鼻息を荒くしつつ、勝手に伸びた手がおま×こを掻き乱します。
ピリピリとしたさっきまで雫お姉さんが弄ってくれていたところを自分の指で掻き擦り、押して、快感を強くして、イク。
お兄ちゃんは雫お姉さんにはキスしませんでしたが、身体を預けるようにお姉さんに寄りかかりました。
それだけでお姉さんは目をトロンとさせて、できあがってしまったのです。
ピンポーン。
そうやって、できあがった私たちの耳に軽快な音が届きました。
「うん?」
「……どうやら食事が届いたようだよ」
意識が覚醒していくお兄ちゃん。
部外者である誰かが待っていると思うと私たちの興奮もすぐに冷めていきます。
冷めていくけど、身体の芯が熱いまま。
お疲れのせいか、性欲的なことには鈍感でも、食欲的には敏感なお兄ちゃんが動き出します。
「……用意してくれるから、それまでここで待っていて」
そう言って、お兄ちゃんの匂いでトリップしていたのを綺麗に隠した雫お姉さんが対応に行ってくれます。
「大丈夫、二人とも?」
「……ふぇ?」
「……にゃんでですか?」
「なんでって、顔真っ赤だから……」
「眠くなってただけ、ですよ?」
「そうそう」
苦しい言い訳です。
「でも、お腹空いてるでしょ?」
さっきまでのぽやぽやした寝ぼすけさんじゃないお兄ちゃんの問い掛け。
眠いよりも、空腹なのではと問いかけられていますが、そんなことより、発情していたのでエッチな快感が欲しくて仕方ないのですが、それを口にするのは恥ずかしすぎます。
ホテルの人が部屋に入ってきて、さっきのテーブルに料理を配膳してくれいます。
その美味しそうな匂いにつられて私たちは立ち上がって、近づきました。
「……どうぞ、ごゆっくり」
配膳し終えた給仕さんがそう言って、部屋を出ていくと私たちは席に着きました。
いい匂いです。
お腹がきゅうーっと悲鳴を上げました。
「いただきます」
「「「いただきます」」」
お兄ちゃんの言葉に遅れて三人で手を合わせて、食べ始めます。
「うんまぁ……」
しみじみとそう口にしたのは洋子ちゃんです。
「美味しい、です」
私もパスタを口に含んで、咀嚼して、エビとかホタテとか、とにかく海産物の良い匂いとともに口いっぱいに広がる旨味というのか、今まで食べたことない深い味わいにほぅっと息を吐いてしまいました。
比べるのは間違っているのですが、お兄ちゃんの濃厚な精液にも匹敵するほどに美味しいです。
(精液と高級ホテルの食事を比べるなんて……)
そう思うのですが、いえ、認めるべきですね。
私は雫お姉さんと同じで変態さんなのです。
美味しい食事だというのに、頭の片隅にはあの熱くて粘っこくて生臭いのに、いくらでも味わっていたい味がちらつくのです。
別にご飯が美味しくないとか、物足りないわけではないのです。
ただ、そう思っているのは私だけではないようですが、それを指摘するのは藪蛇になりそうなので、黙々と食べていきます。
(雫お姉さんは、グラタンですか?)
お姉さんはハフハフ言いながら、グラタンをつついています。
「……紗良」
「なんですか、洋子ちゃん?」
「一口交換しない?」
「……いいですね」
洋子ちゃんの提案に私は即座に乗りました。
比べる相手が特殊すぎるだけで、食べている食事のグレードは間違いなく過去最高のレベルなのです。
そうすると他の料理の味が気になるのは当然です。
「なら、俺も少し欲しいな」
さすがに雫お姉さんのご厚意なので、我が儘を言いませんでしたが、もう少し違う物も食べたくなってしまいました。
それはお兄ちゃんも同じなようです。
結局、私たちは自分の注文した物を相手に差し出したわけですが、代わりに差し出された物も美味しくて、感嘆してしまいます。
「やばい」
「そうですね」
「家の食事で満足できない気がする」
「……わりと普通に食べれると思うよ」
慣れている雫お姉さんの言葉に妙な説得力を感じつつも、苦笑しか出てきません。
(それだけじゃなくて……)
誰かと食事をしている。
そのことが私にとってはとても久々で、まして、食べ物を分け合うというか、交換し合うというのが新鮮で、「紗良?」
お兄ちゃんに名前を呼ばれました。
「はい……?」
自分でも返事をした声が震えていて、すぅーっと頬を伝うものを感じました。
「……ねぇ、紗良?」
「な、んですか、洋子ちゃん?」
「今日からウチで一緒に食事しようよ」
それは過去に何度か誘われていたけど、断っていた話です。
洋子ちゃんのことは信頼していても、会ったことのない洋子ちゃんの母親という存在に私は怯えてしまっていました。
でも、隠せないほどに人と食べる食事は温かくて、楽しいのです。
「……お願いします」
私は洋子ちゃんの誘いを受けてしまいました。
「……ママも心配してたんだよね」
心配してくれてると言われても、まだ信じられません。
赤の他人を心配してくれる大人なんていないと思ってました。
それが雫お姉さんのおかげで、ちょっとはいい大人もいるのかもと思ってしまいました。
(まぁ、これで駄目なら、お兄ちゃんの家に転がり込もう)責任を取ってくれるというのなら、それくらいの我が儘はしてもいいかなと思います。
その時は洋子ちゃんも一緒に転がり込んでもらいましょうと悪い自分が囁きます。
「……大丈夫そうかな?」
「なんか、違う意味で大丈夫じゃない気がするけど……」
お兄ちゃんは私の涙が止まったことを確認して、そう言いましたが、洋子ちゃんは私の良くない雰囲気を敏感に感じ取っていました。
「紗良」
「はい」
「もう少し、パスタを……」
「駄目です」
ステーキはとても美味しかったです。
でも、これ以上はこの美味しいパスタは渡せません。
きっぱりと笑顔で拒絶するとお兄ちゃんが悲しそうな顔をして、その顔が子供っぽくて私も洋子ちゃんも雫お姉さんも笑ってしまうのでした。
ちょっとだけ、不機嫌になったお兄ちゃんが食事後にエッチなお仕置きで私たちにやり返してきて、燻っていた熱ごと私たちはベッドの上で溶かし尽くされてしまったのでした。
十四話 月曜日が始まる
夢を見ていた。
セックスをする夢。
相手は特に分からない。
ただ、なんとなく騎乗位で驚くほどに熱烈な腰振りで、夢の中の彼女は腰を振り、そして、彼女のマ×コはキツイのに緩くて、感じたことのない締め付けが亀頭に絡みついてくる。
夢の中だというのに腰を浮かせると、チ×コに絡む締め付けが変わって、その動きがトドメになって、射精した。
ドクドクと吐き出す熱はマ×コに延々と注がれる。
薬の効果は切れているはずなのに、吐き出す量は変わらない。
なのに、マ×コから溢れることはなく、注がれるままに飲み込まれる。
亀頭に絡む肉壁は、精液を全て吐き出させようとするように震えあがり、俺は夢だからとほとんど我慢しないまま。
セックスが終わる。
女性が腰を浮かし、チ×コがマ×コから抜かれていく。
それで終わるのかと思ったらそんなことはなかった。
『……まだ硬いんだ♡』
囁くようにそう言われると彼女はチ×コに顔を寄せて、そして熱烈なフェラをしてきた。
快感を敏感に感じ取り、チ×コがすぐに限界を迎える。
『出してくれていいよ♡』
チ×コの根本をギュッと掴まれたまま、彼女はそう言ってくれた。
出していいと言った後、すぐにチ×コを咥えこみ直した彼女はまたチ×コに舌を絡ませる。
限界を迎えそうになっていたところに容赦ない刺激。
まぁ、夢だしいいかと射精する。
そんな加減をしない射精なのに女性は喉を鳴らし、延々と飲み込んでいく。
『……ごちそうさま♡』
彼女にそう言われて、俺は射精後の気だるさに任せた。
意識はまた暗くなっていく。
「朝だよ」
「うんん……」
優しく顔を撫でられて、キスをされる。
意識が浮上するままに目を開ける。
「やぁ、おはよう」
「おはよう、ございます?」
そこには美女がいた。
できるOLというのか、濃紺のスーツを着こなした彼女に戸惑う。
茶色の髪を綺麗に編み上げて肩に垂らし、野暮ったい黒縁の眼鏡をかけている女性。
「うぇ?」
「なんか、反応がおかしいね」
「……雫さん?」
「そこかい
!?
いや、確かに服装も雰囲気も違うかもだけど、そこまで分からないものかな」
「眼鏡だし、髪結んでるし、エッチな雰囲気ないし」
「芋臭いってか?」
「いえ、違う意味で惚れ直しました」
「……寝起きなのに、君は容赦ないな」
「怒りましたか?」
「むしろ、嬉しくて仕方ないよ」
「というか、その服装って?」
「まさか、昨日の服装で自宅からやってきたとか思ってる?」
目覚ましの代わりに甘く起こしてくれた相手に戸惑ってしまう。
雫さんだというのは声と仕草で分かるのだが、昨日のエッチな雰囲気が一つもないのだ。
いや、これ本当に政治家の秘書っぽいとか失礼なことを思うが、本当に別人なのではと疑ってしまう。
水着の雫さんは若いギャルって感じだけど、今の彼女はむしろ実年齢よりも年が上にも見える。
なんというか母親って感じがするなと思うのは余計に失礼かもしれない。
そして、服装について確認するとそう言われてしまった。
「それは、変態ですね」
「さすがにこっちに移動してから着替えたんだよ。それで荷物は駅前のコインロッカーに放り込んでいたんだ。さっき、一足早く起きて、回収してきたんだよ」
「なるほど」
寝ている間に抜け出したということだろう。
「保険で仕事用のスーツも詰め込んでおいて、良かった」
「あはは……」
雫さんが困ったように俺を睨んでくる。
雫さんにしても、昨日、俺に捕まったというか、ハマるとは思っていなかったということだろう。
彼女は俺に対しての感情をもう隠そうともしない。
蕩ける瞳は熱い。
間違いようもないほどに恋慕の色を浮かべた瞳。
視線が交わったままに、嬉しそうに笑みを浮かべたせいで、細まっても魅惑的なまでに強い色。
ハートマークが浮かんでいてもおかしくないほどにメロメロだと訴えてくる彼女だったが、ピンポーンという音が鳴ったので、小さく咳払いをすると視線を外してくれた。
「朝食の配膳だろうね。悪いけど、二人を起こしてくれないか?」
「了解」
二人とは紗良ちゃんと洋子ちゃんだ。
食事後、ちょっとというわけではなかったが、雫さんも含めて、虐めた。
マ×コに指を入れたら、期待してなのか、ぐっちょりと濡れていて、少し掻き混ぜれば面白いように絶頂してくれた。
求められているからと、激しく手マンしたせいで、二人は気絶して、たぶん、そのまま眠ってしまったのだろう。
雫さんはクンニをしてあげたのだが、乱れもしたけど、教導されたという方が正しい。
彼女は何度もイってくれたが、最初の方は乱れさせられなかった。
まぁ、なんとなく手応えを感じて、雫さんを連続で絶頂させられるほどには回数をこなしたので、誰にやっても、相当気持ち良くなってくれる気はしている。
「二人とも、起きて……」
結局、睡魔が襲ってくるまで雫さんのマ×コを貪って、二人も手マンで果てたままなので、俺たちは裸で一緒に寝ていたらしい。
近くにいる二人を揺すれば、紗良ちゃんはすぐに身体を起こしている。
あたりを確認しているのだが、その瞳はまだフラフラと揺れている。
洋子ちゃんは寝ぼけたままにゆっくりと身体を起こして、虚空を見ている。
「ご飯だってよ」
「「あっ……♡」」
二人は俺を見つけると雫さんと同じように見つめてくる。
「……朝勃ち?」
「……小さい?」
そんな二人がまず確認したのは裸の俺のチ×コだった。
そう言われると起きた時から小さかったと思う。
(疲れてるのかもな……)
そうは思うのに、身体は快調というか、疲れが取れたという感じがする。
周りを見てみても淫夢だったというのに、夢精の跡もない。
首を傾げていたが、きゅぅぅっと可愛らしいお腹の虫が二人から漏れる。
「育ち盛り?」
「……朝だからです」
「……私も、お腹減った」
朝だし、そうなっても仕方ないかと笑い合う。
「起きようか」
「はぁい」
「うん」
そう言って、ベッドから降りる。
バスローブを着直す気はなくて、裸のまま。
「……酷いね」
「誰ですか?」
「えっ?」
そんな裸の俺たちを見て、恨めしそうにしている雫さんに紗良と洋子が警戒した態度をとる。
「だから、なんでみんなスーツを着ただけで……」
「えっ! 雫お姉さん?」
「嘘だぁ!」
ニコニコとしたまま洋子の頭をグリグリする雫さん。
悲鳴を上げつつ、失礼なことを言った自覚があるのか、それとも逃さないほどに力が強いのか洋子が泣き声を上げるまで、責められていた。
スーツを着ただけというが、髪を結っているのが一番大きい気もする。
「さて、そっちの部屋にクリーニング済みの洋服を置いておいたのだけど……」
「気付かなかった」
「ありましたか?」
「……うぅう」
紗良ちゃんと顔を見合わせて、戻って確認すると確かに畳まれた服が置かれていた。
「着替えた方がいい?」
「いや、シャワーを浴び直した方がいいだろう。ただ、こっちはエッチなことを考えないようにしたいなって思っていただけで、そこに裸で現れてくれたことに愚痴を言ってしまっただけだから」
「そうですか?」
「だから、別に服を着て欲しかったなというだけだよ。シャワーを浴びる前にモーニングセットを食べてしまおう」
そう言われれば、昨日と同じようにテーブルには食事が用意されている。
そそくさと席についた雫さんに倣うように俺たちは席につく。
洋子も呻きながらも席についた。
「「「「いただきます」」」」
全員で手を合わせて食事を始める。
「あれ、雫お姉さん?」
「なんだい?」
「量少なくないですか?」
「あぁ、お腹いっぱいでね」
「そうなんですか?」
「そうなんだよ」
「お腹ぺこぺこなんだけどな……」
紗良が目敏く雫さんの朝食の量が少ないことに気付く。
洋子が首を傾げる。
俺もお腹が減っているので、洋子のその反応に共感してしまう。
「まぁ、いつも朝食は軽い物しか食べないからね」
「それなら、良いんですけど」
どうやら紗良は雫さんの体調が悪いのではないかと疑ったようだ。
そういうことではないらしい。
「モーニングも美味いな」
「本当ですよ」
「幸せだよな」
「それは良かった」
食パン、ベーコン、ソーセージに卵の何かがのったお皿、サラダとコーンポタージュ。
あと、牛乳がピッチャーで置かれていて、自分でコップに注いで、食べ始めたわけだが、完全にクオリティが一般家庭の料理と違う。
ペロリと食べ終えた。
「それじゃ、シャワーを浴びてくるといい」
雫さんにそう言われて、三人一緒にシャワーに向かう。
「エッチをしている時間はないからね」
「……残念です」
「……だな」
紗良ちゃんと洋子ちゃんが不満そうにしている。
結局、浴室で洗いっこはしたもののエッチは無しで、着替え終えれば時刻は午前七時ちょっと過ぎ。
「学校に行くんだよね?」
「そうなりますね」
「……その前に紗良の家に行かないと」
「私の家に荷物、置いて来てますからね」
「じゃあ、タクシーで回ってもらおうか」
という感じで雫さんが手配したタクシーでホテルを後にした。
もちろん、チェックアウトも雫さんがしてくれて、特に問題もない。
色々と無茶なことをしてくれたような気もする。
食事だけではなく、服のクリーニングなんて、数時間でできるとは思えない。
「……ヒョウドウのサービスに超速クリーニングがあるんだよ。よくお世話になるし、今回は全員、汚れていたからね」
タクシーの中で雫さんに問いかけるとそんな風に回答された。
「されっぱなしですよね?」
「これくらいは私のしたいことだから、気にしないで欲しいな」
そう言われてしまえば、何も言えない。
そんなわけで紗良の家の前までやってきた。
「ここでいいの?」
「いいです。ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げた紗良。
「それと……」
「それと?」
「お兄ちゃんと雫お姉さんの連絡先が知りたいです」
「私も知りたい」
そう言われたので、スマホを取り出す。
「あっ……」
「どうかしたかい?」
「充電し忘れてた」
バッテリーは赤く点滅していて、心許ない。
「そこまでは気が回らなかったな」
「私たちも、ですね」
「まぁ、今日一日くらいは持つでしょ」
洋子ちゃんの意見に、俺もどうにかなるかなと思った。
そのまま連絡先を教え合う。
「それじゃ、連絡するので……」
「待ってる」
「三笠さん、次は、その……」
「うん」
「その、二人だけで……」
「そうですね」
恥ずかしそうに洋子ちゃんが口にした言葉に紗良ちゃんも同意する。
「二人一緒でも良いですけど、一回くらいは一対一で相手して欲しいですね」
「やるなら、次の日がお休みの日にすることだよ」
雫さんのアドバイスに二人が苦笑まじりに、頷く。
「「それじゃ」」
二人がタクシーから離れて、家の方へ向かう。
紗良ちゃんのお家は俺と同じでアパートらしい。
「席を変えても良いかな?」
運転手に断ると助手席にいた雫さんが後ろの席にやってくる。
さっきまで俺と紗良と洋子で座っていたせいか、二人だと広く感じる。
次の目的地として、俺の学校を指定すると発進するタクシー。
「ねぇ、三笠くん」
「なんですか、雫さん?」
「雫って呼んでよ」
「良いですよ」
二人だけになった途端、ちょっとだけエッチな雰囲気を醸し出して、俺に囁いてくる雫は名残惜しそうに胸の中に飛び込んでくる。
「……そうだ」
「どうかしたの?」
俺としても雫を感じていたくて、抱きしめ返す。
何か香水をつけたのか、雫の匂いと混じるように良い匂いが重なって、大人の女性である感覚を覚えさせられる。
エッチなお姉さんではない、大人の女性である雫を感じるのに、そんな雫は我慢できないように俺の匂いを嗅いで、一生懸命、記憶しようとしている気がした。
「俺の子を孕んでよ」
「……一体、君はどういう教育を受けてきたんだか」
一瞬呆けて、その後に顔を赤くした雫がちょっとだけ口早にそう言った。
怒っているのではない。
嬉しいのだろう。
この世界の男は自分から女性に執着しない。
それを踏まえて、妊娠したいと思っている女性に対する殺し文句を挙げるとするなら、自分の子を孕んで欲しいということだと教えてもらった。
「いいよ♡ そんな、簡単なことじゃないだろうけど、お姉さんは君の精液で赤ちゃんを作ってみせるよ♡」
完全に雫は俺に堕ちた。
そんな気がして、キスをしようとした時、着信音が響いた。
「ごめん」
それは雫への連絡で、彼女は一つ咳払いをすると電話にでた。
「はい。おはようございます。えっ、ニュース? すみません、今朝は見ていなくて……えっ、解散?」
雫の表情が曇る。
そのまま電話が続き、俺の家の近くに着いても、電話は途切れない。
ようやく電話が終われば、申し訳なさそうな顔をされた。
「どうかしたの?」
「総理が母の政策の是非を国民に問うとのことで、解散総選挙を実施するらしくて、ごめんね。たぶん、だけど、数ヶ月会えないかも……」
「えぇ」
不満を口にしたが、俺よりももっと不満そうなのは、雫だ。
「なんでこんな時に……いっそ、秘書、辞めようかな」
「もったいないよ」
「でも……」
「頑張る人が好きだから、落ち着いた頃にたっぷり、ね」
「それなら、まぁ……♡」
そう言って、雫がキスを求めてきたので、キスをした。
軽いつもりが求められるままに舌を絡めてしまう。
チュッチュッとしていたら、運転手さんが大きく咳払いをしてきて、二人ともびくりと身体を震わせて、離れる。
「……いっ、いってらっしゃい」
「いってきます」
完全に周りのことを気にしていなかったのを後悔しつつ、雫のいってらっしゃいで活力が湧き上がるのを感じつつ、タクシーを後にする。
そうして帰ってきた家で身支度を整える。
「時間は……」
確認すると本当にギリギリの時刻だった。
俺は急いで家を出る。
「今日の相手は……」
俺は家の鍵をかけつつ、呟いてしまう。
杏美さん、雫さん、紗良ちゃん、洋子ちゃん。
四人に相手をしてもらって、満足はしているのだが、お預けを食らって我慢している一人の女の子を思い浮かべる。
「まぁ、今日は逃がさない」
そう心に決めて、駆けだすのだった。
女性の将来なりたい職業ランキング第一位が性奴隷な世界4 駅前にいたエッチなお姉さん2025/02/01 電子版発行著 者 琴弾南中カバーイラスト あかつき聖発 行 株式会社フランス書院東京都千代田区飯田橋3-3-1複製・頒布・転売等、著作権を侵害する行為は法律で禁じられており、違反した場合は刑事罰および民事罰を招来することになります。
(c)2025 Mahiru Kotohiki, Hijiri Akatsuki, Printed in Japan.
女性の将来なりたい職業ランキング第一位が性奴隷な世界4 駅前にいたエッチなお姉さん 第5部 (5/5)
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