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母と息子・相姦生活 · 第八章 母と息子・姦淫 ~ 第九章 母と息子・脱皮

母と息子・相姦生活 第八章 母と息子・姦淫 ~ 第九章 母と息子・脱皮 (5/5)
前の話

第八章 母と息子・姦淫

ホテルのチェックアウトは午前十一時である。和行とグレースは、そのぎりぎりの時間までに三度の営みを交わし、それは回を追うごとに歓喜の度合いを深めていった。

和行は何度か母に電話を入れようかと迷ったが、結局のところ、後ろめたさもあってそのままにしておいた。

家に帰らなかったことを、母はどう思うだろうか……。

こんな気持ちは初めての経験である。

十一時にホテルを出ると、グレースは夕方のフライトに間にあわないといけないので、タクシーにのりこんだ。別れ際、グレースはアメリカのアドレスをメモして和行に渡したが、それはマイアミよりはるかに離れたミネアポリスであった。

もう会えないかもしれないな……。

そんな感傷的な気分にひたりながら、グレースと別れた和行は我が家に戻った。さすがに疲れが残っている。

「どうなさったの。お母さまが心配して、会社から何度も電話をかけてこられましたよ」

「うん、ちょっとね……電話をしておいてよ。疲れたから寝る。起こさないで」

お手伝いさんに母への伝言を頼んだ和行は、すぐにベッドに横たわった。目を閉じると、瞼の裏にグレースの乳房や女陰が生々しく甦ってくる。

いつの間にか深い眠りに入っていた。

その頃、お手伝いさんから和行が帰ってきたことを知らされた佐知子は、ひとまずホッとした。しかし、車内から見かけた外人女性を思うと、心穏やかならぬものがあった。

しかも、その日は外泊しているのだ。二人が同宿したと考えるのが常識である。

頭のなかに、二人の重なり合う姿が浮かんだ。

「ああ、いや!」

佐知子は社長室で、誰に言うともなくヒステリックに叫んでいた。

しかし、当の佐知子だって、昨夜は帰宅したのが十二時近くである。シティホテルの一室で、天野に二度も激しく愛されたことを思いだすと、下半身が妖しく疼く気配がした。

佐知子はあわててイベント企画書に目を通した。しかし文字が目に入らない。パタンッと企画書綴りを閉じると、インスタントの熱いコーヒーを飲んだ。

昨夜、佐知子は天野からはっきりと求婚された。

「和行の将来をもう少し考えてから……」

そう答えたものの、心のなかでは、いつかは結婚するつもりでいる。

息子は今が一番難しい年頃と思っていたが、それが昨夜の外泊という形ではっきりと具体化してきている。そんなときに、天野との結婚話を持ちだしたりしたら、将来に禍根を残すことになりはしないかという不安があった。

とにかく私なんかのことより、和行が先決だわ。そのための母親なんですもの……。

佐知子は何度も自分に言い聞かせた。

その日、佐知子は和行の顔を見るのが怖かった。それは、彼女自身にも負い目があるからかもしれない。

いつも一人息子の和行が心から離れたことなどないのに、天野に抱かれてしまうと、忘れようとしていた女の歓びを追うことに、ついつい夢中になってしまう。

あの陶酔は、和行よりも自分には大切なものなのだろうか……。

家に着くと、お手伝いさんが帰ろうとしているところだった。

「和行は?」

「三十分ほど前に起きだして、今はお風呂に入っています」

「どこに泊まっていたのかしら?」

「さあ、何も言っていませんでした」

「そう。ご苦当さま」

佐知子は新しい下着を用意すると、脱衣場に入った。

「和ちゃん、ここに新しい下着を置いておくわよ」

できるだけ普通に、そして快活に声をかけた。間のびした返事がかえってきたので、なんとなく安心した。

じかに顔を合わせるよりもよかったかもしれない……。

佐知子は、お手伝いさんが作っていった料理をレンジで温めたり、少し手を加えたりして和行を待った。

やがて息唄を歌いながら和行がやってきた。

「おなかペコペコだよ」

いつもの口調である。

「私もよ。さあ、食べましょう」

二人は食事の間中、当たり障りのない話をした。

和行も、できるだけ外泊したことを触れないようにしているんだわ……。

佐知子は和行の心を汲みとったが、意識しないようにすればするほど、よけいに意識され、なおさら聞いてみたくなってくる。ともかく、ただの外泊ではないのだ。傍に外人女性がいたのをはっきりと目撃している。

二人の間に関係があったと考えるのが普通である。しかし佐知子は、一方で、絶対にそんなことはないという否定の気持ちも捨てきれなかった。

やっぱり本人の口から真実を聞いてみないことには……。

自然を装うのは、かえって難しいことだった。

「ところで和ちゃん、夕べはどこへ泊まったの? 初めてだから、お母さん、ちょっと心配しちゃった」

「ああ、そのこと……」

和行は焼魚に手を伸ばしながら、いともあっさりと答えた。

「ほら、学園時代に一緒だった山岡君、知らないかな」

「さあ……」

「一度か二度、家にも来たことがあるよ。懐しいんで彼の家に泊まったんだ」

「家はどこなの?」

「吉祥寺」

「電話くらいかけてくれればいいのに」

「ごめんごめん。つい話がはずんじゃったんだ。はい、お代わり」

話を切り換えられると、佐知子もそれ以上は追及しなかった。息子の言うことを信じたかった。信じることにした。

和行とテレビを見ているうちに、佐知子は二人でいる幸せをしみじみと感じた。この安息が永久につづくのなら、二人だけの生活をずっと守っていってもいいという気持ちだった。

しかし、ベッドに入るのがとても怖い。今は普通の少年なのに、夜がふけるにつれて、和行は豹変する。

初めて力に屈してから、一カ月がすぎようとしていた。その間、佐知子は一人で寝るよりも、和行の暴力に屈して二人で寝ることのほうが多くなっていた。

恐ろしい秘密を抱きながら、平然と天野に抱かれる自分が悪女に思えた。天野との結婚を望むならば、和行との関係をきっぱりと断ち切らなければならない。それは大袈裟でなく、母子の絆をプッツリと断ち切るのと同じことなのだ。

私はその試練にとても耐えられそうにないわ……。

和行に恋人ができるまで、彼の苦悩を解決する対象となって日蔭の人生を送る--佐知子は、息子との母子関係を断絶することには耐えられないが、我が子の犠牲になって残りの人生を生きていくのには耐えられるに違いないと思った。

ベッドに入ってからも、佐知子は我が子と天野との比重について考えてばかりいた。

夫が亡くなってから、周囲の人たちに、「あなたたち母子は、一卵性双生児みたいね」と何度となく言われてきたが、佐知子自身もまったくその通りだと思う。

睡魔に襲われたのは、かれこれ十二時近くになってからだった。

「ママ……ママ……」

遠くから呼びかけるような和行の優しい声がした。目覚めると、和行が枕を抱えてベッドの横に立っている。

今さらとがめてもなんになろう。佐知子は無言のまま我が子を見つめた。

和行は当然のような顔をして、ベッドに入った。佐知子は体をずらしながら、自分はこの子の罪深い行為を許容しているのだと思った。

和行がネグリジェの前をはだけると、胸の谷間に顔を埋めた。小犬のように鼻を鳴らして匂いを嗅ぎとっている。そして乳房を手のなかにおさめた。

佐知子は、この平穏さはいったいどこからくるものなのだろう、と考えた。自分が優しく受け入れてしまえば、醜く争うこともないし、暴力沙汰も起こらない。

和行が体をピタリと密着させてきた。硬くなったペニスが太腿に当たった。

この子は決して異常じゃないと思うと、性欲という思春期に背負わなければならない業病に悩んでいる我が子が、可哀相でならなかった。

佐知子は自分でもどうしてそうしたのか、よくわからない。和行のパジャマの前にスーッと手を伸ばしていた。怒張は、薄いパジャマの布地を通して、五本の指のなかで勢いづいている。

和行のハッとする気配が体中から伝わった。

和行は女のネグリジェによく似た、長いワイシャツのようなパジャマを着ていたので、佐知子は裾をたぐるようにしてまくりあげると、トランクスの縁に手をかけた。和行が少し腰を浮かせ、それにあわせて下に引く。膝にズリさがったトランクスを、和行が自分で脱いだ。

再び佐知子が握った。じかに握られたことで、ペニスの体積が前よりもぐっと増した。指が弾きかえされてしまいそうな力強い脈動を、佐知子はうらやましく思った。

この力が強ければ強いほど、和行の苦しみや悩みも大きいのである。

私がなんとかしてやらなくては……。

佐知子は女としての立場と母としての立場の狭間に立って、言いしれぬ感慨にひたった。

「ママ……」

和行が「ママ」と呼ぶのは甘えているからである。子供のようにしがみついて、体をぐいぐい押しつけてくる。

「ちょっと待ってね」

佐知子は、いつも枕もとに置いてある寝汗用のタオルを左手に持った。右手は怒張を握っている。左手を筒先近くに置いてタオルを当てがうと、静かに右手を動かした。

すぐに和行が荒い息をする。

自分の手で我が子を快楽の世界に導いているのだと思うと、いけないことだという気持ちとは裏腹に、とても充足した気分である。そして、他の女に任せてはおけないという、自負めいたものが芽生えた。

和行の体に力がみなぎり、手が乳房だけでなく下腹部の女を求めて、ネグリジェの上を這いまわった。

「ああっ……ああ、ママ!」

両脚がピーンと伸びた。五体が小刻みに震える。

佐知子は、新婚当時のことを思いだした。生理が不順で長引いたりすると、夫は、いま佐知子が息子にしているような行為を要求したものだ。そこで佐知子は、男の体のすべてを知った。

右手の動きを速めながら、握っているペニスの先に左手のタオルを当てがった。

「ああっ、あああーっ……ママ、出ちゃうよッ

!!

」

ペニスが膨張した。

思いきって表皮を剥いた。

息子の全身が痙攣し、タオルに衝撃が走り、すぐに生温かい感触が伝わった。何度か幹が脈動を繰りかえし、なかに溜まったものが出つくすと、急に和行は全身からガクッと力を抜いた。呼吸だけが荒かった。

佐知子は興奮していたものの、そんな素振りを少しも見せず、てきぱきと後始末をし、再び和行の横に添寝した。

ゆっくりと和行の息が整ってくる。平和なひとときだった。

「お母さん」

さっきよりも落ち着いた和行の声である。

「何?」

「どうして今夜のお母さんは優しいの? どうして自分からすすんで、あんなことをしてくれたの?」

この子は敏感なんだ……と佐知子は舌を巻く思いがした。やはり血の繁がった母子なのだ。なぜか、うれしさがつのった。

「ねえ、どうしてなんだよ」

「だって、あなたはそうしてもらいたかったんでしょう」

「そりゃ……でも、いつものお母さんなら、必ず一度は突っぱねるじゃないか」

「そうねえ……どうしてかしら?」

「ずるいよ。答えてないじゃないか」

「二人っきりの母子だから、じゃないかしら。それに私は、どうしてもあなたには逆らえないもの。本当は、こんなことは、いつも言っているように、絶対にいけないことなんだけど、最後には和ちゃんに押しきられてしまうわ。そして私も妥協してしまう。争うのはつらいわ。それならいっそ……多分、そんな気持ちからなんだと思うわ」

「…………」

しんみりした空気が流れた。

「お母さん。ぼく、お母さんが大好きなんだ。でも……」

「でも、何?」

「ううん……あとで言うよ」

そう言って和行は、母の乳房を手のなかにおさめた。ただ覆っているだけではない。手の動きには感触を楽しむというより、母に感銘を与えたいという願いが明らかにこめられていた。佐知子もそれを察知していた。なるようにしかならないという気持ちが佐知子を支配した。

和行は、てのひらが汗ばむほど長い時間をかけて、母の弾力性に富んだ乳房を、交互に、そして根気よく愛撫した。

佐知子は、いつもと違う微妙な変化が我が子にあることに気づいた。すごく優しさを感じるのだ。つい先日までの醜い喧騒と闘争が、まるで嘘のようである。

「ああっ……」

知らないうちに小さな呻き声をあげていた。

和行がゆっくり動いて体を起こすと、母のネグリジェに手をかけて脱がせた。深い切れこみのパンティだけにされたが、今までのような混乱した恥ずかしさはない。

和行の別の手が中心のふくらみを撫でる。佐知子の体にゆっくりと快感がせりあがってくる。中指が肉溝を掃き、クリトリスを擦ったとき、佐知子の両脚はわずかずつだが、左右に分かれていった。

パンティの細いクロッチ部分が、女の中心にはりついたまま露出した。縁を奏でるように、中指は上から下へと行きつ戻りつする。指先に湿り気が感じられ、やがてそれははっきりした溶液となって絡みついた。

目を閉じたまま、佐知子は手を伸ばした。手さぐりするうちに、硬い一物に触れた。和行の男の象徴は、雄々しく復活していた。それを握っただけで、二人の連帯感はさらに強まったような気がした。

和行も、特別に何かをしてもらいたいわけではない。ただ握られているだけで充分に満足なのだ。母を愛撫する指先に、次第に熱がこもる。少しずつ自分に応えてくれる母がうれしい。男には、肉体的だけではなく、精神的な歓び方があったのだ。それを知っただけでも大きな収獲だと思う。

佐知子はひとことも発しなかったが、徐々に大きくなってゆく女体のうねりが、体の状態を如実に物語っていた。

和行が母の太腿の間に入った。美しくカーブを描く全体のラインは、見ているだけで楽しいし、気分を高揚させてくれる。しかもそのラインの輪郭が、自分の単調だが熱のこもった愛撫によって、いろいろな形に変化していく。

「和ちゃん」

うねった末に出た言葉だけに、短いひとことではあったが、母の内にこもる万感の思いがこめられていた。決して呼びかけたのではない。確実に体内にせりあがってくる性的快感がそれを言わせたのだ。女の本能が言わせたのだ。

和行が母のパンティを脱がせた。薄い布地は、足首から引き抜かれると頼りないほど小さく縮んでしまった。

和行は飽くことなく母の裸身を眺めた。自分が独占したいと思った。しかし和行は、その強い要望を、自ら放棄する決意をしたのだ。昨日。しかも六本木の路上で。

和行は、母の女の構造をすぐ目の前にする位置に這いつくばった。

今夜が最後なんだ。ママ、許して……。

心のなかで詑びつつ、鼠蹊部に優しくキスをした。小さくそこが震えた。舌を使って恥毛の周囲を舐めた。円を描きながら、次第に中心に向かって範囲をせばめていく。

恥毛全体が、唾液と佐知子自身の吐きだした濃厚な粘液で、ふくらみに黒い海苔のようにはりついた。指先で包皮を剥いた。そのせいで、痛いような快感がズシーンッと脳天に突き抜けた。媚液が泉のように湧いた。

部屋のなかにひろがる牡と牝の匂いが、次第に濃くなっていった。

和行の舌がクリトリスを覆った。ざらついた肉厚な部分が、強弱こもごもにリズミカルな圧迫を加えると、それまで荒い息だけを吐いて耐えていた佐知子も、はっきりとした口調で快感のよさを訴えはじめた。

「あ、そこ……そこ、いい……和ちゃん。どうしよう……あうッ」

たてつづけに襲ってくる歓喜の波は、ぐんぐん大きく波立って、今まさに佐知子を奔流の渦のなかに巻きこもうとした。

「駄目……もうやめて」

口では抗いながら、体をへの字に曲げて、女陰を和行の顔に強く擦りつける。

偶然に、突きだされた女の割れ目が和行の下顎で塞がれた。舌先はずっとクリトリスをとらえている。

「ああッ!」

甲高い悲鳴にも似たよがり声をあげて、佐知子は淫裂を繰りだした。下顎の骨が、まるであつらえたようにピタリと割れ目にはまった。佐知子は夢中で腰を振った。

急速に絶頂が近づく。それが欲しくて、はしたなく腰を使い、知らずしらず我が子の頭を両手でしっかりと女陰に押しつけていた。

「変よ。ママ、変になっちゃう……あっ、和ちゃん。ママ、いくわ……いっちゃう……ああっ、いい! いくわ……いく、いくいく」

さながら和行の顔とファックしているように、下からガンガンと腰を突きあげた末に、佐知子は愛液をしとどに排出して、一気に昇天した。

和行は欣喜雀躍の心境で、男としての勝利感に酔った。たったこれだけの行為で、天野と同じように母を歓喜させたことがうれしい。

佐知子の波打つ乳房がようやく落ち着くのを待って、和行はおもむろに股間から顔をあげた。付着したヌルヌルが急速に乾くのか、皮膚が痒くなった。

視線を落とすと、充血と興奮のせいで、母の女陰は全体が腫れあがっている。ジクジクと湧く淫水は美しくキラキラと輝いていた。

そこに舌を差し向けて、ペロリとすくう。女体がピクッと跳ねた。

まだ歓ばすことができる!……

自信が湧いた。

「ママ、お願いがあるんだ」

目を閉じたまま、もの憂げに佐知子は「何?」と聞く。

「後ろから……後ろからしてみたいんだ」

母の表情に変化はない。それは完全な許容を意味していた。

「今夜のママは特に優しいから、頼むんだ。でもね。もう二度と言ったりはしないつもりだ。だから……」

佐知子は目を開けて、まともに和行を見た。和行も見かえした。大した変化は見受けられないのだが、説明しがたい微妙な違いを佐知子は感じとった。

もう二度と言ったりはしない--息子のその言葉はいったい何を意味するのだろうか。あるいは、単なる今だけの言いわけにすぎないのだろうか。

ともかく佐知子は従順だった。我が子に全裸の後ろ姿をさらすことに、初めて言いしれぬ羞恥を覚えた。

「暗くして」

「いやだ。ちゃんと見たいんだ」

「幻滅するだけよ」

「ママの何もかもが好きなんだ。さ、早く」

佐知子は枕に顔を押し当て、その両脇に左右の肘を突いた。そして両膝を折り曲げ、下腹のほうに引きつける。必然的にヒップが高々と突きだされた。

「もうちょっと脚をひろげて」

このポーズをとると女陰がどんな形で露出するのか、佐知子にはよくわかっている。しかし、今となっては拒んでなんになろう。素直に指示された通りのポーズをとった。

開いたクレバスに冷気が通り抜けたように思った。割れ目を塞いでいた花弁が、スーッと割れていく感じがする。膣口から胎内に空気が流れこんだ。

「ママ……ママ、すごいや」

股の間から和行のはしゃいだ声がした。

「恥ずかしいわ。ママ……」

佐知子はそれだけを言った。その言葉通りに、声は確かに震えていた。本音が半分、そしてあとの半分は女としての見せる歓びであった。我が子に対して被虐の歓びを抱くことが不思議だったが、偽らざる実感だった。

ヒップの一番恥ずかしい中心近くに、和行の生温かい息がかかる。おそらく顔をくっつけんばかりにしてのぞきこんでいるのだろう。全身の血が逆流する思いだ。

勝手に中心の秘肉がブルブルと震えた。その反動で、溜まっていた愛液が内腿を伝い、膝裏に向かって流れだした。

不意に、割れ目に唇が押し当てられた。チュウチュウと和行が音をたてて吸い、そのまま舌を移動させて、丸味を帯びたヒップの一番盛りあがった肉にキスをし、さらにクレバスに向かった。

「和行、駄目。汚いわ」

そう言ったときには、舌の先端は小さな皺々の中心をとらえていた。

思わず全身に力が入った。それは括約筋の働きをもうながした。

和行は、アヌスがキューッと収縮するのを、しっかりと舌先で感知した。チロチロと舐めまわすにつれ、アヌスは固く締まったり、今にもだらしなくひろがってしまいそうに弛緩する。その繰りかえしが長くつづくうちに、アヌスのすぼまりにもかなりの余裕があることがわかった。

きついにはきついのだが、何もかも拒むほど融通のきかない場所ではないらしい。その気になれば、ある程度の異物は入るに違いない。

突然、マイアミビーチで真理子が言った言葉が頭に甦った。

「ホモ同士のセックスは、ペニスをもう一方の男のアヌスに入れるんですってね。受け身の男は、前をエレクトさせるそうよ。そして相手がアヌスに射精すると、一緒にスペルマを出すんですって」

そのとき和行は、真理子の大胆な発言に仰天しながらも、あんな狭いところに男のエレクトしたペニスが入るのだろうかと、大いに疑問に思ったものだ。しかし今、舌で舐めまわしている感じでは、あのときの真理子の言葉がすべて嘘とは思えない。和行はアヌスから舌を遠去けて、会陰部とそれにつづく割れ目をじっくりと舐めまわした。

目にもっとも近いのがアヌスだった。微妙な動きがよく見える。それは、確実に独立した生き物であった。

そっとすぼまりに指を当てがった。途端に波立つ。拡大レンズで見ているように、細かい動きがすべて観察できた。

少し指を押した。小さい声をあげて、佐知子が逃げ腰になった。

「駄目だ、ママ。動かないで」

佐知子は耐えた。いや耐えるというより、その時点で佐知子は、今までに経験したことのない快感に惑わされ、息子の言いなりになった。

「痛いわ、和ちゃん……無理しちゃいやよ」

だが、痛みというよりも、むしろそれは快感の範疇に入るものであった。痛いと表現したのは羞恥のなせるわざである。

和行は無理をせずに指を引いた。そして、ようやく中腰になった。怒張は最大限に膨張している。肉裂の真んなかに花びらのような粘膜の裾が外に向かってひろがっていた。

裾を巻きこむように肉棒を押した。

佐知子がいい声で泣いた。この瞬間から、母であることを忘れた。

和行は悦楽に酔う佐知子の表情を、こよなく美しいと思った。深々と送りこんだ肉棒を、今度は雁首のねじれの部分までゆっくりと引きあげた。

「あうッ、うーん……」

佐知子は、肉襞がかきだされるような感じを受けた。また太いものが入ってくる。

時間をかけて、和行は丹念に抜き差しを繰りかえした。肉棒に痺れが走り、快感が強くなっていく。そのこと自体も悪くないのだが、それ以上に和行が熱中したのは、自分のそうした一つ一つの行為に対し、佐知子が母の顔をかなぐり捨ててただの女になり、露骨に性の歓びにひたっていることだった。

「和ちゃん……ああっ、ママ、いいっ……変よ。それ、いいの……どうしよう。して……それ、もっとして!」

髪の毛がわさわさと揺れ、そこから女の匂いがあたりに漂った。背中が弓なりにしなり、尻肉が小気味よく盛りあがる。

和行はしっかりと腰を掴んで、次第に抽送のスピードを速めていった。二人の性器が擦れ合うたびに、淫水のはじける音がした。

「あっ、いやぁ……何よ

!?

恥ずかしい!」

佐知子はしきりに恥ずかしがって身をくねらせる。和行にとっては、またとない素敵な伴奏音であった。太いペニスが激しく出入りする膣口は、摩擦と充血で赤くただれたように腫れている。肉棒を送りこむたびに、それを取り囲む膣壁は狭小となり、強い力で締めつける。

二人にとって最後のときが近づきつつあった。うれし泣きする母の声は、絶えることなくつづいた。

「ママ、いきそうよ……ああっ、どうしよう。いいわ……いっちゃいそうなの!……和ちゃん、して!……そうよ。もっとして」

和行は両手でアヌスに近い左右の肉の盛りあがりをひろげた。塞がっていた皺々のアヌスの粘膜が口を開けた。

瑞々しいピンク色のアヌスの内側を、和行ははっきりと見た。前門の割れ目とよく似た色だと思った。そこをめがけて、上から唾液を垂らした。周辺がヌルヌルになる。

「あああああ……いっちゃうッ……私、いくわ!……いく……いく、いく!」

佐知子がシーツをバリバリとかきむしって、ひときわ高く腰を浮かせた瞬間、和行は目にもとまらぬ早業で肉棒を淫裂から抜くと、両手を使って充分に開かせておいたアヌスに当てがい、「ママ、ごめん」と叫んで押した。

「ひいーッ!」

いくら湿り気をくれてあるとはいえ、そこは佐知子の処女地である。鮮烈な痛みが走った。だが、佐知子は後ろにへばりつく我が子を振り払わなかった。説明しがたい複雑な心理状態だった。そこならこれからも許せる……という気持ちと、この子にまだ汚されていないものを与えたい……という気持ちが交錯し、佐知子は耐えた。

不思議だった。積極的とまではいかないまでも、ともかくすべてを与えてもいいと思ったとたん、全身から緊張感がスーッと抜けた。

弛緩したアヌスに和行の太いペニスの先端が入ると、あとは楽だった。

背中にへばりつく我が子に身を任せたまま、佐知子は痛みと戦った。しかし、当初の痛みが薄らぐにつれ、今まで味わったことのない感覚が湧いた。

とにかく熱い。焼けるように熱い。それは痛みが変化したもののようだ。

「ママ、こんなことして、ごめんね」

背後で和行が言う。

「ねえ。ここはぼくが初めてだよね」

あっと思った。

やっぱりこの子は、私が誰にも与えていないものが欲しかったんだわ……。

「そうよ。和ちゃんが初めてよ」

「ああ、ママ……」

きつく締まったアヌスなので、抽送はほとんど不可能だった。しかし、ほんの少しずつだが肉の壁は確実に絞りあげ、せばまってくる。

「ママ、出そうだよ……ママッ!」

「いいわ。そのまま出して……和行、好きにしていいのよ」

佐知子は異質の快感をはっきりと感じた。母子がなんの障害もなく一体となったことで、佐知子の身も心もリラックスしていたからかもしれない。

和行が短く、そして鋭くひと声叫んだ。

「で、出る!」

アヌスのなかで肉棒がせいいっぱい膨張したと思うと、熱いほとばしりが噴出した。佐知子はその衝撃で吐淫した。

何度か和行は全身を震わせると、ガクリと重みを佐知子に預けた。二人は重なり合って平たくなった。

小さく萎えたペニスがスルリと抜けでるまで、佐知子はおとなしくしていた。すべての後始末は佐知子がした。

死んだように横たわっている和行を残して浴室に入った佐知子は、肛門から垂れ流れるザーメンの多さに驚いた。

夏休みは終わろうとしていた。和行は性の悩みをどう解決するのだろう。それを思うと佐知子は、自分の性の飢餓などにかまっていられない気がした。いつまでも傍にいてやりたかった。

あの子の望むときに、悩みを救ってやりたい……。

心底そう思った。背徳的な母子と思われようが、一人で罪は背負えばよい。和行の苦しみは見るに忍びない。

部屋へ戻ると、常夜灯に明るさを落としたなかで、パジャマを着た和行がベッドの端に腰かけている。

湯が染みたアヌスに、小さな痛みが残っていた。

「ママ、さっきはごめんね」

佐知子はなんと返事していいのかわからず、ただ手をとられ、導かれるままにベッドに入った。

「ここに寝て」

和行の言い方は、まるで幼児をさとす母親のような口調である。言われるままに佐知子は横たわった。

いつもと和行の様子が違う。それだけにさっきの思いもかけない場所へのセックスについては、何も言って欲しくないと思った。

「お母さん、天野さんのこと、好きなんじゃないの」

突然、予想だにしないことを切りだされ、佐知子は返事のしようがない。頭のなかが混乱しかかったが、なんとか気持ちを落ち着かせて我が子を見た。

「ぼく、そんな気がするんだ。ぼくもあの人が嫌いじゃない。お母さんにその気があれば、いつ結婚してもいいと思ってる。ぼく、なんとも思わないよ。いや、むしろ歓迎するよ。お母さんはぼくのために犠牲になる必要なんかないからね」

和行は一気にまくしたてた。

「犠牲になるなんて……」

佐知子にしてみれば、和行のためなら生命だって惜しくはないのだ。

「ぼく、急にものわかりがよくなったわけじゃないよ。ママに変なことして、とてもすまないと思っているんだ。でも、どうしようもないときがあるんだ。体が、この体が……それに、ママが傍にいると、赤ん坊みたいにわがままばかり言ってしまう。もう夏休みも終わりだ。ママと別れなければならない。もうわがままを言える相手がいない。いや、正直にママに告白するよ。恋人みたいな人はいるんだ。今度向こうへ行ったら、きっと完全にぼくの恋人になるだろうな。完全に……」

和行は、完全というところで語気を強めた。

「ねえ、お母さん」

今度は「ママ」が、「お母さん」と変わっていた。

「はっきり宣言して欲しいんだよ。そうじゃないと、またぼくは甘えてしまいそうで怖いんだ。天野さんと結婚するって、きっぱり言ってよ」

佐知子は胸がつまった。そして、我が子の突然の変わりように戸惑った。うれしい戸惑いだった。何も言葉はいらないと思い、佐知子は大きくうなずいた。

「あなたの言う通り、ママは、天野さんが好きよ。だから天野さんと結婚する。和行、あなたに言われたから結婚するんじゃないわ。私と天野さんは愛し合っているから結婚するの」

「よかった。おめでとう」

「和ちゃん、ありがとう。本当にありがとう」

差しのべた佐知子の腕のなかに和行は抱かれた。ふくよかな胸のふくらみと、ほんのりしたぬくもりが伝わった。もう二度と今のこのやすらぎを経験することはないのだ。和行は力をこめた。

「おめでとう。幸せになってね」

「和行、あなたも素敵な恋人を見つけて」

平穏なひとときが二人を包みこんだ。

第九章 母と息子・脱皮

成田を飛び立ったノースウエスト航空機は、マイアミへ行く途中でミネアポリスに寄る。

和行は軽食を配っている日本人スチュワーデスに、グレース・モーガンのことを聞いた。

スチュワーデスは、若い少年が美貌の同僚について質問したことに驚いたらしく、しばらくキョトンとしていた。

「どうしてグレースのことを知っているの?」

「仲のいい友だちさ。つい最近、東京で一緒だったんだ」

「グレースは近いうちに辞めるの」

「え

!?

なぜ……」

「気になる?」

スチューワーデスはいたずらっぽい笑いを浮かべて、和行の耳もとに唇を寄せた。

「大西洋路線に変わったのよ。グレースは」

「

!?

……」

「どうかした?」

「いえ……」

日本人のスチュワーデスは軽く外人っぽくウインクすると去っていった。タイトスカート越しに、よく肉の張ったヒップがセクシーに揺れている。

あのスカートの奥にアレがある。そして彼女も男の手によって開発され、いい声をあげるんだ。それを、今のぼくならできる……。

和行は自分がすっかり変わっていることに気づいた。

誘ってやったら、あのスチュワーデスはどんな顔をするだろうか……。

自信はある。しかし和行はそれを実行しなかった。明日は真理子・カーティスとマイアミビーチへ行く約束をしてある。今までの成果を、和行は真理子の体で試してみるつもりなのだ。

ママ、ぼくは独り立ちするからね……。

和行は窓外を見ながら、佐知子の面影に向かって心のなかで呟いた。

和行は、六本木の防衛庁近くの交差点で、車を運転している天野と助手席の佐知子を見ていた。それは、母が和行とグレースに気づくのとほとんど同時だった。

和行は大きなショウウインドウに映る車中の母を、しっかり観察していた。佐知子は白い顔をずっと和行の背中に向けていた。

車が走り去った後、和行は、二人がどこへ行ったかを考え、一つの結論に達した。どう考えても映画やコンサートではない。ホテルへ行ったのだと、和行は確信した。自分に隠れて天野と会っている母に、和行は同情した。

ぼくはお母さんを卒業すべきだ……。

だから和行は、最後の思い出になる抱擁をすませると、佐知子に天野との結婚をすすめたのである。

あれでよかった。ぼくには明日がある。マリィがいる……失敗は許されないぞ……。

和行は仮眠をとることで、気負う気持ちをなだめるのだった。

フロリダの空は抜けるように青い。それが夕方になると、朱を流したように赤く染まり、椰子の葉が風を受けて鳴る。

明るいうちにビーチで泳いだ和行と真理子は、涼しい風が吹きだす夕方になると、大小さまざまなヨットやボートが係留されているハーバーへやって来た。大型クルーザーだとそこで生活する人もいるが、大抵の持ち主は夜になるとホテルへ宿泊するために引き揚げてしまう。そうした船には明かりが点いていない。

二人は小型ボートの船底に座った。目的が何か、お互いによくわかっている。

着替えは浜辺に駐車した車内ですませてきたので、Tシャツと短パンである。

「月が見えるよ」

「いい眺めね」

二人は横になった。両サイドの船べりが高いので、外界は空しか見えない。音もほとんど遮断されていて、二人だけが別世界にいるようだ。

「背中、痛くないかい?」

「無料ですもの。ぜいたくは言えないわ」

二人は唇を重ね合った。

和行はこれからの事態を予想して、ビーチのシャワールームで自慰をして、ありあまるエネルギーの一部を放出している。だから落ち着いていた。むしろ貪るように吸いたて、唾液を送りこんだのは真理子だった。

前日、神の配剤か、真理子は生理が終わったばかりだった。真理子は生理の前後が最も興奮する時期なのだ。

真理子の積極さに対して、和行は終始落ち着いて対応した。じっくりと時間をかけるのがコツだと、何度も念仏のように繰りかえしながら、舌を絡ませていった。

もちろん、手は遊ばせていない。初めはTシャツの上から優しく乳房にかぶせ、全体をやわやわと揉んだ。

ブラジャーをしていないから、乳首が心地よさそうに、すぐさまてのひらを突きあげてくる。それを確認し、Tシャツの裾を顎のすぐ下までまくりあげた。

真理子の乳房には、くっきりと水着の跡がついていた。月の光のなかで、そのコントラストがはっきり見えた。

和行はまず、乳首の先端を指先で軽く撫でた。唾液のなかに匂いが感じられるようになる。薄いミルクのような匂いだ。乳頭は完全に硬く尖って立った。

「握ってもいいよ」

耳たぶを舐めながら囁くと、真理子の手が短パンの前をさぐった。

「フーッ……」

硬いペニスの存在を手中にすると、真理子の吐く息、吸う息が、うねるように聞こえだした。

どこかで野外パーティでもやっているのだろう。かすかに甘い音楽が風に乗って流れてくる。

和行はようやくキスに終止符をうつと、ズリさがって乳首に吸いついた。

「アッ、アアン……」

真理子の蕩けそうな嗚咽が、和行の自信とやる気を助長させた。和行は真理子の短パンの上から、特徴のあるふくらみを撫でた。

鼠蹊部に挟まれて三角形に切り立った陰阜は、海上に突きでた岩のようにもっこりと盛りあがっている。中央に指を滑らせると、ほんのりと湿り気が感じられた。

濡れているという確信はあったが、あえて指を遠去け、ただふくらみだけをてのひらでソフトに撫でまわした。決して強い力では押さえない。短パンの布地の表面をさする程度の、弱い力である。

少しずつ真理子の息が弾んでくるのがわかる。

乳首は舌先でチロチロとくすぐるだけにとどめた。要するに、二人の接触する部分は狭い範囲に限られていた。それが、雰囲気も上々のマイアミビーチのボートの船底で長い時間にわたって行なわれるものだから、真理子にとっては地獄で責苦にあっているのと同じようなものだった。股間の粘膜は震えっぱなしで、ねっとりした溶液を吐きつづける。

もっと強く触って!……

そう叫びたいのだが、久しぶりに会ったばかりだし、女の自分から口にするのは淫乱に思われそうなので、喉の奥に無理やり封じこめた。

しかし、体は正直に女の欲望を露呈していた。乳房は張ってくるし、乳首は硬直して男の愛戯に打ち震え、股門の亀裂は胎内から溢れた濃い蜜でぐっしょり濡れていた。クリトリスは包皮を押しのけてせいいっぱい膨張し、じかに男の指や舌が訪れるのを今か今かと待っている。

なのに和行は、なかなか望み通りのことをしてくれない。苛々がつのった。

ようし。だったら……。

真理子は短パンの上から、しっかりとペニスを握った。窮屈そうにもがいている。それを擦った。直に握りしめているわけではないので、撫でさすると言ったほうが適切かもしれない。

和行は、真理子の内部で性に対する強い欲求が、徐々に芽生えてきつつあるのをこの行為で知った。

ふふふ、いい傾向だぞ……。

和行は愛撫に驚くほど時間をかけた。いたたまれないのか、またも真理子がペニスを強く握ってくる。月の位置が大きく変わっていた。かなりの時間が経過したことになる。

ようやく和行が起きあがった。

真理子はホッとしたように溜め息をつき、次に和行のすることを見た。落ち着いた和行の表情を見ると、日本へ帰って何かがあったような気がする。しかし、それはどうでもよいことだ。詮索しても仕方がない。

今が大切なんだわ……。

リベラルな考え方は、やはりアメリカナイズされたものだった。

和行がいきなり、真理子の短パンとその下のパンティを一緒くたにして引きおろした。

昼間見ると栗色っぽい恥毛が、月の光を受けて光っている。黒いようでもあるし、金髪のようにも見える。

真理子が両脚を浮かせたので、短パンもパンティも、すぐに脚から抜けた。

「カズもよ。早く脱いで」

声がかすれている。興奮しているに違いない。

「マリィの手で脱がしてくれないか」

「わかったわ……」

いかにもいそいそといった感じで、半身を起こした真理子の足もとに、和行は頭をもっていって横たわった。そのときすでに、和行は次に実行する手だてを考えていた。

「あーン……立ってるわ」

和行の下半身を裸にした真理子は、自分だけが感じているのではないことを強調するように言った。私だけじゃなく、カズだっていい気分になってるじゃない……そんなニュアンスを含んだ言い方である。和行にとってはどうでもいいことなのだが、女の真理子としては、常に同じ立場でいたいのかもしれない。

「そうだよ。久しぶりにマリィに会ったんだし、あんなに上手に触られちゃ、ギンギンにエレクトしちまうさ」

「ふふふ」

和行の言葉に、真理子はうれしそうに笑った。そして、和行と同じ方向に横になろうとした。

「駄目だ」

和行が真理子を制した。さっきから考えていることを実行しなければならない。

「シックスナインになろう。月の光が頼りだけどよく見える。お互いにじっくり観賞しようよ。眺めながら、触ったり、舐めたりさ……」

「ああ、カズったらァ……」

「いやかい?」

「違うわ。ただ、すごく大人っぽくなったように思うの」

「さあ、見せてよ」

「カズもよ」

二人は、お互いの性器をまともに見る位置に横たわった。月光が幻想的に男女の性器をさらした。適度に明るく、適度に暗いのが、若い二人にとってはむしろ幸いだった。

二人の気持ちは同じである。だからやることも同じだった。

真理子は屹立したペニスの根元に、まるで付属物のようにひきつれている袋を触った。ボールが手のなかでころころと心地よさそうに移動した。そこはもう先走りの男の汁で、油でも塗ったように溢れている。

ここで、あの白いものが作られるんだわ……。

真理子はザーメンがものすごい勢いで噴射される瞬間の光景を思い浮かべた。何メートルも飛ぶ勢いで子宮口にぶち当たるのだから、衝撃があって当然である。あのときの子宮がひしゃげてしまいそうな感覚は、女だけが知る歓びである。ごつい肉塊が、たまらなく愛しいものに思えてくるのだった。

肉の帆柱は、メトロノームのような正確さで、ビクッビクッとリズムを刻んでいる。血管の色までは定かでないが、幹をくるんだ表皮のごつごつした紋様は、男の力強さを誇示しているようで、真理子にはこのうえなく頼もしく思われた。

見る楽しさがある。触るうれしさがある。真理子はそっと口に含んだ。

「うっ、うーん……」

男のいかにも心地よさそうな呻き声が、耳の底に快く響く。男に歓びを与えることが女の歓びであった。その返礼は、すぐに荒々しい抱擁となって戻ってくるはずである。

これが私のなかに入ってきて、嵐を呼ぶのだ。私はその嵐のなかで叫び、悶え狂い、そして女の歓びのなかで忘我の世界に導かれるの……。

真理子は筒先から根元まで、美味しいアイスキャンディでも舐めるように、ペロペロと舌を這わせた。

そのとき真理子は、ある疑問を持った。和行の態度が夏期休暇の間に大人っぽくなったとは、会ったときから感じていた。そして今、手中にしている肉茎も、心なしか一段と逞しさを増し、強靭になったように思うのだ。

ペニスが愛しくてたまらない。真理子は、頬擦りしては舐めることを何度となく繰りかえした。

和行は、真理子の股間から湧出する媚液の多さに驚いた。ただ眺めているだけなのに、夜目にもはっきりと、透明の露がプクップクッと湧くように出てくる。しかも真理子の愛撫は優しく、それでいて熱のこもったものだった。真から愛し、欲しているのが、その愛撫の仕方でよくわかる。

和行は丁寧に湧出する愛液をすすった。愛情が細やかなせいか、味が濃い。匂いがきつい。

初めての直接のタッチで、真理子の腰から下に力がみなぎった。ピーンと伸びた美しい太腿に月の光が反射して、ローマ時代の円柱の趣きがある。デルタを中心にして、ビキニの白い跡が鮮やかだった。

グーンと盛りあがった陰阜にはりつく茂みをかき分ける。小さな肉芽を指の腹でさすった。

途端に亀頭に軽い痛みが走った。突然の快感に耐えきれずに、真理子は口に咥えていた肉棒を噛んだらしい。あわててペロペロと舌を這わせている。

そろそろ本領を発揮しようかな……。

和行は茂みのなかに顔を埋めた。

ここまでは、お互いの愛撫はまったく互角だった。和行の舌の洗礼に対し、真理子も負けじと肉茎と袋を舐めまわし、揉みしだいた。

だが、和行の分厚い舌が本格的に女陰の周囲や鼠蹊部から、次第に粘膜に向かって這いまわるようになると、もう同等に能動的な行為を行なうことができなくなってしまった。真理子はただ肉棒に顔を押しつけたり、握りしめたりするだけでせいいっぱいである。つまり、完全に受け身の立場にまわった。

声がもれる。それもうれし泣きや甘ったるい歓びの声だ。

ぐんぐん押しあげてくる性的快感に、ともすればどっぷりと浸ってしまいそうになる。そうなるのは簡単なのだが、真理子には、あっさりと終局を迎えたくない理由があった。そこへ行きつくまでのプロセスを、もっともっと楽しみたいという女の本能である。若い真理子であるが、性の欲求に対しては熟女と少しも変わらぬくらい貪欲だった。

和行の舌はピタリと吸いついたまま、巧妙に動きまわった。花弁をくすぐり、クリトリスを掃き、ときには膣口の奥をうがつ。

「ひいーッ……あっ、ふーん……ハアン」

女陰は燃えさかり、濃厚な歓喜の汁を惜し気もなく吐きだした。そして真理子が断続的にいい声をあげた。

それは、真理子を歓びの渦のなかに引きずりこもうとする和行の欲望にも火をつけた。和行は、じゅくじゅくと湧く女の快液を音をたてて吸い、その源を求めてすぼめた舌先をぐいぐいと膣奥に押しこんだ。

性的好奇心の強い年頃にある真理子は、大人顔負けの舌戯に屈した。体が溶けだしてしまうのではないかと思われるほどの愛の蜜を、とめどなくほとばしらせ、とうとう嗚咽の声を放った。それはときとして性の歓びを率直に表わす愉悦の絶叫となった。

真理子は、もう何度もエクスタシーの波に呑みこまれていた。あとは黄金色の輝かしい世界に足を踏み入れるだけであった。

「カズ……もう私、駄目ェ」

和行が待ち望んでいた真実の女の声であった。

クリトリスに歯をたてた。媚液が降り注いだ。もう顔中ベトベトになっている。

「私、いっちゃいそうなの……どうにかなっちゃう……ああっ、もう駄目……カズ、私のなかに早く入って……入れてよ!」

もうとても耐えられないというように、真理子は和行の頭を太腿で挟み、夢中で揺さぶった。緊張しっぱなしの女体が大きくうねる。羞恥心はいっさい消え失せていた。あるのは、性によってもたらされる歓びの瞬間だけだった。

「ファックして! お願い、早く入れて

!!

」

官能の波は次から次へと真理子を襲い、狂気の渦が彼女を巻きこんだ。

「さあ、マリィ、入れてやるよ」

和行はようやく女の股間から離れると、自信たっぷりに言い放った。

「お願いよ、カズ」

涙さえ浮かべて美少女は懇願した。

「後ろ向きになるんだ。わかるだろう、マリィ」

真理子はいそいそと従った。

「船べりに両肘をのせるんだ」

「これでいいの?」

白いヒップが船底から宙に浮きあがった。

「マリィ……君のここ、月の光を浴びて、まるでシャークの口みたいに裂けて、ぼくを睨んでいるよ」

「ああっ、いやよ……冗談はやめて」

和行は、切なく真理子が五体を震わせるのを、とても可愛いと思った。

真理子は待ち受けた。新しい官能の世界が、今まさに拓けようとしていた。犬のようなポーズでさえ、妖しく真理子を眺発した。

しばらくの間、真後ろから女の淫らな姿を眺めていた和行は、ようやく右手をペニスに添えて軌道修正すると、激しく疼く真理子の秘肉に押し当てた。充実感のあるズシリとしたペニスが、割れ目を押しひろげてぐいぐいと膣に侵入する。

真理子は息をつめて、待ち望んでいたものを迎え入れた。

弾みをつけてヒップを押し戻すと、長いペニスの先が子宮口にぶつかった。脳天に快感が突っ走る。

二人は抽送だけに熱中した。硬いペニスが膣襞を擦ると、括約筋は呼応するようにぐいぐいと絞りあげる。

ひょっとしたら、ママも今頃は……。

次第に痺れてくる和行の頭のなかに、母の裸身と天野の重なり合う姿が浮かんだ。

「ああああっ、いい

!!

もっとよ、もっとォ……カズ、もっと強く、もっとファックして!!」

真理子の声が母の声にすり代わった。

和行は加速した。

女の歓びの声が急激に大きくなった。

和行はひたすら腰を打ちつづけていった。

(完)

母と息子・相姦生活

2011/11/1 電子版発行

著 者 高竜也

発 行 株式会社フランス書院

東京都千代田区飯田橋3-3-1

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(c)2011 Tatsuya Koh, Printed in Japan.

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