バルーンギャグは猿轡・口枷の一種で、幅広の枷の中央内側に膨張式のゴム球を付けたものを指す。インフレートギャグ、パンプギャグとも呼ばれる。口の中で球を膨らませ、圧迫と呼吸の制限と発声の封を同時にかける。膨らむほど頬が張り、顔の形が変わる。鼻フックやアングルワイダーと同じく、顔面変形を好むサディストが使う道具として知られる。最初は普通の口枷に見えて、ポンプを握るたびに中だけが大きくなる。外から見えるのは膨らんだ頬と、話しにくくなったうめきである。
伸縮性のあるゴム球と、球を膨らませるポンプがチューブで繋がっている。ポンプは水銀式血圧計の圧搾式に近く、ネジを締めて膨らみを固定できるものが多い。枷を填めてからポンプを握り、口内の球だけを大きくする。最初は話しにくいくらいでも、空気を足すたびに圧迫が強くなる。ネジで止めると、途中で勝手に萎まない。チューブが枷の外へ出て、ポンプは責め手の手元にある。填められた側は、空気が入るたびに自分で止められない。
枷の幅が広いのは、球が前へ逃げないためでもある。細すぎるバンドだと、膨らんだ球が唇の間から滑り出る。内側に球、外側に幅広の革またはゴム、後ろで締めるベルト。ポンプとネジがセットになっていない安価な型もあるが、固定できないと圧迫を維持できない。血圧計と同じく、入れる空気の量を少しずつ足すのが基本で、一気に最大まで膨らませる使い方は球が飛び出す側へ寄る。
バルーンギャグは口内を圧迫し、呼吸と発声を奪える。ただしバルーン内の空気で、くぐもったうめき声が大きくなることがある。膨らませることで圧迫感と呼吸困難を与え、相手に恐怖を見せる。同時に頬が膨れ、奇妙な顔になる。顔面変形が目的なら、この膨らみが売りだ。ゴム球を大きくしすぎると、口が開いてバルーンが飛び出す。ギャグとしては実用的でなくなる。圧迫そのものを長くかけるなら、バルーン付きのフェイスクラッチや全頭マスクの方が効果的とされる。口の中だけを膨らませる器具は、歯列と唇の大きさで上限が決まる。バルーンギャグは「ポンプで顔が変わる」見せ方に強く、長時間の封止や強い窒息には向かない。飛び出す手前で止めるのがギャグとしての限度で、それ以上の圧迫はマスク側の道具に譲る。呼吸を確認し、止める信号を先に決めておく。


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