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凌辱三姉妹 · 第六章 章子 淫靡な結合 ~ 第七章 芙由子 陰阜の秘密

凌辱三姉妹 第六章 章子 淫靡な結合 ~ 第七章 芙由子 陰阜の秘密 (4/5)
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第六章 章子 淫靡な結合

喜多村家にどのようにして侵入したかを、米倉は決してあかさなかった。たまたま鍵が開いていた、という言い方しかしない。

女だけの家族であるから、三姉妹はお手伝いも含めて、戸締りには用心しているし、他家のように、玄関前の植木鉢の下や郵便受けにスペアキーを置くようなことは絶対にしない。結局、鍵をかけ忘れたのはちょっとしたミスからだ、と思わざるを得なかった。

それにしても、二回目のときは、米倉は堂々と正面玄関から呼鈴を押してやってきた。

お手伝いが取り次ぎに出て、「お嬢様は身体のお加減が思わしくなくて伏せっています」と伝えると、すぐに小さな包みを手渡して、章子に渡すようことづけた。

章子は小包みを開けるとき、いやな予感がした。

なかに入っていたのはカセットテープだった。すぐさまカセットで内容を聞いた章子は、羞恥と屈辱で真っ赤になった。あのときの不意の訪問者との恥ずべき睦言が、すべて録音されていたのである。

「いく、いく、いくゥ--ッ

!!

」

クライマックスを迎えた自分の声が、にわかに信じられないくらい迫力がある。しかし、確かに自分の声である。身体をふたつ折りにされて、交合する自らの陰部を見せつけられたのが、脳裏に鮮やかに甦った。

カセットテープには、小さな紙片が同封してあった。

『広尾駅前の喫茶店Cで待っている』

そこの電話番号と男の名前がサインしてあった。本名か偽名か知らないが、そのとき初めて章子は、男が米倉という姓であることを知ったのだ。

カセットテープを捨てたところで、どうせコピーしているのに決まっている。章子は身支度もそこそこに喫茶店へ出向いた。

章子は米倉という男の真意をはかりかねた。完膚なきまで犯した後、米倉は呆然としている章子をそのままにして、静かに帰っていった。金品を奪っていくこともなかった。本当に衝動的に章子を犯しただけなのか。それならば、カセットを用意したのはどういうことなのか。男の真の目的がさっぱりわからないから、かえって無気味である。

喫茶店で米倉はほとんど口をきかなかった。そこからタクシーに乗せられて、章子はけばけばしいラブホテルに連れていかれた。

章子は冷静になって考えた。タクシーの運転手に訴えて、車をとめてもらうことは簡単である。警察へ駆けこむことだって、やる気ならばすぐにできる。

しかし、それは自分にとって得になることだろうか? 姉や妹、そして学校のことを考えると、はたして正しいことだろうか?……

答えは悲観的である。勝気な性格なだけに、腹のなかは煮えくりかえる心境であるが、今や弱みを握られる身としては、相手の言うなりになるしかない。心ならずも章子は、しばらくは相手の出方を見ることにした。

いかにもラブホテルといった造りのスペシャルルームに入るとすぐ、章子は男の肉棒を咥えた姿を写真に撮られてしまった。

ラブホテルにはビデオの再生装置が置いてあった。米倉はそのことを知っていたのか、あるいは近頃のホテルはどこもそういう設備がしてあるのか、持ちこんだビデオテープを再生した。

テレビ画面に浮かんだのは、男女の性器も露わな裏ビデオだった。章子はそういった種類のアダルトビデオを見るのは初めてだから、登場した十八、二十一歳のあどけない顔をした女性が、まともに男の精液を顔面や乳房に浴びせられるのを見て、腰を抜かさんばかりに驚いた。視線をはずそうとすると、米倉がそれを許さず、強引に見せつけられてしまった。

初めはイヤイヤ見ていたが、外国ものの裏ビデオを見せられるにおよんで、章子の身体ははっきりと反応を示しはじめた。

ストーリーなどないに等しいビデオであるが、登場人物は男も女もおしなべて淫乱で、見事なほど雄大な性器の持ち主でもある。三十センチはあるかと思われる男の肉茎を、女が嬉々として咥え、ほとばしる白いミルクを喉を鳴らして顔いっぱいに浴びながら呑むさまは、まったくこの世のものとは思えないほど凄絶かつ淫靡である。

そのとき章子は、米倉の命令で、素っ裸のままベッドの上に座ってビデオを見ていた。背後からにじり寄って抱きかかえた米倉が、太腿の付け根を割って手を滑りこませると、だらしなく脚を開いてしまった。

ビデオを観賞しているうちに股間がぐしょぐしょに濡れてしまっていたし、それを気づかれまいと無理にきっちり脚を閉じていたものだから、股間が痒いやら疼くやらで、いてもたってもいられなかったのだ。

それまでいかにも素知らぬ顔でソファに座っていた米倉は、ちゃんと章子の表情を盗み見て、彼女の興奮の度合いをしっかり見きわめていた。

まず全身がポーッと桜色に染まりだし、ブラウン管を見つめる瞳は涙に濡れたように潤んでいた。乳暈にひっそり埋もれていたはずの乳頭がしだいに大きさを増し、ついにはプックリと真珠のような全容をさらけだした。表情からも嫌悪感や険しさが消え、いかにも甘ったるい陶酔に浸っている。

乳房や下腹が、呼吸のせわしなさにつれて激しく波打ちはじめた頃、米倉はソファから立ちあがって、章子の背後に寄り添うように座ったのである。そのとき米倉は、怒張した分身を両手で隠すようにした。さすがにブラウン管に映しだされた外人の一物と較べると、はるかに見劣りしたからだ。

さいわい、画面に心を奪われていた章子には気づかれないですんだ。

無骨な指は割れ目をひっそりと包む黒い茂みを分け入り、一番上部に鎮座している肉芽に取りついた。章子はもう座っているのも耐えられないように、男に寄りかかった。両膝が割れて、ブラウン管に向かって陰門がパックリと開く。

章子は今、画面で立ちあがった外人の男の、見事に勃起した一物が、まるで自分の股間に向かって接近するような錯覚にとらわれた。しかし、実際に肉の裂け目をうがったのは、後ろから抱きかかえた米倉の指だった。指は執拗に動きながら、章子をさながらブラウン管の女主人公のような気持ちにさせていく。

章子は後ろに手を伸ばし、尻肉にゴツゴツと当たっている肉棒を握りしめた。三十センチの外人男の一物にはほど遠いが、米倉もまた、画面の淫猥な行為とそれを見つめる章子の羞恥に富んだ美しさに魅了されて、完璧なまでに一物を充実させていた。

米倉が後ろから抱きかかえたのには深いわけがある。

男の真意を知らないから、章子はただ興奮に身を任せて一物を握り、それで下半身を貫かれることを願いながら、ブラウン管に映る驚異的で狂的なファック・シーンに見入っていた。

裏ビデオでは、女の顔面や乳房に白いザーメンをバラまくシーンが、必ずといっていいほど収録されている。今、二人が観賞しているビデオも、その例にもれなかった。

一度、射精した後で本格的な交合が行なわれる。男が女にスペルマのシャワーを浴びせた後、女がそれを口で清めながらしごき、再び勃起させる。女がそうしている間、男は長い舌をペニス代わりにして淫裂を突いたり、舐めたり、しゃぶったりする。女の裂けた股間は雄大で、男がそこに顔を埋めると、いまにも呑みこんでしまいそうである。恥毛の量も多い。日本人としては章子も決して少なくないのだが、優に倍はあるだろう。下腹から割れ目まで生え茂って、アヌス近くまで延々とつづいている。その下品さ、卑猥さは類を見ない。

ビデオのなかで、女はベッドに四つん這いになり、高々とヒップをあげた。フロアに立った男が背後から三十センチの巨砲を繰りだす。メリメリッと音でもたてそうに、肉塊は根元まで完全に埋没してしまう。女の身体は、外人としては中肉中背である。

いったい女のどこに、大きな勃起が消えてしまうのか……。

章子は驚嘆の声を放つのも忘れて見つめるしかなかった。そうしている間にも、米倉の指は腰の脇から伸びて、章子の下腹部をまさぐっている。快感を誘発し、掘り起こし、章子の身も心も宙に飛ばそうと懸命な努力をつづける。

視覚、触覚によって、章子の脳髄はすっかり麻痺している。

「尻をあげろよ。あんなふうに」

耳もとで囁かれると、あたかも催眠術にかかったかのように、章子は言われた格好をとった。

「触っただけでイキそうになったみたいだな」

素直にコクンとうなずく。

「下からのぞいてみろよ」

言われてうつ向くと、円椎形をした乳房のたれている姿が目に飛びこんできた。胸のふたつの隆起の向こうに、足を投げだした米倉が、隆々と節くれ立ったものを見せつけるようにして座っている。画面の一物ほど立派ではないが、それが自分の股間の割れ目を貫いたときのことを想像すると、身体が震えそうな興奮を覚える。欲望をそそってやまない肉棒に、憧憬の念を抱き、感謝したい気持ちになってくる。

あの先端から男のエネルギーが奔流のようにほとばしり、私は最高のオーガズムにつつまれる……。

「ああ……」

思わず溜息をついて、挿入をうながように腰を振りたててしまう。もう身体のなかで燃えさかった炎は、肉棒によってでなければおさまりがつかない状態だった。

「して……それ、入れて……」

恥ずかしいが、いそいそと腰を突きだす。

「ああ、してやるさ」

米倉がヒップを目の前にして座りこんだ。

見られている。後ろから間近に、何もかも見られている……。

そう思うと、尻肉がもぞもぞした。よく見ると、垣間見える恥毛の向こう側に、納豆のように粘っこいものが、シーツの上にゆっくりとたれていく。

「よく濡れてるな」

男のはやしたてるような声を耳にすると、またしても生温かい液体が股間に溢れでてくる。それだけでも染みるようないい気持ちになる。

章子は、そのまま立ちあがって剛棒の上にしゃがみこんでしまいたい衝動に駆られたが、それをどうにか耐えて、またもや甘くやるせない声で、一刻も早い挿入を要請した。

「お願い。もう我慢できないの。ほら、私のオツユがたれてるわ。見えるでしょう。そこにあなたの太いのを突き刺してェ」

男はこういった女の声には弱い。章子がそこまでへりくだって哀願したのにはふたつの理由がある。ひとつは、身体が真に求めてやまなかったこと。もうひとつは、敵意や拒絶する心を捨て去ることで、いかにも相手に屈服したと見せかけることである。両者は章子にとって、まさしく趣味と実益を兼ねた作戦だったといっていいだろう。

米倉は完全に章子の戦法にのせられてしまった。両膝をついて立ちあがると、中腰になって優しくラヴィアをくすぐった。指先と剛棒の先端を使って愛撫し、挿入の信号を送る。陰門は小気味よいほどに濡れていて、歓迎の意を表わすように震え、濃厚な蜜を溢れさせた。

「お願い……」

少し腰を押した。秘唇がニョロッと左右に割れて、雁首がズルッと押し入る。

「いいわァ……ハァ……」

柔肉がそっと包みこむように、さらに奥へと誘う。米倉は後背位で太い幹の部分を送りこむ。

米倉の肉棒は、大きさからいえば人並みである。だが際立った特徴がある。ペニス本体をくるんでいる包皮に、かなり短い恥毛が密生している。特に裏側の蛇腹の部分が濃い。だから、これで膣をうがつとき、内部の肉襞が短毛に擦られる。かつて愛人だった女が、「まるで豚毛の歯ブラシで擦られてるみたい」と本音を吐いたことがある。その女はソープランド勤めだったから、いわゆる性的な意味ではプロである。米倉はそのひとことで、それまで抱きつづけてきた〝おかしな恥毛〟に感謝し、テクニックにも自信を持つようになった。

当然そのことを武器にして、章子にも相対することになる。

豚毛の歯ブラシで擦るように、陰茎を抜き差しする。確かに膣内をひっかくような感じが伝わってくる。フンフンと鼻を鳴らしながら、章子が米倉の動きにゆるやかに合わせつつ腰を揺さぶる。ひと押しするごとに、媚液が幹を伝わって溢れ、根元近くに密生している恥毛を濡らすだけでは足りず、ふたつのボールをくるんだ袋までびしょびしょにしている。その袋が、腰の律動につれてヒタヒタと陰門を叩き、内腿を刺激するから、章子のほうもベトベトである。

なんともいえない生温かい淫風が室内に充満し、二人の性的感覚をさらに助長した。

章子はウンウン唸っているだけでは耐えられなくなってきた。何か口走らないことには、不安でならない。それだけ性感が高まってきたのだ。ピストン運動のスピードは、速からず遅からずといったところだ。しかし、快感が急激に上昇すれば、そうした一定のリズムでは物足りなくなってくる。絶頂を迎えるためには、かなりのスピードが要求される。もっともっとただれた肉の歓びのなかに浸りたい章子は、身体を震わせながら、恥も外聞もなくよがり声をあげはじめた。

「あなた……近いの、私。きそうなの……して、もっと速くしてッ……いっちゃいたいの……ああああ……」

奔馬のように髪の毛をゆさゆさ揺すって、章子は身悶える。肉棒を包む秘唇はもとより、膣全体が激しく痙攣している。

そろそろイクな……。

米倉はスピードはそのままにして、抜き差しの度合を大きくした。ぴったりと根元まで押しこむと、次はグーッと思いきり引きだして、雁首が抜ける寸前まで腰を引く。すると、章子は「いやっ!」と叫んで腰を後方に突きだす。そこを米倉が突き刺す要領で肉棒を根元まで押すといった具合である。当然、章子には苛立ちが生ずる。

「押してッ! もっと強く押してッ

!!

抜いちゃいやよ……そう、押してッ

!!

そう……あああ、また抜けそう……いやいや……」

今度は、容赦なくスピードを速める。

「ハーッ、いいわァ……いいわ、もうッ

!!

」

章子はバリバリとシーツに爪を立てて、いかにいいかを訴えながら、やがて終わりを迎える。

「きたきた、きたわ

!!

かけてッ

!!

いくの……一緒よッ、一緒に……ああ、いくわ。ほら、いく……いってるゥッ!!」

膣の振動が快い衝撃となって肉棒に伝わると、米倉も迫りくる快感に抗しきれず、ドドッと弁を開放する。ビシッと子宮壁にザーメンがぶち当たるや、章子の肉襞の間からも一挙に生温かい愛液が放出された。

ドロドロにとけた二人の溶液がほどよくミックスして、二人の性器に甘美なひとときをもたらす。陰茎がしだいに小さくなって、ソロリと抜けてゆくときの瞬間が、またたまらない。章子は小さく唸いてその瞬間を待ち、一瞬の恍惚が去ると、ガクッと腰を落とした。

パックリ開いたままの淫らな裂け目から、奥に溜まっていた二人の溶液がトロトロと流れでてくるが、夢の世界をさまよっている章子には、後始末する力も残っていない。

そのとき突然、フラッシュの閃光が走った。

「?…………」

不審そうに顔をあげた章子の顔の間近で、たてつづけにフラッシュが炸裂する。

「あんたとのいい記念にね」

まだ半勃起のままの陰茎が、章子の頬に押しつけられた。章子は拒まない。これはひとつの試練だと、ぼんやりした頭のなかで思っている。今、この男にわめきたて、立ち向かったところで勝ち目はない。妥協するのだ。見せかけでいい。少なくとも今は……。

まだ湯気でも立っていそうな濡れた陰茎を咥えさせられたところで、またフラッシュが光る。

この男の心に隙ができているはず……。

章子は舌を動かしていく。いったん萎えかけた一物は、すぐに力を盛りかえして、口のなかでぐんぐん膨張する。奇妙な味がするが、性欲が昂進している章子にはなんの障碍にもならない。

「擦ってくれ」

女を支配することに歓びを感じている米倉は、唯唯諾諾として従う章子を見ていると、ゾクッとするほどうれしくなる。そのうれしさが肉棒をみなぎらせていくのだ。優しい手が肉棒の表皮をサヤサヤと擦りたてると、米倉はうっとりと目を閉じた。

米倉はいつもそうだった。女房が米倉を裏切って他の男の許に走ったとき以来、女を恥ずかしい状態に追いやることに歓びを見出していた。今度の計画に乗ったのも、別れる女にくれてやる金のためもあるが、相手が良家の娘であるという点が気に入って引き受けたのだ。その良家の娘が、いま現実に目の前で、精液と愛液にまみれたペニスを咥えている。米倉の心は、この世で一番楽しいことをしているという歓びでいっぱいだった。

「その調子だ。うまいじゃないか」

米倉はふと、サディスティックな感情に駆られた。といっても、元来、米倉にはそうした趣味はない。女はいつでも美しいものでいて欲しい。美しいままで恥ずかしがってみせてくれれば、もう望むことはない。スカトロジーの世界などもってのほかだ。

そうだ。徹底的に恥ずかしがる姿を見ながらのセックスも悪くない……。

米倉は、目を閉じたまま陰茎をしゃぶっている章子に声をかけた。

「おい、目を開けるんだ。ずっとな」

章子はとまどいを見せながらも目を開く。米倉が薄笑いを浮かべて眺めているのに気づくと、恥ずかしさがつのって、あわてて目を閉じる。

「駄目だ。見ながらするんだ。悪いもんじゃないと思うがな。しっかり目を開けていろ」

最後の言葉だけ厳しい。

命令されたんだから仕方なく、章子は目を開ける。自分の顔が、まるで男の恥毛のなかに埋まっているかのような錯覚に陥った。塩っぽい味が舌先に感じられた。筒先の切口に舌を這わせると、露がプクッと滲みでてくる。

これだわ……。

塩味は口腔いっぱいにひろがった。そっと米倉の表情をうかがう。うっとり目を閉じていると思ったら、しっかり見開いていて、章子の行為を見つめている。ただ、だらしなく口を開いているところをみると、かなりフェラチオに酔っているのだろう。

口のなかの肉塊はコチコチに硬くなっていた。それに、肉棒は愛撫されればされるほど、際限なく長く太くなるようで、口いっぱいになっている。もちろん、限界があるに違いないが、その限界に達したときこそ、歓喜の頂点、つまり射精なのではないだろうか。

章子は、青筋がくっきり浮いてみえる男の勃起を愛撫するだけではもの足りなくなっていた。自分も同じようにしてもらいたいと思う。股間はグショグショだ。触って……と催促するように、秘唇がピクッピクッと蠢くと、なんとも切ない疼きが生じて、いてもたってもいられなくなってくる。

肉棒をさすりながら、切なく疼く股間を少しでも鎮静させようと、章子は太腿をよじり合わせた。生温かい媚液が滑りをよくする分だけ摩擦感が薄れるので、太腿を擦るだけでは駄目だ。章子はもっともっと強い接触感が欲しかった。

「私にもして……」

肉塊を吐きだして、恥をしのんで訴える。

「どうして欲しい?」

「触って」

「どこを?」

「あそこ……」

また熱い愛液が湧く。

「あそこ? あそこってどこ?」

「…………」

ああ、この男、私に言わせたいんだ……。

そう思うだけで、気持ちも肉体も昂ってくる。自分も思いっきり口に出してみたら、どんなにかスーッとするだろう。

「あそこよ……触ってください」

「よし、そんなに触りたかったら……」

米倉の目が光った。

「自分でやってみろ。やるんだ。いいか、ちゃんと触れよ」

拒否は許さない、冷酷な響きがこめられている。やぶへびだと思ったが、もう遅い。

「おれのは咥えているだけでいい。それなら両手が使えるだろう。さあ、やりな」

細くて鋭い眼光の米倉の目は、無気味だ。

仕方なく、章子は陰茎を握っている手を乳房に這わせた。いつもの手順と同じように、全体を包みこむようにしてからソフトに揉む。乳房全体に快感の神経が張りめぐらされてでもいるのだろうか。あらゆる個所から、じんわりと快感が生じてくる。その最たるところが乳首だ。人差し指でポツンと弾いてみると、ツーンと染みた。眼の裏がピリピリする。

「そこだけじゃもの足りないだろう。下もやるんだ。下も」

米倉はシックスナインの格好になる。目の前で、女の秘めごとをじっくり観賞する腹づもりなのだ。

肉棒を口にしているのでかなり窮屈なスタイルだが、章子は少し身体を斜めにして、股間に手を進めた。いつもと同じように下腹から手を滑らせて、手のひら全体で恥丘を押さえつけるようにする。当然、一番長い中指だけが割れ目に向かう。その指で突起をさぐりだし、軽く擦る。ツンツンと針で突つかれるような鋭い快感が連続して起こった。

「ウッ……」

唸った拍子に、咥えていた肉棒に軽く歯をたててしまった。

今度は米倉が顔をしかめて唸る番だ。だが、そんなに痛くはない。むしろちょっとした刺激になる。米倉はくい入るような目で章子の股間に顔をすり寄せた。

美しく細い指が草むらのなかで微妙に動くと、かすかにネチャネチャと音がする。時折りピクンッと太腿に痙攣が走るのは、痺れが訪れたからだろう。

米倉は手助けをするように、陰唇を左右に開いてやった。黒い茂みが二つに割れ、その下のサーモンピンクの肉裂が露わになる。そこはすでに濡れ濡れになっていて、少し乳色が混じった淫汁が溢れている。

とうとう章子は、咥えていた陰茎を口から押しだしてしまった。

「あ--ッ……あーん……」

それだけオナニーによる快感が強くなったのであろう。米倉は無理に咥えさせなくてもいいと思った。彼自身も快感が昂じて、それ以上つづけると射精してしまいそうだったからだ。ひたすら章子の指の動きを見物することにした。

中指が陰核に刺激を与えているだけかと思ったら、他の指も巧妙に陰阜をくすぐっている。そのうちに、手のひら全体がズリさがってきた。自然と中指は陰核から離れてしまう。代わりに五本の指の付け根の肉厚の部分がクリトリスを圧迫する。中指は割れ目に潜りこんだ。抜き差しと圧迫が同時に行なわれる。中指に別の指が二本加わった。三本の指を束にして、まるで肉をかきむしるように動かす。

「ああっ! いっちゃいそう!」

章子の動きがハタととまる。胸と下腹が苦しそうに波打っている。

「指じゃいや。あなたのを入れたいわ」

言いつつ、またしゃぶりついてくる。

「すごいわ。ドクンドクン脈打ってる。あなただって、私のなかに出したいんでしょう。ねえ、しようよ。お願い、入れて」

「そんなにはめたいのか」

「うん、とってもはめたい」

トロッと熱いものが溢れる。

はめる……なんという卑猥な言い方だろう。しかし、これほど適切な言葉もないのではないか。〝入れる〟より〝はめる〟ほうが、ずっと卑猥度が高い。耳で聞いた場合でも、性感を高める度合いが違う。

「お願い、はめて」

章子はまるで恋人にでも懇願するように、甘い甘い声を出して訴えた。

「じゃあ上になれよ。見ながらしようぜ。ただ抱き合うよりはよっぽどいい」

章子の脳裏に一瞬、かつて恋人とすごした時間が浮かんだ。大きな鏡の前で立ったまま交接したときの光景が。

「上に乗るんだ」

米倉の声で現実に引き戻される。目の前で米倉が横たわって、腹の上を指している。この上に乗れということらしい。

「ここに?」

「そう。女上位ではめるんだ」

仕方なく、重い身体を引き起こす。疲れてはいるものの、疼く性的欲望を満たすためには、どんなことでも拒めない。男の身体をまたぐとき、大きく股を開かなければならないので、さすがに片手をそこにあてがう。すると、すぐに払いのけられてしまった。

米倉の視線が、その一点に突き刺さった。見られているという意識は、これほど気持ちを昂らせるものなのか。章子はゾクゾクッとした。

「どうしたらいいの?」

「これにあてがうんだ。そして、ゆっくりと腰を沈める」

米倉は節くれだった一物を握って、ことさらいやらしく振りたてた。

「恥ずかしいわ」

「気持ちよくなるんだ。それに、こういうことをするときは、羞恥心なんてどこかに捨て去ればいい。お互い、男も女も徹底的に気持ちよくなればいい」

米倉は手を伸ばして淫裂をなぞった。ぴくんッと身体が震えた途端、触られたところから媚液がたれた。そして、見事に雁首のてっぺんに雫が落ちた。

「ほら、早く」

手助けをするように亀頭を裂け目に向ける。二人はゆっくりと接近し、やがて触れ合った。米倉は、まるで新しい発見をした科学者のようにワクワクしながら、二人の接合点を見据えた。

章子も同様である。淫らなシーンの主役は自分なのだ。肉棒を呑みこもうとしている自身の割れ目に蕩けそうな目を向け、さらに男の目を見た。視線が会うと、さすがに章子はポーッと赤くなった。

「早く座って……そのまま座るんだ。目を離すなよ」

章子は言われたとおりにした。亀頭が淫裂を割るのか、淫裂が亀頭を呑みこむのか、ズズズズッと音をたてるようにして、肉塊が秘唇のなかに吸いこまれた。途端に肉棒を咥えた女陰が痺れた。

「ううッ……」

章子の腰は、彼女の大脳命令とはかかわりなく動きだしていた。女の本能がそうさせたのだ。グングンと気持ちが高ぶってくる。快感も一挙に高揚する。途中で章子は、奇妙なことに気づいた。

そうだ。私は犯されてるんじゃない。この男を犯していると思えばいい……。

この発想は章子を有頂天にさせた。腰の動きも一段と激しさを増す。

「見ろよ。ほら」

米倉が悲痛とも思える声をあげて、せめぎ合う粘膜の結合点を血走った目で見ている。

「見てるわ。ちゃんと見てる……あなたを私が食べてるんだわッ」

章子は声高に叫んだ。まさしく彼女の言うとおりだった。少なくとも今、リーダーシップを握っているのは章子で、決して米倉ではない。

「ああ、なんていい気持ちなの

!!

……見ながらファックできるなんて、ほんとにいいわ……最高よ!!」

章子の声は爽快感に充ちていた。絶頂は近い。もうすぐそこだ。章子の乳房の揺れ方は、ますます大きくなっていく。

二人には急速に接近してくるオーガズムの予感があった。尻肉が急速にすぼまっていく。

「そろそろだ」

「私もいきそう」

「出すぞッ……出ちまう」

「こらえるのよッ」

「畜生!」

美しい表情が、苦悩に満ちたものになる。男の激しい噴射を浴びながらイキたい。腰骨が軋んだ。淫裂がさまざまな形で歪む。

「あああ、くるわッ」

「もう限界だ!」

「ああああ

!!

いくわ、いくッ……いっちゃうゥーッ……あなた、いいわ、きてーっ!!

私にかけてッ

!!

」

章子の痴態を楽しく見ていた米倉は、肉棒が食い千切られそうな感覚に襲われた。秘唇が激しく痙攣している。

「は、早く出してッ

!!

ほら、いくわ、いく……いくいくいくう--ッ

!!

」

章子は肉の歓びに狂い、一気にオーガズムの世界に突入した。そのとき、熱い男の歓喜のしるしが、ドッとばかりに子宮口に注がれた。熱い熔岩は何度も噴射を繰りかえし、二人の粘膜の隙間をぬって、外にまで大量に溢れだした。

ともに果てた二人は、この瞬間だけは敵も味方もない。ただの男であり女であった。

章子の秘密は、他の二人の姉妹に知られることはなかった。章子は米倉を憎んだものの、その肉体だけを愛していた。絶えず受け身になりながら米倉の言いなりになったが、それに見合う快楽は自分のものにしていた。

そして従順さを装いながら、米倉の真の目的をじっくりと調べた。だが、結論はまだ出ない。米倉が身体以外に何も要求しないからだ。

章子は、姉の菜津子と竹田との関係にまったく気づいていなかった。男たちのやり方が用心深かったせいもあるが、女たちも将来の不利になるようなことを他の姉妹に知られたくないという気持ちがあって、秘密を隠そうとした。それに、喜多村家の姉妹があまりに個性的で美しかったので、男たちはできるだけ長い期間、彼女たちとの肉体的なつながりを保ちたいと思い、ゆっくりと仕事を運んだからだ。

菜津子と章子はそれぞれに別の男たちと秘密を持った。一番早く竹田によって犯された菜津子は、近頃になってようやく、竹田がなぜ自分にかかわってきたかを解明する糸口のようなものを見つけた。

黒幕は叔父の宝井庄平と決めつけるのは早計かもしれないが、可能性はある。経理上の不正を暴かれないために、竹田を使って自分の弱点をつかみ、それをいざとなったらチラつかせて取り引きの材料とするのではないか、と考えた。

一方、章子は数カ月前のある事件を思いだして、米倉が接近してきた理由をそれに結びつけ、あれこれと推測した。

新学期がはじまってすぐ、PTAの懇親会が銀座のある料亭で開かれたとき、章子はその帰りに、大学時代の友人とホテルで待ち合わせた。そこで、PTA会長が顔馴染みのPTA役員の婦人と、客室専用のエレベーターに肩を並べて乗るのを目撃した。

PTA会長という役職はメリットの多い仕事だし、会長は都会議員でもあるので、それを最大限に利用している。章子は、もともとPTA会長は一年制という立場を鮮明に打ちだしているので、三年以上もその地位に居座っている会長とはソリが合わない。そのようなときにホテルの一件があったから、ひょっとして口封じのために、PTA会長が糸を引いて米倉を使ったのではないかと思ったのである。

いずれにしろ、二つの強姦事件は表面に出ることなく、深く静かに進行した。

そんな折り、三女の芙由子にも事件が持ちあがった。

第七章 芙由子 陰阜の秘密

お姉さんたち、夏休みを境にして秘密主義になってしまったみたい……。

家にいても学校へ行っても、芙由子は漠然とそんなことを考えていた。

それぞれひとつしか年齢の違わない姉妹であるが、今まではよくやってきたと思う。父母が亡くなった後は、世間体を考えて母方の叔父の宝井庄平を理事長に据えて、三姉妹は女教師のかたわら、理事として学校経営を軌道にのせてきたが、実質的なリーダーシップを握っているのはあくまでも三姉妹である。ただ、近頃の叔父は目先のきく取り巻き連中を上手に操って、学校経営の乗っとりを画策しているフシはなきにしもあらずだが。

菜津子姉さんも章子姉さんも、そろそろ年頃だから、好きな人ができたのかもしれない。隠さないで少しくらい話してくれてもいいのに……。

芙由子には、そんな不満がないでもない。

もっとも、三姉妹には共通した不文律ともいえるものが存在した。それは新たに学校をつくり、学校から大学までの一貫した学校経営の基礎を固めるまでは、結婚を控えようというものである。そしてその学校経営の基礎固めは、遅くとも長姉の菜津子が三十歳になる前までにスタートさせるというのが暗黙の了解であった。

単純に考えれば、菜津子は二十五歳だから、あと五年以内ということになる。

お姉さんたち、それまでは心の内にしまっておくつもりかしら……。

芙由子は、よそよそしくなった二人の姉の原因は恋人の出現と考えたのだが、それとて確証があるわけではない。だが別の原因というのは、なかなか考えつかない。

二学期がはじまって十日ほどたった頃、芙由子は見知らぬ男から思いがけない電話をもらった。電話の主は、地方ミニコミ雑誌の編集者をしている神谷と名乗り、芙由子にインタビューと原稿の執筆を申し込んできた。

英国大使館近くのDホテルに滞在しているとのことなので、芙由子は学校の帰りにホテルのロビーで会う約束をした。

新体操についての取材と言ってたけど、地方のミニコミ雑誌に新体操だなんて……。

今さら過去を聞かれても困ると思いながらも、芙由子はかつて華やかだった選手時代の自分のことを覚えていてくれた神谷に、少し好感を抱いた。取材を受けることを、芙由子はあえて二人の姉に告げなかった。あとで雑誌に載ったときにびっくりさせてやろうという、軽い気持ちである。

Dホテルのロビーで、神谷は目印の週刊誌をテーブルの上に置いて待っていた。差しだされた名刺には、北海道の小都市の名が刷りこまれていた。

芙由子は、神谷が思っていたよりも若いのにびっくりした。背のすらりとした、なかなかの好男子である。第一印象は合格である。

食事でもしながらということで、Dホテル自慢の中国レストランで食事をした。

神谷はなかなかの話し上手で、芙由子を飽きさせない。話がはずみ、食事がすすみ、老酒が芙由子の気持ちをリラックスさせた。

やがて、四百字詰原稿用紙五枚の原稿料三万円を、神谷は袋に包んで差しだした。

「もういただけるの?」

「ええ。私のところは、その点は固いですから」

食事が終わると、他に故郷のお土産があるからという神谷の言葉に、芙由子は部屋までついて行った。その時点で、芙由子はまったく不自然さも感じなかった。やはりそこはお嬢さん育ちということなのだろう。今春に大学を出たばかりの二十三歳である。

部屋はゆったりしたスペースのツインルームであった。ふたつのベッドが並んでいるのを見たときも、ほんのりと酒に酔った芙由子に特別の印象は何もない。

「お座りになってください」

神谷は芙由子を片隅のソファに座らせると、皮製のボストンバッグのなかをごそごそとかきまわした。その間、芙由子はテーブルの上の雑誌に目を通していた。

「これなんですけど……」

背後で神谷の声がしたので、芙由子は振り向いた。と、突然、まったく不意をつかれた形で、芙由子はその場に押し倒されてしまった。アッと思ったときには、男が手にしたガムテープを口の上にベッタリと貼られ、それを引き剥がそうとした両手も、瞬時のうちに後ろ手にされてぐるぐる巻きにされていた。

無邪気な少年のように、神谷が笑った。芙由子はまだ自分が騙されたことに気づいていない。男と女が二人っきりで同室に入ったので、ついついその気になったのだという認識しかなかった。しかし、いずれにせよ危機は迫っていた。

声が出せずに、芙由子は激しく顔を左右に振りたてて抗議の意を表わした。

「ひどいって言いたいんだ」

神谷が気持ちを代弁するように言ったので、芙由子は大きくうなずいた。

「あんたが綺麗すぎるからいけないんだ。学生選手権のときのあんたは、おれの憧れの的だったよ。テレビ中継がはじまると、ブラウン管の前でこんなことをして見物していたものさ」

神谷がテーブルに置かれた筒型の大きなガスライターを握って、シコシコと擦る真似をした。

途端に芙由子は真っ赤になった。大学時代、芙由子はアメリカのボストン近郊のホームステイ先で少年と仲良くなり、そのとき、少年のオナニーの手伝いをさせられたことがある。当時のことが鮮烈に脳裏に甦ったからだ。

神谷が目の前で衣服を脱ぎはじめた。

信じられない!……

芙由子は反動をつけて起きあがった。しかし、裸になった神谷が顔の前に立つと、息を呑んで腰を落としてしまった。黒々した剛毛の真ん中に、むっくりと分身が立ちあがっている。上反りで幹は太く、いかにも硬そうだ。

「あんたのレオタード姿を見つめながら、こんなことをしてたってわけさ」

神谷が実際に幹を右手で握って、シコシコと擦りたてた。

芙由子はあわてて目を閉じた。だが太くて硬いこわばりの先が頬に触れると、ビクッと跳ねあがり、そのままソファに倒れこんだ。

芙由子は、自分の頬が少し粘ついた液体で濡れたことに気づいた。それがどういう類いのものであるかも承知している。

再びホームステイ先での出来事が脳裏に浮かんだ。あのとき、同じ歳のロバートは、必ずといっていいほど、芙由子の目の前でオナニーをやって見せ、その後に抱くのが常であった。「そうしないと、すぐにいっちゃうから」とロバートは弁解したが、オナニーの後でも、ロバートは五分ともたずに激しく射精した。それだけ若かったというわけだろう。

突然、あのときの栗の花に似た匂いが漂った。びっくりして目を開けると、神谷が亀頭に滲みでた露を指先ですくい、芙由子の鼻先に近づけている。

「もう少しで出てしまうところだったよ」

神谷の指は、芙由子の小鼻のあたりに擦りつけられた。芙由子から急速に酔いが醒めていった。

神谷はフロアにしゃがみこむと、いきなりスカートのなかに手を差しこんだ。芙由子はきつく両膝を閉じて拒んだ。

神谷は決して無理をしなかった。そのまま少しずつ手を伸ばして、太腿をさやさやと撫でている。

芙由子はあれこれと考えをめぐらし、逃げる手段を考えた。今、自由なのは脚だけである。ドアまで逃げだせても、どうやってチェーンや内鍵をはずすことができるのか。大声をあげたくても、口には大きなガムテープが貼りついている。窓に身体ごとぶち当たれば、六階から急降下して、路上に叩きつけられるのがオチだ。結局、諦めるしかないのか。

神谷の手が太腿からスーッと離れた。ホッとひと息つくと、今度はその手がワンピースの胸ボタンにかかった。身体を揺さぶって拒む素振りをみせると、やにわに衣服の上から乳房をギューッと握られてしまった。並みの痛さではない。芙由子は顔をしかめ、顎を突きだした。

顔立ちがきりりと整っているだけに、神谷にはかえって冷酷さが漂っている。騙されてついてきた自分が馬鹿だったと思ったが、もう後の祭りである。このまま犯されるのはいやだと思うのだが、どんな解決法があるというのか。芙由子は絶望的な気持ちに陥っていた。

乳房の痛みを耐え、芙由子はおとなしくなった。今はそうするしかない。

「おれはね、女が反抗すればするほど執着するというクセがあるんだ。暴れたかったら暴れてもいい。ここはホテルだから大声を出されちゃ困るんだが……そのうちに、いい声を出させてあげるさ。ふふふ」

神谷の言葉の意味は、考えるまでもない。

こんな見ず知らずの、どこの馬の骨ともわからない男に抱かれるなんていやだ……。

だが、そんな芙由子の思いも虚しかった。

神谷は胸のボタンをはずすと、そのままスカートの裾をくるりとまくりあげ、頭のほうからするすると脱がせてしまった。もっとも、後ろ手に縛ってあるから両手が抜けないので、腰の後ろでぐしゃぐしゃに丸まってしまったのだが。

室内は明るい。おまけに神谷が大きなフロア・スタンドを間近に引き寄せたので、ブラジャーとパンティ、それにパンティストッキングしか身に着けていない芙由子は、激しい屈辱を感じた。

「ふーん。なかなか綺麗な身体をしているじゃないか。でも、処女ってわけじゃないだろうな。もしそうなら、おれはあんたの初めての男っていう名誉を担うわけだ」

神谷の言葉は、男の目的を端的に物語っている。それはある程度は予測したことではあるが、神谷から具体的に口に出されると、若い芙由子は絶望の淵に立たされたような気分になってしまった。

芙由子が反撃できない状態に陥っているので、神谷はゆっくり料理することを心がけた。まだ二十代半ばである神谷には、自制力というものに欠けている。だから芙由子と会う前に、気持ちを落ち着ける意味もあって、ソープランドに出かけて二人の違う女を相手に、たっぷりと精を放出している。

ワンピースを剥いだとき、神谷は芙由子の皮膚そのものが、今まで経験した女たちとはまったく異質のものであることに驚いた。

お嬢さんとはこんなものなのか……。

貧しい家庭に生まれ、ろくな教育も受けていない神谷は、学園を出るとすぐに水商売の道に入った。性格的に華やかなものに憧れる面を持っていたといえる。だが実際にその世界に入ってみると、水商売にもなかなか厳しい修業の道がある。女の子にチヤホヤされることを夢見ていた神谷には大きな誤算だった。

十、七八歳の頃から、荒んだ生活を経てきた水商売の女に、ペット同様に可愛がられた神谷には、そんな生活方法が、いつとはなしに身体に染みついてしまった。神谷は働く意欲をなくした。

女と渡り歩いているうちに、二十一歳をいくつかすぎてしまった。なかなかの好男子であるから、女に不自由はしない。小遣銭ももらえるし、たまには欠員の生じた店に手伝いに行き、金を稼ぐ。そんなときに竹田から声をかけられたのである。

いい女を犯す--それが仕事と聞くと、一も二もなく飛びついた。おまけに五十万円の前金も出るという。ちょうど若い女と知り合ったばかりであるから、その女の歓心を買うために三十万円の指輪を奮発した。あとの二十万円をホテルの宿泊代や食事代に残しておいたというわけだ。

仕事がうまくいけば、後金としてもう百万という金が入る。これまで入ってくるだけの金を使ってしまう生活をしていた神谷には、まとまった百万という金は大金である。

竹田も米倉もうまくいっているらしい。最後になった神谷は、いろいろ頭をひねった末に、Dホテルを舞台にすることにしたのである。

そして、コトはうまく運んだ。いま目の前にいる美しい獲物が震えながら審判のときを待っていた。

地方のミニコミ紙とは、我れながらうまく考えたものだと思う。Dホテルの宿泊者名簿にも、神谷悦郎・芙由子と夫婦として記入した。年齢的にもピッタリだ。

神谷はブラジャーのホックに手を伸ばした。柔肌に食いこんだブラジャーがスーッと緩んだとき、神谷は完全に勝利者になったことを自覚した。

獲物は眉をひそめて、目を閉じている。太腿の付け根に視線を向けると、そこだけは頑な意思を伝えるようにきっちり閉じている。

女だものな、無理もない……。

騙したはずの相手に妙な同情心を起こして、思わず苦笑した。

芝居がかった仕草でブラジャーをつまみあげた。胸もとから光沢のあるブラジャーがハラリとはずれた。

目を見はった。神谷は北国の生まれであるから、色の白い女たちをずいぶん見てきている。しかし、これほど上質な肌をした色白の女には出会ったことがない。絹の肌という形容も当たっている。大理石のような、といってもいい。ウェッジウッドやロイヤルコペンハーゲンの陶磁器にも優る、といっても過言ではない。

「綺麗だ」

神谷は少年のように真実の声をあげていた。

右の乳房に赤い痕がついている。着衣越しに強く握ったときについたものに違いない。

「ごめん。悪いことをしたな」

何本かの指先で優しく撫でた。とてもスベスベしている。それでいながら、しっとりと吸いついてくるような柔らかさだ。

神谷は赤い痕跡にそっと唇を這わせた。

なんの匂いだろう?……

ふくいくたる匂いが、神谷の鼻孔に優しく流れこんだ。神谷のような貧しい男にとって、それはまさしく高貴な匂いそのものであった。

何度か同じ行為を繰りかえしているうちに、神谷はあることに気づいて心を躍らせた。唇は乳首のまわりを這いまわっていたが、乳首には触れていない。乳首が明らかにせりだしている。少し離れて見ていたなら、まったく気づかなかったに違いない。しかし、見開いた目と乳首の距離はまったく接近している。五センチと離れていない。

「あんたの乳首、少しずつ大きくなっている」

芙由子の表情をうかがいながら言うと、急にハッとしたように表情を歪め、真っ赤になった。男にとってうれしい一瞬である。

神谷は舌先を膨らみつつある乳首に向けた。切なそうに芙由子の顔が揺れる。

舌先に転がされると、乳首は急にムクッと大きく膨張した。もう一方の乳房を見た。たわわに実る果物のような乳房は変わらないが、乳首はひっそりと乳暈のなかに埋もれている。その乳首を指の先でくすぐるようにいじってみた。乳房だけがブルルッと震える。感じていることは明白である。乳首がプクッとせりだした。一度そうなってしまうと、男の性欲と同じようにコントロールがきかない。

「気持ちいいんだな」

神谷は断定的に言った。かつて、テレビの前で釘づけになって見ていた女が、いま自分の愛撫に悶えているのだと思うと、視覚だけでも充分な快感が湧いてくる。

あのレオタードの下には、まぎれもなくこの乳房が揺れていたんだ……。

神谷は感激にひたりながら、乳房に顔を埋めた。

前よりもはるかに強い快感が、芙由子を襲った。いっそのこともっと乱暴にされ、一挙に何もかも終わりにして解放してもらいたかった。だが、男は慈しむように乳房を愛撫するだけである。なまじ恐怖心が起こらないから、快感だけがぐんぐん上昇する。

芙由子にとって、人に知られたくない肉体上の秘密がある。それを知っているのは亡くなった両親と、二人の姉だけだ。見知らぬ男はいま、その秘密に迫ろうとしていた。平常心を装おうとしても、それは絶対に不可能なことである。

神谷の、乳房への愛撫は執拗をきわめた。やるせなさが乳房だけでなく、恥ずかしい股間にまで及んできていた。

お願い、感じないで

!!

……

そう願えば願うほど柔肉はピクピクと蠢き、歓びの到来を嬉々として受けとめる。身体の奥がスーッと溶ける気配がした。いけない……と思ったときには、愛液が噴きだすように花弁を割って流れでていた。

太腿をさらにきつく閉じた。それがかえって秘液を絞りだす結果となった。生温かい秘液が、芙由子の意思を無視してシルク地のパンティに染みていく。

舌を噛み切って死んでしまいたい心境だった。芙由子の目から涙が溢れた。

それに気づいた神谷はびっくりした表情で、芙由子を上目づかいに見た。

「そんなに悲しむことはないさ」

わざと舌先でゾロリと舐めあげた。痛いような快感に、思わず芙由子がのけ反る。

神谷は、涙と快感は別ものであることに気づいてニヤニヤした。それはそれで面白い。歓びの涙を流しながらよがるのなら当たり前のことだが、悲しみの涙にむせながら、身体のほうが歓びを表わすというのも悪くない。

喪服の女を抱いて快感に酔わさせるというのは、男の大きな歓びのひとつというのもわかるような気がする。しかし神谷には、本当の意味で芙由子の悲しみがわかっていない。見知らぬ男に犯される悲しみだと思っている。

確かにそれも一部分には違いない。しかし、芙由子の悲しみはもっと別のところにあった。悲しみというより、惨めさ、口惜しさというべき性質のものであったが。

神谷の乳房に対する執拗なまでの愛撫は、長い間つづいた。芙由子の身体は完全にうねっていた。口をガムテープではりつけているから、歓びの声を聞くことはできないが、どんな状態にあるかは神谷にもよくわかった。

もういいだろう……。

ようやく乳房から離れると、さっきよりはるかに赤く染まった女体を眺めた。乳首がツンと誇らしげに突きでている以外は変化が見られないが、股間のあたりからたちのぼる匂いは、芙由子の身体にいちじるしい変化が生じたことを、如実に物語っている。

「そう固くなるなよ。犯されるしかないんだからさ」

つとめて軽く言って、相手の気持ちをリラックスさせようとしたが、芙由子は無念の表情を浮かべているだけだ。それでいて乳首をスーッと撫でると、途端にピクピクッと小刻みに震える。嫌悪からではない。快感ゆえにである。そういう微妙な変化が、神谷には面白くてたまらなかった。

下腹をさするように撫でながら、一気にパンティストッキングを引き抜いた。それからパンティに手をかけた。芙由子は身構えている。

「諦めなよ。さあ、開いて」

太腿の間に手を差しこもうとしたが、まるでノリで貼り合わせたようにビクともしない。

「もう濡れていることはわかっているんだ。このあたりからオツユの匂いがするぜ」

神谷はふざけた調子で言いながら、パンティの中心に顔を近づけ、鼻をクンクンと鳴らした。ますます両腿がきつくよじり合わされる。

「いい加減にしなよ。どうせおま×こは濡れているんじゃないか」

その言葉を聞くと、芙由子は一瞬だけ目を開けたが、すぐにまた閉じてしまった。

「本当のことを言われたからって、驚くことはないさ。おれだって女をたくさん知っているんだ。今のあんたがどんな気持ちでこれを待ってるか、よくわかるよ。もっとも、立場上、そんな顔をするわけにいかないだろうけどね」

神谷は中腰になって、下腹部に突き立っている一物をブランブランと揺らした。

芙由子は誘われるように目を開けて、雄壮に揺れ動くこわばりを見た。チューリップを思わせる雁首の先から、小さな露が四方に飛び散るのが見えた。すでに幹の部分から袋まで、テラテラと光るように濡れている。

「たっぷり楽しもうぜ」

今度はかなりの力で、男の手が太腿をこじ開けようと割りこんできた。

イヤッ! 絶対にイヤッ

!!

……

口で言えないぶん、芙由子は激しく下半身を揺さぶった。

「聞きわけのねえ女だな!」

一喝されると、さすがに芙由子はドキンッとした。太腿の肉の張った部分が男の指でつねられた。本気でつねっている。

苦しさ、痛さにのけ反った。自然と太腿が離れる。そこに男の手が差しこまれた。パンティのクロッチ部分が男の支配下に置かれた。

「ほら見ろ。こんなにベットリ濡らしちゃってよォ。ほらほら」

調子をとるように長い指先が動いた。薄い布地と男の指が一緒になって、芙由子の下半身の唇を割った。しかし、パンティという壁があるからそれ以上は進めない。奥から、どんどん溜まった愛液が布地に染みてくる。

「無理するなよ。気分出してたくせに」

言うなり神谷は、芙由子の両脚の間にしゃがみこんでしまった。これなら、どんなに芙由子が両脚をすぼめても、ぴったり閉じることは不可能である。神谷はクロッチ部分から指を引きあげて、そのまま芙由子の鼻先に突きだした。

恥ずかしい女性器をありのまま見せつけられたように、芙由子は赤面した。

「あんたみたいな強情な女は、初めてだぜ」

神谷は再びパンティの縁に指をかけて、無理やり引きおろそうとした。

芙由子がおとなしくなっていたので、油断したのが裏目に出た。突然、芙由子の両脚が宙に跳ねあがったかと思うと、まともに神谷の顔を蹴りあげた。さすがに元新体操選手だけあってバネがある。神谷はもんどり打って後方に引っくりかえってしまい、椅子の角にしたたかに頭を打ちつけた。

反動をつけて飛び起きた芙由子は、一目散にドアに向かった。両手は縛られているので使えない。声も出せない。だから身体ごとドアに体当たりした。ドンッとかなり大きな音がした。もう一度ぶつかった。身体がはね飛ばされるほどの力だから、前よりももっと大きな音がした。

この音を聞きつけて、誰かが来てくれれば、ひょっとして助かるかもしれない……。

しかし、芙由子の願いは無惨にも打ち砕かれてしまった。三回目の体当たりを敢行しようとしたとき、身体が猛烈な勢いで引き戻され、いっぺんにベッドの上に放り投げられていた。

「てめえ、つけあがるなよ! ぶっ殺されてえのかッ!!

」

赤鬼のようになってベッドに近づく神谷を見て、芙由子は絶望感に打ちひしがれた。

男の怒りは下半身の怒張にも現われていた。ビンビンに屹立して、ヘソ近くまで下腹にはりついている。つりあがった袋の大きさまで異常であった。

ベッドにあがった神谷は、いきなり両方の乳房をムギュッとつかむと、ものすごい力でねじ曲げた。丸い乳房が複雑な形に歪んだ。容赦しない力の入れ方である。

許してッ

!!

……

貼られたテープの下で、芙由子は必死になって叫んでいた。くぐもった唸り声だけがかすかに聞こえた。

お願い。お願い、許して!……

芙由子の願いが通じたのか、ようやく神谷は乳房から手を離した。今度は乳房の上にくっきりと手形がついてしまった。

すぐに芙由子の両頬が激しい音をたてて鳴った。これも力いっぱいの平手打ちである。長い時間ではないが、芙由子の頭はボーッとして、完全に思考力が消え失せていた。その間に、パンティは荒っぽく足首から引き抜かれてしまった。

芙由子は運命のときが来たことを知った。

沈黙があった。男の息を呑む気配が伝わってくる。灼けつくような視線を股間に感じた。

「お前……パイパンだったのか

!?

」

神谷の声がしみじみとしているだけに、かえって芙由子は心臓が抉られるような痛みを感じた。この世で肉親しか知り得ない秘密を、とうとう見ず知らずの男に知られてしまった恥ずかしさは、とうてい口では言い表わせないものがある。

「道理で恥ずかしがると思ったぜ」

男の声には同情と物珍しさがこめられていた。姉たちでさえ、芙由子が無毛症であることを小馬鹿にしたようなところがある。一番心配したのは生みの母親と父である。

芙由子は正妻の子ではない。愛人の子である。菜津子や章子とは腹違いの姉妹ということになる。父は菜津子たち姉妹の母に言い含めて正式に認知し、遺産のすべては、分けへだてなく三姉妹で分配されるよう、複数の弁護士によって確認されている。

芙由子には愛人の子というコンプレックスはいっさいなかった。あるとすれば、無毛症という肉体上の秘密だけである。だから芙由子は、大学時代にホームステイで知り合ったロバート以外に男というものを知らない。いや、知り合うチャンスはいくらでもあったし、男から声をかけられたことは枚挙にいとまがない。だが、芙由子は避けて通った。そういう意味では、三姉妹のなかで芙由子ほど孤独だった娘はいない。

芙由子は新体操に打ちこんだ。淋しさをまぎらわすためにも、新体操に夢中になった。当時まだ学生だった二人の姉は、父母も存命中ということもあって、気楽にボーイフレンドたちと遊んでいた。だが芙由子だけは孤独であった。

身体の成長とともに大学時代に知ったセックスの味が甦ってくることがある。それをオナニーという方法でまぎらわすしかなかった。何度、大鏡の前に立って白い陰阜を恨めしく眺めたことだろう。

結婚なんかしない……。

芙由子はやがて、自分の身体をいじめるように、大人のオモチャをこっそり使うまでになっていた。それを使うだけで、身も心も蕩けそうな快感に浸ることができる。男の太いもので身体の中心を貫かれ、力強く抱かれたら、もっともっと強烈な性の歓びに没頭できる……。芙由子は何度そう思ったことか。それが、こんな形で男に抱かれるとは思いもよらなかった。

「そうか、パイパンか……」

神谷はもう一度呟くと、芙由子にとっては思いがけないことを言った。

「毛無し女に巡り合えるとは最高だぜ。おれんとこの故郷じゃ、パイパンを嫁にすると幸せがつかめるって言い伝えがあるんだ。おれはついてるな」

神谷は惚れぼれと芙由子の中心を眺めながら、かつて神谷の郷土の先輩が無毛の女と結婚して、一代で財を築いた話をした。

芙由子は神谷の思いがけない反応にびっくりした。無理もない。お嬢さん育ちの芙由子にとって、セックスにまつわる話など、どこからも仕入れることができないからである。

「可愛いもんだなァ」

神谷の手のひらが、ふっくらしたヴィーナスの丘を覆った。

「あ、少し生えてる!」

指先が割れ目近くの粘膜をまさぐっている。覗きこむ気配がすると、芙由子はまた何か言われるのではないかと、身を固くした。

芙由子自身、生理の始末のときなどに股間を見ることがあるが、確かに、まったくツルツルというわけではない。正面から見れば一本の毛も生えていないが、少し花弁を開き加減にすると、粘膜の端にチョロチョロと、五ミリ程度の薄い毛が生えている。果たしてそれが陰毛といえるかどうかは疑問だが、いま神谷がしているように用心深くまさぐると、毛らしきものの手応えはある。

「へーえ……」

何もかもが珍しいとみえ、神谷は今にも鼻先をくっつけんばかりにして、粘膜をめくりあげた。秘肉が貝の触手のように伸びた。まわりに一本の毛もないのに、そこだけチョロリと生えているから、いやらしさがいやます。

別の指でクリトリスをいじくる。腰が大きく揺れた。露がスーッと内腿を伝わる。神谷は長い舌を突きだして、くすぐるように露を舐めた。またもピクピクッと腰が震える。

神谷は、芙由子が感じやすい体質であることを見抜いた。

指先で粘膜をくすぐりつづけながら、舌先を蛇のようにチロチロ這わせて舐める。涸れることを知らない泉のように、愛液があとからあとからと湧いてくる。粘膜もブルルルッと痙攣する。そしてまた、クジラが潮を吹くようにねっとりした濃厚な蜜を吐く。

割れ目全体が美しい淡紅色なのも、神谷のお気に召した。水商売の女はほとんどの女が、いわゆるドドメ色だ。セックスの最中にも、過去の男たちの影がちらついて、白けることおびただしい。そこへいくとどうだ。今、目の前にひくついている女唇の清潔なこと!!

「男はいるのか」

芙由子がもらす愛液でベトベトに顔を濡らしながら、神谷が芙由子の表情をうかがい見た。

「どうなんだ

!?

」

ドスの利いた声を出すと、芙由子は否定するように頭を振った。

「本当だな」

コクンとうなずく。

「おれ、信じるぜ。なんてったって、あんたのここは綺麗だもんな」

慈しむようにチロリと舐める。

「ウウッ……」

唸りながら、芙由子がいやらしく腰を突きだす。おそらく芙由子には、反応している意識はないとみえる。自然に悶えてしまうものらしい。

芙由子の口にはったガムテープをはずすかどうか考えたが、まだ少し早いという結論に達した。完全な肉体の交わりに至っていないうちは、相手に隙を見せられないと反省した。

神谷は、芙由子の欲望に泣きわめく姿をもっと克明に見たかった。引っくりかえしてやるのもいい、と思う。しかし、まだ挿入したくはない。もっともっと芙由子を狂わしてから、一気にインサートにもっていきたかった。

何もしないのに、芙由子が顔をしかめた。気でもやったのかと表情をのぞきこむと、ガムテープの下で何やら必死に訴えている。

「トイレか?」

違うらしい。身体を横にして、後ろ手に縛られた両手を示す。手首や指の関節が赤い。

「痛いのか?」

大きくうなずいている。体重がかかって痛かったらしい。けれどもテープを解いてやると、また何をするかわからない。用心にこしたことはない。

しかし、快楽ではなく、苦痛を与えるというのは不本意だ。神谷はあたりを見まわした。幅広の予備椅子がある。

神谷は芙由子を引き起こすと、椅子に座らせた。股間が太腿の間に隠れたせいか、芙由子の顔にホッとした色が浮かんだ。

しかし、それが終わりではなく、はじまりであった。

神谷はガムテープを手にして、芙由子の前に座りこんだ。芙由子は両膝を固くくっつけた。だが、それもすぐに男の手によって無惨に開かれてしまった。それですむならいくらか気が楽なのだが、神谷は両脚を椅子の肘掛け部分にのせ、テープで固定してしまった。もう閉じようにもそれさえできない。M型よりもっと開脚角度が極端に広い。股間のすべてが丸見えになってしまった。

男がクククと笑った。

「どうだ、体重がかからないから痛くないだろう。それにしても、尻の穴までよく見えるぜ」

喉の奥で、芙由子はヒェーッと悲鳴をあげた。恥毛のない秘唇にばかり気をとられていて、アヌスにまでは気づかなかった。

これ以上恥ずかしい女の姿はないのではないか。そのぶん、男にとってはまたとないグッドな眺めである。神谷は自分の望みどおりになった芙由子の屈辱的スタイルに、大満足の態である。

「いい眺めだ。見ただけで出ちまいそうだ」

事実、神谷の下腹で脈打つこわばりからは、ジクジクと透明な汁が流れでている。

「それにしても、なんていやらしいおま×こなんだ」

芙由子の腰がピクンッと跳ねた。ツツーッと愛液が流れ落ちる。

「ほら、流れてるぜ」

神谷はこれ以上の満足の表情はできないといった顔で、椅子の前にどっかと腰をおろし、顔を近づけていった。ヴィーナスの真っ白いふくらみ、開き気味に割れた一条の溝、その周辺にわずかに翳る十本そこそこの短い毛、神谷を意識して急に体積を増した小豆大の陰核……。何もかもが、男の性欲を増進させ、肉棒にさらなる力を与える素晴らしい要素であった。

「そそられるなァ。そうだ、ちょっと待ってな」

神谷が、またボストンバッグのなかを探していたが、すぐにカメラを手にして椅子の前に陣取った。目的は明らかである。

「う……うン……」

芙由子は、自分のこれ以上の恥ずかしい姿をフィルムにおさめられてはいけないと、夢中になって身体で抗議した。しかし、今や欲望にとりつかれている神谷には、なんの効果もない。

閃光がつづけざまに走った。

二十四枚撮りのフィルムがすべて終わったとき、芙由子は、いっさいの反抗が無駄であることを悟った。

凌辱者の目的を知るには、相手のふところ深く潜りこむことである。芙由子は次の男の行動を待った。一歩でも神谷に近づこうと決心したのである。

凌辱三姉妹 第六章 章子 淫靡な結合 ~ 第七章 芙由子 陰阜の秘密 (4/5)
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