ワーテンベルクホイール
ワーテンベルクホイール(Wartenberg wheel)は、ワーテンベルクピンホイール(Wartenberg pinwheel)やワーテンベルクニューロホイール(Wartenberg neurowheel)とも呼ばれる神経学用の医療機器です。このホイールは、皮膚の上を系統的に転がすことで神経反応(感度)をテストするために設計されました。ワーテンベルクホイールは一般的にステンレス鋼で作られており、長さ約18センチメートル(7インチ)のハンドルを備えています。このホイールには均等に間隔を空けた鋭い針が放射状に配置されており、皮膚の上を転がすと回転します。また、使い捨てのプラスチック製バージョンも利用可能です。しかし、衛生面の懸念から、これらのデバイスは医療目的ではほとんど使用されなくなっています。
ワーテンベルクホイールの名前の由来となったロバート・ワーテンベルク(Robert Wartenberg)は、しばしばこの装置の発明者として誤って記載されることがあります。ワーテンベルク本人によれば、このデバイスは彼がドイツに住んでいた頃にはヨーロッパで広く使用されていました。彼自身が発明したわけではありませんが、彼はこれを「日常の神経学的診察において欠かせない道具」として捉え、アメリカの同僚にその使用を推奨しました。
さらに、ワーテンベルクホイールは感覚を刺激するためのセクストイとしても使用されます。特に、くすぐりフェティシズム(tickle fetishism)の中で、人をくすぐる行為(くすぐられる人は「リー(lee)」と呼ばれることもあります)によく使われます。また、時にはバイオレットワンド(violet wand)と呼ばれる電気デバイスに接続して、他の場面で使用されることもあります。
服装の型紙作りにも、ワーテンベルクホイールのバージョンである「ポンスホイール(pounce wheel)」が使用されます。ポンスホイールは、紙から布地にマークを転写するための道具です。この道具は形状が標準的なワーテンベルクホイールに似ていますが、ハンドルは木製やプラスチック製であることが多いです。