本文へ移動Skip to content跳到正文跳到正文
日本と世界のBDSM映像アーカイブThe BDSM video archive — Japan & beyond日本与全球 BDSM 影像资料库日本與全球 BDSM 影像資料庫
小説Novel小说小說

奴隷牧場4 ハニートラップ · 第5部分

奴隷牧場4 ハニートラップ 第5部分 (5/5)
上一篇

「うちの女の子たちは、みんな超のつくマゾですからその全てが参考にはなるとは思いませんが、女がある程度屈服、服従の意思を見せてきた場合に、ビンタというのはとても有効です。鞭なんかと違い、タイミングでビンタを張るチャンスというのは結構あるものですしね」

瑞花がそんな説明をしている間に、今度はサーシャが最初の絶頂を迎えて開いた脚を小刻みに震わせて、腰を引きそうな素振りを見せる。

「ガニ股っ」

客席への説明から間髪入れずに、瑞花の命令がマイクを通してスピーカーから響くと、サーシャは慌ててこれまで以上に腰を屈め膝を左右に開いた。

停電でもしない限り果てることもなければ、そのパワーが一切落ちることもない電気による振動で自らのクリトリスを責め続けながら、女達の様子はそれぞれ一度目の絶頂を境に明らかに変わっていた。

日本語を完全に解する姉のサーシャも、まだロシア語がどうしてもメインである妹のソフィアも、ともに母国語らしき言葉でしきりに何かを言い、懇願の顔をまずは言葉を理解出来るエレーナに、そしてエレーナに首を振られたり睨まれたりすると、次は瑞花へと向ける。

「こんな絶対服従みたいな状況まで女を追い込むにはどうするのが一番効果的かね」

最前列の男だ。集音されて増幅されている姉妹の声に負けじと大きな声で瑞花に質問を浴びせる。

「さっきも言いましたけど、お尻の穴とか性器をことさらに見てあげて恥ずかしい思いをさせること。苦痛を与えて服従させるプログラムの前にはどうしてもそこは通らなければなりませんかしら。中には稀に羞恥心というものが欠如している女というのもおりますが、とっくに調教されてハードな苦痛責めに慣らされている女ならばともかく、普通の女性とくにまあ日本人の女性はそれなりに羞恥心はあるかと思いますので、それをちゃんと煽ってあげることが大切ではないでしょうか」

瑞花が喋っている途中で、妹のソフィアが再び性器から飛沫をあげた。白目を剥いてはや失神寸前という状況で、なんとか脚を踏ん張っている。

「偉いわ、ソフィア。我慢出来たね。そうよ、たった二回くらいで気を失っちゃダメよ。ほんとにそんなクリトリスは男性へのオマンコ奉仕の邪魔になるだけだから切り落としてもらうわよ」

自分も息絶え絶えの状況ながら、瑞花に顎でしゃくられて、サーシャが通訳して妹に伝えた。聞いたソフィアはイヤイヤと首を横に何度も振る。

「と、いうように女は褒めて育てなければならないというのも一理です。ただ、マゾ女を育てる場合は、性器に関することがよいかもしれませんね。フェラチオがうまくなってきて口もいい性器になってきたなあとか、お尻の穴の使い勝手が向上したなあとか。特にフェラチオっていうのは、仕込めば仕込むほど、経験を積ませれば積ませるほど上手く、そして多彩になるものですからね。あとはおまんこが綺麗だとか、お尻の穴の形がいいとかいう褒め方もいいかもしれません」

サーシャが二度目の絶頂を示して、助手の女が手で持っているにも関わらず、性器の中を刺激していた電マが半分ほど押し出されてきた。

その絶叫する声はまるで怪鳥のようである。

続いてソフィア。

二度目と三度目の間は短かった。

そして、与えられてる責めはクリトリスだけであるソフィアの方が軽いのだが、ここで完全に白目を剥いて身体から力が抜けて崩れ落ちてしまった。

「あらー。今、褒めたばっかりなのに。まあこの淫水の水たまり。日本人でもロシア人でも自分のおまんこ汁にまみれて失神するのってマゾとしては最高の幸せと思っていいかしら。これで怖いお仕置きさえなければですが」

そう言いつつ、ソフィアの側のアシスタントの娘が手にしていた電マを受け取る。

瑞花はそれをおもむろにサーシャの左の乳首に真上から当てた。

「サーシャよく頑張ったわ。これでお前も心置きなくイキなさい」

瑞花の言葉にサーシャは激しく首を振る。決して自分が勝つつもりではなかったのだと。

「まあこの子は見ての通り外人ですから、そのことが本人に効いているとはあまり思えないんですが、日本人の女ならば基本的に子供の頃から口にしてはいけないと言われている言葉だったり、はしたないとされていたり、恥ずかしいと思う言葉を口にさせることも大事かもしれませんね。サーシャ、どこが気持ちいいか言ってご覧」

「お、オッパイト、オマンコ、キモチイイデス」

瑞花はアシスタントが手に持って落ちないように支えていた性器内部に没入している電マを奪うと、ただ入れているだけでもその強烈な振動でのたうち回るほどの刺激を与えているそれを前後に動かした。ゆっくりとではあるがピストンさせたのだ。

「アアーー、オマンコ、コワレマス」

たまらずサーシャが絶叫する。

お構いなしに、瑞花はそのピストンの速度もあげていく。

なんとか命じられたガニ股の姿勢を保ってるサーシャだが、たまらずに膝を震わせ、腿をガクガクさせ、首を振ってなんとか耐えている。

「毎回、『おまんこって言ってご覧』みたいなことを言ってはいけません。言われたことを復唱させられるのではなく、本人が積極的に口にするよう仕向けるというか、そう命令しておくことが大事なのです」

客席に向かって平然と説明しながらも瑞花はサーシャを追い詰める。

「さあ、イキなさい。失神しなさい」

人間の男根が入るべきところに、それよりも何まわりも太いものがねじ込まれ出し入れされているため、そこも引き攣り、サーシャがイク瞬間、本来は噴き上げたかもしれない大量の女の汁が、だらだらとその胴部を伝って溢れだしてきた。

「オ、オマンコ、イグぅっ」

イク時には言えと命じられている言葉を三度目にして初めてその瞬間に口にしたサーシャは、次の瞬間にへなへなと力が抜け、自ら手にしてクリトリスを責めていたものを落とし、腰砕けに崩れ落ちた。

「おーーっ」

という声が客席のいたるところからあがり、ついで拍手が自然発生的に増殖していく。

瑞花がそちらに向け頭を下げると、隣に居たエレーナも「ブラボー」と言いながら拍手をしている。

数分後。

右側でその様子をさらにアップで映し出していたモニターが消え、ステージ全体の照明も落とされ、瑞花とエレーナの姿は暗闇に没し、スポットライトがふたつの白い肉塊だけを照らしたが、やがてその照明もゆっくりと照度が落とされていき、ステージは暗闇になった。

バチーンッ。

暗闇の中に突然響き渡った激しい音が、人間の体に炸裂した一本鞭の音だとわかったのは、リサと向井、それに客席のどこかに座っている香坂の三人だけだろうか。わざわざ興味を持ってこの招待にのこのことやってきているわけだから、他にも何人かはそういった経験があって、聞き分けることが出来たかもしれないが。

続けざまに鞭の音が炸裂し共鳴するのは、そこに二人の生贄が居ることを示している。

事実、ふたつの悲鳴が同時にあがっていた。

再び、上からの二本のスポットライトがロシア人姉妹をステージ中央に浮かび上がらせた。

途端に、左右外側の暗闇から、赤と白の長い鞭がふたりの身体に巻き付くようにして打ち据えられ、激しい音をたてた後に再び暗闇へと引かれていく。

妹のソフィアへの鞭の方が厳しいのか、白い身体に赤黒く残る数本の鞭痕は、あきらかに色が濃かった。

鞭責めは間髪をいれず続く。

ふたりとも手を頭上高く縛られ吊り上げられているため、まったくその凶暴な武器に白い身体を無防備に晒す以外、どうすることも出来ない。足も開かされ、足首に巻かれた縄で固定されているため、苦痛に身を捩ることさえままならないのだった。

「やっぱり鞭は、一本鞭だのう」

小声で向井がリサに囁きつつ、ついに片手で乳房に触れてきた。

リサが拒絶しないのを確認すると、すぐに大胆に手を上から差し入れてきて、ノーブラの膨らみを無遠慮に鷲掴みにしてくる。

向井に直接触られるのは実はこれが初めてだ。

手の早い男と言われていながら、会長の女であるリサにはこれまで慎重に接してきていた向井だったが、前のステージを一緒に見ていたことで生じたリサ自身の興奮を、インターバルの無言の空気のなかで悟られてしまったのかもしれない。

激しい鞭責めが続くが、やはり責め手は暗闇の中だ。

一本鞭の長さがそれを可能にしているのだろう。短い鞭ならばスポットライトの影響で僅かでもその姿は確認出来るはずだが、本当に鞭を手にしているのが、瑞花とエレーナなのかもわからない状況だ。

五十発ほどの連続の鞭の間、ふたりとも悲鳴をあげたのは最初だけで、あとはひたすら耐えていた。

「ふたりとも、絶対に気を失っちゃダメよ」

ようやく瑞花の声がスピーカーから聴こえる。ハンドセットのスイッチを入れたのだろう。打つ方も体力を使うのか、少々荒い息遣いもマイクは拾って客席に伝えてくる。

エレーナがソフィアを照らす光の中に入ってきて、背中に回ると、後ろからふたつの乳房を揉みしだく。

先ほどまでと違い、エレーナも全裸になっていた。

軍隊に居たと言われるロシアの女サディストは、見るからに強靭そうな筋肉と、そしてやはり美しい乳房と引き締まっているが見事な盛り上がりの尻をしていた。客席からもその姿にまた拍手が起こる。

「シッシンシタラ、マズハミギノチクビ、キリオトスネ」

ソフィアが本心からだろう、その美しい顔を恐怖に歪ませて激しく首を振って拒絶を示すが、膨らみの頂点のそれを摘まれ、直接の苦痛に顔を後ろに仰け反らす。

「コノキレイナオッパイカラチクビナクナルト、オトコモヨッテコナクナルヨ」

仮に本当に失神したとしても、大事な商品でもありハニートラップの重要任務も待っているソフィアの乳首を落とす筈はないとリサにはわかっているが、その怖がる様子から客席はざわつき、本当にするかもしれないという空気が漂う。

隣の男、いまはしきりにリサの固く尖ってしまった乳首を弄んでいる向井も「やれやれ。千葉の病院に持っていけば、またくっつけられるだろうよ」

などと無責任なことを言っている。実際にそんなシーンを本当に見たいと思っているかもしれないのは、この向井くらいではないだろうかとリサは思う。

「しかし、あの女もいつかは捕らえて拷問すると痛快だろうなあ」

尻を寄せ、より密着してきた向井がリサの耳元に言う。

リサ自身はこれまで考えたこともなかったが、さすがは向井も真性のサディストということなのだろう。

エレーナの方を拷問する。ただし完全に屈服させない限り復讐に燃えるのは間違いない。

リサの方に身体を寄せた主人の股間に、まるで連結でもされているかのようについて来てフェラチオを続けているこの歯科女医のように完全に屈服させるためには相当な労力をかける必要がありそうだ。それでもリサにとってもそれは何故だか少し魅力的なことのように思えた。

そのエレーナの手に助手の女の子から、無数のまち針が刺さった針山がひとつ手渡された。

「みなさま、第二部では皆様にもご参加いただきたいと存じます。まずは第一部では先に失神してしまったソフィア嬢のおっぱいを針のお山にするお仕置きをしたいと存じます。普通私たちの倶楽部では、針を使用する場合は安全な注射針なのですが、本日は敢えてまち針をご用意させていただきました。ロシア娘のお乳に針を刺す機会など、そうそうあるものではございません。どうぞ左の席の方からステージにおひと方ずついらして下さい」

先ほど、ステージの上がビデオカメラで撮影されていることがわかったわけだから、警戒して出て来ないのではないかとリサは思ったが、あにはからんや指名された、リサの側から見ると一番右前列の男は立ち上がって、一段だけ高くなっているステージに上がった。

「これはこれはまたとない機会だ。乳首に刺してもいいのかね」

男はマーキング用の赤い玉のついた剥き出しの針を受け取ると、ソフィアの乳房を指して言った。

「まあ、折角ですから試していただいてもいいですが、実はまち針では乳首を貫通することはまず不可能だと思います。ですからこうして…」

瑞花は一本黄色い玉の針を受け取ると、右乳房の乳輪の少し上、真っ白い乳肌に突き刺し、力を入れてそれを玉の部分までめり込ませた。

「のーん、ぐっぎゃっ」

ソフィアが叫ぶ。

「おっぱいのこの柔らかいところでさえ、結構力が必要です。男性の力とはいえ、乳首には多分。もちろん途中で中折れとかしても困ります」

それでも男は瑞花が刺した右乳の乳首を左手で摘み、力を籠めて試している。

「本当だ、刺さらん」

「ですね」

瑞花が相槌を打つ。

「何故だ。なんとなくSMで針責めといえばまずは乳首と相場は決まっていると思っていたのだが」

「同じ針でも注射針はかなり尖ってるんですよね。まち針はそもそも目的が違いますので」

「注射針とて…」

SMプレイ用ではないではないか、という男の言葉を封じるように「でも、元々の目的が人に刺すためのものですから」

と、瑞花が答える。

男は結局、瑞花にならい、瑞花が刺したのとは反対の左乳房のほぼ同じ位置に針を刺し込み、ご丁寧にもその上から乳房を鷲掴みにひと揉みするというなかなかのサディストぶりを見せてステージを降りた。

リサの懸念は全くの

杞憂

で、ひとりふたり尻込みをしたものは居たようだが、結局は全員が立ち上がりソフィアの左右の乳房を文字通り針山にした。

「日本人の女にだったら無理だったかもしれんが、ガイジンだと思うと平気だ」

と、言ってのけた輩もいて、なんとなくそれに同意している空気が漂っている。

だがソフィアは、その見た目こそ日本人の成人女性でもなかなか居ない見事な乳房をした色気たっぷりに見える女だが、まだほんの二十一歳の子供なのだ。

そのことを彼らはまるで忘れ去ってしまっているかのようだ。

国を動かしている政治家と官僚、その一人ひとりが嬉々として、二十一歳の小娘の乳を血まみれにしながら針を刺している映像。

この瞬間、組織はまたひとつ貴重な財産を手にしたのかもしれない。

注射針を使用せずにまち針にしたのもこのためか。注射針だと抜くまで出血しないことも多いが、無理無理刺し込むまち針ならば、すぐに血が溢れ出してくるのだ。

一人目は明らかにサディストだったが、他の者の大半はこれまで鞭どころか縄すら使ったこともないのではないか。

第一部のステージからの雰囲気と集団心理だろうか。

リサたちのところからは見えないが、マゾの女たちが客達のところを巡回しているのも大きいかもしれない。

出血が止まった頃を見計らって、瑞花が消毒用のペーパーでソフィアの乳房をそっと拭ってやっている。まだ力の加減では再度血が出る恐れがあるからだろう。

「ステキな飾りつきのおっぱい、もっと胸張ってちゃんと見ていただくのよ」

瑞花の言葉をすぐに横の光の輪の中からサーシャが通訳をすると、ソフィアはすぐにそれに従い胸を張った。

十分近い時間で、ソフィアの両方の乳房は元の白くきめ細かい輝きを取り戻していた。違うのは、無数のまち針の玉が色とりどりに乳房全体に埋め込まれていることだ。片乳に十本程度だから覆い尽くしているという感じではなく、またその真ん中の乳輪と尖りきった乳首が無傷であるために、乳房そのものの美しさは損なわれていない。

「さて、それでは今日のメインのお仕置きにいきましょうか。どなたかお二人、なるべく力持ちの方がいいのですけどステージに上っていただけますか」

少々のざわめきの後、ふたりの体格のいい男が登壇してきた。

いつの間にか退場していたエレーナが、右手に持った短い鞭で自分の左の掌をパチパチと叩いて音を立てながら暗がりから登場する。後ろからはアシスタントが、ちょうどエレーナが手にしている鞭と同じくらいの長さの棒が一本入っている金属のバケツを重たげに持っていた。

バケツからは煙があがり、やがてリサのところまで焦げ臭いにおいが漂ってきた。

リサにはそれで、それが何かすぐにピンときた。

「所有印」

最近デザイナーが決めたそのマークを焼き印として発注してあったのだ。それが出来てきたのだろう。

「それでは御二方、生贄の足を膝のところをこう持って、Mの字に拡げさせていただけますか。暴れると思いますので、がっちりと固定できる位置でお願いしますね。はい、ありがとうございます。皆様、ソフィアのおまんこ。二十一歳のつるつるの割れ目をもう一度よく見てあげてください。携帯で写真撮られる方は、いますぐどうぞ。これからこの白いところに、エスタブリッシュメントホテルグループ所有の証を付けたいと思います」

異国から連れてこられた哀れな少女は、死ぬまで消えない印を性器の割れ目のすぐ上の真っ白く盛り上がった土手の部分に付けられてしまうのだ。

加奈や夏美もお尻か太腿に押そうということになっていたし、姉のサーシャにももちろん付ける。

だが、その焼き印第一号に選ばれたのは、乳房だけは大人の女並みに成熟しているものの、まだ学生の年齢のソフィアということだ。しかも性器の土手で、逆にそこは毛を生やすことで覆い隠すことが出来る部分ではあるものの、あいにく瑞花がショーの最初に言っていたようにソフィアは永久脱毛にかけられているのだ。

今は足を拡げられ、乳房とは反対にまだ稚い風情を残している性器も丸見えにされているが、今から焼かれる位置は、裸にさえされれば、パンティを脱がされた瞬間に普通に立っていても見えてしまう場所だ。

ソフィアの目はその煙をあげるバケツに釘付けになっている。

サーシャが何かロシア語で

喚

くが、もちろん黙殺される。

「サッキシッシンシテルカラ、ツギ、ニドメネ」

ソフィアの顔が恐怖に歪み、エレーナを見てしきりに首を縦にふる。

そしてエレーナはついにその棒の柄をつかみ、バケツから取り出した。

先端部分は真っ赤になっている。

「デモネ、ソフィア。コンカイダケ、コノイッカイハナシニシテアゲル。コレ、サレテ、シッシンシナイオンナノコハ、イナイトオモウカラトクベツニネ」

エレーナは手にしたものを、その少しだけ燃える色が引いた焼き印になる部分を客席に見せ、そして回れ右をしてこちら側にお尻を向けると、その部分をソフィアの顔の高さにかざして見せつけた。

それを見て姉のサーシャが再び甲高い叫び声をあげる。

だが、それを押し当てられるよりも前に、ソフィアは早々に気を失ってしまった。

十二

二〇一一年十二月

エスタブリッシュメントホテル

二階

歯科医院一般診療室

「どうして、歯の検査で手や足を縛られないといけないのよ」

「いいから静かになさい。今すぐ素っ裸にして全身麻酔にかけてもいいのよ。貴女はもう政治家の愛人様ではなく、命令されれば誰のちんぽでもしゃぶらなくてはならない、生で中出しされるのが当たり前のオマンコ奴隷に過ぎないの。そういう自分の立場を思い知りなさい」

今回の国民自由党幹事長のひと声で、選挙の前に「身ぎれい」にするためという名目で、集められた女達の中でもピカ一と評された和香という女が、四人がかりで押さえつけられて、特別診察室の治療代に縛り付けられようとしている。

「いやよ、なんで私が」

「ここで検査をして貰えるだけでも有難いと思いなさい。昨日見たでしょう、千葉の病院の方に送られた女達がどんな目に合っているか。あんたは元々マゾ性も高いし美人だから、ここに残して貰えたの。歯医者さんで口の中をいじられるのと、精神病院でおまんことお尻の穴を集中的にいじられるのとどっちがいいか考えたらわかるでしょう」

リサの

叱責

に、和香は急速に力を抜いた。

昨日見せられたビデオ。

いくら政治家先生がこの女は真性のマゾだからと言ったところで、本当に奴隷になるということを、そしてそれも絶対に逃げられない場所で、強制的にそうさせるためのプログラムが実際にどれだけ厳しいものかということを、映像とはいえその目で確認させておいた衝撃は大きいだろう。

政治家の愛人だったり、セックスフレンド的な立場だった女達五十数名は、そのほぼ全員がその政治家先生とのデートを名目に新宿エスタブリッシュメントホテルに連れて来られた。ひと夜の楽しみの後、女によっては「先生」との最後のセックスの直後うとうとしたところだったり、先生もお泊りになった場合は朝食に盛られた催眠剤によってだったり、手荒な場合には先生の目の前でレイプされながらだったり、いずれもその相手の政治家自身の選択による方法で眠らされた。眠っている間に、ルームサービス用を装ったカートで、上階の特別フロアに用意された監禁部屋に、ほんの一週間ほどの間に全員が収容されたのだった。

そして、女達は仕分けされた。

エスタブリッシュメント倶楽部のオンナとして、相応しい女とそうではない女とに。

「使える女」の中でも説得や少々の調教プログラムつまりはマゾ奴隷としての洗脳といったほうがいいだろうか、そういったことですぐにも使い物になりそうな女と、かなり長期にわたっての「調教」や拷問が必要と思われる女。それによってホテルの側で調教するか、千葉の三田村病院に一旦送り込むかの選別も行われた。

結果、前者はたったの三名。和香はその中のひとりで、しかも最もいい女だと会長を含めて全員一致したほどの上玉だった。

組織には残すが、一旦病院送りにしたのが九名。これは受け入れ側の限界ということもあったからではあるが、年齢や身体を基準にしてマゾかどうかは後回しで選んだのが六名、年齢は少々高めだが身体は悪くなくそしてマゾ性も高い等の理由で残されたのが三名だ。

そして、残る「不要な女」たちについては、ドバイの提携組織に払い下げる。

アジア人ことに日本人の女の需要は旺盛な様子で、マゾであろうがノーマルであろうが、あるいは囲われていた政治家の方がマゾなために、サディスティックな性向を持った女さえ居たが、そのようなことはおかまいなく、また体型などについても不問で、年齢さえ三二十代前半までであれば、どんな女でも受け取ると回答が来ていた。

幸いにして、アリバイ作りというのか、女達がこれまでの生活圏の中から失踪するにあたってのその段取りについては、こちら側には負担をかけないという国民自由党幹事長の言葉通り、全ては「あちら側」の方で手を打ったと順に報告が来て、二週間あまりの間に女達は次々に処分されていっている。以前は香港を経由してドバイに連れて行かねばならなかったが、成田からの直行便も出来、受け入れ側の配慮も行き届いてきてることで、次々に送り出しに成功して、あと数名を残しているのみでこれも全て「渡航」日程は確定していた。

千葉の三田村病院もそのドバイの組織の「やり方」をある程度取り入れて女達の「マゾ化」をプログラムしているのだが、どんな女でも奴隷化するし、強制的に痩せさせることは勿論、乳房や性器は必要とあれば簡単に改造して性奴隷として一人前にするということに関しては、あちらに一日の長があるのだ。少々送り込む女達に瑕疵があったところで、あちらでなんとでもするだろう、と実際に二年間そこに「留学」していた会長の三田村隼人はあっさり言った。選り分けて、いい女は全部抜いて「カスだけ送る」のでいいのか、という現場の懸念は一蹴されたわけだ。

四肢を拘束された和香は、既にブラジャーとパンティだけの下着姿である。

密かに行われた事前検分で最も上玉と判断された和香は、その順序も一番最後にされたため、ホテルに連れてこられてまだ三日しか経っていない。

ホテル側に残した三名についてだけは、一人ずつわざわざ幹事長の大河原がやってきて、「事情説明」をした。リサもそれに立ち会っているが、相手の政治家が自らの選挙のためにこうした処置を取ったこと、仮に選挙に通ろうと通るまいと元の立場には戻れず、ここで奴隷になる以外の選択肢は残されていないことを、わざわざ直々に説明したのだった。

ホテル内に仮に与えられた個室で、それも縛られもせずに、憎悪たっぷりに相手を睨みつけつつではあったものの、最後までおとなしく聞いたのはこの和香ひとりで、残るふたりは半狂乱になって、ひとりは幹事長に掴みかかろうとしたし、もうひとりは無駄とわかっていながらもドアに向かって突進して取り押さえられた。

千葉の病院に送られるのよりマシでしょうとリサが言ったが、千葉での調教や拷問のシーンを見せられただけではなく、その暴れたふたりの方は「日本に残りたいか、それとも言葉も通じない海外で奴隷になったり最下等のマゾ娼婦になりたいか」という選択も迫られた。

そういう意味では、自分以外に何人もの女が連れて来られて、その大半はドバイ送りになったということを知らされず、その恐怖感がない分だけ和香は幸せかもしれない。

実際そこまで脅す必要が、この和香に関してはこれまでのところはなかったのだが、現実に診察室だ治療室だのというのは名ばかりで、その診察台と称するものからして脚台までついた歯科治療用なのか婦人科検診用なのかわからない怪しげなものが置かれている場所に連れてこられ、初対面の男女の前でひとりだけ下着姿にまで剥かれたとなれば、ひと暴れもしたくなる気持ちもわからぬではなかった。

「かわいい顔してマゾなんでしょう。ご丁寧に代議士先生が貴女のビデオまでくださってるから、その下着の下のぷるんとしたおっぱいも、おまんこの形状まで既にみんなに見られてるし、その淫乱なマゾっぷりも知ってるのよ。観念するのね早く、それが一番シアワセよ貴女にとっても」

「誰にも見せないって言ったから撮らせたのに」

それを渡した代議士に対してかそれとものこの場に居るそれを見たものたちに対してか、和香は憎々しげに呟いた。

リサが合図をするとアシスタントとして入っている優菜が、ノートパソコンを一台持ってきて、和香の前で蓋を開ける。

「でもね私達もさっき知らされてわかったんだけど、もう貴女の映像なんてとっくに世界中に広まってるみたいよ。一応会員制のサイトではあるみたいだけどね」

優菜が診察台の上に置いたパソコンのブラウザーに、その映像を映し出す。

「先生のおっきい〜。先生のおっきいおちんちん大好き〜」

予めセッティングしておいた再生スタートの箇所の代議士との性交シーンが映る。もちろん代議士は背中と尻が見えるだけで、世の中に「先生」なる輩はいくらでも居るわけだから問題無いと考えたのだろう。

細い縁のメガネをかけた和香が、全裸で大きく脚を拡げて代議士の腰の動きに合わせて淫らに腰を振りつつ男を受け止めているシーンだ。画面一杯まで拡大しても全く画質が劣化しない高画質モードで、知っている人間が見れば誰でもそれが和香だとわかるであろう。

「奴隷願望どころか、公衆便所願望があるんだってね。縛られて色々な男のザーメンおまんこに受けて、口にはおしっこもしてもらいたいんだって伺ってるけど」

「いやぁ、停めてぇ。見ないで、見せないでぇ」

「だったらまずはちゃんと口の中の検査してもらうのよ。大きく口開けなさい。下着ズタズタにされたりしたくなければ」

今回の「検査」では、下着姿までと決めてあるから本当は脱がされる心配はないのだが、敢えて脅しをかける。

渋々といった風情で口を開けたところへ、歯科女医の紗友里が強制開口器具を突っ込みネジを巻いて、開いた口を閉じられなくしてしまう。

今日の女医は、きちんと薄ピンク色の「白衣」を着こなして助手役を務め、その乳首とクリトリスに溶接された電撃ピアスによってこの女が自分と同じ囚われの身であるなどとは和香には想像も出来ないに違いない。

「おい。そろそろひとりくらいとっとと裸にさせろよ。うちはそういう歯医者なんだから」

向井が不機嫌そうにリサに言う。

リサにとっては少々辛いところだ。先日のショーで乳房を触らせてから、自分へのアプローチが凄かったことと、ある程度強引に物事を決めて進めていくこの男への自分自身の興味もあって、つい数週間前に一度「オマンコさせ」てしまったからだった。

この男もかなりなサディストだと認識しているが、直接的に「させろ」と強引に迫られて、ゴム付きならばと許諾してしまったのはリサ自身で、元々そうなっても仕方がない状況でふたりきりになっていたため、相手にもそして自分自身に対してもだが、それを拒絶しきることが出来なかったのだ。

そしてその時、どちらがリサにとってよかったのかは今となってはよくわからないのだが、向井は縄ひとつ使わぬノーマルなセックスに終始した。いっそ縛られて強引に入れられた方が、色々な言い訳にもなったし、一回で終われた可能性も高いが、向井からみると、既にリサは「共犯者」のような連帯感を持った女という扱いになっているだろう。リサにとっては少々不本意だが、弱い自分を悔むしかない。

和香の口の中の検査は、向井が行った。

当然のような態度で、ブラジャーの上から乳を揉み、その感触を確かめたりはしているが、その程度は致し方ないだろうとリサも黙認するしかなかった。

「右の奥に虫歯があるね。治療してしまおう」

向井は女ではなくリサに言う。

次の瞬間、「なのでブラジャーは切るぞ」

と言うと同時に、手にしたメスで、左のストラップそして続いて右のストラップと続けて切り落としてしまった。

なにが「なので」なのか等とリサにそれを止める

隙

も与えぬ電光石火の早業で、それがこの男の強引なところだった。例え組織で決めて上意下達されたルールにさえ、時にまったく聞く耳を持たないのだからどうすることも出来ない。

そもそも、いくら本人が受け入れる気配を見せていたかもしれぬとはいえ、リサとて会長の女、会長の奴隷という立場であるし、もちろん向井だってそれも知っている。しかも立場上は、いくら三顧の礼を持って迎えられたとはいえ「一部署」のトップに過ぎない向井に対して、組織の上層部で自分以上に権限も持っている女である自分に手をつける度胸も持ち合わせているわけだ。

女という生き物がある部分の男の強引さというものに非常に弱いということ、そしてその「ある部分」がどういうことかというのをよく理解していて、その絶妙なタイミングでそれを行使してくる。そういった彼の資質は、大学やその付属病院という競争社会を勝ち抜く間に培ってきたものなのかもしれない、リサはそんな風にも考えていたが、いままたあっさりとそれを実行してのけた向井だった。

五十数名の女の中で、この女が一番と全員が一致した女である。身体は申し分なく、今はからずも剥き出しにされた美乳もたっぷりとした重量感でその存在を主張している。見学している他の男女の視線もやはりそこに注がれた。

向井は紗友里を助手に、てきぱきと治療をしていく。やはり歯科医としての腕は超一流なのだ。

和香もそうなれば、首を動かさずにじっとしているしかない。乳房が剥き出しにされたとて、抗議することも出来ない状況に追い込まれている自分の立場を認識させるには、まあ悪くはないのかもと思うしかない。

「うちでは、普通の患者はほとんど男だ。まあ普通の患者というとちょっと語弊はあろうがな。男の場合は、本人が希望すれば下半身はカワイコちゃんに尺八してもらいながら受けることもしようと思えば出来るし、治療の後に大抵はちょっとSMごっこをしてから帰る。こちらの宍戸紗友里先生など、治療などさっさと済ませてオプションタイムが楽しみでしかたがないくらいだ。だが患者が女となると少し違う。こうして奴隷女になるために虫歯の検査をしたり治療をしたりといったこともあるが、その主な治療とは口を性器として使うためのもので、尺八に邪魔な歯を削って短くしたり抜いてしまうのがその主な目的なわけだ」

向井が治療をしながら、口をきけない和香に話しかける。

言葉を切ったところで、キィーンという金属音が響き、それが終わるとまた喋り出す。

「お前さんも知っての通り、女には男が使うための穴が三つある。ワシはその女の穴の中でも、男のためにある本来の穴の具合が良ければ、口つまりは尺八の腕前が拙かろうとも一向に構わんと思っておる。だがここの会長の考えは違うようで、そのためにこんな特殊な歯医者を作ったというわけだ。ところがもしも女の穴の具合が駄目ならば、やはりその目的の通りココを尺八に適した穴にせねばならんでな」

「ぶふぁっ」

和香が叫びとも悲鳴ともつかぬ変な声をあげたのは、突然自分の両足を乗せているいや乗せていることを強要されている脚台が左右に開きはじめたからだった。

あっという間に大股開きになってしまった和香のパンティにも向井がメスを入れ、無残な布切れに過ぎなくしてしまう。

「先生」

リサは

流石

に

咎

める言葉を発した。目的が明らかだからだ。

「ここの院長は私だ。私に治療をさせる以上は私の好きにやらせてもらう。どうせ牧野君、君がさきほど本人に宣告したとおり、これから誰にでもやらせるオマンコ奴隷とやらにするんであろうが。儂が一度や二度使っても決してバチは当たるまい」

和香も縛られて不自由な腰をゆすり立てて抗議をするが、その途端また口の中に金属音のするノズルを入れられて、ピタリとその腰の動きを止めざるを得ない。

「紗友里、替われ」

そういってキーンと音を立てているノズルを口の中に入れたままの状態で女医に持たせて、自分は電動の脚台が左右に大きく開いてしまったことですっかりはだけきっている和香の股間に移動した。

「ここは歯医者だ。なので歯科治療で性器を濡らすなどということがあってはならん。もしお前がまったく濡らしておらず儂のものをすんなり受け入れなんだら、今日のところは勘弁してやろう。だがぬるりと入ってしまうならば…」

そう言っておもむろに剥き出しにした自分のモノを持って向井がそこにあてがい腰を入れる。

「あはは。濡れてるなんてもんじゃないわ。一気に奥まで咥え込みおったわ。ならば遠慮無く、本来のオンナの道具をしっかり検査させてもらおうか」

挿入を果たしてしまうと、向井は情け容赦のない抽迭を始める。

今や治療とは名ばかりで、それでも口の中に異音をたてているノズルを女医の手で入れられている和香は、口の中を傷つけられまいと必死の形相になるばかりで、抵抗する術などはまるでなかった。

「もういいぞ。お前はそこの

姉

さんの性器でも舐めてしんぜろ」

ようやく向井が紗友里に命じて、その金属音が止まった。

「わたしは、結構です」

あまりに強引な向井の手口にさすがのリサも腹を立てている。

自分さえ黙っていれば、他の者に発覚する恐れは少ないものの、向井もまたそう考えて自分を舐めているのではないかと思うと、男にというよりも自分自身に憤りを感じるのだった。

「そうか。ならば儂の下に来て玉舐めでもしておれ」

電流責めという手段を持っている主人に対して、奴隷紗友里は絶対服従である。即座にしゃがむと、自ら白衣のボタンをはずして乳房を露出させて向井の尻の下に口を寄せていった。

口を開口具で開かれて言葉を奪われているとはいえ、直接の性行為で性器を嬲られている和香は、次第に艶かしい喘ぎを漏らしはじめている。

「なかなか、いい道具をしておる。この穴の本来の役割はわかるか」

自分に尋ねられたと知り、和香が力なく首を横にふる。

「生で、男の精液を、ザーメンを受け止めることじゃよ」

十三

二〇一二年二月

米倉会三田村医療法人

精神科病棟処置室

「何処だここは。なにをしやがる」

いきなりバシャーンとバケツの水を浴びせられて覚醒した男が叫び声をあげた。

「なんだこれは、どういうつもりだ」

そう続けて叫んだのも無理はない。いつの間にか意識を失い眠りこけているうちに、まるで十字架のようなものに結わえ付けられ、しかもあろうことか一糸まとわぬ裸にされているのだった。

目の前にはふたりの女が白い歯を見せて笑いながら立っていた。

空になったバケツを持っているのは日本人の女だが、もうひとりは金髪の外人女だった。

日本人の女はパリッと糊がきいた白衣にナースキャップと完璧なナース姿なのに対して、金髪女の方はなにか威圧感が感じられる軍服のようなものを身にまとっている。

「お、お前は…三田村の…」

怒りやら困惑やらで、つい普段心のなかでそう呼んでるままに、呼び捨てにしてしまった。

「あら、覚えていていただいて嬉しいですこと、向井遼平先生。仰るとおり三田村の家内、自分でそういうのもなんだけど、まあ第一夫人とでも言った方がいいかしら乃里子です。医療法人米倉会三田村病院精神科病棟へようこそおいで下さいました」

「な、なにをふざけたことを。どういうつもりだ。俺を誰と…」

そう言いつつ、頭を巡らせた。

自分は自分の院長室に居たはずだ。この日の仕事を終え、衛生士が入れてくれたお茶を飲んだ。

特に変な味がしたという記憶もないが…。

「誰とって、何をおっしゃいますやら。有名人の向井先生を知らない人間が、うちのグループ内の女におりますやら」

「だからどういうことだと聞いてるじゃないか。しかも…」

尋ねるまでもなくどういう状況かは明白だった。こんなことになっていて、無事で済む話じゃあない。儂は少々こいつらを舐めていたのだろうか。

しかも、三田村会長の妻の隣に立っているのは、まぎれもなくあのショーのときに居たロシアから来たという拷問女だ。

その時、女達の後ろの扉が開いて、上半身は白いブラウスを着ているが、下半身にはピンクのパンティだけを付けただけの女が、背筋を伸ばして入ってきた。

今日の夜、院長室を訪れることになっていた女、牧野リサだ。

今日の夜…いや、実際今がいつなのか、夜なのか、それとも朝になっているのかもわからなかった。見る限り部屋には窓がなく、コンクリートの壁に囲まれた異様な部屋を照らしているのは、天井のたったひとつの室内灯だけだからだ。

リサは手にリードを持ち、その後ろから全裸で四つん這いの女がゆっくりとついて入ってくる。

メガネをかけたその顔に見覚えがあった。和香とか言ったか。いつぞやの診察の時にまんまと犯すことに成功した女だ。顔もスタイルも抜群でM性も申し分のないいい女だった。

「ご自分の胸にきいてみたら、と言いたいところですけど知らないでしょうから教えて差し上げますね。そこの裸の女なんですけどね、昨日妊娠しているのが発覚しましてね。まだうちでは誰も女性器を使っていないし、代議士も最後の生理から後は口しか使用していないことがわかっているんです。そうすると」

「お、俺が妊娠させたと疑っているのか」

「はい。疑っているんじゃなくて、はっきりそう確定しています。今も言った通り、この数ヶ月の間に彼女の膣を使用したのは向井先生だけなんですから。倶楽部ではまだSMプレイの確認と訓練中で、誰もオマンコしてないんです」

思わずごくりと唾を飲み込む。

「だからと言って」

その言葉が虚しいことは、言った瞬間に自分で気がついた。

「中出しされましたよね。許可無くうちの女のおまんこ使って」

「そ、それは牧野君が…」

「あら、牧野が許可したとでもおっしゃりたいのかしら。そうなんですか、リサさん」

「いいえ。向井先生は無理やり和香さんを犯しました。それに」

「それに、会長の女にまで手を出しましたね」

リサの言葉に重ねて乃里子がピシャリと言う。

「いや、そ、それは…」

リサとしたことまでバレている、この女が自分で喋ったというのか。

「まあ結構です向井先生。ここは先生の言い訳をきいたり男としての主張を述べていただく場ではありませんので」

「リサさん、会長から預かってきたものを」

リサはそう言われて、パンティの中から白い紙を取り出した。

「まあ向井先生。辞令は貴男が犯した女のパンツから出て来ましたよ。まあリサさんもその格好では他に入れる場所ないから仕方ないんですけどね」

クククッと乃里子が自分の言った冗談に笑うが、その場は凍りついたままだ。

エレーナがいつの間にか手にした乗馬鞭で、開いた左の掌をパシーンと叩いた乾いた音が、殊の外大きく聴こえた。

「じゃ、早速代読させていただきますね」

乃里子は四つに折りたたんだ紙を拡げて、一度向井を見ると紙に目を落とした。

「辞令。現職、エスタブリッシュメントホテル歯科医院・院長、向井遼平殿。エスタブリッシュメントグループ内規の重大な違反により本日をもってその職を解く」

うっ。

まあその紙が出て来て辞令と言われた時から予測したことではある。

だが、頼み込んで自分をわざわざ迎えておきながら、しかもそういうことをやるための後ろ暗い事情がある所でありながら、この程度のことでクビにしやがるとは。

「続きがあります」

怒りに感情が爆発しそうになっている向井の見開いた目を、三田村会長夫人の乃里子は冷たい目で見返すと、もう一度手にした紙に目を落とし、すぐに読み終えたとばかりにその手を腰のあたりへと下ろして、再び向井に強い視線を向けた。

「なお右の者、男子の極刑に処す。以上です」

き、極刑…。極刑とはどういうことだ。

「な、なんだそれは。殺すつもりか俺を」

「イイエ、チガウヨ。シンパイイラナイ、イノチダイジョブ、シナナイ。オトコノキョッケイ、チンポ、キリオトスダケネ」

突然、エレーナが口をきいた。それもにやにやと嬉しそうに笑いながらだ。

「向井先生、そういうことなので」

「ワタシ、ロシアノグンタイデ、ゴーモンタントウシテイタネ。グンタイデハオトコモオンナモ、ゴウモンシタヨ。ゴウモン、オトコノホウガヨワイネ。オンナガガンバッテタエテルノニ、オトコハシッシンスルネ。デモシッシン、イッカイマデ。ワタシ、シッシンサレル、ダイキライネ。ニカイメノシッシン、ゼンイン、オチンポキリオトシタ。キッタチンポ、十三ボン。アナタノチンポ、十四ホンメ」

「ところで向井先生。先生は、折角リサさんとなさったのに、ノーマルにしただけで、リサさんの大事なとこ、どっちの穴も全然観察していないそうじゃありませんか。サディストで名を馳せてる向井先生としては些か片手落ちで心残りなんじゃありません」

そう。二度目の今夜はSMをしようと思っていたし、性器だろうと肛門だろうと、思い切り恥ずかしいポーズに縛り上げて、じっくり見てやろう、いや写真を撮るために一眼レフカメラまでテーブルの上に出してあった。

なにしろ一回した後は、巧妙にそうなることを避けているように見えたリサの方から誘ってきたのだから。

それさえ罠だったということか。

いや、自分が意識をなくしたのは、リサがまだやって来る前のことだ。

「うちの女の中でも、滅多に人前で脱ぐことのないリサさんだっていうのに、惜しいことをしましたわね、向井先生。でも大丈夫、安心して下さい。男としての最後に、そう最後の勃起と処刑のお祝いに特別に見せて差し上げますから。リサさんのおまんこ」

こいつら本気なのか。しかも勃起させて血流が集まったところを切断するつもりか。

三田村会長夫人だけならば、まだ単なる脅しではないかと半信半疑だったやもしれぬが、エレーナが居ることがなんとも不気味だった。

いかにも、平然と笑いながらそんなことをやりそうだ。

乃里子が一歩前に出て来て、さらに振り向いてリサに向かって言った。

「脱いで」

あきらかに年長のリサに対して、さも当然のように命令を下している。

「はい」

窓がない部屋の、だが

煌々

とした照明の真下に立って、リサはブラウスのボタンに手をかけて外し始めた。

そしてさらに向井のそばに近づいた乃里子は、流石に縮こまっているものを、その言葉とは裏腹に優しく手にとって扱きだす。右手を柔らかく動かしながら、左手で玉をサラサラと擦る。右手にはローションがついているのだろう。向井の男根はあっという間にヌルヌルになった。

リサはブラウスを脱ぐとパンティと同じピンク色のブラをしているが、フロントホックをカチリと外して両開きにし、その丸っとした乳房を堂々と晒した。

「うふふ。ほらもうおっきくなりだした。リサさんのおっぱいも綺麗だもんねー。いかにも実が詰まってそうというか、重たそうだし。でもおっぱいは流石にセックスした時にじっくり鑑賞したのよね。じゃまだ先生が見てないおまんこ行きましょうか」

成長してきたものを相変わらず優しく

扱

きながら、乃里子は「おまんこ」という言葉のところだけ背伸びをして向井の耳元に口を寄せてゆっくりと言った。

回れ右をしたリサがゆっくりとパンティを下ろして尻を見せる。

そして、そのままゆっくり歩いて壁際まで行くと、そこに重ねられていたパイプ椅子をひとつ持ち出してきて、元の位置まで戻って来た。

そこで一度背筋を伸ばしたリサは、向井に対して少し強張った視線を送ってくると、そのまま椅子にゆっくりと腰を落とし、尻を椅子の座面につけると同時に両脚を宙に浮かせて拡げ、狭い椅子の上で、目線が上にある向井に性器がよく見えるように、身体を窮屈に折り曲げて、両手でそれぞれの足首を持った。

いささかアクロバットな体位になったが、元々縛り上げて観察する予定だった筈のその部分が見事に曝け出された。

「あんたも隣に来て、立って後ろから向井先生におまんこ見せて差し上げなさい」

持ち手の居なくなった首輪のリードを引きずりながら、リサのすぐ横まで這って来た和香が、そこでゆっくりと回転し、そしてこちらに尻を向けたまま立ち上がると、脚を左右に開き、身体を前屈させた。

前からと後ろから、二人が性器を見せ合う淫らな競演と、乃里子の手慣れた指捌きに、いつの間にか向井の男根はしっかりと勃起しきっていた。

「毛のあるリサさんの方がおまんこは清楚に見えるわね、ビラビラも小さいしね。露骨にお尻の穴まで見えちゃってるというのもあるけど、和香ちゃんの方はツルツルなのにやらしい使い込んでるおまんこって感じね」

女達に性器晒しを命じ、まるでふたりでその見物を楽しんでるかのような口調で乃里子が向井に言う。

「あら、先生出しちゃダメよ絶対。さすがに切断されるとわかってたら、二度目は大きくなるかわかんないんだから」

「ノリコサン、ダイジョウブ。タタナイオトコモ、クスリツカッテキョウセイテキニボッキサセルヨ。チイサイチンポキッテモオモシロクナイネ。カタクパンパンニナッタチンポキリオトスト、チガフンスイノヨウニデルヨ。イクシュンカンナラ、ザーメンモフキダスカモヨ」

さすがにその言葉には

「や、ヤメテくれ」

と、腕の力で手首を拘束しているものを引き千切ろうとしてみるが、残念ながらびくともしなかった。

「二人とも、穴、手で拡げて中までもっとよく見せて」

リサは掴んでいた足首を離し、窮屈なポーズはそのままで命じられたとおりラビアを拡げてピンク色の粘膜を開帳する。和香の方もより尻を突き出してきて、指先でさらに尻たぼを広げつつ中指を伸ばして興奮のためか収縮して閉じたり開いたりしている淫らな濃いピンク色を見せつけた。

乃里子の手の動きはことさらゆっくりになり、根元から先端へ、そして先端を包んでひねりを加えるような動きを見せてはまた下まで降りていく。下まで行くと指先で玉袋の中を転がすように刺激し、そしてまた先端へと上がってくる。

男を焦らしながらも決して発射させず、だが確実に勃起は維持させるという絶妙の刺激を与え続けながら、その後十五分近く向井に女達の淫らな肢体を鑑賞させた。

「貴男が三田村などと呼び捨てにしてた会長夫人の手コキ、如何だったかしら。処刑前サービスとしてはまんざら捨てたもんでもなかったでしょう。まして貴男がこれ迄にやった女の中でも極上の部類の二人が、女にとってこれほど恥ずかしい格好はないというポーズで、おまんこ丸出しにして見せてくれながらですものね。で、これから最後のちんぽのシアワセ味あわせてあげるから、気持よく人生最後の射精をするのよ。そしてその瞬間に切り落として貰って血とザーメン思いっきり噴き上げるといいわ。和香ちゃんはもういいよ、こっち来て」

和香が拡げていた尻から手を離すと、膝をつきその手も床について再び四つん這いになり、ゆっくりと向井の方に身体を回転させる。

「ウフフ」

と、不気味な笑い声をあげて近づいてきた外人女が、手に持っていた黒い布を向井に見せた。

「ナカマダッタアナタヘノ、セメテモノオンジョウネ。ソレトモ、リサノオマンコミテイタイカ」

「や、やめてくれっ」

乃里子の指の動きが速くなり、握る力も強めてきたため、なんとか「恐怖」を頭に描いて勃起を納め、射精もしないようにと必死に頭では思うのだが、それも叶わず、逆にますますそこに血流が集まっていく。

「ほら、最後は貴男が妊娠させちゃった女が心を籠めてフェラ奉仕するからね。ま、籠める心は憎しみかもしれないけどね。さあ和香ちゃん、猛特訓した成果見せてあげなさい」

視界が完全に奪われると同時に乃里子の指先がスッと離れ、かわりに生暖かくぬぷりとしたものに先端が包まれた。

そして、その生温かい女の口の中で、舌がまるで別の生き物のように亀頭を捏ね回してきて、もともとかなり射精が近づいていたのが一気に追い詰められてしまう。

「じゃ、私はさすがにあまり趣味じゃないからこれで帰るね。リサさん、一度はオマンコして情を通じたちんぽ、せめてエレーナが切りやすいように持ってててあげてね。最後まで看取ってあげるのがリサさんの責任で、そして…罰よ」

「や、やめろ。やめさせてくれぇ、頼む」

☆

三田村乃里子は、その時「ふーっ」と大きくため息をついた。

ま、自分の役目は無事果たすことができたといえるだろう。

流石にリサだって、もちろんそれを口で愛撫させられている和香とて、そんなシーンを見るのは嫌に違いない。

喜んで実行しようとしているのはエレーナだけだ。

もう一度後ろを振り向くと、歯科医師向井遼平は必死の形相で歯を食いしばっていた。

だが、ひと月ほどみっちり訓練を受けた和香のフェラチオに屈するのはもはや時間の問題だ。

「ナレテルカラ、ダイジョブ」と、その後の止血の処置などもエレーナが自信たっぷりに引き受けた。

乃里子はもう一度だけ小さくため息をつき、ドアを開ける。

パタンと内開きのドアを閉じた瞬間、ギョェっーという男の悲鳴が聴こえ、そしてすぐに静かになった。

エピローグ

「なに、お留守なんだって」

選挙が終わり今度は政権与党の幹事長になった男が、重たげな紙袋を四つも下げて入ってきた。

もちろんドアの前かエレベーターまでは秘書かなんかに運ばせて来たに決まっているが、それでも部屋にはひとりで入ってきた。

エスタブリッシュメントホテルの一室。今日まではこの階のフロア全体が国民自由党の貸切ということになっている。

紙袋、いや現金はそのホテル代ではない。そんなものは振込でいいからだ。

「お陰で選挙も無事に終わった。会長には改めてご挨拶はしたいが、まずはくれぐれもよろしくお伝え下さい」

まるでそこに三田村会長がいるかのごとく、国民自由党の幹事長大河原耕造が深々と頭を下げた。

差し出された現金は、四人の日本人女性エージェントのセックスのエキスパートとしての養成費もあるが、その大半はロシア娘、二十一歳のソフィアの譲渡代金であろう。

コミコミで四億の筈だ。政権を再び取り戻し、機密費を手にした今となっては大して痛い出費ではないのだろう。その証拠に、可能ならばソフィアとともに姉のサーシャも譲ってもらえまいかと持ちかけてきていた。こちらは会長の三田村が断っていたが、折角この二人の母親も入手してあることだし、お互いにその状況で融通しあっていこうという合意はできている。今後も姉妹を同時に、あるいは母と娘たちという組み合わせには、色々な需要もありそうだ。

幹事長、いや国民自由党にとってさぞ使い勝手のいい組織に見えているのだろう。

歯科医向井遼平への厳罰からしても、自らにも何らかのお咎めがあろうとリサは思っていたが、会長三田村隼人は「ばかもの」とひと言、言ってげんこつを作った右手で頭をコツンとしただけだった。

自分は大きな勘違いをしていただけかもしれぬ、リサはそう悟っていた。

勃起しきっていた男根の中程を持たされて、それを鋭い刃物で一瞬で切り落としてしまうのを見せられたのは、エスタブリッシュメントグループに所属した二十一歳そこそこからの長い刺激的なキャリアの中でも、信じられないほどに強烈な体験であった。

そのリサが、ひとつ懸念していることと言えば、会長のひと言で向井が約ひと月後に組織の元から解き放たれたことだった。

去勢された男に何が出来る、うちの恐ろしさだって身に沁みただろうし自分一人では敵わぬと悟っているだろう、武士の情けだというのが三田村の考えだったのだが、果たして本当にそうだろうか。

あの男は執念深いのではないか。

男として、もっとも大事なものをいとも簡単に切り取られてしまった、その恨みを果たして簡単に捨て去ることが出来るのであろうか。

うちの組織力からして、果たしてみすみす解き放つ必要があったのかどうか。

自分が無傷で済めば、その恨みが自分に向かってくるという恐怖のようなものもリサにはある。

「それでは失礼するよ」

政権を取り戻した上に、その途端に証券取引所での株価が一気に上昇に転じるなど、やはり国民自由党じゃなければという論調が新聞などにもふつふつと沸き起こる中、男は一回り大きくなったようにすら見えた。

「あ、そうそう。今後とも

昵懇

によろしくお願いしたいと、是非是非会長には伝えてほしい。出来れば中国人や韓国人のエージェントも欲しいともね」

この話を最初に持ってきた日に、こそこそとリサの胸を盗み見ていた男は、同じ人間とは思えぬほど余裕のある微笑みで手を差し出してきた。

自分が三田村に替わりこの男と握手する資格があるのだろうかとリサは自問する。

男は耳元に口を寄せ、「わたし個人としては、牧野さんとも是非昵懇になりたいものだ。もちろん木林さんにも内緒でね」

そんな口説き文句をひとこと言うと、今をときめくその男は、颯爽と廊下を歩き去って行った。

奴隷牧場4 ハニートラップ 第5部分 (5/5)
上一篇