ボンデージハーネスは、身体に着けるBDSM拘束具である。幅1〜2センチの革ストラップを何本もつなぎ、着られる形にしたものを指す。体型に合わせて寸法を直す必要があることが多い。合わないとバックルが骨に食い、股の帯がずれる。BDSMとの結びつきが強く、遠くからでもフェティシズムだと分かる。だから公道で着て、フェティシ文化を示し、視線を集める人もいる。上着の下から一筋見せる、トップとして着る、どちらもある。映像や漫画では、ハーネスを着た人物が「フェチをやる側」の記号になる。フランク・ミラーの《シン・シティ》はその定番例である。縛る前から、革の網自体が話している。
ストラップの走り方
典型は、前後を走る一本の中央ストラップである。頭を回るところで二本に分かれる。この中央帯は脚のあいだを通り、尻の割れ目を越え、背中の中ほどで反対側と合流する。合流はズボンのベルトと同じ種類のバックルで留めることが多い。男性に着けると、頭まわりと同じように中央帯がまた二分し、外性器を避ける。陰茎と陰嚢を一本に潰さないためである。女性では脚のあいだを直線で通すことが多い。陰部に沿い、それ自体が展示や摩擦にもなる。
中央帯から直角に横帯が何本か出る。三〜四本が普通だが、それに限らない。横帯は胴を巻き、両端を別のバックルで閉じる。女性用では乳房の上下を通してブレストボンデージにし、腰にも帯を足すことがある。胸が枠に入る。男性用では胸と腹を交差させ、体つきを強調することが多い。頭の分岐、股の分岐、胸の交差またはブレストボンデージ——同じ網が性別で走線を変えるだけで、別の器具ではない。
衣装であり、アンカーでもある
そのまま着て衣装にもなるし、拘束にも使える。横帯を体に密着させて腕の下を通すのではなく、腕の上から通せば、腕は背中側に固定される。強く締めれば腕は胴に張り付き、別のモノグローブは要らない。既存のストラップ網にカフ、ロープ、クリップを掛け、追加の拘束のアンカーにもなる。一から組む必要はない。関連具はロープハーネスで、同じ発想の縄版である。中央帯と横帯という建築は同じで、材料が革から縄に替わる。
公道で読めるフェティシファッション、《シン・シティ》型の記号、女性胴体のブレストボンデージ、男性胸の交差、バックルで腕を固定すること——すべては同じ物体である。幅1〜2センチの革の網であり、縛る前から kink として読める。ボンデージハーネスは、まずストラップの建築であり、拘束はその次の選択肢である。採寸し、バックル間隔を直し、股の帯が神経を締めないかを見るのは、写真の小道具ではなく器具として扱う最低条件である。











