女性の将来なりたい職業ランキング第一位が性奴隷な世界3 クラスメイトの欲求不満なお母さん 第2部 (2/5)
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集中し過ぎて、驚いたように身体を震わせながら、彼女の方からもぎゅっと抱きしめられる。
落ちないようにしがみついてくるので、ほとんど抱きしめ合っているのと同じで密着度が上がる。
密着度とともにチ×コが奥深くに入り込んでいる感触がある。
さっきから、チ×コが奥まで届くとグニッと奥を潰してしまう。
そうすると蜜柑が息を呑んで身体を縮こませているのを感じたので、通話中も執拗にそれを繰り返すと首を振って、縋るように『駄目、ダメ、だめ』と訴えてきていたのを無視して、責めていた。
それですぐに腰を上げたが、俺はそれを許さないように腰に手を伸ばしたりもした。
その流れで電話の向こうに聞こえるような悲鳴を上げてしまった蜜柑。
蜜柑は聞こえたことにも気付いたようで、恥ずかしかったらしい。
蜜柑は俺にくっついているのだから、電話の内容も聞き耳を立てれば聞こえていたはずだ。
蜜柑は誰か知らない相手に自分の喘ぎ声を聞かれたことを理解して、顔を真っ赤にして、それからは一言も発さずに頑張っていた。
声を我慢するために力を込めたのか、マ×コもキツくなっていて、最高に気持ちが良かった。
そして、電話していて我慢していたのもあって、手加減していた動きを強くする。
「……おぁおあぁ♡」
蜜柑が絶叫する。
「聞かれちゃうかもね、蜜柑の下品な喘ぎ声」
「ふひぃ♡」
指摘すると面白いようにマ×コも蜜柑も固まる。
「だ、へぇ♡」
「今のエッチな声を聞かれたら、性欲うっすい男子も興奮しちゃうなぁ、きっと……」
「……あぁ♡」
「それでトイレからだって、気付いて……」
「……ごくり♡」
まぁ、そんなはずはない。
昨日のことがあるから絶対はないと思うものの、断言できるが、このトイレで本気で蜜柑が喘いでも、セックスしていることがばれることはないと俺は思っている。
俺としては蜜柑のあられもない声も姿も他の男子に聞かれたりしたら、本気でキレると思うのだが、学校の休み時間にセックスするというのは本当に興奮するので止める気はない。
ただ、こんな場所でしているので、バレる可能性も頭の片隅に置いてはいる。
気配や物音には注意を払っているつもりだ。
「このドアの向こうで聞き耳立ててるかもな」
彼女にそう囁くとゾワゾワとマ×コが蠢く。
ちょっとだけ俺の言葉を受けて、蜜柑が嬉しそうに口元を緩ませる。
「期待してる?」
「ちっ、ぎゃ♡」
「蜜柑」
「……ひゃい♡」
そこまで口にして、蜜柑が興奮している理由が、恥ずかしいだけではないとしたらと思いついてしまう。
「他の男のことなんて、想像してないよね?」
「して、にゃいです♡」
「本当?」
「ほんひょ……♡」
俺は昨日、由利ちゃんとエッチなことしているというのに、蜜柑が俺以外の誰かとしてるなんてことは許せない。
そして、蜜柑が俺以外の誰かに興奮しているのも許せなかった。
とんだクズだが、その気持ちのままに、腰を振る。
「……おぉおぁ♡」
我慢している蜜柑だが、猛烈な俺の腰振りに声が漏れている。
「蜜柑は俺のだからな」
「はっひぃいぁ…………♡」
そう言ってやると蜜柑がイった。
ガクガクと腰を震わせ、絶頂の声を我慢するように俺の制服に噛みついた。
それに合わせて、射精してやる。
ただ、朝のことを思い出して、便器に蜜柑を跨がらせてから射精する。
ドビュルルっと勢いよく精液が出ていく。
長い長い射精。
「……まだぁあ♡」
絶頂して、落ち着こうとしても落ち着けずに射精の熱で蜜柑は果てる。
入りきれない精液がドボドボっと便器の中に溜まっていく。
一定のところまで溜まったら流す。
それを二度ほど繰り返して、射精が止まった。
「お疲れ、さま……」
「……こんなのむ、りぃ♡」
蜜柑が泣き出してしまう。
「ごめん」
俺は謝って、残りの休み時間を使って彼女を慰めたのだった。
「ごめんって」
「むぅ……」
「いや、本当に」
「そうは言いつつも、お尻揉まないで」
「嫌?」
「もう、本当に」
お昼休みの残りを使って宥めて、それから残りの休み時間も使って、どうにかご機嫌を取った。
ようやく蜜柑は許してくれているようで、俺が酷いことをしたのはそういう薬を間違えて服用したんだと言うと、由利ちゃんとの関係を確かめてきたので包み隠さずに昨日買って、そこでの一件も口にした。
それで、今は放課後。
二人で仲良く帰っている。
「それで、彼女休みなんだ」
「あれ? いつ?」
「お昼休みから戻ってきたら、女子の間に噂になってたから」
「噂?」
「昨日、真島さんと一緒に帰る男子の姿がいて、今日はお休みだっていうゴシップ的な噂がね」
蜜柑がジトっと俺を見つめてくる。
「俺だね」
「そのことについて、確認しようとしたけど……」
許せないというか、そういう感じで蜜柑はようやく俺に由利ちゃんとのことを確認したということだ。
「なるほどね」
「元気なのよね?」
「うん」
「なら、いいんだけど」
蜜柑は由利ちゃんのことを最初から心配していた。
顔見知りではないけど、分け隔てなく優しいのが蜜柑の魅力の一つだ。
それに甘えて、好き勝手することも楽しいだろうなと思ってしまう。
「……あの」
「うん?」
「今日はやっぱりエッチ無しにしたい」
「な、んで?」
「色々あるんだけど」
蜜柑にそう切り出されて、俺は狼狽した。
だって、その、いい雰囲気だったじゃないか。
このまま、蜜柑についていって家まで行ければなし崩し的にエッチができる雰囲気があった。
「……怒ってる?」
「へっ? おこ、ってはいないかな?」
「嫌いになったとか?」
「ないない! ただ、ちょっとね」
思うところがあるということらしい。
ここで無理をしても、嫌がられるだけだろう。
既にお昼休みに酷いことをしているのだから、ここは引くべきだと思う。
「……分かった」
「本当に?」
「分かった、けど」
「あぁん♡ お尻……」
お尻を揉む手に力がこもる。
「俺は今日、蜜柑を抱きたかったってことは……」
「分かってるよぉ♡」
「……薬が効いてて、まじで苦しい」
「……ごめん」
最後にもう一度だけ訴えたが断られた。
「あの、どこまで」
「蜜柑の家まではこのままで……」
嫌われてはいないなら、せめてもっと蜜柑を感じていたいと俺は彼女の家まで送り届けた。
彼女の家の玄関まで送り届ける。
「次は頼む」
明日は土曜日だ。
だから、ここ数日みたいに明日も頼むなんて言葉を口にするのが悩ましくて、次という言葉で誤魔化した。
「うん♡ 分かった♡」
蜜柑はどこかホッとしたように頷いてくれた。
約束をし直せてホッとしたのは俺だけではなかったのは表情を見れば一目瞭然だった。
(さて、今日はどうしようかな)
薬のせいだろう。
俺は性欲が増しているのに加えて、理性的ではなくなっているのを感じた。
些細なことで切れそうになる。
それを抑え込んでいるだけだ。
(……史郎さんからの振り込みを確認してみるか)一人暮らしの男子大学生であるので、割と懐事情は寂しい。
もしも、そう、本当に大金が手に入ったのなら、風俗デビューができるのではとかそんな風にエロいことを考えつつ、俺は歩き出した。
三話 見たことのない大金
「……えっ?」
俺は銀行に来てカードを使って口座の残高を確認して、小躍りしたくなった。
基本的に仕送りは生活に必要な分だけをその都度引き出している。
貯金というほどのものではないが、それでも二十数万ほどは口座に残っているので、問題はないと思っている。
親からの仕送りはかなり余裕があるのと趣味という趣味がなく、強いてあげるなら走ることなのでお金が発生しづらいというのも大きい。
まぁ、ランニングシューズは定期的に買っているのだが、それも含めてそこそこの貯蓄はある状況になっている。
料理をあまりしないから出費が膨らんでいる自覚はある。
ただ、一人分の料理を作るのも面倒だし、自分のために何か凝った物を用意しようという感覚が少ないのだ。
時々、ステーキ肉をガツンと食べたいとなるとスーパーで買って、フライパンで焼くとかそういう程度のことはするがソースも出来合いのものだし、副菜もお惣菜コーナーでそろえるという感じだ。
口座の残高はいつも気にしているので貯金残高を押して現れた金額に驚愕することになったというわけだ。
とりあえず、先頭の数字は「3」となっていた。
後は数字の「0」がたくさん続いている。
大金なのは間違いない。
右から数を数えていけばいいのだが、あまりの大金にさっさと操作を終えてしまいたいと俺は引き出しのボタンをタップした。
史郎さんの言葉は嘘ではなかった。
引き出す金額を設定する画面になったので、画面をタップした。
控えを発行して確認する。
残高が記載されたレシート形式の控えが出てくる。
その控えを財布にしまい込んで、そそくさと銀行を出て、即座に史郎さんに電話した。
「なにかあった?」
「入金、確認したんですけど……」
「入ってたよね」
「入ってましたね。それで、えぇっと……三百万でしたよね?」
そう口にしつつも俺は残高を思い出す。
最初から残っていた貯金分が二十万ほど、そして、その2と3の間には0が一つ入っていた。
「うん? あぁ、量が違うから三百じゃないよ」
「……」
「それに媚薬で苦労もしてそうだったから……合計で三千万にしておいたから」
「……な、るほど?」
「まぁ、僕個人ですぐに用意できる金額だからね。多少はおまけしてくれると助かるかな」
「おまけ?」
「そうそう。あくまで今日のは僕の気持ちでしかないんだ。そのうち、母さんからのお礼の際には一枚噛ませてもらうことになったから」
なんか、これ以上のお礼が確定しているらしい。
「いや、これ以上は……」
「三笠くん」
「はい」
真剣な声音。
その強さに背筋が伸びる。
「君は謙遜しているけど、僕は君に価値を見出しているんだ」
「価値?」
「そのチ×コには価値がある」
「……」
史郎さんの真剣な声音でチ×コとか、冗談にしか聞こえそうにない。
もちろん、冗談ではないのだろう。
史郎さんは俺を高く評価しているということらしい。
「だから、手に入る物は拒まないで一回は受け入れてみるべきだと思う」
「……」
「まぁ、若いうちからそんな大金を持っているのが怖いというなら、資産運用とかも紹介しよう」
「……考えておきます」
ここで返しますと言っても彼は決して首を縦には振らないと思った。
だから、お茶を濁すようにそう言った。
「他には何か?」
「特にはないです」
「そう? それじゃあ、またね」
通話は終わった。
「はぁ……」
変な疲れがある。
「まずは歩くか」
立ち止まっていても、何も始まらない。
そう思ってブラブラと歩き出す。
足が向くまま、気の向くまま。
じんわりとした危ない熱を感じながら、歩いていく。
「これなら、蜜柑を性奴隷にもできるよな」
そのことに思いついた途端に悪い気持ちが溢れてくる。
反転して銀行に戻るために歩き出す。
「呼び出すか」
連絡先から蜜柑の番号を選んでから、そっと手を止める。
嫌われるかもしれないとかそういう気持ちもあるのだが、大金を用意して、蜜柑に唐突に理解させるのも面白いとは思っている。
そんな卑怯なというか、突飛な行動をしたら嫌われるとは思っていても、気持ちとして面白そうという感覚が拭えないのでしたくてたまらないのだが、その前に俺はもう一人、声をというか話をする相手を見つけてしまった。
それは蜜柑の母親の
杏美
さんだ。
母親に話を通さないで勝手に娘と奴隷契約をしたとあっては、怪訝に思われても仕方ないのではという不安が襲ってきたのだ。
「……ふぅ」
ドクドクという嫌なというか駆け足気味の心音が続いていたのだが、徐々にそれが落ち着いてきているような気分がある。
気分は気分でしかないとは思っている。
それは性欲が全然萎えないからだ。
もうそろそろ我慢の限界でチ×コが勃起してしまうと思っている。
なぜならば銀行は駅前にあるわけで、放課後のこの時間になれば風俗嬢たちが営業を開始しているのだ。
逆バニー、きわどいナース服にボディコンスーツなどなど、エロ過ぎて普通は着ないような服装を華麗に着こなし、男に媚びを売るように雰囲気を作った女性たちが闊歩しているというかたくさんいるのだ。
手には大きなプラカードを持っていて、そこには「三時間で三万円!」と書かれていたりする。
風俗を詳しく知らないがきっと安いと思うのは俺だけかもしれない。
なにせプラカードを持っている女性は魅力的すぎるのだ。
千年に一度のアイドルレベルと言って伝わるのか分からないが、エッチだし、美人だし、スタイルもいい。
風俗嬢と言えばそんな女性たちしかいないのだが、それが道端で客を引いているのだ。
そんな女性の隣には抜群のプロポーションにボンテージスーツを纏ったモデル体型の女性もいる。
胸が大きい方が好みだが、美人であれば、胸とか関係ないと思ってしまうほどの美人もいる。
あれば嬉しいが、別になくても相手の雰囲気とか、服装とかで俺は大いに興奮できる。
制服を着ているからか、俺に対して、熱心なアプローチはないのだが、興味がありそうな態度をしていることに気付いた女性たちからはちょっとエッチなサービスをいただいていた。
チラっと胸のあたりを捲って生のおっぱいを見せてくれたり、お尻をこちらに向けてくれるのだが、下着を穿いていなかったりして、マ×コが見えたりもした。
人によってはプラカードをポールダンスのポールに見立てて、エッチな踊りをしてくれる。
エッチな踊りは俺にというよりは周りの注目を集めようとしていたのかもしれないが、薄着というかエッチな衣装でそういうことをしているので、エロい。
着脱というのもエロいとは思うが、見て楽しいというか、見ると股間にくる感じだ。
色香が強すぎて、逆にちょっと引いてしまうほどにエッチが過ぎる。
引いてしまうがチ×コにくるのも事実だ。
勃起しそうになるのを堪えているのだが、それも辛くて面倒というかイライラとしてくる。
正直、我慢するのも限界で手元には風俗に行けるお金はある。
ふらっとそっちに行ってしまいたくなるのだが、俺はちょっとだけそのことに恐怖というか、危機感を覚えている。
(風俗嬢のテクニックはやばいと思うんだよな)
この世界の男性が虜になるような技術を持っている女性たちなのだ。
性欲が薄い男性も勃起して、腰を振るような相手とエッチなことをしたら他の女性に興味を持てなくなりそうな気がするのだ。
悲しいかな俺は浮気っぽいというか、一途な男ではないことは、由利ちゃんにも手を出しているので確定している。
その上で蜜柑と由利ちゃんの両方を大事にできている理由がある。
どちらも俺の前ではすぐに我を忘れるほど乱れてくれるからだ。
言い方は凄く悪いとは思っているが、彼女たちは俺には勝てないというか、逆らえないような気分がある。
だから、好き勝手できるなという感覚で振る舞えている。
ただ、これが風俗嬢となるとそこは不安しかない。
骨抜きにされて逆に俺が嬢に逆らえなくされるのではという恐怖があるのだ。
それもそれで楽しそうではあるが、現状は蜜柑と由利ちゃんの二人が好きな気持ちは確かにあって、それを大事にしたいという気持ちがあるから、短絡的に快楽を求めて痛い目を見たくないという気持ちもある。
(そういう意味では元デリヘル嬢とかが相手だとちょうどいいのか)元デリヘル嬢なら勝てるのではという酷いことも考えてしまう。
なぜ、元デリヘル嬢というポジションのことを考えたのかというと、杏美さんのことを考えていたからだ。
蜜柑の母親だから、どこか蜜柑と似ている雰囲気がある。
正直、今日、俺は蜜柑を抱き潰したくて仕方ない気分である。
だから、風俗嬢とか、立ちんぼを見ては彼女たちに蜜柑の面影を探している自覚がある。
ただ、蜜柑に似ている女性がいないのだ。
ここでもしも似ている人がいたら、フラフラと誘蛾灯に群がる蛾のように寄って行ったと思う。
そういうわけで、俺は確実性がありそうで、蜜柑っぽくて、エッチが上手くて、しかも、俺が暴走しても許してくれる、二回目以降のチャンスがありそうな相手を考えていた。
(そうなると杏美さんが一番だよな……)
蜜柑の母親であるから当然、蜜柑の面影はある。
元デリヘル嬢だからエッチに対しても期待できる。
その上で、欲求不満なのか俺に売りをしてくる程度には脈がある。
まずは蜜柑を性奴隷として買っても良いのかという確認をするべきだという気持ちが先にある。
俺の気持ちは好きになった子に序列はないが、それでも、今日のように嫌だと口にして引き下がってしまったのは、俺と蜜柑の関係がまだ口約束の恋人だからだと思っている。
もう少し、俺が我を通しても良かったのかもしれないが、本気で顔を真っ赤にして照れというか、首を振られてしまったら、どうすることもできない自分がいる。
蜜柑にしてみても俺との関係が特殊過ぎて測りかねているのだとは思う。
それを解消する一番いい方法はさっさと性奴隷契約をしてしまうことだろう。
やってることはほとんど恋人関係というより、セフレ関係だし、やってるエッチの内容的にはむしろ性奴隷の関係と変わらない。
(なんというか、俺も下手くそだよな)
女性関係が希薄だったのは前の世界もこの世界も変わらない。
女性の気持ちが分からないから上手い距離の詰め方が分からないのだ。
そういう意味もあって、将を射んとする者はまず馬を射よという言葉の通りというか、外堀を埋めてしまおうという気持ちと今日のエッチの相手の両方に手を伸ばそうと考えている自分がいる。
俺は杏美さんの連絡先へ指を動かす。
(メッセージで良いか)
杏美さんは働いているのだから、急に電話をすると迷惑になるとメッセージを送る。
下手なことを書くと混乱をさせるかもと簡単な内容の文を送る。
『今日、会えませんか?』
ピコンと杏美さんに向けてのメッセージが画面に浮かぶ。
「まぁ、返信は……」
『分かりました。どこに行けばいいでしょうか?』
「はっや!」
爆速の返信に俺はビックリして声を上げてしまった。
周囲の注目が自分に向けられているのを感じて、恥ずかしくなるが、ここで取り乱すともっと墓穴を掘りそうだと深呼吸をして、どうしようと考える。
「会いたいというのは伝わっているみたいだから……」
好きな女の子の母親と一対一で会うのに適した場所というのが思い浮かばない。
「とはいえ、重要な話をしたいわけだし」
自分の家に呼ぶという選択肢もあったが、いきなり、娘の同級生の男の家に呼び出されたら困るだろうと思った。
少し悩んでからファミレスで会うというアイデアを思いついた俺は素直にそれを送った。
『ファミレスで会う。分かりました』
『仕事ですよね?』
『はい。でも、別にメッセージの返信程度なら、そこまで咎められることはありませんから気にしないで大丈夫ですよ』
杏美さんとのメッセージのやり取りが増えていく。
『仕事が終わってから、来てくれるんですよね?』
『申し訳ないですけど、そうなります』
それならと俺はちょうど駅前にいることを伝えた。
『待たせることになるのですが、そしたら……』
そう言って杏美さんが提示してくれたのは駅の近くの洋食系のファミレスだ。
その系列店は利用したことがある記憶があった。
ちょっと店員さんの衣装が過激めではあるが、総じて可愛い制服という感じのウェイトレスさんが多いのが特徴と言えば特徴のファミレスだった。
以前の俺だから、そのセクシーめな制服について、何とも思わなかったのだが、今の俺にしてみれば健全寄りのエッチな制服だと思う。
『それでは後で……』
杏美さんとのやり取りはそこで終わった。
彼女の仕事終わりは夕方の五時で、今からだと時間はおおよそ二時間ほどある。
「どうするかな」
駅前である。
時間を潰そうと思えば、いくらでも潰せるとは思っているのだが、問題なのは俺の我慢がかなり限界になっている点だ。
正直、かなり駅前にいるのが辛い。
駅前というのは人が集まる場所なので、風俗嬢のキャッチとかも多い。
それ以外にもチラホラと同じ学校の女の子が立ちんぼをしている。
性欲が我慢できなくなりかけている状況で、そんなのを見ていたら、我慢なんてできなくなるのは時間の問題に思えた。
「先にファミレスに入っているか」
時間的にも居座るというほど居座るわけではない。
「……本屋に寄ってから」
そうだ、本屋で参考書の一つや二つを買ってから、ファミレスに入ろうと思いつく。
一応、性欲を薄れさせて、我慢できるようになろうと思う中で勉強をしようと思いついた。
勉強は面白い。
本当なら頭を空っぽにして、走る方が良いのだが、家に荷物を置きに帰って戻ってくるのも面倒だなと思っている。
そんな体力を消費もしたくない。
そんなわけで俺は本屋で参考書を買ってから、集合場所のファミレスに向かうのだった。
四話 クラスで一番可愛い子の欲求不満なお母さん『先にファミレスに入って待っています』
仕事の合間を縫って、注意もされない程度にスマホのメッセージアプリを確認していたら、三笠くんからはそう送られてきた。
退勤時刻までまだまだある。
『ごめんなさい。まだ、かかるわ』
『分かってます。ただ、駅前で時間を潰そうとしても面白いところがなくて、それなら、ファミレスで自習しようかなって』
彼を待たせるのは心苦しいのだが、彼の返事の内容に納得もしてしまう。
(別に時間を潰そうと思えば潰せるのでは……)
彼のことを考えると私はそう疑ってしまう。
彼のような男性なら引く手あまただろうし、ムラムラしたら男性は手頃な女性を抱いてしまうのが普通なのだ。
わざわざ、大事な話があると呼び出してくれたというのに私は半分以上、彼の要件は私を抱くとかそういうことではないと思っている。
それなのに、期待してしまうのは彼の規格外な性欲を知っているからだ。
最初は娘が売りをして買われて、そして、家に連れ込んでいると分かったからだ。
そのことは喜ばしいことであるが、それで家に男を連れ込んだということに対して注意を払うべきなのは親として当然の義務だろう。
そこに母親としての好奇心みたいなものと言えば聞こえは良いが、単純に女としての興味から私は娘の部屋を覗いた。
その前に娘に状況の確認をするという建前で乱入というか、情事の後に乱入したということもあって、それで三笠くんという男の子のことを多少知ってしまった。
そう、知ってしまったのだ。
礼儀正しく頭を下げてくれたことに対して、社交的というかしっかりとした男の子なのかという安堵の感情を覚え、そして、それとは真逆の意味で危険なのではという警戒を覚えてしまった。
その理由は単純で、彼のチ×コが大きかったからだ。
それも大きいだけではなく、絶倫という言葉の意味は彼のためにあるのではというほどの持続性と耐久性があった。
蜜柑を何度も抱いて、それで飽き足らずに朝まで硬いままで娘のマ×コに入ったチ×コ。
満足していないという雰囲気ではない。
世の中の男は射精したら満足してチ×コが萎えるというのが普通だ。
どんなに性欲が強いと言っても三回もエッチをすれば萎えるはずなのに、彼はそういうことがないのではと疑ってしまうほどだった。
そして、大きくて硬いままの状況に申し訳なさを覚えて、できることとして私も奉仕した。
まずは彼のお尻を舐め穿った。
男性に快感を与えるのが嬢という名がつく職業の基本事項だから、アナルを舐めるのも舌を入れることにも抵抗感はない。
昔取った杵柄だと思うが、まさか、娘を生んでからその経験が生きるとは思ってはいなかった。
そして、あっさりと射精してくれた。
射精中も口を離さないで刺激を与え続けた。
その時は意識していなかったが、一人の男を親子で満足させていると後から気付いて、ゾクリとしてしまった。
それも私の気持ちをかき乱していると思う。
口を離さないからこそ、彼の射精の勢いをまざまざと感じたし、匂いも味も新鮮だった。
かなり出してくれたというのに萎えないチ×コに驚愕しつつも、娘と私では満足させれなかったのだという申し訳なさから私はパイズリをした。
いや、それも方便だろう。大きいままのチ×コを前にただ満足させたいという気持ちから私は胸で扱いただけだ。
蜜柑を産んだからこそ、胸も多少大きくなった。
ただ、その頃にはデリヘル嬢は引退していて、大きくなった胸でチ×コを扱くということはなかった。
娘に負けないようにというのはあれだが、それでもボディケアをしっかりとして、使うことは少ないとしても女として自分を磨いていたからこそ若い雄である彼の前に裸を晒すことに抵抗は少なかった。
正直に言えば、それで萎えられても文句は言えなかった。
クラスメイトの母親ということは自分の母親と同じくらいの年齢の女性の裸に忌避感を覚えてもおかしくはない。
それで射精してもらえたということに対して、それまでに娘とのセックスを覗いて年甲斐もなく発情した私にとってはそれが駄目押しだった。
そしてそれに加えて、彼の精液が本当に濃かった。
ドロッとして、熱い。
その濃さにクラクラしたが、量も凄くて、ぶっかけるように射精を上半身で受け止めた私はそれで絶頂した。
ようやく射精が終わった頃には精液の匂いと熱に浮かされて、発情していた。
滴り落ちる精液を舐め飲んだのはほとんど無意識だったのだが、喉に絡みつくのも含めて、頭がビリビリするくらいに美味しかった。
そんな彼とのエッチを思い出して、欲求が募っていく。
娘と同じように抱かれたい。
いや、娘と同じようには嫌だとすら思っている自分がいる。
負けられないというよりも失うものもないというか、捨て鉢というか、私としては彼に抱かれることができたら後の他のことはどうでも良いとすら思っている自分がいる。
それは娘を持つ親としては限りなく間違っていると思ってはいる。
なのに、私は一昨日からずっと気付けば股間を擦り合わせ、巨大で熱い彼のチ×コを思い出してはオナニーを隠れてしている。
所構わず、隠れるように家でも会社でも息を潜めて快感を求めるように指でマ×コを弄る。
オナニーだけでは満足できないと思うようになって、この年になって、彼のサイズを思い出して、巨大ディルドを買ってしまった。
大きさを基準にしたから若干形が優しいというか、物足りない感じになってしまったのは、ディルドでオナニーをする女性は基本的に欲求不満だから、徐々に徐々に大きなものへと手を伸ばしがちになるからだ。
数件のアダルトグッズショップを回ったが、大きくて形も良さげなのは売っていなかったのだ。
巨大ディルドを使ってのオナニーでマ×コが緩々になってしまって、男性から嫌われることもあるという話もあるが、それより拡げつつもしっかり締まるくらいの膣トレはしている。
私は性欲が薄くなっていて、久々に発情したからこそ、ディルドを使うことに対しても苦労というか、膣が硬くなっていたはずだった。
ただ、昔はデリヘル嬢として働けていたほどにはほぐしていたし、受け入れたい形がはっきりと分かっている状況で、身体が反応しないわけがない。
短い間に数年分のオナニーをしてしまっているのは彼の巨根を受け入れるための準備でしかない。
仕事に差しさわりがないようにという倫理的な判断をできているから、今も働いているが、これがなかったら私は一日中、ベッドの上でマ×コを弄っているだろう。
彼のチ×コを受け入れるためにという本音と久々に快感を貪りたいという欲求が膨れ上がっているのを感じていた。
「なんか、朝山さん」
「なんですか?」
隣の席の同僚がこちらに声をかけてきた。
「昨日、今日、メチャクチャ機嫌よくないですか?」
「そうかしら?」
「そうですよ。ストレス溜めてそうだったのが一気に解消されているような気がしますけど……」
ストレスを溜めていたと言われるとそうかもしれないと思う。
娘は遊び歩いていて異性と仲良くしているが、それに比べて私はと思うこともあった。
それについて、否定的というか嫌な気持ちを覚えることはなかったが、多少メンタルが苦しくなることはあったとは思う。
だとしても、こんな年増を抱いてくれるような男性は少ない。
無くは無いのだが、それは自分よりも更に年上の男性相手に抱かれることもある。
別に売りをすることはないのだが、数年に一度あるかないかの発情期とも言えるような性欲が高い時が来る。
その時に恥も外聞も気にせずに男に抱かれるために、登録しているマッチングアプリを利用するということもあった。
だいたい、マッチングアプリに登録するような男というのは一癖も二癖もある。
それでも勃起したチ×コを前にすれば発情期の自分はそれだけで満足なのだ。
抱かれ終わった後に激しい後悔を覚えることもあるが、それも踏まえてアプリを利用している部分もある。
あくまで、抱かれるのは欲求不満を解消するためでしかない。
私はもう性欲に生きているわけではないという確認をしている。
ただ、本当はそう思うようにしているというだけだ。
「……悩みが解消できそうだから?」
機嫌が良いと言われてもその原因について、思い当たるものは少ない。
まず間違いなく、三笠くんとのエッチによる満足感が一番大きな話だとは思う。
「悩みがあったんですね」
同僚といっても彼女は若い。
まだまだ体力もあるし、身体も買ってもらえるだろうと思っている。
飲み会の時には買ってもらったんですとニコニコと話しているのを聞かされたこともある。
恨めしくは思うが、それで嫉妬していたら心が荒むのは目に見えているからと流していた。
「もちろんよ」
「そうですか」
彼女が何とも言えない顔を向けてくる。
「なに?」
「いえ、杏美さんって美人だなって」
「いきなりね」
「前から思ってましたよ。おっぱいも大きいし、綺麗だし、スタイルも良い。なのに、男の人に全然興味がないっていうか」
「娘がいるから」
「……そういうものですか」
「そういうものよ」
彼女にはそれで通じると思って口にしたが、しっかりと伝わってくれた。
子供がいるということは、女の盛りは終わっているということだ。
私は離婚している。
再婚について、考える時期もあった。
それでも私に対して、特別、積極的にアプローチをしてくれる男性はいなかったので、子供を産んで魅力がなくなったのかと思っていた。
もしかすると私に対してアプローチをしてくれていた人もいたのかもしれないが、それに気付いていなかったのかもしれない。
離婚したということが、思っていたよりも私には大きなダメージだった。
それだけ夫のことが好きだったという話。
それでなければ結婚まではしない。
いや、そんな風に思うのはすべて終わってから、振り返ってみて分かったことだ。
夫との出会いは最後の最後だった。
自然妊娠は叶わず、仕方なく妊娠薬を投与してもらった。
その後に妊娠をしてもらう男性を紹介されるのが比較的普通の流れで、そして、夫に出会った。
パートナーというか相手を引き連れてくる場合はそういうことはないが、私はデリヘル嬢としてそこそこ稼げてはいたのだが、残念ながら固定客という存在はできなかった。
できていればそういう相手を連れてくるということもあるのだが、私の場合は違った。
夫は普通の男性と言えばそれまでだが、社交的な雰囲気と柔和な態度にささくれていた当時の私としては有りだった。
だが、期待はしていなかった。
いくら妊娠させてくれる相手だとしても妊娠薬を投与されて、病院側が妊娠のためにマッチングしてくれた男性で、精液を子宮に注がれただけの関係と言えば、それまでだ。
だが、その時に、夫の方から良ければ夫婦にならないかという打診があった。
一応、着床確率がほぼ十割になる妊娠薬を使っているので、夫にしてみても、これで自分の子供ができるという自覚はあったと思う。
そういう意味もあったし、私としても妊娠に対してのやる気が昂っていて、かなり積極的に動いたような気もする。
もう随分前の出来事なので自信はないが、笑顔を振りまいたし、媚びも売った。
子宮が求めるままに愛を叫んだり、余裕がなかったのも夫には高得点だったのだろう。
そうして、順調に妊娠し、出産した。
蜜柑が生まれてからの数年はあっという間に過ぎた。
夫は本当に良い人で、子育てについての協力を惜しまない人だった。
蜜柑もだいぶ良い子ではあったが、それでも夜泣きなどで二人とも寝不足が続いたこともあった。
それを乗り切れたのは夫がいたからだと思っている。
仲も悪くなかった。
私の本質は根暗なのだが、夫の本質は明るくて優しい人。
夫の方が私に対して、お節介を焼いてくれていて、それに甘え過ぎていたのかもしれない。
ラブラブというほどのことではないが、それでも世間一般的な夫婦よりは余程充実した関係だったと思う。
唯一の不満を言うなら、夫は私を妊娠の時以外では抱いてくれなかったことくらいだ。
そして、蜜柑が大きくなった頃、夫は突然、離婚を切り出してきた。
理由は家庭よりも仕事を優先したいということだった。
仕事と家庭。
蜜柑がようやく物心がついて、手がかからなくなったからこそ、夫は仕事に復帰した。
そうしてみて、家庭よりも仕事が楽しいと思うようになったというのだ。
「そんな……」
「すまない」
私は頭を下げる夫を前に涙するでもなく、どんどんと心が冷えていくのを感じてしまった。
(あぁ、もう駄目だ)
冷えていく感覚が止まらずに私は怒るとか、悲しむとかそういう気持ちも起きなかった。
「わかりました」
「……あっ」
私は頷いた。
頭を下げ続けた夫が私の言葉に顔を上げ、そして、私を見て顔を歪めた。
(酷い顔をしている自覚はある)
今の自分の感情がどうなっているのかも分からない。
それを確認するのも怖くて、私は努めて表情を出さないようにということだけを考えて後の会話を続けた。
貯金の話とか、そういう離婚をする上での面倒な話についてはお互いに譲り合うような提案を口にできたので、スムーズに話は進んだ。
そうやって、唐突に切り出された離婚という話は数週間で決着がついた。
「……じゃあね」
「うん?」
「えぇ、それじゃあ」
まだ蜜柑は幼くて、父親がいなくなるということもピンと来ていなかった。
私も上手く説明ができず、夫の方もそうだった。
「なんでおとうさんはかえってこないの?」
「それは……」
夫は優しかった。
離婚をするなら自分が家を出ていくと最後まで譲らず、親権についても父親よりも母親といる方が間違いはないとすぐに放棄した。
面倒を避けたという雰囲気ではなかったことで蜜柑への愛情を感じて、あぁ、まだ父親ではあるとは思えて、それがまた私の心をジクリと痛ませた。
そんなこともあって、私と蜜柑は変わらずに同じ家にいて、なのに夫はもうこの家に帰ってはこない。
そのことに数日が経ってから、蜜柑が疑問を覚えて私に問いかけただけのことだった。
「……ごめんなさい」
「ちが、うの……」
「ちがくない。おかあさんがいやなことを私がいったんだよね?」
幼いというのに人の機微には聡い子だと、その時、本気で蜜柑を誇らしく思ったのと同時に、幼い娘に気を遣われてしまったことに私の最後の心がポキリと折れた。
ポキリと折れて、それで終わりにはできなかった。
だって、ここで私が折れたままなら目の前の娘はどうなるのだ。
離婚を切り出された時から私はほとんど思考停止、感情を押し殺してきた。
本当なら離婚はしたくなかった。
でも、そんなことを言って夫を困らせたくなかった。
前々から夫が家庭より仕事を選びかけていたのに気付いていた。
それを指摘する勇気がなかった。
私を見てとは言えなかった。
後悔がようやく押し寄せてくるのを感じるのに、それ以上に私は自分のことしか考えていなかった自分を見つけてしまった。
(そんな浅ましい女だと気付かれたんだ)
悪いのは全部、私なのだ。
でも、蜜柑は何も悪くない。
そんな悪くない蜜柑を悲しませるわけにはいかない。
「蜜柑は何も悪くない」
「おかあさん?」
「私が悪いの。でも、やっぱり、ごめんね。お父さんはもう帰ってこないんだ」
「そ、うなんだ……」
その言葉に蜜柑は泣きそうになった。
でも、泣かない。
「蜜柑?」
私は娘のそんな態度が辛くて名前を呼んでしまった。
泣いていいと優しく呼びかけたつもりだった。
でも、その声が酷く震えていたことにようやく気付いた。
「だって、おかあさんもがまんしてる」
「えっ……」
幼い蜜柑が手を伸ばしてくる。
びくりと身体が反応してしまったが、蜜柑の手は優しく私の目じりを拭う。
「ないていいんだよ?」
「……あっ」
拭われてからようやく頬を垂れる熱いものを感じた。
そして、蜜柑の言葉で私の涙腺はようやく壊れてくれた。
「……ぁぁう」
その日は親子で泣き疲れるまで泣いて、寝てしまった。
そんなことが昔あったのだ。
それからことあるごとに、娘から溜め込み過ぎないようにと注意をされてきた。
蜜柑は私のことを大切に思ってくれている。
私だって、娘である蜜柑を大切に思っているし、幸せになって欲しいと思っている。
それなのに私はそれを裏切るというか、三笠くんに対して気持ちを向けてしまっている。
相反するべき気持ちなのだから、本当は手放すべきだと思っているのに手放せない。
心のどこかでは蜜柑だけで三笠くんを引き留められないのだから、私も手伝って彼を引き留めることが必要だというこの気持ちを正当化する考えが浮かんで消えない。
もう一人の自分が仕方ないことだと喚いてるそんな幻想を覚える。
「……さぁ、仕事を片しましょうか」
「杏美さん、今日は予定でも?」
私がこうやってしっかりと言葉にして仕事に打ち込むのは珍しいと同僚が反応する。
「今日は定時で上がるから……」
「そうなんですか」
「残念だけど、今日のフォローはしないから」
ひぇっと少し離れた席から悲鳴が上がったが気にしない。
甘えられても困る。
まぁ、それでもなし崩し的に助けてあげてたこともあるが、今日は残念ながら無理だ。
そうやって、集中して仕事に取り組んでいれば、ピピピピッと軽やかな電子音が職場に響く。
終業の合図の時計のアラーム音だ。
「お疲れ様です」
私はいつものようにそそくさと帰り支度を整えて、職場を後にした。
後ろ髪を引かれたが、気にせずに会社の外へ出る。
職場から一歩外に出た瞬間にブルリと身体が震えてしまった。
「うん……♡」
甘い痺れだ。
仕事が終わったという解放感。
それとともにあとの意識はすべて、彼一人に向けれるという状況を期待してしまっている身体がじんわりと準備を開始しているという感じもある。
「急がないと」
私は急かされるように待たせていることを思い出して、早歩きで目的地へ、まずは最寄りの駅までの道のりを歩いていく。
走らないのは、さすがにこの年で走ることに羞恥を覚えてしまうからだ。
でも、かつかつとハイヒールを鳴らしながら、早歩きする自分もだいぶ滑稽だと思う。
そんなことを思いつつも、電車に飛び乗る。
電車でできることは少ない。
だから、手鏡で自分を確認する。
髪の乱れもメイクの乱れもほぼない。
完璧ではないのだが、それは向こうの駅に着いた時にトイレで整えようと思う。
そして、鏡の中の自分を確認して、ホッとする。
昨日の朝、三笠くんを私が送り返してから、たたき起こした蜜柑と同じだった。
物欲しそうな愁いを帯びて、期待と興奮のすべてが入り混じって、でも、隠しきれない期待に頬を染め、目を潤ませる。
男にハマっている女の顔を浮かべる自分がそこにいた。
「楽しみ……」
呟いてから、あぁっと小さく呻く。
「……我慢できないかも♡」
欲求不満が限界に来ている。
(もしも、もしも彼が求めてくれなかったら、私はきっと浅ましく媚びを売るだろうなぁ……)いけないことだと思っている。
でも、抱いてもらいたすぎる自分がいる。
私は自分の姿を確認する。
キッチリとブラウスとタイトスカートを身に着けている。
遊び心も誘惑する感じもない。
肌を露出させた方が良いかと私はブラウスの前ボタンを上から順に開けていく。
四つも開ければ、窮屈にしまい込んでいたおっぱいが溢れそうになる。
これ以上、開けるとブラウスを羽織っているくらいになってしまうというところで止めた。
彼に連絡先を渡してから、意識的に勝負下着だけを身に着けようとしていて、今日もお気に入りの下着だ。
ブラウスのボタンを外したので、窮屈に押し込んでいた胸元が緩む。
そうするとレース地の下着と胸が見えてしまう。
そんなことを思いながら、私は手鏡で確認する。
悪くはないはず、だ。
いくつになっても女は女。
そういう格言があるからと自分磨きは続けてきた。
美容的なことも蜜柑を産んでからも続けてきて、だらしなくたるんだ身体はしていない。
どうしても年齢的な肉付きの良さは落とせないが、それは熟れたということで納得している。
蜜柑にはない大人の色香がある身体をしていると思っている。
(蜜柑にはない魅力はあるはずだもの……)
私は逸る気持ちをそんな母親失格の気持ちを抱えつつ、定刻通りに進む電車の中で一喜一憂するのだった。
五話 ファミレスで性奴隷について語り合う
「うん?」
スマホにメッセージが飛んできた。
「もうすぐ着くんだ」
相手は杏美さん。
仕事が終わり、こちらに向かっているとのことだ。
「うーん」
ファミレスの四人掛け席に案内してもらって、ドリンクバーとフライドポテトを頼むと鞄に入っていた参考書を引っ張り出して、勉強を始めた。
ここ数日、エッチにかまけて勉強をおろそかにしていたからこそ、ここでは邪念を捨てて一心不乱に勉強に打ち込んだ。
打ち込んだというか、打ち込めたのは開いた参考書を読み始めてすぐに理解というか、どんどん問題が解けたから楽しかったというのもある。
今の俺は勉強が楽しいものだと思えている。
難しい問題に頭を悩ませている時間も楽しいが、それよりもやはり納得とともにサクサクと問題が解ける方がより楽しい。
根を詰めたという自覚はなかったが、杏美さんのメッセージを確認した瞬間に、強張った肩と背が悲鳴を上げる。
それらをほぐそうと大きく背伸びをしてしまう。
グググっと伸びていく背中。
気持ちが良い疲労感だ。
「ジュースでも取りに行くか」
席を立つ。
徐々に人が増えてきているが、入店した時は空いていたからこそ数人掛けの席を占有できている状況だ。
この後、杏美さんもやってくるからこそ、良い席を取れたなと思う。
「さて……」
ドリンクバーの前にやってきてジュースをどうするか悩むが、無難な炭酸飲料をチョイスしてから、席に戻る。
そろそろ夕食時になり、席が埋まってきていた。
「うん」
店内を店員さんが動き回る。
別に前の世界と変わらないファミレスの雰囲気と言えばそうなのだが、決定的に違うのはスタッフの制服の過激さだろう。
ミニスカはかなり短い。
胸元はかなり開くデザインをしていて、深い谷間が見える。
そんなことを思ってから、この世界の女性って胸が慎ましい人が少ないなと思う。
貧乳はステータスという言葉が頷かれそうなほどに少ない気がする。
(なんでだろう?)
疑問を覚えるがそれを確認する方法がない。
浮かんだのは胸の成長には女性ホルモンが関係しているとかいう話だ。
この世界は男性に対して女性が積極的にアプローチをかけるのが普通な世界なのだ。
アプローチを受けても男性はほとんど反応しないのだが、そうなると気を惹くためにホルモンが多く分泌されるとかそういうことかもしれない。
別に女性の胸の大きさに貴賤はないと思っている。
思ってはいるが、小さいよりは大きい方が嬉しいものだ。
俺は店内を所狭しと駆け回る店員さんの生足や揺れるおっぱいというか乳袋を盗み見てしまう。
「何か頼もうかな……」
もうすぐ杏美さんが来るとは言え、注文していたフライドポテトは随分前に食べ終えて、お皿は下げてもらっている。
勉強に集中していた時は気にならなかったのだが、今は人の目が気になる。
「また、同じものはな……」
コスパというかちびちび食べれるものとしてフライドポテトは優秀だった。
悩みながらメニューとにらめっこを続ける。
「あの……」
「はい?」
そんなことで悩んでいたら店員さんが声をかけてきた。
「もしかしなくてもお金ないんですか?」
「……そんなことないですけど?」
店員さんは女性で若いと思わされるから、大学生のバイトとかそんなところだろうと思う。
いきなりの言葉に二の句を継げなかっただけなのだが、じっとこちらを見つめる彼女は真剣そのものだ。
「どうして?」
確かにもう二時間近くになるが、フライドポテトとドリンクバーだけで乗り切ってしまったのだ。
店員にこいつ金がないのではと思われても仕方ないことかもしれない。
「だって、私たちを物色してるから……」
「うん?」
私たちを物色という言葉に首を傾げる。
「あっ……」
そうしてから意味を理解してしまった。
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