『魔法少女猫X』(まほうしょうじょねこエックス)は、おりもとみまなによる日本の漫画で、単行本は全2巻。『月刊ドラゴンエイジ』(富士見書房)に連載されたが、性的描写が多い。人と獣人が同居する東京を舞台に、ご主人様とペットのあいだのSM的な愛情と、超能力獣人の捕獲ものとを重ねた作品である。商業誌では単語を削られ、連載後の成人向け同人でSMとふたなりの描写を戻した、という経緯がある。
連載、差し替え、成人向け同人
「ふたなり」「アイノコ」といったセリフの一部が、単行本発売元の角川書店の規定で差し替えられた。ウマコの設定が規定を大きく外れたこともあり、台詞は一部書き換えられている。作者本人が、後述の同人誌でそのことに触れている。連載終了後、おりもとみまなは物語を補うため、成人向け同人誌『魔法少女猫XXX』『魔法少女猫XXX2』『魔法少女猫XXXF』を出した。これらを一冊にまとめた『魔法少女猫XXX総集編』もあり、サイドストーリーも入っている。本誌では切れ、同人側で性描写と設定を補った、という形だ。
保健所の高校生と、首輪の魔法少女
保健所職員でもある高校生・山本ヤマトは、人と獣人が暮らす東京で、ペットの猫獣人・ペケとともに、超能力を身につけた獣人「EVO」を捕獲する仕事を与えられる。そのペケ自身もEVOで、首輪の封印を解くと「魔法少女猫X(エックス)」に変身する。平時は「ご主人様」ヤマトの、虐待にも見えるSM的愛情で同棲している。殴られても従い、首輪の封印を解いたときだけ魔法少女になる。捕獲もののかたちを取りながら、主従と調教が日常の側にある。
ヤマト、ペケ、ウマコ
山本ヤマトは高校生で保健所職員。ペケを普段はペットとして酷く扱うが、それはヤマトなりの愛情表現で、本当はそうしたくない。周りとのギャップもあり、つい酷くしてしまう。最終的には曖昧ながら、ペケを好きだと受け入れる。姉の山本雪風はブラコンで、弟の側にいる。
ペケは猫の獣人。ヤマトが8年前にペケを好きだと言い、そのころからペットとして飼われている。ヤマトをご主人様と呼び、殴られても律儀に従う。人とペットを超えた愛情で結ばれている。EVOに目覚める少し前、ヤマトに自分の物である証として描かれた額の×印が雨で消えるのを恐れ、自らガラスで傷つける。額に×の傷が残ったのはそのためだ。ヤマトに逢うまでは、いろいろな男性に犯されていた。
ウマコは馬の獣人で、北海道日高出身。父がサンデーサイレンス、母がハルウララ。牧場で強い競走馬を作るためにローンを組んでサンデーサイレンスに種付けしてもらったが、獣人が生まれ、活用できずに捨てられた。牝馬だが馬並みの男性器を持つ。角川の規定を大きく外れ、台詞は一部差し替えられた。一度胴体と下半身が分かれたが、EVOの回復力で生き延び、ヤマトたちの仲間になる。自称「性技の使者馬並仮面」。アオシマ都知事は、川に来たアザラシを「金タマ男」として住民票登録しようとし、獣人から反感を買う。
単行本は2004年11月29日刊(ISBN 4-04-712380-3)と、2005年3月29日刊(ISBN 4-04-712393-5)。全2巻で本誌連載は終わる。商業誌では単語を削られ、同人誌でSMとふたなりの濃さを戻した作品として残っている。












