夏子が目を覚ましたのは、翌日の昼近くだった。
「広美ちゃん……」
夏子の頭に一番先に浮かんだのは、三歳になったばかりの愛児のことだった。あわてて隣りを見たが、そこにいるのは自分の子ではなかった。
夏子はひとつ床に冷二と五郎に挟まれて寝ていた。三人とも全裸で、夏子は後ろ手に縛られたままだった。
昨夜の恐ろしい出来事が、ドッと甦ってきた。
代わるがわる襲ってくる冷二と五郎にいったい何度犯されたのか。まだ腰はだるく、肉の最奥になにか入っているように重苦しかった。
そして子供の広美は人質同然にどこかへ連れ去られたまま、行方がわからなかった。
「なんだ、もう目を覚ましたのか、奥さん」
と、冷二も起き、つづいて五郎も気づいた。たちまち夏子の身体に左右から手をのばす。
「へへへ、俺たちの精をたっぷり吸って、ひと晩で一段と色っぽくなったじゃねえか」
「それにしても昨日の奥さん、すごかったな。何回イッたか覚えてるのか」
と夏子の乳房をいじり、双臀を撫でまわす。夏子はあわてて身をよじり、すくめた。
「……やめて、いや、もう、いや……そ、それより子供は……」
「へへへ、心配しなくても奥さんがちゃんと、慰謝料と示談金を払えば会わせてやるよ」
「ああ、広美ちゃん……」
昨夜、子供の広美はどこでどうしていたのだろうか。泣いているのではないだろうか。身体に這う男たちの手も忘れたように、夏子は我が子のことを思った。
「お願い、銀行でお金をおろして払いますから、早く子供に会わせてください」
「よし、それじゃボチボチ銀行へ行く準備でもするか、へへへ」
冷二が夏子の身体をゴロリとうつ伏せにひっくりかえした。
逃げられないように腰を押さえつけて、ねっとりと夏子の双臀を撫でまわし、おもむろに臀丘を割って肛門を剥きだした。夏子の肛門は、昨夜のいたぶりが嘘みたいにひっそりとすぼまっていた。
「ああ、なにをするの……お尻はいや、もう、いやです」
振りかえる夏子の目に、五郎がなにか得体の知れないものを持って、ニヤニヤと笑っているのが見えた。
それはパーティ用の捻じりの入ったロウソクに似たもので、捻じり棒といって女の肛門を責める道具だった。長さは十五センチほどで、根元の太いところは直径が三センチ近くもある。
「なにを……なにをしようというの」
「奥さんが銀行へ行く準備だと言っただろ。へへへ、こいつを使うんだ」
五郎が捻じり棒をわざと夏子に見せつけた。
「わかるか、奥さん。これを尻の穴に入れるのさ」
「そんなひどい……いやッ、そんなこと、いやですッ」
男たちがなにをする気か知って、夏子は美貌をひきつらせて悲鳴をあげた。
「そいつを尻の穴に入れときゃ、変な真似をする気も逃げる気も起こさないだろうからな。そのうえ、奥さんも楽しめるぜ」
と、冷二が夏子の肛門に媚薬クリームを塗りこみはじめた。五郎は捻じり棒に塗りたくった。
「いやあッ、かんにんしてッ……そんなことをしなくても、逃げたりしませんッ」
「いいからおとなしく尻の穴を開くんだ、奥さん。食べず嫌いをするんじゃねえ」
「いやッ、いやッ……そんなひどいことッ」
夏子は狂ったようにもがいた。
だが、後ろ手に縛られて冷二に押さえつけられていては、たやすく捻じり棒の先を肛門にあてがわれてしまう。
捻じりこまれてジワリと入ってきた。肛門の粘膜が無理やり押しひろげられ、捻じり棒に巻きこまれる。
「やめてッ……ああッ、いや……おとなしく言うことを聞きますからッ」
夏子はキリキリと歯を噛みしばって顔をのけぞらせた。それでも耐えきれず、呼吸もできない状態に陥ったように口をパクパクさせる。
押しひろげられる苦痛と、捻じり棒に巻きこまれる灼けるような感覚……夏子は凶々しい狂乱に追いこまれていく。
「う、うむ……許して……」
「へへへ、尻の力を抜かねえと、つらいだけだぜ、奥さん」
五郎はジワリ、ジワリと巻きこんでいく。捻じりこまれるにつれて夏子の肛門はいっそう拡張され、引き裂かれるような苦痛が襲ってきた。
「う……うむむ……」
夏子は苦悶のうめき声をもらし、時折り耐えきれないように、ひッ、ひいッ、と絶息せんばかりの声をあげた。
肛門をすぼめようとすれば、いやでもおぞましい捻じり棒の形を感じ取らされ、かといって緩めれば、どこまでも押し入られそうだった。
「へへへ、このくらい入れてやりゃ、もういいだろう」
ようやく五郎は手をとめた。
捻じり棒は十センチ以上はおさまって、夏子の肛門は三センチ近くも拡張され、ビッチリと咥えこんでいた。
五郎は、今度は捻じり棒をゆっくりと抽送させはじめた。
「ああッ……かんにんしてッ……」
夏子は顔をのけぞりっぱなしにして、狂乱にのたうった。満足に声も出ない。
だが、ぴっちりと咥えこんだ夏子の肛門は、収縮と弛緩とを繰りかえすような動きを見せつつ、いつしか捻じり棒になじんでいく。
「へへへ、やっぱり敏感な尻の穴だぜ」
「美人で身体もよくて、オマ×コは絶品、そのうえ尻の穴までいい女ってのはまずいないぜ、最高の女だ」
冷二と五郎は顔を見合わせてニンマリとした。この分だと、アナルセックスをする時が楽しみだ。
肛門が捻じり棒になじみ、張り裂けんばかりの苦痛が薄らいでいくのは、夏子にもわかった。だが、ただれると思うばかりの感覚は消えない。それどころか、いっそうふくれあがっていくみたいで、それが夏子をくるめきにつつんでいく。
「いいな、こいつを勝手に取るんじゃねえぞ、奥さん」
「もし取りやがったら、きつい仕置きをするぜ。それにガキには二度と会わせねえからな」
冷二と五郎はそう言って、捻じり棒を深々と咥えこませたまま、夏子を抱き起こした。
鏡台の前まで引きずっていくと、ようやく手の縄をほどいて化粧をするよう命じた。
(ああ、こんな格好で……)
肛門に捻じり棒を埋めこまれたまま、銀行へ連れていくというのか。
(いや、取って……こんなもの、取って)
だが、夏子はもうなにも言わずに命じられるままに化粧をしはじめた。
こうなった以上、一時も早くお金を二人に渡し、子供をかえしてもらい、五郎や冷二と縁を切るしかない。それにいくら哀願したところで、聞いてくれる男たちではなかった。
綺麗に化粧をして黒髪をセットした夏子は、素肌の上にじかにブルーのブラウスとジャケット、黒のミニスカートを穿かされた。ブラウスは胸もとまでボタンをはずし、豊満な乳房が今にもこぼれそうだったし、ミニスカートはへたにかがめば下半身が剥きだしになりそうだった。
「こ、こんな格好で、銀行へ連れていくのね……ああ……」
夏子は自分の大胆な姿に顔が赤くなった。
「いい格好だぜ。色っぽくてゾクゾクするぜ、奥さん」
「本当は素っ裸の縄つきで行きてえところだが、それだけ着せてもらえるだけでも感謝しな、へへへ」
冷二と五郎は左右から夏子の腕を取って外へ連れだした。
「ああ……」
ハイヒールの足を進ませるたびに、いやでも肛門の捻じり棒の存在を意識させられ、泣きたくなった。そして今にも乳房や股間がのぞいてしまいそうな大胆なノーパン、ノーブラの服装が、夏子を怯えさせた。
夏子の車で銀行へ向かった。それが救いといえばせめてもの救いだった。
月末とあって、銀行のなかはけっこう混んでいた。夏子に気づいた客や行員たちが驚いて夏子を見た。夏子の美しさと大胆なミニスカートの服装。そして官能的な剥きだしの太腿……それが男たちの目を引き寄せないわけがなかった。
家を出る前に電話を入れておいたので、すぐに銀行の次長が出てきた。
「これは佐藤さんの奥さま、さ、こちらへ」
と言いながらも、次長の目はチラチラと夏子の太腿やはだけそうなブラウスの前を盗み見る。
夏子は生きた心地がなかった。ズリあがりそうになるミニスカートの裾を押さえて、冷二と五郎に引き立てられながら、次長のあとについていくのがやっとだった。
カウンターの横の応接ソファへ案内された。
「すぐに用意いたしますので、少しお待ちを。それにしてもせっかくの定期のご解約とは、もったいないですね」
と言う次長に、夏子は必死に平静を装って笑顔をつくり、通帳と印鑑を渡した。
(た、助けてください……)
という声が喉まで出かけて、夏子は必死にこらえた。ソファに腰をおろしたことで、いっそう食いこんでくる肛門の捻じり棒が、夏子の気力さえ萎えさせた。
「実は今度、夏子さんの映画をつくることになりましてね。それで資金が少し足りなくてやむなく定期を、というわけでして」
横から冷二が平然とウソぶいた。
「もちろんポルノですよ。夏子さんはいい身体をしてますからね」
冷二は夏子の太腿を撫でさすりつつ、もう一方の手でいきなりブラウスの前をはだけた。
白く豊満な乳房がブルンと揺れて、次長の目の前に剥きだしになった。
(ああッ、そんな……)
あわてて乳房を隠そうとする夏子の耳に、五郎がそっとささやいた。
「勝手なまねはするな。ガキと会えなくなってもいいのか」
我が子の姿が夏子の脳裡に浮かんだ。ひどい、こんなひどいことって……夏子はじっと耐えるしかなかった。
次長は一瞬ギョッとしたが、もう目が夏子の乳房に吸いついて離れなかった。
乳首をはっきりと見せて重たげに揺れている乳房、夏子のそんな姿を前にして魅了されない男はいない。
「そうですか。ポルノ映画に……」
ブツブツつぶやきながら、次長の目が舐めんばかりに夏子の乳房、そして太腿を這った。銀行のなかでなければ、今にもしゃぶりつきそうだった。
いきなり、夏子の肛門の捻じり棒がジジーと振動をはじめた。
「あ……」
悲鳴をあげかけて、夏子はあわてて唇を噛みしばった。
捻じり棒にはバイブレーターが仕こまれてあって、それを冷二か五郎がリモコンスイッチで操作しているのだ。
(か、かんにんしてッ……こんな、こんなところで……)
夏子は噴きあがろうとする悲鳴を必死に噛み殺して、すがるように冷二と五郎を見た。
「夏子さん、どうかしたんですか?」
「駄目ですよ。まだポルノ映画の撮影もはじまってないのに、そんなきざしたような顔をしちゃ」
冷二と五郎はからかうように言った。夏子が懸命に耐えているのが愉快だ。
まるで捻じり棒の振動が伝わるみたいに夏子の乳房が小さく揺れ、閉じ合わせた両膝がふるえた。
(ああ、いやッ……とめてッ)
夏子は唇を噛んだまま、胸の内で泣き叫んだ。淫らな振動が肛門をこねくりまわし、その異様な感覚が肉を狂わせる。ふるえる両膝がガクガクと力を失って開き、あわてて閉じ合わせると、また次には開くということが繰りかえされた。
次長の目がくい入るように覗きこんでくるのも忘れ、夏子は頭のなかがうつろになっていく。
我れを失わないように気力を振り絞るのがやっとだった。
(お願い、とめてッ……このままではッ)
夏子が哀願するまでもなく、冷二と五郎は夏子が耐えきれずに声をあげかけると、スッとバイブレーターのリモコンスイッチを切り、しばらくしてまた入れるということを繰りかえした。
ようやく銀行から車へ連れ戻された夏子は、わあっと泣き崩れた。
「ひどい、あんまりだわ……」
総身をふるわせて泣いた。
その横で冷二と五郎は、大金を手にしてゲラゲラと笑っている。千三百万円もの大金である、そして美しい肉の奴隷……笑いがとまらなかった。
「け、けだもの……」
夏子は泣きながら血を吐くように叫んだ。だが、これでけだものたちの地獄からも解放される……夏子は自分自身に言いきかせた。
「約束通り、お金をあげたのよ。早く子供に会わせて……そして、夏子を自由にして」
「へへへ、よしよし、約束通りにガキに会わせてやるぜ」
冷二と五郎は車を走らせた。
どこをどう走っているのか、夏子は涙でかすんでわからなかった。
ようやく車が停まったのは一時間もたってからだろうか。そこは大きな墓地の駐車場だった。
待っていたかのように黒色のワゴン車が寄ってきて、隣りに停まる。
「ほれ、ガキだぜ、奥さん」
五郎がワゴン車を指した。そこには広美が初老の男に抱かれていた。
「ああ、広美ちゃんッ」
子供に駆け寄ろうと車を降りようとする夏子の手を、五郎がつかんで引き戻す。その手を背中へ捻じあげ、両手首を重ねて縄で縛りはじめた。
「あ、あ、なにをするのッ」
夏子は顔をひきつらせて叫んだ。
「ガキは見るだけだぜ、奥さん」
「そんなッ……約束がちがいますッ」
「ガキに会わせるとは言ったが、かえしてやるとは言ってねえぜ、へへへ」
信じられない五郎の言葉だった。夏子はワナワナとふるえだした。
「どうして……どうしてなの……」
冷二と五郎は左右から夏子を抱くようにして、ニンマリと笑った。
「奥さんの身体には、まだまだしてえことがいっぱいあってよ、へへへ」
「ガキはそのための人質ってわけよ。なあに、奥さんがいい女でいる限り、今日みたいに時々会わせてやるさ」
夏子はすぐに言葉が出なかった。ドス黒い絶望と恐怖が、墨を流したように夏子を覆っていくのを感じた。
「……広美ちゃん……広美ッ」
ゆっくりと走り去っていくワゴン車に気づくと、夏子は弾かれるように叫んで号泣した。
調教 車内は格好の密室
1
我が子を乗せたワゴン車が遠ざかっていく。
「ああ、いや……広美ちゃん」
夏子は泣きながら子供のあとを追おうと、車から降りようとした。
子供の広美は生まれた時から病弱で、それだけに夏子にとっては人一倍大切に育ててきた子供だ。夏子の命といってよかった。
「どこへ行こうってんだ、奥さん。いつまでもガキのことを気にしてるんじゃねえよ」
「へへへ、これからいいことをしてやるぜ。そうすりゃ、ガキのことなんかすぐに忘れるってもんだ」
冷二と五郎はズルズルと夏子を引き戻した。
そして五郎が夏子を押さえつけると、冷二は子供が走り去ったのとは反対方向へ車を走らせはじめた。
夏子は腰を抱かれたまま、広美が連れ去られたほうを何度も振りかえって、
「子供を……広美ちゃんをかえして、お願いです……ああ、子供をかえしてください」
夏子は泣きながら繰りかえし言った。
だが、男たちはニヤニヤと笑うばかりで、たちまち子供を乗せたワゴン車は見えなくなってしまう。
「ああ、子供を……」
「世話をやかせるなよ、奥さん。ガキをかえして欲しいなら、もっと素直に俺たちの言うことを聞くんだな」
と五郎がせせら笑えば、
「そのムチムチの身体を使って、俺たちを充分に満足させるまでは、ガキはかえさねえぜ、奥さん」
冷二が運転席から振りかえって言う。
夏子は弱々しくかぶりを振った。
「そ、そんな……約束がちがいますッ……」
「ちがわねえよ。俺たちを充分楽しませるのも示談の条件だと言ったはずだぜ、へへへ、本当のお楽しみはこれからだぜ」
「ひどい……」
夏子はキリキリと唇を噛みしめた。
もうさんざん辱しめ、大金も巻きあげておいて、さらにもてあそぼうとする男たち。どこまでいけば、この獣の欲情を満足させられるのかと思うと、夏子は気も遠くなる思いだった。
我が子を取り戻すために男たちの言いなりになって、獣欲を満たさなければならない……仕掛けられた肉の罠とわかっていても、それしか子供を取り戻す術はない。
「ああ、今度は約束を守って……夏子が言う通りにすれば、本当に子供はかえしてくれるのですね……」
「かえしてやるとも。奥さんが牝になりきって俺たちを充分楽しませればな」
「……信じていいのね……」
夏子は哀しい決意をし、ガックリと頭を垂れた。
車は高速道路へあがった。郊外へ向かうようだが、夏子はそれを気にする余裕もない。
「へへへ、まず手はじめに奥さんがどれくらい素直になったか、試してやるぜ。おっぱいを見せな」
五郎がニヤニヤと笑って言った。
夏子はもうなにも言わなかった。唇を噛みしめて、ふるえる手でジャケットとブラウスのボタンをはずしていく。
前を左右に開くと、ブラジャーをつけることを許されぬ乳房がブルンと揺れて、剥きだしになった。まぶしいばかりに白く、大きくて形のよい乳房だ。それでいて乳首は大きくも小さくもなく、愛らしい。
「へへへ、その調子だ、奥さん」
五郎はすぐに手をのばそうとはせず、ニヤニヤと夏子の乳房を眺めた。九十センチ近くはあるだろうか、その豊満な肉づきが欲情をそそった。ちょっと絞りこめば、今にもミルクが垂れてきそうである。
「まったくいいおっぱいだぜ。いじめてっておねだりしな、奥さん」
五郎はポケットから釣り糸を出すと、二つにして先端に小さい輪をつくりはじめた。
「どうした、奥さん」
「は、はい……夏子の、おっぱいを……い、いじめてください……」
夏子はふるえる声で言った。
2
すぐに五郎の手がのびてきて、釣り糸の先の輪を夏子の乳首にはめこみ、キュッと絞りあげる。
「あ、あ……そんな……」
夏子は思わず声をあげた。左右の乳首がそれぞれ糸に絞りこまれ、その糸が五郎の手でピンと張られたのだ。
糸を引くと夏子の乳房が重たげに揺れ、乳首がふるえた。
「あ、ああ……」
「へへへ、どうだ、奥さん。こんなふうにおっぱいをいじめられるのもいいもんだろ」
「……は、はい……」
夏子は乳首に走る痛みに耐えながら、小さく言った。こんなふうにいたぶられているにもかかわらず、乳首が疼き、硬くしこっていくのがわかった。
五郎はおもしろがって糸をピンと張り、弾いたり引っぱったりしては冷二とゲラゲラ笑った。
「こっちを向けよ、奥さん。今度はオマ×コを見せてもらおうか」
「…………」
「どうした、素直になるんじゃなかったのか。ダダをこねりゃ、それだけガキをかえすのも遅くなるぜ」
五郎は乳首の糸を引いて、まるであやつり人形みたいに夏子の正面を自分のほうへ向けさせた。
「ああ……」
あらがう術もなく、夏子は車のドアを背にして両脚をシートの上へ乗せた。
「……こんなところで……」
「さっさとしろ、奥さん」
「……はい……」
夏子は五郎に糸を引かれ、弱々しくかぶりを振りつつ、おずおずと両膝を立てると、左右へ開きはじめた。
夏子は黒のミニスカートで、下にはなにも下着をつけていない。両膝が左右へ割れていくにつれて、外気とともに灼けるような五郎の視線が突き刺さってくるのがわかった。
「ああ、恥ずかしい……」
夏子は真っ赤になってうめいた。少しでも膝を閉じそうになると、五郎が容赦なく乳首の糸を引っぱる。
「もっと開けよ、奥さん」
五郎は冷たく言った。
Mの字に立てられた夏子の両脚は、さらに両膝を左右へ倒していく。その付け根に茂みがふっくらと盛りあがり、媚肉の合わせ目が妖しく剥きだされていた。内腿の筋に引かれるように合わせ目はほぐれ、ピンクの肉襞をのぞかせている。
そして、そのわずか下方には捻じり棒を食いこまされた夏子の肛門が、生々しく見えた。
「ああ、そんなに見ないで……」
「よく見ての言いまちがいじゃねえのか、奥さん。見るくらいでいやがってちゃ、とても俺たちを満足させられねえからな、へへへ」
「ああ……見て、よく見てください……」
夏子は泣きながら口にした。閉じ合わせたいと言わんばかりに、開ききった膝がブルブルとふるえている。強要されたとはいえ、自ら女としてもっとも恥ずかしい姿をさらしていなければならないつらさに、夏子は涙がとまらなかった。
だが五郎は、さらに非情に夏子を追いつめる。
「自分の手で開いて、もっと奥まで見せろ」
「そ、そんな……」
「できねえわけねえよな、奥さん。可愛いガキのためだ」
かえす言葉もなく夏子は泣き顔をひきつらせた。一瞬、恨めしそうな目で五郎を見たが、すぐに固く両目を閉じた。噛みしめた歯がカチカチ鳴る。
(ああ、子供を……広美を取り戻すためなのよ……広美を……)
夏子は必死で自分の胸に言いきかせながら、ふるえる手を開ききった股間へ這わせた。
羞じらいにあえぎ、すすり泣きながら、夏子はおののく指で媚肉を左右にくつろげていく。秘められた肉襞が五郎の目にさらされ、さらにその奥にまで視線が入りこんでくる感覚に、夏子は気が遠くなった。
「もっと開いて奥を見せろよ、奥さん」
容赦のない声とともに、乳首の糸が夏子を脅してくる。
夏子は泣き声を大きくしながら、命じられるままにいっそう押し開いた。
(いや……ああ、自分でこんなことするなんて、いやです……)
こんな浅ましい真似をさせられるくらいなら、ひと思いに犯されたほうがましだと思った。
しかし、五郎はニヤニヤと覗きこんでは舌なめずりをするばかりだ。
「いいオマ×コだぜ、奥さん。そのままひろげてろよ」
五郎は覗きこみながら、乳首の糸を左右交互に引いていたぶりはじめた。乳首の責めに女の最奥がどう反応するかの確認である。
「か、かんにんして……こんなのいやです……いっそひと思いに……」
「して欲しいってわけか。好きだな、奥さん。入れて欲しいなら、自分から気分を出して、オマ×コをビチョビチョに濡らしな」
「そんなことは……」
夏子は泣きながら弱々しくかぶりを振りたてた。
「できねえのか、奥さん。しようがねえな。そのままひろげてろよ」
五郎は生々しく押し開かれている媚肉の頂点の女芯に指先をのばした。
「ああ、そこ、そこは……」
夏子はビクンとおののいた。
五郎の指先が女芯の表皮を剥いて、肉芽を根元から剥きあげたのだ。
「あ、ああッ」
「動くな。言うことを聞かねえと、今度は承知しねえぜ、奥さん」
ドスのきいた声を張りあげ、五郎は夏子の剥きあげた肉芽をいじった。指先でこすりあげ、つまむようにして揉みこむ。
「ああ……ああッ……」
夏子は泣き声を昂らせつつ、上体をのけぞらせた。
たちまち夏子の女芯は肉芽を充血させて、ヒクヒクととがってきた。
それとともに媚肉がじっとりと潤いだす。
「へへへ、相変わらず敏感だな、奥さん」
「ああ、言わないで……」
夏子はなよなよと首を振った。ともすれば媚肉から手を離し、内腿を閉じそうになる。
「どうだ、オマ×コをもっといじめて欲しくなってきただろうが、へへへ」
「……は、はい……ああ……」
「はいじゃねえ。ちゃんと言わねえか」
「いじめて……夏子の、オマ×コを……もっといじめてください……」
夏子はあえぎ、泣き、悶えながら屈辱の言葉を口にした。口にすることでさらに身体中がカァッと熱くなる。
「もっと、いじめて……ああ、なにもかも忘れさせて……」
「よしよし、たっぷりといじめてやるぜ、奥さん」
五郎はニヤニヤ笑い、釣り糸をもう一本取りだして、その先に小さな輪をつくる。それを赤く充血してヒクヒクと屹立している夏子の肉芽にはめこみ、その根元をキュッと絞りあげた。
「そんなッ……ひッ、ひいッ」
夏子はガクガクと腰を跳ねあげた。反射的に手が媚肉の合わせ目から離れ、五郎の手をつかもうとした。
「誰が手を離せと言った。ほれ、自分でオマ×コを開いて、奥まで見せるんだ」
「だって、だって……こんな……」
「早く開けよ、奥さん。うんといじめて欲しいんだろうが」
五郎は左右の乳首と女芯を絞った三本の糸をクイクイ引いて、あざ笑った。
3